| 09月01日 |
日赤病院に行く。
肝臓の細胞を抜いてチェックするための検査入院が決まる。
9/11〜13。
うーむ。しかしまぁ、白黒つけておいた方がいいよな。
■本日の読書:『羅喉伝 2』伊藤勢
喉の「口」は「日」ね。
本作品はいかにもないかがわしい秘境探検伝奇物で、私のような人間は「秘境」と聞くだけで矢も楯もたまらないのだが残念ながら。
第一部完。
どうもまた編集部の方針とやらで他の物を描く事になったらしい。
いや、面白いんだってば。
関ヶ原の後、大阪の陣の直前。堺の町を支配する和泉御前。そこに出入りする、アンガマンという謎の地から来た異形の連中。堺を探りにきた鬼の角を持つ忍びの少年はそこでいろいろな物と出会う。
一方で、忍者の少年の故郷である葛城の里に、伊賀の鬼半蔵率いる伊賀忍軍が攻め寄せ、鏖殺の限りを尽くす。生き残りは一人の巫覡の少女のみ。
アンガマンの者たち、伊賀忍軍、和泉御前ら堺衆&少年忍者羅喉が互いにぶつかりあい、その秘技の限りを尽くす。
もういかにも嘘臭い忍術とか化け物とかがごろごろしていて、すごく私的には満足な作品なのだ。
できれば早いところ続きが欲しいもんである。
| 09月02日 |
残暑が厳しい。
■本日の読書『陰からマモル!』阿智太郎
戦国時代。
こんにゃく好きのお殿様が、忍者に対しこんにゃく作りの名人の家系を陰から守るように命じた。
そして現代。
忍者の一家は、まだ守り続けているのである。
「おとなりを まもり続けて 400年」
イカスッ! この馬鹿なセンスは良すぎるッ! しかも語呂いいし。
忍者のマモル君はダメ高校生を演じながらひっそりと幼なじみの紺若ゆうなちゃんを守り続けているのであるが、この女の子が天然にぼけぼけなので、常にトラブルに巻き込まれてしまう。
この設定だけでも十分にあほらしいのであるが、さらに襲う側が輪をかけて馬鹿ばかりというのがナイスである。
松血代組というマッチョばかりの暴力団員は、全員が筋肉もりもりで、誘拐したゆうなちゃんを『筋肉祭り』しようとするのであるが。これがどういうものかというと……引用してみようか。
裸になり、一斉に筋肉をおしあいへしあいすることによって、自分の筋肉のみならずいろんな人の筋肉をも堪能できるという夢のイベントである。
別名、筋肉おしくら饅頭
そして、筋肉祭りの会場に、美女を招き入れることこそ、マッチョ達の夢と希望なのだ。
……あ、アホや。
是非とも続きを希望したいものである。
| 09月03日 |
太平洋戦争のゲームをやっているせいではあるまいが、ふと兵站というものについて考えてみた。
未来の兵站。宇宙の兵站である。
宇宙といっても、太陽系の中の話だ。太陽系外となると兵站をひくより、その場で生産した方が安上がりな気がする。
技術のブレイクスルーがない限り、宇宙船の運航は大量の推進剤を使用する。そして推進剤をもたない、すなわち軌道要素を自ら変更できない宇宙船は座り込んだカモ同然である。ひじょうに脆い。よって、兵站の基礎は推進剤を効率よく供給する事となる。ミサイルとかの武器や食事などの消耗品は、推進剤の補給のついでのようなものである。
一番てっとりばやいのは、あらかじめ指定した軌道に大量の推進剤のタンクをのせておき、推進剤が不足した艦がそこで補給するという物である。ただ、これは味方の艦艇と軌道要素が近いと敵に予測されて攻撃を受ける危険があるし、かといって軌道要素がむちゃくちゃではランデブーできない。
ランデブーの心配がないのは、タンカーを作戦行動する艦艇と一緒に動かす事であるが、戦闘艦艇に追随できるタンカーというのはどう考えても戦闘艦艇以上に高価で巨大なシロモノになってしまう。そんなデカ物を建造するくらいなら、戦闘艦艇の推進剤容量をちょっとずつ増やして補給の必要性を少なくした方がましであろう。
もちろん、その中間も考えられる。作戦艦艇と同時か、あるいは前後してタンカーに護衛をつけた補給船団を発進させるのだ。戦闘に巻き込まれないように微妙に距離を置きながら、補給船団は作戦宙域まで進出する。戦闘艦艇は推進剤を消耗する作戦行動をとった後で、その優越せる加速力を使ってタンカーとの軌道要素を合わせ、推進剤などの補給を受けるのである。
いずれにせよ、まずは宇宙船の、中でもロケットの性能を決めない事には細かい事までは決められない。
それよりも、思想的、経済的な側面の方が大きいとはもちろん思うが、そこらへんはフレキシブルに設定屋の都合で決められるが、冷たい方程式はこちらの都合を忖度してくれないのである。
| 09月04日 |
夏本番はこれからではないかというくらい暑い。
夕方、川土手をバイクで走っていると、この暑い中、どこぞの大学のボート部の連中が一所懸命にボートを漕いでいた。ごくろーさまである。
さらに走っていると、この暑い中、どこぞの高校生(制服着用)のカップルが川縁に並んで座って互いにぴっとりとよりそっていた。ごちそーさまである。
広島は川の町であり、幾筋もの川が作った三角州の中に市街が存在する。
三角州は時代と共に海へと広がっていった。だから海から3kmも離れた場所で「舟入」といった町の名前がみられる。
目に見える、何気ない風景にも歴史がある。
| 09月05日 |
体調、悪し。
■本日の読書:『万里の長城 攻防三千年史』来村多加史
万里の長城。
衛星軌道からも見えるというその長大な建造物について考える時に、私の脳裏に浮かぶもう一つの巨大建造物がある。
木星に築かれた、氷の橋。
なに? そんなものがあるのか? と思われるかも知れないが、もちろんこれは空想の産物である。
ジェイムズ・ブリッシュの著作、宇宙都市四部作の嚆矢を飾る、『宇宙零年』。本書において人類は木星に氷(低温と高圧による氷IV)で築かれた巨大な橋を建造している。幅10マイル、高さ30マイル、長さ54マイルでさらに延長を続ける、というのだから、そのあきれかえったスケールは万里の長城など比肩すべくもない。
こういう巨大建造物を描かせたらSFの右に出るものはない。スティーブン・バクスターの『虚空のリング』などほとんど冗談すれすれである。
話がそれた。どうも体調が悪いと思考も散漫になる。
軍事的にみて、万里の長城には効果があったのか? というのが本書で書かれているテーマである。
結論から言うと、『使い方しだい』となる。
万里の長城を、それ単体のハードウェア、要塞線としてみた場合はあまり効果はない。
なんといっても、長すぎる。すべてを守りきる事はできない。だが、長城によって敵の侵入経路を絞る事ができれば、兵力の効率の良い再配置も可能であろう。
