いよいよ3月である。
今月は忙しくなりそうだ。
■本日の読書:『プラネテス 4』幸村誠
3巻までで、ハチマキの心の成長というのは一通り終わっているので、さてこの先の展開はどうするのだろうかと考えていると、この巻では主役はフィー姉さんの方にシフトしている。
「どっかのバカが軌道機雷を使ったんだぞ!?
ただでさえデブリだらけのこの宇宙で!!
誰かが戦争始めようとしてやがる!!」
軌道機雷。
それは相手との交差軌道をとって接近し、自爆し、無数の破片を生み出す兵器。
相対速度が秒速数キロメートルを超える軌道上において、その破片の嵐は容易に目標を破壊する。
だがそれで終わりではない。
軌道機雷によって破壊された対象物も、やはり無数の破片=デブリとなって新たな破壊を生み出す原因となるのだ。
もしひとたび宇宙で戦争が始まれば破片が破片を、デブリが次のデブリを生み――軌道は容易に封鎖されてしまう。
そうした危険の中、フィーとDS12のクルーは必死に軌道機雷で破壊されそうなデブリを回収して回る。
だが、結局。
戦争は起こり、ついには2万5千トンもの質量を持つ軌道軍港が破壊され、デブリとなってしまう。
すべてに嫌気がさしたフィーは地球に戻る。こんなクソのような世界など知った事かと。
それでも悲しく。
それでも愛しい。
人ひとりが出来ることなどたかが知れているが。
それでも自分が出来ることは、やはり、やれば出来るのだ。
たとえそれがどんなに小さくても。
そしてフィーは再びデブリを拾うために宇宙に上がる。
やがて木星に到達したハチマキから、8億kmの虚空を超えてメッセージが届く。
小さな青い光に住む。
すべての人に。
夜、宴会を開く。
実は1月末に友人がバイクで事故して骨折したのであるが、このたび折れた骨もくっついたという事で、快気祝いをしようということになったのだ。
楽しく騒ぐ。
■本日の読書:『桶狭間の戦い』小和田哲男
桶狭間の戦い。
言わずと知れた、織田信長が今川義元を討ち取った戦いである。
この戦いは現代にいたるまでさまざまな娯楽の題材となっているが、それゆえに実情が見えにくくなっている。特に江戸時代などの読み物などでは適当に見てきたような嘘をついているものも多く、それを元に解釈したりなんかするとさらに愉快な誤解が生み出されたりもするのである。
まず、今川義元であるが、決して暗愚な戦国大名ではなかったらしい。『海道一の弓取り』と称され、国内の統治も、武田や北条との三国同盟に代表される外交も、織田との長年にわたる国境紛争も、それなりに成果をあげてきたのである。
その彼が、2万5千という大兵力をそろえて尾張に侵攻した理由であるが、これは上洛のためではなく、それまでの織田との戦いである程度確保した尾張西半分の領有を確実な物とするためであったとされる。一説によると海上交易路の確保なども視野に入れていたらしい。
一方の織田信長であるが、この戦いは防衛戦である。防衛といっても世の中守っていれば勝てるというものではない。織田信長ほどの傑物であれば自明の事であったろうが、ここは積極策に打って出るべきだった。戦いにおいてイニシアティブほどに重要な物はない。守勢であればこそ、相手の思惑通りに運ばせてはならないのだ。
とはいえ、信長の持つ兵力は義元に大きく劣る。この少ない戦力を有効に活用するために信長が取った作戦はきわめて兵法に則った物だった。
戦力の集中。
つまりはそれだけである。
信長というのは戦場の数学者という趣がある。彼はロジカルに物事を考えて行動する。信長としては他に手だてがなかったので、手持ちの戦力をまとめて敵の中枢にぶつける事にしただけである。本人からしてみれば奇策でもなんでもない。
それが奇襲となったのは、ひとつには天候が味方をし、風雨に紛れて義元本陣へ近づけた事と。もうひとつは圧倒的に不利な信長がまさかこの戦況で積極策に出る事はあるまいという心理的な陥穽が今川側にあった事である。
ミッドウェイの戦いでもそうだが、たとえ情報があったとしても「敵がそんな場所にいるわけがない」と考えていればそれは奇襲になる。
かくして、桶狭間にある丘の上に陣を構えていた義元はさまざまな兆候をすべて見逃して信長の攻撃を受け、首級をあげられたのである。
ひなまつりである。
昨日から、「日本時間で3日の朝4時にNASAが火星探査での重大発表をする」という情報が流れていたので、これはもう「火星人が見つかった」とか「イラクの大量破壊兵器が隠匿されていた」とか「ビンラディンが隠れていた」はたまた「火星はブッシュ家の領地だった」などであろうと期待していたのだが、実際はおおかたの予想通り。
「火星には水があった。たぶん海が」
いやむろんこれはこれで重要な発見であるのだが、やはりSFファンとしては、「オポチュニティー」が、「だるまさんがころんだ」と言ってばっと後ろを振り返ったら、スパナを持った火星人が見えた、という展開を想像するではないか。
