天羅万象掛け合い:激走編 LOG 010

天羅万象掛け合い:激走編の1999年09月22日から2002年01月04日までのログです。


2002年01月04日:23時06分21秒
崖っぷちの決意表明 / MalezaH(旧Foresta)

「では、私はこれにて!」

船長が花憐をおろして去っていく。
ようやく地面……もとい、床の上に足をつけた彼女。

「……やぁ、Ms綾垣」

「あ!……ぅ……」

そして、絶句。
第1戦の時に話した相手が、乗船してからずっと顔を合わせるのを避けていた相手が、
困惑の表情を浮かべて、目の前にいた。

別に彼女とて、ずっとこのまま逃げ続けようと思っていたわけではなかった。
オーストラリアで、レーサーとしての仕事をしたいと、
第1戦の分まで仕事をして、レーサーとして、堂々とサーキットを歩きたいと、そんな思いを持ち始めていた。

しかし、龍は、今目の前にいる。
第1戦での、後味の悪い別れ。今、龍と花憐の間にあるのはそれだけである。

 せめて、これが第2戦の予選の後だったら……

龍の顔を見上げて固まったまま、そんなことを思う。
どうすることもできないまま、重苦しい沈黙が続く。

 龍さんが、困ってる……気を使わせてる……
 私がいけないんだ……全部、私の……なんとか、しないと。

すっと目をつむり、ゆっくりと深呼吸をする。
覚悟を決めて目を開く。龍の目をまっすぐ見つめ、切り出した。

「私……負けませんから。
 私にも2年間天羅で走ってきた意地があります。
 このままじゃ終わらせない……
 オーストラリアでの私を、見ていてください!」

 だたの強がりだったかもしれない。勢いで言っただけかもしれない。
 でも、私なりに、変わりたいと思っているんだと伝えたかった。
 けど、もしかしたら、喧嘩を売っただけにしか見えないかも……と、
 言い終わってから、思った。


#あけましておめでとうございます。
…………すみません。ごめんなさい。1年ぶり……
フリーター生活も終わりまして、すっかり環境変わってしまっています。
これからもなかなか来れないと思うのですが……ほんとすみません……

あ、あと、脇にいるはずのフレアについては、花憐必死になっててその存在に気づいていないということで……
2001年07月26日:15時12分33秒
のほほん / りる
「おや? どっかで見たお尻がやって来たね」
90kgのバーベルを上げ下げしながら、フレアはトレーニング室に入ってきた花憐をそう評した。
いや、確かにその表現は間違っていないのだ。
先ほどのマッチョな船長に抱えられた花憐は、寝そべっているフレアからはお尻しか見えなかったのだから。
「ちょうどいいや。今、あんた暇? 暇だったらちょっと付き合ってくんない?
 何かそこのおにーちゃんは嫌がってトレーニング付き合ってくんないのよね〜」
バーベルを置き、寝そべったままで頭だけを花憐(のお尻)に向けてフレアが言った。
猫のような笑顔で。

#れぽーとピンチです。現実逃避に来ました(爆)
2001年05月06日:23時13分53秒
トレーニング室にて / Dr.李
 嵐は去った。
 
 ロバート龍と名乗るその青年はそう思っていた。
 目の前には、美女がいる。
 だからといって、愛想良くしようとか、声をかけようとは思わなかった。
 人によっては、導火線に火のついたTNT火薬つきの宝箱にでも手を出すのかもしれないが、
 ロバート龍は少なからずともそこまでリスクの高い事をする気にはなれなかった。
 するのは、サーキットで十分である。
 さいわい、あちらもあまり気にしてないようではあるし。
 
 嵐は過ぎたはずであった。
 だが、嵐の季節と言うものは、連続して嵐を生み、運ぶものであるという事をロバート龍は忘れていたのかもしれない。
 
 奥から声がする。
 剛魁坐船長のものだとは分かる。
 だが、もう一人は?
 聞き覚えのある声である。
 一緒の船に乗ったのだ。
 あってもおかしくない。
 だが、どうして彼女はいつもこう、間が悪いのだろう?
 
 頭痛を感じ、右手の親指でこめかみを抑える。
 
 「ささ、お客人!
 こちらが、東雲のトレーニング室ですぞ!!」
 なぜ、抱えてるのだ、船長?
 おもわず、こころの中でツッコミを入れる。
 
 「・・・やあ、Ms綾垣・・・。」
 こういうとき、主任ならなんというのだろう?
 自分の少ない経験では、彼女を傷つけずにフォローできる物言いには自信がなかった。
2000年12月30日:03時06分38秒
花憐@不運な人 / Maleza1.45@Foresta

人気のない階段の踊り場で、花憐は一息ついていた。
もうこの階段を何往復しただろうか。良く覚えていないが、とりあえず今のところ誰とも会っていない。
いいトレーニング場所を見つけたのかもしれない……けど……

「は〜〜…、疲れた……」

下まで降りて、ひとまず終わりにしよう。
階段を駆け下りる。最後の踊り場を回ったところで、ほんの気まぐれを起こす。ぽーんと飛び降りてみようかな?、と。
腰はミニスカートだが、スパッツの上に履いているだけだし、気にすることもないだろう。
一応周囲に人が居ないことを確認して、最後の10段ほどを残して……たんと蹴り出す。が。

「おをっ!?」

どこからともなく丁度現れた、やたら逞しい人影が声を上げる。
それは、そう、剛魁坐船長の姿だった。

「ああああああっ!?」

悲鳴を上げるが、跳んだ後ではどうすることもできない。
相手は驚いたのか、よけもせずこちらを向いてその場に立ち止まっている。完全に、直撃コースだ。
目を瞑る。鈍い衝撃。そして……そのまま何も起こらなかった。

「あれ……?」

薄目を開けると、目の前に廊下が続いている。転倒してもいないし、先ほどの男の姿も見えない。

「はっはっは、健全な精神と肉体を兼ね備えた東雲乗組員にとって、この程度のアクシデンへの対処など造作もないこと。
決してスカートに目を奪われて動けなかったわけではありませんぞ!
しかしお客人、あなたの行いは危険すぎますな! 階段は飛び降りる為のものではありません!」

声は、真横から聞こえてきた。よく考えると、今自分は床に足を付いていない。
見事に受け止められて、そしてそのままの状態で抱えられていたのだ。

「お客人、こんな所で散歩か何かですかな?」
「あと、えの、その、トレーニングを……終わろうかと……
「なっ、なんとをっ!? このような場所で鍛錬ですと? お客人さてはこの船のトレーニング室の存在をご存知ない!?」
「いえ、あの、そういうわけでは……」
「むぅ!まさか遠慮なさっておられるか?さてはまだトレーニング室をご覧になったことがないと見た!そうですな!?」
「え、ええ、まぁ……」

なんとなく龍と顔をあわせづらくてまだ近づいてないから、だが。

「ご心配なく!確かにこの船のトレーニング室は本来乗組員のために用意されたものですが、
利用者が1人や2人増えても容量のパンクなどという軟弱軟派なこととは無縁!早速ご覧に入れましょう!今すぐ!」

言って花憐を肩に抱え直して元来た方へとずんずん進んでいく。

「いえ、あの、私はもう……」
「何を仰います!今回は事なきを得たから良いものの、もしまたあのようなことを繰り返し、怪我でもされたら一大事!
ここは強制的にでもトレーニング室へお連れして、そこで心ゆくまで鍛錬に励んでいただくのが船長たる私の勤めというもの!
ああ決して『小柄な少女も良いなぁ』などという不健全な心でこうして抱え続けているわけではございませぬ。
ご安心召されい!」

