02月01日

 むろん私も毎日左クリックばかりする人生というわけにはいかん。
 というわけで週末恒例行事。
 午前中は、フィットネスクラブへ行って筋肉を伸ばしたり縮めたり。
 朝一番に行ったのだが。すでにロッカー・ルームには修道高校水球部のメンバーがわんさかと。いや、若いので圧倒されますなぁ。
 ちなみに会話を聞いていて思ったのが、最近は先輩に対しても「名字+さん」なのだな。「名字+先輩」はいない。あと女子高生と違って会話の内容が分かりやすい。ああ、あそこは男子校というのもあったやも知れぬ。
 ちなみにベンチプレスでほぼ体重なみ(50kg)をあげていた高校生がいたのはなかなかに感心した。
 今日から2月になったので、さっそく体脂肪率測定。

 前回(1/4)      今回
 ・身長166cm     ・同じ
 ・体重73.5kg    ・73.0kg
 ・脂肪率28.6%    ・26.0%
 ・脂肪量21.0kg   ・19.0kg
 ・標準体重60.6kg  ・同じ
 ・肥満度21.2%    ・20.4%

 『Fate/stay night』が極端に脂肪を下げる効果があるというのでない限り、いきなり2kgも脂肪が減るとも思えないのでやはり前回のインピーダンスがちょっと高かったと考えるのが妥当であろう。

 午後は、薬湯サウナへ行って筋肉をほぐす。
 午前は先輩と、午後は友人と行ったのであるが、こちらの友人が『類友』で、薬湯サウナで汗をかきながら現在プレイ進行中の『Fate/stay night』について熱く語り合うという愉快な光景が。

■本日の読書:『週刊朝日百科世界の歴史 町と村』
 中世における町と村。つまり中世都市と農村部を見るときにどのへんを見ればいいかという記事が中心。

●荘園制と都市の成立
 中世初期。すなわち10世紀以前の荘園と都市についてフランドルの都市ヘント(ベルギー西)にあるでかい修道院の資料をあさった研究について書いてある。
 ここは元はローマ人の集落が近くにあり、その影響が色濃く残っていたりするのである。
 でまぁ、ローマ帝国が滅んだ後、その資産と仕事の多くを受け継いだキリスト教会はきちんと記録を取っておくという仕事もまじめにこなしてくれているので逆に浮沈の激しい王侯貴族なんかよりもよほどに研究しがいがあるようである。
 でまぁ、ローマが滅んで7〜8世紀あたりから牛馬による重量犂(鍬)やら三圃農法などによる農業生産の増加が始まり、5〜10ヘクタールの農地を持つ、小規模農業なんかが主流になったりするのであるが、さてさて、この農民たちの生活については彼ら自身は記録を残さないので役立つのが修道院の『所領明細表』である。
 つまり農民達の集落、すなわち修道院管理の所領=荘園からどんな生産物が上がったか。
 で、その生産物をどう物流させたかが明細として残っているわけである。
 ポイントは物流である。
 税として収集した農産物の類は、むろんのことどっかに持っていかないといけないわけで、これはむろん、修道院や修道院のある都市やらに運ばれもしたし、領外に出て都市で売り買いもした。その作業はじゃあ誰がやったかというと、むろん現地の農民に賦役として運搬させたわけである。馬やら荷馬車やらで荷物をはるばる運ぶ一方で、農民たちは自分たち自身の余剰生産物をついでに運んでいって市場で必要な物と交換していたのではなかろうかと森本先生は書かれている。
 また修道院というとワイン造りであるが、そのワインを市場で売るときの手伝いも、所領の農民たちの義務として明細には残されている。
 なお、おもしろいことに、賦役の中には手紙や小型の荷物を馬や徒歩で運ぶ物もあったのだが、これについてはほぼ専業で従事して代わりに他の負担を免除される領民もいたのだそうだ。彼らは宅配便もついでにやったりなんかしたんではないかと私は思う。
 ちなみにブリュム修道院を中心とした所領の載ったフランドル地方の地図なども載っており、たいへんに見ていて楽しい。

●百万都市の繁栄
 というわけで、中国は宋の時代。
 漢の時代、人口は中国の黄河流域に集中して南部は未開拓であった。三国志の時代、辺境と長江というふたつの地の利を得ながらも呉の国がどうにも閉塞していたのは、集団指導体制もさることながら、国力の基本たる人口が少なかったせいもある。
 だが、漢・唐の6500万人の人口は宋代には1億2千万人と倍増している。
 結果から言うと、長江流域より江南の地に人口がシフトしたのであるがそこには南の主穀である米の生産性の高さがある。何せ北の麦や粟と比べて単位面積あたりで4倍の人口を支えることができる。ただ、むろんのこと水利をきちんと整えるというインフラ整備と、集約型農業技術とそれを支える社会システムの構築という国家が成すべき仕事が山積みでもあったのだ。
 五代から南宋にかけての中国王朝はそれに成功した。国を富ます、立派な仕事であろう。生産性の向上と水運拡大や海洋進出などの経済発展は、むろん一方で深刻な汚職や利権政治も生み出したが、栄える国というのはそういうものである。何もかもを一度に得ることはできはしない。それらの結果として元や後には清という異民族に支配されるようになったとしても。そう、だとしてもやはり立派である。
 なお、宋の水運を支えたひとつの柱が、随の煬帝が建設した黄河水系から長江水系へとつながる大運河であったのはなんとも皮肉である。その大運河の起点には開封、終点には杭州の二大都市が栄え、100万の人口を集めていたのだ。

■本日の『Fate/stay night』一言

『雑でした』

(生前の食事について聞かれたセイバー答えて曰く。そりゃそうだろうなぁ……)

02月02日

 空は久しぶりのお湿りである。
 このところ気温はさほど下がっていないが、明日からはまた下がる予定。
 胸筋が痛い。どうも高校生が一緒にいると普段より飛ばす傾向にあるなぁ。

■本日の『Fate/stay night』一言

『重傷か致命傷にダメージチェックを入れてからが本当の勝負』

(RPGの『天羅万象』や『エンゼルギア』では、重傷や致命傷などのでかいダメージをくらうと戦闘能力が飛躍的に向上する。『Fate/stay night』もやはり同様である)