■本日の読書:『ガンスリンガー・ガール 3』相田裕
相変わらずの血なまぐさい展開であるが、義体の少女のはかなさがうまい具合に作用して、独特の世界観を醸し出している。
トリエラのファンとしては、出番がそこそこあってうれしい。口ではヒルシャーにあれこれ文句があるふりをして、実のところ素直になれないだけという年頃の少女としてのかわいらしさがよい。
一方でジョゼとヘンリエッタの関係であるが相変わらずである。
この関係で最終的に救われるのはジョゼの方だろう。ただ憎しみだけが原動力であるジョゼが、ヘンリエッタの思い、ヘンリエッタへの思いで少しでも癒しを得られるのであれば良いのだが。なぜならばこの不幸な少女は逆説的であるがもうすでに十分な幸せを手にしていると思うからである。
3月になってちと寒い日が続く。
風邪をひかぬよう注意せねばならぬ。
■本日の読書:『ヒトクイマジカル』西尾維新
ああっ。ついに追いついてしまった。
もうちょっと時間をかけて楽しむつもりだったのだが。
さて、追いついてしまったのでちょっと整理。
いわゆる方法論のチェックというヤツである。
『クビキリサイクル』――入れ替わり
『クビシメロマンチスト』――順繰り
『クビツリハイスクール』――入れ替わり
『サイコロジカル』――入れ替わり
『ヒトクイマジカル』――入れ替わり
好きやな、入れ替わり。あ、最初に読んだ『きみとぼくの壊れた世界』もそうか。
思えばミステリらしいミステリといえば『クビシメロマンチスト』ぐらいであるな。後は謎解きではなくてキャラクター小説であろう。
しかし巻が進むにつれていろいろと設定が行われているが、いかんなぁ。物語の部分は面白いのに、世界設定の描写になると、こー、中途半端でいかん。TYPE-MOONもそうだが、出来の悪い設定集を読まされているような気分であるよ。
それにしても前の巻に引き続いて春日井さんが再登場するとは思いもよらなかったな。何げにあの状況で生き残りやがるし。
ところで前回といい今回といい、怪しげな研究が行われている場所での事件ということになっているが、その研究がまるっきり本編とは無関係などころかロクに説明すらねぇというのはいっそ潔くてよろしい。
後、ラスボス登場(原文ママ)だとか、みいこさんいい女だとか、「ぼく」がいよいよ本気を出し始めるとか、まあ今後の展開にたいへん期待があるのだが。この巻のハイライトはなんといっても玖渚友の「ぼく」へのこのセリフ、否、確認であろう。
「いーちゃんの幸せが僕様ちゃんの幸せ。だから、いーちゃんは何しても、何を思っても自由なんだよ。――でも、唯ひとつ」
「いーちゃんが、私のものでなくなったらそのときは地球を破壊するよ。昔んときみたく、今度いーちゃんが私の前からいなくなるなら、そのときは、今度はもう駄目。いーちゃんが私のものじゃないんなら、私は誰も欲しくない。全部跡形もなく壊す。全部消し炭残らず殺す」
この後の、ずるずるとおぼれていこうとする「ぼく」に対するみいこさんの啖呵がまたかっこ良いのだが、それは割愛。
のたりのたり。
フィットネスプラザでトレーニング。
恒例の体脂肪チェック。
前回(2/1) 今回
・身長166cm ・同じ
・体重73.0kg ・73.8kg
・脂肪率26.0% ・25.9%
・脂肪量19.0kg ・19.1kg
・標準体重60.6kg ・同じ
・肥満度20.4% ・21.7%
おろろんろん。体重が増えてますよ。
■本日の読書:『朝日百科世界の歴史 災害と人口』
1783年。すなわち天明3年。浅間山が記録にあるのでは最大規模の噴火を起こす。
その結果、『天明の大飢饉』という被害が発生し、これが藩や幕府の荒政を推し進める結果にもなった。
さらには、この浅間山大噴火の噴煙は北半球の成層圏を広く覆い、その結果1780年代の気温低下を引き起こしてそれが農作物の不作からフランス革命の原因にもなった……かどうかは置いておいて(さすがに風が吹いて桶屋な感じである)、災害の影響は人間の歴史を左右する事もあるのだ。
●ペスト・人間・自然
14世紀のヨーロッパを襲った黒死病、すなわちペストは、人口の1/4〜1/3を死にいたらしめるほどの惨禍を引き起こした。だが、実を言うとそもそもペストはどこにいたかというとこれは地方病で、アジアはモンゴルなどにいたのである。
それが、モンゴルの世界征服にともない、東西に広がり、西アジアではモンゴル系列のイル・ハン国からさらに西へと進んだ。そして、商業ルート、すなわち人間の交流に従って伝播してゆき、地中海のイタリア商業都市からヨーロッパに上陸したのである。
逆の言い方をすれば、人間がペストを広めたと言えるのだ。(むろん、腺ペストは人間ではなくノミに寄生しそのノミがクマネズミに寄生しているのだが、そのネズミとて交易船と一緒に移住して病気を運んだのだから、やはり大きな目で見ると人間の活動がペストを広めたと言える)
