天羅万象掛け合い:激走編 LOG 007

天羅万象掛け合い:激走編の1998年11月01日から1999年01月17日までのログです。


99年01月17日:23時46分11秒
四龍&密室にて / Dr.李
 「まずまずだろう。」
 部長がおもおもしくつぶやく。
 「過去のデータから、”狂犬”ロジャーがブースターを使うことは充分予測できましたから。」
 主任が答える。
 「ただ、フレア・ナイトメアが後方にいることが気になります。
 そして、九津見、ラングレー・・・。
 この二つに関しては完全にデータ不足です。」
 「でちまったら、ここで心配してもしょうがないよ。」
 姉御が、言う。
 「あたしらには、応援することしかできないんだ。
 龍を信用するしかないね。」
 
 1週目、まだ大きな動きはない。
 先頭はロジャー、二番手には龍がつけている。
 もっとも、かなりの勢いでフレア・ナイトメア攻め込んでいるのは目に見えてわかる。
 それをさせないのは、単純に蒼雷のマシン性能とこのコースが比較的合ってるからだ。
 
 バックストレートを、蒼雷がかける。
 開きつつあったケルベロスとの差を、一気に挽回する。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 「問題は皇帝だな。」
 ベットに寝てる男がつぶやく。
 「ふむ、現在7位だ。前には、六堂 桂とフレア・ナイトメア。
 新規参入の久津見と、ドライバーの変わったラングレーもそこまで遅いとは思えないが?」
 王経理部長が、問いかける。
 「今はな。だがな、レースはそんなに生やさしいもんじゃない。」
 ベットに寝てる男が不敵に笑う。
 「特に皇帝を後ろにつけるってのは、想像以上にいやなもんだぜ。
 場慣れしてる六堂はともかく、新人に毛が生えた程度じゃ・・・荷がおもい。」
 「蒼雷が抜かれるとでも?」
 「下手したら、つぶされるかもな。」
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 「動きがあるとしたら、何時だ?」
 部長が問う。
 「あるとするなら・・・、皇帝が動き始めたときですね。
 それまで、龍には、あまり派手に動かないように行っておきましょう。
 場合によっては、フレア・ナイトメアを、無視して先に行かせるのも手ですね。」
 主任が言う。
 「何せ、リタイアする可能性がもっとも先行グループでは大きいですから。」
 
99年01月17日:22時38分10秒
花憐:1周目まわりました / Foresta

 20位のマシンは手負い。
 21位が私。
 22位は1コーナーで絡んだ生き残り。
 23位が、予選12位のカーマイン・レイ。
 もしスタートしたなら、はじめに追いついてくるのは……

「サニー、6号車をモニター。」
『6号車カケル・ナギサワ 監視』

HUDに表示されたコース図に「6」の表示が現れる。
場所はかなり後方、1コーナー出口。

「スタートはできたんだね……」

赤の他人。しかも敵が増えたはずなのに、思わず顔がほころぶ。

「サニー、6号車との接敵点算出。」
『……該当個所なし。但し彼我共にデータが不足。』

 さすがにまだデータが足りないか。
 でも、該当個所なしなんて……予選12位のカーマイン・レイが、ペースを落とした私より遅い?
 もしかしてペースを抑えてる? いえ、それにしても抑えすぎ。
 ……まあ、いいや。何やったっていつかはイヤでも抜かれる。予選12位、私のかなう相手じゃない。

インフィールドセクションの終わりが近づいてきた。
逆バンクを抜けてシケインの入口。余裕を持って減速しスルリと抜ける。
20位のマシンがバックストレートで右に寄っていく。そのまま予想通り、ピットロードへ。

 これで、リスク0のまま20位でオープニングラップを終了。上々ね……

手負いの20位が消え、前が開けた。列を形成する第2グループからは+3.5秒。
最終コーナーへ突入。そしてバンクの中程からホームストレートへ。
抑え気味の加速のはずだが、3秒の差がみるみる詰まり、19位を捕捉。

『接敵点 1コーナー手前315m』

1コーナーの突っ込み、いや、ストレートで抜ける。
人数は少ないが、見ているもの全員がそう思った。
だが、セイレーンは間をとって、おとなしく列の最後尾に収まる。

「まだいい、まだ……もう少しばらけるまで。もう少し。」


#基本的にはこんな風に煮え切らない走りを続けます。
#第2グループがある程度ばらけたら、バックストレートの立ち上がり加速で1台づつ料理していくかも。
#その先がストレートな分、ノンブーストの下位マシンにしか通用しない抜き方でしょうが、
#一番ローリスクなやり方でしょうから。

99年01月14日:21時22分34秒
皇帝出陣 / tomy
「ここちよい。やはり私の生きる場所は、ここだ」
レース前の緊張に身を置きながら、皇帝がつぶやく。

(さて、ずいぶん後方だが…、前方のひよこどもに見せてやらんとな、老兵の意地を。…なぁ?)
ギガントに目をやり、思う。
(本当に怖い敵は後ろにいる、か。いい面構えだ、強敵(とも)よ。だが、負けてはやらんよ)
…そしてグリーンシグナル。

「…出撃」
カイゼルシュトルムは最高のタイミングでスタートダッシュし、前方の2台に肉薄した。

tomy:このアタックの結果は前の2人にお任せしま〜す。皇帝を抑えようとしてフェイトに抜かれる、とか(笑)
99年01月14日:20時08分16秒
橘 まゆ / tomy
「ああっと、カーマイン・レイ、カーマイン・レイが止まっているーー!!」

カーマイン・レイの痛恨のエンジンストール。
長官は「翔君、大丈夫かね?」とインカムに向かって呼びかけている。
まゆは思わず、長官からインカムをひったくって叫んだ。

「かけるぅ! 何やってるの!? しっかりしなさい!!!」

一息つくと続ける。
「ど〜せ、アンジェリカさん綺麗だったなぁとか、そんなこと考えてたんでしょ?」
…とんでもない濡れ絹だった。

まゆから、かけるへ
99年01月13日:10時28分10秒
開始 / 夜光
  エンジンが軽快なうなりと悲鳴の狭間にあるような音をたたき出す。それは
 心地良いリズムをたたき出す。
 「ゲームスタートだ。ギガント」
  最新技術の決勝ともおもえる。このマシンに彼は不満を抱いていた。まだ、
 俺は走れる。あいつといっしょに。
  そう思っていたからだ。
  これも、企業戦略ってやつなのかもしれないな。
  技術力を見せ付けることによってその商品のイメージを向上させる。そん
 な戦略の道具でもある。このプロレースというやつは。純粋に趣味として競
 技として楽しめる要素は実際にはすくない。
 
 シグナルが点灯し、スタート間際を知らせる。
 
 3......2......1.....
 
  充分に暖気されたエンジンは彼の意志に従ってその力をあますことなく
 タイヤに伝える。コンマ1秒の無駄さえない、経験が培ってきた最良のタ
 イミング。
  だが、しばらくすると微妙なずれに気づく。周囲の状況が微妙にずれ
 ている。
  誰かがへましたか....珍しいな。
 「サーチモニター。状況を提示せよ」
  ギガント搭載のSSAIレディのサポートの50%をカット周囲の状
 況を提示するモードに移項させる。
  凪澤の弟か.....失敗も経験の一つさ。気負い過ぎるなよ
  ふと、昔を思い出し苦笑する。あいつと俺と......そして.....
  いけねぇな。今は目の前の勝負のことをかんがえないとな....
  レディのモードをまたサポートモードに戻す、経験と同様にして求め
 られる情報のおかげでマニュアル操作はほとんど必要とされていない。
  にもかかわらず、ギガントの内装は実際には多数の鍵盤が所狭しと並
 んでいる。
  それは本当に肝心なとき。そして必要となるであろう微妙な操作をみ
 ずからで行うため。自分に対する自信がそれを行わせるのだ。
 「皇帝。悪いが。今日は影にはなれないな」
  その口元に珍しくくらい笑みが浮かぶ。
99年01月12日:22時22分38秒
/ ぺぇ

「しまった!!」

ブルーシグナルが点灯した次の瞬間、カーマイン・レイのタコメーターは”0”を示していた。
メカニカル・トラブルではなかった。
エンジンストールである。
後続のマシンが次々と追いぬいて行き、第一コーナーへ飛び込んでいく。

『あわてるな、カケル。エンジン再起動だ。』
「わかってる!!」

即座にイグニッション・スイッチを押す。
息を吹き返し、咆哮をあげるV15エンジン シーズン4。
昨年型とはいえ、その超々高回転型ユニットから生み出されるパワーは、
今期のどのメーカーのエンジンにもひけはとっていない。

『フラッグは振られていない。レース続行。現在順位24。』

「くっ!!」

アクセルを踏み込む。
弾かれた様にグリッドから飛び出すカーマイン・レイ

全ては、不安とプレッシャーによるミスが原因であった。

兄、凪澤輝の代わりにワールドグランプリを走る。
父が作ったSSAIを搭載したマシンで。

心無いプレス、ファンの中には父と兄を”逃げた”と非難する。

勝たなくてはならない。
父と兄の名誉を守るために。

そして、昨日見てしまったアンジェリカさんの涙。

それが引き金となり、レースに没頭することで考えまいとしていた不安が蘇り、心を圧迫する。

父と兄は実はもう、死んでしまってるのではないか? と。

「ちくしょぉぉぉっ!!」

不安、プレッシャーを跳ね除けようと絶叫する翔。

だがその叫びもむなしく、ギクシャクとコーナーをぬける度に先行に引き離されていく。

翔の心に差した影は、徐々に広がっていった。
病に蝕まれたかのように・・・


#あとは周回遅れになるのを待つばかりかな(^^
#アンジェリカさんと皇帝に追いぬいてもらえると進めやすいかも。
99年01月11日:21時01分12秒
類は供を呼ぶ / Dr.李
 「絶好調だな・・・。」
 蒼雷のコクピットに座る男がつぶやく。
 「昨日とは段違いだ。ご機嫌だよ。」
 静かな笑みの目の奥に猛る激情。
 メインモニターには、ケルベロス。
 「地獄の魔獣か、空の竜か?
 もっとも、うしろにゃ、もっと怖い人たちもいるが・・・。」
 不安、焦燥、そう言ったものが紅く塗りつぶされていく。
 「だが、俺もおまえもそれを承知でここまで来たんだよなぁ。」
 どくん、どっくん。
 心臓が高鳴る、体の隅々に気が満ちる。
 「幕開けだ、いくよ相棒。」
 シグナルが緑に変わる。
 「SABS(ショートアフターバーナーシステム)、全開!」
 蒼雷の後部で爆発音があがる。
 強烈な加速がロバート・龍を襲う。
 
