[trpg-xml:00196] 文書メタ情報の記述

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Date: Fri, 20 Oct 2000 17:05:56 GMT
From: Atsushi Sugimura <sardine@toyfish.net>
Subject: [trpg-xml:00196] 文書メタ情報の記述
To: trpg-xml@trpg.net
Message-Id: <20001021020550M001.DS1711@oak.zero.ad.jp>
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こんにちは。久しぶりに出てきた椙村です。
シナリオ DTD のヘッダ部分について、ひとつ提案させてください。

このヘッダ部分に書かれる情報は、次の 2 つに分けることができます。

  ・TRPG シナリオに特有の情報
      ……「対象とするプレイヤー層」や「シナリオ達成条件」等
  ・TRPG シナリオ以外 (一般の書籍など) でも利用される情報
      ……「作者」や「作成日時」等

このうちの後者については、Dublin Core という仕様が既にあるので、
これを利用するといいのではないでしょうか。
既存の仕様を利用すれば、議論が楽にすむほか、同じ仕様を利用している
他の技術との情報交換が行いやすくなるという利点もあります。


Dublin Core は、元々、書誌情報 (本や雑誌の目録に載せる情報) を
記述するためのスキーマ (規約) です。インターネット上の情報についても
考慮されています。
特定の形式に依存していないので、データベースや HTML でも使われています。
# HTML で使っている人はあまり見ないですが。

XML 用には、名前空間名 "http://purl.org/metadata/dublin_core_elements";
で要素セットが定義されています。

Dublin Core で記述できる主なデータには、次のようなものがあります。

・題名
・ジャンル
・あらすじや紹介文
・シナリオの舞台となる日時や場所
・作者
・発行者 (Web に公開した人とか)
・その他の関係者 (原案作成者とか作業を手伝った人とか)
・作成日時、公開日時
・出典 (原作など)
・別の文書との関係 (別の版を示すなど)
・著作権

とりあえず必要なものは、だいたい揃っているんじゃないでしょうか。
伊泉さんのサンプルシナリオ ([trpg-xml:00158]) を例に使わせて頂いて、
ヘッダの部分を実際に Dublin Core を使って書くと、こんな感じになると思
います。
# 僕自身まだよくわかっていないので、いろいろ間違ってるかもしれません。

  <シナリオ xmlns:DC="http://purl.org/metadata/dublin_core_elements">
     <ヘッダ>
        <DC:Title>Hello, dungeon!</DC:Title>
        <DC:Creator>伊泉 卓馬</DC:Creator>
        <DC:Description>
           酒場で依頼を受けたPCはゴブリンを退治するため
           ダンジョンへと潜っていく。
        </DC:Description>
        <DC:Date>19990702</DC:Date>
        <DC:Format>text/xml</DC:Format>
        <シナリオ達成条件>ゴブリン5匹を倒す</シナリオ達成条件>
     </ヘッダ>
     
     <!-- 以下略 -->
  </シナリオ>


一般的には、この例のように「XML 名前空間」を使って、自分の文書に
「取り込む」形で使います。
ただ、シナリオ DTD ver0.10 では日本語要素名を使っているので、
あえて「XML 名前空間」を使わない方がいいかもしれません。例えば、

  <シナリオ>
     <ヘッダ>
        <題名>Hello, dungeon!</題名>
        <作者>伊泉 卓馬</作者>
        <説明>
           酒場で依頼を受けたPCはゴブリンを退治するため
           ダンジョンへと潜っていく。
        </説明>
        <日時>19990702</日時>
        <形式>text/xml</形式>
        <シナリオ達成条件>ゴブリン5匹を倒す</シナリオ達成条件>
     </ヘッダ>
     
     <!-- 以下略 -->
  </シナリオ>


ってな具合に、Dublin Core の構成をそのまま流用しつつ、要素名や属性名
だけ日本語にするわけです。

どちらの方法でも、Dublin Core を採用している他の技術との相互変換が
簡単です。


主な関連サイト:
    
	Dublin Core 公式サイト
	http://purl.oclc.org/dc/ [英語]
	
	Dublin Core element(要素)の記述
	http://www.dl.ulis.ac.jp/DC/RefDsc/DCS-J2.html [日本語]


[椙村敦史]
sardine@toyfish.net
    

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