●災害から反乱へ
中国の王朝が変わる時にはしばしば農民反乱がきっかけとなっている。では農民がなぜ反乱を起こすかというと、やはりこれは食うのに困ってである。そして食うのに困る事態というのは戦乱だけでなく災害によってもやはりもたらされる。
元帝国の滅亡はそも、その統治がうまく機能していないとか、権力争いが頻発していたとか、根本的にはそういう事が原因なのであるが、史書をひもとくと、末期にはこれでもかといわんばかりに災害が発生しているらしい。
中国名物大河の氾濫の他にも、干ばつ、長雨、蝗害などなどであちこちで飢饉となり、食えなくなった農民達による「紅巾の乱」によってついに元は滅び、明が興るのである。
●ブリューゲル作『死の勝利』を読みとく
2ページの見開きでどどーん、と赤黒い絵画が紹介されている。
一言で言うと、スケルトン軍団大暴れ。
●人口と社会
ヨーロッパの近代以前の人口調査は、たいへん難しい。何しろきちんとした記録が残っていない。というか、人口調査してない。そのため、教会に残された洗礼、結婚、埋葬の記録を元に人口や家族の統計を造る必要があるのである。その中でもイギリスでは1538年以降、教会の教区ごとに住民の記録をきちんと取るようになった。これを『教区簿冊』といい、歴史家にとってたいへん役立つ資料となっているのである。
それらを調べてみるに、17世紀から18世紀にかけてのイギリスでは、従属人口比率が低い割合で推移しているのである。
従属人口比率=(15才未満&60才以上の人口/15才〜59才の人口)
これが0.6とか0.7なのである。むろん医学が進歩する前であるから、従属人口の多くは子供という事になる。
このいわゆる出生率・死亡率が共に低い「低圧型人口社会」(逆に出生率・死亡率が共に高いのが「高圧型人口社会」だそうである)は、子供を養い、育てるための社会的な費用と資源が低く抑えられるので、経済発展にはもってこいといえる。
にゃあ。
■本日の読書:『ねこだらけ物語』一条理希
『災厄』によって地上に住む生き物が激減した世界。(ちなみにどうでもいい事であるが、人間は60億から2、3億に減ってるにゃー)
植物も枯れ果てた地上ではご飯が食べられないので、猫は海に潜って魚を捕る事を覚えた。(耳は倒して水が入らないようにするにゃー)
そんな猫の一匹が、砂浜に打ち上げられた少女を発見した事から物語は始まる。
基本的に世界などについてはあまり深く考えずに猫と人間の、微妙なまでのすれ違いっぷりを楽しむ作品である。
たとえば少女を発見した猫は、これが小さい頃に冷たくなって黒い鳥(たぶん鴉)についばまれていなくなったママが、泳いで戻って来たのだと考えている。
でママが動かない物だから大騒ぎをして、大騒ぎをしているうちに人間と追いかけっこをしてママの事は忘れてしまい(猫は集中力に優れているにゃー)、ふと気が付くと魚をくわえていたので(盗んだ)それを食べて、そこでようやくママを思い出して探しに行ったらママはいなかった(とっくに助けられた)。でもおなかがいっぱいなのでとりあえず後回しにして寝る事にする。
あるいは女性の家のメス猫が、その女性が好きな男性の家のオス猫との間に子供を作った場面。
メス猫がオス猫そっくりの子猫をぺろぺろ毛づくろいしてやってるのを見て、
人間「やっぱり、好きな人に似た子供は可愛いのよね」
猫「どうしてこの子だけ、あたしの匂いと違うのかしらん。ああ手間がかかるわ」
で、女性がその子猫をなでると。
猫「だからっ! いっしょうけんめいあたしの匂いにしてるのに、何するのよっ!」
人間「臆病なあたしを叱ってくれているの? そうね、勇気を出さなきゃ」
一方の男性の方のコンビも似たりよったりである。
人間「おまえは勇気があるよなぁ」
猫「なでるなさわるな」
人間「僕にも勇気があれば」
猫「だからなでるな」
言っても分からないやつにはしつけをする必要がある。というわけで猫は男性を甘噛みする。
人間「僕を叱ってくれているのかい?」
どうでもいいがこの男女のペアはたいへんお似合いだと思うのだがいかがだろうか。
物語は連作短編な趣で短いエピソードが積み重ねられ、最後にちょっと大きな事件があって(猫がクジラ捕りを試みる)、大団円である。
とりあえず難しい事は考えずに『ねこにゃー』な気分になりたい人にお薦めである。
確定申告へ行く。
■本日の読書:『アリソンIII<上>』時雨沢恵一
今度はどんな不条理な展開が待っているのか、たいへんわくわくしていたのだが、上巻だけで下巻は5月と聞き、それならまぁ、5月まで待ってまとめて読もうかとそう思っていた。
ところが、友人から「実に愉快な仕掛けがしてある」と聞き、読んでみたところ。
うむ、なるほど。
これはいわゆる、
『読者への挑戦状』
というものであるな。
むろん、エラリー・クイーンは中学生の頃に読んでましたよ?
