■プレイ場所:広島テーブルトークの会(略称:テト会) ■プレイ時間:4時間[ルール解説&キャラ作成1時間+セッション3時間] ■プレイ人数:5人(プレイ経験者3名/ルールブック所有者4名) ■マスター:銅大(筆者:「ブレイド・オブ・アルカナ」のプレイは初めて) ■使用シナリオ:「古城の魔剣」 ■プレイ状況:
▼プレリュード(ルールブックP62〜64参照) まずは、プレイヤーにPCを作ってもらいます。 私は、新しいRPGのGMをするときには、できればプレロールドでキャラク ターを作成し、プレイヤーに使用してもらうようにしています。 今回のブレイド・オブ・アルカナの場合もそうで、これには切実な理由もあり ました。 「奇跡」の数と種類と効果を事前に確認しておくため──でございます、はい。 それと、シナリオの都合上、ある程度、パーティーに戦闘力がないとたいへん 困ったことになりますし。 さて、今回冒険に参加した英雄は次の5人。 ◇名前 ++++++(アルカナ:過去=現在=未来?)+++++++ ◆ダリウス(アダマス=アダマス=コロナ/騎士=騎士=領主) ◆アルベルト(アダマス=マーテル=アルドール/騎士=僧侶=闘士) ◆ハインツクラウス(以下ハインツ) (アングルス=アクシス=アクシス/天真爛漫=魔術師=魔術師) ◆クルツ(ウェントス=ルナ=マーテル/放浪者=間者=聖者) ◆エッシャ(ルナ=グラディウス=グラディウス/盗賊=剣士=剣士) キャラを選んでもらった後は、世界観とルールの説明をし、因縁や因果律を設 定してもらいます。PC間の因縁は、左隣のプレイヤーと結んでもらいました。
※役に立つ小物※ 文房具屋さんで売っている単語カードは、このゲームにおいてとても役に立ち ます。単語カードをPCに3枚ずつ配って、自分の持つ「奇跡」とキャラの名前 を書いてもらうのです。対決シーンでは「奇跡」が飛び交うことがよくあります ので、こうすることによってミスを防ぐことができます。殺戮者側の「奇跡」も 同様にしてGMがあらかじめ記入して用意しておくと便利です。
▼導入ステージ(ルールブックP68〜69参照) このゲームのPCは、冒険者として一つのパーティーを結成しているわけでは ありません。 どちらかというと“運命”に流された英雄たちが出会い、そしてまた分かれる までが一つのシナリオとなっている、と見るべきでしょうか。 そして、今回のシナリオにおける運命とはずばり「北荻の侵略」です。 ダリウス「お呼びでしょうか、叔父上(伯爵)?」 騎士であり、未来の領主(コロナ)でもあるダリウスにとって、北荻の侵略は 是が非でも防がねばならない使命でもあります。 GM(私)の提案もあり、ダリウスは侵略を受けている伯爵領の領主の叔父と いうことになりました。そばには朋友(登場判定に成功)であるアルベルトの姿 もあります。 伯爵「おお、ダリウスよ。前線の状態はどうじゃ?」 ダリウス「敵の正面戦力はおよそ1千。こちらの3倍です。さらに後詰めが来る 気配もあります。地の利を生かした遅滞戦術を行うのが精一杯かと」 伯爵「そうか。やはり、篭城戦しかないか。しかし城壁の補強、食料などの物資 の搬入、近隣の領民の疎開など、時間はいくらあっても足りん」 ダリウス「陛下(ガイリング2世)からの援軍は──?」 伯爵「(黙って左右に首を振る)エステルランドとの戦がある。兵は回せぬとの 仰せだ」 ダリウス「援軍の見込みがない篭城戦に勝ち目はございませぬ。叔父上、いや、 伯爵殿。私に策がございます。奇計を弄するようではありますが──」 シーンは変わり、前線ではエッシャやアルベルト、ハインツらが領民を城塞都 市へと誘導していました。そこへ、北荻(オーク)軍の襲撃があります。 GM「北荻軍の数はおよそ300。どうやら威力偵察部隊のようですね。彼らは 逃げる領民をまるで狩りの獲物のようになぶり殺しにしています」 エッシャ「マスター、何とかなりません?」 GM「なんか、使えそうな技能はありますか?」 