ゲーム日記


 ここでは、D16が参加しているTRPGセッションについてそのたびの感想を書いてゆこうと思います。
 

2004/05/08
「機動十字軍メカクルセイド」
第一話「機動戦士Geoffに立つ」、第二話「殴りあい、穴」

    (以下の記事は、2003/01/26に行なわれたd20シナリオ、「機動十字軍メカクルセイド」第一話「機動戦士Geoffに立つ」に第二話「殴り合い、穴」の内容、及びプレイ風景の写真を追加して新しい記事としたものです。記事上の写真はクリックすると別ウィンドウでサイズの大きなものがご覧になれます。以前の記事を読まれた方も、写真をそえた馬鹿らしさを堪能ください)

     さて、うちのページではここ最近D&Dがほとんどのネタになっているのだけれど、果敢にイロモノに挑戦する姿勢は国内の数あるサイトの中でも屈指のものじゃないかって勝手に思っている。
     この原因は101キャラクターという企画のおかげで、イロモノ及びD20サプリを読む人間が多いからじゃないかと思っているのだけどそれ以前に、どうもウチらの周りにはこういったネタを仕込む&仕込まれるのが好きな奴が多いんだろう。
     
     きっかけはDungeon #95(というかその裏のPolyhedron)に乗っていた、D20MechaCrusade。表紙はなんとなく加藤っぽい感じのイラストで人型機動兵器が並んでいるヤツ。なのに中身はエヴァンゲリオンを思わせる猫背のMechaが掌から何か打ち出してたりします。中身はD20Modernを用いてMechaものをやるためのミニゲーム。うだうだと説明するよりもでんこうじさんの邦訳タイトルが全てを説明すると思います。曰く、
    「機動十字軍メカ・クルセイド」
     これが出た時点でD16は
    「いやー、遊びたいですねぇ。イカしてますよ、これ。メカのサイズによって装備ボーナス(Equipment Bonus)が入るってことは、ブルズ・ストレングスの強化ボーナス(Enhancement Bonus)やバーバリアンの激怒とも重なるんでしょ」
     などとおろかな事を口走っていたのだ。
     ただ、これはD20Modern用だからなぁ、まずはD20Modernを読んでからにしようかなぁ。とか思ってたら先ほどのでんこうじさんがとんでもない企画を立ててくれたのである。
    ”機動十字軍、ジェフに立つ”
     D&Dの基本世界であるグレイホークにはジャイアントにより人間が支配されたジェフという土地がある。ここではレジスタンスがジャイアントの支配に立ち向かっており、AD&Dが1stの頃からここを舞台にしたシナリオが出ていた、らしい。それがAD&D2ndの後半にリニューアルされた。タイトルは「Against the Giants - The Liberation of the Geoff」。このシナリオをMechaにのったPCでやろうというもの。
    「なるほど、生巨人対鋼の巨人ですか。カッコイイですね。やりますやります」
    「では準備をしておこう。メンツにどんなロボに乗りたいか聞いておこう」
     とDMを引き受けてくれたでんこうじさんが根回しをしてくれて当日と相成る。

     プレイヤとキャラクターは次の通り。
    フェイフェイ(ヒューマン、女性、3レベル・ファイター)
     多分ジェフ近辺でファイターの訓練を受けた娘。師匠が何をトチ狂ったかサイズ(鎌)の使い手でそれを受けて彼女もサイズ使い。クリティカルの4倍一発を狙う。
     特技は《Cleave/薙ぎ払い》、《Combat Reflexes/迎え討ち》、《Improved Initiative/イニシアチブ強化》、《Power Attack/強打》、《Weapon Focus/武器熟練》とこのレベルのファイターの実力を発揮。
     ところで、もとネタはやっぱりこれなんだろうか。プレイヤーはたっちーさん。
    ベイル(ドワーフ、男性、3レベル・パラディン)
     対ジャイアント戦において、ドワーフの持つ+4回避ボーナスは非常に有効。というわけでもなかろうがジェフ近辺には絶対いるだろうドワーフパラディン。《Improved Initiative/イニシアチブ強化》、《Weapon Focus/武器熟練 ロングソード》を所持している。スタンダードに前線。ところで気がついたが彼のLay on Hands(レイ・オン・ハンズ)がこのパーティの唯一の治癒手段だったような気がする……。プレイヤーはTNさん。
    アルスター(人間、男性、2レベル・ローグ/1レベル・レンジャー)
     もちろんレンジャーとしてのFavored Enemy(得意な敵)はジャイアント。特技は《Improved Initiative/イニシアチブ強化》、《Lightning Reflexes/神速の反応》で前者でSneak Attack(急所攻撃)、後者でEvasion(身かわし)を強化したスタンダードなローグ/レンジャー。プレイヤーは松谷先輩。
    シンツァ(エルフ、男性、3レベル・ウィザード)
     命中判定を必要とするスペルはその分、割と効率がいいと思っているのでそれを実際に行ってみようと考えた精密射撃支援型ウィザード。《Point Blank Shot/近距離射撃》、《Precise Shot/精密射撃》、あとはボーナスで貰った《Scribe Scroll/巻物作成》。
     呪文はシールドにメイジアーマー、グリース。メルフズ・アシッド・アロー、グリッターダストといった所。ちょっと冒険な選択だと思う。というか、かなりアヤシイ(笑)。プレイヤはD16
     なお、彼の居たエルフの部族では何故か、必ず一人のエルフはエルフの嗜みとしての弓の訓練を行わず、棒の根元と先に照門と照星のついた「何か」によって狙いをつけると言う訓練を受けていた。なんのことやら。