おいおい。

「いえ、その、逃げませんからお願い下ろして……」

高々とおしりを突きだした格好で運ばれているのだから、そりゃあ花憐にしたらイヤだろう。

「さぁ〜言ってる間に見えてきましたぞ!あそこです!」

天地が逆転した花憐の視界に、無情にもトレーニング室の入り口が見えてきた……

2000年12月24日:05時40分06秒
”東雲”船上 / Dr.李
 「そういや、うちのもんはみんなどこいってんだい?」
 姉御が主任に言う。
 「トレーラーで仕事してたんだけど、岩清水がね・・。」
 苦笑い受かべる主任。
 「レトロゲーム見つけたぁ!とかいって戻ってきて。
 で、いま休憩中のはずだよ。」
 「あらま。まあ、休暇は今のところ自己申請だしねぇ。
 で、部長達は?」
 「収支決算してたよ。
 翠蘭さんは、入国手続きの関係の書類整理。」
 「ふうん、我らがパイロットは?」
 「トレーニングルーム見てくるって言ってたよ。」
 「どうでもいいけど。」
 言葉を切って、主任を見つめる。
 「なんだい?」
 微笑みながら、姉御を見つめ返す。
 「なんだって、そんなに他人の動向に詳しいんだい?」
 「ヒ・ミ・ツ」
 いたずらっぽく笑った。
2000年11月27日:00時36分43秒
”東雲”船長・剛魁坐 / Dr.李
「うむ、お客様である以上、ご自由にお使いしていただいてかまいませんぞ。」
グッと両の拳を左わき腹手前で合わせ、ポーズをとる。
ロバート龍はあきれた顔をしてるが。
「しかぁし!トレーニングはくれぐれもお一人ではなされませぬように!
万一ということもありますからな。
サポートする方をお連れになってからお使いください。
私どももお客様の勝手な使用に関しては責任は取れませんので。」
そういうと、でわっといいつつ船長は仕事に戻っていった。
 
 毒気を抜かれた顔してそこにとどまるロバート龍。
2000年11月22日:17時21分23秒
フレア進撃フェイズ−ターン1 / りる
「うぁ〜、退屈だぁ…」
フレアは館内を闊歩…いや、散歩していた。
先ほどから、やたら妙な視線を受けるのは気のせいか。
「しっかし、誰が危険人物よ全く…」
乗船時の一件を根に持っているらしい。ちなみに、本人はある程度は自覚している確信犯だから、なお性質が悪い。
「…本気で暴れてやろうかな」
しかも何か不穏なことを口走ってるし…

「あ〜あ、だけど本当に何もないね…」
やたら広い船内を歩き回りながら、そう愚痴をこぼす。
「何か面白そうなことでもないかな…ゲームセンターとか」
と、フレアが「とか」を言い終わったと同時に、前方の部屋から何やら野太い声が聞こえてきた。
「健全な精神は、健全な肉体から!をモットーにまず、何者にも負けぬ体作りに重点を置いた結果!
 このような設備になってしまったのです。」
「あん?」
どうやら、トレーニング室…のようだ。
なぜ船にトレーニング室が…という下らない考えは取り敢えず丁重にご退場願って、フレアはそちらに近づく。
よく見ると、ロバート龍と、マッチョな親父がそこにいる。帽子を見る限り、あのマッチョ親父は船長のようなのだが…
「ですから、お客人も遠慮なく体を鍛え、精神を健全にしてくだされ!
 がはははははははははははははははははははははは!」
やたら豪快な親父である。
フレアはそこが気に入ったのか、トレーニング室に入っていった。
「やっほ〜、ここは自由に使ってもいいのかな?」

#次は誰のフェイズでしょうか…(笑)
2000年11月21日:21時40分59秒
限りない空の下で / Dr.李
「いやあ、いい天気だねぇ。」
 鷹羽海運のロゴの入った巨大フェリー”東雲”のデッキで姉御は空をみながら目を細めていた。
 「まあ、とはいえいつ荒れるかわからないがね。」
 主任が笑いながら、姉御に話し掛ける。
 海は、特にこれから向かうオーストラリアには赤道を通過しなければならない。
 船の上も海も荒れそうだ。
 そのころ、フェリー内の一室では・・・。
 「とりあえず、チーム丸ごとが私達以外に二組。
 人員の一部が1チーム。
 で、運行代金設定がこれだけだったから、金の支出がこんだけで収入がこんなものか。」
 ギルバート楊部長以下が収支計算に追われていた。
 ちなみにこういう時、崇華月秘書もいっしょである。
 同じ部屋に、呉翠蘭弁護士がおり、入国用の書類一式等を一手に引き受けていた。
 「まあ、いつものことはいえ・・・。」
 呉翠蘭が一休みがてら、お茶を自分とついでに他の人間分も注ぎながら言った。
 「今回は大波乱の予感がしますね。私の出番も多そうです。」
 「うむ、他のチームをあたれといったのを少し後悔してるよ。」
 書類から目を離さず、一言部長が返した。
 
 同時刻フェリー内トレーニング室
 「なんでこんな船にこんな豪勢なトレーニングルームがあるんだ?」
 ロバート龍は半ばあきれていた。
 もっとも、もとより長距離輸送用の船だから、運動不足解消のためにあってもおかしくないのだが。
 「説明しましょう。」
 むん!と言った感じでポージングするロバート龍と背丈は同じで肉付きは一周りか二周りでかい男・・・
いや漢が怖そうな外見とうらはらに丁寧な口調で語り始めた。
 「この”東雲”の乗組員たるもの常に不測の事態に備え、心を健全に保つ必要がありと、船長たる私は考えました。
 そこで!」
 ふん!ポーズを変える。ただ圧倒されるロバート龍。
 「健全な精神は、健全な肉体から!をモットーにまず、何者にも負けぬ体作りに重点を置いた結果!
 このような設備になってしまったのです。」
 よく、申請が通ったな、他人事ながら何気にそんなことを考えるロバート龍。
 その間にまたもポーズを変えながら、船長と名乗った漢が言う。
 「ですから、お客人も遠慮なく体を鍛え、精神を健全にしてくだされ!
 がはははははははははははははははははははははは!」
 なんとなく自分はとんでもない船に乗ったのでないか?
 そんな疑問が頭を掠めた。
2000年11月15日:10時31分15秒
七御崎乗船 / 御影
「親父っさん、四龍からですよ。船に空きがあるんで相乗りしないかって」
「ん? ・・・寄越せ。 どうも、高村です。 え? ・・・ああ、丁度いい、お願いしますよ」
亮から電話を受取り、権蔵は二言三言相手と話し、受話器をおいた。
「どうすんですか?」
「丁度いいからな、乗っけてもらう」
「四龍との相乗りの何が丁度いいんですか?」
「フレアのしでかしたこと、まだ詫び入れてないからな。 ついでに謝っとく」
「謝罪文、あっちに行ってるでしょう?」
「きっちりと頭下げるのがスジってもんだ。それに、朝みたいなことになったらかなわんからな」
「なるほど。じゃあ、そっちに荷物運べばいいんですね。フレアさんはどうします?」
「ほっとけ」
むっつりとした顔で言い切る。
「・・・無用な騒ぎ、持ち込むこともありませんね」
権蔵の言わんとしていることを即座に読み取り、納得する。
「そういうこった。おい、お前ら、ちょっと聞け」
そう言って、権蔵はクルーに予定の変更を伝えた。