02月03日

 こないだ病院でやった血液検査の結果。
 GOT:83(基準10〜40)
 GPT:132(基準5〜45)
 中性脂肪:302(基準50〜149)
 ウルソと強力ネオミノファーゲンCのおかげか、一頃よりもだいぶんに良くなってはいるがやはりまだまだである。
 引き続き、食事は低カロリーで身体も動かしていこう。

■本日の『Fate/stay night』一言

『対決は姿勢が低い方が勝つ』

(とにかく低い方がいいのだ)

02月04日

 うう。ぶるぶる。
 寒い、寒い。

■本日の読書:『こちらITT』草上仁
 『著書多数、絶版も多数』の草上仁さんの処女短編集。この人の書く知的な法螺話というのは、私の性にぴったりと合っているので絶版だろうがなんだろうがそろってるものはそろっているのである。
 まあなんというか。まずは一読してみることをお勧めするが、絶版ではそうもいくまい。
 簡単におもしろいところだけ抜き出すと。

「アル牛」
 スーパー酵母によって、体内の血糖ですら分解してアルコールにされてしまう惑星に不時着してしまった男の物語

「ベター・ハーフ?」
 奇妙奇天烈な進化をとげた惑星で、首がふたつ転がっていた。殺人事件? いやいや。
 もっとタチが悪いのだ。

「進化の道」
 その宇宙の割れ目は、なんでも進化させる機能を持っていた。たとえば、調査に行った人間を神様にしてしまうぐらい。
 さてさて、こんなもの、どうすりゃいい?

「分裂剤」
 人格を分裂させて一度に複数の人間がいるように見せかける薬。それを服用して長期にわたる宇宙旅行をしている『おれ』。だが『おれ』達の中に、スパイがいるだって?

「こちらITT」
 国際テレフォン&テレポーテイションの交換局では、いつもトラブルの電話が絶えない。やれ、出てこないだの、出てきすぎるだの、犯罪者が逃げ込んだの、そのあげく――

「目には目を」
 電子投票が実現した未来。電子投票によってある犯罪者が有罪となり、処刑となった。
 さて、それに対して犯罪者の仲間が取った報復手段とは?

「道化の釘」
 少年は、不思議な少年にあった。名前はフール(道化)。道化は釘を持っていた。その釘はみすぼらしいが、とても重要な役割を担っていたのだ。

■本日の『Fate/stay night』一言

『親友じゃなかったのか』

(凛ルートでの美綴に対するあまりといえばあまりの仕打ちに唖然として。せめてほら、エピローグで出演させるべきだろう。プロローグでああいう賭けをやってるんだからさぁ)

02月05日

 先だっても同人誌を通販してもらったSTUDIO BULL'S EYEの石岡正和さんから丁寧なお手紙をいただく。
 昨年末のコミケットでは新刊というほどの物は出なかったとのことなので、その代わりのコピー誌をいただいたのである。
 相変わらずの丁寧な作風で安心する。
 さっそく返事をしたためる。

■本日の『Fate/stay night』一言

『ネロ・カオスはネロ・カオス』

または『三つ子の魂百まで』

02月06日

 本日も寒い一日であった。
 朝起きたら庭は白いし息も白いし。
 さぶさぶ。

■本日の『Fate/stay night』一言

『油断大敵』

 勝てると思ったらたいてい負ける。
 油断っぷりのトップはやはり英雄王。
 セイバーもなかなかに負けていない。

02月07日

 そろそろ暖かくならないかなぁ。

■本日の読書:『シャーリー』森薫
 『エマ』と同じ作者によるイギリス&メイド物。
 つうわけで、前回同様に『龍の守護者』のメンツに感想を聞きましょうか。

「たいへんシンプルで分かりやすい話だと思います。一話は、スカートが回ってうれしいというお話。二話はお人形さんをもらってうれしいというお話。三話はブロンドがうらやましいというお話。四話あたりからちょっとキャラクターの因縁とかが入ってきますが、全体的にひとつのキーワードでひとつのお話を構成されていますね」

 相変わらず紫苑は優等生な解答で。
 有樹は?

「13才のメイド……5年前か」
(くすっ)
「あ、いや別に昔の紫苑の事を思い出してたわけじゃなくてっ」

 君もたいがいに分かりやすいキャラだな。

「どうだ、有樹。似合うか?」
「うおっ。どうしたんだソフィア。その格好は」
「メイド服だ。有樹はこういうのが良いのだろう? ほらほら」
「外見だけ真似てもしかたないと思いますが」
「では(コホン)――何なりとお申し付けください、ご主人様」
「あうっ」
「有樹様もそこで何で顔を真っ赤にしてるんですかっ! いいからソフィアちゃん、もう脱ぎなさいっ!」
(どたばたどたばた)

■本日の『Fate/stay night』一言

『首尾一貫』

 フェイト最大の敵、言峰神父。
 桜ルートでころりと信念を捨てる節操なしの主人公と違って、どのルートでも我が道を驀進していった。
 『麻婆豆腐』でも良かったかも知れない。

02月08日

 少し暖かくなる。
 夕方からフィットネスクラブでトレーニング。
 地道に汗を流す。

■本日の読書:『朝日百科世界の歴史 土地と身分』
 主に中国の宋代以降の土地や身分制度に焦点を当てている。

●士大夫と科挙
 士大夫は中国における知的エリートである。特に唐末より従来の上流階級が没落し、科挙による官僚選抜制度が機能し始めてからは政治に参与する者は士大夫である傾向が高まった。
 とはいえ、三年に一度、数百人を選抜する科挙で広大な中国をすべて統治できるわけではない。
 ではどうしたかというと、科挙には何段階もの試験があり、たとえば童試という地方試験に合格した段階で『生員』に、続く郷試に合格すると『挙人』、という風に途中でもある程度の資格は得られたわけである。ちなみに都での最終試験である殿試に合格した者が『進士』で科挙合格者である。
 こうした『生員』や『挙人』という人々が、官の下の胥吏として実務に携わったわけである。

●両税法の社会
 唐における均田制、すなわち土地は国家の者であるという建前は、農業技術の進歩に伴う耕地への労働投下量増大が進むにつれて崩れ、ついには土地の私有を公に認めるようになる。これはまぁ当然の事で、人間、新しい土地を開墾するにせよ治水などのインフラを整備するにせよ、自分に利益があると思うから仕事に精を出すというものである。
 土地が私有になると売買も当然行われるし、それはきちんと契約書に記載が必要になる。
 ここには元の百科全書が紹介されている。土地売買の契約書の雛形が掲載されており、これを丸写しして空いているところに地名や人名、数字を埋めていけば契約書が完成する。ははぁ、人間のやる事っていつの時代もそう変わるもんではないなあ。

