天羅万象掛け合い:妖編 LOG 009

天羅万象掛け合い所:妖編の1999年11月14日から2000年07月19日までのログです。


2000年07月19日:01時58分19秒
雷吼 / ジョーカー
 「静かにしろ」
 
 低く押し殺した声が葉嬢に投げ付けられる。
 
 「話し掛けるな、紫に返事を強いるな」
 
 そのまま手が葉嬢の襟首に伸び、反対側の手で
 紫を抱え込み射界の外、木々の陰、死角へと飛び込む。
 
 「いいか、動くな、喋るな、返事もしなくていい」
 
 今度は木々の陰に横たえた紫へ。
 
 「俺達がやる。お前はただ傷を治すんだ」
 
 雷吼 葉嬢、紫に向かって
2000年07月18日:23時56分03秒
葉嬢 / 月夢
「意地汚いわねー」
 器を持って並ぶ紫に向かって何か言おうとした瞬間、紫が倒れる。
「…………………………え?」
 赤、一面の赤、呆然とした葉嬢の目にそれだけが飛び込む。
「…………なに?」
 ぺたんと地面に座り込んで、紫に触れる。
「ちょ、ちょっと、紫………こら、紫、なによ!なに寝てるのよ!」
 襟元掴んで揺する。
「こら、起きなさいってば!おねーさんこんなとこで眠るような子に育てた覚えないわよ!」
2000年07月18日:22時01分17秒
ある部屋の中の出来事 / Dr.李
「緋燕とおっしゃる方はまだ見つかってないのですね?」
 女が口を開く。
 すだれの影にいて姿はわからない。
 だが、比較的若く知性を感じさせる物言いだった。
 筆を走らせ、文書をしたため、それを近侍に投げて指示を出す。
 それがこの女がここに着てから絶えずやっていることだった。
 経歴は不詳。
 ここの主に目通りし、半刻ほどで完全に主の信を得、紫と名乗る標的の確保に全力をあげていた。
 
 「さて、今いる場所から、二重三重の網はそろそろ張り終わるころかしらね。」
 最後の文書を書き終えると、近侍に投げる。
 「ああ、それは隣国の主に送りなさい。
 動けばもうけもの程度だから、あまり気にしなくても良いわよ。」
 
 そういって伸びをする。
 「それで、緋燕殿はまだ見つからないのね、それは確認しておくわよ?」
 返事を聞く。
 そうすると女はまた思案顔になった。
 「やれやれ、考えることには事欠かないわね。」
2000年07月14日:01時14分53秒
補足 / M/N2
申し訳ありません、前の文章がやや判りにくいので補足を。

1 “真の的”と“別の人物”はそれぞれ“雷吼”と“さのえ”のことです。
2 殺気を叩きつけたのは、さのえにたいしてです。(“女”当面の目的は自分の所在を明らかにすることです。)

(sf:読みにくいのでいくつか修正。改行はタグを使うか行頭に二バイト空白を入れるなどすることで行えます。詳しくは)簡易掲示板利用マニュアルをご覧ください。


2000年07月10日:23時54分25秒
殺気 / M/N2
(さて…)女はゆっくりと銃槍を構えなおす、(ここまでなら造作もない…が)つぎの“的”を探す。
(奴等も小細工がすぎる…)“真の的”を横目で見つつ銃槍は別の人物に向けられる。
(ヨロイ狩り相手に弾を無駄にすることもない)ただ殺気だけを叩きつける。


“女”より雷吼及び一行へ

#あと何ラウンドの命やら……。
2000年07月10日:23時05分46秒
/ Dr.李
 「ほえ。」
 飯と聞いて喜ぶのは紫も同じだ。
 いそいそと入れ物をもって律儀に火京の後ろに並んでたりする。
 
 「敵対反応感知」
 「宿主防衛準備」
 
 紫の瞳が金色に輝き、西に身構え、そして紫は崩れ落ちた。
 地面が朱に染まる。
 びくん、びくん。
 断末魔のように紫の体が痙攣する。
 
 「う・・あ・・なに・・?」
2000年07月10日:01時51分31秒
狙撃 / M/N2
一行から西に3町(327m)上空1町(109m)の地点に彼等を見下ろす目があった、羽を持つ式に捕まれ2丁の珠銃を携えた女が。
(好機…)一行の注意は先ほどの男―遼幻―に注がれている。


ゆっくりと銃槍を構える、(あれが“的”か…)人形のような顔がしかめられる、(外道共が………いや、人の事は言えんな)狙いをつける。

(我が流儀を守る以上……依頼は依頼!)


