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【後ろを向いて歩こう】
後ろ向きストーリー その18

 それは、京阪神の有力サークルの代表が、自サークルのGMを選抜してGMを集めるという結構大規模なコンベンションでした。
 私も一応GMとして立っていたのですが、プレイヤー不足で卓が不成立になったため、他の卓へプレイヤーとして参加することに。当然、選択の余地はあまりなかったのですが、今まで興味はあったもののプレイする機会のなかったナイトメアハンターに参加することにしました。

 キャラクターはプレロールドということで、それはそれで別に気にしなかったのですが、渡されたキャラクターシートがいかにも使い古されていて、消しゴムで消した跡とかあるのは、ちょっと嫌な感じ。
 当然、いろいろ能力値とか、技能とか書き込まれてて、プレイヤーが決めるのは、名前ぐらいです。ところが、その能力値とか技能とかの説明が全くありません。GMに訊ねてみても、書いてある通りですとさらりと流されるばかり。説明がないとプレイできないと食い下がってみても、気にしなくて良いからとか。あまつさえ、ルールの説明も世界観の説明もないままにセッション開始。あった説明は、PCはナイトメアハンターという悪夢を退治する人たちです、という一言だけ。

 とりあえず、その内ルール説明とか世界説明とかセッション中にされるのだろうと思っていたら、全然ないままに進行。それどころか、判定さえありませんでした。
 シナリオは、ホラーものらしく、いわゆるミステリーだったのですが、私たちプレイヤーは、ナイトメアハンターという人種に一体何ができて何ができないのか、あるいはナイトメアとは何かさえ分からないまま、マスターから提示された謎を解かなくてはならないのでした。
 当然、なかなかシナリオは進みません。プレイヤーにはその世界の常識が見えていないのですから当たり前です。ところが、マスターにそう言うと、マスターは普通の現実世界の常識と同じだからと答えます。でも、現実世界にはナイトメアもナイトメアハンターもいないし、ゲーム世界における彼らの位置づけ(要するに、一般人には隠されているのか、公然の存在なのかなど)も全く不明だし。プレイヤーはPCに何をさせれば良いのか分からないまま手探りでセッションを進めなくてはなりませんでした。

 そして、シナリオが遅々として進まないまま閉会式の時間も近くなってきた頃GMからプレイヤーの感情を逆なでする決定的な台詞が。

 「どうして、皆ちゃんとシナリオを進めてくれないかな、ぼくがこんなにちゃんとやってるのに

 隣で一緒に卓についていた知人から「ぶちぶちぶち」と何かが切れる音が聞こえたような気がしました。
 結局、セッション途中で閉会式になってしまい、延長することになったのですが、隣の知人は義務は果たしたとばかりに閉会式終了後さっさと消えてしまいました。私は、逃げ遅れたと言うか、残される他のプレイヤーが可哀想で、最後まで付き合うことに。最後までダイスを振ることなく、何がなんだかわからないまま。苦痛だけのセッションでした。

 今思い返すと、これが「システム無視の俺様ストーリー押し付け型マスター」と初めて遭遇した経験だったのかもしれません。

関東より南の方■8年前■投稿日:2002/10/09


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