千字シナリオ:樹霊

シナリオ名
『樹霊』
作者名
軍光一
ジャンル
現代伝奇
シナリオ形式
単発・構造型 館もの
対象PL数
2、3名

PCの立場

ある山奥の名家の分家の人間(都会で暮らしていた)。及びその親しい者や血縁

年末、本家から、本家の人間が病死してしまったため、PCを養子に迎えたい という申し出がある。伝統や格式を重視する家系で、PCがそれを知る頃には親 戚により全てを決められた後だった。受けるにしろ断るにしろ、本家に行かな ければいけない。

及びそれにつきそう(不自然でない程度の)親しい人物。

山奥の名家の従者の家系。及びその親しい者や血縁。

このPCは代々山奥の名家に仕えてきた。そのことに関してどのような感情を 持っていても構わない。しかし当面山奥の村では他に仕事も無いし、親戚など のしがらみもある。地元の地理や伝承に詳しい。

及びそれにつきそう(不自然でない程度の)親しい人物。

本筋

1

田舎の駅。分家のPCを従者のPCと執事が迎えに行く。面通し。地理と家の簡 単な説明。

2

館。館の人間と面通し。館の人々は基本的に善良であるが、閉鎖的。年配の 者は伝統を守ることに固執している。PCと同世代で外の世界に憧れる人間もい るが、しがらみとぼっちゃんじょうちゃん育ちで行動力がない。

3

館を調査。館に近い所に社を発見する。社は名家の守護神である神木を祭っ てある(宮司や巫女も一族から出ている)というが、PCが実際にその樹を見ると (普段人は近寄らない)、ぼろぼろでしかも嫌な気配がする。

館の図書館、聞きこみや地元知識により、神木が樹齢千年に達すること、代々 神木が名家を守ってきたこと、老いて力を失った神木は魔物の力を蓄える苗床 となることがあるなどのことが分かる。

4

夜悪夢を見る。

社でPCを名家の一員として迎え入れる儀式をしようとするが、そこに魔物が 乱入してパニックとなる。館に逃げ込むことになるが、更に大雪が降り、電話 線が切断されるなど山奥で孤立状態になる。館の人々はこの事態に混乱してパ ニックになる。PCはなんとかしてそれを収めなければいけない。

5

PCが人々をまとめる様子を見て、執事が突然神木の下に通じる地下道があり、 そこを通って神木の根を倒せば魔物は去って行くと言い出す。 (この執事はい つだって突然で、それ以前のシーンでも突然現れてPCに情報を与えたり突っ込 みを入れたりする。お助けキャラ)

6

館の地下から神木の根に至るダンジョンを攻略。何らかの方法で神木の根を 傷つけると、一緒に来ていた執事が苦しむ。彼こそが名家の人間を見守り続け ていた神木の霊であり、既に力の多くは失っており、魔物の苗床となってしまっ たのだという。心残りは残された名家の人々があまりにも頼りないことだが、 PCが来てくれたのでもう安心だと言う。

7

エンディング。


2001年分のリスト / TRPG.NETホームページ / Web管理者連絡先