 加速はケルベロスと同等だが、持続時間は短い。
 難なく、コーナー手前で減速し、曲がりきる。
 その後、立ち上がりで再びリードを取る。
 蒼雷はその特性故に、ライン取りが大きく他のマシンと異なるが、それを立ち上がりのエンジンパワーで補う。
 コーナー出口で追いつかれそうになるところを、無理矢理引き離すのだ。
 ケルベロスは、すでに先。
 「レースは、始まったばかりだぜ。」
 
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 龍は、序盤からはあまりとばしません。
 ですから、抜かしたい人はどうぞ。
 蒼雷のインをとるのは簡単です。
 もっとも、コーナー出口で追いつかれる可能性も在るんですけど。
99年01月11日:12時22分58秒
狂犬発進 / tomy
「ふっ、やってやろうじゃねぇか」
ロジャーは、そうつぶやきながら、ミーティングでの出来事を思い出していた。

〜回想始め〜

美咲「ケルベロスの状況は?」
メカニック「昨日の無理がたたって、あまり良くありません。完走を目指すならブーストを控えるべきでしょう。いっそセカンドボディを使った方が良いかも知れません」
監督「とはいえ、セカンドボディにSSAIを移した場合、微妙な感触の違いがトラブルを起こすことは多い。リタイアの多いマクバード君だけに、あまり勧められません」
美咲「そうね。…………ロジャー、今日は好きに走りなさい。ただし、一度でも他のマシンに抜かれた場合には、そこから一切のサポートをとりやめます」
美咲の宣言に驚愕する一同。
ロジャー「おっさんのために、俺とケルベロスを捨て駒にして、トップ陣のペースを崩してあわよくば潰そうってか?」
美咲「そう受け取ってもらって結構よ」
ロジャー「………、やってやらぁ。けどよ、俺もケルベロスも、んな事で潰れるほどやわじゃねぇぜ」
美咲「期待してるわ」

〜回想終り〜

「さて、相棒、グリーンシグナル点灯と同時にトライジェットハウリングを使うぜ」
SSAI「しかし…」
「俺達の一番の武器は加速力だ。一番加速が必要なのはスタートダッシュなんだぜ」
そしてグリーンシグナルが点灯する。
「いっくぜぇ、トライジェットハウリング!」
99年01月08日:17時32分29秒
六堂 桂 / 御影


 体に伝わってくる心地よいエンジンのバイブレーション。
 聞こえてくるエンジンの排気音、そして歓声。
 レース前の最も充実した時。
 ほどよい緊張に包まれながら、ゆっくりと閉じた目を開く。
 視界に入ってくるのは五台のマシンと、そしてシグナル。
 あと少しであのシグナルに赤い灯が灯り、そしてグリーンシグナルと同時にスタート。
 スタートと同時にアクセルを全開、ウィンドメアの後方に付きながらスピードを上げ、第一コーナーに差し掛かるまでにエリーシャを押さえる。
 予選を見る限りでは、ウィンドメアの加速力は蒼雷のそれに匹敵する。
 ウィンドメアの前方はフロントローの蒼雷。スタートでもたつくことはない。トラブルさえなければ。
 これで何回目だろう。
 気が付くと、スタートから第一コーナーまでの行程をシミュレートしている。
 ふとモニターに目をやると、そこには皇帝のカイゼルシュトルムが映っていた。
 去年の最終戦…私は貴方に全く歯が立ちませんでした。
 あの時の貴方の後ろ姿は、私には越えることの出来ない壁に見えました。
 私はいつか、この人に勝てるのだろうか……。
 そう思いながらゴールしたとき、私は貴方こそが私の求めていた人だと、目標だと思いました。
 そして、突然の引退宣言……。
 貴方と戦えるのは、今期限りなのですね。
 私は、少しは貴方に近付けるのでしょうか……。
 それとも、貴方は最後まで、私が追い付けない存在なのでしょうか……。

『ケイ、スタート10秒前です』

 答えはもうすぐ出ます。
 私は……貴方に勝ちたい。

 レッドシグナルが点灯した。
 3……2……1……

「行きます!」
99年01月08日:00時36分56秒
アンジェリカ:スタート / May

私はそっと左の腕に巻かれたスカーフにふれる。
(・・・ルーク、いよいよ始まるわ。あなたの代わりに私が走るから。
 あなたとの約束を守るために・・・だから、見守っていてね。)
 
そして、ピットの方を見て大勢の人の中に結希の姿を探す。
(あ、いた。社長と一緒にいるのね・・・)
その時、結希がこちらを見た。向こうからは私の姿を直接見ることはできないはずなのに、
彼女は私の瞳をまっすぐに見つめて”がんばって”と言っている。言葉で、ではなくその表情で。
(ん、頑張るわ、応援していてね・・・)
 
「スタート10秒前」
エリーシャのその報告にハンドルを握り直すと前方を見つめる。
気持ちを切り替えて、自分のスタートを頭の中に描く。
 
レッドシグナルが一つずつ点灯していく。
・・・・・・
そして、グリーンシグナルが点灯した。
 
「行くよ、エリーシャ」
99年01月08日:00時30分19秒
策謀の影、陰謀の狼煙 / Karma
 
 「ニューロン・コード1から16まで異常無し、パルス、安定しています」
 「同期、完全に一致しました。“ハルピュイアシステム”正常稼動しています」
 
 多くの他のチームのピット風景とは違った光景が展開している九津見のピット。
 物々しい機械とそれを操作する技術者がいるせいだ。
 
 「無理だけはしないでくださいよ。まだセカンドドライバーはいないんですからね。」
 “ウィンドメア”に乗り込んだ晶に対して、芦屋博士がすこし心配そうに忠告する。
 「問題はない、与えられた“課題”を“処理”するだけだ」
 答える晶の声や表情に昨日のような感情はほとんど感じられない。
 「なら、いいんですけどね。マシンの不調が有ったらすぐに連絡を入れてくださいね。」
 「了解した。」
 
 
 レースが開始した。
 問題のないスタート、一部を除いて・・・・・・
 
 (どうしたんでしょうかね、カーマイン・レイは。パイロットとの相性が悪いんでしょうか・・・)
 ピット内でレースの現状を確認していた芦屋博士の表情が一瞬曇る。
 (その程度ではこっちとしても困るんですよ、いろんな意味で。)
 (にしても、セカンドパイロットをどうしましょうか・・・・・ホームの子供たちでは使用に耐えうる者がいませんし・・・)
 
 不穏な影が渦巻いてきている・・・・・・
99年01月07日:16時59分46秒
フレア・ナイトメア / りる

阿鼻叫喚の宴会(当社比)から一夜明けた、本選当日の朝。
「あたたた・・・昨日はちょいとばかし飲みすぎたかな・・・?」
およそこれから本選に望むドライバーの発言とは思えない台詞を吐きながら、フレアは自分のマシンに向かっていた。
もうスタートが近いせいか、他のマシンはとうの昔にアイドリングを始めている。

「遅いで。はよ用意しいや」
既にマシンの最終調整を終えたリデルが声をかける。
「・・・あんた、昨日あれだけ飲んどいて良く平気だね・・・」
「ありゃ、途中からジュースに変えたんや。いくら何でも本選前にかぱかぱ飲めるかいな」
そう言いつつ、ジト目でフレアを睨む。
「まったく、本選に二日酔いで望むドライバーなんぞ、生まれて初めて見たわ」
「へいへい、返す言葉はございません」
片手でひらひらとリデルをあしらいながら、フレアは傍らに置いてあったヘルメットを取る。
真紅に彩られたフレアのマシンと同じ色のヘルメット。そこには純白の一角獣(ユニコーン)が描かれている。
「開始5分前。どや、頭ははっきりしとるか?」
「どうせ万全じゃなくてもやらなきゃなんないんでしょーが」
お互い憎まれ口を叩きながら、くすりと微笑する。
「ま、先は長いんや。余り無理はすんな」
そう口では言いつつも、リデルは帰ってくる答えが判っていた。
マシンに乗り込みながら、フレアは不敵な笑みを浮かべる。

「あたしはね、今まで売られた喧嘩を買わなかったことは一度もないんだよ」


#今年は受験があるので、私は書き込みペースが遅いです。
#停滞させたら御免なさい(爆)
99年01月07日:08時03分14秒
花憐:序盤のレースプラン / Foresta

 ついてるな……こんなことになるなんて。

3台のマシンの脇をすり抜けるという展開に一番驚いたのは、
もしかすると花憐本人だったかも知れない。
第2,3コーナーからなるS字へと差し掛かる。
前を走るマシンは既に3コーナー。だがおかげで、そのマシンの右ノーズが失われているのが確認できる。

