■銅大の読書万歳(41) 作品名:『魔法の少尉ブラスターマリ』 著者名:池田恵 出版社:バンダイ ISBN:4-89189-103-3 マリコ・スターマインはジオン第六小学校の五年生。 白い馬に乗った“赤い彗星のひと”から魔法のふとん叩きをもらったマリコ は、コロニーが危機におちいった時に魔法の力で変身し、無敵の少尉ブラスタ ーマリになるのである! ……いや、本当にそういう話なんだってば。 TVアニメの『機動戦士ガンダム』はTV放映後も、というよりTV放映が 終わってからの方が人気が出てたくさんの関連商品が登場することになった。 TVアニメも、ビデオアニメも、実写映画も、ゲームも、小説も、漫画も、 とにかく山のように出た。中には富野監督自身の手による小説もある。 本作品はその中でも、とびきりのイロモノの一つであろう。 何しろコンセプトが「魔法少女+ガンダム」の漫画である。 しかも、本作品は単なるイロモノとして笑えるだけではない。後半では不覚 にも感動してしまうのである。 『機動戦士ガンダム』ではニュータイプという概念が登場する。これは、超 能力のようにも見えるが実際にはもっとシンプルな、『人と人が分かり合える』 力として作品中では描かれていた。そして同時に『便利な戦争の道具』として も。 だが、『分かりあえた』からといってどうだというのだ? 逆に言うと、そんな力、本当に必要なのか? 人間はなんだかんだいいながら、喧嘩や戦争もしながら、それでも愛し合い、 信じあってここまできたではないか。 別に天下国家や人類の未来なんぞを語らなくても。 親子や兄弟、家族の信頼の方が大事なのじゃないのか? やはり人間、一足飛びに便利な存在になるんじゃなくて。 もうちょっとゆっくりじっくり、足下を見つめて歩こうじゃないか。 ブラスターマリの後半のクライマックスを読むと、そんな気分になっちゃっ たりもするのだ。 というわけで、次回はもう一つのイロモノ系ガンダム、『Gの影忍』である。 ……ホントか?
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