アルベルト「では、私が《馬術》を使って、戦いのただ中に乗り込み、難民の中 からせめて子供だけでも救出を試みます」 GM「ではまず、ダメージを1D10で。6点あげますね」 アルベルト「でやっ(コロコロ)……失敗しました」 GM「んじゃ、あなたは、オークに槍で突かれた母親の手から幼子を助け出しま す。しかし、それを見ていた女のハイ・オークが《爆炎の杖》を構えて──」 アルベルト「げげっ!」 GM「ズドン! あなたの鎧に、散弾が食い込みます(さっきのダメージはこの 時のものも含みます)そして、あなたが戦場から離脱したところ──」 アルベルト「あー……子供は?」 GM「幼い子供の身体には傷一つありません。ですが、その可愛らしい顔は…… 散弾がもろに命中して半分になってます」 アルベルト「うぐぐぐぐ……あの散弾銃使いのアーチャーめぇ」 その間にハインツが〈事情通〉の技能判定に、エッシャが〈隠密〉の技能判定 に成功します。GMは、エッシャが何人かの領民たちを茂みに隠して誘導し、ハ インツが知っていた林道を迂回して救出できたと判断します。 このように、私はまず「やりたい事の正否判定をさせて」それから「何が起こ ったのかGMとプレイヤーで相談して決める」というやり方をよく使います。 時間が短縮でき、物語がさくさく進みますのでお試しあれ。 さて、さらにシーンは変わりまして。 間者であるクルツがオーク軍の後詰め(主力部隊)を偵察していました。 クルツ「あの巨漢のハイ・オークがどうやら指揮官のようだな」 同じ聖痕を持つものとして、クルツは敵の指揮官が殺戮者(マローダー)であ ると分かります。しかし、千をこえる軍勢に囲まれている状態では手が出せませ ん。加えてその背後には、巨漢のハイ・オークの武人(アルドール・レクトス) が2人、控えています。 クルツ「やはり、ダリウス殿の言うように誘い出して誅殺するしかないか……」 この時点で、私(GM)はすでにこのシナリオの展開と目的についてプレイヤ ーに説明してあります。 マップを広げ── GM「オーク軍が、城塞都市に到達する前に、情報を集めること。そうすると、 敵の将軍(マローダー)が少数の部下とココ(古城)に行く時が分かるから。そ こで、PCは古城に先回りをして待ち伏せするわけやね。ここで対決ステージに 移行。もちろんそれを知っているのはプレイヤーで、PCじゃないからよろしく」 あらかじめストーリーの展開を知っておくことで、プレイヤーはPCに賢い行 動やツボを押さえた行動を取らせることができるというわけです。すべてのRP Gやシナリオで有効というわけではありませんが、PCが英雄であるブレイド・ オブ・アルカナには向いている手法だと思います。
▼展開ステージ(ルールブックP69〜71参照) 展開ステージにおいて、PCたちがまず試みたのは援軍要請でした。 岩人族(ドワーフ)の鉱山に行ったり、森人族(エルフ)の村に行って援軍を 要請するための交渉を試みる一方で、ドワーフの日誌を調べたりエルフの長老と 話をしたりして北荻軍やその指揮官の情報も収集します。 GM「じゃあ、次のシーン・プレイヤーはダリウスですな。どこに行きます?」 ダリウス「んじゃ、伯爵軍が戦っているところに行って……演説して、士気を鼓 舞しますね」 ここで、アルベルトとクルツとエッシャが「登場判定」に成功して、登場しま す。「登場判定」に成功するとカード[鎖]がもらえ、これが経験点にも換算さ れます。 アルベルト「戦わんのかい、おまえは?」 ダリウス「それは任せた」 アルベルト「うぅ、しゃあない。前線で剣を振るってオークと戦います。これで、 オーク軍の進軍を止めることができるんですよね?」 GM「そうです。でも、乱戦だからね。ダメージは自動的に受けるよ」 アルベルト「かまいません。〈重武器〉で判定して……成功」 GM「おお、よくやった。ダメージをあげよう」 クルツ「アルベルトに〈応急手当〉してあげてもいいですか?」 GM「んじゃ、1点回復」 アルベルト「ありがとー」 GM(しかし、このままではなかなか前進できん。