 20位のマシンはすぐにピットに入るはず。抜く必要はない。
 第2グループ自体まだ団子状態、この分じゃしばらくは何があるか分からない。
 私も予選1日目には間にあわなかったし、2日目もトラブル続きでコースに慣れてない。
 マシンパワーには余裕があるけど、今は温存して様子を見よう。

「ところでサニー、スタートで止まってたマシンは誰?
 まだコース上にいる?」

サニー、マシン搭載のSSAIに呼びかける。
無機質な合成音声がそれに簡潔に応答する。

「6号車カケル・ナギサワ ハヤテグランプリ 順位23/23
 停止原因不明」
「凪澤……ルーキーの子か。
 折角予選を通ったのに、可哀想に……」

必死の思いで予選突破し結局出走できなかった、自分の昨期最終戦を思い出す。

 追突されなかっただけでも、か。
 せめて、スタートできてればいいけれど……

#S字に来る頃には翔もスタートしてるかな?
#ちょっと分からないのでここまでで。

99年01月07日:01時47分45秒
Dreamer on the road / ぺぇ


「穏やかな春の日差しの中、世界最速の称号を求めて24人の戦士が今年も帰ってきた。

第28回天羅フォーミュラグランプリ、ペースカーに引きつれられて、今フォーメーションラップがスタート。

ここでスターティンググリッドを紹介しましょう。

ポールポジションを獲得したのはやはりこの人、スピードキングこと天羅レーシング、ロジャー・マクバード。
今期も絶好調だ。
この調子で決勝も完走して欲しいところ。

同じくフロントローに並ぶはグランプリ初参加、燃えよドラゴン、四龍のロバート・龍。
流れる血はロジャーに近いのか、トップスピードではひけをとっていない。
1コーナー勝負は目が離せない。

続く三番手はサーキットのじゃじゃ馬、七御先フォーミュラ、フレア・ナイトメア。
予選で見せたアクロバット走法が決勝でも炸裂するのか?

四番手にはこれまた初参加の久津見レーシング、香月 晶。
最年少ドライバーでありながら、予選ではあの皇帝をオーバーテイクするという実力の持ち主だ。

今、立体交差をぬけてきたのが5番グリッド、ラングレーRSのアンジェリカ・シェフィールド。
オフ中のテストには実の弟でありながらエースドライバーのルーク・シェフィールドを亡くすという事故がありました。

そして次も女性ドライバー、サーキットの大和撫子、七御先フォーミュラの六堂 桂。
サーキットの精密機械、勝利の方程式は万全か。

7番グリッドには突然の引退表明でレース界に激震を与えたこの人、
勝つことを宿命付けられた男、皇帝レオンハルト・アーレンシュタイン 。

その後方には、皇帝レオンを光にたとえるならばこの人は影。
無冠の帝王、いぶし銀、フェイト・ジャスティス 。

12番グリッドにはハヤテグランプリ、凪澤 翔。
天才ドライバーと名高い凪澤輝の弟。
兄に代わって突然の参戦で、どのような走りを見せるのか。

そして最終24番グリッドには苦労人、SpeedTeam Sunrayの綾垣 花憐。
参戦以来、マシンに恵まれず成績は今一歩。
同じ日本人として、今期こそ大輪の花を咲かせて欲しいところ。

以上24台にてグランプリが争われます。

そして今、各マシンがグリッドについた。
フォーメーション完了のフラッグが振られて、レッドシグナルが点灯・・・・グリーンシグナルに変わった!!

第28回天羅フォーミュラグランプリ、第一戦韓国グランプリが今スタート!!

ああっと、カーマイン・レイ、カーマイン・レイが止まっているーー!!
エンジンストールか!?
ピクリとも動かない!!

そのあおりを食って、後続は大混雑。
やはり魔物が潜んでいた開幕戦。
レース開始直後にカーマインレイを境に先頭集団と後続の2グループに分裂。
先頭集団はもつれ合いながら第一コーナーへ。

開幕戦の第一コーナー、そしてオープニングラップを制するのは一体誰だー!!」


#Forestaさんの書き込みと前後しますが、やはり書かずにはいられませんでした。
#グリッド紹介にはForestaさんの資料を使わせていただきました。
#大変助かります(^^
#予選結果を書いてない人がいますが、まあカーマイン・レイより前だと思うので、とりあえずトラブル起こしてます。
#しばらくは最下位をキープしようかと思っています。
#花憐さんはスルリスルリとぬけていったということで
#1コーナーは早いもの勝ちね(^^
99年01月06日:21時45分16秒
花憐 / Foresta

シケインを抜けた。
目の前にバックストレートが広がり、その向こうに最終コーナーという名の絶壁が立ちふさがる。

 どう……しよう?

フォーメーションラップの中で、まだ花憐は悩んでいた。

 セイレーンの加速力なら、思い切り行けば1コーナーまでに前列のマシン……
 計3台をおそらく抜ける。
 でも、それは……23台がひしめき合う中に突っ込むことに。

大きなチャンスと、大きなリスク。
考えがまとまらないままホームストレートに戻ってきてしまう。
ゆっくりと24番グリッドにつく。

 どう……

レッドシグナル。

「う…………」

グリーンシグナル。





「スタートダッシュは失敗か……」

STSのピットでエンジニアの1人が呟く。
セイレーンは23位のマシンにすら後れをとってストレートを駆け抜けていく。

「まあ、58周するんだ。これからチャンスはあるよ。」

そう返される言葉にもどこか元気がない。
初の決勝とはいえ、みんなどこかで強烈なダッシュを期待していたのだ。
そんな中で、監督の野上だけは1人笑みを浮かべていた。

 失敗じゃない。結構、きれいに動き出してたぜ……
 あいつ、アクセル緩めやがった。

花憐がストレートエンドに差し掛かろうというところで、野上がニヤリと笑う。

 意外とチャンスは近そうだな……

そして彼の予想通り、1コーナーで白煙が上がる。
2,3台のマシンがコース内外で立ち往生するが、
距離を取っていたセイレーンはその脇を難なく走り抜けていく。
彼らがリタイアかどうかまでは分からないが、復帰するにしてもかなりの後退は免れないだろう。
これで21位。

「開幕戦だからな。そりゃ、はやってる奴もいるよなァ……
 うちにはTカーもないし、あいつらしい走り方だよ。」

安物のコーヒーが注がれた紙コップを手に取り、もう一言。

「ま、いつまでもそれじゃ困るがな……」

#6日ってことで、とりあえずスタートさせました。

99年01月06日:19時58分51秒
アンジェリカ / May

ラングレー・RSモーターホームにて
 
「・・・・・・」
椅子に腰掛け、目を閉じていろいろな事を考えていた。
 
 両親の事故の知らせを聞いた時のこと
 それからの2人きりの人生
 弟がこの世界に進みたいと打ち明けた時のこと
 結希との出会いと3人での生活
 そして、あの事故のこと・・・
 
「アンジェ、そろそろ時間です・・・アン?」
シェーラはそう声をかけて入ってきた。
「・・・シェーラですか?」
私は彼女の声で現実に引き戻される。
「どうしました、アンジェ?」
「いえ、少し考え事をしていて・・・わかりました、行きましょう。」
私はそう答えて、テーブルの上に置かれていたスカーフを手に取り、左腕に巻き付ける。
そのスカーフは、私がルークに”お守り”と言って毎レースごと腕に巻いてあげていたのもだった。
 
 
ラングレー・RSピット内にて
 
エリーシャはすでにグリッド上に運ばれているためピット内は以外と静かだった。
「エリーシャはグリッドに?」
「ああ、先ほど移動したところだ。」
監督がそう答える。
「わかりました。では私もそろそろ行きます。」
そう言ってピットから出ようとした所に、レイフォード社長と結希が入って来た。
ただ、結希は私のところからは影になって始めは気づかなかった。
 
「レイフォード社長、いつこちらに?・・・ん?結希!結希じゃないの!」
社長に挨拶をしようとしたときに私は初めて結希がいることに気づいた。
ここで彼女に会えるとは思っていなかったので、思わず彼女を引き寄せてしまう。
「社長と来たのね・・・嬉しいわ、結希」
「・・・・・・」
相変わらず何も喋らないが、一緒に暮らしていた私には彼女のそぶりやわずかな表情の変化でも彼女の気持ちがよく伝わってくる。
「ん・・・ありがとう」
私は彼女の心遣いが嬉しくて、彼女を軽く抱き寄せる。
「・・・・・・!?」
結希は私の腕に巻かれたスカーフを見ると表情を変えて、私を見つめる。
「・・・これね?・・・ん、私は大丈夫よ・・・」
そう言って、もう一度抱きしめる。本当はさらに言葉が続くのだが、あえて言わない。
言葉では表せないものがあると思ったから・・・
 
「じゃあ、結希、行って来るね。
・・・では、社長、行って参ります。」
「ええ、健闘を祈っていますよ、アンジェリカくん。」
 
私はそう2人に挨拶をすると、グリッド上のエリーシャへと向かった・・・
99年01月05日:19時15分28秒
空港にて / May

決勝当日、空は青く澄み渡っていた。
その空の彼方から甲高い排気音を響かせて滑走路へと進入してくる機体が1機。
鋭いデルタ翼と、胴体下面に並べられたスクラムジェットエンジンからそれがスペースプレーンであることが見て取れる。
スペースプレーン”ワルキューレ”シリーズ。今年生産が始まったばかりのラングレーエアロスペースの最新鋭機である。
その機体は、軽やかに、そして正確にタッチダウンし、駐機スペースへとゆっくりと移動し、停止する。
 
ラングレーグループ所属”オルトリンデ”・・・機体のエンブレムからそれが読みとれた。
 
 
”オルトリンデ”機内ファーストコンパートメント
 
そこには20代後半の男と、熊のぬいぐるみを抱えた10代前半の少女が搭乗していた。
男の名はラングレーエアロスペース社長レイフォード・エヴァーラル、そして少女は結希・シェフィールドと言う。
 