#うを! 何か話進んでる(笑)
#というわけで、遅くなりましたが、七御先も乗船します。
#どうぞよろしく。
2000年11月14日:23時56分29秒
出航 / Dr.李
 「荷物、予定分は全て、積み込み完了しました。」
 楽静心の一部通商部門の鷹羽の海運事業部から来た
 推定年齢35歳ほどの男がギルバート楊に話し掛ける。
 「ああ、無理を聞いてもらってすいませんね。
 うちだけならともかく、他のところまで。」
 「いえ、オーストラリアに向かう最中ですからね。
 このご時世、なかなか満杯ってのは難しいんですわ。
 ところで先ほど何か騒ぎがあったようですが・・・?」
 「ああ、ご心配なく、危険人物が乗り込もうとしたので、
 うちのスタッフが、保険(損害賠償制約書)を掛けようとしていただけですから。」
 「ああ、そうですか。
 さて、それでは、こちらは出航手続きをしてきますから。」
 そういって、海運の男は去っていった。
 ひとりその場に残った部長、ギルバート楊は男を見送りながら
 「さて・・・無事に済むわけないが、被害は最小にとどめなければな。」
 そう呟くと、彼は彼のスタッフ達と話し合うために、部屋に向かった。
2000年11月14日:02時45分46秒
STS、丸ごと相乗り決定 / MALEZA1.45@Foresta
「お帰り、花憐。今日のレースはお疲れだったな。」

 片づけに追われるピットの中で自ら機材を背負った監督が立ち止まり、
随分と遅れてピットに到着した花憐にねぎらいの言葉を掛ける。
しかし花憐はうなだれたまま、返事の言葉は帰ってこない。

「おいおい、そんな顔しないでくれよ。最後のミッショントラブルは、すまなかったと思ってる。
 その、詫びというのもなんだが、ピットで止まってたケルベロスよりも、結果先に
 コントロールラインを通過したわけだし……何だ、参考ぐらいには、お前の希望を聞こうじゃないか」
「……………たぃ。走りたいです……オーストラリアの決勝」
「そうか……そうだな」

 同意しながらも、野上は顔をしかめていた。
直線が非常に長い第2戦、ラップタイム勝負の予選を突破するのは極めて難しい。
結果が出せるとすれば第3戦以降。花憐もその辺のことはわかっているはず。
いや、わかっているからこそ、今こういう言葉が出てきたのか……

「テストしましょう。オーストラリアに行く前に」
「あれか? ……今のままじゃ、絶対にエンジンがぶっ壊れるぞ」
「今のままじゃダメだからテストするんじゃないですか。
 タイムアタックが終わるまで、ほんの2,3周持ってくれればいいんです!」

 花憐が頭を上げた。その目には涙が浮かんでいた。
しかし、涙の下の瞳は……

「どのみち決勝には使えないシステムだぞ」
「決勝に残れれば、あとは私がなんとかします。第2戦で仕事、したいんです」

 力強い答えが、帰ってきた。

「監督、ちょっとよろしいですか?」

 花憐の台詞ではない。保留中と思われる電話を手にしたスタッフからの横やりだ。

「四龍からの連絡なんですが、オーストラリア行きチャーター船への相乗りを募っているとかで……」
「すっ四龍!?」
「寄越せ」

 電話を奪い取る野上。弱小チームは移動手段を確保するだけでも大変なんである。

「……というわけで、第2戦の行きの便は荷物共々四龍と一緒な」
「(行きの便じゃ、汚名返上が間に合いませ〜ん!)」

 野上の言葉を聞いた花憐の瞳は、さながら怯える小動物のようであった、と
電話を取り次いだスタッフは言っておったそうな。

2000年10月25日:01時20分36秒
九津見(胎動) / Karma
 「データの圧縮・移送処理完了」
 「“ウィンドメア”の搬送準備も完了」
 撤収準備を整えているピットクルー達があわただしく動く。
 
 「・・・・・・・・・わかりました。皆さんはマシンとともに移動して向こうでの準備をお願いします」
 クルーにねぎらいの言葉をかけながら芦屋が次へ向けての指示を出す。
 「ただし、メディカルスタッフのBチームは我々とともに移動してください。パイロットのメディカルチェックを行いますので」
 
 「チーフは?」
 「ちょうど四龍が船をチャーターしているようですので情報収集も兼ねてそちらに乗りこみます。移動中の連絡はメールで」
 「了解しました・・・・・・・・・全員、移動開始!」
 ばたばたとクルーが必要な機材とともに移動を開始する。
 
 
 (さて、と・・・・・・今回はまぁスポンサーも満足行く結果になりましたが次には各チームとも対策を練ってくるでしょうね・・・・)
 (とはいえ、セカンドの適任者がいないのも事実ですし・・・・・)
 (“ホーム”の方に急がせますか・・・・・)
2000年10月02日:11時40分13秒
フレア / りる
「ふあぁ〜〜あ、よく寝た……」
先ほどまで自分が走っていたサーキットを見下ろせる丘の上で、フレアがむくりと起き上がる。
「何か1年くらい寝てた気がするなぁ」
…気のせいだろ。
「さて…と」
肩をぐるぐる回しながら、当ても無く歩き出す。
「どうやって次の会場に行こうか…確かおやっさんは『勝手に行け』とか言ってたし」
普通に聞けばひどい話である。だが、「彼女だけ」がそう言われたのなら納得がいくのは何故だろうか…

「う〜ん……ん?」
フレアの目の端に移るのは、四龍の船。
「丁度いいのがあった。あれで行こう」
どうやら目覚め際の暴風雨は四龍の船に狙いを定めたようである。


#久しぶりです。フレアの台詞じゃないけど本当に1年くらい書き込んでない気がする…
#大学に入ってネット環境がやっと整ったので、ようやく再開できそうです。
#でも何か最近書き込み少ない…零のせいか?
2000年09月27日:15時15分14秒
ロジャー、皇帝、美咲 / tomy
 病室
 
 「ん…、そういや、いつ退院できるんだ、俺は?」
 ロジャーは剣崎に問う。
 
 「全治一週間だ。腹部の怪我が思ったより重かったようだが、第2戦には間に合う」
 
 「…腹の怪我はテメェのせいだろうが。手加減ぐらいしやがれ!」
 
 *
 
 レース終了後、ピット
 
 「お疲れ様、レオン」
 「いや、勝ち切れずに申し訳ない」
 
 美咲にわびる皇帝。
 
 「仕方がないわ。マルチブーストへの対抗策を立てていなかったもの」
 
 「策か…一つ無いではないが、あまり使いたくはないな」
 
 「…何?」
 
 「マルチブーストマシンは構造上いくつもの欠点を抱えている。
  その中で最大の欠点は、慣性制御用のブーストを、機体の側面や全面に配置せざるを得ない点だ。
  慣性制御用ブーストにエンジントラブルが発生すれば、機体を立て直す事は難しい。そしてこちらのブーストのほぼ無酸素の排気を向うのブーストの吸気口にぶつければ、エンジントラブルを意図的に発生させる事が出来る。こちらが噴射型ブーストであれば、高熱の排気をぶつけるのは明らかな反則だが、ギャラホルンは通常ブーストだ」
 
 「なるほど、あなたの主義に反する戦い方ね」
 
 「ああ、私としては天羅フォーミュラGPを不粋な泥試合にしたくはないのでね。
  この策を採るかどうかはオーナーが判断してくれ」
 
 そして、二人はピットを去っていった。
2000年05月12日:00時36分25秒
四龍 / Dr.李
 「ふむ、まあ、なかなか見ごたえがあったというところかな。」
 部長がつぶやく。
 「一応レース後のチェックがすんだら、蒼雷を回収。そして、撤退だ。
 次のオーストラリアには船で向かう。
 ・・・ま、リタイアとはいえここまでやれれば十分だろう。」
 
