天羅万象掛け合い:暴走編 LOG 019

天羅万象掛け合い所:暴走編の1999年10月29日から2000年07月21日までのログです。


2000年07月21日:23時49分28秒
韜晦 / ジョーカー
 「想像は可能ですがハイゼンベルクのせいで
 明確な予測は不可能なんですよね。困ったものです」
 
 全く困ってない顔で腕を組む。
 
 「あいつの頭は理系向きではないですからねー。
 ま、補習も結構ですが脱線も程々に。岩井とかは
 喜んでますけど真面目な受験生目指してる奴も
 ひょっとしたら居るかもしれませんから」
 
 少なくとも誠一郎の知る中にはいないが完全に否定するのも何だろう。
2000年07月21日:23時16分41秒
OP:Steelmind 大滝の返答 / Dr.李
 「とりたてて言うことではないが、幼馴染の動向と大まかな成績くらいはわかるだろう、氷室誠一郎?」
 
 にやりと笑う。
2000年07月20日:22時37分25秒
伝統と疑問 / ジョーカー
 「僕にも理性があるからなるべくなら近寄りたくないんですけど
 危険人物の相手は問題児にしか出来ないと、宇宙にエーテルが
 満ちていた時代から認識されているらしいです」
 
 しれっと意味不明な台詞と微量の自覚を伺わせる台詞を吐き
 やれやれと首を振る誠一郎。その流れで研究室内を再び見回し
 
 「これで義理は果たしたので失礼します。こまちと一緒に補修というのは
 魅力的ではありますけど生憎ですが『二足歩行機械の歴史』だとか
 『乙女回路の理論的障害』とか『人工知能の人権問題』といった
 講義には興味がありませんので」
 
 やけに具体的な講義名を上げると誠一郎は一礼して床に散乱した
 割れたガラスを踏み付けつつ部屋を出ていった。
 
 かと思えば再び顔が覗く。
 
 「あ、そうそう一応聞いておきますけどあいつ何をやらかしたんですか?」
2000年07月20日:18時58分01秒
OP:Steelmind その男大滝流一 / Dr.李
 「おう、問題児、氷室誠一郎。」
 にやりと笑いながらややずれためがねを鼻にかけなおす。
 めがねがきらりと光るのはお約束だ。
 「その質問に答える必要はない。
 それに、前から言っているだろう。
 怪しい連中に付きまとわれたくなければ、ここに立ち寄るなと。
 それともそういう連中のほうが好みなのか?」
 
 ふと、窓のあったほうを見る。
 「ふむ、防爆構造が不完全だったか。
 まあいい、新素材のテストだったしな、この壁も。
 もう少し吸収力があるかと思ったが、接合部が持たなかったようだな。
 改良の余地は十分にある。」
 再び、氷室誠一郎に向かう。
 「で、まだなにかようなのか。
 殊勝なことに勉学にはげみにきたか?
 今なら大町小町とセットでスペシャルな補習を受けさせてやるぞ。」
2000年07月19日:01時45分32秒
訪問 / ジョーカー
 こんこんと窓枠を叩く音。
 窓を叩きたがったが既にガラスは全て吹き飛んでいる。
 廊下は割と、危ない。既に『KEEP OUT!』と
 書かれたテープが張ってある。
 
 「それで」
 
 片手で煙を払いつつ誠一郎が問う。
 
 「今度はどんな爆発物を作ったんですか?大滝先生」
 
 その目が研究室内を走査する。
 
 「それらしき残骸も見当たりませんけど」
 
 目が止まる。廊下とは反対の壁を綺麗に破壊して
 覗く青い空に。
 
 「いい天気ですねぇ」
 
 人、それを逃避という。
2000年07月19日:01時22分15秒
ある日の事 / ジョーカー
 それは家庭訪問とは別のある日の事。
 うららかな春の日差しの中、心地よい風が流れ
 ……どこかから高笑いが聞こえてきた。
 
 「おい、誠一郎」
 
 問う声に答えは無い。
 
 「誠一郎ってば」
 
 腕に軽く包帯をした男の声に、嫌そーにもう一人の眼鏡を掛けた男が振り向く。
 
 「なんだい、健司?」
 「高笑いが聞こえるな」
 「いつもの事じゃないか」
 「それはそうだが」
 
 爆発音
 
 「……爆発したな」
 「……いつもの事じゃないか」
 「それで済ます気か?」
 「全くせっかく人が聴覚を遮断していたのに」
 
 文句を言いつつ眼鏡の学生が立ち上がり、壁から腕章を取る。
 
 「君子危うきに近寄らずって格言もあるのになぁ」
 
 教室を出る誠一郎の腕には腕章が光っていた。
 
 『危険物取り扱い』
2000年07月18日:23時25分33秒
OP:Steelmind アネット大地に立つ / Dr.李
 彼女は目を覚ました。
 「ここはどこでしょう?」
 無表情というか、どことなくぼうっとしている。
 見れば煤だらけ。
 「あら、だいぶ薄汚れてますわね。」
 どことなく棒読みで他人事のように言う。
 一瞬目が遠くを見る。
 「・・・・ああ、つまり学校の敷地内で爆発事故がおきて巻き込まれたと。
 そう解釈すれば間違いないわけですね。」
 
 すくっと立つ。
 ふらつく。
 「あら、まだふらつきますね。コントロールには自信がありましたのに。よっと。」
 ふらつくところで、足を踏ん張りそのまま上体を起こして安定させる。そうして、足をそろえて立つ。
 風が、彼女の長い髪をたなびかせた。
 気持ちよさそうに目を細める。
 「これが、風。」
 
2000年07月18日:23時14分02秒
OP:Steelmind / Dr.李
「ふはははははははははははははははははははははははははははははははははは、おおう!」
 
 高校の某所、最終教師と異名をとる異才の持ち主、大滝流一は高らかに笑い、自らの研究作品の完成を祝っていた。
 
 「このスペック、性能、予想以上の仕上がりだ。
 ふ、このようなものを作ってしまうとは、この大滝流一まさに天才(天災)!」
 ぐぐうとこぶしを握る。
 「ふふ、思い起こせば某軍需産業とか、学校の研究費とか、医療機関の説得から始まってついに今!
 ここに!
 完成したのだなぁ・・・。」
 
 涙!大滝の顔を滝のような涙が流れ落ちる。
 
 「おおう、感涙にむせいでおる場合ではない!
 プログラム、セイフティリリィス!!
 ぽちっとな。」
 
 カッコン・・・・。
 
 その後研究室から爆煙があがった。
 いつものことである。
1999年12月22日:01時26分04秒
Image / ジョーカー
 「それじゃお邪魔します」
 
 軽く一礼し、靴をきちんと揃えて、誠一郎は家に入る。
 まるで自分の家のように自然に振る舞い
 花束を抱えて彼は歩く。
 
 「この家の家風かもね。それにしては彼、雰囲気にそぐわないけど」
 
 こまちの感想に応える。直樹は大雑把には程遠い、様に見える。
 もっとも家風が家風だからと言って染まるかどうかは別問題だが。
 
 「しかしまたって事は、僕らの前に誰かがお見舞いに来たのかな?
 それも女の人が」
 
 一拍
 
 「ふぅん」
 感心(?)したような声を上げる。ざっと想像して該当者が思い浮かばなかったからだ。
 
 (誰だろうな?)
 