●あり余る戦力の時代
 ヨーロッパ中世における封建制度は、言うなれば農民から王侯貴族、そして教会にいたるまでばりばりに武装して身構えた社会であった。
 どのぐらい油断がならないかというと、市場で買い物をしようと出かけたらその場で商人にとっつかまって身代金を請求されたりするぐらいである。かつて私が幾たびも体験したD&Dのプレイは歴史的にみてけっして間違いではないのだ。
 フランスの中世史研究家は、封建制度の基本を城主支配圏(シャテルニー)に求めた。これは城塞から半径7〜10kmを城主が支配しているというもので、中央では城主が、周辺村落では騎士が、それぞれ治安維持にこれ努めていたというものである。
 城主はさらに有力な貴族と主従契約を結ぶわけであるが、これは別に一対一である必要はなく、三人でも四人でも良いし、その中にはかなりの確率で教会や修道院が含まれていたりする。
 繰り返すが教会もばりばりに武装しており、教皇が軍隊率いて戦争をしたりもしていたのだ。
 封臣は戦争になると40日間の従軍義務があるのだが、それ以上は自費で従軍する必要はなく、それ以上となると封主が経費を払ったり、しょうがないので傭兵を使ったりしていたのだ。中世も11世紀以降となると人口も増え、領土のない騎士の息子などはどんどん戦を求めて傭兵になっていったりしたのである。やがて彼らは十字軍遠征という博打にも手を出すようになる。

■本日の『Fate/stay night』一言

『令呪3回……?』

 聖杯戦争では魔術師(マスター)と英霊(サーバント)がコンビを組んで戦う。その英霊を使役する命令権が令呪でかなり無茶な命令もできるが使用制限は3回である。セイバー・ルートではこの使用制限がいい感じで機能していたが、凛ルートで『英霊使い回し』などの反則技が飛び出し、一気に物語的な価値が暴落する。

02月09日

 やたらしつこく届いていたウィルスメールも最近は減少気味。善哉。善哉。


『Fate/stay night』ネタバレ感想:セイバー編

 聖杯。
 授かった者の望みをかなえる魔術アーティファクト。
 これを手にするための戦いが聖杯戦争。
 7人の魔術師(マスター)が7人の英霊(サーヴァント)を召喚して互いに殺し合い、最後のひとりだけが聖杯を手にする事ができる。

 主人公である衛宮士郎は友人にも隠しているが魔術師である。といってもろくに教育も受けておらず、才能もない。10年前の聖杯戦争の余波を受けて被災し、死にかけた――いや、まず助からない状態で義父である衛宮切嗣(前回の聖杯戦争におけるマスターのひとり)に助けられ、その薫陶によって『正義の味方』を志している。

 その士郎が聖杯戦争に巻き込まれ、自らも英霊『セイバー』を召喚したところから物語は始まる。

 というわけで、セイバー・ルートは聖杯戦争におけるガチンコ勝負に焦点を置いている。強力な敵の英霊をいかに倒すかが物語の肝なのだ。
 7人の英霊は以下の通り。

・セイバー
 主人公士郎のサーヴァント。
 少女の外見であるがその正体はアーサー王である。

・アーチャー
 セイバールートでは正体不明のサーヴァント。マスターである遠坂凛が士郎と手を組むのでこのルートでは味方。
 実は主人公のなれの果て。つまり未来の英霊。

・ランサー
 アイルランドの英雄、クー・フーリン。
 不幸。

・バーサーカー
 ギリシア神話でも最強クラスのヘラクレス。
 このルートでは大活躍。

・ライダー
 こちらもギリシア神話のメデューサ。何に騎乗するかというと因縁の深いペガサスである。

・アサシン
 剣豪、佐々木小次郎。むろん必殺技は燕返しである。ふと気が付くといなくなってる。

・キャスター
 これまたギリシア神話の魔女メディア。
 このルートではあっさりと別の敵にやられてしまう。

 で、追加で10年前の聖杯戦争の時からずっと現世に居座り続けていたという英霊がひとり。

・ギルガメッシュ(アーチャー)
 それこそ都市文明発祥の頃の英霊。ふつうは古いと役に立たない物だが、魔道の世界では古いほど強い。よってサーヴァント中最強。

 で、サーヴァント対決がどれとどの順番で行われてどういう展開をみせるかというと(続く)

■本日の『Fate/stay night』一言

『死ぬ死ぬもう死ぬ殺される』

 主人公の口癖。その割にはしぶとい。

02月10日

 と思ったら新型ワームが暴れはじめている。
 やれやれ。


『Fate/stay night』ネタバレ感想:セイバー編

(昨日より続く)

一番勝負:対ランサー(引き分け)
 召喚されたばかりのセイバーが、士郎を襲うランサーに立ち向かう。苦戦するランサーは必殺のゲイボルクの槍を発動させ、セイバーに手傷を負わせる。

二番勝負:対バーサーカー(敗退)
 ヘヴィ級サーヴァントのヘラクレス登場。神話レベルのバケモノが相手では、半人前の士郎に召喚されたセイバーはパワー負けして敗北。

三番勝負:対アサシン(水入り)
 セイバーの得物は剣。佐々木小次郎の得物は刀(物干し竿)。力と技のぶつかり合いはなかなかの名勝負となるが、士郎が飛び込んできて水入りになる。

四番勝負:対ライダー(勝利)
 ライダーはペガサスに騎乗して空中からの攻撃を仕掛ける。空を飛べないマジンガーZが苦戦したようにセイバーも翻弄される。だが、最後は切り札であるエクスカリバーの封印を解き、一振りで勝負を決める。

 このエクスカリバーの使用によって、セイバーの正体がかの有名なアーサー王である事が判明する。

五番勝負:対バーサーカー(勝利)
 ヘラクレスとリターンマッチ。だがエクスカリバーは魔力不足で撃てない。ここでこれまで役立たずであった士郎の魔術、剣の投影が生きる。アーサー王のもう一振りの剣、カリバーンを生み出し、士郎とセイバーのツインアタックでヘラクレスを撃破。