 その他の細かい指示を出しながら、撤退準備をすすめる。
 壁に向かってぶつぶつ何か言ってるスタッフが一人いないでもないが、
 まあ、いつものことだ。
 
 「ただいま戻りました。」
 ロバート龍が戻ってくる。
 簡単な報告とミーティングを行う。
 
 「さて、どうするか。
 一応船はチャーターしたが、利益を出すためには、他のチームもあたってみるか?」
 部長の一言で、仕事が増えた。
 
 各チームの方へ。
 一応、四龍は船で移動します。
 その前に各チームに一応、相乗りを勧めます。
 料金は通常の船チャーターよりも半額程度ですが、
 あまり、サービスは期待できません。
 ま、次のレースの始まるまでのつなぎのネタふりですので、
 気軽にどうぞ(笑) 
2000年04月21日:15時03分59秒
チェッカーフラッグ / tomy
「今トップの3台がコーナーを抜けバックストレートに入りました。さあ、ここからバンクを抜け栄冠に輝くのは果たして、皇帝か、皇帝の影か、はたまた若干15歳の天才か?」
ギガント、カイゼルシュトルム、ウインドメアがバックストレートに入り、解説も一層熱を帯びる。



「ギャラホルン発動」
背後のウインドメアを警戒しつつも、皇帝はギガントとの勝負に出る。



「先頭集団は各自ブーストに入りました。そのままバンク、そしてホームストレートにに突っ込むっ! これは伝説の頂上制覇を成し遂げた皇帝有利かっ!?」



「…きたかっ!?」
マルチブーストを使いギガント、カイゼルシュトルムに迫るウインドメア。それに対しカイゼルシュトルムは、まるでウインドメアに外側を譲るかのようにギガント寄りの内側に移動する。
「お前の力量信じているぞ、強敵(とも)よ」



「カイゼルシュトルムがギガントをオーバーテイクかっ? しかしこれは近過ぎるっ。まさかっ、ギガント、カイゼルシュトルム、ここで接触かぁぁぁっ?」


接触かと思われた瞬間、ギガントの衝角がカイゼルシュトルムの後輪を弾く。
一瞬の浮遊の後、カイゼルシュトルムは幾分傾いた状態で着地する。その傾きはウインドメアの行く手を遮るのに十分だった。もしウインドメアが突っ込んで来ていれば、減速か接触かを余儀なくされていただろう。

「ふむ、合格だな」
一早く異変を察知し加速を止めた晶に対し、皇帝は彼にしては最高の賛辞を送る。



…そして、

「今、チェッカーフラッグが振られました。トップは“皇帝の影”フェイト=ジャスティス、続いて僅差で“皇帝”レオンハルト=アーレンシュタイン、そして新人ながら堂々の表彰台入りをはたした香月 晶。以下“煉獄の悪夢”フレア=ナイトメア、アンジェリカ=シェフィールド、六堂 桂と続きます」
バンク出口付近での無理が祟り、皇帝は2位のまま、おなじく皇帝を警戒した香月も3位のまま第1戦は終了した。
2000年02月26日:14時42分51秒
ロジャー、病室にて / tomy
「…んで、その天才御令嬢が俺にいったい何の用だって?」
ようやく硬直から立ち直ったロジャーが美鈴に尋ねる。

「説明…、説明しろって、姉さんが」
「…はぁ、何の?」
「…ビーストの」
最初から非常に要領を得ない。こんな調子で説明になるのだろうか。…そもそもこんな調子で喋る人物にマシン開発者が勤まるのか? …そんな事をロジャーは思う。

「ビーストは二つで一つ。ビーストコアとビーストIF。片方だけではSSAIとは呼べない。片方だけで使うのは全く使わないより危険。あの時はIFが機能を止めていた。だから止めたのは正解。…でも無茶。ビーストが可哀想」

…ロジャーの想像以上に要領を得ない説明だった。

「でぇぇぇぇえい、もっと分かるように説明しやがれっ! …痛っ」

キレて捲し立てるロジャー。叫び過ぎたため傷に響いた。

「…病院では静かに」
「誰のせいだ、誰の!」

「…とにかく、これ以上の説明はここでは無理。気になるなら傷が直ってからラボに来て」
…そこに行けば理解できるという保証はないだろうけれども。

「それじゃ、お大事に」
最後にそう言い残して、天宮美鈴は病室から去った。

「…なあ、剣崎」
「何かな? ミスター・マクバード」
「ラボって何処のことだ?」
「おそらく企画開発部開発第二課のTメタル研究所内の研究室のことだろう」

「…なあ、剣崎」
「何かな? ミスター・マクバード」
「大変だな、お前も」
「…それほどでもない」
2000年02月04日:06時00分33秒
皇帝 / tomy
「ふむ…、残り1周か」
カイゼルシュトルムはホームストレートを通過しファイナルラップに入る。

「もし私とフェイトの奴を抜こうとするのであれば、機会はただ一度しかない。
マシン3台の通るスペースがあり、私とフェイトが争わざるを得ない、あの場所…」
皇帝はミラー越しに後方で静かに沈黙するウインドメアに目をやりながらつぶやく。
「さて、あの雛は仕掛けてくるだろうか。…うかつに仕掛けてこなければ合格点をやれるのだがな」

tomy:皇帝の言ってるのは最終のバンクのことです。
きっちり罠ですんで、仕掛ける場合はお気をつけて(爆)
2000年02月04日:04時46分40秒
花憐:後悔、自己嫌悪 / Foresta

「でも、私はあなたに昨日別れ際に言ったはずです。
 レーサーとしてベストを尽くそうと。
 そのあと握手までしたんですが。」

 そうだった。正直昨晩は「レーサー」という単語を意識していなかったけど、確かにあの時
ベストを尽くそうと、そう言って(言われてだが)握手をした。

「全力を尽くさなかったとは言わせませんよ。
 少なくとも貴方の仲間の名誉にかけて。」

 心臓にぐさりと、刺さった。握手をして、今日を迎えて、私は一体何をしたのか?
がむしゃらにスピードを出すことを全力だと思っているわけではない。それはそれでやはり
ドライバー的な仕事であり、必ずしもレーサーの仕事そのものではないはずだ。
だけどそれより大事なこと……果たして私はこのレースで、全力を尽くしたのか?

 そう考えると、痛い。

 コースが混んでいるという理由で限界アタックをしなかった予選。危険回避とマシンの温存の為に
敢えて後方に下がった本戦。一見まっとうなようだが、本当にそうだったのか?
自分の恐怖心を誤魔化し、安易な方向に逃げていただけではないのか?
あの独断ペナルティストップは何だったのか? クルーへの裏切りではないのか?

 痛みをこらえきれない。涙が浮かんでくる。去年までの自分とは致命的に違う点をはっきりと見つけてしまった。
私はこの2日間、レーサーとしての仕事を、「何一つ」しちゃいなかったんだ。

「龍さん……。私はクルーを裏切ったし、あなたとの約束も守っていない。私って、最低です。
 全然、レーサーなんかじゃない。これじゃ一体何のために、サーキットに戻ってきたのか……
 ごめんなさい。龍さんには不快な思いばかりさせてしまいました。本当に、ごめんなさい。」

 涙声だった。自分が情けない。龍の前にいるのが恥ずかしくてたまらない。

「私、これで、失礼します……」


#どう返答したものかと悩みました……でその結果、毎度ですがやたら長く。すみません。
#上手く短くまとめるという技量が無いんですね。自覚はしているのですがなかなか……

#あと、だいぶ続いたというのと、レース自体もそろそろ終わるのではないかという予想の元、
#少し巻きを入れるっぽくしてみましたが、まだまだかな?
2000年01月31日:17時29分02秒
日本、七御先フォーミュラ本社社長室 / 御影

・・・決まったな。
ブラウン管に映し出されているのは、ギガントとカイゼルシュトルムの激しくも美しいバトルであった。
教科書に通り理想的なラインを走ったかと思えば、相手にぶつかりそうなほどの勢いでアタックやブロックを繰り広げる。
その合間に映し出された順位に目を通し、蔵摩はこれ以上大きな順位の変動は起らないだろうと考え、テレビのスイッチを切った。
まあ、第一戦にしてはこんなものかも知れない。自分が欲張ったところで何が変わるわけでもないし、スタッフも良く頑張ってくれた。
ふと気になり、次の予定を確認する。
・・・多少の時間はありそうだ。ラボに行って、送られてきた各チームのマシンデータでも見るか。



