雑談(FreeTalk) LOG 012

雑談(FreeTalk)の1999年07月20日から2000年06月09日までのログです。

「奇想天外ＳＦ兵器」 渓由葵夫 著　　　加藤直之 イラスト 本体1600円　A5判　224頁 ISBN4-88317-339-9　2000年01月12日

出版社の紹介サイトは以下のアドレス。 http://www.shinkigensha.co.jp/new.html

　表紙のイラストの、加藤直之メカたちの行進で、さらに、出版社もさまざまな資料本を出版している新紀元社ですから、内容に期待させられました。
　ところが、内容を立ち読みで見てみると、全く酷い代物でした。

　まず、文章や論旨が非常に乱雑。そのくせ、カギカッコやゴチック体を乱用し、読みにくいことこの上ない。書かれている内容から、どうやら謎本系や「空想科学読本」系を嗜好しているようですが、とにかく乱雑な文章です。「Ｇ２０」のときおり批判の対象になる一部の記事が、名文におもえてくるほどです。

　それでも、さらにガンダム系の記事を中心に読み進めてみると、リサーチも極めて杜撰な上に、軽率な断定も目立ちます。たとえば、一年戦争のあらましついて述べるのに、「戦争開始前に南極条約を結んだ連邦は”ずるい”」（＜−最初の総力戦で総人口の半数以上が死んでからの条約ですが。なお「ずるい」とは実際の文章に書いてあります）、「ガトーが核攻撃をしたので、以降水爆同然のＭＳの核融合炉への攻撃がタブーでなくなった」（＜−核融合炉への直撃がどうなるかは見解が分れ、作品ごとでも描写が異なりますが、初代シリーズで直撃爆発は頻繁に会ったし、そもそも著者が述べているような事実はない）。

　さらに酷いのが、「要塞」の項の「ソロモン・アクシズ」の項。例えば、「惑星をどうやって動かしているかわからないが」（＜−核パルスエンジンというのがありますし、「逆襲のシャア」等にも出ています」）「「逆襲のシャア」でアクシズを分割して地球に落とそうとしたシャアは非効率だ」（＜−相手方の落下阻止のための爆破工作で分割されたのであって、別に地球に落とすために自分で分割したわけではなく）などと書いています。
　とどめに「惑星を動かせるならスペースコロニーなんて作る必要はないが、突っ込んではいけない」って、小惑星があるからって、人間が恒久的に居住できる環境まであるかどうかは別問題なのですが。そもそもこの著者、なぜか「小惑星」でなく「惑星」と書いているのですが、まさか惑星と小惑星の区別がついていないのでは？

　そのくせ、ガンダム関連を軽く書き飛ばしているわけでもなく、キャラ論まで踏み込んで書いていたりもします。

　なお、イラストは加藤氏が書いていて、イラストごとに、そのメカへの加藤氏のコメントとがついていまして、「加藤直之氏の描く初代ガンダム」という非常にレアなものも見れます。押井守氏が「モデルグラフィック」での連載「迷宮ガジェット」でも述べていた、「巨大ロボットの足底面積は、二足歩行には大きすぎる」という問題も加藤氏は述べていますね。本文よりよほど含蓄があります。

　ただ、その加藤氏のコメントも含めて、コミケでしばしば見受けられる、マニアの一人よがり同人誌そのものというのが、率直な評価ですね。

　他にも、ＳＦをネタにした粗悪な本がいくつもあって、非常に嫌な気分になりましたね。
「リングの貞子がテレビ画面から出現するには２億円必要」と帯にあって、何かと思ったら、「特撮や仕掛けの設備費が２億円」というトホホな論旨（せめて、念力の必要カロリーとかぐらい書いてちょうだいよ、トホホ）で、他の記事も、他の本の二番煎じがやたら多い「空想科学大学」なんて、これまた粗悪な本がありました。
　また、この手の本の元祖である柳田理科夫氏の、最近の著作「空想科学座談会」というのもあって、これでは、ゴルゴ１３の驚異的な長距離射撃をネタにして、”有効射距離”と”弾丸の飛翔可能距離”を勘違いしたまま計算を積み重ねて、「ゴルゴ１３が標的にヒットさせるためには、弾丸を亜光速（”高”速ではない）で打ち出す必要がある」なんてデタラメな結論を書いていたりします。柳田理科夫氏は「科学の精神」としつこく言っていますが、どこが「科学的」なんですかね？
　また、柳田氏の「空想科学読本２」のリニューアル版もありましたけど、以前はあったはずの「マジンガーＺは光発電で、仮面ライダーは風力発電だからエネルギーが足りない」という、前提条件が間違っいる記事（マジンガーＺの動力源は、ジャパニウム鉱石から抽出される光子力だし、仮面ライダーはベルトの風車をスターターにした原子炉）が、何の断りも無く消え失せていましたね。「空想科学読本」リニューアル版の後書きでは、自分がいかに間違いに謙虚であるかをくどくど書いていたのに、柳田氏。

　良書も有れば、粗悪な本もあるというのは当然と思いながらも、嫌な気分ですね。

多分、後者だと信じたいです。どちらにしてもまともな捉え方ではないですね。しかし結構、人気があるみたいですね、このマンガ。まあ私はヘルシングはそうまともには読んでいませんが（でも読んでいる/笑）

ちなみに、1999年４月号／平野耕太 先生平野耕太氏のインタビューがあります。直接関係はありませんけど。

利き手の話はどなたもご存じないようで…うーん、やっぱり単に「逆の腕」としておくしかないのかなあ。

ところで、題名の通りなんですけど、MtG の翻訳ってどなたがなさっているのでしょうか？ ふと気になったもので。もしも一箱買えば分かるような質問だったらごめんなさい。

言語技術のところに書くほど大げさな話ではないのでこちらに…。

で，題名の通りなんですけど，どなたかご存知ですか？　AD&D とソードワールドのルールには「利き腕でないほうの腕」としか書いてなかったもので。最初は「さかて」「ぎゃくて」かとも思ったのですが，辞書を引いてみたらそんな意味はありませんでしたし。

ども、あずまです。
（本来はコンベンション雑談所などで話すことなのですけど、話の流れからここに書きます。）

＞サーラさん

レディス・オンリー・コンベンションに関しては、予約メインの予定です。
とはいえ、まだ体勢が整っていないので、きちんとした予約にはならないのですが。
まず、メールにてご連絡いただければ、きちんとしたことが決まり次第、
こちらからご案内を差し上げます。
たぶん、ソードワールドの卓が立つと思いますので、
サーラさんも参加しやすいのではないかなぁとおもいます。

ども、あずまです。

＞サーラさん

コミケカタログ、発売になってますか！？
そ、それは買いに行かねば(笑)。
寂しい思いをしたときには、仲間達とTRPGを遊びましょう！
わしも9月にレディスコンベンションをやるです。
そういう所で仲間を増やせば、きっと音楽の趣味が合った友達も見付かるはず。
第一、サーラさんにはTRPG.netがあるじゃないですか！
＃と、TRPG.netの援護射撃(笑)。