「お嬢さん、気分はどうです?」
飛行機に乗ってから、表情も変えず、一言もしゃべらない少女を心配してスチュワーデスが声をかける。
 
「・・・・・・」
感情を感じさせない無機質な表情で前を見ているだけで、何も答えない。
 
「気分でも悪いのかしら?」
顔を覗き込むようにしてスチュワーデスはもう一度声をかける。
 
「・・・・・・」
何も答えず、熊のぬいぐるみをじっと抱えているだけ。表情すら変えない。
一見、スチュワーデスを無視しているか、またはその存在を認識していないように見える。
 
「・・・あの?」
少女の態度に困ってしまったスチュワーデスにレイフォードが助け船を出す。
 
「ああ、結希くんはちょっと顔見知りするんだ。
大丈夫、彼女のことは私がよく知っているからね。」
そこで、一息おいて、少女の方を向いて話しかける。
 
「さて、行こうか結希くん。レース前にやらねばならない仕事もあるし、・・・君もアンジェリカくんに早く会いたいだろう?」
傍らの少女にレイフォードはそう話しかける。
 
「・・・・・・」
少女はなにも答えないが、初めてわずかに表情を変えかすかに頷く。
そして、両手で抱えていた熊のぬいぐるみを片手に持ち替えて立ち上がる。
 
そして2人はタラップを降りていった・・・
99年01月05日:12時37分23秒
六堂 桂 / 御影


「あ〜っ、いっけな〜い!!
翔君、そろそろ帰る時間よ!」


 桂を現実の世界へと引き戻したのは、そんな愛美のすっとんきょうな声だった。
 ・・・え? 時間?
 そう思って懐から懐中時計を取り出し時間を確認してみると、なるほど、確かにそろそろ切り上げ時だ。
 フレアの方を見てみると、相変わらず利奈や晶、アルに絡んでいる。
 リデルの方は既に食事は終わらせ、どうやってフレアを引っ張り出そうかと思案している様子だ。

「私たちもそろそろお暇(いとま)いたします。アルさん、今日はごちそうさまでした。また明日お会いしましょう。ほら、フレアさん、帰りますよ。あ、リデルさん、少し手伝ってください」

アルに挨拶すると、桂はリデルと共に酔っぱらったフレアを連れ出していった。

99年01月05日:03時47分29秒
スターティング・グリッド改訂版 / Foresta

申し訳ありません。
ICQでグリッドの話をしつつ片手間にログを漁ると、
今までどうしても見つけきれなかったフレアのタイム及び晶の詳細タイムが
あっさり見つかり、しかも3位から8位までの順位が一つづつずれました。
よってここに再度掲示いたします。
直前にこんなことになってしまい申し訳ありません。

ポール・ポジション
(5)ロジャー・マクバード
天羅レーシング ケルベロス
1’29”58?
                2
                (32)ロバート・龍
                四龍 蒼雷
                1’30”12?



(13)フレア・ナイトメア
七御先フォーミュラ スターゲイザー
1’30”46?
                4
                (44)香月 晶
                久津見レーシング ウィンドメア
                1’30”79?



(11)アンジェリカ・シェフィールド
ラングレーRS エリーシャ
1’31”176
                6
                六堂 桂
                七御先フォーミュラ エアリアル
                1’31”179



(1)レオンハルト・アーレンシュタイン
天羅レーシング カイゼルシュトルム
1’31”18?
                8
                フェイト・ジャスティス
                FEIRS ギガント/ONI
                1’30’1801
                (1’31’1801か?
                 とにかく「皇帝のちょうど真後ろ」の場所)





                12
                (6)凪澤 翔
                ハヤテグランプリ カーマイン・レイ
                1’33”825




                24
                (29)綾垣 花憐
                STS セイレーン
                1’35”850

99年01月03日:21時29分44秒
フロントローに遊ぶ竜 / Dr.李
 いい天気だ。
 目覚めは快調だった。
 程良い緊張感に身震いする。
 心がこれからの戦いに浮き立つ。
 
 その想いを押さえるようにゆっくりと、拳法の型を練習する。
 
 「あまり入れ込むなよ、ロイ。」
 主任、トーマス・ブライアン。
 「この日が来たからってこれで最後じゃないんだ、むしろ様子見と言っていい。
 そこまで・・。」
 そこで言葉を切って肩をすくめる。
 「性(さが)だねぇ。」
 
 龍はただにやりと不敵に笑った。
 
 「最終チェック終了、異常なし。いけます。」
 「シーサンメイ、起動完了。エラー無し。」
 四龍のピットで報告を受ける。
 「諸君、我々はついにここまで来た。
 いろいろつらいこともあったと思う。
 だからこそ、ここで倒れるわけにはいかない。
 苦しい思いした者こそ、ここでベストを尽くせ。
 泣き言はゆるさん、後悔の言葉を吐かすつもりはない!
 よいな!?」
 部長の訓示が響く。
 「いいか、俺達はかたなければ、飯が食えないんだ。
 自分の食い扶持は自分で稼げ!」
 返事はない。
 全員の口元に笑みが浮かぶ。
 やることをやった、プロの笑みだ。
 
 「さぁって、ちょっくら遊んできますかねぇ!」
 レーシンググローブをはめ、ヘルメットを片手にピットの奥から出る。
 「ぶっちぎりのショータイムの始まりだ!」
  
99年01月03日:06時43分05秒
ダミーグリッド最後列にて / Foresta

ダミーグリッド上で最終準備中のマシンの横から、花憐は前を仰いだ。
一コーナー、いや、コントロールラインすら遙か彼方に霞み、
ひしめく23台のマシンが見えるのみだ。

 とうとう、この時が来た。
 私はこれから、この中で戦うんだ。

汗が額を伝う。

 やっと、とか、ついに、じゃない。とうとう。
 …………怖い。でも、目を瞑れない。

しっかりと見開いていないと、去年のあの場面が目に浮かぶ。
23台のマシンを見据える。
自分の真正面を見据える。

 右の列の先端……そうか。あれは、蒼雷。
 この距離が、そのまま私と彼の力の違い。
 ふぅっ、馬鹿馬鹿しいほど分かり易いなぁ。
 これだからレースってのは……

振り返って己の獲物に視線を向ける。
低く流れるボディカウル。タイヤを覆い隠さんばかりの巨大なウィング。
3年間苦楽……いや、苦を共にしてきたマシン、セイレーン。

見慣れたボディーサイドのフェザーホワイト。
もちろん、翼をイメージした色だ。
そしてガンメタルは、武器、鎧。

レースは戦争。強者のみが栄光を手に出来る。敗者には何も残らない。
そこに身を投じるのだから……そういう意味だ。
殆どのSTSのマシンで、この色はどこかに使われてきた。

「怖いか?」

いきなり後ろから、冷たいタオルが額に当てられた。
振り返ると、監督が笑いながら立っている。

 「緊張」じゃなくて「怖い」と来るんだから……
 全く、いつも身も蓋もないんだ、この人は。

「ええ、正直言って。」

タオルを受け取って答える。
相手につられて、思わず身も蓋もないことを言ってしまう。

「こればっかりは俺にもどうにもしてやれん。
 俺たちはただ、手伝うことしかできん。
 ……最後はお前だ。」

 だから、不安なんですよ。臆病な私が全部台無しにしてしまう。

「あとは、お前が立ち直るまで、待ってやることくらいだな。」
「それくらいなら、さっさと別のパイロットを捜した方が……」
「おいおい、親鳥がそういうこと言うなよ。」
「親鳥?」

野上の手が、花憐の頭をくしゃくしゃと撫でる。

「ン……」
「はは……そうだ、親鳥さ。
 みんなで3年かけてあいつを育ててきたんだ。
 ここでやめるなんて言わないでくれよ。」

どうやら、セイレーンのことを言っているようだ。

「それに……お前への納車が丸2年遅れたようなもんだ。」

野上の顔からすっと笑いが消える。

「2年……は無理だが、今年1年くらいは、何とか待ってやるさ。」
「……は、はい。
 …………ちょっと顔、洗ってきます。」

 今年1年の意味、何となく分かる。更迭を覚悟してるんだ、この人は。
 でも、今年成果を上げればどうにかなるはずなのに。
 私なんかへの義理のために更迭されるつもり?

他チームのスタッフの間を縫って歩きながら、花憐は今までとは違ったプレッシャーを感じていた。

「可愛いねぇ……それとも、俺が図太すぎるだけかな?」
「そりゃ、監督と比べたら可愛そうですよ。」
「悪かったな。しかし今日、何度目だ? あいつが顔洗いに行くの。」
「さぁ?でも、10回は下らんでしょうね………………

#1番グリッドが左、2番グリッドが右列ってことで……いいでしょうか?

98年12月28日:03時35分16秒
アンジェリカ / May

「あの・・・その・・・」
翔は言葉に詰まってしまう。
 
(あ、しまった。話すべきではなかったかも・・・)
 
「あ・・・ごめんなさいね・・・こんな」
しかし、すべてを話しきる前に状況は一気に展開した。と言うか、愛美が展開させてしまった。
 
「・・・?」
そして、気がつくと二人は帰り支度をして立っていた。
 
「ごめん、この埋め合わせはまた後日!!」
愛美はそう言うと、慌ただしく出口へと向かっていく。
 
「・・・ん・・・あ、ちょっと待って、愛美」
私は彼女に今の連絡先を教えるために、畳んであった上着から手帳を取り出しページを一枚破り、連絡先を書き込む。
 
「はい、愛美。・・・これ、今の連絡先だから・・・」
その紙を渡してから、濡れる瞳を拭って翔の方を向く。
 
「お互い、明日はがんばりましょうね。」
そう言って、軽く微笑んだ。
98年12月27日:01時30分20秒
決勝前夜 / ぺぇ
「それが弟の最後の願いだった。
だから・・・だから私はここにいるの・・・」

「弟さん・・・最後の・・・?」

そこまで口にして初めて、翔は気がついた。
以前、レース関係の雑誌で目にした不幸な事故。

”アンジェリカさんの弟さんだったのか!!”

