D&D3rdプレイレポート続(シナリオ3)


    注!!
    以降にはD&D Adventure Gameのネタバレを盛大に含みます。DMをする方以外はプレイ前には読まないことをお勧めします

    第二回プレイ・シナリオ3

     第二回目はゲーム日記に書いた通りにソーサラーが一人加わって、基本四職が揃ったといえる。早速プレイのレポートに行くがつくづくスペルキャスターのありがたさと難しさを見た気がする。
     シナリオは三つ目の『INTO THE CRYPT』。導入はこんな感じ。
    「……ある午後の日、使いの少年が君達の前に小さな皮袋に詰めた金貨と共にやってきた。少年はこう説明する『英雄さんたち、こっちにはもっとたくさんの金貨と宝石があるんだ。あんたたちがついてきてくれればそれをあげられるよ。村のソーサラーのMarlakが話したいことがあるんだ』
     少年は君達を森のはずれのあばら家につれてゆく。太った男が何も言わずに囲炉裏の側に君達を招き寄せた。彼はしばらく灰をかき回していたがやがて口を開いた。
    『わしは一つ問題を抱えておってな……。わしの研究のために少なくとも二百年前の死体を包んだ経帷子が必要なんじゃ……』」  といった具合にパーティに依頼を持ちかける。要点は次の通り。
    • 必要とする帷子があるような霊廟は近くには一つしかない。そして、そこはおそらくライバルのZeruというネクロマンサーの手先に見張られている。
    • 幸いなことにZeruはMarlakを見張っているものの、PC達には気がついていない。
    • Hanan家の霊廟に赴き、経帷子を取ってきてくれたら、それぞれに80GPを支払う。さらに、売れば50GPになるダイヤモンドも渡す。
    • 霊廟はこの街の反対にあるが、早く行った方がいい。Marlakですら暗くなってから霊廟に行く危険は冒したくない(アンデッドの伏線)
     と、ここまでなのだが、今回PCは霊廟の経帷子と言うところで急に用心深くなる。いや、無理もないと思うけど。いきなり人んとこの霊廟にもぐって墓荒しをしろって言うのはまずかろう。グッドのキャラクターは依頼者を疑い始めた。
     何とかそれをごまかすがこの導入無理ないかなぁ、それとも割と破格の報酬と怪しげな依頼ということで雰囲気を出してるのかもしれない。
     Hananという家の名は後で、パズルのヒントになるのでさりげなくつづりを教えておく。後からあからさまに教えると興ざめだしね。
     
     というわけでマップを広げドアトークンを置く。スペルキャスターに呪文の用意を促すが、ソーサラーは必要ない。
     ドアの前ではローグが毎度のように耳を澄まし、鍵をを調べる。一応外見から概要を知ろうとするので、それも伝える。このあたりの描写も用意されている、親切!
     開けた部屋は壁龕のあるいびつな部屋。壁龕には数百年はたった埋葬衣装に身を包んだ骸骨があり、埃の上には足跡が入って左側の壁に続いている。けれど、その足跡は壁の5フィートほど前で消えている。
     この時点でパーティは完全警戒態勢。足跡と骸骨どっち?両方に決まってる!
     足を踏み入れた時点で、扉が音を立てて閉まり、骸骨が動き出すとシナリオにはあるが、パーティはファイターに守られたクレリックがターンの準備を完了していた。
     ここでターン・アンデッド(turn undead:不死モンスター退散。悪霊退散?)を行うわけだが、これまでのターンアンデッドと少し方法が違うのでいったん全員がルールを読み始める。オフィシャルのクレリック用キャラクターシートの裏にはわかりやすく表として書いてある。どういうことかというと、

    1. まず、ターニングチェック(Turning checks:ターン判定)としてカリスマチェックを行い、ターンできるアンデッドの最大ヒットダイスを決定し、どれだけの強さのアンデッドまでターンできるか決定する。
    2. それから、2d6にカリスマ修正値とクレリックレベルを足してターニングダメージ(Turning Damage)とし、その分のヒットダイス分のアンデッドがターンされる。
       このとき、カリスマが低くてペナルティがついたりして、退去させるだけのダメージが出せなかったら、力が足りなかったことになって一匹もターンできないことがあり得る。
       ターンされたアンデッドは10ラウンドの間、逃げようとする。もしも逃げる場所がない場合、アンデッドは萎縮しているのでそのアンデッドに対する命中判定にボーナスを得る。けど、そのアンデッドの10フィート以内にこちらから進入した場合はアンデッドはターン効果から脱却して通常のように行動できるようになる。(逆ギレってヤツか)
       最初からアンデッドが10フィート以内にいた場合、そのアンデッドはすぐに逆ギレを起こす訳ではないようだ。で、ターンされている最中のアンデッドに対してレンジドアタックとかでの攻撃を行うのは自由で、そうしてもターン効果は途切れない。ターンしたクレリックもレンジドアタックを行えるようなので、一度ターンしたら精神集中とかは必要ないらしい。
       