的中率は3割だったけどね。
さて、本作における仕掛は言うまでもなく、最初のプロローグである。
ここは一人称(よく知られているように読者をだますための最適の語り方だ。騙る語り方。笑え)本名リリアーヌ・アイカシア・コラソン・ウィッティングトン・シュルツことリリア・シュルツである。
空軍のテストパイロットのアリソン・ウィッテングトン・シュルツ大尉の娘である。
ここは別に不思議でもなんでもない。アリソンとヴィルの関係ははっきり言って『鉄板』であり、将来ふたりが結婚して子供を作っても、読者には別に感慨も何もありはしない。
ポイントは、最後に騙られる、いや語られる(気に入ったらしい)ヴィルが娘が産まれる前に死んだという部分である。引用しよう。
そう、わたしのお父さんはもう既にこの世にはいない。わたしが生まれる少し前に死んだ。
西側へ用事で行った際に事故にあったと聞いた。山岳地帯を走行中の豪華列車から、誤って転落したのだ。
死体は見つからなかったらしい。
むろん、エラリー・クイーン3割バッターだった私にこのようなまやかしは通用しない。
昔から、「死体がないのは生きている」あるいは「死体の身元が確認できない場合は別人」というのがセオリーである。最近ではDNAで鑑定してもクローンとか言い出すので注意が必要だ。そもそもヒロインの頭を吹っ飛ばしておいていけしゃあしゃと再生しやがった『スラン』という大技だってSFではすでに古典だ。
証拠1:パパ、すなわちヴィルの写真が1枚しかない。しかもピンボケ。
はっきりと本人だと確認できる写真があってはまずいのだと考えるのが妥当であろう。これはつまり、娘のリリアがヴィルと会っても分からないようにするためである。
証拠2:ママ、すなわちアリソンの現在の彼氏はスー・ベー・イルの駐在武官で少佐である。年はアリソンと同じくらい。
最終巻で新キャラを出す必要はかけらもない。よって、この人物は読者がよく知る人間である。となると該当者はそもそもひとりしかいないのだ。つまり、ヴィル当人である。
推理:『アリソンIII』においてアリソンとヴィルは国家的な陰謀に巻き込まれる。(余談であるが、またいつものごとくトンデモ展開があるに違いないと私は今からわくわくしている)そして、ふたりはそれを解決する事が出来たが、ヴィルはその過程で祖国に戻る事ができなくなってしまった。処罰されるか、あるいは、陰謀に巻き込まれて暗殺される危険があるというわけである。そこでヴィルは偽装で事故により死亡した事にして、スー・ベー・イルで軍に入のだ。
というわけで次のような展開を私は想像する。
「その代わり、結婚して」
「え?」
「結婚しなさい」
「ちょっとアリソン。落ち着いて」
「落ち着いても何もないわ。死ぬ前に結婚しなさい。でないと許さない。私の夫になる人はこれまでも今もこれからも、ヴィルヘルム・シュルツ、あなただけなんだから」
「でも僕はこれから死ぬ事になるんだよ? そんな、アリソンを未亡人にするわけには――」
「だからじゃない! これで死ぬならもうわたし、ヴィルと結婚できないじゃない! そんなの絶対にいや」
まあそんなこんなで最後は娘にヴィルが自分の正体をばらしてフィナーレなのだろうが、ヴィルに似たアリソンの娘という点からして、これはほぼ間違いなく、
娘はこのカラクリに気づいている(きっとアリソンが隠し持っていたヴィルの鮮明な写真を見ている)のではなかろうかと。
後かなりどうでも良い部分であるが、「死体の身元が確認できない場合は別人」はアリソンの父親にもあてはまる。きっとあの「少佐」に違いない。
さてさて。当たるも八卦当たらぬも八卦。
あなたは、どう思うだろうか?