よし、殺戮者に「奇跡」を使 ってもらおうか) GM「では、ダリウスの演説で士気を盛り返した部隊が街道を進んでいると、1 人のハイ・オークの巨漢が登場した」 ダリウス「1人だけ?」 GM「2人のこれまた巨漢の戦士を背後に引き連れているけどね。そして、そい つが∵殺戮の手∵を発動させるわけだ」 アルベルト「そーすると、どうなるんです?」 GM「うむ。伯爵軍の兵士というのは、アダマスのトループになるのだが、それ が10D10の攻撃を受けるわけだ。本当は1トループは10人までなんだが、 まぁ、ここは1部隊=1トループということにしておこう」 エッシャ「それは全滅しますねぇ。そーか、私ってそんなに強かったのか(彼女 のPCも∵殺戮の手∵を持っている)」 GM「で、ダリウスの演説に感動して『おれ、こないだ子供ができたんです。あ いつのためにも、おれが頑張るしかないっスよね』とか言っていた兄ちゃんが、 あわれ挽肉状態に……」 周囲のプレイヤーの視線が、ダリウスのプレイヤーに集中します。 ダリウス「分かったよ、分かりましたよ。GM、∵無敵防御∵でその攻撃を防ぎ ます。くっそー、はめられた」 GM「殺戮者のハイ・オークの将軍が『この俺様の一撃を受け止めるとはな。人 間にしてはいい腕だ』とニヤリと笑います」 ダリウス「『貴様らに、この国を好きにはさせん!』ま、いいか。カッコいいし」 こうやって、戦ったり情報を集めたりしながら展開ステージは進みます。 この間、GM(私)は頻繁に時間を確認していました。このゲームのクライマ ックスである対決ステージにかかる時間はおそらく1時間と予想されます。 サークルで借りている会場でプレイできるのは4時45分まで。余裕を見て、 3時過ぎには情報がそろうように時間を調整していきます。
▼対決ステージ(ルールブックP71〜73参照) 休憩の後、3時30分からいよいよ対決ステージです。 敵は、殺戮者でもあるハイ・オークの将軍、その護衛の闘士二人、そして美貌 の射手です。 戦闘は、敵の将軍&護衛2人に対し、ダリウス&アルベルト&エッシャの3人 が前線でエンゲージして殴りあい、敵の射手と、ハインツが、それぞれ後方から 味方の援護をするという展開になりました。 一方、クルツは∵神移∵で敵の背後に廻り込み、敵の射手を攻撃します。 クルツ「《奇襲》で26ダメージ!」 GM「ええっと。前のダメージがこれで……う、死ぬ。では殺戮者が∵再生∵で 蘇らせます。一応は愛人だからなぁ」 3人のゲストの支援を受けた殺戮者はかなり強力です。 GM「ん? ハインツ、行動しないの?」 ハインツ「私の《雷撃》って、カードをリバースするんですけど、ぜんぶ裏返っ ていて、だめなんですよ」 GM「さいですか」 後でルールを確認すると、リバースって、全部裏返っていたら1枚を表に戻 して逆位置にすればいいんじゃないですか。うーむ。やはりまだ慣れていないゲ ームなのでルールの勘違いがありますねぇ。 ダリウス「ふっ、ふっ、ふっ。ここまでとっておいた∵紋章∵が役に立つ日が来 たようですな。これで聖痕を持たないNPC(ゲスト含む)は私たちと戦えない はずです」 GM「なにぃ、そいつはイカンな。∵天真∵で打ち消すぞ」 ……って、後でよく考えたら∵紋章∵の効果はシーン(戦闘ラウンド)が終わ るまでじゃないですか。つい、うっかりダリウスのプレイヤーの口車にのせられ てしまいましたわ。 1個しかない∵天真∵なのに。もったいない。
※9/28:しかしながら、良く読むと「∵紋章∵の効果はアクト中持続」なの
で、やはりここで∵天真∵を使ったのは間違いではありませんでした。ダリウス
の口車というわけではなかったのですね。ダリウス君、ごめん※