 このバーサーカー戦がセイバー・ルートにおけるひとつのクライマックスとなっている。
 この戦いを通して、士郎とセイバーとの関係が大きく変わる。

六番勝負:対キャスター(水入り)
 ギリシア神話のヒロインでもとりわけ情が深い一方で般若のようなメディアが相手。メディアは得意の秘策を持っていたが、乱入してきた前回の聖杯戦争のサーヴァント、英雄王ギルガメッシュによってあっさり殺される。
 なお、この時点で佐々木小次郎は既に退場している。南無。

七番勝負:対英雄王(敗北)
 ギルガメッシュとの最初の戦い。騎士王vs英雄王の10年越し因縁対決は、英雄王の圧勝に終わる。
 ここで倒れたセイバーに代わり、士郎が英雄王に立ちふさがる。むろん勝負になどなりはしない。ぼてくりこかされるのであるが――ここで、ひとつの光明が見える。

番外:自分との戦い
 次の勝負の前に、このシナリオの山場が来る。
 10年前の聖杯戦争の惨事。
 士郎の両親もそれで死んだ。
 奇跡的に助かった士郎にも深い心の傷を残して。
 言峰神父は言う。
「聖杯を使ってこのすべてをなかった事にしたいとは思わないか?」
 それはあまりにも甘美な誘惑で――
 だが。
 決してうなずいてはいけないのだ。
 死者は戻らない。
 やってしまった事は取り返しがつかない。
 だから――
 だからこそ――
 自分が下した決断に、自分がした行動に、胸を張って生きていかねばならないのだと。
 心も身体も傷だらけの少年が出したその答えが、聖杯という願望機に囚われていた少女の、セイバーの、アーサー王の心を解き放つ。

八番勝負:対英雄王&言峰
 最後の戦い。
 セイバーはギルガメッシュと。
 士郎は言峰神父と。
 それぞれ、一対一での決戦に挑む。
 圧倒的な力の差を最後に覆したのは、奇しくもふたりとも同じ手段。
 それがエクスカリバーの鞘。
 かつてアーサー王が失い。
 10年前、瀕死の士郎を救うために養父がその身体に埋め込み。
 そして聖杯戦争の開始と共に、セイバーと士郎を結びつけるよすがとなった。
 この世すべての理(ことわり)を超越する、
 五つの魔法ですら侵すことあたわぬ。
 妖精達がアーサー王に与えた絶対的な守護。
 その名は――
 『全て遠き理想郷』――アヴァロン!

 かくして戦いは終わり、聖杯は破壊される。
 そして別れ。

 いやもう私としてはこれだけで十二分に満足でございました。

02月11日

 そういえば時代劇で

 ぶひひ〜ん!
「暴れ馬だぁっ!」
「きゃー」

 という場面で娘さんが危ないところを通りかかった浪人が助けるというパターンがあったそうである。私は見たことがないが。

 さしずめ、今であれば

 ぶも〜〜〜っ!
「狂い牛だぁっ!」
「BSEだぁっ!」
「きゃー」

 という場面で娘さんが危ないところを通りかかった浪人が助けるのではなかろうかと思ってみたり。

02月12日

 特に何もなし

02月13日

 『歴史群像』52号の『宮古湾海戦』の記事を読みつつちょと考える。
 榎本旧幕府艦隊が敗北したのはむろんのこと「開陽」の喪失が大きいが、新政府軍に「甲鉄」が加わったというのもある。「甲鉄」はその名の通り装甲艦であるから、たとえ「開陽」が沈まなくともこの艦を手にした新政府軍は、蝦夷地に上陸作戦を敢行していただろう。海戦の結果は転んでみないと分からないが、双方の大型艦が手痛い損傷を受けて痛み分けとなると、後は数で勝る新政府軍が押し込む事になるだろう。
 そこで歴史のifであるが、「甲鉄」は元々「ストーンウォール」として南北戦争当時の南軍に売り渡される予定であったそうだ。
 もしも「甲鉄」が予定より早く南軍に引き渡され、南北戦争で活躍していたら……
 むろん、結果として「甲鉄」一隻が南軍の不利を覆すことはとうてい不可能であろうが、華々しい交戦によって損傷し、沈没ないし自沈していたら……
 いやむろん、その場合は小野友五郎は他の艦を買っただけだという話もあるが、軍艦であるからにはそうそう手頃な値段の手頃な艦が転がっているわけではない。何やかにやで数年の遅れが発生し、結局戊辰戦争には間に合わなかったという事も十分に考えられるのである。
 そして「開陽」があり、「甲鉄」がないとなると、これは榎本艦隊が新政府軍に圧倒的に優勢となり、意外や意外、蝦夷地は独立した可能性も否定できないと思うのであるがいかがであろう。

02月14日

 特に何もなし

02月15日

 午前中はフィットネスクラブでウェイトトレーニング。この年齢になると体力を落とさないためだけにでもこうしたトレーニングが必要になってきている。すべからく人間は身体が資本。週に一回なのだからまじめにやろう。

■本日の読書:『バッカーノ!』成田良悟
 禁酒法時代のアメリカを舞台にした――というと、ついつい『クトゥルフの呼び声』を思い出すのだが、半分だけ正解――とあるバカ騒ぎ。
 錬金術によって生み出された『不死の酒』がキーアイテムなのだが、あまりそのへんは深く考えなくともよろしい。
 いわゆる、「見かけだけではソレと分からない宝物が、ころころころころ、人から人へ転がってゆき、その過程で発生した事件が雪崩のように何もかもを巻き込んでいく」パターンである。え? こういうのは知らない? いやよくあるだろう。例えば……えーと、ほら、ともかくよくあるのだ。
 ノリの良い、とぼけた文章がこのどことなく喜劇的な事件とうまく合っていて良い風味を醸し出している。
 チャットでステラさんから薦められたのだが、うむ、これなら満足。

02月16日

 一週間の始まりである。
 今週もがんばろう。

■本日の読書:『空ノ鐘の響く惑星で』渡瀬草一郎
 渡瀬さんであるから幼なじみはどこだと探したところ、オープニングに出てきた竹馬の友が実は男の子ではなく女の子であった事が判明する。
 たいへん不満である。どうせなら男の子のままでいてくれるとか、女の子だけど今もって男の子の格好をしているとか、そのぐらいのサービスはあってしかるべきだと思うのだがどうよ。
 さて、物語はここではないどこかの星。
 中世風世界の第四王子が主人公。この手の話の常として野心のない優しい良い子で、それでいてちゃんと剣も扱える。どうせなら、鬼畜外道でそれでいて弱く、奸計で他人を陥れる主人公というのもたまには見てみたい……嘘です。ごめんなさい。
 さて、その主人公が現代やや未来風世界から転移してきた女の子を拾うところから物語は動きはじめる。こちらは幼なじみとは違い野性味たっぷりなのだが、正気に戻るとごくふつうの女の子である。これまたせっかくなのでノーマルな状態でワイルドな女の子だったら新鮮だったのにとちょっとしょんぼり。
 その女の子を追ってさらに転移してきた連中が殺戮をはじめ、主人公の父王と兄の皇太子がばっさりと殺される。あと2人殺せばチェックメイトだ。がんばれ主人公。
 まあまあ続きが楽しみである。