#遅くなって申し訳ありません。
#桂はこのまま6位でゴールします。
2000年01月30日:11時03分38秒
ロバート龍 / Dr.李
 花憐の返答に怪訝な顔を浮かべる。
 少し思案顔で花憐を見つめる。
 「少なくとも、パイロットとしてはいい線いってると私は思ったんですが?」
 冷静になってきたらしい。
 「少なくとも、昨日までは確かに名前も顔も知りませんでした。
 でも、私はあなたに昨日別れ際に言ったはずです。
 レーサーとしてベストを尽くそうと。
 そのあと握手までしたんですが。」
 少し、意地の悪い笑みを浮かべる。
 
 「結果は私も貴方もリタイアですが・・・。
 全力を尽くさなかったとは言わせませんよ。
 少なくとも貴方の仲間の名誉にかけて。」
2000年01月29日:02時44分10秒
花憐 / Foresta

「君は、レーサーだろう?」

 このまま罵倒されると思っていた。黙って耐えようと思っていた。
こんなことを言われるなんて、予想外。

「レーサー……私が………?」

 龍の指をじっと見つめながら、小さく呟く。

「で、でもちょっと待って、ちょっと待ってください。えぇぇぇと、」

 龍の指から逃れるように半歩下がり、右手で額を押さえて唸る。

「龍選手は昨日まで、私のこと顔も名前も知りませんでしたよね?
 私は今こうして情けないことばっかり言ってあなたをさんざん怒らせて、
 その上あなたをろくに直視することも出来ないような卑屈な目をしてて……
 そんな私を……どうしてレーサーだなんて言うんですか?
 私には分からないですよ……」

 右手の陰から龍の顔をちらちらと覗き込みながら、花憐はそう言った。

2000年01月21日:22時12分52秒
ロバート龍 / Dr.李
 「でも、今は諦めてるんだろう?」
 
 忘れてくれという花憐の言葉がまるで聞こえてないように言葉をつむぐ。
 
 「俺の問いかけに対する答えがドライバーってのなら、それでもいいぜ。
 でもな、君はドライバーなんかじゃないはずさ。」
 
 うつむいた花憐に言葉を続ける。
 
 「速く走るだけなら、アクセルを踏みこめばいい。
 戦う意志がないなら、やめればいい。
 自分の価値が自分でわからないなら、人に聞けばいい。
 
 だが、君のチームの人間は君の言う”この程度の人間”を信じて戦ってきたのか?
 違うね。」
 
 組んでいた腕をほどき、再び花憐にむかう。
 
 「君の仲間は君とともに世界の高みを目指すのさ。
 君が仲間の努力を信じないで、誰が信じる。
 君が仲間の信頼に答えないで誰が応えるんだ?」
 
 右手の人差し指を花憐の胸、心臓に向ける。
 
 「君は、レーサーだろう?」
2000年01月21日:02時34分44秒
花憐 / Foresta

「少なくともこの俺は、レースに勝てないことが悔しいんじゃないぜ。
 この俺のために戦ってくれたみんなの気持ちにこたえられない自分がふがいないのさ。
 それを才能なんて言葉だけで、おわらそうとは思わないな。」

 オーロラビジョンの方を向いたまま視線を落としていた花憐が、震える声で答える。

「そうですね……私は一体何なのか。仮にもドライバーのくせに、速く走る能力もなければ
 戦う意志もなくしている。自分が何のために存在してるのかも分からない。
 呆れたでしょう? 軽蔑したでしょう? いいんです、それで。私はこの程度の人間なんです……」

「でも!」

 龍の方に向き直り、目を合わせ叫ぶ。いや……睨み付けると言った方がいい。
今までの彼女からは想像も付かないほど攻撃的な目だ。

「私だって初めから諦めていた訳じゃないっ!!
 慣れないカテゴリーの天羅で、熟成不足のマシンで、それでも諦めないで戦った!
 今日負けてもいい。明日負けてもいい。でもいつの日か必ず勝つことを夢見て、でも……!?」

 才能が全てなのか?
 速さが全てなのか?
 勝つことが目標なのは分かる。
 だが、目標を達成することのみが全てなのか?
 違うだろう?

 そういえば、そんなことを自分に言い聞かせながら、戦っていたような気がする。
でも、現実は厳しい。努力だけでは、負け続けでは、この世界で認めてはもらえない。
そして結局、夢は夢でしかないことを知らされた。自分にはみんなの期待に応える力がないことも。

「ごめんなさい。なんでも、ないんです。忘れてください」

 今、わざわざ彼に知らせるようなことじゃない。それに、もしこの先彼が天羅フォーミュラで成功し、
こんなことをずっと知らずに済むならばその方が幸せだ。
視線をまた落として、花憐は言葉を切った。

2000年01月20日:21時56分44秒
ロバート龍 / Dr.李
 「確かに、香月選手は……
 あの年齢で天羅フォーミュラに参戦しただけでも大したものなのに、
 その上あの過激なマシンを乗りこなして、いきなりこの順位ですからね……
 私みたいに、いつまでも後ろの方で走っている人間とは根本的に違う。天性の才能でしょうか……」
 
 横目で花憐をみれば、自嘲ぎみな笑みを浮かべている。
 
 「なるほど、Miss綾垣は才能さえあれば、速く走れると考えてるわけか。」
 
 オーロラヴィジョンをみながら、龍が口を開く。
 穏やかな表面の下に、まるで大海のおおきな波のような感情のうねりを隠しながら、ゆっくりと花憐の方を向く。
 
 「君は・・・なんなのだ?
 才能が全てなのか?
 速さが全てなのか?
 勝つことが目標なのは分かる。
 だが、目標を達成することのみが全てなのか?
 違うだろう?」
 
 「少なくともこの俺は、レースに勝てないことが悔しいんじゃないぜ。
 この俺のために戦ってくれたみんなの気持ちにこたえられない自分がふがいないのさ。
 それを才能なんて言葉だけで、おわらそうとは思わないな。」
2000年01月19日:03時18分52秒
花憐 / Foresta

「龍選手のことですか?」

 無意識のうちにこぼれた言葉だった。
言ってしまってから、隣にいるのが誰だったかを思い出し、オーロラビジョンを見上げたまま硬直する。

 しかも、龍の返事がすぐに返ってこない。
ほんの数秒の間に、大量に汗が噴き出してくる。レース中の興奮状態といい勝負だ。
花憐はご立腹な親の様子を伺う子供のように肩をすくめ、怯えた目でそぉっと、龍の表情を覗き見る。
が、明らかに失礼であろう発言に対して返ってきた龍の返答は、ごく穏やかなものだった。

「なるほど・・・ふむ、確かに皇帝から見れば小僧ですね。
 残念ですが、私の事ではなく、九津見レーシングの彼、香月といいましたか?
 彼のことです。」

「あ、くっ…く久津見レーシングのことですか?」

 真っ赤に紅潮した顔と裏返る寸前の声で答え、2,3度大きめの息をして体を落ち着かせる。
龍の返答とその様子に心底安心したようだ。しかしまあずいぶんと忙しい性格である。

「確かに、香月選手は……
 あの年齢で天羅フォーミュラに参戦しただけでも大したものなのに、
 その上あの過激なマシンを乗りこなして、いきなりこの順位ですからね……
 私みたいに、いつまでも後ろの方で走っている人間とは根本的に違う。天性の才能でしょうか……」

 微かに、自嘲気味の笑みが浮かぶ。

2000年01月17日:00時28分34秒
ロバート龍 / Dr.李
「わんぱく小僧……
 龍選手のことですか?」
 
 その答えを聞いて考える。
 はて、自分の英語は、香港なまりは入ってるが、他の連中よりはかなり綺麗な英語のはずだったが?
 