また、長城の各所に配備した砦から烽火などの通信システムを使って外敵の侵入をいち早く都や府に知らせる事ができれば、すばやく撃退のための軍を編成する事もできる。
つまるところ、長城を築いただけでは駄目で、それをいかにバックアップする仕組みを用意しておくか、というのが重要になる。
とはいえ長城は築くだけでも国力を多大に消耗する。ましてや、戦のない時にも長城線に多くの兵員を割くのは、国庫と民力に対する負担の大なる事、論にまたない。
中国の歴代王朝で賢王と呼ばれる君主が、長城線の外に宥和政策をとり、国境警備の兵を削減したのにもそれなりの理由があるのだ。
国力と軍事力のバランスを考える時に、長城は常に良いテキストとなるであろう。
| 09月06日 |
体調、やや回復。
■本日の太平洋戦記:トラック環礁陥落
南方の資源地帯のうち、リンガ、パレンバンというボーキサイト&原油の産地を押さえる。
シンガポールにいたっては、本土からかき集めた兵力のほぼすべて、約5個師団が上陸している。
これだけの兵力があれば、マレー半島の英軍など鎧袖一触と思われたのだが……
「予想外だったな。1個師団強のイギリス軍がこんなに強いとは」
「陣地でがっちり固めていますからね。空爆で始末しようにも、あのあたりの春は雨期で航空兵力は使えませんし」
「さすがに戦艦の砲撃も、内陸には届かんからなぁ」
「いまのうちに航空兵力を増強しておきましょう……って、内地で何してるんですか」
「輸送船の手配。まずは工兵と整備兵と燃料を送らないと」
「まさかとは思いますが、工兵や整備兵を送っていなかったんですかっ」
「いやほら、兵力の逐次投入は史実の戒める所だから、ありったけの船でありったけの兵力を送ったのだよ」
「はぁ〜。送るならその後の事も考えてください。5個師団ともなると食わせるだけでも大騒ぎですよ」
「あ、そのへんはこのゲーム、柔軟だから。南方に送った兵士に米の飯を送る必要はない。自給自足してくれてる。戦車も弾薬さえあれば燃料なくても動くし。その一方でアルミを作るにはボーキサイトが必要だけど」
「単に食料というパラメータを入れるとゲームが破綻するからじゃないですか」
「いっそ、ボードのウォーゲームみたく『補給ポイント』という概念にした方がリアリティはあると思うんだが、まあ、手間が省けてよかったよかった」
「いいですから早く工兵を南方に送ってください。飛行場ができないとそもそも飛行機を送れないじゃないですか」
「まあ待て。輸送船はあるんだが、駆逐艦がなくてな。さすがに護衛なしで送り出すわけにはいかないだろう?」
「考えもせずに艦隊を編成するからですっ!」
その一方で、南太平洋はますます洒落にならない状況になってきた。
毎ターンのように、クェゼリンにB−17Dが100機飛来して爆弾を落としていく。まず飛行場ごと航空機が吹き飛ばされ、続いて守備隊が絨毯爆撃の下に埋もれていった。
「これはもうあかんなー。隙があったら兵士だけでも助けてやりたかったが、へたに艦隊を送ったら港で沈められてしまうわ」
「そうですね。まあ、トラック環礁からの引き揚げが成功しただけでも良しとしましょう」
「しかし、トラックまで手放す必要はあったのか? 元々飛行場もあるし、燃料も蓄積してあった。艦隊の基地としても浮沈空母としても使える場所だと思うのだが」
「そういうナメた事を言っていると史実と同じ目に遭いますよ。そもそもトラックまでは零戦21型でも1ターンで移動できません。本土からは遠すぎるんです」
「ありゃ。本当だ」
「確かにトラックは天然の良港です。しかしトラックを維持するコストは今の日本にとって不必要に高くつきます。広すぎるんですよ、太平洋は」
そうこうしているうちに、戦闘機重視にシフトした航空機生産体制がじわじわと本領を発揮してきた。
サイパン、パラオ、マニラ、広東、ハノイ、プノンペンといった要衝に100機単位で陸軍航空隊の鍾馗と海軍航空隊の零戦が翼を連ねる。
そしてついに、待ちわびていた対爆撃機用戦闘機、屠竜(丙)がロールアウトする。
「いやー、これでB−17相手に苦労せずにすむ」
「安心してはいられませんよ。局地戦闘機はこれからの主力ですが、足がのきなみ短いですからね。要衝サイパンまで1ターンでいけない事もあります」
「どうするんだ? 海軍の雷電とかも控えてるぞ」
「そんなもん試作で捨ててください。紫電改の方が使えます」
「えーっ、あの火星エンジンを無理矢理詰め込んだ機首がかっこいいのにーっ。だいたい今年は火星大接近の年だぞ」
「何を無関係な事をぬかしてるんですか。わかりました。雷電開発していいですから、ちゃんとココに飛行場を建設してください」
「ココ……?」
そしてついに、アメリカ海兵隊第一師団が日本海軍の南太平洋の拠点、トラック環礁へ上陸する!
「……どういうことだ?」
「准将! どこにも日本兵の姿はありません。というか日本人の姿すらありません! 料亭もからっぽでした。ゲイシャガールも一人もいませんっ!」
「ええい、泣きそうな声でそんな情けない事を言うな。しかしこうもあっさりとトラックを空にするとは、日本軍は何を考えているのだ」
バンデクリフト准将は浅黒く日焼けした顎をなでた。トラック環礁には“ナツシマ”を中心に三万人の日本人が生活していた日本海軍最大の外洋拠点のはず。
第一次世界大戦にお義理で参加した褒美でもらったこの島々に、日本海軍が並々ならぬ執着をもっていたのは間違いない。
「後の先を打つつもりか。だがまあとりあえずもらえるものはもらっておこうか」
太平洋の戦いは、これからが本番であった。
| 09月07日 |
朝からジムで汗を流す。
そうしていると、先生に引率された生徒さん達が十数人、ぞろぞろとやって来た。胸に『中学駅伝』と記してある。
なるほど中学生かぁ。という事は平成生まれ! おおっ、わしが大学を卒業してから生まれた子どもたちかい。
さすがに中学生では身体がまだ出来ていないのか、あまりウェイトのかかったトレーニングはしていない。
ふふふ。おじさんは伊達に腹の出た体格をしていませんよ? この太った肉体を動かすために足腰の筋肉はキミらより一回り太いけえねぇ。
このぐらいのウェイトは軽いもんじゃよ。がっしょん、がっしょん。
ぐっ?!
うおっ、いかん。ちょっとキてしまった。中学生相手に何ミエをはってるんだか。
いやしかし、見栄をきってこその人生だよ。
帰り道に、ガンダムSEEDの新しいオープニングとエンディングのCDを買う。
CDなぞ買うの久しぶりじゃねー、さて聴いてみようかまい、とパソコンにさしこむと、いきなり何やらソフトをインストールするわ、インターネットにアクセスして極秘通信しやがるはで、なかなかサイバーな感覚を味わう。
なに? 前に文句つけていたのにSEED結局見てるのかって?