 そんな事を考える誠一郎だった。
1999年12月22日:00時46分21秒
Counting down, 1 / みだれかわ枕
(三人称単数)
 
「おっじゃましまーす」
 
 ということで、彼女等は部屋に上がることになった。
「軽く叩けばって……ずいぶんアバウトな起こし方ね」
 ぽそりと感想を述べる、こまち。
 
 そんな彼女の脈拍は、どんどん高まっていた。
 直樹の部屋まで、あと、わずか。
1999年12月21日:11時18分10秒
そして姉来たる / KID
大貴の台詞に内心頭を抱えつつ、由希が玄関に姿を
現した。
(男もいるじゃないか)
そんなことを思いながら、感情のこもらない声で
一言。
「上がっていって。直樹なら軽く頭を叩けば、目を
覚ます。適当に話してあげて」
今回寝込んだのは精神的なものの方が原因だという
ことくらい、由希には分かっている。同級生の訪問
は、閉じこもりがちな弟にも嬉しいはずだーー。

1999年12月14日:11時18分48秒
弟・大貴の視点で曰く / KID
優しそうな笑みを浮かべる青年と、後ろにいる二人の女の子。
(兄ちゃんにお見舞いかぁ〜)
弟だからこそ、直樹の性格は何となく分かっている。友達が
訪ねてくるのは珍しいということも。
「兄ちゃんなら、まだ寝てるよ。熱は下がったって、姉ちゃん
は言ってたけど」
子供だからといって適当に扱わない誠一郎の態度が嬉しくて、
大貴は素直に答えた。
そして、少し考えた後、言葉を続ける。
「ちょっと待って。姉ちゃんを呼ぶから」
そう言うと相手の反応も待たず、奥の台所へ向かって声を
張り上げた。
「姉ちゃん! 兄ちゃんにまた女の人のお客さんー!」

・・・弟からすると、そっちの方に目がいくらしい。

1999年12月14日:00時01分19秒
/ 月夢
「はい、おつかれさま」
 かくしてつつがなく(?)バイトは終わる。明が床にモップをかけ終わるとマスターがねぎらいの言葉と飲み物を渡す。
「ども、で、白石君は?」
「うん?まだ奥で倒れてるけど、だめね〜あのくらいで倒れるようじゃまだまだ」
 純情少年には少々刺激が強かったようである。
「まあ、あれはあれでいい商品のような気もしますけどねー」
「ま、ね、うりものにはなるわよね」
 端から聞くと人身売買組織のようなことを話し合う二人。
「でもいつまでもそういうやり方というわけにも行かないから徐々になれていってもらわないとね」
「そですね」
 コップの中のものを飲み干すとうーんと一つ背伸びをする。
「さて、んではそろそろ初な少年起こしますか」
「そね、帰り道襲われないように送ってあげてね」
「一応、男ですって」
「そういう趣味の人もいるかもしれないでしょ?」
 世の中広いが、いるのか、本当に?
「僕も会いたくないんですけどねえ、そういうのには」
「 そういいながら片づけをすませて奥の部屋に入り、純を揺する。
「おーい、少年、帰るよ、起きないと明日の朝はマスターと同じベッドで起きることになるよ」
1999年12月11日:00時00分39秒
御対面 / ジョーカー
 「僕かい?僕は氷室誠一郎。高城直樹君がこないだの日曜以来病気で
 休んでいるようだから、クラスメートのよしみでお見舞いに来たんだよ」
 
 多少面食らってもこの程度の説明は勝手に口から流れ出す。
 
 「ほらお見舞い用の花束」
 
 下げていたそれを眼前に持ち替えて証拠を見せる。
 
 「で、同じくクラスメートの……」
 
 身体を開いて同行者の姿を見せる。
 
 「大町小町と知人の神坂亜美さん」
 
 簡単すぎる紹介をすると大貴に向き直り、腰をかがめて視線の高さを合わせる。
 
 「君は弟さんかい?良ければ直樹君の様子を教えてくれないかな?」
 
 物柔らかな笑みを浮かべ、誠一郎は穏やかに尋ねた。
 
 #直樹に由希に大貴?(笑)
1999年12月10日:11時23分55秒
高城家の子供たち / KID
我が耳を疑うーーという表現がある。高城由希は、今がその
状況だろうと思った。
「姉ちゃん、兄ちゃんにオンナできたの?」
これが下の弟・大貴の言葉である。当年とって、まだ8歳。
しかし、この程度で驚くわけにもいかない。
その結果ーー。
「いひゃい、いひゃいよ、へえひゃん〜」
「くだらない事を言う前に勉強しな」
それだけ言うと、引っ張りあげていた頬を離し、頭を殴り
つけておく。
「ボウリョクハンタイだー!」
「ただのしつけだよ」
まるで反省の色が見えない大貴を無視しつつ、台所へ向かう。
そろそろ夕食の準備をした方がいい時間帯だ。
「あーあ、タイクツだな〜」
兄の直樹と違って根っからのアウトドア派ーー分かりやすく
言うと昔ながらの腕白小僧である大貴は、スケボーとサッカー
と野球と木登りが好きなのだ。夕飯前まで帰ってこないこと
の方が多い(なお、どうでもいいことだが、高城家にはTV
ゲーム機が存在しない)。
その鉄砲玉が家にいるのは、直樹のことを心配しているから、
ということも由希は承知していた。何せ家のことで忙しい自分
に代わって大貴の母親代わりをしていたのが直樹だ。何だかんだ
言っても、弟は兄にべったりなのである。
(まるで似てない兄弟なのにね)
つい苦笑していると、玄関のチャイムが鳴った。
「大貴」
「わかってるよぉ」
大貴はとてとてと駆けていき、ドアを開けた。結構、いやかなり
不用心かもしれない。
そして、思わず呟いた台詞は。
「・・・兄ちゃん、誰?」

・・・・・・限りなく失礼なお子様である。

1999年12月10日:00時45分06秒
彼らの位置とその暗示 / ジョーカー
 生花店を出た彼らは誠一郎が先導する形で高城邸へ向かっていた。
 道はこまちも知っているのだろうが、これは誠一郎なりの気遣いだ。
 もっともきちんと会話になるのかは分が悪い賭けだったが。
 
 誠一郎が先頭で、後ろに並んでこまちと美亜。
 彼らの内、それを意識している者はいなかっただろうけど
 それは不思議と現在の彼らの関係を暗示しているようだった。
 彼らを知る者が見ればきっと笑みを浮かべただろう。しかし
 電線に止まる雀達以外にそれを目にする者はいなかった。
 