ガンダムネットワークオペレーション、ザーンサーバでは連邦の必死の抵抗もむなしく、コロニーがジャブローを直撃。ジャブローは壊滅した。
連邦軍独立任務部隊。つまりプレイヤー指揮小隊の多くはまるでこうなるのを期待していたかのように地上にへばりつき、軌道を進むコロニー迎撃艦隊に加わろうとしなかった。
なぜかっ!
ジャブローが壊滅したら連邦はこの戦を失う。否、それどころか何十億という人々の生命と安全が危険にさらされているのだ。すでに第一迎撃艦隊はジオンの執拗な攻撃によってコロニーにとりつくことすらできずに壊滅している。
この第二次迎撃艦隊が失敗すれば、間違いなくコロニーは地球に激突する。それがすでに不安定な地球の自然をどれだけ破壊する愚挙であるか知っているはずなのに。
むろんそんな事はどうでもいいのである。
言い添えておくと連邦軍独立任務部隊は精鋭ぞろいである。並(NPC)の有象無象にやられるような素人じゃない。独立任務部隊を押しとどめるのは、やはり独立任務部隊。すなわちプレイヤー対プレイヤーの対決のみなのだ。
そして、この対決を制したのは、やはり量産されたビグザムへの恐怖だった。コロニー迎撃×コロニー支援任務は、その性質上、互いががっぷり四つに組んで戦う。ビグザムのメガ粒子砲が当たると、たとえガンダムでも装甲の半分が吹き飛ぶ。そういう戦いなのである。さらにビーム兵器は無効。実弾を使うモビルスーツをチョイスしなくてはいけない。
それでも良い点もある。第一次迎撃艦隊にはなかった新型MSが連邦にはあるのだ。GPシリーズだ。この運動力があれば、でかいがのろいビグザムごとき――なんとかなることもある。
だが、ビグザム部隊だけを相手にするのであればこれほど楽な勝負もないのだが、これにジオングだのエルメスだのといった部隊が混じってくるとややこしくなる。この場合、デカブツが囮で、他の小さいMSがちくちくとこちらの脇腹をつっつく場合が多いからである。
よって、手間の割にはもうけ(経験や補給)が少ないというわけで、連邦のプレイヤーの多くはアフリカの砂漠で戦うことにした。
軌道上を見ると――
【連邦軍】
第二迎撃艦隊の主力:独立任務部隊70そこそこ
【ジオン軍】
第二支援艦隊の主力:独立任務部隊500そこそこ
これではどうにもならない。それでも迎撃艦隊の将兵は必死になって突撃を繰り返した。だが、結局、ジオンの厚い壁を突き崩す事はできなかった。
コロニーが落ちてジャブローは壊滅し、ほぼ戦争の行方は見えた。
それでもジャブローに行けば、最新型MSとしてガンダムMk-2が続々と完成している。
私もこの冗談のようなモビルスーツを買ってみた。うわ、モビルスーツのくせに地上で歩きもホバーもせずに、跳んで移動しやがりますよ。なんか、技術革新という言葉では語ることができないようなそんなオーパーツな。
そうだ。戦争はまだ終わったわけではない。この戦争が終わっても次の戦争がある。次の次の戦争がある。
そしてGNO2がやがては発売になるだろう。ガンダムの戦争はまだ終わらんよ。
ドイツの従弟が来る。結婚したので(奥さんは日本人)奥さんの実家に顔を見せに行ったりなんやりで久しぶりに日本に来たのだ。
まだ大学生である。若いなぁ。
■本日の読書:『朝日百科世界の歴史 商品と物価』
●銀の流れでつながれた世界
16世紀。アメリカ大陸では豊かな銀山が発見された。ヨーロッパで開発された水銀アマルガム法などの新技術とあわせて、年平均250tもの銀が算出されてヨーロッパへと運ばれたのである。
でその銀はどこに流れていったかというと、むろんのことヨーロッパで流通してゆるやかな(むろん今の視点)インフレを起こしたりしたのだが、はるばる地球を半周してアジア方面での支払いにも使われたのである。たとえば中国では明の時代中期には税の銀納が進み、銀の需要が高まった。当時は有力な銀の産出国であった日本では、中国から大量の生糸を輸入して、その代金を銀で(往時にはなんと年間200t)支払ったのである。中国との交易というと朝貢貿易が有名であるが、国境沿いにも多くの定められた交易地があったのである。
ある意味で、中国のそうした銀決済方式の貿易に組み込まれるために必要とされたがゆえに、新大陸の銀山が開発されたという視点もあるのである。
●香料と奴隷
大航海時代というとやはり、香料を求めてという印象が強い。胡椒の価値は同じ重さの金に匹敵するというたとえ話が有名であるが、はたして香料はどのくらいもうかったのであろうか。
16世紀初めのリスボンでの胡椒・香料の利益率の表が記載されている。