いや、なんかアレはアレで味わい深いものがあるよ。
| 09月08日 |
連邦軍の中佐に昇進する。
あ、いや、ガンダムネットワークオペレーションでの話である。
昼にアクセスしてみると、任務で武勲をあげて中佐になっていた。
中佐というと、小なりとはいえ軍艦の艦長を任せられるものであるが、機動戦士ガンダムの一年戦争ではルナ2の指揮官からしてワッケイン中佐だし、ブライトも中尉でホワイトベースを指揮したりしたものである。
よって、ガンダムネットワークオペレーションでは中佐はペガサス級強襲揚陸艦の艦長となる。そう、ホワイトベースと同じなのだ。
「主砲、メガ粒子砲、(撃)てぇっ!」
「弾幕薄いぞ! 何やってんの!」
などとパソコンの前で一人ブライトさんごっこができるのである。
しかも実生活における昇進と違って、責任が重くなったりもしないのでただ単純に楽しめるのだ。いい役職である。
これを機会に、ライフルマンとして活躍していた2機のジムスナイパー2のうちの1機を、ジムキャノン2にしてみる。頑丈で火力も大きいが、ちと重い機体だったのであるが、中佐に昇進した自分への祝いである。
これで、試作ガンダムGP01、陸戦型ガンダムEz8の2枚看板に、ジムキャノン2とジムスナイパー2の火力支援機の編成となった。なかなか強力だわいと、ほくそ笑んでいる。
それはそれとして、昼に咳の発作に襲われ、昼食が逆流してきた。さすがにそのままどばっともどしてしまっては周辺環境への被害が甚大なのでトイレに駆け込み、吐き出す。
駆けている間にも鼻からぶしゅー、とあふれだしてえらい苦しい事に。
ううむ。残暑が続くので体力が低下しているのだろうか。
| 09月09日 |
雲が出ているが、月と接近した火星の姿を見ることができる。
体調はやや悪いが宇宙に思いをはせると心が安まる。
「おれは、こんなちっぽけな星で終わるような男じゃねぇんだ」
無限の大宇宙が呼んでいる。(空耳だが)
日本の土建屋も、優秀なのは分かったので、月面都市建設に挑戦していただけないものだろうか。
癖のある土地だが、やりたいほうだいできる利点がある。
まず、月。そこに都市を築いてから。そこで子どもを生み、育ててから。それから、それから。
夢はいくらでも広がる。
| 09月10日 |
入院を明日にひかえて、なんかこう、落ち着かない。
検査入院なわけだし、気にするほどのことではあるまいと思うのであるが。
意外と小心者である事がここで判明。
■本日の読書:『歴史群像 No.61』
特集は「満州1945」。The Destruction of Kwantung Army(関東軍の破滅)というサブタイトルにあるとおり、当時、質・量ともに世界最強のソ連軍がもはや見る影もなくおちぶれた関東軍に襲いかかるという日本人としてみれば屈辱の記憶である。
というか、日露戦争のように綱渡りで勝った戦ではなく、アメリカとの太平洋戦争とか、中国との日中戦争とか、ソ連の満州侵攻とか、負けた戦にこそ教訓を見いだすべきであろう。それゆえに、忘れてはならんのである。
24個師団、70万人と一応数だけはそろえていても、当の日本軍大本営からして実戦力は「名目上の編成の三分の一」と言われるほどに訓練もされておらず装備も満足にない軍隊であった関東軍。当然士気も低い。
一方のソ連軍は三個方面軍150万人と2倍以上で、しかも将兵はあのドイツ軍に勝利した精鋭達。補給物資もアメリカから80万トンの軍需資材と20万トンの燃料、そして四万両の米国製トラックを対日戦のためにせしめている。
陸の戦いに必要不可欠な空軍の援護も、砲兵の支援も、そして戦車軍団もその差は10倍どころではない。
そもそも、100両ほどの97式戦車(含:改)で、2個軍で4000両をこえるT−34/85戦車にいったいどう戦えというのか。米軍のM4シャーマン相手にも通用しなかった47mm戦車砲では、一瞬で揉み潰されるのがオチであろう。
実際、日本軍は一部健闘した部隊をのぞいてほとんど「あ」という間もなく壊滅した。
筆者の山崎さんはしめくくりにこう語る。
「精強無比と謳われた関東軍は、長年にわたって備えを重ねてきたはずのソ連との開戦からわずか10日間の戦闘によって、事実上壊滅したのである。」
あと、愉快だったのは「戦史の片隅で」というコラムで、戦時急造兵器として、日本の竹槍に相当するものとしてイギリス軍もフランスでの敗戦、ダンケルクからの撤退の後に本土防衛軍になんと水道管に銃剣をつけた即席の槍を支給しているのである。
まあそれだけならイギリスも苦労したんだな、で終わるところであるが、軍事評論家ジョン・ウィークス氏(元英国陸軍中佐)の、自著の中におけるこの即席槍の引用が笑える。
「1940年の槍は1640年に造られた槍よりもやや短い点で少し異なっていた。
そのため、これを支給された兵士は、敵兵を殺すためより近づかなくてはならなかった。
そのかわり、1940年の敵兵は、胴鎧や鎖かたびらを着用していないという利点があった。」
どうして英国紳士というのはこういうひねくれたユーモアが好きなんだろうか。
| 09月11日 |
入院である。
二泊三日ということで、まあ着替えとかはたいしたことはない。
別に体調が悪いわけでもないので一人でバイクに乗って日赤病院へ行く。
途中で電器屋によって、携帯用ゲーム機とソフトを買う。検査入院はむちゃくちゃ暇だと聞いたので。
実際、むちゃくちゃ暇である。
10時30分に入院して、午後過ぎまでなーんもなし。
午後になり、スケジュールの説明の後、簡単な検査。
心電図。
胸のレントゲン写真。
出血時間。
局所麻酔テスト。
1時間で全部終わる。
病院ということで、当たり前の話だが回りはすべて病人である。
いやー、健康って大事だ。
■本日の太平洋戦記:鉄不足
日本軍の設営隊と整備部隊が大量の補給物資と共に上陸した島。
それは硫黄島であった。
「おお、ここが硫黄島か。ううむ、えらく小さいな」
「20平方kmですからね。住人1200人は強制引き揚げさせました。史実でも1944年にそうしてますね」
「すまんこったのう。しかしまぁ、戦火に巻き込む事を考えるとまだしもか」
「沖縄、そして満州。言ってはなんですが、戦後の日本人が軍隊に不信感を持つのも当然かと」
「まあそうならんようにがんばるしかあるまいて。で、ここに飛行場か? 父島はだめか?」
「建設可能な飛行場の規模を考えるとここしかありません。ここを拠点に、南方へ航空隊を送り込みます」
日本軍の航空機開発はまずもって重戦闘機が最優先とされた。運動性能と航続距離を犠牲にしても、まず速度。次に火力。そして防御力である。
現実の日本軍が、良いエンジンに恵まれないなどの理由で生産、あるいは量産できなかった機体も、ゲームでは問題なく使用できる。
やがて、南方より護送船団の第一陣が戻ってきた。どの油槽船も油を満載しての帰還である。また、3万トンのボーキサイトも同時に持ち帰った。
「空母が沈んだそうだな」
「千代田です。潜水艦の雷撃でした」
「水上機母艦を改造した軽空母だ。脆いのはしかたなし、か」
海軍はまずもって商船を守るために存在する。商船の船腹に収められた資源の存在なしには、日本の産業はまずもって立ちゆかず、産業がだめになっては海軍がどれだけ数をそろえても意味がない。
