TRPG.NET > シナリオ > 千字 > 2001年 >
PCは街道で瀕死の重傷を負った男性を発見する。男性は略奪された大事なものを取り返そうとして返り討ちに会い、同行していた妻も連れ去られてしまったことをPCに告げて、妻と大事なものを取り返して欲しいと懇願する。
見返りとして男性は真珠のネックレスをPCに渡し、取り返して欲しい「大事なもの」も真珠のような外見をしているが、拳ほどの大きさのものであるということを教えてくれた後に息を引き取る。
真珠のネックレスは魔力を帯びており、ある方向に向けて輝きを発している。
町につくと、PCの元に「暗殺者の恐怖から救って欲しい」という富豪からの依頼が舞いこんでくる。ここ最近で２人の護衛が、斑の紐のようなもので殺されており、この危険を排除して欲しいとのこと。
上の依頼を断ると、ほどなくネックレスの魔力により死んだ男性の妻を発見でき、彼女から「大事なものを一緒に取り返して欲しい」と依頼される。只、彼女は自分の素性について多くを語らず、不審な点が多い。
夫婦の正体は大蛇の化物である。富豪は、彼等の巣から「月の雫石」という真珠のような石を奪い、そのせいで大蛇に狙われているのである。
「月の雫石」には、表面についた朝露を飲むと若返る魔力があるのだが、実は蛇の卵である。
大蛇の夫婦は卵を取り返そうと富豪に挑んだが、夫は返り討ちに会い、妻は捕らえられてしまった。ちなみに富豪にしてみればモンスターを相手に戦っている訳なので、この件に関する罪悪感は一切持っていない。
妻はその後自力で富豪の元から脱出し、その時と、卵を取り返そうとした時に富豪の護衛を蛇の姿で絞め殺している。
富豪は事の真相に薄々気がついているが、宝石の効果を独り占めしたいが為にこれに気がついていない振りをし、逆に蛇の妻を退治して安泰を図ろうと考えている。
富豪につくか、蛇につくか、どちらにしろ選択したのと逆のサイドにPCと同程度の実力をもつ冒険者が雇われ障害となる。
富豪を攻める場合は、それに加え自分たちだけの力ではどうしようもなさそうな頑丈な警備が、蛇を攻める場合、モンスターとしての蛇の力と、ネックレスを介した大蛇(夫)の呪いが障害となる。
人道に沿う行いをし、無事卵を富豪から奪還することが出来ればセッション成功。それ以外は失敗。
卵を取り返すと、蛇女はお礼として若返りの薬を少々分けてくれる。