 何度か取り出した手帳で住所を確認した後、彼らの前には一軒の家が鎮座していた。
 
 「ここだね」
 
 さしたる気負いも見せず、誠一郎はチャイムを鳴らす。
 軽やかな音が家の内外に来訪者の到来を告げた。
1999年12月07日:04時36分19秒
もう一つの蚊帳の外 / ジョーカー
 微笑
 
 二人のやり取りを見て浮かべた物。首を直しながら
 刹那、それが浮かぶ。それはすぐに消え見捨てられた男は
 二人が花を選び終えるまでの暫しの間、ある相手と語らっていた。
 
 以下抜粋である。
 
 「コマチッテヒドイヨネ、アンナコトイウンダヨ」
 
 いっそ見事な棒読み。その豊かな表情とのギャップが著しくバランスを欠いていた。
 いっそ機械が喋った方が違和感が無かっただろう。
 
 「なぁ、君もそう思うだろう?僕は至極真面目にやってるだけなのに……」
 
 今度は情感たっぷりに、無表情で。
 耳を澄ます仕草。
 
 「なに、君もそう思うって?気が合うね。
 幾ら何でもスリッパで殴る事なんてねぇ。
 しかも『来客用』だよ?」
 
 頷きながら、誠一郎。しかしそれが来客用でなかったとして
 いかほどの違いがあったというのか。
 
 「え?付き合いを考え直した方が良いって?
 いやぁ、でも悪い子じゃないんだよ。ちょっと不器用だけどね。
 多少取っ付きにくいけど、可愛い処あるし……」
 
 真剣な口調で誰に向かって言ってるのやら。
 其処に掛かる声。
 
 「お客さん、売り物で遊ばないで下さいよ」
 
 と店主のおっちゃん。彼が語らっていたのは。
 先程手にした鉢植えだったのだった……
 そして、もう一つのツッコミが彼を待ち受けていた。
 
 閑話休題
 
 先程とは逆向きに首を曲げ、花束を抱えながら 
 
 「それでは、出発しましょうか。お嬢様方」
 
 優雅に一礼し、店を出る誠一郎だった。
1999年12月07日:01時39分34秒
きっかけは簡単で難しいもの? / Karma
 
 とりあえず、目の前の光景を呆然と見てしまう。
 なんかこぉ・・・・・妙に息の合った反応。
 
 (こうゆうのって・・・・・・やっぱ付き合いが長いせいなのかなぁ?)
 ちょっとしたうらやましさと疎外感。
 
 
 「ああ、もう、あんなに任せてると、真面目なんだかふざけてるんだか……
 いいわよ、あたしが選んだ方が、まだ良さそう。
 神坂さん、一緒に選ぼ。
 バカに任せてたら、日が暮れるわ」
 
 唐突な呼びかけ。一瞬の混乱。本当の名前と偽名との齟齬。
 
 「え、あ、はい」
 
 とりあえず応えて、花選びを再開する。
 (一歩進展?)
 
 
 きっかけと言うものを作るのは意外に難しい・・・・・・後で考えるとすごく簡単に見えるのに。
 これは、きっかけになったのだろうか?
1999年12月03日:00時01分01秒
暴走編「なんて言うか、バカみたい」 / みだれかわ枕
(三人称単数)
 
「What will I say ... to observe foolish it.(なんて言うか……バカみたい)」
 
 こまちの感想は、まあ、非常に判りやすいものだった。
「ああ、もう、あんなに任せてると、真面目なんだかふざけてるんだか……
 いいわよ、あたしが選んだ方が、まだ良さそう。
 神坂さん、一緒に選ぼ。
 バカに任せてたら、日が暮れるわ」
 
 さっきよりは、自然に名前が呼べたかな。
 そう思うとこまちは、ちょっと、気が楽になった。
 
 こまちから、誠一郎と美亜へ
 
 
 ★ ★ ★
 
 さて、このまま見舞い、行ってしまいましょう。
 細かいところはジョーカーさんにお任せ〜(笑)
1999年12月02日:01時17分21秒
瑠璃 / tomy
「時之 春香です、こちらの明とそちらの瑠璃ちゃんの保護者です」
「どうも、明です」
芙美ちゃんのお父さんをはじめに爾来家の人達も名乗り、挨拶は滞りなく終った。

「まあ、立ち話も何ですから中入りましょうか」
春香さんがそう促す。

「ああ、そちらではありません。
 言ったでしょう? スターライトの“前”と」
芙美ちゃんのお父さんはそう言ってスターライトの正面の建物を指さす。そこには…
スイートパーラー『くりぃむ・ハウス』
とあった。

「あの〜、ほんとにそこで夕食をするんですか?
さすがに甘いものばかりの夕食はちょっと…」
私は控えめな反対意見を述べるが…、
「問題ない。ちゃんっと普通のメニューも揃っている」
そう芙美ちゃんのお父さんに一蹴される。

「では、行くとしよう」
芙美ちゃんのお父さんはまっすぐ『くりぃむ・ハウス』に入っていく。
爾来家の人達は皆、“仕方ないなぁ”って顔でついていく。扶美ちゃんは一人嬉しそうだ。

「…しょうがないですね。行きますか?」
私がそう言うと、
「そうね。乗りかかった舟だし」
春香さんがそう返す。

「ほら、あきらめて行くよ」
私が逃げ腰になった明君の手を引っ張ると、
「そ〜ね〜」
春香さんががっちりと後ろから捕まえる。さらに、芙美ちゃんも反対の腕を捕まえて協力してくれるようだ。

こうして私達は明君を連行して『くりぃむ・ハウス』に入っていった。

tomy:爾来家の自己紹介は、僕は把握してませんし、書きませんでした。
あるわく〜、任せたよ〜(爆)
1999年12月01日:23時53分54秒
/ 月夢
「う〜、なんで時之がここにいるです?」
 そんなもんきたくてきた訳じゃない、という事を口にするわけにもいかず。
「それはお嬢ちゃんに会いに来たのさ」
 さっと一歩前に出ると扶美の手をきゅっと握る、親御さんの前ではやめような。
「とまあ、軽めのジョークはおいといて、本当は瑠璃さんの側を片時も離れたくなかったから」
「同じネタはあんまり面白くないわよ」
 瑠璃の手を握ろうとする前に春香に止められる。
「どうせなら違うネタ振りなさいね」
「即興で2ネタは難しくて」
 お前ら漫才師か。
「どうもすみませんね、お邪魔してしまいまして」
 そのまま何事もないように軽く頭を下げる春香。
「時之 春香です、こちらの明とそちらの瑠璃ちゃんの保護者です」
「どうも、明です」
「まあ、立ち話も何ですから中入りましょうか」 
1999年12月01日:23時14分31秒
扶美 / RWAK
「おっしょくじ、おっしょくじ♪」
スターライト前で妙にはしゃぐ少女、扶美。
誰のせいで外食になったと思っているんだ(笑)