ドゥッッドゥッッッ!


2発の弾は正確に“的”にむかう…紫の心臓に…。


“女”より紫及び一行へ

#はしめまして、M/N2と申します妖編に参加したいのですが…気に入らなかったら無かったことにしてください。
2000年06月17日:23時13分40秒
雷吼 / ジョーカー
 引いた。その余りにころころ変わる態度に。
 
 (子供だから………か?)
 
 目が僅かに泳ぎ、紫と葉嬢に向く。
 この二人はここまでは変わらない、気がする。
 
 「簡単な粥でも作ろうかと思ってるが……」
 
 他には携帯の食料を戻したり、暖めたりした物。
 本職でもない道中の飯としてはまともな部類だろう。
 
 「決まり、のようだ。足しになるかどうかはどうかはしれんが、よければ受け取って貰えるか?」
 
 遼幻が進言する。それを雷吼はじろりと睨み
 
 「食って腹壊したりしないだろうな……いいよ、入れちまえ、入れちまえ」
 
 半ば自棄になったように言い捨てる雷吼だった。
 
2000年06月17日:13時18分05秒
遼幻 / ジェミナス
「ま、確かにその通りだ。だが……人ってのはそう簡単に割りきれるもんでもなく……結局は己の理由を胸に持って、後悔せんようにするぐらいしか出来ないと来た」
 地べたにあぐらをかき微かに緊張を解く。
「嬢ちゃんの言った通り……自信が持てれば、楽なんだがな……」
 そして、犬っころのようにあのサムライにすり寄る娘を見て何処か懐かしそうに、笑む……
 
 「決まり、のようだ。足しになるかどうかはどうかはしれんが、よければ受け取って貰えるか?」
 そう言って取りだしたのは、この辺に自生していた野草と茸であった。
2000年06月17日:00時01分55秒
火京 / 狂兵
 「!」
 「食べる〜」
 先程までの雰囲気がすっかり消え、とっとこと雷吼の元に駆け寄る火京。
 その姿に、エサを出された仔犬の姿がだぶるのは気のせいか?
 「なに〜なに〜?今日のご飯はなに〜??」
 
 
 ご飯をくれる人はいい人なんだな(裸の大将談)
2000年06月14日:00時13分41秒
葉嬢 / 月夢
「ん?気にしないでいーわよ、そんなもん」
 ぱたぱたぱたと手を振る。
「狼が鹿食べるのに正しいかどうか、考えて襲うわけじゃないし」
 あっさり。
「絶対に正しい存在じゃないくせに、正しいかどうか判断しようなんてちゃんちゃらおかしいわ、ほーほほほ………と宵闇姉様だか鈴鳴も言ってたし」
 高笑い付きで言ってから、
「正しいかどうかなんて基準ないんだから、いいのよ、そんなもん。善悪とか、正しいかどうかなんて、自分の行動に自信ないから勝手に言ってるだけなんだから、感じたままに自分の好きなよーに生きればいーのよ、と主様も言うてたもの」
2000年06月09日:00時16分38秒
雷吼 / ジョーカー
 「俺に許しを求めるなよ」
 
