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【後ろを向いて歩こう】
後ろ向きストーリー その21

 数の子の昔の話です。
 昔出向いたコンベンションでのことです。いつも大体6〜8卓くらいとにぎやかなもので、この日は確か6卓だったと思いました。
 私はその時、一応マスターの準備もしてましたが足りていたようなのでパワープレイの卓にプレーヤー参加しました。
 世界は和風ファンタジーっぽい日本ということで、選べる職種や種族も限られていましたが、プレーヤー間で仲良く連携しあってミッション?をこなし、グッドエンディング。
 その後、プレーヤー間の連携が良かったのか時間が1時間半くらい余ったので、今度は私がマスターでT&Tをダンジョンと闘技場をプラスさせたように仕立てたミニシナリオで遊び、大いに盛り上がり充実した1日を過ごしました。
 こういうことがあるからコンベンションに行きたくなるのですよね。

 ...と、自分の卓は楽しかったのですが。この日は別の卓であった出来事です。

 この日は完全なる初心者さんが2名ほどいらっしゃいました。
 どれくらい初心者かというと、テーブルトークアールピージーの「て」の字も良くわからないくらい初心者さんです。
 会場責任者が卓分け時にそれを見て取って、二人に丹念な説明をしているのを見ました。
 二人は何もわからないわけですし、かなり聞き入ってました。
 そして「初めてですし、ここかここのテーブルが良いかもしれませんね。マスターの隣の席につくようにして下さい」と、会場責任者さんがオススメを促しているときでした。
 その時私は既にパワープレイの卓に着いていて、代表者さんが言っている「ここかここ」のうちの一つだったのです。
 私はマスターの隣に座っていたので、そこを空けようと席移動をしようとしたときでした。
 隣の卓からすごい大声が聞こえます。
 「いいよいいよ。初心者全部こっちの卓に集めちゃってー!」
 それはウィザードリィ(箱版)の卓のマスターでした。
 ウィザードリィは確かにコンピュータゲームでも馴染みあるものだし、悪くないですよね。
 会場責任者さんは、ちょっと考えたような感じでしたが、そのマスターの善意のゴリ押しに近い形で結局「超初心者」二名は、ウィザードリィの卓につくことになったのです。

 さて。時間も経ち昼休みくらいの時刻。
 会場責任者さんはその無人になったウィザードリィの卓で、キャラクターシートを見て愕然としている様子でした。
 私ものぞきに行ってビックリ。どうやらキャラの名前すら浮かばなかったようです。
 名前欄には「ウィザード」とか「たろう」とかすごく小さい字で書いてありました(あまりに衝撃的で、未だに覚えてます)。

 それはさておき、私は昼ご飯の買出しに行き、戻ってきてご飯を食べて一段落。
 そろそろ各卓もプレイを再開しているようです。

 と こ ろ が。

 例のウィザードリィの卓は誰も戻ってきません。
 マスターが一人でぽつんと座ってルールブックを読んでます。

 会場責任者さんがビックリしてマスターさんのところに駆け寄ります。どうして誰も来ないのかと問うていたような。
 それに対するマスターさんの答えは、「知ぃらない」と肩をすくめ、悪びれてないような顔で本にまた目を落とすというものでした。
 会場責任者さんは、うなだれたように自分の席(彼はゲームはしてなかったんで、入り口近くに座っていました)に戻りました。
 どうやらプレーヤー全員にブッチされたようです(プレーヤー全員帰っちゃったのです)。

 そんなこんなのうちに、自分の卓ではストーリィが核心に迫り、人の卓を気にする余裕も無くなったので、ここまでしか解りません。
 気が付けば、ウィザードリィのマスターさん、居なくなっていたような気がしたんですが、もうよく覚えていませんでした。

 厚別区民センターでの出来事でした。マル。

関東より北の方■今から13年ほど前■投稿日:2003/01/31


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