しかし、扶美の目がある人物を補足した瞬間思いっきり不機嫌になる。

「う〜、なんで時之がここにいるです?」
1999年11月30日:01時25分17秒
瑠璃 / tomy
「わたしもあきちゃんも問題なしって伝えてね」
春香さんの声が受話器の向こうからかすかに届く。

「…………………………おっけいです」
「現地集合と言うことで、いいんで、時間と場所指定してください、いきますんで」
明君がそう聞いてくる。あまり声は乗り気には聞こえない。
まあ、外食は“高くて美味しくない”のが相場だから、彼の気持ちも分からないではないけど。

「わかった。えっと、時間と場所は…」

「8時にスターライト前集合だ」
芙美ちゃんのお父さんが口を挟む。確かスターライトはそこそこ有名なファミリーレストランだ。

「8時にスターライト前に集合だって。じゃあ、また後で」
そう告げると、私は電話を切った。

…そして8時前、私達はスターライトの前で一堂に会していた。
1999年11月29日:20時49分29秒
ときめきは泣く / せりざわ
 「ああ、白石くんあんまりでれでれしてるとあっちで若葉ちゃんがにらんでるよ」 えっ! おもわず明の行った方向に目をむけてしまう。だが、そこにあったのは・・ いやぁ〜〜ん!!
「純ちゃん、こっち向いててくれなきゃいやぁぁぁぁ!」 お姉様に瞬時に首根っこ捕まれて戻されてしまった。 結局、純はそちらの方向が見れなかった。
 「純ちゃんは私だけのものだもの〜」
 ぎゅう
 「ぬけがけ禁止!」
 ぎゅう・・ぎゅう・・
 お姉様のサンドイッチの具になってしまった純は身動きが取れなく
 なっていた。
 (「はぁ・・お金稼ぐのってホントに大変なんだ・・・」)
 薄れゆく意識の中で、純の見た物は何だったのだろう?
1999年11月29日:14時46分08秒
/ 月夢
「………だ、そうです」
 明が電話越しの話を春香に伝える………いやそうな顔で。
「いいんじゃないの、べつに」
「いいんですか?」
 いやそうな顔をしたままで明が念を押す、というかできれば撤回してくれないかなあという期待を込めて聞き直す。
「いいわよ、べつに」
 が、春香の方はあっさり承諾する。
「そうですか」
 ふうと明がため息をつき、電話口を押さえていた手を離して瑠璃に答えようとした矢先、絶妙のタイミングで春香が付け足す。
「わたしもあきちゃんも問題なしって伝えてね」
 明の手が止まる、春香がにっこり微笑む。
「…………………………おっけいです」
 大きな釘を刺され、明が陰鬱とした声で瑠璃に伝える。
「現地集合と言うことで、いいんで、時間と場所指定してください、いきますんで」
1999年11月27日:23時45分29秒
Op:W「受話器の向こう側は?その四 /斜六」 / SYN
 あからさまに“ほっ”としたような気配が聞こえた。
 ニヤリ。
 オマケに“地獄の若葉笑い”……もとい。“森野笑い”が聞こえる。
 そそくさと舞台になるグランドの場所を言うと。
「変な写真とったら、地獄へたたき落としてあげるわ!」
 ほら、やっぱり我慢が効かなかったらしい。ドスの思いっきり効いている声だった。
「おーけーおーけー。バッチリと、かわいく、美しく。撮らせていただきますよ(笑)」
 ああかわいらしい(笑)
斜六より若葉へ
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 ってなあたりで切りますか。
 次はphase3ですか。
1999年11月26日:20時23分47秒
瑠璃 / tomy
私は目の前の惨状にしばし呆然としていた。
爾来家のキッチンは料理の残骸によってマダラに染めあげられ足の踏み場もないほどだ。その真ん中ではエプロンをサイケデリックに染めた芙美ちゃんが「ふえぇん」と泣きべそをかいている。また、芙美ちゃんのお父さんは料理にまみれながらもまるで意に介さずに、黙々と汚れた新聞を読んでいる。…ある意味凄い人かも。

私が天気予報なんかに気を取られなければ、こんなことにはならなかったかも知れない。…でもたった5分の間にこんな惨劇が起こるなんて誰が予想できるだろう?

「ふぅ、とりあえず片付けよっか。…芙美ちゃんのお父さんはとりあえずお風呂にでも入ってきて下さい」
「ああ」

芙美ちゃんのお父さんを食堂から追い出すと、私達は後片付けを始めた。…まあ、二人でやればこれくらい、一時間もあれば…、

ぱりーん
「ふみぃ〜(悲鳴)」


…訂正、この分だと二時間以上かかりそう。
そういえば、私、今日は夕食当番だったのよね。どうしよう?
芙美ちゃん一家も片付けてから夕食の準備してたら、凄く遅い時間になりそうだし。

「ああ、加藤君」
「はい?」

いつの間にかお風呂からあがった芙美ちゃんのお父さんが私に呼びかけた。

「今日は夕飯は作れそうにないので外食にするつもりなのだが、君もどうかね?」

 * * *

「…というわけなんだけど、明君と春香さんもどうかなって思って。あ、もし二人が外食が嫌なら、私早めに片付けて晩ご飯作るけど」
私は電話ごしに明君にそう言って説明した。

瑠璃から明へ
1999年11月22日:21時01分30秒
Op:W「あああ、私は一体なにをしてるんだろう・3/若葉」 / Dr.李
「あー、もしもし。南町2丁目の家達ですが、ちょっと訊ねたいことがありまして」
 
 あ・・・。
 なぜかほっとする私。
 だが、この男は・・・。
 「今度の日曜のことだけどさぁ……どこでやるの?
 あとさー。どーせうちにはオレしか居ないんだから、電話くらいどーどーと掛けていいんだぜ?
 ほら、こないだ言っただろ? 『愚痴くらいは聞いてやる』って。こー見えても真剣に言ったんだぜ?(笑)」
 
 このおとこは!!!
 
 ほほほほほほ・・・・・・・・・・・・・・・。
 まるで自分の声が自分の声でないように聞こえる。
 いわゆる、斜六命名の”地獄の若葉笑い”という奴だ。
 
 どうしてこう、どうしてこうなのだろうか?
 