     さて、キャラクターのコンセプトなどはあらかじめ伝えておきほぼキャラクターを作り終えた状態ででんこうじさん宅へ。と、中で何か不穏な動きが。
    「どーもー」
    「あ、ちょっと待って今片付けるから」
     上がると有機溶剤のにおい、フィギュアでも塗ってのかしゃんと思いつつあがると、先に来ていたTN氏があるものを取りだしている。
    「もしかして、それは……」
    「いやいやまぁまぁ」
     そういえば、今日は何かと紙の箱などが置いてあるような気がする。
     深く追求するのは野暮なので早速シナリオに。
    「……ジェフはここ十数年に渡り巨人族の支配を受け、巨人とその配下として働くゴブリン、オークどもに民草は苦しめられていた。かつてのジェフの首都ゴーナは廃墟となって久しく、今残る人類の最後の砦はホコック。君達はそれぞれジャイアントに対して戦いを挑むレジスタンスである……」
     BGMはダンバインで雰囲気を出しつつ、状況を確認。
    「……今また、君たちに新たな情報が入った。丘巨人の族長がその砦の中に多くの奴隷を連れてゆき、何か採掘作業をしているようなのだ」
    「一体何を?」
    「知っての通り、このフラネスの地にはかつて偉大な帝国がありそれぞれに強大な魔術を使用して戦った。その結果がフラネスの西に広がる……」
    「乾燥草原(Dry Steppes)と塵海(Sea of Dust)……」
    「そして、その魔法の中には現在ゴーレムとして知られるコンストラクト(人造)を兵士として使用するものもあったという」
    「つまり、彼らが発掘しようとしているのはその古代スエルもしくはバクルーニー帝国の遺産だと?」
    「可能性の話ではあるが、かりにそれが事実であった場合もはやジェフに人の子の生きる場所は無くなる。我々はやらねばならない」
     NPCのパラディンの声に耳を傾けつつも全員が同じ事を考えている。
    『多分……掘り返しているんだろうなぁ』
     それはそれとして、「丘巨人の族長の砦」というのが気になる。
    「あのー、騎士様。敵の陣容は」
    「丘巨人が二人、詰めているのが確認されている」
     こちらの手勢は、PC4人に、NPCとして隊長のパラディン、それに従騎士と従軍魔術師。十数人のスピアマンといった所。ラウンドに一人前線のスピアマンがいなくなるだろうけど、二人なら数で押し切れるのではないか。そんな事を考えてPC達は丘巨人の砦へ。
    誰か:「ところで、シンツァ。スリープとか持ってる?」
    D16 :「いんにゃ、持ってないッス。ジャイアントには効かないしー」
    DM :「配下のホブゴブリンとかには効くんじゃ……」
    D16 :「……」
     しまったと思ったものである。

     さて、砦に向かう。遠目に見ると単なる丸太小屋と見えたが近づくにつれその一本の丸太の太さに愕然とする。そう、この砦は人間のそれをすっかり丘巨人サイズに大きくしたものであったのだ。
     このあたりでかなり不安になるが仕方が無い。あと、今思うにメタなレベルでロボットに乗って何かするのが今回のメインだと思っていたので、こうした通常のエンカウンターに対してかなり無造作に立ち回っていた気がする。で、その対価はきっちりと払わされる羽目になった。
     
     PC達が聞いていたのは丘巨人が2匹。
     門の前にいたのは3匹。これくらいはまぁ、誤差の範囲だろう、そう言って認めてやらなくも無い。で、それぞれが引き綱に狼めいた大きな肉食獣をつけて手に握っている。で、真中の一匹は毛皮が真っ白。

     ……ペットを飼っているならそのことも教えて欲しかったなー。

     先行偵察していれば対応は出来たと思うが漢らしさ爆発で正面突破、すでにチャージができる場所に来てから聞いていないなどと言っても仕方ないのだ。
     戦端が切られ、殺戮の嵐が吹き荒れた。
     突撃する騎士達のランスが、丘巨人のどてっぱらにぶち当たるが、貫いたのはパラディンの一発ぐらい。前線組のフェイフェイとベイルが先行するのを見つつ、アルスターとシンツァは退避について考えていたりする。で、その考えを裏付けるように前線のスピアマン達がまさしく石川賢版『天と地と』ライクに斬り飛ばされ、叩き潰され、噛み千切られている。つくづく《Cleave/薙ぎ払い》ってのは有用なフィートだと思った。
    「畜生、俺達もあいつらくらいに大きければ、力強ければ!(←伏線)」

     人がゴミのように切り飛ばされていく中、2ラウンドほどでプレイヤ達は撤退に動く。ところが悪いことに、柵の後ろからはジャイアンの歌が聞こえてくる。どうも丘巨人のバードがいてInspire Courage(勇気を与える)をしているらしい。そして、こちらは……。
    「何でこの兵隊達逃げないんでしょうかねー?」
    「……もしかして、パラディンのAura of Courage(勇気のオーラ)のおかげかも」
    「……それはほぼ、愛国薬状態です、あんまりです。前線のパラディン衆に撤退を進言しましょう」
     こんなわけでコテンコテンにやられて丘巨人の館から逃げ出す。それまでの間に追いすがるワーグをフェイフェイが落として一矢報いるが所詮負け戦。
     隊長のパラディンは聖騎士らしく殿を勤めるというか逃げそびれると言うかしてそのまま討ち死に。ちなみに彼が死んだおかげで兵隊たちは逃げ出したので結果的にはそのほうが幸せだったかも。
     残党をまとめ方針を検討する。まず、潜入策なら人数は不要と考え生き残りをホコックに帰す。
     で、飯を食おうと近くの水場に行ったところ、そこでPC達は瓶に詰められた手紙を見つけた。中には助けを求める悲痛な内容。採掘に動員されている囚われ人のもののようだ。ざっと地勢を確認する。どうやらこの水源はあの丘巨人の館の下流に当たるようだ。この瓶はその流れに乗ってきたのだろう。
     巨人にとってはただの排水溝かもしれないが、我々にとっては十分な侵入口。英気を整えた上で侵入することが決まった。
     水源はやがて洞窟の中に入る。湿った洞窟はある意味PC達にとって馴染み深い所だ。少なくともオープンフィールドで巨人と殴りあうより安心する。
     そして安心した途端襲われた。まったく何を勘違いしていたのだか。何か無いわけなかろうに。
     で、フィギュアを出される。
    巨大地蟲に襲われるPCたち