そのため、南方を往来する護送船団は、小型であっても必ず空母を伴うこととされた。もちろん対潜哨戒機を飛ばすという任務が第一であるが、囮の意味もある。
商船は雷撃をくらうとまず助からないが、空母であれば一発か二発は耐える事ができる。
すでにそうした経緯で、赤城と飛龍が長期ドッグ入りをしている。
もちろん、潜水艦の攻撃をただ手をこまねいて見ているだけではない。
「海防艦の量産は進んでいるようだな」
「占守(しゅむしゅ)型20隻がロールアウト。さらに年内に20隻を目標としています」
「護衛空母はどうする? いっちゃなんだが、消耗品だぞ」
「さらに二隻の水上機母艦を空母に改装中ですが、それ以降となると……損傷艦の修理もありますし、正規空母をどうしても優先せざるを得ません」
「むぅ、大事に使っていくしかないか。アメリカは来年(1943年)になると月刊でエセックス級、週刊でカサブランカ級を建造してくるのに」
「すでにボーグ級が量産されたという情報が入っています。こっちはデカ物は大鵬と信濃ぐらいです。大事に使ってください」
「葛城級は?」
「あれは生産は早いですが脆いので──緊急電です! 哨戒中の二式大艇が、サイパンの北で敵艦隊を発見しました!」
「敵の主力か?」
「いえ、護衛艦7隻、輸送船3隻の小規模なもので……小手調べですかね? サイパンの一式陸攻に沈めさせましょう」
「いやまて。サイパンには戦艦部隊がいたよな」
「新型戦艦の大和以下の第一艦隊がいます。出撃させるんですか?」
「油が足りないというので、ろくに訓練もしていないんだ。ここらで実戦経験を積ませるのもいいだろう」
かくして、大和、長門以下の連合艦隊戦艦部隊が出撃した。さすがにこれだけ戦力差があると鎧袖一触とかそういうレベルの問題ではなく、戦艦の一斉射撃で水柱がだばだばと上がった後の海面には何一つ浮かんではいなかった。
「ああ、気分いいなぁ」
「水を差すようですが、今月の戦況レポートです」
「航空隊の損害が多いな」
「中国戦線は泥沼ですよ。敵の一個連隊に損害を与えるたびに戦爆合わせて数十機の損害が出ています」
「かといってやめるわけにもいかんだろう。これ以上、中国戦線に地上軍を派遣するわけにもいかんからな」
「燃料とアルミは目処がついたみたいだな……なに? 鉄鋼だって?」
「はい。意外な事に一番不足する資源は鉄です。船の建造にはもちろん、航空機、戦車、弾薬、そして兵の動員にいたるまでこのゲームでは鉄を消費します」
「まあ、いろいろな資源をひっくるめて『鉄』で表現してるんだろうが。大陸の鉄鉱石は一応確保しているし、これ以上、鉄を増産できる見込みは少ないぞ」
「了解しております。後は中国奥地とかインドとか……そこまで攻め込むにも鉄は必要不可欠です」
「つまり、鉄を節約した戦争のやり方を考えないと、早晩戦争経済は崩壊するのか」
一難去ってまた一難。燃料がなんとかなったら今度は鉄。
はたして日本軍はこの難問を解決できるのか。
| 09月12日 |
入院二日目。
朝食後、絶食。
検尿、検便、採血を行う。
肝シンチという撮影を行う。
しかる後、午後よりいよいよ本番の、肝生検である。
これは脇腹にぶすっと、針を肝臓まで突き刺し、肝臓の細胞を採取するという検査である。
ぶす。
麻酔がきいているので痛くはないが、あ、なんか腹に潜っている感覚が。
取り出された肝臓の組織を見せてもらう。
肝臓というのは赤黒い物なのであるが。
私の肝臓は、黄色い脂肪がたっぷりと混ざっていた。
ううむ。いわゆる脂肪肝というやつである。
その後、3時間、右腹(肝臓のある側)を下にして寝る。止血のためである。
どうやら出血もなく、傷はふさがった模様。
夕食は普通に食べる。
| 09月13日 |
朝、脇腹の傷口のガーゼを交換してもらう。傷は順調にふさがっている模様。
抗生物質をもらって、退院する。これで入院と検査費用、合わせて五万円なり。
こうして腹に穴を開けられたわけであるが、事後の処置といっても特別な事をするわけではなかった。
傷口はガーゼをあてておくだけである。
組織を切り取られた肝臓は、右脇腹を下にして3時間ほど寝る事で、自らの重みで止血。後は勝手に自己修復してくれる。
体内まで傷を作ったので点滴と抗生物質は処方されるが、これはいざという時のためである。
なるほど、人間というのは思いのほか丈夫にできているものだなと感心した。私は文明人であるからあれこれとブラックジャックがやっているような複雑な処置が常にあるものだと考えていたのだが。
よくよく考えてみれば、現代医学などほんとここ百年のもので、それまではろくな処置もせずに、あるいは間違った処置をしていても人間、なんとか生きてきたのである。
生命というものは面白いものなのだなと感じ入った三日間であった。
なお、検査入院はほんとーに暇なもので、この二泊三日で携帯ゲームのシナリオはかなり進行した。
| 09月14日 |
病院から退院したのであるが、いかん、どうにもこうにもステータスに「病人」がはりついたようで心も体もぎくしゃくしている。
今回は短期間であったが、もしもああいう環境の中で長期間をすごすと考えると、肉体より精神の方が荒廃しそうである。
脇腹はわずかにかゆ痛い。ガーゼをはがしたところ、傷はほぼきれいにふさがっていた。この小さな穴が内臓まで到達したのだよなぁ、と考えると感慨深い。
「ミクロの決死圏」で手術のためにミクロにした人間と潜水艇を体内に突入させる映画を思い出す。
現代の科学に合わせると「がっぷり力押しナノテク」SFと言えるだろうか。物を大きくしたり小さくしたりするのはSFではなく物語の特権で、各地に伝説として残る巨人。巨人を神と位置づけるところも多い。
でかけりゃ強いし威圧感あるし、何よりかっこいいのである。質量はパワーだ。
小さいと逆に「矮小」などと言われて可哀相であるが、意外と世の中は小さくて単純な物の方がはびこっているのである。
宇宙でもっとも多い元素は水素(陽子1個、電子1個)だし、地球でもっとも繁栄している生物は昆虫や微生物だ。我ら一人一人の腹の中にも、一説によると人間の細胞よりも多い数の腸内細菌が棲息しているらしい。
でかい方の親玉はなんといっても夜空の星である。町の汚れた空気を通してかすかにまたたく光が、地球など一呑みにするよその太陽だと想像するのはなかなかに難しい。
難しいといえば、月である。夜の空を圧して天空に君臨する月が、その実は太陽の光の反射で輝くだけの冷えた岩の塊で夜空の中でも一等ちいさな存在だというのだから。
世の中は何事も見ため通りではないという事か。
| 09月15日 |
敬老の日。
入院してたので少しばかり風呂に入っていない。ここは一つ朝風呂でもきめこもうかと薬湯サウナに行くと、敬老の日ということで今日来たご老人は無料チケットを1枚もらえるというので、爺さん婆さんが多い多い。実質半額というわけだし。
まあ元々こういうでかい風呂の客というのは平均年齢が高い。
サウナと薬湯でのったらと過ごした後はコーヒー屋でエスプレッソのトリプルをぐびぐび。カフェインが五臓六腑にしみわたるわい。
ま、厄払いというわけで。
■本日の読書:『岸和田博士の科学的愛情』トニーたけざき
友人から借りてきて読み直す。
笑う。
げらげら笑う。
「科学に魂を売り渡した男」岸和田博士のとどまる事を知らない暴走、また暴走。
むちゃくちゃ理不尽で、かつ下品。好きだなぁ、こういう作品。
これもまた、厄払いである。
……む?