 「斜六先輩、場所は川沿いの町立グランドです。
 覚えてませんか、中学の時記録会があったところです。」
 
 私は自分の自制心に感心した。
 
 「変な写真とったら、地獄へたたき落としてあげるわ!」
 
 ま、私の自制心なんてこんなモノなのだろう。
 思いっきりドスが聞いてる気がする。
 
 ・・・・斜六が悪いのよ、全部。
 
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 見せ場ですか、どちらでもいいです。
 最近、結構忙しくて書き込めないことも多いので、そのことを考慮するとすっとばしたほうがいいかもしれません。
1999年11月20日:00時45分12秒
/ 月夢
 人生というものは予期しない事の連続から成り立っている。
 家族構成が2転3転するなど少なくとも生まれたときは考えていなかったと思う。人生一寸先はわからない。
 …………などという小難しい事は全く考えていない男も世の中にはいる。少なくとも悩むほどのことじゃないと思っている男が。
「人生なるようにしかならないし〜」
 ある意味境地といえなくもない。
 とまあ比較的悩みのなさそうな男であるが、いろいろ考えることもある、目下のところ最大の問題は同居人となった瑠璃のこと。
 やっぱりお年頃だし、同い年の女の子と一つ屋根の下だなんて………とか考えるのはもっとすれてない少年の場合である、これが20前後の女性ならいざ知らず、15.6の娘の場合思いっきり素通りする……逆の意味で失礼なやつだな。
 で、まあ、なにが問題かというとぶっちゃけた話が仲が悪いことである、どう悪いと言うよりも馬が合わないと言うか、性格の不一致、春香がいるので大きな問題にはなっていないが、掃除、洗濯、炊事などといった生活リズムの中で些細な不協和音がつきまとう。
「まあ、ええけどね〜」
 やっぱりあんまり悩んでなさそうではあるが、だがそういったいい加減な態度が逆に瑠璃の神経を逆なでしている感がないわけでもない。
「僕のせいじゃないし〜」
 とえへらへらへらとしているとたいてい瑠璃が睨んでるような気もする、少しは性格改善しような、おまえ。
「無理したってうまくいかんときはいかんしかんしね、ま、何とかなるか、さもなきゃ回復できないほど何ともならないかのどっちかだろうし」
 リビングでお茶などすすりながら明がつぶやく。
「誰と話してるの?」
「なれーたーさんです」
「そう」
 …………なぜ納得する。
「まあ、そういうことはおいといて、瑠璃ちゃんは?」
「ご友人のところのようです」
「友達?」
「ええ、劇薬の調合をせめて1週間ぐらい飢餓状態が続いたら食えるぐらいのレベルにあげるよう研究してるようで」
 誰のことだかはおいておいて。
「ふ〜ん、ならいいか」
「ご飯までには帰ると言ってましたけど」
 ちらっとみると時計は普段なら夕飯ぐらいの時間に近づいている。
「早めに言ってくれれば夕飯の当番代わったんだけどねえ」
「なんか知りませんが家事とられるの死ぬほど嫌ってるから、あんま代わってくんないと思いますけどね〜。まあ、これ以上遅くなるようでしたら、店屋物でも取りましょう」
「迎えに行ってあげたら?」
 春香の素朴な提案に明がちょっと眉をひそめる。
「僕が行ってもいやな顔されるだけだと思いますけどねぇ」
 それにあまり寄りつきたくないところと言うのもある。
「そういうこと言うんじゃないの、後少し待って連絡ないようなら迎え行きなさいね」
「はぁ」
 あまり気ののらなそうな返事をして明は電話をみる。
(ああ、帰ってくるか、泊まってきてくれるといいなあ)
 料理の練習後などに行ったら、どうなるか。
(うう、やだなあ)
 信じてもいないのに神にでも祈りたくなる明だった。
1999年11月18日:23時20分36秒
Op:W「受話器の向こう側は?その3 /斜六」 / SYN
「はい、森野食堂ですが?」
 と言って若葉が出た。
「あー、もしもし。南町2丁目の家達ですが、ちょっと訊ねたいことがありまして」
 白々しく。外行きな声で。
 んでもって、いつもの調子に切り替える。
「今度の日曜のことだけどさぁ……どこでやるの?」
 若葉の心の中のすっげー葛藤とかを知らない斜六。
 追い打ちのように。
「あとさー。どーせうちにはオレしか居ないんだから、電話くらいどーどーと掛けていいんだぜ?」
 ちょっとだけ間を空ける。
「ほら、こないだ言っただろ? 『愚痴くらいは聞いてやる』って。こー見えても真剣に言ったんだぜ?(笑)」
 聞かれて言えるくらいなら、苦労は無いだろうなぁ(笑)
斜六より若葉へ
--------------------------------------------------------------------------------------------------
 ……大会当日のコト、どうします?
 なんか最近、「ということで、大会で若葉が走り、斜六が撮りました」で終わらせてもいいような気がしてきました(^^;
 Dr.李さんはどう思います? もう一回山場、つくるすか?
 
 追加。大会の場所は、若葉から聞かなくてもどうにかなると思います。イザとなったら森野弟とかを使ってでも(笑) だから、言っても言わなくてもいいでふ。
1999年11月18日:00時02分30秒
/ 月夢
「踊り子に触っちゃってますね」
「後で追加料金とるわ」
「いつからこの店システム変わったんでしょう?」
 ちゃんと登録出さないと取り締まられるぞ。いや、まあ未成年者の労働としてはすでに引っかかってる気もするが。
 そうこうしている間にも純はすっかり遊ばれている、ちゃんとお仕事しようねと言う声も聞こえていないだろう、仕方ないから明が一人でまじめに働く。
「ふう、労働って素晴らしい」
「で、助けてあげないの?」
 素知らぬ降りをしている明にマスターがつっこむ、純が必死に助けを求めているのが見えていないわけではないだろう。
「何事も経験です、写真でも撮っておこうかな?」
「脅迫でもするの?」
「それも面白そうですな」
 男にはとことん淡泊な明である。
「で、マスター止めないんですか?」
「このくらいさばけるようになってもらわないとねえ、それに契約書はちゃんとできてるし」
 ぴらぴらと契約書を見せるマスター、それが羊皮紙のように見えるのはなぜだろう?
「当分やめれないし」
 本当はそういう契約はできません。
「ま、そのうち飽きるわよ」
「そのうちねえ」
 明の記憶からするとそのうちは結構長い気もする。
「そういうことだから止めるならあきちゃん止めてね」
「僕の言うこと聞くはずないでしょうけどねえ」
 ふうむと首をひねり。
「ああ、白石君、あんまりでれでれしてると、あっちで若葉ちゃんがにらんでるよ」
1999年11月17日:20時11分49秒
世間なんてそんなもん(^^;; / せりざわ
”まず〜しさにまけた〜”
”いいえ〜お姉様にまけた〜” そんな負け方なのか?
「だ、そうだ白石くん、ここは一つお客様のために化粧とかしてみない?」 だが、明の言葉は一歩遅かったようだ。既に幾人かのお姉様がたに、おもちゃに されている純の姿があった。
 「わぁ!ホントに髪キレイ・・・・うっとりしちゃう・・」
 自然にゆるかかにウェーブを描く純の髪をなでながら、お姉様の一人がうっとりしてる。
 「ほんとに、カワイイ・・」
 別のお姉様が純の頬に手を当てて、純をまじまじと見ている。
 この事態に純は声も出なかった。
 そして・・明に「脅える小犬のような目」で、助けを求めていた。
1999年11月17日:13時20分44秒
バイト / 月夢
「どなどなど〜な〜」
 そういう連れて行かれかたなのか?
「ひ〜じ〜さんにつれられ〜てい〜ちゃっ〜た」
 それは異人さんだ、ついでに売られてどうする。
「赤い靴でも買ってこようかしら?」
「マスターそういう商売してるんですか?」
「うちは密輸入はお酒しかしてないわよ」
 などと微笑ましく、無垢な青少年が社会の荒波にもまれるところを見守る、明とマスター。単に面白いだけじゃないかと言う意見は黙殺。
「でも、さすがに人気ありますね」
「あのルックスならね、スカートでも買ってこようかしら?」
「さすがに白石くん世をはかなみそうですから止めておいた方が」
 半分本気のマスターを明が止める、何しろ学校でもいやでも合うのだから、あまりいぢめすぎると後が大変。
「でもまあ、私が買うまでもなさそうよ」
 相変わらず、わきゃわきゃと純で遊ぶお姉様方一同、純が慣れてないことも大体の性格も既に把握してる、と言うか非常にわかりやすい。
 もちろん分かっててやっているのである。
「はいはい、踊り子に手は触れないで下さいね〜」
 マスターが止めないのでしょうがないから明が止める。
「化粧も駄目?」
「う〜ん、マスター判定は?」
「面白いからおっけいかな?」
「だ、そうだ白石くん、ここは一つお客様のために化粧とかしてみない?」
 やっぱり止めていない明だった。
1999年11月15日:00時51分59秒
Op:W「あああ、私は一体なにをしてるんだろう・2/若葉」 / Dr.李
 チン。
 