これによると、
・胡椒:262%
・シナモン:280%
・クローヴ:500%ぐらい
・メース:845%
・長胡椒:889%
・ナツメグ:4137%
なにやらナツメグだけ突出しているがこれはナツメグの量が少なかったのか、それともよほど美味であったのか。
やがて胡椒や香料を新大陸の銀で支払うというだけではなく、新大陸でも売れる物を作ろうとなって、一躍脚光を浴びたのが、砂糖である。辛い物が満足できたら次は甘い物か。などと考えると愉快な気分にもなるが、生産する側えは愉快どころの騒ぎではない。インディオは旧大陸から持ち込まれた疫病でばたばた人口を減らすので、大量の奴隷が必要になり、それをアフリカに求めたのだ。
●バルト海貿易と東ヨーロッパの社会
バルト海は別名「北の地中海」とも呼ばれ、古くからノルマン人などの商人が往来していた。北ドイツ人によるハンザ同盟は13世紀から15世紀にかけてリューベックを盟主としてバルト海交易を独占したのである。
やがて、西ヨーロッパ、わけてもオランダやイギリスの交易における地位が向上すると、さすがのハンザ同盟も斜陽を迎える。その頃からの東ヨーロッパの主要輸出品目が、穀物と木材である。今ではあまりぴんと来ないが、ポーランドは森林に覆われた緑豊かな地で、木々を伐採して河を使って運び出し、農民に対する賦役を強化して穀物を輸出に回したりしていたのである。しかしながら、実を言うと穀物の生産性はあまり高くなかった(麦の収穫率は1粒の種籾に対し3〜6粒)上、土地保有貴族が取り引きまでも独占したので商工業者や資本家が育たなかったのだ。これは後々、東ヨーロッパの経済発展に重い足かせとなってはねかえってくるのである。
忙しい、忙しい。
■本日の読書:『ネオクーロンA』鷹見一幸
こう、びっみょ〜〜〜〜〜〜〜に、だが間違いなく、なんかズレている感じが読んでいてぬぐえなかった。
何がずれているかというと、「私ならこんなストーリーにはしない」という感覚である。
以前読んだ鷹見さんの作品では『でたまか』の3巻でも同じ感じを抱いた。
ストーリーはよくある話である。
東南アジアの某国でクーデターが発生。
王家のただひとりの生き残りの王子を保護した日本領事館勤務の警察官が、たまたま旅行でこの国を訪れていた女子高生と一緒に、脱出を試みる。
この点において不平不満は私にはない。物語の骨格はシンプルであるべきだ。
だが展開と結末については大きく意見が異なる。
まず結末からいこう。私なら最後はカウンター・クーデターをぶちかます。理由は単純で、その方が爽快感があるからである。理由や方法などは後づけでなんとでもなる。読後は気分よくさっぱりとやるのが信条だ。
次に展開であるが、なぜにこんな、途中退場してしまうような脇役がやたらと多いのか大いに疑問である。最大の悪役であるクーデターの首謀者ですら、後半はまるっきり姿を見せない。それどころかエンディングにすら登場しない。どうなったのかも描かれない。序盤で女子高生とコンビを組んで話に彩りを添えたチャイナ娘も消えたきりである。その一方で、どこから湧いたのかもわからない医者の夫婦とかがいる。
納得いかねー。
例として同じ小国クーデターの活劇として『アップフェルラント物語』をあげよう。あの作品においては無用な脇役は無用なポジションにいて、決して物語にしゃしゃりでては来なかった。通行人Aは通行人Aであるべきである。いや通行人Aにも通行人Aなりの人生があるとかそういうのはもっと高尚な文学作品でやっていただきたい。その一方で、物語的に重要なキャラは「ここでは出番はないだろう」という場面においても、必ず描写がある。たとえば洞窟探検では主人公の少年など待っているのが当然なのだがちゃんとヒロインと一緒に探検隊のメンバーに加わるのである。なぜと問うのも愚かしい。娯楽作品とはそういうフレームの中で腕を競うものであろう。
しかし、そういうズレを気にせずに読めば、本作はそれなりに面白い作品であった。
であればこそ。
違和感はどうしてもしこりとなって残るのである。
……ああそれともうひとつ。
主人公らと直接顔を合わせる最大の敵役である日本領事であるが。
私なら卑怯未練な行動のあげく、我が身かわいさにクーデター側にこびを売って自業自得の結末を迎えさせる。つまりクーデター首謀者のサディストによって、両手両足をナイフで貫いて壁にはりつけさせられた後、銃で撃たれて脳髄をぶちまけさせるのである。主人公側が復讐として暴力行為に及ぶのは御法度であるが、敵同士が殺し合うのはこれは何ら問題がないからである。