    3. で、最初のターンチェックの時、ターンできるマキシマムが対象アンデッドの二倍あったら、結果はターンではなくデストロイとなり、ターニングダメージ分のアンデッドがデストロイされる。

     修正事項
     デストロイに関するルール解釈間違ってました。
     デストロイできるアンデッドのHDはクレリックのレベルに基づいて決定されます
     クレリックのレベルの半分に満たないアンデッドがデストロイされるのであって、ターンチェックの結果の半分のHDのアンデッドがデストロイされるのではありません。
     Destroying Undeadの項での"twice as many levels (or more)"は最初のターンチェックの結果ではなくその時点でのクレリックのレベルのことのようです。
     故に、この後の文章も間違っています。(修正2000/12/9)

     ここで、僕たちは勘違いをしてたことに後から気がついた。「ターニングダメージがターンしようとするアンデッドのHDの二倍以上あったらデストロイ」と勘違いをしてたのだ。おかげで、パーティを恐怖のどん底に突き落とすはずだったスケルトンはあっさりデストロイされた。ちっ。

     #それでも、別の機会にプレイしたときには出目がよくて、デストロイできた。今回のクレリックは出目によっては1レベルから対アンデッドでは強力。ターン回数が制限されたのに見合うと言える。 

     スケルトンとのエンカウンターの後は、隣の部屋へのシークレットドアを見つける。足跡があるから誘導はしなくてもいいくらい。けれど、シナリオを読むとこのシークレットドアは自動的に見つかる。足跡を追って行くと自動的にメカニズムが作動するようになっていて、ちょっと不満。もっとも、ここはシークレットドアのためのエンカウンターじゃないのだと思えば納得できるかも。

     シークレットドアを抜けた先の部屋はほとんど空っぽで正面に大きな鉄の扉がある。扉には五本のレバーがついていた。
     五本のレバーの内一番左側の一本は上中下段の中段に入っているが、ほかは下段に入っている。レバーの脇には内容のわからない三つの紋章がそれぞれ上中下段に対応して施してある。
     こうしたメカニカルなガジェットを見るとついついいじりたくなるのがPCの常。実際そうでなければ話は進まない。
    周囲の壁にはそれぞれHANANの文字が古い書体でかかれていて、左手の壁には中央に3インチほどの穴が開いている。
     当然、PC達はレバーと扉、そして穴に関連があると踏む。そりゃそうだわな。
     説明を終え、PC達の行動を聞く。調べるために中にまずファイターが入って確認をする(ローグだったかも知れないこの辺記憶怪しい)。用心深さは決して裏切られないのがこのシナリオのいいところ。入ったとたんに穴から毒蛇ヴァイパーが出てくる。が、あっさりと片づけられる。二匹目が顔を出したところでイニシャチブに勝るPCの誰かが穴を塞いだ。今から思えば顔を出すというのはスタンダードアクションにおけるムーブなわけだからDMとしては迂闊に「顔を出した」なんてイニシャチブ前に行動宣言めいた物をするべきではなかったかも知れない。
     ドアの謎解きはHANANの綴りとドアーの上中下を対応させるという物。気づけばパズルというほどの物じゃない。
    シナリオにはそのほかの突破法として全部の組み合わせを試す場合(243の組み合わせで、d6×10分かかるそーだ)と無理矢理押し破る場合の説明がなされている。力ずくでもいけるというのはいいなぁ。
     パーティが次の部屋にはいると中から真っ白な霧が流れてくる。部屋の中央にある棺から流れ出しているこの霧はエラく濃い物だから視界が10フィートに遮られる。部屋の奥行きは20フィートで敵NPCとモンスターは奥の10フィートに詰めているから最初はPC達は気がつかない。
     と、声がした。 「お前達はMarlakではないな!!」
     もっとも、既に先行する侵入者がいると言うことはみんな薄々気がついてたようなので戦闘は割とうまくいくはず……だった。
     誤算一、クレリックのターンがスカった。
     誤算二、さっき殴られなくてわかんなかったけどスケルトンは二回殴ってくる。割と痛い。
     誤算三、ソーサラーのスペルはスリープでした。南無。さらに、Zeruは耐えるし