     うぎゃあ。

     フィギュアを出された時点で、パープルワームかと思い腰が抜けた。
     が、口元から触手が八本あると聞かされて安心する……。
     間違っている。
     3レベルパーティとはいえ、前衛の片方は盾を持っていないのだ。
    「あ、麻痺った(ひぃ)」
    「すまん、こちらも(きゃあ)」
     結局シンツァが従軍魔術師の死体から預かった呪文書から準備したスリープを使い、このキャリオン・クローラー(腐肉喰い地蟲)を眠らせた。
     ……途中まで忘れていたのは内緒だ。
     しかし先ほどの戦いとあわせて、この時点でスペルのリソースは切れてしまった。0LVの初級呪文(キャントリップ)を上手く使いこなしてゆくしかない。
     やがて、PC達は槌音のする広い洞窟を見つける。予想通り採掘坑に突き当たったのだ。
     中を覗き込む。ホブゴブリンが囚われ人を鞭打って何かを掘り出している。PC達が見ることが出来るのはその一部だけ。松明の光に照らされるのは二本の尖った角だ。
    「ミノタウロスような角ですか?」
    「いや、もっと鋭角的なシルエットだ。生き物のものとは思えない……」
     フェイフェイが青い顔をして息を吐く。いや、それを言うならパーティの誰もがフェイフェイと同じものを感じていた。
    「……語りかけてくる……。あれが」
     誰かの口から言葉が漏れる。そしてその言葉に答えるように大地が鳴動した。
     いや、ちがう。鳴動しているのは。『あれ』、だ。
     がらがらと岩が崩れた。角の下から緑色の光がカッと輝いた。
     起動音が聞こえた。何か確信を持つかのようにフェイフェイが歩み寄る。岩を跳ね除けて鋼鉄の掌が差し伸べられる。そして見上げたフェイフェイの瞳にこんな姿が写った。
     「まるで、死の神ネラルを思わせる巨大な鎌を持ったその巨人はかすかに鳴動をはじめている!」
    ビームサイズを構えた、ファイターメカ  そしてフロアタイルの上に置かれるプラモデルはガンダム・デスサイズ。
    「このために師匠は……」
     洞窟の天井に頭を擦るように30フィートはある鉄の巨人がフェイフェイを胸のコクピットに誘う。そして、ファイターメカは洞窟の奥に指を差す。
     PCたちは歩き出した。その先にはなんとあと三体の鉄の巨人がいたのである!
     先頭にたつ巨人はその姿白く、兜の前立はアンシンメトリー。胸に煌々とホーリーシンボルが輝いている。
     モデルはパトレイバー、イングラム98。
    パラディン・メカ、胸には桜のホーリーシンボル
    レンジャーメカ、当然《二刀流》  その隣に控えるのはうって変わって宵闇から染み出したように黒い機体。片ひざをついたその姿はあたかも撓んだばねのよう。黒い鉄兜の下からはあの『死神』の巨人と同じ鋭角的な角と二つの目が輝く。
     モデルはガンダム・シュピーゲル
     そして、その後ろには自分の身長ほどもある杖のようなものを抱えた巨人が。バスターガンダムのモデルだウィザード・メカ、チェーンガン・スタッフを構える
     PC達の頭に、眠りから覚めた巨人達の言葉が響いた。

    「遠き眠りを経て再び我らは目覚めた。
     我らは堅き鎧にして、鋭き剣、確かなる盾にして、長き槍。人によりて作られ、眼前の敵を打ち滅ぼさんがためにのみ作られし心もたぬ器。
     心もつものよ、我に何を望む。お前が望むならお前は神にも悪魔にもなりうるのだ。かつて帝国の戦士がそうしたように……!」

     ここでBGMが入る。よりによって『復活のイデオン』だ!これは、狙ってたでしょう?でんこうじさん!
     洞窟の奥、実際には地上からの入り口付近が騒がしくなる。異常が伝わったのだろう。レンジャーのアルスターが目を細め呟く。
    「毛むくじゃらのホブゴブリン?バグベアだ。ざっと見ても20匹以上はいる」
    「俺達の望むもの……」
    「生存と復讐だ!」
     それぞれ身の内から聞こえる声に従い、巨人の下へ走る。
     白いパラディンロボにはベイルが。
     黒いローグロボにはアルスターが。
     そして茶色のウィザードロボにはシンツァが。

     バグベアは隊伍をなして洞窟を進軍してくる。その数20をはるかに超す勢いだ。
    「マスター、これってこの話用にエンカウンタいじったんですか?」
    「……」
    「マスター?」
    「俺が悪いんじゃない。このシナリオは栄えあるAD&D一版の一番最初のシナリオだ。疑うなら、Gary Gygaxに文句を言うのだ」
    「……」
     しかし、今となっては怖れるものは何も無い。鋼の巨体に身をゆだね、望むは敵の首級。

     イニシアチブが回る。
     フェイフェイ:「マスター、RP-91リーパー・ビームサイズ(命中判定とダメージに+5)で攻撃します。当たりました。ダメージは6d10+5+【筋】修正の1.5倍(超大型サイズのMechaは搭乗者の【筋】に+16の装備ボーナス(Equipment Bonus)を与える、ただしサイズ修正で命中判定とACに-2つく)+《Weapon Specialization/武器開眼》+2で、……50とちょっと」
     DM     :「うむ、死んだ」
     フェイフェイ:「《Cleave/薙ぎ払い》が発動します、隣のバグベアに……当たりました。ダメージは最低でも30くらいですけど」
     DM     :「うむ、それも死んだ」
     他プレイヤー:「……」
     『まるで、虫けらをつぶすみたいにさ』全員の脳裏に松本めぐむ(現・尾瀬あきら)版大空魔竜ガイキングでのサコン・ゲンとツワブキ・サンシローの会話が浮かんで、消えた。

     イニシアチブが回る。
     アルスター:「マスター、挟撃(flanking)の位置を確保するためにここに移動します」
     DM    :「それはバグベアの機会攻撃範囲(Threatend Area)内の移動だ。機会攻撃(Attack of opportunity)を誘発する」
     アルスター:「<Tumble/軽業>で移動します。これなら機会攻撃を受けませんね」
     全員   :『ちょっと待て
     アルスター:「ローグメカには防具による判定ペナルティが無いので、難易度15で機会攻撃範囲を抜けます。抜けました。この洞窟、マップで見る分には超大型サイズのクリーチャーは動けます。<Tumble/軽業>はできますね」
     DM    :「……うむ、できる」
     重ねて言うが30フィートはある鉄の巨人がMサイズのバグベアの頭上をトンボを切って抜けてゆき、スタッと着地したのである。
     ガンダムシュピーゲルではなくて忍者戦士飛影だね、こりゃ。そして二体のバグベアが肉片と化す。