 受話器を置く。
 「ふう・・・。」
 軽くため息、どうして出たのかもわからない。
 さて、とりあえずはお店手伝わないとね。
 
 じりりりりりりりりりりりりりりりん、じりりりりりりりりりりりりりりりん!
 
 「うひょお!」
 お・・驚いた・・。
 いやまてまて、出前の注文だね、多分。
 
 「はい、森野食堂ですが?」
 
1999年11月13日:00時45分28秒
斜六:対決の落とし前(5’:ラス) / SYN
「はぁ……。じゃあ、“家達先輩”ということで。……私のことは“加藤”とでも呼び捨てて下さい」
 
 というのがお答えだった。
 まぁ、正直呼び捨てにするのも気が引けるが、先方がそうしてくれというのだからそうしたほうがいいのだろう。
 
「それじゃ、私はこれで。……失礼しました」
 
「ん。じゃーねー、加藤さん」
 と、まぁ、ある程度友好的に昼休みの会談は終わったのであった。
斜六退場?
---------------------------------------------------------------------------------------------------
 とまぁ、そんなかんじでここのシーンは終わりですか。
1999年11月11日:16時35分32秒
瑠璃:対決の落し前(5:ラスト) / tomy
「オーケー。わかった。もうこれ以上は強要したりしないよ」
…よかった。やっと分かってくれたみたい。

「ま、“少なくとも今は”ってコトは“そのうち”また始める“かもしれない”ってコトだからね。
 加藤さんが復活するのを楽しみにして待ってるよ」
…さあ、どうでしょうね。

「にしてもさぁ、な〜んかオレばっか手札さらしてるみたいでなんか悔しいわ」
写真の技量のことだろうか?
「でも私の手札なら、以前の春香さんの雑誌に載ってますよ…まあ、人物写真じゃありませんけど」
それに、むしろ手の内、というか心の内をさらしてしまったのは私の方だと思う。

「あとさ、“助六先輩”ってのやめてくんない? なんかバカにされてる気が普段の二乗倍はするからさぁ。せめて
“助六”とか“斜六先輩”くらいにしてくれよ」

「はぁ、…じゃあ、“家達先輩”ということで。…私のことは“加藤”とでも呼び捨てて下さい」
一応年上の相手を“助六”と呼びつけるのは私の性に合わないし、他の先輩を“名字+先輩”で呼ぶのに、一人だけ“名前+先輩”で呼ぶのは何か不自然だから。正直、“助六先輩”が一番しっくり来るんだけどね。

「それじゃ、私はこれで。…失礼しました」
私は最後にそう挨拶すると、2−Cの教室を後にした。
1999年11月09日:23時12分24秒
斜六:対決の落とし前(4’) / SYN
「オーケー。わかった。もうこれ以上は強要したりしないよ」
 降参。とでもいうように手を上に挙げて。
「ま、“少なくとも今は”ってコトは“そのうち”また始める“かもしれない”ってコトだからね。
 加藤さんが復活するのを楽しみにして待ってるよ」
 
「にしてもさぁ」
 大仰に肩をすくめる。笑って。
「な〜んかオレばっか手札さらしてるみたいでなんか悔しいわ」
 
 話は終わりかな? と思ったところで少し、いうことがあったのを思い出す。
 ちょっと苦笑して。
「あとさ、“助六先輩”ってのやめてくんない? なんかバカにされてる気が普段の二乗倍はするからさぁ。せめて“助六”とか“斜六先輩”くらいにしてくれよ」
斜六より瑠璃へ
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 瑠璃のこと、どう呼べいいんでしょうね。このシーンは「加藤さん」「お前」「加藤瑠璃」って呼んでましたが。
 
<データ変更コーナー>
*因縁ロール
〈目的:瑠璃との勝負(初級)〉【共感】で。……2成功。
理由:瑠璃が勝負を下りることを認めて。

*因縁変更
〈目的:瑠璃との勝負(初級)〉→(無級)
〈感情:瑠璃へ興味(初級)〉→新規取得
現在値 気合:28 業:71/108 宿業:40/50

1999年11月08日:11時56分03秒
瑠璃:対決の落し前(4) / tomy
「……写真ってさぁ、“一瞬”じゃん?」
え?
「一瞬で次に流れてっちゃう“一瞬”を撮るワケじゃん」
そう…だけど
「一瞬で次に流れてっちゃう“一瞬”をちょーっとだけ永くのこしとくワケじゃん」
………
「でもさ……残るモノって、写真だけじゃないと思わん?」
…正直、分からない。思い出なら写真に撮らなくても残るんだし。
「でさぁ、ソレが残ってれば、また撮れると思わない?」
…分からない。
「……実際、そう思って家に帰ってこねぇバカがいるってだけのコトなんだけどさ」
なんとなく寂しげで穏やかで懐かしげな顔をしてる。多分、彼にとって大事な人なんだろう。
「燃えてナンにも無くなっちゃうよーな写真ってさぁ、撮ったヤツにとってナンなんだろーね?」
「って、そんなバカ見習ってるオレとしては、思うわけさ」

「………、正直、わかりません。だって、だってそれは『先輩が写真を撮る理由』であって、私が写真を撮っていた理由とは違うんですから」
それが私の結論だった。目の前の人物と私との間には何か決定的な違いがあるように感じられた。
「でも今の話しで一つだけ気付かされたことがありました。写真があったからこそ、私は家族のことを今でも思い出せるんだって事を。少なくとも写真を怨まずに生きて行けそうです。そのことには感謝してます」
助六先輩を見つめて言う。
「ただ、やっぱり私は写真を撮れる気がしません。…気持ちがついていかないんです、少なくとも今は。だから…、だからやっぱりごめんなさい」
私はぐっと頭を下げた。
「それに、別に私がリタイアするからって助六先輩はやめる必要ないんですよ。先輩は写真を撮る理由を持ってらっしゃるんですし、そもそも、今回の勝負は腕試しだったんですから」
私は不意に疑問に思い、付け加えた。
「それとも…、私と勝負しなければならない理由でもありましたか?」