     詳しくは覚えていないけど、盲撃ちしたスリープに敵が耐えて、味方クレリックが眠り、更に視界が通らなくてそれがわからなかったというのも痛かった気がする。
     要は大混戦でした。
     さらに、敵のNPC、ネクロマンサーのZeruの戦術がイカス。クレリックに集中してマジックミサイルを撃つだって(爆)
     プレイヤーは文句があるだろうが、これがオフィシャルの味だ。とくと味わえ、やあ。
     ちなみに二発撃たれたらふつーはHPゼロ間際に行く。まぁ、すぐには死なないからいい。ここで、クレリックがHP0になったはず。
     今回、HP0はディザブルド(disabled:無力状態)で意識はあるものの、パーシャルアクション(partial action:部分的行動。詳しくはけんさんのHP参照)しか取れず、激しい行動をとるとその行動を取った後に1ポイントのダメージを受ける。
     激しい行動には、ランする、アタックする、スペルをキャストする、その他肉体を激しく使う行動やコンセントレーション(concentration:精神集中)を要する行動が含まれる。これらの行動をとってHPが回復されない場合にはHPが-1になって次の段階、ダイイング(Dying:死にかけ)になるわけだ。
     その前に何らかの方法でHPがプラスに回復すれば今まで通り普通に行動できる。つまり、パーシャルアクションでキュア系スペルをキャストして回復すればいいわけだ。あと、この状態になってもスペルキャスターはその日の分の呪文行使能力を失わない。というのも、後に出てくるデッドの状態になると回復の手段によっては記憶していた、もしくは使えたはずの、その日のスペルを失うのだ。この辺はレイズデッドとリサレクションのスペル解説に詳しい。
     HPが-1から-9の間はダイイング(Dying:死にかけ状態)という状態。
    この状態ではキャラクターは直ちにアンコンシャス(unconcious:無意識状態)になりアクション(action:行動)を行えなくなる。この状態になってから毎ラウンド終了時にステイブル(stable:安定状態)になれるかどうかのチェックを行う。このチェックに失敗するとHPが1失われる。つまり、どんどん死に近づいて行くわけだ。
     で-10まで行くとデッド(dead:死亡状態)となる。ダイイングのキャラクターをステイブルにするにはヒール(Heal:治療)スキルのチェックに成功するか、何らかの手段でHPを1HPでも回復させればいい。これによってHPが0まで回復するとそのキャラクターはディザブルドだけど意識がある(アンコンシャスじゃない)状態になる。もしもプラスまで回復したなら全て元通りに行動できるようになる。
     この状態でもスペルキャスターはその日の分の呪文行使能力を失わない。
     HPがマイナス10を下回るとデッド。場合によってはマッシブダメージ(massive damage:甚大なダメージ。一撃で50ポイント以上のダメージ)を食らって、フォーティチュードのセービングスローに失敗した場合もこの状態になる。あと、コンスティテューションが何らかの原因で低下して0まで行ってもデッドする。

     このルール、死ににくくなっただけでなく戦術的にも面白くなる。D&Dでは0で即死だったから、クレリックの役目は一桁になったHPを治すこととなり、基本的に治してほしい側はクレリックに動きかける。死んじまったキャラクターにはキュアは無駄なので、言い方は悪いがあきらめ、切り捨てが利く。

     #余談
     D&Dではひどい場合、HPが一桁のファイターを見捨てて、死んだ後レイズデッドフーリィをかけることもあったと聞く。曰く、「レイズデッドやキュアオールのレンジはタッチだけどレイズデッドフーリィは遠くまで届くから、いったんそこで死んでて」

     ところがこのルールだと意識不明になったPCを助けるためクレリックが敵陣に突っ込む必要があるなど行動に幅が出る上に、望みがつなげる。おまけに死んだキャラクターのプレイヤーもハラハラできる(笑)
     電光寺先輩がプレイしたときにはプレイヤーからこんな台詞がでたそうだ。曰く。

     『「死ぬ、こりゃ死ぬ、ああ死んだ」これがD&D(旧版)でプレイヤーがしばしば抱く感想。
    「死ぬ、こりゃ死ぬ、ああ俺は今まさに死につつある」これがD&D(3rd)でプレイヤーがしばしば抱く感想』