全冊そろっとらんではないか。ち、足りない分は買うか。
| 09月16日 |
あかん。
だるい。
| 09月17日 |
病は気からというが。
気分が退嬰している時には、健康でも病気のような心持ちになるものであるよなぁ。
■本日の一節
「シベリアはどうしてこう寒いのかね?」
「神さまの思し召しでさ」と、がたくり馬車の御者が答える。
チェーホフ『シベリアから』より
| 09月18日 |
少しずつ陽が短くなり、朝晩はだいぶ涼しくなった。
コマンド・マガジン日本版の52号を読むでもなくながめていたら、『パリ陥落1940』ヴァリアント研究として、「ドイツ逆侵攻1939」というのがあった。
簡単に史実のおさらいをしよう。
1939年9月。ドイツ軍ポーランド侵攻。英仏はドイツに宣戦布告する。第二次世界大戦の始まりである。
この時、ドイツ軍の優良師団はほぼすべてがポーランド方面、すなわち東にあり、西側、すなわちフランスとの国境にはわずかな兵力しか置かれていなかった。
しかし、この機会をどうこうする間もなく、半月あまりでそれなりに強力と思われていたポーランド軍は壊滅、ポーランドはドイツと東から攻めてきたソ連に分割占領されてしまう。
そして翌年5月には戦力を十分に回復したドイツ軍の電撃戦によって、フランスもまた占領されるのである。
以上が史実である。
だが歴史にいらんちょっかいを出す事を無上の快楽とするウォーゲーマーにとって、ポーランド侵攻時のドイツ軍の背後をもしもフランスが攻めたら、というのはこれは検討の余地が残されているのではないかと考えられる。
さて、雑誌に掲載されているゲーム研究によるとフランス軍のラインラント侵攻はやってもあまり効果はない、との事である。
まあ、そもそもが第二次世界大戦のフランス軍は総じて受け身の軍隊であった。その装備はともかく、軍隊の指揮系統や政治家の(そして有権者の)やる気はあまり高くはなかった。とゆーか、むちゃくちゃ低い。
第一次世界大戦のあの泥沼の塹壕戦と、攻めた側が機関銃と鉄条網でぼろくそにやられるという経験が「戦争はあまり真面目にはやらん方がええ」という後ろ向きの考えを助長していたのである。
であるからして、そのフランスが、あのフランスが、まさかよりにもよって自分からドイツに攻め込むというのは想像としても「ちょと」無理がある。
しかしやっぱりフランス人であるから、ナポレオン3世のようにどこかはき間違えた人間を首相に選んでいたら、この無謀な賭けに出た事も考えられなくもない。
その場合、ポーランドの運命はあまり変わらなかっただろうと思われるが、翌年のフランスの運命はどうだったろうか。
ドイツ軍としては「やはりフランス侮りがたし」な感じで慎重に攻勢を行い、フランスはイギリスの援軍を得てそれなりに堅く守り抜いたかも知れない。
もちろん、フランス戦が決着しない間はドイツとしてもソ連とは事を構えたりしないだろうが、スターリンの方はどうだろう。好餌とばかりに今度は東からドイツに攻め込んだ可能性は否定できない。
こうなると、ドイツとソ連とどちらがより厄介か英仏としても悩まざるを得ないだろう。
一方で東の果て、我が日本の選ぶ道も難しい。フランス領インドシナ進駐など当然無理だろうし、となると日中戦争の泥沼から足を引くためにも英米と和を講じた可能性がある。そもそもが満州など持っていても国家の運営にはあまり役には立たないのだ。大陸の利権を英米と分け合う事で海外貿易を少しでも良好な物にした方がよほど気が利いている。
さてさて、なかなか世界は混沌としてきたではないか。
| 09月19日 |
雨である。
調子が悪く、ダウン。
■本日の読書:『灼眼のシャナ』高橋弥七郎
作品冒頭。主人公がすでに死んでいて今動いているのは燃えカスというのがなかなかに愉快。
なぜそうなったかというと、この世界には「存在」を食べるバケモノがいて、そいつに食べられると「最初からいなかった事にされてしまう」のだそうである。
ところが我らが主人公は体内に宝具を宿しているせいで消滅しないですんでいるという。それもかなり凄い宝具だという。ははぁ、なんかこのへん伏線くさいですな。
そして、その存在を食らう連中を退治してまわっている少女と巡り会った主人公は、行きがかり上、一緒に戦う事になる。
『A/Bエクストリーム』の作者だけあって、小説としては読めるレベル。ただ、なんかシリーズ1巻なのでえらくあちこち中途半端な作りとなっている。
■本日の太平洋戦記:1942年大晦日
除夜の鐘が鳴り響く、ここは海軍省の赤煉瓦。
「開戦から一年か、早いもんじゃのぉ」
「連合軍は何してるんでしょうね」
「こっちを恐れて手を出さない……なんてことはないよな?」
「ありえませんね。こっちがやったのは長期持久体制を整えるだけで、占領したのもシンガポールをはじめとするごく一部の要衝のみ。艦船にいたってはプリンス・オブ・ウェールズとレパルスを沈めたくらいです」
「真珠湾攻撃はやらなかったからなぁ」
「あの戦艦群がサイパンに突撃してくるだけでこっちはえらいことになりますよ」
「そのために第一艦隊をサイパンに常駐させているだろうが。あそこには大和もいる」
「そりゃ大和は強力ですがね。他の……特に伊勢、日向、扶桑、山城の旧式戦艦はおそらく戦艦同士の殴り合いが一回発生するとスクラップ同然になりますよ」
「だろうなぁ」
「だいたい正規空母がそろって呉にいるのはどういう理由からです。ミッドウェイ作戦は無用ですが、もう少しアクティブに南方攻略に使用してもよかったんじゃないですか」
「しかしもう遅いだろ? インドネシアの狭い海峡通っている時にB−17が雲霞のごとく群がって空母に爆弾を落としてみろ」
「戦艦や装甲空母ならともかく蒼龍クラスですと火を吹きますな。最悪沈みます」
「こっちもサイパンには一式陸攻を100機そろえている。天候が悪くても戦艦部隊がいる。まあ手詰まりだな」
その手詰まりの間にやった事といえば
一式砲戦車を100両生産した後で、実は日本軍には戦車運搬船が2隻しかないと知って驚愕したり。
対B−17用に双発戦闘機「屠龍」を開発、実戦配備したが思ったほどには活躍しなくて困惑したり。
潜水艦が怖いのでひたすら海防艦を量産したり。
それでも千代田に続いて龍驤が潜水艦の雷撃で沈んだり。
「驚くほどに受け身ですな」
「今年の目標はB29が登場するまでに高度1万mで迎撃戦闘が可能な高々度戦闘機を開発する事だな」
「有望なのは……キ102ですな。史実では200機以上が生産されたにも関わらず制式化されなかった機体です」
「キ83はどうだ?」
「微妙ですね。それより一式陸攻の後継機はどうするんです。いつまでもワンショットライターには頼っていられませんよ。敵がVT信管を実用化したら雷撃機など座り込んだ七面鳥以下です」
「うーん……ドイツからの技術供与でフリッツX(誘導爆弾)が生産できないもんかなぁ」
「無理です」
| 09月20日 |
久しぶりにジムでトレーニングにはげむ。
あ、脇腹が痛い痛い痛い。
■本日の読書:『灼眼のシャナ 2』高橋弥七郎
あれ? 一冊とばした?
