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【後ろを向いて歩こう】
後ろ向きストーリー その29

 それはソードワールドの人気が陰りを見せてきたとは言え、まだまだコンベンションへ行くと何卓かは立っていたころのお話。

 それは、さるコンベンションでのことです。
 一般のプレイヤーが会場に入る前に、まず飛び入りのゲームマスターが募集されましたが、ソードワールドはスタッフ側で用意されていたため、ソードワールド以外のマスターのみが募集されていました。
 あまり、同じシステムばかり立っても仕方がないという、主催者側の配慮でした(と言うか、できるだけ色々なシステムをプレイして欲しいという主催者側のコンセプトだったように思います)。ちなみに、ゲームマスターは参加費無料、プレイヤーは300円だったと記憶しています。

 さて、ゲームマスターの募集に対して、何人かの参加者が手を上げたのですが、その中の中学生か高校生ぐらいの少年が、ソードワールドのマスターをさせて欲しいと、スタッフに食い下がりました。スタッフは困惑しつつ、ソードワールドのマスターは要らないと突っぱねますが、その少年は引き下がりません。何をそんなにソードワールドのマスターをしたいのかと思っていたら、スタッフに懇願するその理由を聞いて呆然。

 「マスターをしなければ、昼食代がなくなるんです」

 絶対プレイヤーを楽しませるとか、そういった意欲的な態度でもってどうしてもソードワールドのマスターをしたいというならともかく「昼食代がないからマスターをしたい」とは(しかも、ソードワールド)。
 結局少年はマスターできませんでしたが、昼食を抜いて参加したのか、それとも泣きながら帰ったのかは判りません。それにしても、そんな思惑でマスターをしたがるおこちゃまのところでプレイするぐらいなら、それこそ帰った方がましだと思いました。

関東より南■今から10年ほど前■投稿日:2004/03/17


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