長らくプレイスペース広島に取り置きをおねがいしていたコマンドマガジン日本版の55号を先日回収したのでちらりと目を通す。
今号は「日露戦争」が特集で、付録ゲームは『日露大戦争』。28年前にデザインされた日露戦争ゲームの中でもかなり古株であるが、デザイナーはなんとマーク・ミラー氏である。そう、あのトラベラーのマーク・ミラーだ。
ゲームについては置いておこう。
雑誌にはリプレイが載っているのであるが、旅順(ポート・アーサー)を攻める日本軍は当然ながらベトンで覆われ機関銃を設置した要塞にむやみに突撃などはかけずに大砲をばかすか撃って火力で吹き飛ばしていく方式を取るし、旅順港のロシア艦隊も旅順が次のターンには落ちるとなるといつまでも港には停泊せずに、相打ち覚悟で連合艦隊との海戦を挑む。
いずれも、歴史をひもといていれば自然と理解できる事柄であり、日本、ロシア双方のプレイヤーともに後知恵が使えるのだから使わねば損である。
結果としてロシア軍辛勝となったのだが、『歴史的にはロシアの方がより反省点が多い』、つまり戦力を有効に使うべきチャンスが多い事を考えると日本軍はかなり善戦したのではないかと思う。
特に、10ターンの旅順沖海戦では戦意あふるるロシア艦隊(きっとマカロフ提督がご存命なのだろう)によって、連合艦隊は手痛いダメージを受け、結局バルチック艦隊が来航した時にはとても迎撃できる状況ではなかった。ゲームはターンオーバーで終了したが、すでに制海権を握る事すら危うくなっている連合艦隊が相手ではもう次の決戦で連合艦隊が全滅している可能性も否定できない。
本日からJGCWEST04に参加なので大阪に行く。
東京と違って大阪は時間的にも近い。新幹線の中でちょっと資料を読んでいるともう新大阪駅である。そういえば、今日は鹿児島に新幹線で行ける日でもあった。鹿児島というと出張や旅行で何度か西広島飛行場(町中にある)からコミューター便で行った事があり、この空の足はたいへん便利であったのだがこれからは新幹線が主流になるのだろうか。
思えば、大学生の頃は青春18切符を使って鈍行を乗り継いで2日かけたりして広島から上越やら信州やらに山登りに行ったものである。
あの頃は人生というのは無限に続くものだと思っていた。
ああなんか湿っぽくなったな。
さて、いつものように大阪湾を見渡すバブルな土地へようこそである。
■JGCWEST04いきあたりばったりレポート
●開会式
ゲスト用の席に座ったはいいが、座った後でゲスト用の席の数が足りてないのではないかとものごっつ心配になる。というか、足りない。むろんお客様の椅子が足りないのとゲスト用の椅子が足りないのを比較すれば、後者の方がましではあろう。
とはいえご当地であるSNEの人の多くが立っておられる中で座っているのでは居心地はあまりよろしくない。桂さんなんか、座ったはいいがとうとう我慢しきれずに壁側に立ってしまった。
●TRPGセッションwith F.E.A.R.(1回目)
最初のお仕事はアルシャードのGMである。
スターレジェンドはどうしたかとお客様に聞かれるかと心配したのだが、誰も聞いて来なかった。
……ちょっと寂しい。
今回のシナリオでは、井上さんがNPCのイラストを描いてくださったので、使用する。ところでヒロインの女の子の胸が大きいのは、名前が『クラリス』というのと何か関係があるのだろうかと思ってみたり。
●ホテルの部屋でお仕事
ノートパソコンを使って、お仕事をする。
●井上純弌関西でも吠える04
井上さんと菊池さんの恒例のかけ合い漫才を楽しむ。
「皆さん、ここにバカがいます」
「いいんだよ、これがスタンダードなファンタジーなんだってばっ」
「じゃあこの葉っぱがエンゼルギアの世界な」
「やめろ描くなバカっ」
……仲がいいなぁ。
ちなみにこのふたりで旅行をした事が以前にあったそうで、その時はたいへんだったらしい。
道を歩くふたり。
「なあ、どこへ行ってるんだ?」
「え? おれはおまえが知ってるんだとばかり」
ところで。
今宵炸裂した数多くの衝撃的な情報の中で一番ショックを受けたのは。
女子中学生のアニメファンの間で『ガンダム』といえば、それは『ガンダムSEED』の事だそうである。
日本の教育は根本的なところで間違っている。いや、私も見ていたけど。SEED。あれがデファクト・スタンダードだというのは激しく間違っている。スタンダードといえばXだろう。
●酒盛り
蕎麦焼酎で酒盛りをする。うまうま。でも、1時間ほどで切り上げて明日に備える。
昨日より続く。
●TRPGセッションwith F.E.A.R.