     そして、パラディンメカのビームサーベルとウィザードメカのチェーンガンが確実に敵を葬り去ってゆく。

     いや、これは危険だ。力を振るう喜びが特に。
     しかし、この力は大いなる復讐のための力なのだ。決して今目の前にいる小さな敵を撃つための力ではない。
     我らの敵は階上、そう、丘巨人達だ。
     PC達は、いや、古代スエルの鉄巨人達は先日の恨みを晴らすべく階段を上った。巨人ども見ていろ。今やお前達の敵はちっぽけな人間ではない。貴様らに並ぶ体躯、貴様らを超える鋼と魔法をもつ別の巨人なのだ!
     ここで、「機動戦士Geoffに立つ」は終了。

     途中からは大笑いでしたがとりあえずプレイした感覚では巨人族との遭遇ではバランスがちょうどいいかもしれない。確かにバグベア相手ではオーバーパワーだったけど、巨人族(ジャイアント)はそれ以上に当ててくるはずだし。
     ウィザードメカのスペル相当能力とレンジャー/ローグメカの二刀流時の命中率の意外な悪さはロボ(Mecha)のデザイン時にもう少し考えればカバーできるハズ。


     以降は後日にジャイアントとの決戦を行なったときの内容。
     題して、機動十字軍メカクルセイド、第二話「殴りあい、穴」
     ぶっちゃけ、シナリオとしては階段を上って丘巨人の住処を荒らしまくっただけなんだけど、いや、燃えました。
     キャラクター、及び搭乗メカは当然変わらず。呪文はボーナスで取り直し。
     そういえば、このシナリオですがもともと巨人の館を急襲するシナリオなので部屋や通路のサイズが当然巨人用です。するってぇと、ダンジョン(館ですけど)の中をモビルスーツが歩くという図が可能に……。とはいえ、ガンダムの設定頭頂高は18m=60フィートですけど、DnDではそのサイズは巨大サイズ(モンスターマニュアル準拠で32〜64フィート)になってしまい、さすがにそれじゃ大きすぎるんでこのゲームでは超大型サイズ(16〜32フィート)としています。このシステムだといわゆるスーパーロボットの多くは超巨大サイズですね。

    参考.有名ロボットの体高、及びDnDでのサイズ
    比較参考・ストームジャイアント
    6.4m=21フィート、約5.5トン=12,000ポンド。超大型サイズ。
    忍者戦士飛影
    3.6m=11.81フィート、0.5トン=1,102ポンド。大型サイズ。
    鉄の城、マジンガーZ
    18m=60フィート、20トン=44,090ポンド。巨大サイズ(かなり超巨大サイズに近い)
    超電磁ロボ、コン・バトラーV
    57m=187フィート、550トン=1,213,000ポンド。超巨大サイズ
    超光速万能大型変形合体マシン兵器、ガンバスター1号
    200m=656.2フィート、9800トン=21,610,000ポンド……。あー、そろそろ建造物かな
     さて、地下の坑道から丘巨人の館に侵入した4人のPCたち、もとい4体のロボの出た先にいたトロールとオーガは……目を疑った。何が起きているかわからない感じだった。

     無理もない。

     茶の間の扉を開けて、特捜ロボジャンパーソンが出てきたり、仮面ライダー555が出てきたらおどろくわな。  オーガとトロルは料理中だったハーフリングを手から落とすと、叫び声を挙げ殴りかかってくる。ファイターロボのビームサイズ(ビーム鎌)がその首を切り落とす。トロル自慢の再生能力もエネルギー武装の前では役に立たないわけだ。
     この次がちょっと記憶があやふや。
     丘巨人たちがたむろする中央の大広間の様子を探ったはずなのだが、何となくレンジャー・ローグロボが<隠れ身>して偵察した気がしたんだが、さすがにロボを降りたんだったかもしれない。ただ、ロボにつけた隠蔽装置(Stealth Kit、<隠れ身>と<忍び足>に+10)のおかげで結構何とかなる<隠れ身>の技能値だった気がする。

     とりあえず、いるのはたしかでどうやら宴会の真っ最中らしい。
     ジャイアントの宴会の真っ只中に切り込むなんて、通常のDnDだったら狂気の沙汰だけどこちらは鋼の力を手に入れている。何をか恐れることやあらんと。いきなり壁を蹴り破って、巨人の宴会場にカチコミをかける。
    宴会場の巨人達
     ここで誤算があったこと。
     連中は宴会中だった。
     宴会ってのはどうも、客をもてなすためのものだったらしい。
     客って誰よ?
     そこには、丘巨人(ヒル・ジャイアント)のほかに、霜巨人(フロスト・ジャイアント)炎巨人(ファイア・ジャイアント)、そしてさらには雲巨人(クラウド・ジャイアント)までいたのである。
     ぶっちゃけ、写真にみえるフィギュアどおりのものがいたのである。
     もう一度状況をロングショットで見てみよう。
     巨人たちを前に復讐に笑うプレイヤー達
     ぜひ、上の写真をクリックしてどんな連中がいるか見ていただきたい。なお、フィギュアを前に復讐の笑みを浮かべているのはD16と松谷先輩である。
     とはいえ、この時点ではプレイヤー達は状況を楽観視していた。なにしろ、こちらには伝説の鉄巨人の力がある!

     激闘のイニシャチブが振られた。
     順当に手番が回るも、巨人の族長(上記写真の真ん中にいる一番立派なフィギュア)は当初、取り巻きのオーガや丘巨人の後ろにいて到達できない。仕方ないので手前から崩してゆくことにする。
     ところが、この時点でプレイヤー達は巨人たちの力を思い知ることになる。バグベアやトロル、オーガ風情と異なり連中のヒット・ポイントは高く、そんじょそこらの打撃力では相手を一撃で屠ることなどできないのだ。さらに、当然といえば当然なのだが、巨人に乗っているPCたちは3レベル程度。
     基本攻撃ボーナスが低く、複数回攻撃ができないのだ。
     足止めしての殴り合いでは、実はジャイアントたちの方こそ、その高い基本攻撃ボーナスによって手数多く打撃を打ち込んでくる。
     正直、機体の大きさなどからアーマークラス自体は普通に重装備をしたファイターより2、3割いいといった程度なのでたとえ普通の丘巨人とはいえ一撃めは当たる。そして連中のダメージ能力はモンスターの中でも1,2を争うときている。この熾烈な削りあいにあってPCたちの治癒手段はパラディンロボにのったドワーフパラディン、ベイルのレイ・オン・ハンズのみである。
     頼りになったのはロボの装甲だった。Mecha Crusadeのルールでは搭乗するMechaつまりロボットはACとは別に硬度をもっており、一撃ごとにダメージから硬度を引くことができるのだ。標準であるAlumisteel装甲は超大型サイズのMechaに200hpと10ポイントの硬度を提供する。
     そして、ファイターロボ、フェイフェイのデスサイズは1ランク上のDuralloy装甲で構築されている。このDuraloy装甲はhpは200とAlumisteelと同じだが硬度が15ポイントと標準の1.5倍だ。フェイフェイのファイターロボとベイルのパラディンロボが前線をつくり、アルスターのレンジャー/ローグロボが<軽業>による高機動移動で挟撃位置をとり、二刀流からの急所攻撃を行なう。
     ところが、敵もおっそろしかった。