     それはそれとして、今回はクレリックがちょうどHPが0になって泣きながらオリズン(orison:0レベルのディバインスペルの別称)のキュア・マイナー・ウーンズをスパンテイニアスキャスティングして回復してた。

    #ディバインスペル(divine spell:神聖呪文、クレリック、ドルイド、パラディン、レンジャーの使う呪文)ウィザードの方は、アーケインスペル(arcane spell:魔法呪文、バード、ソーサラー、ウィザードの使う呪文)

     ファイターはエキスパーティーズのフィートで堅くなって、何とか敵を引き受け退ける。
     クレリックはその間に、街で買ったスクロール(scroll:魔法の巻物)で更にキュアし。
     何とか退けたパーティはその後、棺の中身に警戒しつつ帷子を取ることに成功。
     棺の中には副葬品がいくつかあったのがそのうちの一つがキャラクター達の目を引いた。  それは地図の描かれた盾で、冒険者達のホームタウンから10マイルかそこらにある「魔法の彫像」の在処への地図だったのだ!
     といった時点で次回に引く。

    第二回プレイ・シナリオ4

     HANAN家の霊廟から見つけた地図を頼りに、パーティはすぐさま魔法の彫像のある洞窟に向かう!……はずだった。
     しかし、金で買えるアイテムの便利さに気がついたPCたちはSpecialItemを購入する。特にマスターワークアイテムの人気が高い。
     更に、ぬかりなく目的地に向かう前に噂を聞きたいと言い出す。
     本来次のシナリオ「The Magic Statue」はダンジョンの前から始まるシナリオだから、情報収集などに関する記述はない。しかし、書いてないからといって何もしないのはあんまりなので、インフォメーション・ギャザリングをDC15で行わせ。成功した者には近くでゴブリンが出ていると告げる。
     情報を得てダンジョンに向かうパーティ。
    「魔法の彫像!そんなに珍しい秘宝を見つけるとチャンスがあなた方のキャラクターを高い山の上まで導くこととなった。盾の裏に記された古い地図を頼りに気君たちは曲がりくねって、茂みの生えた道を進んだ。そして今や君たちは地図の告げる旅路の果てに到着しようとしている。
     君たちの前には高い崖の基部に据え付けられた頑丈な木のドアが立っている。行く手には危険が待ちかまえているかも知れないが素晴らしい宝物には代え難い」
     まさしく、冒険者はかくあるべきという導入だ。
     ここでパーティのローグが「本当にここにいるのがゴブリンだけなのかを調べる」といって足跡を調べ始めた。
     本来足跡の捜索はTrackのフィートを持つレンジャーのみがSerchチェックを用いて行うことができる。
     しかし、シナリオを読むとここにはゴブリンの他にオーガもいるとある。
     ゴブリンとバグベアとか言うならともかく、オーガサイズで居住区の前ならTrack無しに足跡探索が可能だとマスター権限で判断しサーチのチェックをさせる。
     成功したので大きな足跡が残っていると告げた。
     後でルールを確認すると実際にはTrackフィート無しではDC10以下の足跡しか探せない。言い換えれば、目標とするサーチチェックのDCが10を越しているならTrackフィートが必要と言うことだ。この場合だと、地面はfirmでDCの基本は15、Largeサイズクリーチャー(オーガ)なので-1(#大きさが混在するグループではもっとも大きなサイズのクリーチャーのサイズをDC算定に使用する)、DCは14。フィート無しには追跡できず、判別もできないとすべきだった。
     入った部屋は、暗く、鍾乳石が上から垂れ下がった天井の高い洞窟で、床には水たまりや所々に崩れた石筍が明かりを照り返す。部屋を横切って向こうに別の木のドアがある。そして刺激臭が立ちこめ、床は黒くねばねばした物質で覆われている。
     この部屋にはコウモリが密集していて、部屋の中央付近をコウモリが起きるくらいの明かりを持ってはいると、コウモリを起こしてしまう。一度起きたらコウモリ達は甲高い叫び声をあげて部屋中を飛び回るとある。
     実質的には5ラウンドの間PCたちはこの部屋で物を見たり聞いたりすることが不可能になる。攻撃することもできるがあまり意味はなさそう。パーティ達を傷つけると言うよりもこの部屋を外に出るときに戻ってくる、ゴブリン達との戦闘を厄介にすることが目的のようだ。
     もっとも、ここでもPC達は用心深く侵入して、明かり持ちが最後に部屋を駆け抜けたので特に何もなかった。
    次の部屋へと続く扉は鍵がかかっている。
     ローグがリッスンのチェックを行い、成功。オーガのいびきを聞きつける
     寝ているうちに始末をつけると言うことで全員がハンドサインにより慎重にフィギュアの位置を決定する。ローグとファイターがメレーによるダメージを、ソーサラーとクレリックがクロスボウの狙いをつける。
     ここで、PC達にムーブサイレントリーのスキルチェックを要求すべきだったが、(事実そのようにシナリオには記してある)それをこのときは忘れたようだ。ムーブサイレントリーを要求する場合、ファイターは近づかない方が良いかも知れなかった。
     ここで、DMが無抵抗な相手に対するダメージの適用を確認する。
     AdventureGameの方では眠った相手への打撃は自動的に命中しダメージは最大という風簡略化されていた。実際のゲーム時にもそれを適用。PHBのルールp.133にHELPLESS DEFENDERSという項がある。
     ヘルプレス(helpless:無抵抗状態)の相手(ヘルプレスな状態には、縛られている、スペルなどによってホールドされている、眠っている、パラライズ(paralyse:麻痺)である、アンコンシャス(unconscious:意識不明)等の状態があげられる)への攻撃は基本的にはメレーアタックであれば有利な状況により+4の命中ボーナスが与えられる。レンジドアタックにはボーナスはない。また、ヘルプレスな状態にあるクリーチャーはデクスタリティが0である物として扱われ、通常のデクスタリティによるACボーナスを失う事に加え、デクスタリティ低下により-5のペナルティをACに負う。そして、この状態の相手に対してはローグはスニークアタックを行うことができる。
