千字シナリオ:パーティナイト

作者
LIST
題名
パーティナイト
対象ルール
ファンタジー汎用
主題
モンスターの襲撃を中止させる

発端

貧しい小さな町で、例年にないクリスマス・イベントを開こうとしたが、こ れを見た周辺のモンスターは大規模な攻勢の準備と誤解した。

空前の攻勢を前にモンスター側も一致団結し、イブの夜に攻撃を仕掛けよう と準備をはじめた。PCは町への移動中に物資を輸送するモンスターを見つけて しまい、モンスター達の計画を知る。

シナリオの流れ・起承転結

PCは移動中に、物資を輸送するモンスター(ゴブリンなど小型のザコ)を見つ ける。彼らは荷車が故障しており、修理中で動けず、しかも荷を死守します。 荷は大型武器などで、ゴブリンには使えないものが多い。

PCで倒せる程度の小人数だが、隊長は共通語が話せる有能なリーダーとする。

隊長を尋問するか、荷物の種別と死守という態度から推理すれば、ゴブリン だけでなくさまざまなモンスターが組織的に襲撃の準備をしていることがわか ります。

モンスターたちが誤解していることを匂わせるために、仮に問答無用でで殺 されたとしても、隊長は死ぬ間際に「やられる前にやってやる」などと言い残 します。

モンスターたちの本隊は強力で、PC達の戦力とほぼ互角です。

この場合の互角は、「全滅するまで戦えば両者全滅」といった悲惨な戦いを 意味しています。

どう行動するかはプレイヤーの自由です。

3パターンほど例を挙げますが、プレイヤーの決定はできるだけ尊重してく ださい。

1の場合

モンスター本隊の捜索とその説得がシナリオのメインになります。

彼らは決死の情報収集の結果、 血のように赤い火矢の量産(赤ローソク)や、 呪文書を抱えた白ローブの集団(聖歌隊)や、 赤い防寒服の特殊部隊(サンタクロース)や、 長期戦に備えた兵糧の確保(ケーキや七面鳥)などといった、 老若男女を問わない戦時体制に戦々恐々としています。

彼らの誤解を解くためには、モンスターの代表者をこっそり町へ連れていっ たり、クリスマスについて異文化(モンスター文化)のヒトへうまく説明したり する必要があります。

戦争は金も人材も浪費するため、一部の穏健派/ケチなモンスターは説得に 応じる場合があります。彼らを切り口に説得して回りましょう。

2の場合

知らせたところでどうにもなりません。町の代表は首都に軍か騎士団の出動 を要請するといいます。

PCに連絡役を頼みますが、それだけです。連絡は何事も無く行うことができ、 少々の謝礼をもらってシナリオ終了です。

3の場合

重要なのは、戦力の中枢をつぶすことです。モンスターは町の戦力を過大評 価していますので、中枢戦力さえつぶせば、彼らは防御戦に切り替えることに します。そして、Xマスを過ぎても攻撃されないことで戦時体制を維持できな くなり、自然に緊張は緩和されます。

プレイヤーがこの点に気づかない場合、全滅覚悟の泥仕合をさせてあげてく ださい。

まとめ

いずれの場合も、目標の町が貧しく、町を挙げての大規模な(首都から聖歌 隊を呼ぶような)イベントを起こしたことがなく、これによって近隣のモンス ターたちはXマスに関する知識を全く持っていなかった事が原因です。

PCの行動によって決まります。 できれば、誤解の解けたモンスターとパーティーを開いてください。 クリスマスくらい、平和に暮らしましょう。

補足

マスターはできるだけ情報を多く与えてください。特に、クリスマスの時期 だとキャラクタに伝えないことには話になりません。

モンスターが誤解している点を強調することも必要です。

指揮官に過激派のモンスターと穏健派のモンスターを両方出したりするのも 重要です。PCが付け入るすきをアピールしましょう。


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