2日目である。
やはりアルシャードのGM。
昨夜は敵に同情的だったが、今日はまるで違う。同じシナリオでもプレイヤーさんが違うとやはり違うものである。
そういえば、昨夜の『吠える』で中島さんが言っていたが、
RPGで主役に向いたPCの演出というのは、
『ここはおまえにしかできないっ』
というシチュエーションで、
『じゃ、やります』
などとあっさりやってしまう人ではなく、
『ダメだぁ、俺にはできないっ!』
と言って他のPCの登場と激励をうながすタイプだとか。
そう思えば、私が主役PCをできないのも当然であるよな。
●新・菊池たけしとゆかいな仲間たち
菊池さんと井上さんのテンションはいつも通りにウルトラhighであるが、長らくこうしてトークショーを見ていると、最初新人として登場し、初々しいところのあった矢野さんも、最近はだいぶ言うようになった。若者の成長を見るのは年配者としてうれしい限りであるが、必ずしも悪いオトナの真似をしなくてもいいとは思うよ?
特にチェイメイルとか。
ところで、矢野さんのダブルクロスの新しいサプリメント『アルターライン』において、追加シンドロームとして、重力を操るバロールというのが掲載されているそうな。
そこの話で
「重力を操るウィルスってなんだよそれは」
「あ、ほらでも。SFには重力を操るのは愛だというのがあった」
というやりとりがあった。そこではむろん口ははさまなかったがSFに魂を売った人間として注釈をば。
重力と愛を同列に並べるSFは実際にある。
山田正紀さんの『最後の敵』という作品において、宇宙の基本的な力は2つのグループに分かれるという説を主人公が話す場面があるのだ。
電磁力、弱い核力、強い核力のグループと
重力、進化力、そして愛である。
はてさて、レネゲイドウィルスが『愛』かどうかは別として、よく生物の進化にウィルスの関与が噂される事からしても、『進化力』絡みでレネゲイドウィルスが重力を操っているというのはあながち無理とは言えまいと思うのだがどうか。
ドイツ人ハーフの従弟がお嫁さんを連れてくる。どうでもいいが、まだ先方のご両親には挨拶もしてないとはどういうことだ。
■本日の読書:『恋風1〜3』吉田基已
兄と妹の恋を実に丁寧に描いた作品。日常がきちんと描かれているもので、よけいに内容がしゃれにならない。
この手のストーリーの基本パターンは、最後にふたりが想いを残したまま、それぞれの道を歩み始めるというものであるが、せっかくここまでディープに描いたのだから、そういうきれいな終わりはおもしろくない。
ディープにいこう。ディープに。
追い込みなので東京へ行く。
追い込まれる。
ごりごり。
ごりごり。
ごりごり。
■本日の読書:『スクールランブル 4』小林尽
うはははは。
この、なんとも見事なすれ違いっぷりというか、空回りっぷりというか。
実に心癒されるなあ。
ごりごり。
■本日の読書:『アリアンロッド・リプレイ』菊池たけし
げらげらげら。
なんというか、実に菊池さんらしい展開である。
しかしプレイヤーのキャラクターがたっているので、こう、イラストがついていても読んでいてプレイヤーの顔の方が浮かぶのはやはり問題かも知れない。
ごりごり。
ごほごほ。
いかん、ホテル暮らしのせいでのどが痛くなってきた。
ごりごり。
ごほごほ。
■本日の読書:『鋼の錬金術師 7』荒川弘
いやあ、この巻はなんと言いましても大総統ですな。
師匠(クラス:主婦)もたいしたものですが、こちらもどこに出してもおかしくない無敵っぷり。
「さて、グリード君。
君は何回殺せば死ぬのかね?」
うわっ、かっちょええ。
ごりごり。
ごほごほごほごほ。
ごりごり。
ごほごほごほごほごほごほ。
ぷしゅぷしゅ。
■本日の読書:『蟲忍』古橋秀之&前嶋重機
実にウソ臭い忍者モノである。この怪しさを楽しめるかどうかで、この本の評価は大きく変わってくるだろう。
私は気に入ったクチであるが、もうちょっと『蟲』っぽい表現があってもよかったんじゃないかと、そう思っている。
しかし、古橋節を楽しむのも久しぶりであるよな。5月の『デモンベイン』ノベライズへの期待が高まる。
……ところで、『\』の続きは?
ごりごり。
ごほ。
ぷしゅぷしゅぷしゅぷしゅ。
ごりごり。
のどの痛みはようよう治まる。
ごりごり。
ホテルから追い出されたのでカプセルに泊まる。
風呂は広く、サウナもある。これは良い。
ごりごり。
天気もよく、神田明神では桜が満開である。
そういや最近、世界情勢にうとくなったな。
ごりごり。
ごりごり。
夕方から夜にかけて一時激しい雨。東京に来てからこれで4度目か。酷使してきた出張用折りたたみ傘がついに昇天する。
ごりごり。
昨日の雨にもかかわらず、神田明神の桜はまだ咲き誇っている。
もう3月も終わりである。
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