そして、激しく後悔する翔。

家族を失う事の辛さは翔自身、よく知っていた。
翔の場合は、遺体が見つかってない事から行方不明とされているが、
絶望的というのが大筋の見解だった。

「あの・・・その・・・」

どう答えるものか迷う翔。
その時、すっとんきょうな声をあげながら愛美が席を立ちあがった。

「あ〜っ、いっけな〜い!!
翔君、そろそろ帰る時間よ!」

「え!? でも・・・」

「だーめーよ、決勝は明日なんだから。
早めに寝て、しっかり睡眠とって、体調バッチシで挑んでもらわないと。
これも私の重要な仕事の一つ。
見て、このスケジュール表。徹夜で作ったのよ。」

懐から”巻物”を取り出す愛美。
だが中身は見せずに、すぐしまいこむ。
そして翔の手をとって立ちあがらせ、アンジェリカに一言。

「ごめん、この埋め合わせはまた後日!!」

そして慌しく店の出口へと向かっていった。

98年12月22日:22時47分09秒
花憐 / Foresta

「はい。お互い、満足のいくデビュー戦になりますよう……」

龍より一回り小さな左手で、握手を交わす。

 おやおや、トップドライバーと握手なんて、私も随分出世したものですね。
 これも、今年のマシンのお陰ですか……

微笑みの裏に、じわりと寂しさが広がる。
そこに、ガラガラガラ、と独特の音が響いてきた。
SpeedTeam Sunray――太陽重工業ピットのシャッターが、1枚ずつ閉じられていく。

「うぁ、まっずい!
 すみません、これで失礼します。ありがとうございました。
 明日また、お会いしましょう。そのときは、手加減無用で……」

そう言うと、花憐は返事も待たずに閉まりかけのシャッターへと駆け出した。


#だいぶきりがいいところまで来たと思ったので、とりあえず切りました。
#切ってよかったかなあ……
#ここから先は次のネタにとっておくってことで。
#それにもうすぐ年も明けるし〜。一晩長し……3ヶ月くらいかな?
#極点の夜みたい。(^^;

98年12月20日:03時28分01秒
誇り・2 / Dr.李
「あ……えぇっと、それじゃ明日のそのぶっちぎりを、楽しみにしておきます。」
 
 唖然とし、混乱し、呆然としたような顔を向ける綾垣花憐 。
 ”本当に表情豊かだな。”
 龍の心に浮かんだ言葉はそれだった。
 
 「ふふ、楽しみにされても困るけれども。」
 優しい笑みである。
 とてもレース中、体中から闘気をあふれさせている姿からは想像もできないだろう。
 「明日はお互いにベストを尽くそう、レーサーとして。」
 
 そう左手を差し出す。
 ライバルとして。
98年12月17日:05時06分50秒
花憐:予想通り?予想外? / Foresta

「は……ぁ。」
きょとんとして、龍の顔をじっと見ている。
まばたき二つ。
「なんだかよく分からない」花憐の表情は、はっきりそう言っていた。

「ぶっちぎりさ」 この返事は予測どおりだった。
でも、返ってくるのは自信満々の笑顔と、その一言だけだと思っていた。
それが、仲間のためにそう言うんだという。
さらには、レースの前は緊張で寝られないと。
なのに彼は花憐が予測したとおりの、いや、それ以上の笑みを浮かべている。

 この人、ほんとに緊張してるの?
 だったら、どうしてそんなに楽しそうにしてられるの?
 ダメだったときのこと、怖くないの?
 それともそんなこと、あり得ないってこと……?

「あ……えぇっと、それじゃ明日のそのぶっちぎりを、楽しみにしておきます。」

きりがない思考を打ち切り、疑問符だらけの頭の中から無理矢理返事を引っぱり出す。
頑張ってと言う言葉は、避けた。
さんざん投げかけられ、応えられず、自分をずっと苦しめてきた言葉だったから。

98年12月14日:20時17分42秒
誇り / Dr.李
 「龍……選手、フロントローでしたよね。 どうですか、明日。自信……ありますか?」
 
 その言葉を聞くと龍は立ち止まった。
 少し考える。
 
 「正直言うとね、レースの前はいつも緊張で夜も寝られない。
 今だってそうさ。
 明日のことを考えるだけで、震えが来るよ。」
 そう言った龍の顔はほほえんでいた。
 「でもね、レース中の僕の背中には、仲間がいるのが分かる。
 僕を勝たせようとがんばってくれてる人がいるのが分かるんだ。
 だから僕は、チームのために走る。
 そして、その人たちのためにこういうのさ。」
 一際、不敵に笑う。
 
 「ぶっちぎりさ。」
98年12月12日:03時13分15秒
インタビュアー花憐 / Foresta

「いや、何か思い詰めてるからさ、悪いことしちゃったかな?」

「えっ?あ、いえ、大丈夫です。
半分、癖みたいなものですから、ご心配なく。」

ごく自然に、という感じでそんな言葉を返す。
しかし思い詰めるのが癖ねえ。
確かに、嘘ではないんだろうけれど。

「それにしても、明日デビュー戦なのに皆さん、随分元気でしたね。
自信があるから、なんでしょうか。
はァ……うちのピットなんか息苦しくて。
多分、その筆頭は私なんですけど…ね。」

苦笑しながら続ける。
敵の本陣を出て落ち着いたのか、
それとも今の彼女には四龍の宴会が賑やかすぎたのか(笑)、
先ほどまでよりも落ち着いてきたように見える。

「龍……選手、フロントローでしたよね。
どうですか、明日。自信……ありますか?」

98年12月11日:22時56分00秒
送りドラゴン / Dr.李
 「すまないね、宴会となれば見境がないんだ、みんな。」
 そういいつつ、花憐の横に並ぶ。
 
 「明日・・、本戦だってのに迷惑だったかい?」
 花憐の表情をみて言う。
 「いや、何か思い詰めてるからさ、悪いことしちゃったかな?」
98年12月09日:21時08分06秒
花憐:帰りましょうか / Foresta

「だからロイ、花憐嬢をピットまで送っていきな。」

 あう。
 ど、どうしてそこでハモるんでしょう……
 そんなに距離があるわけでもなし、特に暗いわけでもなし。
 わざわざついてきてもらうなんて申し訳ないような……

「あ・あぁ分かった。じゃぁ、Miss綾垣、送っていくよ。」

……場の流れは許してくれなかったようだ。
どうも四龍のピットにいると周りに飲まれっぱなしのような気がする。

彼らのノリが良いからか、ただ自分が浮いているだけなのか……

 まあいいか、逆を言えば送ってもらうにしても、面倒を掛ける距離でもないし……
 そろそろ、作業の方も終わりが近いだろうから、帰るのに悪いタイミングじゃないし。

「そうですね。もしかしたらあちらで仕事が出来ているかもしれません。
 それでは、この辺で失礼します。
 ……急にお邪魔してしまって、すみませんでした。
 短時間だったけれど、楽しかったです。どうも、ありがとうございました。」

フォーラたちに、宴会には少々不釣り合いなほど丁寧に挨拶を述べる。
笑顔もどこかぎこちない。

「それじゃあ龍さん、すみません、お願いします。」

 とりあえず、お祭りタイムはおしまい。
 さあ、STSのピットに戻ろっか。

外に向けて歩き出す。背中で喧噪を聞きながらふと考える。

 明日の今頃も、彼らはこうしているのかな。
 私たちは……どうしているんだろう。


#暗いキャラって大変だ。
#どうやったらいいかわかんにゃい。
#毎回どーしよーもない文で申し訳ないです。(T_T)だー

#今年中に本戦スタートできるかな?

98年12月07日:00時55分11秒
四龍ピット / Dr.李
 「はいはい、それぐらいにしときな。」
 横からフォーラが止めに入る。
 「それはそうと、そろそろピットに戻った方がいいんじゃないのかい?
 単なる散歩なのにあんまり遅くなるのもナンだしね。」
 こちらはブライアンである。
 「だからロイ、花憐嬢をピットまで送っていきな。」
 だから何故ハモる、姉御&主任。
 
 「あ・あぁ分かった。じゃぁ、Miss綾垣、送っていくよ。」
98年12月03日:16時59分17秒
その者、危険につき・・・ / りる

「あ・・・あのぉ・・・フレアさん?・・・明日は決勝なんですから、ほどほどにしておかないと・・・」
恐る恐る、そう忠告する桂。向うの方では、いつの間にか眼鏡を外しているリデルがひたすら後悔した顔をしている。
「なぁによぉ、別にいいじゃん♪減るもんじゃなし」
そう、頭のネジを2本も3本もどっかにやってしまったような発言をするフレア。
え、いつもだって?いや、いつもは1本だ(爆)
「だぁいじょうぶだって。別に酔ってる訳じゃないからさぁ」
・・・嘘をつけ。
「それにね・・・」
少し顔付きを元に戻して、桂だけに聞こえるよう囁くように言う。
「・・・痛み止めには酒が一番なんだよ」
そう言い終わると同時に、また、にへらっと顔を崩してフレアは後ろを向き、
「そういえば、さっきの質問に答えてもらってないよぉ。ね、結局2人はどこまでいったの?」
どこまで本気か判らないセリフを利奈に向ける。
そのにやにや笑いは、全く崩れていなかった。