 すこし、考えたが、あながち自分がわんぱく小僧というのはずれてないのかもしれないとも思った。
 
 「なるほど・・・ふむ、確かに皇帝から見れば小僧ですね。」
 しかし、次の瞬間には、花憐に微笑みながら言った。
 「残念ですが、私の事ではなく、九津見レーシングの彼、香月といいましたか?
 彼のことです。」
 
 そして再びオーロラビジョンに目を移す。
 
2000年01月16日:03時56分09秒
花憐:口は災いの……? / Foresta


「しかし、トップ争いですか、確かに熾烈ですね。」

 龍の言葉につられ、花憐も再度オーロラビジョンを見上げる。
画面に映し出される、ギガントとカイゼルシュトルムの紙一重の「ランデブー走行」。
最高の技量を持つ者達の芸術にふと、花憐の意識が吸い寄せられ……そして次の瞬間

「このまま、F.E.I.R.Sが一位ですか。
 皇帝は、このゲーム、わんぱく小僧に興味を引かれたようですね。」

「わんぱく小僧……
 龍選手のことですか?

 ぽろりと、とんでもないことを言ってしまったのであった。

2000年01月15日:19時56分34秒
ロバート龍 / Dr.李
「はは、あやまられる程の事はしてませんよ、Miss綾垣。」
 花憐の態度を表面上はどこ吹く風と紳士的に受け流す龍。
 
 「しかし、トップ争いですか、確かに熾烈ですね。」
 オーロラビションに目を移す。
 
 「このまま、F.E.I.R.Sが一位ですか。
 皇帝は、このゲーム、わんぱく小僧に興味を引かれたようですね。」
 
2000年01月13日:01時39分49秒
花憐、我に返る / Foresta

「こんなところで座り込んでたらダメですよ、立てますか?」

「ぁ……れ?」

 背後から掛かった声に、ずっと呆けていた花憐も流石に我に返る。
とりあえずオーロラビジョンが視界に入らないよう地面に視線を固定して、
思考を整理し急いで気持ちを落ち着かせる。

(そ、そうよ。こんなところで呆けてる場合じゃないの。
 私みたいな三流ドライバーはさっさと戻ってピットの片づけを手伝わないと!
 大体、なにも私にまであんなことしろって言われてるわけじゃないんだから、
 別に龍選手が何をしたからって私がいちいち卒倒しかけたりする必要はないのよ。うん。)

 結論がこれで良いのかはともかくとして、無理矢理に自分を納得させる花憐。(所要時間不明)

「はて、見たことがあると思ったら、Miss綾垣か。
 どうしました、こんなところでへたりこんだりして。
 大丈夫ですか?」

「あ……すみません、大丈夫ですから。
 上位争いがあまりに激しかったので、驚いてしまって……」

 だが大丈夫とは言ったものの、気持ちはともかく体の方は、まだあまり立ち直って
いなかったらしい。ほとんど引っ張り上げられる形で、なんとか立ち上がる。
そしてその、引っ張り上げられる途中でふと、気づく。

(この辺を歩いている、私を見たことがある人って……誰?)

 頭で結論を出すより、立ち上がって目を合わす方が早かった。
再度襲う精神的衝撃に、思わず半歩ほど引いてしまう。

「あ、え〜と…………ご、ごめんなさいっ」

 それしかないのか、君は?

2000年01月09日:14時36分34秒
現在の順位 / tomy
 1st  F Justice    F.E.I.R.S.     (フェイト・ジャスティス)
 2nd  R Allenstein  Tenra Racing    (レオンハルト・アーレンシュタイン)
 3rd  A Kaduki    Kutsumi Racing   (香月 晶)
 4th  F Nightmare   Namisaki Formula   (フレア・ナイトメア)
 5th  A shefield   Rangley Racing Sports (アンジェリカ・シェフィールド)
 6th  K Rikudou   Namisaki Formula   (六堂 桂)
  :    :      :
  :    :      :
 retired R Macbird   Tenra Racing     (ロジャー・マクバード)
 retired R Ron     Sue-Ron      (ロバート・龍)
 retired K Nagisawa   Hayate Formula    (凪澤 翔)
 retired K Ayagaki    Speed Team Sunray  (綾垣 花憐)
  :    :      :
  :    :      :

tomy:現在の順位は以上のようになっているはずです。
今現在リタイアしてない皆さんはもれなくポイント獲得が可能です。
これ以上のリタイアが出た場合には適当な名前のザコドライバーが登場してポイントをもらっていくことになるでしょう(笑) T Kitouとか(爆)

また、個人的には(一応主役格の翔君もリタイアしていることだし)あと一人1、2回のカキコで第1戦は終った方がいいかなぁと考えてます。
1999年12月23日:23時24分48秒
ロバート龍 / Dr.李
 「さて、そろそろもどるか。」
 蒼雷の回収を見届けた後、ピットに戻る足は自然と重くなっていた。
 はっきりいって自己嫌悪といっていい感情である。
 
 ふと、道を見ればへたり込んでいるレーシングスーツの女性が見える。
 ”どこかでみたような???”
 
 とりあえず助け起こすことにした。
 
 「こんなところで座り込んでたらダメですよ、立てますか?」
 
 そういって、軽く右手を差し出す。
 
 「はて、見たことがあると思ったら、Miss綾垣か。
 どうしました、こんなところでへたりこんだりして。
 大丈夫ですか?」 
1999年12月22日:23時18分24秒
オーバーテイク / May
「・・・思ったよりエアリアルの消耗は激しいようね」
 
「はい。各種データからも確認できています・・・どうしますか?」
エリーシャがそう問いかけてくる。
 
(となると、得意なセクションで抜いた方が良いわね。
 スターゲイザーに追い着くのはほとんど不可能だから、その分確実に行きましょう)
 
「エアスラストチャージ、ヘアピン後のセクションで抜きます。
 エリーシャ、サポートよろしくね。」
 
「・・・了解です。」
 
 
エリーシャはエアリアルにぴったりとつきながらヘアピンを抜ける。
 
「・・・サブブースト起動。」
サブブーストの助けを借りてエアリアルの横に並び、そしてそのままコーナーへと進入する。
ラインから外れているが、エアスラストとエリーシャのコーナリング特性を生かしてエアリアルと並んだまま右コーナーを抜ける。
 
そしてさらにそこから加速し、次のコーナーへと進入しながらするエアリアルを抜く。
当然、そのオーバースピードのため外側へと振られるため、その瞬間を見計らって
「6番(左後方)エアスラスト!」
同時に、フロントをインに向け、ウィングを調整して、ダウンフォースを減らす。
結果として、リアがアウト側へと振られ、マシンは進行方向に対して直角に向き、路面を滑るようにコーナーへと進入する。
 
「エリーシャ、姿勢制御」
エアスラストにより小刻みにマシンの向きを変える。
マシンの向きを変えながら滑るように進んでいくと、コーナーの2/3の位置でマシンの向きとコーナー出口の向きとが一致する。
 
(・・・今ね)
「右舷、インパクト。」
コーナー進入時にチャージした圧縮空気を一気に噴射して、一瞬だが通常よりも大きい推力をコーナー外向きへ噴射する。
その噴射により一瞬だけコーナリングによる遠心力を相殺し、同時にダウンフォースを最大にして、
タイヤのグリップを回復させる。
 