    DM :「族長が雄たけびを上げる。あと、周りの親衛隊も」
    PL :「それは情景描写ですか?」
    DM :「いや、激怒した」

     淡々と、恐ろしいことゆうなやといった感じである。激怒して両手武器でグレート・アックスでクリティカルとかやられてしまったら、さすがのMechaの装甲もヤバイ。そう、硬度は強度の低いダメージが複数回当たるのは何とかなるが、甚大なダメージが一気に来るとありがたみがないのだ。
     その上、

    DM :「あと、族長の嫁さんが歌い始めた」
    PL :「へ?」
    DM :「ほら、門のところで歌声が聞こえてきたって?」

     ああ、たしかにそんなこと言ってたよ。まさか、丘巨人の族長夫妻がバーバリアンとバードの夫妻とは思わなかった。盲を開かれた思いとはこのことである。
     バードの呪歌はInspire Courage(勇気を与える)。命中判定その他にボーナス。地味に痛い。さらに、この次のラウンドになんか呪文打たれたらかなわない。
     ここぞとD16のウィザードは呪文を唱える。コックピットで唱えた呪文は機体に備え付けられた、マジック・コンバーターにより対Mecha用に威力を倍増されて解き放たれる。喰らえ!メルフズ・アシッド・アロー(魔術師メルフの酸の矢)!!

    PL :「2d4×2でえーと11ダメージ、次のラウンドもです……」

     いかん、地味だっ!さらには、ダメージが少なすぎるっ!
     物理殴りに比べて呪文のダメージの増加率が低く、戦局にさほど影響しないと踏んだので次からはダメージ系ではなく精神系でかく乱しようと考える。
     さて、敵は間合いを詰めて殴りかかってくる。間合いを持っているので二重のひまわり(二重に包囲されてタコ殴り)で血の雨ならぬ冷却水の雨が降る。
     手数が少ないので、パラディンロボとローグ/レンジャーロボで削り、ファイターロボでトドメを刺す。ファイターのフェイフェイが持つ《Cleave/薙ぎ払い》の特技を生かして行く戦法だ。ファイターの一撃で敵が落ちれば、その時点で《Cleave/薙ぎ払い》による追加攻撃が発生する。実質的な攻撃回数を増やすことになるわけだ。まして、敵の数が圧倒している今とにかく敵を減らしたい。
     しかし見よ、この雄雄しきパラディンロボの雄姿。ジャイアントのフィギュアとはほぼ同縮尺なので、殴られるジャイアントも恐ろしいことだろう。
     敵を撃つパラディンロボの雄姿
     大味に見えて緻密な削りあいがつづく。ファイターに攻撃が集中するように、互いに上手に挟撃できる位置を確保できるように、そしてダメージポテンシャルのある敵がファイターロボを殴るように動く。
     ウィザードは客分の火巨人に対してレイ・オヴ・フロスト(冷気の光線)の呪文を打ち込もうとする。焼け石に水だが他の巨人に撃つよりもこの方がダメージが行く。ハズだが……。

    PL :「あ゛」

     射程距離は25フィート+2レベルにつき5フィート。3レベルの現時点では30フィートだ。
     つか、その距離まで近寄ったら次のターンタコ殴りですって。そう、サイズがおおきくなっても呪文の射程は変わらないので相対的に近づくことになる。30フィートなんて互いに間合いが10〜15フィートある中では接触よりかマシ程度である。
     とはいえ、なんとか敵の数を減らしていくことには成功する。族長にも手が届く。その時、

    DM :「族長は、角笛を吹いた。館の外の方から大地を揺るがすような馬蹄の轟きが聞こえてくる」
    全員 :『へ?』

     そしてマスターは心底楽しそうにフィギュアを配置したのだった
    大地を揺るがす巨人騎兵

    PL :「赤騎士デスカイン青騎士ヘルダインって言いたいンだなッ!違うかマスターッ!

    DM :「……(視線を逸らしてから)なぜわかった?」

    全員 :『わからいでかーっ!』

     3版環境での一撃大ダメージの筆頭、ランスによる騎乗突撃である。まさかこれをジャイアントにやられるとは思わなかった。相手は少なくとも騎乗戦闘をできるだけの特技を持ったファイターレベル持ちのジャイアントだ。
     幸い、迎え撃ったのはドワーフパラディンのベイルが駆るパラディンロボ。

    PL :「マスター、私対ジャイアントに+4のACボーナスがあるんですが。適用されますか?」
    DM :「待った、ロボに乗っているから身長は同じはずだ」
    PL :「ドワーフのこのボーナスは修練によるものです。サイズによるものではありません。つまり、対ジャイアント戦のノウハウをこのキャラは知っているのです。そしてそれはロボットに乗っていても適用できるのです。ロボットのサイズはどうあれ
    DM :「……う、うむ。もっともだ。ならばボーナスを適用したまえ」
    PL :「ではACはこれくらいで、命中判定どうぞ」
    DM :「……ころころ。外れた……が(納得行かない顔)」
    PL :「気にせず次行きましょう」

     やがて、最大のダメージ能力を持つ雲巨人と炎巨人たちが倒れたあたりから戦局は次第に収束しついには最後の巨人を叩き斬ったのである。

    闘い終わって
    ・勝ち鬨を上げるローグロボとパラディンロボ

    死体の中でお澄まし
    ・血まみれで、おすましのポーズをとるファイターロボ(中身は女の子ってことなので……)