>フレアから利奈(及び晶)へ。場合によってはアルが返しても可(笑)

#何かこの間の質問より内容が過激なのは酒のせいだろうか・・・?(笑)
98年12月03日:16時26分32秒
六堂 桂 / 御影


(・・・やっぱり始まったか・・・。)

 となりのテーブルのフレアがやけに静かだと思っていたが、やはりこうなってしまった。
 いつものことと言ってしまえばそれまでのことだ。しかし、今日は状況が違っていた。
 そう、グランプリの前日なのだ。
 皆そこのところは心得ているようで、酒は飲んだとしてもせいぜいコップに1杯か2杯ほどでやめていた。

 いくらフレアさんでも決勝の前日にまで・・・

 そう思って酒のことで釘をさしておかなかったのが悔やまれる。
 ちらりとリデルの方を見てみると、こちらのどうやら同じことを考えているようで、その表情には思い切り後悔の色を浮かべていた。

「あ・・・あのぉ・・・フレアさん?・・・明日は決勝なんですから、ほどほどにしておかないと・・・」

 そう言って恐る恐るフレアに声をかける。


六堂 桂からフレアへ
98年12月03日:04時41分57秒
まだちょっと混乱中 / Foresta

「えぇ〜と。いや、ほんとにすまない。悪気があったわけじゃないんだ。
言葉の綾・・・じゃない、勘違いした、ほんとにごめん。」

 ああっ、なんだか、よけい相手を混乱させたような気がする……

気がするじゃなくて、まさにそうなのではなかろうか?

「ええと、そ、そうですよね。普通、パイロットがここまで来たりしませんよね……」

確かにそれはそうなんだが。

「明日の決勝は迷惑を掛けるかもしれないけれど、よろしくお願いします。
最後尾からスタートするんです。
あ、私はSTSの、綾垣 花憐って言います。」

内容はともかく、文章の構成が見事にひっくり返っている。
そろそろ、落ち着きなさいってば。


#よく考えたら、まだ名乗ってなかったのね……
#本当に気づいてなかったっす。(汗)

98年12月02日:15時11分42秒
閑話休題 / りる

翔とアンジェリカの問答が行われている頃・・・

「うひゃひゃひゃひゃひゃ、なんか利奈が3人に見えるぞぉ?何時の間に分裂したのぉ?」

どぼどぼどぼ・・・(←アルのコップに酒を注ぐ音)

「ほらほらぁ、アルももっと飲みなさいよぉ。まだお酒はいっぱいあるんだしぃ。
 何なら利奈と晶ちゃんも一緒に飲むぅ?」

フレアは、酒に飲まれていた。


#だぁれも構ってくれないから暇だよう(泣)
#そろそろ終わらせない?もう3ヶ月以上夕食食べてる気がするんだけど・・・(苦笑)
98年12月02日:00時58分28秒
アンジェリカ / May

「根底・・ですか?
アンジェリカさんは世界最速の称号より、
何か別の目的があって、このグランプリに参加してるんですか?」
翔はそう聞いてくる。

「別の目的と言うわけではないのだけれど・・・」

(私はあの時、ルークと約束をした・・・病院の一室で・・・)
心の中ではいろいろな想いがめぐっている。
(「僕のかわりにグランプリに参加して。そして・・・」・・・そう、あの子はそう願った・・・)

「・・・弟と約束したのよ、
あの子のかわりにこのグランプリに参加するってね・・・」
彼女の瞳はかすかに揺れているようにも見える。

「それが弟の最後の願いだった。
だから・・・だから私はここにいるの・・・」

アンジェリカより翔&愛美&まゆへ

#なんか四龍のピットの方も盛り上がっていますねぇ(笑)
98年12月01日:22時13分07秒
接近遭遇 / Dr.李
 「あ・・う・・・。」
 いきなり謝られても困る。
 それがロバート・龍のいつわらざる心境であった。
 
 「い・・いや、こっちこそ申し訳ない。
 まさか、こんなところでよそのチームのパイロットを捕まえてるとは思わなかったから。」
 弁明が変だ。
 スタッフなら納得するのかおまえ?
 
 「えぇ〜と。いや、ほんとにすまない。悪気があったわけじゃないんだ。
 言葉の綾・・・じゃない、勘違いした、ほんとにごめん。」
 
 かなりあわてながら、土壺にはまりに行く。
98年12月01日:20時34分55秒
なぜか…壊れていく… / Foresta


「明日本戦なんだぜ、飲み過ぎちゃぁいけないよ。」

「は?……はぃ……すみません……」

どうやら自分の考えは、全くの杞憂であったらしい……
極度の緊張から解放されて力が抜け、折角起こしてもらったというのに
また床へとへたり込みそうになってしまう。

「STSってチームなのかい。スタッフとはいえ、はめをはずしちゃいけないよ。」

 ん?
 ……すたっふ?

本当はすごく何か言いたいのだが、すぐに言うべき言葉が見つからない。
おかげでへたり込まずにはすんだけれど。
そこにフォーラが助け船というか、トドメというか、注釈を入れる。

「……その娘、パイロットなんだけど。」

静寂が訪れた。

……なんだかとっても寒い。
…………何秒たっただろう?だんだん沈黙が痛くなってくる。
そのとき、静寂に氷付けにされていた花憐の脳が解け、活動を再開した。

 私が原因なんだから、この場をなんとかしなきゃ。

まるでさっきフォーラと話したときのように、思いっきり頭を下げて一言。

「すっすみません、実はそうなんです!」

なんで謝ってるんだろう。
どうやら、まだ頭は凍っていたようである。
あるいは解けたんじゃなく、溶けたのかもしれないが……


#すみません、こんなんで。
#どうしてもうまい展開が思いつかなくて。
#なんか、壊れていくし。(汗)

98年11月30日:20時59分48秒
遭遇・弐 / Dr.李
「キャァッ!」
 
 顔色を忙しく変えながら混乱してる花憐はひょいと持ち上げられた。
 
 「おいおい、大丈夫かい。明日本戦なんだぜ、飲み過ぎちゃぁいけないよ。」
 軽く片腕で、花憐を助け起こす。
 「STSってチームなのかい。スタッフとはいえ、はめをはずしちゃいけないよ。」
 なんとなく、すでに花憐を年下のように見てるようだ。
 「龍・・・。」
 「なんですか、姉御?」
 「その娘、パイロットなんだけど。」
 
 しーん

その時、確かに時は止まった。
98年11月29日:23時56分20秒
凪澤翔 / ぺぇ

「おじ様や長官やパパが命がけで作ってるカ−マイン・レイに乗っていながら、
1ポイントで取れればいいや、とかそんな風に思ってたの?」

「そんな事ないよ!! 僕だって走る以上は勝ちたい。
兄さんが戻ってくる日まで。
それが、約束だから!!」

思わず声が大きくなる。

「でも、私が言いたかったのは、
もっと根底に流れるもの・・・なぜ、ここに、このグランプリに参加しているのかと言うことなの・・・」

「根底・・ですか?
アンジェリカさんは世界最速の称号より、
何か別の目的があって、このグランプリに参加してるんですか?」

98年11月28日:07時49分46秒
補足 / Foresta

#花憐はうつ伏せにすっ転んだわけですが、
#普通、チームジャケットの背中にはチーム名が大きくプリントされているような気がしますねえ。(笑)
#私もあとになって気づいたんですが。

#ますます絶体絶命だなぁ。かわいそーに……

98年11月28日:07時27分48秒
敏捷・運動?ころころ……え!? / Foresta

「よぉ、盛り上がってる?」

自分の入ってきたピットロードとは反対側から、新たな声。
おそらくはトランスポーターから来たのだろう。
この声は、聞いたことがない。蒼雷から、声の主に視線を移す。

ロバート・龍。
聞いたことがない声なのも無理はない。
F3000からステップアップして、今年からここ、四龍に移籍してきたドライバーだ。
F1をすっとばしてのステップアップ。それでいて大出力型という、F3000との
ギャップがかなり大きそうなマシンで、いきなり予選2位。

 何でも、正反対だなあ……

スタッフの歓声越しに龍へと視線を送りながら、ふとそんなことを考える。
チームといい、マシンといい、そしてドライバーの力量といい……

「それにこの、貧相な体といい……」

自嘲気味に一言。今日は、なんとも独り言の多い日だ。
可憐の体つきは、元々レーサーとしては華奢な方だった。
それが、今は入院上がりなためさらに体力が落ちてしまっている。
今の、チームジャケットにスパッツ+ミニという格好では、ともするとその辺の
スタッフにすらとけ込んでしまう。

尤も体力のハンデがあったからこそ、体の負荷を、そしてマシンの負荷を抑える
彼女の走りが構築できた、という面もあるのだが……

 でも、新たにパイロットの登場か……
 見つかって怒られやしないだろうか?