結果として、大きく白煙を上げながらもコーナー進入時の速度を生かしてエアリアルを抜く事に成功していた・・・
 
#この技は高いコーナー進入速度によって相手をパスすると言う方法です。
#だからコーナー進入後の動作は全てオーバースピードのマシンを
#どうにかして曲がらせるための動作に過ぎないです。>ただの後始末とも言う(笑)
#と言うわけで、抜かさせていただきました>御影さん
#書きこむまでにだいぶ時間がかかってしまいましたが(^^;
1999年11月22日:17時24分48秒
見切り / 御影

『警告。タイヤ磨耗度40%』
ウィンドメアとのバトルでタイヤに過度の負担が掛かっていたのは承知していた。正直、良くここまでもったものだ。

57周目に入り、第一コーナーを抜けた。
『エリーシャ接近。左後方6メートル。速度差マイナス03』
後方の確認などはほとんどおこなわずに、桂はエリーシャをブロックする。
ストレートで完全に差を詰めてきたとすれば、エリーシャはこの周のうちにこちらを抜きに掛かるだろう。
この先は暫くカーブが続く。エリーシャは高いコーナリング特性を誇っているマシンだ。仕掛けてくるとすればそろそろか。
対してこちらは、タイヤがかなり磨耗している。エリーシャとコーナーへの突っ込み合戦など行おうものならあちらを巻き込んでクラッシュしかねない。
幸なことに、スターゲイザーとのタイム差は7秒のまま。ここでフレアがエネルギー切れになったとしても2周で追い抜くことは難しいだろう。
となればとるべき行動は一つ。さっさと道を譲ることだ。しかし、桂は意地悪であり、欲張りでもあった。

(・・・タダで行かせるのも、気が進みませんねぇ。もう少し、エリーシャの性能を見せて貰うとしましょうか)


#というわけで、ヘアピンでは可能な限りブロックしますがその後は素直にエリーシャに道を譲ります。
#ヘアピンでのやり取りは、すべてMayさんにお任せしますので、お好きなように抜いちゃってください(笑)
1999年11月21日:03時49分57秒
花憐:建物近辺だかパドックだか、にて / Foresta

 リタイアしてから、予想以上に時間を使ってしまった。(<主にハヤテのピット裏にいたからだが)
早くピットに戻らないと……
人々の間を文字通りくぐり抜けるようにして、花憐は走っていた。

 別に、未だ着たままのレーシングスーツを着替えるためではない。
ピットの片付け。
入賞や表彰台を狙うところならいざ知らず、予算も人員も足りない弱小チームのSTSでは、
これも大切なドライバーの仕事の一つなのである。

 謝って来ただけなのに、気づけばレースも大詰めなんて……まったく何をぐずぐずしてるんだか……
上を見上げながら、心の中で自分を責める。
行く手に高々と掲げられたオーロラビジョンの隅には、remain 3 LAPS、そう表示されていた。

 しかし……彼女にとっては、見上げたタイミングが悪すぎたようだ。
彼女がそこから目を離す前に、画面がプレイバックに切り替わる。
バックストレートを立ち上がってくる先頭グループ。その後方で突如沸き上がる、爆発的な光。
非常識とさえ思える加速力で強引に1台、そしてもう1台とかわしていく、光。

「すごい……あれだけのマシンを相手にこんな……」

 この時点で、花憐の意識は完全に蒼雷の走りに引きつけられていた。
もしここで我に返り再びピットへと駆け出していたなら、少しは彼女も気楽でいられたかも知れない。

「あゥ……っ」

 画面の中、蒼雷は全開のままバンクに突入する。3台目。うめき声が漏れるのみで、もはや言葉にならない。
蒼雷はその超高速が生み出す強烈なダウンフォース故か、なんとか姿勢を崩すことなくバンクを駆け抜ける。
だがしかし、その強烈すぎるダウンフォースが、シャシーの耐えうる限界を超えたのだろうか?
不気味な動きを始めるサスアーム、破裂し飛散するタイヤ、それらが巨大な画面にズームまでされて
克明に映し出される。

 もう制御なんかできない。早くマシンを止めて……
花憐はそう思った。おそらく、リアルタイムで見ていた人々にも、そう思った者は少なからずいただろう。
それでも、蒼雷のタイヤは駆動を止めない。
ブースターは噴射を止めない。
たまたまコースに沿って進んでいるのでは、とすら思える状態でホームストレートを突き進み……

画面が元の実況に切り替わったとき、花憐は道のど真ん中で呆然と、へたり込んでいた。


#とりあえずミーティングルームから出てきました。

#……出てきただけ、かも。(汗)
1999年11月18日:23時13分38秒
天羅レーシング関係 / tomy

**ロジャーの病室**


実況「お〜っと、ギガントがカイゼルシュトルムをオーバーテーイク!! またもやトップが入れ替わりました。凄い、凄まじいまでの熾烈なトップ争いが繰り広げられておりますっ!!!」

「ったく、んな気合いの入ってねぇバトルのどこが凄まじいトップ争いなんだよ? 皇帝のおっさん、トップを守る気が全然ねえでやんの。…そんなに新人潰しが大切かよ!」
ロジャーはテレビに向かって文句を足れる。

**ピットとカイゼルシュトルムの通信**


「レオン、どういうつもりかしら?」
「このレースも所詮16戦の中の第1戦に過ぎぬということだ。まだまだタイトルがかかっているわけではない以上、ポイントの期待値を重視する。それに、別にフェイトの奴にも負けてやるつもりはない。マルチブーストの奴らを潰してから勝負をかける」
「わかったわ」
カイゼルシュトルムはその通信の間もギガントとほとんど間を開けず走り続ける。他のマシンのラインを2台で完全に塞ぐように。

**再びロジャーの病室**


コンコン

「んあ、だれだ?」

「剣崎です。失礼いたします」

「けっ、剣崎ぃ、てっ、てめぇっっ!!」
ロジャーが怒りに顔を真っ赤に染める。当然、剣崎が自分に当て身を食らわせて気絶させたからだ。

「暴れると、傷に障ります。…それよりお客様をご案内致しました」
クールにかわす剣崎。

「はぁ、客? いったい誰だよ?」

「…失礼します」
かなり長いストレートの黒髪に、飾り気のない黒のスーツの上に白衣をまとった美女が姿を表す。
「…おおっ!?」
美女に見とれるロジャー。

美女はロジャーのベッドの方につかつかと歩み寄ると、

ぱぁん

いきなりロジャーの頬を張る。

「な、何しやがんでぇ、このアマ」

「…ビーストいじめた」

「はぁ???」

「御紹介致します。この方はオーナーの妹君で、天羅レーシング企画開発部開発第二課所属、あのビースト=ケルベロスの開発に携わった、天宮美鈴様です」

「はぁぁぁ?????」
子供のような物言いと、天羅フォーミュラカーの開発者。この二つが結び付かずロジャーはしばし戸惑い続けた。
1999年10月15日:02時29分56秒
エリーシャ / May

(残り3周・・・タイヤ、燃料ともに問題無いわね)
 
スターゲイザーとの距離を稼ぐために速度をわずかとはいえ落とさなければならないエアリアルに対して、
これまで以上に鋭いドライビングでその距離を一気に詰める。
 
その高いコーナリング特性に加え、RRCによるエアスラストによって
コーナリング限界の一歩先を進むその姿には、ある種の美しささえも感じられる。
それはまさにエリーシャの本領発揮と言った所だった。
 
寸分のミスさえもコースアウトに繋がりかけないほどにマージンを削ったドライビングだが
どこまでもアンジェは冷静だった。
 
・・・・・・
・・・・・・
 
(行きますよ、桂さん・・・)
わずか半周、56周目のヘアピンを立ち上がるエアリアルにテール トゥ ノーズでついていくエリーシャ
エアスラストを使用してコース幅を目一杯に右に左にと一気に攻め立ていく・・・
 