    鏖の宴
    ・殺戮の宴を満喫し、ご満悦の松谷先輩

    といった感じで、第二部『殴り合い、穴』はほぼ殴り合いに終始した。
     意外だったのが、バランス的にはちょうど良かったということ。オーガ程度はたしかに鎧袖一触だったが、雲巨人のモーニングスターあたりはかなり打撃力があって、それぞれのロボはhpの半分以上を失っていたのである。楽勝と思っていたが割りとハラハラさせられた。
     最も逆に、自分なんかはこうしたジャイアントと五分に闘うDnDのキャラクターのバケモノっぷりを再認識したりしたのだが。
     あとは呪文の選択にもよるのだろうがたとえハード的に強化されていてもウィザードはこのレベルではできることが少なかった。スリープその他の無力化スペルは相手のヒットダイスが高いと聞きにくく、低いレベルなら殴ったほうが早い。そして、ダメージスペルは単体目標では対してダメージを与えられなかった。ソーサラーでシールドトゥルーストライクあたりを使いこなせばそれなりに前に出られたかもしれない。

     それはそれとして、造形物を使って遊ぶというのは危険なほどに楽しい。
     平均年齢は30を超えている連中がフィギュアを並べて、下から眺めてぎゃあぎゃあ言ってるさまはまったくガキもいいところだ。
     今回フィギュアをお貸しいただいた岡田さんにはこの場を借りて「本当にありがとうございました」と、お礼を申し上げたい。
     あとは、小声でお詫びも。あんなに立派なフィギュアをこんなバカなセッションに使ってすみませーん。
       ここで、今回のフィギュアを並べて記念写真。

    集合写真全体
    ・全員集合!お疲れ様でした。

    主役の族長
    ・主役の族長をつとめました英国シタデル社、ウォーハンマーシリーズのジャイアントさんです。グレナディア社のストームジャイアントは今回クラウドジャイアント役で。

    出演陣サイクロプス中心に
    ・脇を固めるサイクロプスやヒルジャイアント、ファイアジャイアント、小さいのはオークの皆さん。

    出演陣赤騎士中心
    ・正面でガウンを着ているのは敵方紅一点、丘巨人の奥方。


     今回のゲームではゲーム翻訳家、岡田さんから見事なフィギュアを貸していただきました。
     岡田さんのサイトでは、今回使用したフィギュア以外にもたくさんのメタルフィギュア、そしてそれを使ったゲームの様子の写真などが掲載されています。ぜひ、そちらも訪れてみてはいかがでしょうか。

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2003/08/31
「南海キャンペーン最終回、巨大な海魔を打ち倒せ!」

   

2003/01/25
「NewChallengerCon.D&D3rd9Lv卓『月下鬼影』その2」

     さて、以下のようなメンツで行ったシナリオですが、手元のシナリオの背景を記すとこんな感じです。
     簡単に書くと、昔やっつけたバンパイアの生き残りが憑依能力をもったサッキュバスと組んでパラディンを陥れ、娘ともどもヴァンパイアにした上で家畜を求めて村を襲うというもの。
     PC達はその村に逗留している間に事件に巻き込まれることになります。
     PC達は今までこの街道を何度か通ったことがあり、舞台であるブライアーウッド村にも知己がいるという設定。このブライアーウッドという村は水堀に囲まれたブライアーウッド砦の対岸にある村で、農業その他の営みのほか、この地の領主、マッセリウス卿がブライアーウッド砦にきたときには村のものがその世話に借り出されることになっている。
     PC達の知己はこの村を護るヘイロニアスのクレリック。PCの一人ダルジャンもヘイロニアスのクレリックなので親交があったということにしてあります。

     なお、このプレイですが、サイキックウォリアー”ゲイル”のプレイヤーであるDM-SKM氏が氏のHP、Dungeon'sGateにおいて、このときの様子をプレイヤーから見た視点でまとめてくださっていたのでそのレポートとあわせ、こちらではDM側の視点という立場から書いてみようと思います。
     文中のリンクはプレイレポートの該当するあたりに張ってあります。ブラウザの「戻る」機能でお戻りください。