……そういうわけではないよな。序盤でいきなり主人公がへたれているのでびっくりしたぞ。
主人公がへたれるとヒロインもパワーダウンする、きわめてオーソドックスな展開。
物語作法としては正しいのだが、ここまでオーソドックスだとどこかにトラップがしかけてあるんじゃないかとおじさん疑ってしまいますが。
……ああっ?! ない。どこにもトラップがないっ。くそっ、騙したな。
ヒロインが敗北した後、主人公は唐突に立ち直り、ヒロイン、パワーアップ。
……嘘だ。こんな真っ当な展開があるはずがないっ! 今時、子供向け漫画でももうちょっと変化球を混ぜてくるぞっ。
きっと最後にでかいブービートラップがあるに違いない。
ところが最後まで直球ストレート勝負。おじさん見送り三振。
いかん、楽しくなってきたぞ。
| 09月21日 |
テト会にてRPGをプレイする。
ゲームは『エンゼルギア 天使大戦TRPG』である。
ゲーム開始前に今日のマスターのヒロ君が
「このゲームは、ミドルフェイズでぇ、ロールをする必要がぁありませぇん」
などと。さも、もっともらしく言う(彼は何を言う時にももっともらしい。『ディプロマシー』で裏切る時にも)ものだから、そうか「役割演技(ロールプレイ)」をしなくてもパトスチットがもらえるのか、システムも進化したものだと誤解してしまった。
はっはっはっ。ロールはロールでも、サイコロを振る=ロール≒行為判定の事だったのか。
まぎらわしい言い方をするんじゃない。しかも間違ってるし。たくさん振るじゃないか。
プレイそのものは、ヒロ君お手製のユニークなシナリオと愉快な仲間達のおかげでたいへん楽しく遊べたのであるが、詳細については明らかにはできない。
いろいろな意味で意表を突く展開であったとだけ述べておこう。
しかしまさかシナリオ(繰り返すがヒロ君独特のユニークなシナリオである)で指定されてダーザインを結んだいかにも怪しいNPCが、事件の真相とまったく関係がない通行人Aだったとは、意表をつくにも程があると思うのだがどうか。
エンゼルギアを遊ぶのは今日が初めてだったのだが、戦闘機の空中戦闘といえばヘクスマップを使う空戦ボードゲームのようなものでないと物足りないのではないかと危惧していたのだが全然そんな事がないのには蒙を啓かれた思いである。
敵とのエンゲージから離脱するには機体を失速させたり、運動ロールによる対決とかが必要という、ただそれだけでも、それらしい場面が脳裏に浮かぶものなのである。
逆にヘクスを数えたり高度マーカーを置いたりする手間を省く分、無駄な雑念が入らないのでいいのではなかろうか。
| 09月22日 |
検査入院の結果判明。
非アルコール性脂肪性肝炎
今後の治療方針については病院で肝臓の専門医と金曜日に相談である。
まあ、特効薬とか、入院すれば治るとかそういうのではないので、普段のように生活しながら運動もし、食事やカロリーも制限し、とにかくまぁ痩せるしかないのである。
でもまぁ、肝炎そのものはたいしたことがなくても、肝臓が弱っているせいで他の病気になる事も考えられるだろうから、健康にはこれから人一倍留意しなくてはいかんのである。
まあ人生五十年。そう難しく考えるものでもなかろう。
■本日の太平洋戦記:太平洋の落陽
1943年1月末。
マーカス沖で索敵中の伊号潜水艦イ−11から発進した小型水上偵察機の乗員は、雲の切れ間から覗く海面が白く泡立っているのに気がついた。
「これは……!」
まさに泡立つという表現がぴったりであった。そこには無数の艨艟が浮かんでいた。むろん、日本海軍ではない。
彼らが、来たのだ。
「サイパンから二式大艇を飛ばせ!」
「空母6隻を見ゆ、との報告あり!」
「第三潜水艦隊が触接できんか?」
「ムチャを言うな! 護衛艦艇だけで40隻はいるんだぞ」
すでに連合艦隊司令部は陸に、横須賀に上がっていた。
大騒ぎの中、山本五十六連合艦隊司令長官は陸・海・空をまとめる統合作戦本部長(大本営から改組)と会っていた。
「空母を出しました」
「全力か?」
「はい。小沢に任せます」
「戦艦はどうする」
「すぐに出撃させます。ほっといても角田が突っ込んでいきますよ」
「報告します! 敵艦隊の陣容、空母6、戦艦4、巡洋艦17、駆逐艦20!」
参謀の言葉に山本は不吉な物を感じた。
「戦艦……4?」
「高速戦艦だな。高角砲を山のように積んでいるぞきっと」
「おかしい。……少ない。各基地に連絡! 索敵を厳にすべし! 第三艦隊司令に連絡、出撃待て」
「おいまさか、あれが囮だというのか?」
「我々が戦っている相手は、アメリカ軍ですよ。彼らに油不足はない」
山本連合艦隊司令長官の推理はあたった。
新たな艦隊が、サイパン沖に出撃したのだ。こちらは護衛空母3隻のエアカバーがあるだけの、だが──
「敵は──戦艦14隻を主力としています!」
──しん。
連合艦隊司令部が静まりかえった。
「敵は……空母を作っていたんじゃないのか?」
「エセックス級が、竣工したと。マーカスにフラグシップが来ている」
「諜報は間違っていない。空母も、作っていたのだ。だが、同時に戦艦も、作っていたのだ」
呉の駐留艦隊がほぼ空になるまで出撃する。
艦隊決戦。
最初は諸島に置かれた海軍航空隊の出番であった。勇躍飛び立つ銀色の翼。
だが──
サイパンのアメリカ戦艦軍のエアカバーを攻める241機の航空隊は3割を喪い、護衛空母2隻を沈め──それだけだった。
二波の攻撃でほぼ壊滅するのと引き換えにサイパン航空隊は護衛空母を3隻とも沈めていた。
その隙に突撃をかける戦艦大和を中心として戦艦隊。とはいえ。大和以外では長門と陸奥の2隻を覗くと旧式戦艦4隻である。
戦艦同士のヘビー級の殴り合いにより、まず陸奥が沈む。あまり意外でもない。そういう星の元に生まれたのだろう。