初陣前日だ。ナーバスになっていても決しておかしくない。
なるべく面倒はさけよう……
そう思い、人混みに紛れようと移動する。が、ここで彼女は決定的なミスを犯していた。
人の配置ばかり見て、足下に転がる酒瓶に注意を払っていなかったのだ。
突然、花憐の足のトラクションがすぱっと抜ける。(笑)

「キャァッ!」

(べった〜ん)

 しっ、しまった〜

床についた腕をジンジンさせながら、赤面しているような、青ざめているような。
もう、花憐の頭の中は、完全に真っ白だった。

98年11月28日:00時40分24秒
遭遇 / Dr.李
 「たいしたことなくて、良かったですね、龍さん。」
 「全くだ。まぁ、鍛え方が違うからね。」
 四龍のトレーラーのすぐ横に止まった車から、二人の男が出てくる。
 1人は、スタッフの格好をしているが、もう1人はTシャツのうえに
 白のポロシャツ、下はジーパンにスニーカーと言うラフな格好だ。
 この格好でも、相当鍛え上げてる事が分かる。
 
 ふたりは話しながら、自分たちのピットに向かった。
 「どうせ今頃、宴会だろう。すきだからなぁ。」
 笑いながら、事実を言い当てる。
 
 花憐が蒼雷を見つけ、息をのんだ瞬間。
 
 「よぉ、盛り上がってる?」
 ばたん。
 にこやかに二人の男は帰ってきた。
 勿論、ピットクルーが歓声で迎えたのは言うまでもない。
98年11月28日:00時14分44秒
アンジェリカ / May

「も〜、レーサーならチャンピオンを目指すのはあたりまえでしょ!? もしかして、かけるってば、おじ様や長官やパパが命がけで作ってるカ−マイン・レイに乗っていながら、1ポイントで取れればいいや、とかそんな風に思ってたの?」
翔の知り合いらしいその少女はそう突っ込みを入れる。

「ふふっ・・・確かにあなたの言う通りね。」
アンジェリカは軽く微笑んで、翔の知り合いらしい少女の言葉に続ける。

「グランプリに参加する以上、1位を目指す、チャンプになろうと努力するということは当然のことだわ・・・」
そこまで言って、少し間を置く。

(でも、私が言いたいのは、あなたにとって、グランプリに参加すること、
チャンプになることが、何を意味するのか、と言うことなのよ・・・)

「でも、私が言いたかったのは、
もっと根底に流れるもの・・・なぜ、ここに、このグランプリに参加しているのかと言うことなの・・・」
アンジェリカはそう言うと、二人を見つめた。

アンジェリカより翔&まゆへ

#ぺぇさんへ・・・書き込みに時間がかかっているようなので、先に書きこんでしまいました。
#元々、彼女が言いたかったのは()内と言うことで・・・
#あとはよろしくお願いしますね・・・
98年11月23日:23時08分56秒
contrast... / Foresta

「うんうん、分かる分かるよ。うちと一緒で初出場なんだろ。
この中にはF1とかに出てた奴とか、ルマンとか、パリダカに出てた奴とかいるから、
あんまりそう言うのはないんだけどね。
こっちのブライアンとかは緊張しすぎでねぇ。」

 え? あれ?
 いや、初出場じゃなくて予選通過が初めて……

「……ま、いいか。」

 過去2年、31戦DNQ(Do not Qualify)、1戦DNS(Do not Start)。
 そんなの、わざわざ訂正までして自慢しても仕方ない。
 それに、他のチームとこうして話をすることなどそうそうあるものじゃない。
 だったらこの場で、誤解されたまま終わって別れても別に構わないだろう。

呟きは喧噪にかき消され、目の前の相手にも聞こえることはなかったようだ。
だが、最後の方の認識は少々甘いような気がするがいかがなものか。(笑)

「フォーラだって、こんなおおきい大会ははじめてだろうに。」

考え込んでいる間に、今度は金髪の男。
日本人ばかりのSTSとここ四龍では、ピットの様子が随分と違っている。
これも、部外者でも分け隔てなく受け入れる土壌……なんだろうか?

 でも、私はきっとSTS以外では、生きていけないのだろうな。
そう思う。
 他のチームでは、私程度の腕ではやっていけない……とても。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−その頃、ところ変わってSTSピット−

未だ内臓をさらけ出しメカニックの群がるマシンを、
STS監督、野上 久は腕を組み、ただじっと見つめていた。
予選3周目でいきなりのトラブル。結果、アタックは混んだタイミングでの一度きり。
予選を通過できたのは、ある意味奇跡的と言っていい。

「あれだけテストを繰り返したのに、まだHTM制御に問題が出るとはな……」

しかし、そう言う彼の口元には、はっきりと笑みが浮かんでいる。

「だが、STS−TF1……ようやく完成した。
予定より1年、上との約束より2年も遅れてしまったが……」

天羅フォーミュラへの参戦を検討する際、他部門との折衝で、レース活動を担うSTSは
参戦の1年前倒しを余儀なくされた。その折衝での代表が彼、野上だった。
その後、STSのTGPX活動は極度の不振に陥る。
だが彼は全力で、監督辞任を拒み続けた。

 首をすげ代えてもなにも変わらない。必要なのは時間。
 そして、それを失ったのは俺の責任。代わっても、他の者に泥を被らすだけだ。
 それになにより……俺は、マシンを完成させたい。

風当たりが強くなり予算を削られる中、何者にも縛られない究極のマシンを作るという
欲望だけを支えに、彼は生きてきた。
内部ではあえてワンマンに振る舞い、批判を己一人で受け止めた。
この4年で、まだ(?)50の彼の頭には、すっかり白髪が目立つようになってしまった。
服用する薬の数も増えた。
だが、そんなことは己の欲望の前には、全て些細なことだった。
ただ一つ気がかりだったのは……

「おい、花憐はどこに行った?」
「さあ? その辺散歩してくるって言ってましたけど。」
「そうか……ならいいんだ。」

 メカニックの泥は俺が被れるが、流石にステアリングを握る訳にはいかない。
 あいつには随分と負担をかけてしまった。
 だが、それも去年までで終わりだ。
 去年の「羽根のないセイレーン」で予選を通って見せたお前なら、今年は……

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−ところ戻って四龍ピット−

奥の方からわき起こる歓声で我に返る花憐。
どうやら、ビール瓶切りが炸裂したようだ。

 はっ、いけない。気分を変えようとしてるはずなのに、また……

なんとかしよう、なんとかしよう。慌てて周囲を見回す。
視界の奥のさらに隅に、シートで厳重に覆われた物体が入る。

 あ、あれは――

――蒼雷?

予選でも、間近で見たわけじゃない。けど。
無意識に、喉がこくり、と鳴っていた。

98年11月23日:13時06分41秒
悪意なき言葉の暴力(無知っておそろしい) / Dr.李
 「す、すみません。よろしくお願いします。 初めての決勝を控えて何かあったら、チームに申し訳が立たないんで……」
 
 「うんうん、分かる分かるよ。うちと一緒で初出場なんだろ。
 この中にはF1とかに出てた奴とか、ルマンとか、パリダカに出てた奴とかいるから、あんまりそう言うのはないんだけどね。
 こっちのブライアンとかは緊張しすぎでねぇ。」
 
 といいつつ、金髪碧眼の男をさす。
 いうほど緊張はしてないようだ。
 平然とグラスを傾けている。
 「フォーラだって、こんなおおきい大会ははじめてだろうに。」
 彼だけは、英国英語のようだ。
 「あはは、そうだけどねぇ。レーススタッフはじめてのあんたよりはましだよ。」
 
 そうこうしてると、一角で歓声があがる。
 「4番、金 大圏! 割ります! うりゃあ!」
 パリーン!
 手刀で、ビールビンの口を切る!
 
 あがる酔っぱらいの歓声!
 「いいぞー金!」
 「ちゃんとかたづけろよ〜!」
 
 四龍の狂宴は始まったばかりだった。
 
98年11月22日:06時17分06秒
アナタだけが頼りですぅ / Foresta
「あ、あわわ……」

ピットへと文字通り引きずり込まれる花憐。
とうとう踏み込んだ。いいのかなぁ……
だが、初対面、しかも部外者ということを気に留める様子もなく、
みんなそれまで同様(以上?)に盛り上がっているようだ。
ほっと安心。……そしてわき出る不安。
この、酒の席特有の、そこはかとなくとりとめのない感じは……
決勝前に二日酔い。
まさか、そんなことには……

「しかしナンだねぇ。あんたも運がないねぇ。」

新たな恐怖におそれおののく花憐に声が掛かる。
女性の声だ。
振り向くと、東南アジア系らしき女性がグラスをこちらに向けている。
中身は……アルコールではないようだ。

「す……すみません。」

オレンジジュースの入ったグラスを受け取る。
とりあえず、これを持っている間はアルコールを注がれることはないだろう。
……たぶんだけど。

「よりによってうちの連中に捕まるなんてね。
まぁ、明日は本戦なんだし、遅くならないうちに帰してあげるけどさ。」

理由はよく分からない。
だが、とにかく、花憐はこの時直感した。
今、この場で頼れるのはこの人しかいない、と。

「す、すみません。よろしくお願いします。
初めての決勝を控えて何かあったら、チームに申し訳が立たないんで……」

思わず深々と頭を下げる。
まさに、必死の哀願であった。

98年11月22日:01時44分42秒
アクシデント:ピットから呼ぶ声が聞こえる / Dr.李
 「よぉぉぉし、決まりだ!!」
 そのまま、肩を抱きかかえ、ピット内に引きずり込まれる綾垣 花憐・25才。
 
 逡巡即ち死!
 
 酔っぱらい達はすでに彼女がどこのどういう人間かも気にせず、新たな客をもてなし始める。
 
 いいのか四龍、止める人間は今はいないぞ!
 