02月17日

 うむ、ちょっと具合がよろしくないな。

■本日の読書:『きみとぼくの壊れた世界』西尾維新
 ミステリらしくないミステリである。というか最近のミステリはミステリというよりはキャラクター小説と呼ぶべきではないかと僕は思う。むろん、キャラクター小説というくくりもたいへん乱暴で曖昧な物だが謎(mystery)とキャラクターのどちらに作品の比重が置かれているかと考えた場合、これはもう明らかに後者なわけだ。とするとこの作品の価値はキャラクターがどれだけおもしろいか、という点に左右される。
 メインのキャラクターは2人だ。『僕』こと、櫃内様刻(ひつうちさまとき)と、探偵役の病院坂黒猫(びょういんざかくろねこ)である。このどちらもが作品にふさわしく壊れている。いや、壊れているのは彼らではなく彼らの『世界』なのかも知れない。人はそれぞれに世界の中心に立ち、自分の周囲に世界を構成する要素を配置している。『ぼく』がいなければ世界は存在せず、『ぼく』が観測しなければ世界は収束しない。
 繰り返す。この作品をミステリとして読むのはやめた方がいい。壊れてゆく世界の中で、ひたすら踊り続ける『きみとぼく』の物語だと思いたまえ。
 もちろん世界は壊れてなんかない。
 狂っているだけだ。


『Fate/stay night』ネタバレ感想:凛編

 凛ルートであるが、実のところ凛というよりはアーチャー&士郎ルートである。前にも書いたようにアーチャーは士郎が成長した後の姿であるから、これは士郎の現在と未来の対決である。
 このルートからややテクニカルな処理が施されている。たとえば、今回は脇役になるセイバーは士郎との主従関係を魔術で切断され、まず敵と、続いては凛と主従関係を結ぶ。
 さらには凛のサーヴァントであるアーチャーもまた、自ら望んで主従関係を絶つ。目的は自分の過去、すなわち士郎を殺すためである。
 正直なところ、これはあまりスマートな処理とは言えない。どちらかというと、かなりバタ臭い。D&Dっぽいと呼ぶべきであろうか。
 ではおもしろくないか? というとそれは違う。おもしろい。だがそれは刹那的なおもしろさなのである。

 しかしこれはしかたがない事なのだ。

 凛ルートは、セイバールートが終わった後でないと選択できない。つまり、プレイヤーはすでにいろいろな裏の事情を知ってしまっている。本来なら士郎が知らない事を。
 関ヶ原の戦いの歴史小説を読んでいるようなものだ。まさかとは思うが、徳川家康が勝つのか石田三成が勝つのかどきどきしながら読んでいる人間はいないよな?
 そういうものだ。
 だが、であればこそ作者は読者を安心させてはいけない。関ヶ原の戦いのさなかに行われていた闇の者の戦いを題材にするなどして、先を読めなくする必要があるのだ。
 けれども聖杯戦争という大きな枠はすでにある。セイバールートでは先が見えない不意打ちとなったさまざまな事象が、凛ルートでは既にあった事となっている。
 凛ルートでの唯一の切り札は同一人物対決である。現在vs未来。そしてその部分においては文句なしにおもしろい展開となっている。
 士郎自身も言っているように、その後の士郎vsギルガメッシュ戦は最初から勝敗の見えた戦いである。あれは士郎が固有結界UBWを出して決め台詞を言うためだけに用意された戦いである。このへん、実にサービスが良い。
 だからこそ、もう少しスマートな展開にはならなかったものかと残念でしかたがない。

02月18日

 サウナへ行く。さっぱり。

■本日の読書:『空ノ鐘の響く惑星で 2』渡瀬草一郎
 なんてつまんない主人公なんだっ!
 一読してまず感じたのがそれであった。いや、作品そのものはごくふつうのファンタジーだと思いますよ?
 問題は主人公の選択である。
 なんといっても若さがない。

Q1)ヒロインが逃亡しました。どうしますか?
A1)自分の立場を考えてここは追いかけません。

Q2)突然婚約者ができました。どうしますか?
A2)状況が状況なので嘘も方便と利用する事にします。

Q3)育ての親とも言うべき剣の師匠が囚われの身になりました。どうしますか?
A3)ここは一端撤退して態勢を立て直します。

Q4)その撤退の途中、部下が踏みとどまってあなたを逃がそうとしました。どうしますか?
A4)彼らの志を無にしないためにも逃げます。

 ……つ、つまんねぇ〜

 ここは無駄でもヒロインを追いかけるとか、婚約者のフリをするのは良くないとか、師匠を助けるために突っ込むとか、部下を見捨てられずに逡巡するとか――そういうのがありきたりのファンタジーにおける主人公というものだろうに。
 適切でまともな選択をする主人公なんて主人公じゃねぇ。
 というわけで、クーデターを起こして国を潰してしまおうと考えているアナーキーでジャンキーな兄貴を応援しよう。がんばれー。

02月19日

 ロシアの軍事演習で、連続してミサイル発射失敗とのニュースを読む。

>レンツ海で北方艦隊が実施した18日の演習では、原子力潜水艦カレリヤが大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射したが、失敗した。

>北方艦隊では17日にも、原潜ノボモスコフスクからのICBM発射が失敗に終わっている。プーチン大統領はこのとき、別の潜水艦に乗って観閲していた。

 冷戦終結以後、最大規模の軍事演習だそうであるが、なんともロシア海軍らしいニュースでほっと一安心な感じである。

■本日の読書:『クビキリサイクル』西尾維新
 絶海の孤島で発生した殺人事件。遺体にはなぜか首がない。
 首はないのだが、それ以前にもっと重要な問題がある。
 まず、警察は呼ばない。無粋だから。
 心や過去や未来を読める超能力者はいるけど、犯人は聞かない。やっぱり無粋だから。

 ぶらぼーっ!