瑠璃から助六先輩へ

tomy:つーわけで、瑠璃の回答は拒否でした。瑠璃が写真を撮る理由は後2つありますけど、そのどちらにも当たってませんので。その2つは、あんまり早く突かれたくないので、まだ秘密(爆)。
また「感情:写真への不審」を初級から無級へ落します。

データ変更をまとめると、
前回:
「カメラ(ライカ)への愛着」中級→初級
「感情:写真への不審(初級)」取得
「感情:写真への不審(初級)」…3個成功
今回:
「不幸:家族の死(初級)」…0個成功(をいをい)

合計すると、
ときめきポイント:63→66
設定リミット:65/70 →60/70→55/70
1999年11月08日:02時19分08秒
Op:W「受話器の向こう側は?その2 /斜六」 / SYN

「ああ、家達先輩? 今週の日曜日、私、陸上部の助っ人で走るから、じゃ」
 
 なんというか、ソッコー切れた。
 内容は、聞こえた。
 だが。
「……何処でだ?」
 たしかに、そんなこと。調べればすぐにわかる。わかるのだが……

電話の前でうろうろしたり、
ダイアルを回しかけてやめたり、
電話をかけたあげく相手が出たとたんに切ったり、
用件を早口で言って慌てて切ったり。

 そんな若葉を想像して、クスリと笑った。
 斜六はゆっくりと、電話に番号を打ち込んでいった。
 
 それから数秒後。森野家の黒電話が、ベルを鳴らした。
斜六より若葉へ
---------------------------------------------------------------------------------------------------
 ちょっと道草。
 墓穴、掘りましょっか?(笑)
1999年11月07日:22時36分05秒
OP:W「あああ、私は一体なにをしてるんだろう/若葉」 / Dr.李
 最近、自分が変わっている。
 いままではことさらに探そうとも思わなかった。
 勝手にやってくるから。
 いままでは電話なんてかけたこともなかった。
 特に用もなかったから。
 
 ああなのに!
 なんてことだろう。
 ここ数日、私は彼を探しているし、彼に電話をかけているのだ!
 彼の名前は家達斜六。
 中学からの腐れ縁というのだろうか、高校に上がってもやっぱりいた。
 どうせならもう一校に行けばいいものを。
 あのすっとこどっこいときたら、私、森野 若葉の走ってる写真を撮りたいという。
 
 >「オレに愚痴れよ。一緒に泣いてやる。一緒に怒ってやる。……いつか……、いつか一緒に笑いたいから」
 
 えへへへ。
 
 あああああああああ、何笑ってンだあ、私ぃぃぃぃぃ!!!
 あんな、のぞきと盗撮が趣味のような男に言われた台詞にぃぃぃぃ・・(リフレイン中)。
 
 えへへへ。
 
 ああああああ、私って、私ってェェェェ。
 
 いや、それはともかく、斜六がそういってきたというのは、
 何かのっぴきならない事情でもできたのだろう、そうに決まってる。
 
 ま、まぁ、斜六がせっかく口に出したことだし、ここで断るのも、女が廃るし。
 ほれほれ、袖擦りあうも何かの縁っていうし。
 協力するのもいいじゃない、中学からの知り合いとして、
 そう、あくまでも知り合いとして!
 
 そう納得して、受話器をとり、すっかり覚えてしまった電話番号を回す(森野家は黒電話使用。)
 
 「はい。家達です」
 
 がしゃん!
 
 あああ、なにやってんだ私!
 なぜ、ほっぺた赤らめて電話きってんだぁ!!
 
 ”あ、私、今度の日曜の陸上大会に助っ人で出るから、写真撮りたければ撮れば?”
 っていうだけじゃないのよぉぉぉぉ。
 
 ・・・ちょっと生意気かな?
 
 ”あ、家達先輩ですか、森野です。今度の日曜日あいてますか?”
 
 ・・・何故ここまで下手に出なきゃいけないんだろう?
 だいたい、デートに誘ってるようでやだ。
 
 いや、でも、日にちも迫ってるし、よくわからないけど、写真とるっていったら、
 それはそれで準備とかいるんじゃないのか、よく知らないけれど。
 ああ、なんで私がこんなに悩まなくちゃいけないのよぉぉぉぉ。
 なきたくなっちゃった。
 ・・・リフレイン中・・・
 えへ。
 
 うわあああ、私は、わたしはあぁぁぁぁ!
 
 ぷち!
 
 どこかで何かがキレた音がした。
 電話をとる。
 今日何回目で、かけはじめて、何十回目かもわからない電話番号を回す。
 
 「「はい。家達です」」
 すうう、と深呼吸する。
 「「……………………。森野か?」」
 
 「ああ、家達先輩?今週の日曜日、私、陸上部の助っ人で走るから、じゃ。」
 
 チン。
 
 受話器を置く。
 あああああ、ちょっとそっけなかったかな。
 もうすこし、こう・・・、いやいや、斜六だもの甘い顔見せたらつけ上がるに決まってるわ、きっとそうよ。
 
 これで、またいつものとおり、
 探すこともなく、電話をかける用事もなくなったのね。
 
 ちょっと、寂しいとおもう私は、やっぱり変わったんだ。
1999年11月05日:00時46分24秒
形ばかりの抗議と他愛ない舌戦 / ジョーカー
 ぐぎり
 
 快音に隠れて、擬音で表現するならそんな音、がする。
 
 「痛いじゃないか、何をするんだ?」
 
 首が変な方向を向いたまま、誠一郎が振り返る。
 ちなみに鉢植えは微動だにしていない。相変わらず器用である。
 
 「これで……おあいこだね」
 
 にこりと笑う…が、首が明後日を向いたままのため
 それは妙に笑いを誘う構図だった。
1999年11月05日:00時27分28秒
「約束は果たさなければならない。そしてお約束も」 / みだれかわ枕
(三人称単数)
「……」
 こまちは無言だった。
 だが、いつの間にやら『来客用』のスリッパを持っている。
 別に、店の中で履くわけではない。
 もう一つの使い方のためだ。
 
 とはいうものの。
 誠一郎が本気でボケるということは考えられない。
 考えられないのだ。
 
――よけーなことを。
 心遣いが、嬉しくもあり、うっとうしくもある。
――昔ッから、そうよね、あんたは。
 知り合った頃から、誠一郎は、人付き合いの下手なこまちのフォローをしてきた。
――あたしの負け、ね。
 自らの敗北を悟り、こまちは思いっきり振りかぶった。
 