「くそっ。ダメだ集中射できない!」
夜戦はすべてを混乱させる。とにかく14隻も戦艦がいるのである。どれと殴り合いをしていたのかもうわけがわからん。
そうこうしているうちに、とうとう恐れていた事態となった。
「扶桑左舷に魚雷三発! 復元できません!」
「日向! 沈みます!」
「伊勢の艦尾に被弾! 舵が破壊されました!」
陸奥に続き伊勢、日向、扶桑、山城の4隻の戦艦が沈んだ時点で、角田提督が撤退を宣言した。さすがに16インチをしこたまくらっても大和は浮かんでいたが、圧倒的な物量による差はいかんともしがたい。しかし撤退の途中でついに長門も沈む。
一方でマーカス沖海戦は比較的順調に進んだ。
小沢提督の空母機動部隊は、圧倒的な対空砲火をものともせず空母へ雷爆を敢行し、2回の攻撃で4隻の空母を沈めた。残り2隻は「日本軍に沈められないジンクスのある」エンタープライズとエセックスである。
戦艦戦は敗北。(戦艦6隻中5隻沈没。生き残りは大和と本土にいた武蔵と金剛他高速戦艦4隻のみ)
空母戦は辛勝。(正規空母6隻とも小破〜中破で母艦能力は有したまま撤退。護衛艦艇30隻は全滅)
そして根拠地はいずれも守りぬいたのであるから、戦略的勝利と言えなくもない。
次が──なければの話である。
「そろそろ、だな」
「ですね」
「駆逐艦、巡洋艦はほぼ壊滅。空母も戦艦も生き残りは半年ドッグだ。それに対し」
「アメリカ軍は無尽蔵に艦艇を繰りだしてきます。我々が無為に過ごした1942年──その間に、叩く必要があったのです」
「陸軍は俺が押さえる。腹を切ることになるが、主な連中も道連れにしてやる。お前は」
「アメリカと停戦条約を結びます。これで──終わりですな」
かくして、1943年2月。太平洋戦争は終わった。日本は連合軍に無条件降伏した。
| 09月23日 |
どうも足が痛い。
靴があってないのではないかと靴屋で足のサイズをはかってもらう。
足長:右241/左242
足囲:右261/左263
つまり、長さの割にやたらと広い足をしているのである。
しかたないので、そういう靴を買う。おお、ぴったり。
これで足が痛くなくなればいいのだが。
■「本日の太平洋戦記」敗北について考える
真珠湾攻撃もせず。
ニューギニアにも侵攻せず。
ただひたすら貝のごとく堅く守りを固めた日本軍は、
圧倒的な物量によるアメリカ軍の複数箇所同時攻撃によって敗れた。
某日某所において
「……というわけでまあ完敗だったのだが、諸君の忌憚ない意見を聞きたい」
「戦艦14隻による敵地中枢への殴り込みというのが全てですな」
「まあ待て。あの時には武蔵と金剛以下の高速戦艦4隻が南方攻略で不在だったのだ。全部そろっていれば大和、武蔵に戦艦10隻。負けると決まったわけでもなかろう」
「戦艦の殴り合いはヘビー級のどつきあいです。バトルテックの重量級同士の戦いのようなもので、たとえ勝っても損害は大きい。新しい戦艦を建造する余裕のない我が国にとって、それは負けと同じです」
「ではどうする」
「簡単な事だ。敵の戦力が整う前に決戦を強要すればいい。1942年中に南太平洋を攻略するんだ」
「待て。それでは史実の愚考を繰り返す事になるぞ。南方進出で戦力をすりつぶせば、決戦で不利になるのは我が方だ」
「落ち着け。貴公らは決戦にこだわり過ぎだ。そもそも今回の敗北は我が方があまりに真面目に決戦を挑んだ事にある」
「そうです。ネルソン・タッチ(見敵必戦)は海軍の基本ですが、それだけならバカでもできます。私は南方持久戦略は決して間違った戦い方ではないと思います」
「どうするというのだ」
「戦艦14隻は確かに恐るべき衝撃力を持ちます。ですが、それも十分な護衛艦艇あってこそ。我が方の空母機動部隊は、敵の空母ではなく戦艦の護衛艦艇をこそ沈めるべきだったのです」
「護衛艦艇を?」
「はい。さもなくば輸送船やタンカーを。その上で小規模な水雷戦隊で波状攻撃をしかけます。戦艦といえども無尽蔵に弾薬をためこんでいるわけではありません。そうやって消耗したところで切り札の戦艦部隊でとどめをさす。そうするべきだったのです」
「待て。敵の空母はどうする」
「それこそ、基地航空隊でなんとかなります。空母は飛行甲板をぶち抜かれれば無力です。後はほっておけばよろしい」
「ううむ。我々はちょっと戦艦14隻という物量に眩惑されすぎていたのかも知れぬな──燃料がなければ戦艦も動かぬ。弾薬がなければ戦艦はただの浮かぶ城だ。正面から戦うばかりが能ではない、か」
「よかろう、諸君。それではもう一度だ──」
「もう一度──」
「歴史を改変するは我が手にあり、だ」
| 09月24日 |
本を探す。
私は本を買って、読んで、捨てて(あげて)、のサイクルを繰り返してきた。
それでも本はたまる。いずれ再読するために、あるいは資料として。
資料性の低い物は、部屋の片隅に積み上げてある。安定はきわめて悪い。しばしば雪崩を生じる。
今回、目的の本はその中にあった。
本の山をあっちに動かし。
その隙間にもぐりこんで。
今度は別の本の山を動かし。
こ……こりは相当にやっかいな所に入っている予感が。
途中で今日中にやるのは諦める。部屋の中は足の踏み場もない。
明日また挑戦しよう。
| 09月25日 |
本の山と再び格闘する。
20冊ほど、もう捨ててもよかろうという次回資源ゴミの本をより分ける。
そうして本の山を えいやほい よいさほい ちょいなほい とかき分けながら掘り進み。進行した分だけ背後に散らばった本の山を築きながら部屋の奥隅まで到達する。
……ない
『キャプテン・フューチャー ハンドブック』SFマガジン臨時増刊(1983年7月15日発行)がないぞっ!!