 「しかしナンだねぇ。あんたも運がないねぇ。」
 そう言ってきたのは、大柄なメカニックの女性だった。
 話す言葉は英語だが生まれは明らかに東南アジアだ。
 「よりによってうちの連中に捕まるなんてね。
 まぁ、明日は本戦なんだし、遅くならないうちに帰してあげるけどさ。」
 
 しかし、このチームは初陣前というのにかなり余裕があるな。
98年11月22日:01時26分35秒
ああ、判定失敗 / Foresta
「ただで四龍の前を通らしたら、こちらがおてんと様に怒られらぁ」

「さすが酔っぱらい」と言うべきか、言ってることがむちゃくちゃだ。
助けを呼べないかと、ピットの中の面々に視線をやる。
…………が、どうやら彼の発言を受けて、さらに盛り上がっているようだ。
とても援軍は期待できそうにない。

「それに、そんなしけた面してたってつまんねえだろ?
そういうときはバカ騒ぎするのが一番さぁ。」

「え……」

一体どんな表情をしていたんだろう。
酔った勢いの発言だ。そんなに真に受けることもなかったのかもしれない。
しかしこの言葉は、花憐の心にさくりと突き刺さっていた。
こわばってしまった気分を変えようと外に出たはずだったのに、
いつの間にか、一人でもっと深みにはまっているではないか。
……今は、一人でいてはダメなんだろうか。
そう考えると、盛り上がる四龍のピットが、なんだか魅力的な空間に見えてきた。

「そう、ですねえ……」

でも……ピットといえば城も同然のはずだ。
いくら酒の勢いとはいえ、本当に入ってしまっていいものだろうか?
すらりとした指で頬を掻きながら、ためらいがちな返事しかできない。

しかし彼女は甘かった。

酔っぱらいの思考ルーチンとは、往々にして
「渋る相手 = 引きずり込むもの」
とdefineされているモンなのだ。

つまりこの瞬間、彼女の運命は決したのである。


#皆さんも経験ありませんか? こーゆーの(^^;

98年11月21日:13時29分45秒
アクシデント:酔っぱらいのオヤジ(交渉の判定に+4) / Dr.李
 「まぁまぁそんなつれねえこと言うなよ。
 パイロットって言うんだったら同じ職場で働く仲間じゃねぇか。」
 あくまで陽気な男である。
 「大丈夫、酒がのめなくても、お茶もあるし。
 料理はうまいし。
 ただで四龍の前を通らしたら、こちらがおてんと様に怒られらぁ」
 
 言ってることが分かってるのか酔っぱらい?
 
 「それに、そんなしけた面してたってつまんねえだろ?
 そう言うときはバカ騒ぎするのが一番さぁ。」
98年11月21日:01時34分50秒
……誰?(笑) / Foresta
「は?」

いきなりの声に、とまどう花憐。
自分は今までコース上でもそれ以外でも、端の方でこそこそとやってきただけで、
声をかけてくるような知り合いなどいない。
実際、今まで一度もこんなことはなかった。

誰だろう……と声の方に振り向くと。

 誰だろう?(笑)

 え〜っと。
 あ、ここって四龍のピットだ……いつの間に。
 もしかしたら、彼らは私が他チームのパイロットだと知らないんじゃ?
 うん、きっとそうに違いない。
 お酒で盛り上がっているようだし、それだったら、納得もいく。

「あの……す、すみません。私、これでも一応他チームのパイロットなんで、
そういうのはまずいんじゃ……」

しばしの硬直の後、苦笑しながら断りを入れてみる。


#李さん、引っ張り込んでくれてどもです。
#まあよっぱらいにゃ勝てないだろうなぁ(^^;

98年11月21日:00時33分25秒
初陣前の愉快な人たち / Dr.李
 「よぉ、そこの道いく美人!一緒にのまねぇ?」
 英語で話しかけられる。
 いつのまにか、可憐は四龍の目の前まで歩いてきてしまったようだ。
 ピットの中に転がる酒ビン。
 おつまみというにはちょっと豪華な中国料理。
 みれば、メカニックからスタッフまで宴会を始めてるようだ。
 
 声をかけてきたのは、中国系の顔したメカニックの1人だった。
 
 「いいぞ、そーんがんばれぇ」
 後ろで無責任なヤジが飛ぶ。
98年11月19日:22時59分02秒
橘 まゆ / tomy
「も〜、レーサーならチャンピオンを目指すのはあたりまえでしょ!? もしかして、かけるってば、おじ様や長官やパパが命がけで作ってるカ−マイン・レイに乗っていながら、1ポイントで取れればいいや、とかそんな風に思ってたの?」
構ってもらえないので、鍋をつつきながら横槍を入れる まゆ。気のせいか突っ込みも厳しい。
98年11月16日:23時53分53秒
凪澤翔 / ぺぇ

「確かにそうね。
・・・でも、それぞれ自分なりの目的があってここへ来ているのだから
男、女というのはあまり重要な事ではないと思うわ・・・」

「それぞれ自分なりの目的・・・ですか?」

すこし驚いた表情をする翔。

「それはチャンプになる、ということですか?」

翔よりアンジェリカさんへ
98年11月16日:02時59分03秒
33戦目の初陣 / Foresta

もはや人影のまばらになったピットレーンから、ホームストレートをじっと見つめる
人影があった。
STSのドライバー、綾垣。
今年で3年目になる。が、彼女を知る人間はそれほど多くない。
何しろ明日、初めての決勝を走るのだから。

視線の先にあるのは、24番グリッド。
明日の自分の席を見ながら、思いを巡らせる。

 観客は誰も見ていないだろう。
 大抵のレーサーは歯牙にかけてもいないだろう。
 でも、私たちはこのグリッドを、羨望のまなざしで見続けてきた。

 去年で全てが終わったと思っていた。
 結果が出せなければ終わる。もともとそういう約束だった。
 でも、神様は気まぐれだった。
 そして私たちは、そのチャンスをものにした。

 誰も私たちを見ていないけれど、今年のマシンは、去年とは違う。
 でも、私自身は……もっと、タイムは上げられたはずなのに。

視線を落とし、自分の手を、そして腕を見つめてみる。
明らかに、去年より細くなっているのが見て取れる。
長期入院による体力の衰えは、まだ回復しきっていない。

 でも、そんなんじゃない……原因は。
 明日、私はどんな走りをするんだろう?
 24台のマシンがひしめき合う中で……

そんなことを考えながら、花憐はあてもなくピットロードを歩き始めた。
まるで、明日とてつもなく辛いことがあるかのような表情で……

#なんか、ずーっとサーキットの方が静かなんで、
#文才はないけれど、恥を忍んで覚悟を決めて。
#今さらですが、どうかよろしくお願いします。
#予選のタイムアタックは、コースが混んでいたのと、すぐトラブルで止まってしまい
#目立たなかったと言うことで……

98年11月16日:02時54分46秒
キャラクター紹介 / Foresta

名前:綾垣 花憐
年齢:24才
性別:女
身長:159cm

○因縁
感情:クラッシュへの恐怖(中級)
感情:私は二流(中級)

○背景
 参戦して以来の過去2年間、ひたすら予選落ちを続ける「SpeedTeam Sunray」
のドライバー。実際のところ、その結果はマシンの戦闘力不足によるところが
大きかったのだが、不振にあえぐ中で自信を喪失している。

 TGPXの前にはル・マンに参戦し、2年連続3位入賞を果たしているが、
サポート役に徹していたため世間一般の評価は高くない。一部では、タイヤも
燃料も見積もりの倍保たせて見せたという噂があるが……

 昨季最終戦では、雨の中で辛うじて24番グリッドを得るも、予選終了後ピ
ットレーンに入る間際に追突され大クラッシュ、そのまま長期入院となる。そ
の記憶が脳裏に焼き付いているのか、どうも今年の走りは煮え切らない。ただ
し、元々慎重派のドライバーのため、ぱっと見ただけでは違いは分かりづらい。


マシン名:セイレーン(ガンメタ地+フェザーホワイト)
 ブースターを一切持たない、ある意味トレンドに逆行した車体。
 水平対向12気筒+ターボのパワープラントはそれなりに高出力だが、むし
ろ低重心なエンジンとブースターレスの軽量シャシー、超多段ミッションの組
み合わせで、インフィールドでのキレの良さを持った車体に仕上がっている。
 ギヤを強化Tメタルで作り変形させることにより、超多段化と軽量化が可能
なハイパーTメタル−トランスミッションを装備。将来的には無段変速化の予
定。SSAIは音声認識のみで、疑似人格は設定されていない。

98年11月12日:23時46分02秒
アンジェリカ / May

「そうねぇ・・・」

「確かにそうね。
・・・でも、それぞれ自分なりの目的があってここへ来ているのだから
男、女というのはあまり重要な事ではないと思うわ・・・」
少し考えてから、翔にそう答える。

「あ・・・ありがと、愛美」
そう言って愛美からおわんを受け取り食べ始める。

アンジェリカより翔へ
98年11月08日:02時18分29秒
愛美&翔 / ぺぇ

「お互いグランプリは初参加だけど・・・頑張りましょうね。
・・・でも、好き嫌いはだめよ・・・くすくすっ」

そう言って、悪戯っぽく笑う。

「ははは・・・こちらこそ、よろしくお願いします。」

照れくさそうに、頭を掻く翔。

「しかし天羅フォ−ミュラって、ドライバ−にしろスタッフにしろ本当に女性が多いですね。」

その背後で、すねたまゆをあやす(?)愛美。

「だいじょうぶよ、まゆちゃん。すいませ−ん、肉団子とお野菜追加お願いしま−す!」

”なぜ野菜!?”

笑顔のまま凍り付く翔。

しばらくして追加がとどき、問答無用で鍋へ入れてしばらく煮る。

「若いんだから、たっぷり食べないとダメよ。もちろんアンもね。」

そう言って、これまた肉団子がてんこ盛り状態のお椀をまゆとアンジェリカに差し出す愛美。

「翔君もお野菜はたっぷりあるから、遠慮せずにどんどん食べてね。」

この周辺の鍋はすでに、愛美が支配しつつあった(^^
98年11月01日:23時53分44秒
受難? / Karma
 「いやわたしは必要な・・・・・・・・」
 そう利奈に答えようとして振り返った時に見たものは・・・・・・
 
 心配そうにすがり付く小犬のような目でこっちを見ている利奈の目
 
 
 「・・・・・・・・・・・・・・・・・わかった」
 半ばあきらめたように答える晶。
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