「なにボケてんのよ、このすっとこどっこいッ!」
 
 春の日差しがちらりとのぞき、スリッパの音が甲高く響きわたった。
1999年11月05日:00時08分36秒
彼の名はオブラート / ジョーカー
 (ううん。これは良くないなぁ)
 
 話術に長けた彼の事、会話に含まれた異物を感じられぬ筈もない。
 
 (……よし)
 
 少し笑って、彼は踏み出す。こまちと美亜の方へ?
 いいや、花屋の店主の方へ。
 
 「すいません、知人の見舞いなんですがどういった花を選べば良いんでしょう?」
 
 敢えて聞く。如何にも好青年そうな雰囲気を装って。
 あっさり騙される純朴そうな店主。
 
 「そうだね、匂いの強い物は敬遠される。それから病が根付くとされるから
 鉢物は駄目だね。あくまでも一般的な話だけど」
 
 「そうですか、有り難う御座います」
 
 礼を言う。しかし実際はこんな事聞かずとも知っているのだが……
 
 「となると………」
 
 店内を物色する誠一郎。
 
 「これでしょう!」
 
 と持ち上げたのは、黄色い花の鉢植えだった。しかも、割と匂いは強い(笑)
1999年11月04日:07時06分54秒
花を選べば刺が刺す / Karma
 「二人とも二日酔いは大丈夫?」
 「ええ、まぁ・・・・・」
 少し口を濁す。
 実質はほとんど酒が抜けているのだが、とりあえず妙にもやもやしたものが残っている気がする。
 理由もわからないので微妙にいやな感じ。
 
 
 まぁ、そんなこんなで花屋についた。
 「で、何買うのよ? よく判んないから、氷室と……神坂さんに、任すわ」
 向こうでこまちがなにか言っている。
 
 「それじゃぁ・・・・・・・・」
 任されたので適当に当り障りの無い物を選んでいく。
 言葉の裏に見え隠れする刺には会えて気づかない振りをした。
1999年11月03日:23時12分21秒
斜六:対決の落とし前(3’) / SYN
――シャシンハモエチャウンデスカラ――
 写真は燃えちゃうんですから。
 
 重かった。
 重い言葉だ。たしかに真実。ごもっとも。
 しかし、次の言葉は、まるで瑠璃を無視しているかのように別のコトを話している雰囲気だ。まるで軽かった。
 
「……写真ってさぁ、“一瞬”じゃん?」
 ちょっとだけの間。
「一瞬で次に流れてっちゃう“一瞬”を撮るワケじゃん」
 ほんの少しの間。
「一瞬で次に流れてっちゃう“一瞬”をちょーっとだけ永くのこしとくワケじゃん」
 少し溜めをつくって、少ししんみりとした口調で。
「でもさ……残るモノって、写真だけじゃないと思わん?」
 ちょっと息継ぎ。
「でさぁ、ソレが残ってれば、また撮れると思わない?」
 口調は軽めにしたが、目はマジに。
「……実際、そう思って家に帰ってこねぇバカがいるってだけのコトなんだけどさ」
 彼の父親のコトだった。……まだ死んじゃぁいないが。
「燃えてナンにも無くなっちゃうよーな写真ってさぁ、撮ったヤツにとってナンなんだろーね?」
 と、目に宿る真剣さを抑えていつものように軽く。
「って、そんなバカ見習ってるオレとしては、思うわけさ」
斜六より瑠璃へ
---------------------------------------------------------------------------------------------------
<データ変更コーナー>
*因縁ロール
〈目的:技量の追求(初級)〉【心力】で。……3成功。
理由:ちょっとだけ“自分が写真をやっている理由”を出したコトにより。
現在値 気合:26 業:76/108 宿業:40/50

1999年11月01日:09時19分53秒
瑠璃:対決の落し前(3) / tomy
「……で、それがどうかしたのか?」
「なぁ、加藤瑠璃。“カメラマン志望”のお前の“自信”ってのは、カメラ一台でどうにかなっちゃうようなものなのか?」

「自信?」
それが全く意識に登らなかった言葉だったので、私は瞬時に理解できず、思わず聞き返した。
…自分が混乱している事だけは分かる。助六先輩なら言って当然の言葉だというのに。

「自信がないとか、そういうんじゃないです。ただ…、撮りたくないんですよ」
混乱し、つっかえながら私は言葉を綴る。…こんな風な自分は珍しいと思う。

「あのカメラじゃないと撮りたくありません。だって…」

? 自分の言葉に違和感を感じ、そこで言葉に詰まる。

……………………、ああ、そうか。そうなんだ。

「…いえ、たとえあのカメラででも、写真は撮りたくないかも知れませんね」

これ以上言おうかどうか、逡巡する。でも言わないとこの人も収まらないだろう。

「…だって写真は燃えちゃうんですから」

tomy:久々に瑠璃憑依200%状態で書いてます(自爆)。おかげでダメージを直撃で食らって、痛いの何の(^^;
良く考えると、あの火事で「思い出を写真に封じてずっと取っておきたかった」という瑠璃が写真を撮り始めた理由の無意識の部分が破れてたんだよなぁ。

「カメラ(ライカ)への愛着」を初級に落した上で、「感情:写真への不審(初級)」を取ります(爆)。こりゃ本当にカメラやめるかも。
1999年10月29日:00時40分55秒
斜六:対決の落とし前(2’) / SYN
 瑠璃の目をじっと見つめ、斜六はしばらく黙っていた。
 “カメラが無くなった”。たしかに、愛機を失ったのはつらいだろう。斜六にも想像できた。
 だがしかし。カメラと一緒に“やる気”まで失ってしまったのか?
 
「……で、それがどうかしたのか?」
 静かに。疑問ではなく、言い聞かせるようなトーンで。
 またすこし間を空ける。今度は質問。
「なぁ、加藤瑠璃。“カメラマン志望”のお前の“自信”ってのは、カメラ一台でどうにかなっちゃうようなものなのか?」
斜六より瑠璃へ
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 ちょっとまだジャブ。
 瑠璃の情報は少ないからねぇ。
1999年10月29日:00時22分12秒
暴走編「言葉のトゲ抜き」 / みだれかわ枕
(三人称単数)
 
「二人とも二日酔いは大丈夫?」
「ん〜、すっきりとしてるわけじゃないけど、寝てたから、楽ね」
 こまちは、ほとんどの授業を居眠りしていた。
 先生たちも、こまちには言うだけ無駄だと判っているので、なにも言わなかった。
 それに、下手に逆鱗に触れて、重要な秘密を暴露されたら、どうするのだ。
 だからこまちは、赤点ぎりぎり(英語Reader除く)で進級できたのだ。
 
 やがて、花屋に近付いてくる。
 とりあえず、見舞いの花を買うことにしていたのだ。
 とは言え、こまちは花に詳しくない。
「で、何買うのよ? よく判んないから、氷室と……神坂さんに、任すわ」
 神坂さん、のところに、知らず知らずのうちにトゲが入ってしまい、こまちはなんだか、憂鬱になった。
 
 
 こまちから、誠一郎と美亜に
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