 そもそも食べていくかと誘ったのは雷吼なのだ。
 
 「聞くなら、むしろそっちだろ」
 
 と、火京に目をやる。夕餉、と言える程
 大した物は出ないが飯の用意をしつつ。
 
 「……、ああ。まだしもその泥まみれの手を
 洗ってきた方が飯はうまいかもな」
 
 露わになった珠を前に雷吼の態度は変わりない。
 そもそも、珠は目立つ処に埋め込んであり
 泥で隠そうにも不自然さが際立つばかり。
 ましてや同じサムライならば。
 とは言え、そもそも気にもしてない様子だった。
2000年06月08日:17時50分54秒
溜息 / ジェミナス
 溜息、一つ……
 「興味があったから遊びに……だと?」
 何とも言えないやるせなさが胸に染みる。ボリボリと頬を掻き、珠を隠していた泥を落としながら、また溜息をつく。
 「生憎と勝手に戻るのを待っていられるほど俺は悠長ではなくてね。それに……ここにお前を一人にするのもぞっとしない」
 
 「そう言うわけで………この娘がもう少し残るようなら御相伴させて頂きたいが?」
 敬語も捨て、珠も明かす……素の自分に戻り、そう答えた。
2000年06月08日:08時12分12秒
雷吼 / ジョーカー
 「目的?目的というと……」
 
 火打ち石を二度、三度と打ち合わせて
 雷吼は火の用意を始める。
 
 「興味があったから遊びに来た、んだっけか?」
 
 その貌が下からの光に照らし出される。
 どうやら火が付いたらしい。
 
 「さて、ご両人。火京に紫雲と言ったか
 これから飯にするんだが食っていくか?
 大した物はでやせんが……」
2000年06月08日:00時10分40秒
火京 / 狂兵
 「で?どうする気だ?」
 火京はそれだけ言うと、後ろを振り返った。
 そしてそのままその場に腰を下ろす。
 
 「アタシは自分の都合、自分の目的でここに来た」
 腰に挿した短刀を静かに引き抜く。
 「その目的も果たさずに、お前の都合で動くかよ」
 引き抜いた短刀を月光にかざす。その銀の光が、火京の貌を照らし出す。 
 
 「戦う気が無いならとっとと消えろ。用が済めば勝手に戻るさ」
 
2000年06月06日:23時52分58秒
はぐらかし / ジェミナス
「犬と言おうが何と言おうが構いはしないがな……俺はお前を連れ帰る。それは変わらないぜ?
 それに、そっちがついてきてくれるなら俺も無理矢理連れ戻そうなんて考えやしないさ。
 意地を張るのは自由だが、それで自分の責務を放棄するな。権利は、義務を果たしてこそ享受できるものだ」 
 芝居の仮面を捨て、静かな表情で語る。
 表情からは作っていた泥臭さが消え、立ち居振る舞いも戦いを生業とするもののそれへと変わる。
 だがそれでも飄々とした雰囲気は消えず。そう、風は氷も炎も受けとめ、流していくように
「俺としては、素直に戻ってくれることを祈るんだがな。怪我人のこともあるし、“あいつら”がうるさい」
 そして、又苦笑が浮ぶ
「もう一度言う。ここの兄さんがたがまだしも友好的な間に、引き上げようぜ?」
(上に立ちたいならそれだけの度量を見せろ……と、ヨロイ乗りに言っても無駄なんだろうがな)
 それでも、語り続けよう。
 守れなかった、留められなかった過去を振り払うために
2000年06月06日:20時07分22秒
/ Dr.李
 火京が言葉をつむぐ。
 「嫌いな奴は悪い奴・・・?」
 ふと、近くにいる巨漢の僧を見る。
 「悪い奴??」
 見ながら言うな、紫。
 眼を葉嬢に映す。
 「・・・ヒメちゃん、それは違うよね?」
 確認するように、聞く。
2000年06月06日:00時25分09秒
指摘 / ジョーカー
 火京の変貌を眺めながらも
 その雰囲気にはそぐわぬ雷吼の声。
 
 「好きだ嫌いだ、と言うのと良い奴悪い奴というのは同じじゃあない。
 嫌いでも正しい事を言う奴はいる。好きだからと言って
 間違って無いとは限らない……」
 
 それは紫に向けたのか、それとも火京へか。
 
 「取り違えるな。でないと忠告を聞き逃す。
 惚れた女の過ちを正す事も出来やしない」
 
 雷吼の貌は少し、ほろ苦い。
 
 「いつか、悔いを残さないために」
2000年06月05日:22時42分39秒
火京 / 狂兵
 「紫」
 火京が、紫のほうに振り返って微笑んだ。
 「いいか、覚えておけ。自分が嫌いな奴は、みんな悪い奴だ。だから、奴はアタシにとって悪い奴だ。
 だから、お前もあいつが嫌いなら、あいつは悪い奴なのさ」
 酷く歪んだ意見である。しかしある意味真実であるとも言える。
 いったい、この世界に純粋に悪人と善人というように分類出来る基準があるのだろうか?
 
