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【後ろを向いて歩こう】
後ろ向きストーリー その4

 とあるコンベンションに参加した時のことです。
 その日は、○○さんの卓に入ろうと考えていました。以前のコンベンションでも彼がマスターをしており、その時のゲームはとても楽しかったからです。
 ところが、彼が持ち込んだシステムは不人気で、わたし以外の人間が集まらなかったためにその卓は潰れてしまいました。


 ゲームを終えると、希望者を募って飲み会があるということで、友人と一緒に参加することにしました。カラオケボックスで二部屋に分かれてしばらくすると、○○さんがやってきてわたしの隣りに座りました。
 彼は卓が潰れたことをしきりに謝るので、「○○さんのマスターなら楽しいゲームになると思ったんですけどねー。またの機会もあるでしょうから、気になさらずに」などと、適当にフォローを入れておきました。  事件は、その直後に起きました。

 …………。
 ……ちょっと待て。
 その、わたしの腰にまわした手は何だ。

 ○○さんに言った言葉は決して嘘ではないのですが、ちょっと話をしただけで腰を抱かれるとは。まさか男を漁りに来ていると思われたのか?
 いや……、女性に免疫がない彼に対して、迂闊に優しい言葉をかけたわたしが悪かったのね。そして、彼は好意の示し方を間違えてしまったのね。ええ、そうでしょう、そうでしょうとも。
 だけど、あえて愚痴を言わせてください。

 ──わたしはキャバクラ嬢じゃありません!

 そしてわたしは、お手洗いに行くと言って速やかにその場から離れ、二度と○○さんの隣りに座ることはありませんでした。
 恐らく、彼とゲームすることも二度とないでしょう。

関東より北の方■5年くらい前■投稿日:2001/08/09


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