さて、このようにしてガッツン、ガッツン殴り合う中で、4戦闘ラウンドが経 過していきます。どちらかというと守りに強いPCたちの奇跡(∵再生∵×2、 ∵無敵防御∵×2(3))も残り少なくなっていきます。 エッシャ「クリティカル命中!」 GM「う、避けられない」 エッシャ「では、∵死の手∵で10D10のダメージ。59点」 GM「なら∵因果応報∵でエッシャにもダメージをくらってもらいましょうか」 クルツ「∵再生∵使う?」 クラウス「そいつは、最後の手にとっておきましょう。私の∵拡大∵と組み合せ る必要があるかもしれませんし」 アルベルト「では、私の∵無敵防御∵で防ぎましょう」 GM「∵因果応報∵は、自分への攻撃は防げないからな。殺戮者は、死ぬ」 そして、ラウンドの終わりに。 GM「じゃ、∵不死∵を使って……」 クラウス「∵天真∵で打ち消します」 GM「ナニッ?! まだ使ってなかったの?」 クラウス「この奇跡は抑止力ですから」 なんとも魔術師らしい、慎重な行動です。 GM「こっちの∵天真∵はもうないし。∵模倣∵は持ってないし……死んだぁ!」 こんなコトなら、アルベルトの∵紋章∵を無視しておくんだったと思っても、 後の祭り。 かくして、PCたちは北荻の将軍であるハイ・オークを倒し、伯爵領を北荻の 魔手から守りぬくことに成功したのです。
▼終局ステージ(ルールブックP73参照) 殺戮者を倒したら、「聖痕の解放」が行われ、殺戮者が貯えていた聖痕を天に 返すステージです。 GM「では、1D20+聖痕の数の尊厳値が回復するわけですが、こいつの残っ た(奇跡を使わなかった)聖痕は2つだから、+2ですね」
恥ずかしながら、これは大間違いです。P33のリプレイにもありますように、ここでは殺戮者が「元から持っていた聖痕」+「他人から奪って対決ステージ前
に持っていた聖痕」の数だけ聖痕が解放されますので、それが修正値となります。
しかし、それだけの勘違いなら、まぁよかったのですが……
エッシャ「ああああっ! D20して1! あたしのキャラの尊厳値が0!」 GM「それは殺戮者になっちゃいますねぇ」(妙にうれしそう) エッシャ「シクシク。どうなっちゃうんです?」 GM「そうですねぇ。では、『失われた聖母』オーレリアの馬車がどこからとも なく現れて、あなたの前で扉が開きます」 クルツ「あー、聖母様だぁ(因縁がある)。お久しぶりです」 アルベルト「まったくで、っておい。そんな場合か?」 GM「では、オーレリアはわずかに微笑みを浮かべてエッシャを手招きします」 エッシャ「……ふらふらと、その馬車に乗り込みます」 GM「馬車はいずこともなく走り去ります」 ダリウス「(エッシャと因縁があるので)エッシャを追いかけます」 エッシャ「では、最後に。愛用のケルバー・ソードを馬車から棄てます。かつて の自分に決別するかのごとく」 ダリウス「では。地面に刺さっているケルバー・ソードを引き抜いて涙を流しま す……」 GM「おお、カッコいい」 ダリウス「だって、こいつ軽武器なんですよ。オレ、使えないですよ。せめて、 バスタード・ソードを棄ててくれていれば使えたのに。シクシク」 アルベルト「まったく、泣ける話じゃのぉ」 GM「……君らに期待したワシがばかだったよ」 ダリウス「で、ケルバー・ソードをそこらにぽいっと、捨てます。ついでに、エ ッシャとの因縁も消しちゃおう」 エッシャ「∵不可知∵で背後に忍び寄って、ダリウスを殴り倒す」
ということで、エッシャさん。私が悪うございましたぁ〜〜〜〜。
▼インタールード(ルールブックP73〜77参照) プレイが終わった後は、レコード・シートの記述や経験点の計算、それを消費 しての成長などの手順があります。 調べてみると、一人当たりだいたい6〜7枚のカード(鎖)を入手していたよ うです。経験点も一人当たり7点から10点。まぁ、順当なところでしょう。
■GMの感想 恥ずかしい話ですが、やはり最初のプレイということでイロイロとルールを間 違えておりました。次回からは気をつけることにしましょう。 しかし、ゲームそのものはかなり楽しく、時間を短縮するために行った工夫も だいたいは良く機能したように思います。 そのうち、こうした戦乱を扱ったキャンペーン物もプレイしてみたいものです。 それでは、今回のお話はここまでといたしましょう。 銅大(あかがね だい)