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貧しい小さな町で、例年にないクリスマス・イベントを開こうとしたが、こ れを見た周辺のモンスターは大規模な攻勢の準備と誤解した。
空前の攻勢を前にモンスター側も一致団結し、イブの夜に攻撃を仕掛けよう と準備をはじめた。PCは町への移動中に物資を輸送するモンスターを見つけて しまい、モンスター達の計画を知る。
PCは移動中に、物資を輸送するモンスター(ゴブリンなど小型のザコ)を見つ ける。彼らは荷車が故障しており、修理中で動けず、しかも荷を死守します。 荷は大型武器などで、ゴブリンには使えないものが多い。
PCで倒せる程度の小人数だが、隊長は共通語が話せる有能なリーダーとする。
隊長を尋問するか、荷物の種別と死守という態度から推理すれば、ゴブリン だけでなくさまざまなモンスターが組織的に襲撃の準備をしていることがわか ります。
モンスターたちが誤解していることを匂わせるために、仮に問答無用でで殺 されたとしても、隊長は死ぬ間際に「やられる前にやってやる」などと言い残 します。
モンスターたちの本隊は強力で、PC達の戦力とほぼ互角です。
この場合の互角は、「全滅するまで戦えば両者全滅」といった悲惨な戦いを 意味しています。
どう行動するかはプレイヤーの自由です。
3パターンほど例を挙げますが、プレイヤーの決定はできるだけ尊重してく ださい。
モンスター本隊の捜索とその説得がシナリオのメインになります。
彼らは決死の情報収集の結果、 血のように赤い火矢の量産(赤ローソク)や、 呪文書を抱えた白ローブの集団(聖歌隊)や、 赤い防寒服の特殊部隊(サンタクロース)や、 長期戦に備えた兵糧の確保(ケーキや七面鳥)などといった、 老若男女を問わない戦時体制に戦々恐々としています。
彼らの誤解を解くためには、モンスターの代表者をこっそり町へ連れていっ たり、クリスマスについて異文化(モンスター文化)のヒトへうまく説明したり する必要があります。
戦争は金も人材も浪費するため、一部の穏健派/ケチなモンスターは説得に 応じる場合があります。彼らを切り口に説得して回りましょう。
知らせたところでどうにもなりません。町の代表は首都に軍か騎士団の出動 を要請するといいます。
PCに連絡役を頼みますが、それだけです。連絡は何事も無く行うことができ、 少々の謝礼をもらってシナリオ終了です。
重要なのは、戦力の中枢をつぶすことです。モンスターは町の戦力を過大評 価していますので、中枢戦力さえつぶせば、彼らは防御戦に切り替えることに します。そして、Xマスを過ぎても攻撃されないことで戦時体制を維持できな くなり、自然に緊張は緩和されます。
プレイヤーがこの点に気づかない場合、全滅覚悟の泥仕合をさせてあげてく ださい。
いずれの場合も、目標の町が貧しく、町を挙げての大規模な(首都から聖歌 隊を呼ぶような)イベントを起こしたことがなく、これによって近隣のモンス ターたちはXマスに関する知識を全く持っていなかった事が原因です。
PCの行動によって決まります。 できれば、誤解の解けたモンスターとパーティーを開いてください。 クリスマスくらい、平和に暮らしましょう。
マスターはできるだけ情報を多く与えてください。特に、クリスマスの時期 だとキャラクタに伝えないことには話になりません。
モンスターが誤解している点を強調することも必要です。
指揮官に過激派のモンスターと穏健派のモンスターを両方出したりするのも 重要です。PCが付け入るすきをアピールしましょう。