     上記の行動はスタンダードアクションとしてヘルプレスな敵を攻撃した場合だが、クーデグラス(coup de grace:とどめの一撃)といって、フルラウンドアクションを行ってもいい。(メレーウェポンとボウ、クロスボウのみで行える)
     この場合、フルラウンドアクションなのでムーブと組み合わせられないが、自動的に命中する上必ずクリティカルヒットとなる。更にそのダメージに耐えたとしても、標的は10+与えられたダメージをDCとしてフォーティチュードセービングスローを行う必要があり、失敗すると死ぬ。更に、このダメージにはローグの場合スニークアタックも乗っかるのである。ふつーは死ぬだろ。
     ただし、この行動はそれに集中する必要があるため、スリーテュンされている場合には、アタックオブオポチュニティを誘発する。
     あと、これは急所を狙う攻撃だから、クリティカルヒットに耐性を持つようなモンスター(ゴーレムなど)には通用しない。
     とまぁ、説明が長くなったが実際には最大ダメージで解決するという簡易版で行った。
     けれどオーガのHPを嘗めてはいけない。一桁だけど生き残ったのだ!
     ここでマスターはイニシャチブチェックを要求し、イニシャチブに勝ったオーガがプローン(prone:伏している)のままクラブを横殴りにする。
     命中判定には-4入るがそれでもファイターに命中。ヒットボーナスに+7入っているのは伊達じゃない。
     そしてダメージ。2d6+7、17。品の悪いことにオープンダイスだ。
     告げた途端にプレイヤー達に戦慄が走る。
     やばい。
     ファイターは黙ってうなずく。
    「HPはマイナス」
    「……マイナスいくつ?」(これはマスター)
    「10にはなっていない」
    「+7ダメージかよ!」
    「やってくれる……!」
     マスターも焦る一瞬である。
     しかし、ここで物言いがついた。
     オーガは我々の不意打ちによって目覚めた。つまりサプライズしているのであるから、オーガのイニシャチブを解決する前にPC達によるサプライズラウンドが発生するはずと云うものである。そういわれてみれば道理なので時間を巻き戻し、PC達によるサプライズラウンドを行う。このラウンドも当然オーガはフラットフッテッドなのでローグのスニークアタックが乗った上、他の連中の攻撃も成功。これによってオーガは屠られた。
     緊張感を取り戻し更に奥へ進むPC。次の部屋に入るとこんな風景。
    「その部屋は見たところ空っぽだ。離れた壁に鉄のドアがあり、そして黒衣に身を包んだ男がドアノブの前に、君たちに背を向けて屈んでいる」
     この男の名はErelos。PC達同様魔法の彫像を奪いにやってきた冒険者だ。データを見るに2レベルのローグらしい。ただし、明確にクラスが書いているわけでもなくスニークアタックについても言及がない。というか、書いていない以上このキャラクターにスニークアタックをさせるわけには行かないかも知れない。
     僕がやったときにはPC達にPHBの全てのルールを使用させているのでこのErelosをローグとし、スニークアタックも有りとした(実際には戦わなかったのだけど)
     説明によればErelosはPC立ち寄りも15分早くこの洞窟にやってきて、寝ているオーガをすり抜けて奥の鉄の扉をオープンロックしようとしていたのだ。
     このシナリオにはErerlosの対応について詳しく書いてある。
     まずPCが戦闘を仕掛けた場合、Erelosはもっとも強敵と見える相手に自慢のMasterwork Rapierで突きかかってくる。戦闘において自分のHPが6を下回ると彼はオーガのいた部屋に向かい、「来い、やっちまえ」と叫んでオーガを起こし、自分は脇を抜けて逃げ出そうとする。(まだオーガが死んでなければ)
     もしもPCが何か話しかければ彼はレイピアを手に、錆びた低い声で次のように答える。
    「俺が先にここに来たんだ、とっとと失せな、ボウヤ達」
     これ以上の交渉を続けるならDiplomacyチェックをしろと有る。チェックに成功すると彼はしばらく考えて一人分の取り分をよこすならと言ってNPCとして同行する。一方失敗したならドアの前から動かずに、申し出を拒絶し戦いとなる。
     では実際のプレイ時はどうだったろうか。
     プレイヤーの一人、ローグが前に進み出て交渉役を務める。二三の言葉のやりとりをして、マスターがチェックを要求しようとしたところ、状況を静観していたソーサラーがこういった。
    「身振りがなければ特に怪しまれませんよね……」
    「……?多分」
    「マスター、Still Spellのフィートを使って0レベルスペルのDazeを1レベルのスロットを使って使用します。身振りを必要としないからすぐには気づかれないと思います」
    「!(ころころ)……失敗した」
    「じゃあ、このラウンドアクション取れませんね」
    (ローグのプレイヤー)「喉元にレイピアを突きつけます。相手が動いたら刺します。クーデグラスは出来ないけれど、フラットフッデッドだからスニークアタックになるよね『あんたの負けだ』武器と装備をおいてでて行け」
    「……やられた」
     マスターとして自分はこの時Erelosは気づかず、サプライズ状態になったと判断した。そこで、PC達にサプライズラウンドを許可した。けれど書き起こしてみて今なら違う判断をすると思っている。Still Spellのフィートは確かに身動きをすることなくスペルのキャストを可能にするけれど、詠唱は必要だ。で、Erelosが詠唱に気が付かなかったらサプライズするだろうけどそうでないなら通常通りイニシャチブを振って解決するのがふさわしいはずだ。Quicken Spellだったら全く望む通りなのだろうけどね。
     ErelosからマスターワークのレイピアとPortion of Cure moderate woundsをもぎ取ったPCは、奥の鉄のドアをOpenLockして開けて中に侵入した。