 
#つーわけで、久しぶりの書き込みです。
#次がいつになるかわからないので、57周目ヘアピンの立ち上がりにおいて
#次のアクションの予約をしておきます(笑)
#そろそろ「卒業○究」とかで忙しいので。
#しっかし、そろそろ第1戦も終わりそうですね。
1999年10月12日:03時30分19秒
花憐:ミーティングルーム / Foresta

「あ、はい。わかりました。少し待ってて下さいね。ミーティングルームなら空いてますし」

 あれ?
レース中に、チームから謝罪文が出されているのは間違いない。
ピット裏に呼んでくれれば、それで自分が口頭で謝れば、それで良かろうと思っていたのだが……

「あ、あの、ちょっと……」

 言うのが遅い。ついでに声が小さい。
まゆはさっさとピットの中に消えていってしまった……



「さて、どういったご用件でしょうか?」
「あっ、ええっと……その」

 ミーティングルームまで移動しても、まだ作文は完成していなかった。監督を目の前にして
言葉に詰まってしまう。とはいえ、呼び出しておいてこのまま黙っているわけにもいかない。
彼女にしては早めに覚悟を決めて、えいやっとまっすぐ(でも少し見上げて)向き直る。

「きょ、今日は、レース中に私の不注意で、大変な危険を招いてしまい……」

 何かにぶつけたら大怪我をしそうな勢いで、がばっと頭を下げる。

「本当に、申し訳ありませんでしたっ!
 今後はこんな、こんなことを繰り返さぬよう……ええと……」

 言葉の続きが出てこない。そんな花憐を見かねたわけでもないだろうが、大賀がそこでぽつりと呟く。

「ああ、なんだそのことか」
「え?」

 背骨はそのまま頭だけを前に向ける。表情が「今なんて?」と補足している。

「いや悪い悪い。さっきからちょっと考え事をしていたものでね。
 チームの謝罪文も来ていたから、それで済んだつもりだったのだが……
 まあ、そのことについてはもう解決してるということだよ。ほら、もう頭をあげて」
「はぁ。しかし……」
「やれやれ……そうだ。君には一つ聞きたいことがあるな。
 もし正直に答えてくれたら、それで許してあげるということでどうだろう」
「あ、はいっ! 私に答えられることなら、スリーサイズでも何でも答えますっ!」

 しばしの沈黙。花憐、勢いの発言だったのか言ってからどんどん赤くなる。

「あぁ……、それは、2,3年後にでも訊くとするよ」

 引きつり気味の大賀の言葉。しかし、その頃には花憐は26か。

「聞きたいのはそういうことでなく……君は確か、翔のリタイアをすぐ後ろから見ていたよね」
「は……はい」

 花憐の顔色が変わる。
そう、すぐ後ろから見ていた。オーバースピードの2台が立て続けにバンクに飛び込む様を。
頂上すれすれでコントロールを失うマシン、火を噴いてフェンスへ叩きつけられるマシン。
できればさっさと忘れてしまいたい光景が否応なしに記憶から引き出され、
それに連れて表情が次第にこわばっていく。

「翔の、バンクへのアプローチを後ろから見ていて、どう思ったかね?」
「無謀だと思いました。あんなことやめて欲しかっ……あ、す、すみません」
「構わないよ。間近で見ていた人間の本音を聞きたいんだからね。
 それで、後ろから見ていて、成功の確率はどのくらいだと思ったかな?」
「……正直に言わせて頂くなら、0です。確実にフェンスに激突すると思いました」

 予想はしていたが、レイとは正反対の回答が帰ってきた。これらの回答を一体
どう解釈するべきなのか? 悩みは解決するどころか深まるばかりだ。

「ふぅ……む。やはりそう思うか。いや、貴重な意見だった。ありがとう。
 それでは、私はこれで失礼させて頂こうか」
「はい。すみません、失礼なことばかり言って……えっ!?」

 また深々と頭を下げようとする花憐を、横から尻と額を押し、強引に元に戻してやる。
声が出たのは強引に姿勢を正されて苦しかったのか、それとも他の要因か。

「最後に忠告しておくけど、何でも過剰に謝りすぎるのは考えものだな。
 特に天羅や七御先のピットにその調子で寄り付かないように。
 子供だから大丈夫などと思っているかもしれないが、おそらくスリーサイズを訊かれるくらいじゃ済まないからね」

 そう言い残して大賀はミーティングルームを出ていった。
一体花憐は、いくつだと思われていたのだろうか……?


#うう、遅くなりました。「テ○ト」とか「そ○論」とか「卒○」とか
#いろいろあったということでどうかご勘弁下さい。

#あと、長官ってNPCだったんですね。てっきりぺぇさんのキャラだと思って、話を
#振ってしまいました。tomyさん、ぺぇさん、こんな間抜けな私をわざわざ相手して下さって
#ありがとうございました。m(_ _)m
#で……思いっきり動かしたら思いっきり長くなってしまいました。
#しかも、長官の雰囲気壊してしまった気もするな……(--;

#tomyさん提案のグリッド形態結構良いなと思います。なるほど……きっと、
#この配置だったんでしょうね。

#で、提案なんですが……ホームストレートが長いサーキットなので、韓国では
#ブースト禁止がなかった、という解釈はどうでしょう?
#第3戦中国もストレート長そうなので使用してもいいと思います。が、狭くてストレートの短い
#モナコ辺りだと、直後は禁止しておかないと万一スタートダッシュで使われたら死人がでそうで。
#(禁止しなくても、危なすぎて使う奴ぁいない?(^^;)

1999年09月28日:10時28分55秒
六堂 桂 / 御影

エリーシャの立ち直りは、桂の予想以上に遅いものだった。
おかげでスターゲイザーは前に出ることができたし、おまけにエリーシャには3秒のアドバンテージ。これは有効に使わなくてはならない。
立体交差を抜け270度の逆バンク。シケインを抜けた直後のコーナーから、続く高速セクション。
エリーシャはじりじりとエアリアルに追い付いてきた。
コントロールラインを通過した時点で、両者のタイム差は1.5秒。残りの3周で十分に詰められるタイムだった。
逆に、スターゲイザーとエアリアルとの差はどんどん開いていた。
56周目に入った時点で、約7秒差。ブースターを限界まで使用することを前提にしたセッティングのため、ブースト加速時のスピードはスターゲイザーの方が上だった。
残り周回数は3周。いつフレアの限界が来るか判らない現状において、7秒では少々心もとない。
エリーシャの出方次第にもよるが、もう暫く、押さえに回る必要が桂にはありそうだった。
1999年09月22日:01時36分09秒
ハヤテグランプリ / ぺぇ

ハヤテグランプリの監督である大賀は、頭を悩ませていた。

カーマイン・レイのリタイヤの引き金となった最終コーナーでの無謀な賭け。
本来、SSAIレイは危険度の高い場合では、ドライバーに反論できる仕様であるはずだった。
しかし、誰の目にも無謀なコーナリングは、認可されてしまった。

「なぜ止めなかったのか?」

そうレイに問い掛けた。
そして、返ってきた答えに、頭を悩ませているのだった。

レイは即答した。

『彼ならいけそうな気がした。』

と。

「これは優秀である、と受け取ってよいのだろうか・・・」

そう呟いたのは、これで32回目である。

「長か〜ん! STSの綾垣 花憐さんが見えてますよ〜。来て下さ〜い」

まゆに引っ張られて、ミーティングルームへ入る。

「はじめまして。私がハヤテグランプリ監督の大賀孝太郎です。」

花憐さんと握手を交わす。


「さて、どういったご用件でしょうか?」



#久しぶりのカキコです(^^

#長官とかはNPCなので遠慮なしにガリガリ動かしてね。

#あと、某四龍メカニックも近々キョーレツ(かもしれない)やつを書きますね〜
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