千字シナリオ:年の瀬に、首なしのサンタがやって来る

題名
年の瀬に、首なしのサンタがやって来る
作者名
ちた・まみむめ
システム
ドラゴンハーフRPG

概略説明

2つの村を股にかけた冒険活劇です。村長の仲が険悪なので、村同士の交流 はほとんどありません。PCは一方の村の住民として、村の7不思議の1つであ る「トナカイを駆る首なし幽霊」の謎に挑むことになります。

新年まであと1週間という日、PC達の前に現れた幽霊は、頭が無いために、 ずいぶん苦労しながら「隣村で失った自分の頭を探し出して欲しい」と伝えよ うとします。

PCが幽霊の申し出を受け、首尾良く首を発見した場合、以下の事情を幽霊か ら聞き出すことができます。

幽霊の正体は、何者かに殺された恨みがつのるあまり、ゴーストと化したサ ンタクロースです。サンタはつまらない物を無限に生み出す魔法の布袋(呪わ れている)と、着る者を暑さ寒さから完璧に保護する魔法の赤いコート(呪われ ている)と、空を飛ぶ魔法の橇(トナカイがいないと全く役に立たない)を奪わ れてしまったのを悔んでいると言い、PC達にこれらの所在を突き止めるよう、 重ねて頼んできます。

PCが再度の依頼によって調査に乗り出した場合、隣村の住人はPC達を警戒し ているために口は堅いのですが、ほとんどの者が「村長の家に、赤いコートを 着た魔物が捕えられている」事を知っています。村長は彼が差し出す贈り物を 売ることで、かなり小銭を貯めているという噂も聞くことができますが、こち らはやっかみが元になったデマです。

隣村の村長は実の所、サンタのアイテムを身につけた魔物に手を焼いており (なにしろ大食いで、しかも臭いのです)、きちんと交渉をすれば彼を引取るこ とは可能です。

助け出された魔物は、コートにかけられた呪いによって戦闘的な行動を全く 取ることが出来なくなった事を嘆き、この呪いを解いてくれるなら、どんな望 みも叶えてやる、とPCに言います。

幽霊サンタは魔物の嘆きを黙殺します。PCが魔物に同情して(あるいは望み を叶えて欲しくて)魔物に味方した場合、結局力ずくで強情な幽霊を従わせよ うとする羽目になり、戦闘の結果、幽霊はあっさり倒されてしまいます。

結局、コートの呪いを受けた魔物は、橇とトナカイを得て、サンタクロース の後継者として働くことになります。 ※PCの誰かが彼の身代りになる場合、魔物を殺すしかコートを奪い取る手段は

ありません。どのみち魔物がPCの願いを叶えることは無いのです。

なお、このシナリオをクリアした後は、ドラゴンハーフRPGにおいてサンタ クロースの存在が有効なものになります。


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