     まずは当初の状況から。9レベルPCを事前に作ってもらっておいて、しかも共に旅をしているという設定にしたのは、コンベンションという場でとにかく早くシナリオに入りたかったからです。したがって、話も巻き込まれ型でホットスタートに。
     まず最初に野犬の群に襲われるお使い帰りの少女というエンカウンターを起こしました。
     DMの狙いとしては序盤に簡単な戦闘を行うことでプレイヤー間の連携を取るのが目的です。あとは、一応、敵のヴァンパイアが雇ったNPCパーティの存在を匂わせる思惑もあった(娘=クレアが弁当を届に行く)わけですが、PC達は難なく撃退。それどころかこんな事を考えていた模様
     さて、村に入るまでに村娘のクレアの口から今起きている事件を説明します。
    • 聖騎士のマッセリウス卿の娘エイリが原因・正体ともに不明の病気になり、伝染を恐れた卿はエイリと最小限の使用人を連れて堀に囲まれたブライアーウッド砦に篭り、自分のリムーブディジーズ能力を使って娘を治療していた。
    • しかし、すぐに再発してしまうのでマッセリウス卿はHealのスキルランクが自分よりも高い村のクレリック、タリール師に治療を依頼。タリール師はボートで砦に向かう。
    • 二日ほど経ってから朝起きた村人が船の繋ぎ場に行くと首を飛ばされたタリール師の遺体がボートに載せられマッセリウスの小姓が以下のように告げる。
      「この生臭坊主は治療にかこつけてこともあろうにエイリ様に淫らな振る舞いを行い、その場を見つかりマッセリウス卿により切り捨てられた」
    • 砦のまわりの堀の水位は入り口と出口の二箇所の水門で調整している。私(クレア)が弁当を届ける上流側の水門小屋にはマッセリウス卿が呼び寄せた護衛がいる。もともとの小屋番の爺さんはどっか行った。(あとから爺さんがレンジャーだということがわかり遠出しているのだろうと推測)
     村に入ったPC達は(この時点で夕方)手分けして情報を収集する。
     クレリックのダルジャンがタリールの死体と普段の言行、教会に残された日誌などを。
     バードのルドがマッセリウス卿の噂、人となりなどについて。
     サイキックウォリアーのゲイルは水門にいたNPCたちについて。
     サイサンは噂からマッセリウス卿へのScryを。
     そしてクイックシルバーは出口側の水門小屋を単身偵察に。
     DM-SKMさんの言うとおり、非常に効果的に分業をしていました。DMとしては嬉しくなってしまう。だって、準備が無駄にならなかったってことですから。あ、あとプレイヤーの方々で「その行動は俺じゃない」というのがありましたら御容赦ください。
     それぞれの情報収集に関しては、
    • タリールの死因は見事な斬撃。聞けばマッセリウス卿の獲物はグレートソードだとか。それはそれとして死体が身に付けていた衣装に血が少ない(Wisチェック20くらいを要求したと思います)、そして死体も血が少ない。(HealのチェックDC25)。
    • タリールの残した日誌により、エイリの詳しい病状を知る。ここでHealのチェックとKnowledge(The Planes)のチェックを要求。DCはともに30。成功されたのでエイリの病気がデーモンによるPossesion(憑依)が引き起こしたPossesion Infectionと見当をつける。DMとしては通常のクレリックだったらここまでの情報を開示しなかったorチェックのDCをより高いものにしたが、ダルジャンがこうしたことの専門家(CharchInquisitor, SacredExocist))であることから知っていてもおかしくないと判断した。それはそれとしてチェックを通したのはさすが。
    • バードのルドは居酒屋で一曲奏でつつ(DCが30越したので異界から招待が来かねない演奏でした)マッセリウスについて。彼は数年前に最前線を引退した聖カスバートのパラディンで情熱的で且つ厳格。村人はタリール師が殺されたことに関しても「あの方ならそうしかねない」と思っている。マッセリウス卿の最後の勲しはVeluna南方であったデーモンの企みを暴き、奈落の悪魔を薙ぎ払い尽くしたこと。
    • ゲイルは水門の番人である老レンジャーの息子の家にゆく。口うるさい嫁さんにちょっとお金を渡して話を聞く。水門を預かることはこの村では名誉なことでそれを他人に任せるのはマッセリウス卿の話でなければ受け入れがたい。父親(レンジャー)はふらりとどこかへ行ってしまうのが常であまり心配していない。
    • なお、この息子の家が村の見張り塔であったのでゲイルは登らせてもらい、砦を観察する。不思議なことに人がいるはずの砦に生活の明かりが一切無い。
    • サイサンは宿の一室でバッグオブホールディングから鏡を取り出し、Scryを敢行する。対象はマッセリウス卿。事前の呪文もかけてあるので見た先が暗闇でも大丈夫。
       そこは会議室然とした長テーブルのある豪華なつくりの部屋。ガウンを身につけた初老のがっしりとした男が窓から差し込む月光を見ている。
      「変われば変わるものよ。かつて聖カスバートの応報の名のもと悪鬼を殲滅したこの身がこのように変わり果てようとは」そこに戸を開けて女の声。
      「父様、主がお呼びです。おそらく明日の手はずについて。……どうしたのです?お嘆きですか」
       月明かりの中歩み出る娘-エイリの瞳は肉食獣のごとく闇に光り、うっすらと浮かべた微笑みの中きらりと光る牙がある……。
       m(_ _)mすみません嘘つきました。実際にはもっと手抜きの描写だったと思います。まぁ、ヴァンパイアだーって事がわかったのが重要かと。
    • クィックシルバーの単身偵察は高い隠密関連技能により気づかれず行われました。小屋のそばにはしけがあるのに気がつき(Spot成功)中を伺います(Hide,Listenともに成功)。中には黒いローブを来た人影がちらほら。取りとめも無く「血が飲みたいなぁ」などと話しております。やたら年よりくさい口調で。このとき中の一人がListenに成功したので小屋の外に出てくるものたち。クィックシルバーは林に隠れ難を逃れつつ相手を偵察。
       古びたローブをまとい袖に髑髏を頭に据えたロッドの刺繍を施しているところを見て何人かのプレイヤーの方々は感ずるところがあったようですがまぁおいておいて。
     個々の情報収集が一段落した時点で城の小姓が村までやってきて、娘の病が癒えたので明日マッセリウス卿は戻られて宴を開く、その準備をせよ。とのいいつけをよこす。(このときこの小姓に対してSenceMotiveに成功すると彼がDominateされていることに気がついたはず)
     他にもこまごまとした情報が集められた。そのうちのいくつかはこれまでPC達がこの村に滞在している間に気がついたもので例えば、客が誰かの家に入るときには必ず中の人間が許可を出さないと入ってはならないという風習があるとか、砦へのボートは数が限られており船着場も村の所のみと決められているとか。
     さて、ここで集まったPC達は情報交換の末大体の見当をつけ、ほっておくとやばいから砦に侵入して早い所叩ききろうと判断した模様。この時点で時間は夜の8〜9時くらい。で、敵の準備がある程度あるのを知っているので、今行くか休養してスペルを取るかで相談。