 さすがである。こうでなくては嘘だ。
 加えて。
 探偵が到着する前に事件は解決してしまう

 はらしょーっ!!

 素晴らしい。ますます気に入った。むろん警察を呼ばないくらいであるからして、犯人も罰されたりはしない。そのくせ、探偵は後日談に登場して、最後の推理を開陳して嵐のように去って行く。
 その推理たるや、シャーロック・ホームズもかくやのムチャクチャなシロモノで、実に爽快である。
 やあ、なんてあけっぴろげなホラ話だろう。
 気に入ったので、残りも全部bk1で購入してしまったしだい。

02月20日

 ミサイル発射実験の失敗は実はこれを隠匿するための罠だったのかというニュースが。

ロシアが米国の戦略防衛構想(別名スターウォーズ計画)に対抗する超音速兵器のテストに成功したと、ロシア軍の上級大将が語った。この兵器は、今後導入の可能性があるいかなるミサイル防衛システムをも突破できるという。

 いかなるミサイル防衛システムもっ!
 ホラだとしても大きく出た物である。
 まず考えられるのが『見えない』兵器である。ステルス能力があり、レーダーに探知されないというだけで、まずたいていの防衛システムは無効に出来る。
 他にも『軌道が予測できない』兵器というのも超高速の弾道ミサイルとしてはかなりポイントが高い。乱数加速して相手の予測をはずすのである。それどころか、目標までランダムに決めてしまう。あげくのはては発射地点に逆戻りしたりするオマケまでついているとこれはもう、まったく予測できないだろう。問題は、発射した側もどこに行くか分からないという事だが。
 あるいは、ミサイルだと思っていたら実は違うというのも意外性が高い。
 例えば地殻兵器。相手の国土に地震を発生させる兵器である。ミサイルではないからミサイル防衛システムでは迎撃不可能だ。
 あるいは時間兵器。時間軸を遡って相手の国を消滅させてしまう兵器である。これも迎撃不可能だ。
 はたまた精神兵器。国民が皆、ロシア人になってしまう兵器である。戦争は一瞬で終わるであろう。……内戦になるかも知れないが。
 ほかにも相手の保有しているミサイルを自分の物にして使う泥棒兵器とか、想像力を働かせるといろいろ手がある。何しろ秘密兵器のお国であるからして、どんな物が飛び出すかたいへん楽しみである。

 だが、安心はできない。
 アメリカもまた、恐るべき計画を進めているのだ。

米国防総省では現在、兵士が、5日間にもわたって――食事を1回もとらずに――戦闘を持続できるようにするにはどうしたらよいかを研究しているのだ。

たとえば、睡眠の必要を減らす研究プログラムにDARPAは膨大な資金をすでに投入している。また、負傷した兵隊が──衛生兵の助けなしに──何日も戦闘を持続できるようにする技術についても、研究に取り組んでいる。

 この両大国の競争はどういう戦場を未来に生み出すのであろうか。
 平和を愛する一市民として注意深く見守っていきたい。

02月21日

 春かと思うくらい暖かい陽気であった。

■本日の読書:『塩の街』有川浩
 さっぱり話の筋が見えないので整理しよう。

●宇宙から流星となって塩の結晶が落ちてきて、それを見た人間は塩になってしまう。

 これは良し。

●塩の結晶は世界中に落ちて、世界中の多くの人が塩になってしまって社会は崩壊した。

 ここも良し。なんか『トリフィドの日』を思い出させるねぇ。

●主人公とヒロインはその中でお互いにいろいろある。

 これはどうでもよろしい。

●塩の結晶が人間が塩になる原因であると誰かが気づく。

 遅すぎるぐらいだが、ここはスルーしよう。

●東京の羽田空港沖にある塩の結晶を破壊しようという話になる。

 当然だよな。

●破壊には爆撃機を使用する。

 なぜ? 155mm砲を装備した第1師団の特科隊が北富士にいるだろう? 内陸の方はまだ被害が少ないそうだしわざわざ火力に難のある爆撃機を使わんでも。

●爆撃機はアメリカ海軍のF−14Aを厚木から奪う。

 待てこら。

●大丈夫、すでにアメリカ海軍とは内々に話がついている。

 そういう問題か?

●実はアメリカも塩の結晶が怪しいと思って破壊する準備はしているのだ。

 じゃあやらせりゃいいじゃないか。

●塩の結晶は間近で見るとたちまち人間が塩にされてしまうから危険だ。パイロットはコクピットをスプレーして外が見えないようにして爆撃をするのだ。これは凄腕の主人公にしか出来ないのだ。

 いやだから、遠くから砲撃しろ、砲撃。

●爆撃は無事に成功した。世界は救われたのだ。

 なぜだ。だいたい塩の結晶って、世界中にあるんだろうが。それとも何か? 東京にあるのがマザーでこれが世界中の塩の結晶をコントロールしてるのか?

●さらばだ

 こら、逃げるなっ!

02月22日

 久方ぶりに風雨強し。されど暖かい。
 たまにはこういう日も良し。

■本日の読書:『灼眼のシャナVI』高橋弥七郎
 べたべたの甘々。
 整合性のなさでは、昨日読んだ『塩の街』が可愛く見えるほどである。
 されど、あっちは納得がいかず、こっちは納得ができる。

 なぜか?

 面白いからである。
 そもそも小説における整合性という物は、作者が気にするべき物ではない。
 そんな物は、面白ければ読者が勝手に補完してくれるし、そもそもが面白くなかったら、たとえどんなに緻密にプロットを組もうが読者は細かい粗を見つけだして「あそこがダメここがダメ」などと口やかましく囀るだけである。
 それがイヤなら面白い物を書け。
 つまりはそういう事だ。

 ちょっと待て。

 誰もわざわざ「つまらない物を書こう」として書いているわけではあるまい。私にとって面白くないからといって、一言で切って捨てるのは公平ではないのではないか。

 これまたその通り。

 だから私があれこれといちゃもんをつける場合というのは大きく分けてふたつある。
 ひとつは、そのはっちゃけぶりがあまりに愉快なので、思わずげらげら笑いながらツッコムというパターン。たとえば『2001夜物語』の『反物質の星がレーダーに映らない』などはこちらに分類される。
 もうひとつは、いわゆる恥の上塗りというか、つじつまが合わない部分を何とか糊塗しようとしてかえって致命的に恥を際だたせているというパターン。『スカーレットウィザード』の『宇宙における速度』なんかは紛れもなくこちらに分類される。
 前者は愛すべき稚気としてほほえましく突っつくし、後者は愚かな他山の石として墓穴の中にセメントを流し込んでやるのが私の流儀である。
 だがいずれの場合にせよ、私は大いに楽しんでいるし、その事に関しては作者に感謝している。本当に腹が立ったら問答無用でゴミ箱に捨てて脳内バッファからデリートしている。

