本ネットに掲載してある「シナリオ:消えた男」をプレイした時のレポートです。
■プレイ場所:広島テーブルトークの会(略称:テト会)
■プレイ日時:9月5日(日曜日)11時〜17時
■プレイ時間:4時間[ルール解説&キャラ作成1時間+セッション3時間]
■プレイ人数:4人(全員「魔獣の絆」のプレイは初めて)
■マスター:銅大(筆者:やはり「魔獣の絆」のプレイは初めて)
■使用シナリオ:「消えた男」
●プレイ状況:
▼キャラ作成まで
プレイヤーは全員「魔獣の絆」は初体験ですから、まずルールや世界の解説
を行いました。ルールについてはP103とP119の解説マンガを利用して
解説しました。最初にプレイするのであれば、後はP118の絆とエゴの表が
と自分のアーキタイプの解説が手元にあれば初心者のプレイヤーにとっては充
分でしょう。
続いて「アーキタイプ」&「表の職業」が完全に記載してあるプレロールド
のキャラクターシート(GMが作成済み)を配り、PC間の絆やキャラのイメ
ージ作りのみをプレイヤーに行ってもらいました。
ここまで準備しておいても、やはりプレイヤーにとって初めてのゲームでの
キャラ作成に時間はかかるものです。アーキタイプの解説を読み、ルールや業
の能力を確認し、キャラクターのイメージを2つ(人間と魔物)造っていかな
くてはいけません。その上で、セッションシートを書くわけです。
やはり、なんだかんだで1時間が経過しました。
▼プレイ開始〜序盤
今回プレイした「消えた男」シナリオは、まず探偵PCと助手PC(依頼人
の友人でもある)が、依頼人と会って人探しの依頼を受けるところから始まり
ます。
さっそく依頼人と探偵PCとの間に絆を作ってもらったりとかしましたが、
やはり絆の特徴である「自分が絆を持つ相手から命令/願いごとをされたとき」
に絆判定を行う(成功すると「愛」を得る)というのは、初めてではなかなか
分かりにくいものです。「どのPCが、自分に対して、どのような絆を持って
いるのか」を把握させるためのセッションシートは「魔獣の絆」において、キ
ャラクターシートと同じくらい重要な位置を占めます。
面倒がらずに、きちんと書いてもらいましょう。
その後、探偵PCと助手PCは、手分けして他のPCの協力をあおぎ、その
過程で互いに「絆判定」を行って「愛」を得ようと心がけていました。
こうして自発的に絆を利用し始めてくれれば、GMとしては、まずは一安心
です。
▼プレイ中盤
時間を厳密に区切り、1回の時間単位で1つ場所での調査のみ(必然的に、
絆やエゴの判定も数が限られます)に限定した「消えた男」シナリオは、短い
時間でもシナリオがちゃっちゃと進行します。
また、シナリオにおいてPCが移動可能な場所をすべて記載したMAPをあ
らかじめ卓上に広げて、自分のコマをその上に置くという形式を取ったため、
思い違いなども発生せず、その点ではスムーズに進行しました。
もっとも、人間状態でのPCの能力はかなりかぎられたものであり、その結
果、判定失敗が続出。時間がどんどん経過してプレイヤーは焦ったようですが。
女子高生PC「じゃあ私、恵子ちゃんと学校行ってきますね」
探偵PC「んじゃ。日中寝て、夜になったら調査行くかぁ」
喫茶店のオーナーPC「むぅ。昼間はやはり店にいないとな」(実は魔剣)
警察官PC「上司が仕事しろと……絆判定失敗……言わないので、エゴの、
[市民を守る]のおもむくままに……エゴ判定成功……調査します」
GM「しかし、警察官って、案外に情報収集苦手なのね」
警察官PC「知性と感情の能力値が4なもので」
探偵PCは相棒の女子高生を「助手(死生)」の絆で見ているのに対し、女
子高生PCの方は「恋愛」の絆を探偵に向けているという、なかなかに面白い