うぬれ。あれにはキャプテン・フューチャーの短編(かなりビターな味わいの物が多い)が多く掲載されていて気に入っていたのに。いや、別に読み直すつもりは特になかったのだが、あれに付いている登場人物紹介やギミックなどの用語集が必要だったというのにっ!
どこにやったかなー。まさかあれほど貴重な本を捨てたとは思いたくないのだが。(いくら私でもそこまでトチ狂ってはいないはずだ)
誰かに貸したままにしているかも知れない。
まあとりあえず手元にないものはしかたがないので。同時に発掘された本とかをながめてみたり。
本の山を再び整理しなおしてみるが、やはり本棚と司書がいるよなー、と考えてみたり。
■本日の読書:『エルフ・17』山本貴嗣
ああっ! 3巻と8巻がないっ!
いやまあそれは置いておいて。
この作品の愉快さというか、どうかしているかげんはスペースオペラ漫画の中でも、石川賢さんの『ヤクザ・ウォーズ』に匹敵すると思う。
砂漠に巨大な信楽タヌキの石像がエジプトの遺跡風に並んでいて
「こりゃあバッカスだな」
……は?
「頭部の円盤状の物体は神性を現す光背さ」
いや、傘。あれ傘。
「片手にさげた丸いびんは古代の酒器の一種だ」
間違いではないが、徳利。
「じゃもう一つの手にあるあの板みたいなのはなに」
「あれはな『えんま帳』といって人間の生前の罪を記しておくノートさ」
……とまあ、こんな具合である。
すっごく愉快な漫画である。
| 09月26日 |
いろいろばたばた
| 09月27日 |
フィットネスプラザへ行く。
「ジム」と書かないのは、ある人が私が「ジム」と言うとモビルスーツを連想するというからである。
いちおう日記とはいえ人様の目にも触れる物であるから誤解される表現は避けるようにという心遣いである。
ちなみに「ジャングルジム」とは「熱帯雨林仕様ジム」の事である。主にジャブローの防衛に使用された。本当だぞ。
さて、久方ぶりに体脂肪を測定したので結果を記録しておこう。
前回(8/1) 今回
・身長166cm ・同じ
・体重75.9kg ・75.5kg
・脂肪率26.4% ・26.4%
・脂肪量20.0kg ・19.9kg
・標準体重60.6kg ・同じ
・肥満度25.2% ・24.5%
ちっとも変わっておらん。安定期に入ったという事であろうか。高めで安定されても困るのだが。
やはりちょっと努力してでも週二回ペースで通うべきかも知れない。
| 09月28日 |
アルシャードのマスター回り持ちキャンペーンをプレイする。
クエスターレベルも8に上昇し、それなりに強くもなっているが、当然、敵も同じように強くなっているわけで。差し引きあまり変わらぬ。
今回は、何やら失敗作のエイリアス達が逆恨みでこの世を滅ぼすためにわかりにくい名前の魔神をこの世に出すためにわかりにくい名前の怪物を使ってわかりにくい名前の封印を解こうとするのを止める話であった。
今回のGMのS君いわく、「南米の神話からとってきた」との事。素直に北欧神話から持ってきても問題はないと思うのだが。
などと言うと自分がGMの番で北欧神話から持ってこないといけなくなるかも知れないな。
アフリカ南部の神話万歳。特に「ンガ〜」とかではじまる神さまの名前ってすっごくいいよね。
これまで、RPGを遊ぶ人間はやたらとわかりにくい名前をありがたがる傾向にあると思っていたが案外にそれは私の周囲の人間だけかも知れぬ。
なお、先週、エンゼルギアのGMをしてくれたヒロ君が「お困りでしょう」とキャプテン・フューチャー・ハンドブックを貸してくれた。
ありがとう、きみに多大なる感謝を。
| 09月29日 |
最近は気候もおだやかである。
今宵も空に月はなく、火星がきれいである。
■本日の読書:『キャプテン・フューチャー・ハンドブック』エドモンド・ハミルトン他
この本には「輝く星々のかなたへ!」の続編である「物質生成の場の秘密」という中編が掲載されているのだが、これが私が大好きな作品なのである。
物質生成の場というのは、文字通り無から有を作り出す力である。これを使えば、どんな物でも、望みの物を作り出す事ができる。科学というよりは錬金術の部類に入る超科学である。
アーサー・C・クラークの言う「進みすぎた科学は魔法と区別がつかん」というアレである。
科学はたとえそれが良い物であろうが悪い物であろうが敵も味方もがんがん利用するE・E「ドッグ」スミスのレンズマンなどと違って、「宇宙破壊者」エドモンド・ハミルトンのキャプテン・フューチャーではこうした危険な科学や品はしばしば封印される。
それが濫用された場合の世界への悪影響を心配するがゆえである。そんな事を勝手に決めるなど、いったい何様のつもりだと普通なら言われるところであるがキャプテン・フューチャーは、キャプテン・フューチャーだからこれでいいのである。
とはいえ、そのキャプテン・フューチャー=カーティス・ニュートンとて人の子であり、天才科学者であるがゆえに大きな夢を思い描いてしまうのである。
「物質生成の場の秘密」で、最後に悪党を倒したキャプテン・フューチャーは物質生成の場の制御キーに触れる。
「おれのつくる世界」「ガーランドはケチな男だった。だが、おれなら、あいつが夢にさえ見たことのない世界をつくり出すことができる」
そう、彼ならできるのである。天才だから。できてしまうのである。
それを、悪党を追ってここまで一緒にやってきた太陽系パトロールのエズラ・ガーニーは恐怖にかられて止めようとする。彼は老練な男であるが、知の巨人であるカーティスに比べればあまりにも平凡な男であり、それゆえにこそ、物質生成の場の誘惑を受けない。
カーティスを止めなければならない。だがどうやって?
エズラは、自分のふしくれだった老いた手を見た。それが、あまりにも頼りないことはかれもよく知っていた。
だから、エズラはごくごく普通の人間として、言う。
「カーティス、きみは地球をもうひとつ造れるというのか」
「もうひとつの地球を造れるかと聞いたんだ、カーティス。山や海や街を造り、男や女や子供たちの声でいっぱいにすることができるのか。そして、もうひとりの、オットーやグラッグやサイモンを造れると言うのか」
この言葉に、カーティスは畏れを抱き、目が覚める。自分もまた、一人の人間であり、超人などではない事を思い出すのである。
この弱さと畏れの気持ちがあるからこそ、キャプテン・フューチャーは、私にとってのヒーローなのである。
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