 ちなみに私の『存在の力』が『紅世の徒』に喰われたら、このサイトもこの文章も消えてなくなるのであろうなぁ。いや、それとも別の人間が似たサイトを作って似た内容を書いている事に世界が『調律』されるのだろうか。

 つまりは、そういう事なのだ。

02月23日

 またもや寒くなる。
 ぶるぶる。

■本日の読書:『クビシメロマンチスト』西尾維新
 なんにしても戯言なんだよ。
 いきついてしまい、そして、その裏側に到達してしまったら。
 そう呟くしかないだろう。
 人が人を殺す。
 そこに理由を求める方が間違っている。人は人を殺す。猿だって猿を殺す。同族を殺すのは同族でない物を殺すのと同じくらい、当たり前の事だ。
 だが人は人を殺す事に理由を求める。自分が殺す時にもそうだ。憎いから殺す。愛しているから殺す。邪魔だから殺す。関心がないから殺す。生きたいから殺す。死にたいから殺す。義務だから殺す。自由だから殺す。
 そこには理由があり。
 そして意味なんかない。
 理由は自分のためであり。
 意味は他人のためだ。
 さてここに理由も意味もなく。
 人を殺す殺人鬼がいる。まさに、殺すがゆえに殺す。
 それが自分の鏡像だとしたら。
 さあどうする?
 ……そうだな。
 どうもしやしない。
 どうもしない人間だからこそ、鏡像が殺人鬼だったりするわけだ。
 しょせん、戯言なんだけどね。

02月24日

 週に二度ほど注射している強力ネオミノファーゲンCの注射をしてもらいながらふと、自分の物らしいカルテに目がいく。

 そこに『肝硬変』の文字がっ。

 愕然として――
 呆然とする――

 あうあうと心は千々に乱れ、脳をかけめぐるのは敦盛の舞(むろん見た事はない)。

 人生五十年
 下天の内をくらぶれば
 夢幻のごとくなり

 一度生を得て
 滅せぬ者のあるべきか

 いや、パニックをおこしてどうする。
 ちなみにうろたえ騒ぐ私を不観樹殿が優しく諭してくれ、医者に確認したところ、一言

「違うよ」

 というオチがついたのであった。
 まさに戯言であろう。

■本日の読書:『朝日百科世界の歴史 理性と差別』
 近親婚はいけない事である。法律でそういう事になっている。
 だが日本の皇族の家系を調べてみれば、過去において叔父や叔母と結婚した例というのは頻繁に見られるし、かというと同じ村(集落)では結婚してはいかんというのもあり、現在と大部違う。
 ちなみに私がデビュー当時からのファン(ちゃんと『なかよし』を読んでいたのだ)である竹本泉さんの『ハジメルド物語』では、むかしむかし、おおむかしの穴居人の物語なのだが、ヒロインが違う村の長にさらわれてお嫁さんにされそうになり、

「嫁さんくらいじぶんのとこで見つければいいじゃないか〜」
「異なる部族間における結婚は遺伝子の資質向上に大きく役立つのだ」

 などと棍棒で殴り合いながら会話するという愉快なシーンがあったりするのである。
 でまあ、ヨーロッパやアメリカなどでは従兄弟結婚は禁止なのだが、そのルーツはどうやら

 1215年:第四ラテラノ公会議。決議50号で近親結婚の制限が4親等内に緩和される。(それまでは7親等)

 というカトリック教会の決まりにあるらしい。
 それが現代まで続くところに、ヨーロッパの倫理におけるキリスト教の権威の大きさを実感させられるのである。

 本書には贖罪規定書というものも一部が紹介されている。これは、キリスト教的な価値観によって信者の生活を律しようという物なのだが、キリスト教以前の魔術と占いが完全に禁止されている。
 これには、結婚や家を建てたりする時に吉日を選ぶ行為までもが禁止されており、1000年も前に教会が行った統制のすごさを実感させられる。

02月25日

 勘違いとはいえ、肝臓のあたりの膨満感は相変わらずである。
 うーむ。


『Fate/stay night』ネタバレ感想:桜編

 さて毀誉褒貶かまびすかしい桜ルートである。
 このルートは、なんといっても好き嫌いが大きく分かれるであろう。その最大のポイントが、メインヒロインである桜の扱いである。
 桜は薄幸の少女である。凛の妹であるが、養子に出されてしまい、行った先では鬼畜外道な扱いを受けた。その薄幸の少女を救うというのが桜ルートの根幹になる。
 この場合、桜に同情ないし好意を抱けるかどうかが桜ルートの成否を分ける。だが、残念ながら成功しているとは言い難い。
 というのも、前のセイバールートと凛ルートのいずれにおいても、桜は序盤で退場し、以後はおしまいまで姿を見せないからである。プレイヤーとしては出ずっぱりのセイバーや凛ほどには桜に良い感情を振り向ける余裕がない。

 これはまずい。

 プレイヤーと、プレイヤーの分身たる主人公=士郎との間に、桜に対する感情の温度差が生じてしまうからである。士郎がどんなにがんばって桜を愛しく思い、救おうとしても、プレイヤーが「こんな女、どうなってもええやん」などと考えていては感情移入によって成り立つノベルゲームはその魅力を大きく減ずる。
 むろん、そこを適当に折り合いをつけて遊んでしまえば良いのだろうがなかなかにこれが難しい。たとえば士郎は凛ルートで、未来の自分自身と対決してまで自分の生き方を貫くという決意を示したのだが、桜ルートでは桜のためにこれまでの主義主張を捨て去っているのである。前にプレイした凛ルートの同一人物対決が熱ければ熱いほどに、桜ルートでの主人公のふがいなさにプレイヤーは冷めてしまう。むろん、このふたつのルートは同一の時間軸にあるわけではなく別の物語であるのだが、プレイヤーは同じ人間なのでそんな簡単にデュアルに切り替える訳にもいかない。どうしてもリニアに同じ延長線上で考えてしまう。