     さて、DMとしてこのとき何を考えていたか。

     まず、もともとの計画ではベズン達(PCはエイリの言う主がラスボスと想定していた)は娘の快気祝いにかこつけて人を集め、その場でこの村人を「家畜(ヴァンパイアにとっては徒に配下を増やすよりも必要なときに血を供給できる状況の方が便利)」とするはずでした。
     PC達の到着は偶然彼らの準備の前日であり、そしてDM(そしてベズン)の予想よりも早くPC達は情報を集めました。特に小屋に潜伏しているスポーンたちに気づかれたこと、Scryは決定的といっていいでしょう。マスターとしてはサキュバスのオフィーリアが憑依した娘(まぁ、お約束っぽいですがPC達が最初にあったクレアです)を以ってPC達をけん制したかったのですが、逆に気取られる怖れがあって能動的に動けなかったのです。
     結果的には彼女のしたことはPCの出発を確認し、それから砦に侵入を告げるということくらい。
     DMとしては快気祝いを大混乱に陥らせ、村人を守ろうとするPCをオフィーリアの憑依能力でどれだけ引っ掻き回せるかなんて事を考えていたのですが、PCはかなり早く行動を決定しそして動きました。
     PC達が休養を取っていても、敵のNPC陣はその事を知りえなかったのです。
     さて、それからのPCの行動はDM-SKMさんのレポート、そして出したNPCの説明と戦術に詳しいのでここでは繰り返しますまい。
     レポートの中でさっくりとサキュバスが憑依していた娘ごとMetorSwarmで飛ばされてますが。本当はもっとDominateされた小姓や使用人をベズンの部屋に置いておき、足手まとい&人の盾として有効活用すべきと思いました。あそこ、巻き添えにするのが一人じゃなく複数だったらきっとためらったと思うので。
     あと、レポート起こしてて気がついたのですがバードのルドがタイムストップ中に自分を強化したSpellの中にTenser's Transformationがあったので、本当はReadyアクションでMetorSwarmのScrollを読むことは出来ないんでしたね。
     サキュバス(とその憑依していた女の子)巻き添えにしたことはDMの側でもっと悲痛に「助けてと命乞いをする少女の演技」をすればよかったのではないかと思うのですが、白状すると時間が押していたので長引かせる必要はないと判断したのです。まぁ、そのあとちゃんとRaiseDeadしてくれましたしね。
     総評としてはPCの皆さんが非常によくパーティとして機能していたなと思います。BlackGuardと化したマッセリウスとの戦いのときにちょっとウィザードのサイサンの行動に迷いがあったように見受けられましたが、しっかりと自衛してパーティのセキュリティホールにはならなかったので大丈夫でした。
     あとは、こうした単発のシナリオではコストの高い消費型アイテムを使用してパンプアップしてくるキャラクターが想定以上の攻撃力を出すと感じました。これには事前にPCをチェックすることで対応できているのですがキャンペーンだったらいつも素寒貧になっているでしょうから、もしももっと「普通」の冒険がしたいのなら制限を考えてもいいのかなと思います。
     けれど、なによりも新鮮だったのはいつもとは違うプレイグループの人たちとプレイし、そして、やっぱり楽しく遊ぶことが出来たということです。特に、後者は大きい!ある程度プレイの型が出来ていると知らない人とのセッションは調子を掴むのにすこしかかりますが、今回はそれをほとんど感じませんでした。それでいてほどほどの緊張感もあり、マスタリングを終え皆さんと駄弁っているときにとても充実感を感じました。
     これからもこうしたコンベンションにでることがあるかもしれませんし、今この記事を読んでくださっているあなたと卓を囲むこともあるかと思います。そのときには是非ともよろしく。
     そしてなにより、今回この機会を与えてくれたNewChallengerCon.主催の死せる詩人さん、運営に関わったスタッフの皆さんに、楽しい時間をどうもありがとうございました。
     またよろしく。
     
     参考
    感想などありましたら掲示板によろしく

2003/01/25
「NewChallengerCon.D&D3rd9Lv卓『月下鬼影』」

     というわけで、一時期トップでも告知しておりましたNewChallengerCon.にて私D16は9Lv卓の『月下鬼影』をやらせて頂きました。
     このNewChallengerCon.元はといえば主催のDead Poet Societyの死せる詩人さんと語り部のIRCでちょっと話したのがきっかけ。
     それまでもD&D系のサイトではAD&D Communityの管理人をしているということなどから面識はあったけどちゃんと話したのはそのときくらいだったと思います。もっとも、それ以外にも割と接点はあって、例えばMontycoreのBBSで駄弁ったりとか、うちのつかだくんが詩人さんのところでぶいぶい言わせたり言わせられたりしていたのです。他にもいくつかのコンベンションでニアミスしているし。
     で、そのときの話で「日本語版発売に合わせたD&D3rdのコンベンションをしましょうよ」という申し出が至極最もだったので喜んでお手伝いさせていただいたわけです。
     実際のコンベンションの運営その他に関しては、僕が今まで参加したコンベンションの中で1,2を争う手際の良さでした。素直にこの事を凄いと思います。遥か昔自分達が地元でコンベンションを行ったときには「コンベンションを開く」こと自体が目的になってしまっていて、来た人を確実に楽しませるコンベンションとは言い難かったところもあったのですから。
     聴けば詩人さんおよびその腹心は数十回に及ぶコンベンションを行っているとのこと。流石ですね。
     このようなバックアップを頂いたのであればDMとしては不退転の覚悟でシナリオに挑むのがつとめ。今回はテストプレイも済ませ、問題点も洗いなおして勝負です。

     とりあえず、参加PCを見ていきましょう。
    サイキックウォリアーのゲイル
     スタンダードな強化型軽装前衛といえると思います。効果の長いPowerを用いて能力を底上げした上で大ダメージをたたき出す。Vicious能力の武器でダメージを増やし、自分へのバックファイアはBiofeedbackでサブデュアルに変えるという方法を取っています。ユーティリティにはサイオンの使い捨てアイテムを使用ですね。これだけ見ると吶喊型のようですが、Stand Stillのフィート、ProwseのPowerで前線役としての足止めも行います。
     つーか、脇を通れなかったよ(泣)
    ローグ/サイオン(ノマッド)のクイックシルバー
     技能デパートのローグですがダンジョン探索に重点を置いている模様。スタンダードアーチャーの足回りをPowerで強化といった感じかな。リードリップのスキル使われたのは初めてでした(w。
    クレリック+上位プレステージクラスのダルジャン
     スタンダードに強い。
     見せてもらったときの第一印象です。特に、キュアクリティカルのワンドがもう眩しくって眩しくって(苦笑)。単発では無限といっていい回復力になると思いました。もっとも、アイテムが優良になるのは単発セッションの常、もともとエンカウンター一つでどれだけリソースを削ぐかという考えをしていたので方針は変えず。しかし、プレイヤのやる気が感じられました。
     他にも、Bear's Heart,Break Enchantment,Raise Dead,True Seeing,Zone of Revelationとやる気満々のスクロール。
    純粋バードのルド
     DMとして今回一番楽しい作りこみのキャラクタでした。Strは8されどいざとなったら前線でグレートソードを振り回す。つまりですね、かなり高いUseMagicDeviceのスキルにより様々なスクロールを使って使って使いまくるキャラクタです。そして、殴るとなれば、DivinePower+HolySword+Tense'sTransformationでパンプアップして殴ってくるんですよー。こわいですよー。更にはTimeStopに、Harmに、SonicにしたMetorSwarm(核爆)
     #不詳、D16。(爆)等の表現は極力使わないようにしておりますが、全国○○人のDMの方々であればこのように表記せずにはいられないこの気持ちをわかっていただけると思います。
    ウィザード/ギルドメイジのサイサン
     ギルドウィザードの強みは必要なスペルをダウンロードすることで様々な状況に適応できること。それはそれとして、作った時点でも非常に手堅く有用なスペルを選んでおられます。お茶目だったのは9LvMagicMissileWandでしょうか。「67.5gp〜!」と叫んで撃っていたのが涙を誘います。
     このメンツでシナリオに挑まれました。その様子は明日にでも。
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