■銅大の読書万歳(47) 作品名:ジェイムスン教授シリーズ 1巻 二重太陽系死の呼び声 2巻 放浪惑星骸骨の洞窟 3巻 惑星ゾルの王女 4巻 双子惑星恐怖の遠心宇宙船 著者名:ニール・R・ジョーンズ 出版社:ハヤカワ文庫SF ISBN:なし 前回に続き絶版本であります。 インターネットの古本屋さんで調べましたら、千円以上しました。 たしか出た当時は300円前後だったはずです。 しかも、私の本棚にこの本はないのです。高校卒業時に母校に寄贈してしまいま したから。広島市立舟入高校の諸君、感謝するよーに。(まだあればの話ですが) さて、このシリーズですが一言で言うと滑稽本であります。 奇想天外と言えば聞こえはよろしいですが、実際のところ、作者もあまり深く考 えずに作品書いているんじゃねーか、とかそーゆー所が多々あります。細かいとこ ろは穴だらけです。 が、そういった点をあげつらってあーだこーだ言うのがばかばかしくなるのが、 滑稽本の強みでしょうか。 何しろ、主人公のジェイムスン教授が死んじゃうところからお話は始まります。 このジェイムスン教授、何を考えて生きていたのかしりませんが、永遠不滅にみ ょーにこだわるお人でして。自分の死体を永久に保存するにはどうしたらいいだろ うかと実に非生産的な事を考えたあげくに宇宙ロケットを作って、死んだらカプセ ルに入れて宇宙に打ち上げる遺言を残しておっ死んでしまいます。 遺言を残す方も残す方なら、それを正直に実行する遺族も遺族です。 ともあれ、教授の遺体は地球をぐーるぐーる周り、数千万年が過ぎます。 人類は滅亡し、地球は死の星となり、太陽は赤色巨星になっちゃう――なんか早 いよーな気がするが気にしてはいけない――はるかな未来。 一隻の宇宙船が地球にやってきて教授の遺体の入ったカプセルを回収します。 そして、教授の脳味噌だけを取り出して自分たちのサイボーグボディに入れて蘇 らせてしまいます。 その姿たるやなんとゆーかかんとゆーか。 説明するのもナニなくらいアレでソレなデザインです。 このデザインを考えついた時点で、作者のニール・R・ジョーンズさんの『勝ち』 は確定でありましょう。 ともかく、百聞は一見にしかず。言葉で説明するのも野暮ですので、WWWサイ トの画像をご紹介しておきます。 しかし、奇抜なのはこのデザインだけではありません。 教授を蘇らせたゾル人、コトもあろうに自分たちから進んでこの機械の身体にな っておきながら「死ねなくなったので退屈」だから宇宙を冒険して回っているとゆ ー設定がついてきます。身体が壊れてもすぐに交換しちゃうものだからけっこう無 鉄砲に危険に首を突っ込んでは痛い目にあい、んで「仕返しだー」……とゆー、い いのかそれで? という連中です。 考えてみれば、宇宙で平和に死んでいたどこの誰とも分からないイキモノを勝手 に自分たちの機械の身体に入れて復活させてしまうわけですから、かなりのお節介 焼きではあります。 んで、お節介をした後でしっぺ返しを受けると「仕返しだー」……まてコラ。 まぁ、とにかくそうしたわけで機械人21MM−392として復活したジェイム スン教授が、ゾル人たちと一緒に宇宙を冒険してまわるこのシリーズ。お気楽に読 める点ではSF界でも1、2を争う作品と言えましょう。それが長所か短所かは読 む人が決めることです。 シリーズ全ては翻訳されていませんが、古本屋でみかけたら手に取るのも一興で す。ちなみに翻訳は野田『宇宙大元帥』昌弘さんで、むかし、サイン会でお会いし た時に「ぜひ続きを」と言うと「よし、キミが翻訳しろ。おれが出してやる」など と、実に大元帥らしい返事が返ってきました。 なお、本シリーズはドラえもんの藤子不二雄さんが表紙やイラストを描いている という点も見逃せません。 ……ああ、やっぱり寄贈するんじゃなかった。
HomePageに戻る