組み合せでした。
さらに、NPCである妖艶な水商売のおネエちゃんがが、探偵PCを誘惑し
て「肉欲」の絆を自分に付けさせるなど、ラブコメ風三角関係に事態は進行し
ていきます。しかもこの水商売のおネエちゃんは、ヤクザの幹部の愛人という、
きわめてデンジャラスなことが調査の結果、判明します。
▼プレイ終盤
情報が出そろい始めると、芋蔓式に事態は解決の方向へ向かいます。
一方で、敵NPCも反撃に出て、今回のSAである依頼人の少女を誘拐しま
す。その場に居合わせた女子高生PCは、ここでは抵抗せずに一緒に誘拐され
ます。
が、しかし。
連れ込まれた廃工場の中で。
ヤクザ幹部「ま、殺すには惜しいが仕方ない。親父と一緒のやり方で始末して
やるよ。あの世で親子仲良く暮らすんだな」
についにブチ切れてしまい(エゴ判定「悪を見過ごせない」成功)、友達(ア
ンノウンマン)の目の前で魔物(降りた天使)に変身してしまいます。
女子高生PCの背中からバサリ、と天使の羽根が広がります。
依頼人の少女「ち、千代ちゃん──?!」(千代というのは女子高生PCの名前)
大事な友達の命を守るため、その人の前で魔物としての正体を明かすPC。
なんとも劇的ではありませんか。
「魔獣の絆」のGMやってて良かったなぁ、と思う瞬間であります。
まぁ、残念(?)な事に依頼人の少女は事態を受け入れてしまいましたが。
やはり、「降りた天使」ではインパクト少なかったか。
水商売の姉ちゃん「フン、やはり天使だったかい。じゃあ、あたいも──」
こちらも蝙蝠の羽根をばさり、と広げて魔物(リリン)としての正体を明ら
かにします。
ヤクザ幹部「?!──お、お前? ひぃぃぃぃ!」(反応表Bで『逃亡』)
そしていよいよクライマックス戦闘の開始!
さすがに、幻惑&補助系の「降りた天使」vs 敵NPCとして戦闘の業を強化
された「リリン」とでは力に差がありすぎです。が、そこにため込んだ「愛」
やら「罪」やらを使って続々と残りのPCが登場します。
最後は、人狼に変身した探偵PCがとどめをさし(真の死を迎えるにはいた
りませんでしたが)、戦闘は終わります。
▼エンディング
探していた父親が既に死んでおり、友人は実は魔物であったという事実に、
依頼人の少女は衝撃を受けます(さすがにエゴが増えました)。少女は親戚の
家に引き取られることになり、駅のホームで女子高生NPCと別れます。
二人の少女は、ぎこちなく、挨拶を交わします。
依頼人の少女「あ。あの……さよなら、千代ちゃん」
女子高生PC「うん。元気でね」
依頼人の少女「それとね……助けてくれて、ありがとう」
少女が乗った列車が走り出し、女子高生PCはホームを後にします。
改札口を出たところには、探偵PCが立っていました。
女子高生PC「……えへへ」(涙をぬぐって、照れ笑い)
探偵PC「帰るぞ」(ぶっきらぼうに)
女子高生PC「あん! 待ってよ! もう──」
というわけで、最後に恋愛の絆判定に成功した女子高生PCに「愛」を1点
プレゼントしたところで、エンディングとなりました。
プレイした皆さん、おつかれ様でした。
■GMの感想
たいへん楽しくはありましたが、さすがにちょっと疲れました。初めてのプレ
イヤーさんばかりですと、やはり初めてのGMの負担は相当なものがあります。
プレイヤーがルールに習熟してくればまた違うのでしょうが、やはり最初の間
は今回プレイした「消えた男」のように、シンプルで裏も表もないシナリオを遊
び、絆やエゴなどの人間関係を表現するルールに馴れるのがよろしいかと思いま
す。
しかし、苦労の甲斐が充分あるのもまた事実。
機会があれば、またプレイしてみたいゲームです。
作成者:銅 大(アカガネ ダイ)