 ではどうしたらよかったのか。

 桜ルートを変更するというのもひとつの手であるが、それは置いておいて。
 私としては桜の扱いを前の2ルートにおいて変更しておけば良かったのではないかと考えている。
 つまり、途中退場ではなく、桜をきちんと登場させておくのだ。そしてどちらのルートでも桜をひどいめに遭わせ、最終的には殺すのである。できれば助かるかも知れない、助けられるかも知れない、と思わせておいてばっさりと。助けるために伸ばした手と手が触れ合うかという瞬間に殺してしまうのである。あるいは世界を救うために桜を士郎自身の手で殺すというのもいい。それは桜自身が望んだ事であればなおよろしい。
 むろん、殺すまでに、できるだけ士郎と桜との間に心の交流を描いておく。
 すべては、プレイヤーに

「ああなんて可哀想なんだ。できれば助けてやりたい」

 と思わせるためである。
 こうしてモチベーションをきっちり高めておけば、桜ルートですべてを捨てて桜を助けるという選択を士郎がしても(いや実際にはプレイヤーがするのだが)、プレイヤーと士郎との間に乖離が存在しないはずである。
 とまあ、このように考えてしまうほどに。
 最後のルートは消化不良であった。

02月26日

 昼食後、腹をこわす。
 いたたた。

■本日の読書:『クビツリハイスクール』西尾維新
 前の巻あたりからエンジンがかかりはじめたのか。
 いーちゃんの『異常』さが、がんがんレベルアップしていっております。
 今回の事件は舞台が最初の巻の『日本海に浮かぶ孤島』に匹敵する『怪しげな学校』です。どのくらい怪しいかというと『スケバン刑事』に出てくる学校ぐらい。こんな学校ねぇよ、とか言いたくなる事必至です。
 むろん学校がヘンなぐらいですから、周囲のキャラもかなりヘンです。が、意外な事に能力はヘンでも心映えはヘンではありません。つうか、それを言うと前の巻の『クビシメロマンチスト』の登場人物の方が遙かにヘンでしたな。

 そもそもおまえらふつうの大学に入学してんじゃねぇ。

 しかしまぁ、前の巻でもそうでしたが周囲の人間がヘンになる原因はいーちゃんにあるわけで、その影響を受けないのはやはり人類最強ぐらいでしょうねー。
 さて次は上下巻だ。つうか、少し読むペースを落とすか。

02月27日

 具合はあまりよろしくない。

■本日の読書:『サイコロジカル 上・下』西尾維新
 ちょっとは控えようなどと考えたのが今日のAM2時過ぎで。
 寝る前にちょっとオープニングだけでも読んでみましょうかいと『サイコロジカル 上』を開いたのが2時半。
 ふと気が付くと、上巻をほとんど読み終えて朝の4時過ぎになっていたり。
 なんでしょうか、これは。
 えー、巫女子ちゃん、頼むわ。

「《ノンストップムービー、ただし子供の運動会》みたいなっ!」

 なんにしても左クリックの連打とは違い、本を読むという行為には肉体的な負荷が小さい。そのため、ふと気が付くとページをめくる手が止まらないというのはよくある話である。
 また物語の構成がうまいのだ。まず、出だしはエキセントリックなキャラクターによるかけ合いから始まる。だいたいここで気分よくエンジンが始動する。始動しない人間はそもそも話が合わないのだろうから読まないだろう。
 で、序盤のおしまいに事件が発生し、今度はその事件に振り回されることになる。で、いい加減振り回されて反撃開始になるわけだが、また、これが序盤の明るさとはうってかわってイタイ話なのだ。これは肉体的にも精神的にもである。物語の語り部である「僕」は元々が自虐的な人間なのだが精神面を痛めつけられると、むしろ望むところと言わんばかりに事件の謎へと突進をかけるのだ。
 そしてまあ、クライマックスでの一波乱があって、最後に人類最強が顔を出して締めると。うわっ、しまった。つい最後まで読んでるよ、おい。
 常習性の強いドラッグをきめているようなもんだろうか。

「《酩酊状態、ただしマタタビパーティー》みたいなっ!」

 もういいって。

02月28日

 うおっ。
 メールを確認したら明日は朝9時からトレーニングじゃねぇか。
 おやすみ。

■本日の読書:『変態生理ゼミナール』TAGRO

 変態。

02月29日

 しょうちゃんにIRCチャットで『エンゼルギア』のGMをしてもらう。
 PCは3タイプ。
 PC1=ギアドライバー
 PC2=ナビゲーター(管制官でキャラは作成)
 PC3=機械化兵
 事前の打ち合わせの結果、私はヒロインを担当する事にする。名前は静香。
 他のふたりに対してはこんな感じで。

 ギアドライバー:秀真に対して「甘え」。秀真からは「憧れ」。
 機械化兵:御島に対して「信頼」。御島からは「父性愛」。

 さらに、静香には「婚約者」がいる事にして事態を流動的にする。恋愛には障害がつきものである。
 まず序盤で言葉をしゃべれない謎の少女(NPC)をギアドライバーの少年が拾って犬のごとく懐かれてしまい、そのまま宿舎へかくまってしまう。
 謎の少女の存在によって少年と静香との間の姉弟のような関係が少し変わるかと思いきや――少年が、どちらのヒロインにフラグをたてようかとうろうろしている間に物語は先へ進んでしまい、天使との戦いに突入する。むろん、謎の少女も母機に密航している。
 戦闘の直前、シュネルギアに乗り込んだ場面で少年はようやく静香に告白するが、状況から言ってすでにノーマルエンド以外になさげな展開となっていた。ラブコメにはラブコメの作法というものがある。突然、弟のように思っていた男の子が「好きなんだー」とか言ってもそりゃ「私も好きだよ。弟として」となってしまうよね。
 クライマックスでは無事に天使を倒すが、謎の少女が天使に対抗する歌声を持つ事が分かる。謎の少女はこのままでは実験施設送りだ。
 ここで謎の少女をさらってシュネルギアで逃走するぐらいの元気がPC1にあれば、別のエンディングもあったのだろうが、そうはならず。
 結局、エンディングでは静香は婚約者と結ばれてしまい、ブロークンハートな少年は新たにナビゲーターになった謎の少女とパートナーになってしまうのである。
 なかなかに楽しいプレイであった。

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