    「ドアを開けると10フィートの高さの赤い蛙の彫像が明らかになった。その彫像の瞳のあるべき所には緑色の宝石がはめ込まれている。そして、その彫像の後ろから鎖のかちゃかちゃ言う音が聞こえる。赤く輝く瞳を持った巨大な犬が貯蔵の後ろから現れた。その犬は首に付けられた鎖の範囲で行ったり来たりしている。その犬が息をはくたびにその鼻面から煙りが立ち上るのが見える。そして、奥の壁には大きな宝箱が置いてあるのが見える」
     犬と行った時点で、プレイヤーの顎が落ちた。
     いっちゃなんだが1レベルかそこらのキャラに出していいモンスターじゃないだろ、おい。
     幸いに首輪があるので動きは制限される。逃げようと思えば逃げられし距離を取ることも可能なわけだ。
     もっとも、レンジに入ったらすぐさまブレスが飛ぶ。ダメージは甚大ではないがそこそこに痛い。
     ひいこらいいながらPC達はなんとかこれを撃退した。
     彫像は正直全員がここまで大きいとは思っていなかったので手に余る感じ。更に蛙と言うことでなにか邪悪な気配を感じて触ろうとしない。無理もないか。
     実際には触れることでランダムな効果が発生する。基本的に良い結果が現れるところを見ると別に悪い物じゃないらしい。PC達は結局目の宝石をえぐり出して帰った。帰りに帰ってきたゴブリン達との戦闘があったが、サクサクと片づいたので特に書く必要はないだろう。
     感想をいただけるとうれしいです。

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