 「それから、アタシの事は『火京ちゃん』じゃなくて、『姉さん』て呼びな。もしくは『お姉ちゃん』」
 そして、にやりと笑った。
 「まぁ、とりあえず、ここはアタシにまかせて黙って見てな」
 それだけ言ってから、火京はゆっくりと遼幻に向かって向き直った。
 その瞳から、生気が消えていく。ゆっくりと、人から機械へと変わっていくように。   
 「・・・・・・・無理矢理・・・・・?」
 先程までの事が嘘のように、静かに、嘲るような嗤いが浮かぶ。
 「犬の分際で主人に吠えるか、この下郎め。己の分をわきまえよ」
 
 火京の言葉が氷のような鋭さを持って紡がれる。とても子供とは思われない威圧感を発している。
 
 「さりとて、汝が我を、あくまで力によって従えようとするのであれば........構わぬ。かかって参れ」
 
 殺人者の貌が再び姿を顕わした。   
2000年06月01日:23時35分02秒
/ Dr.李
「あうー。」
 言葉がない。
 というよりは状況についていけてない。
 
 だが少なくとも紫は眼赤をないがしろにせず、
 眼赤が殺気を放つなら、それは紫にとってもテキなのだ。
 雷吼が見たとき、紫は少しだけ位置を移動していた。
 葉嬢の前、火京の後ろ。
 ちょうど、火京と葉嬢の間に立つ感じだ。
 
 逆にいえば、火京と紫雲(遼幻)の二人が見えるところに立っている。
 問題なのは、紫の眼が鳶色でないことだろうか。
 眼の底に金色の人外のモノを示す光が浮かんできていた。
 
 「火京・・・ちゃんだっけ?
 あの人・・・わるい人?」
 
 ぼそりと呟くように目の前の少女に聞いた。
2000年06月01日:00時07分35秒
昏い“声” / ジョーカー
 しばらくの呆けから立ち直り、雷吼は目の前の寸劇を
 茫洋と眺めている。
 
 ある意味、どうでもいいのだ。火京を連れ戻しに男がやってきた。
 あの女でないのが少し意外だったが、傷が深いのかも知れない。
 火京は男を酷く拒絶しているが、雷吼の目には火京は男に対して
 甘えがあると写る。苦無を投げ付けておきながら、それで
 男が怒らない事を知っているように。本当に殺すつもりなら
 先程の顔を覗かせる筈だ。あの寒々しい貌を。殺気を放っていても
 本気には程遠い。それを自覚しているか否かは別として。

 (殺してしまえよ)

 ふとそんな囁きが聞こえる。雷吼の心の、昏い処から響く声だ。
 あの血濡れの過去が築いた、冷徹な心の声だ。情を欠いた歯車のような心。
 極論すればこの二人は敵なのだ。その目的は紫を手に入れる事。
 少なくとも雷吼はそう判断している。あの巨大なヨロイを操る
 ヨロイ乗りが目の前にいる。多少の忍術の心得があるようだが
 ヨロイを倒すに比べれば難い筈が無い。男の能力は未知数だが
 残りの仲間と合流するよりは容易かろう。あの女も切り札の
 一つや二つは隠し持っているだろうから。
 
 (今ここで殺せば後が楽だ)
 
 そんな判断を雷吼の心は下している。ゆらりと殺気が滲み出る。
 此処五年程の間に、その牙は鋭さを欠いた筈だった。目的を果たした事
 さのえや然無との出会い、姉との再会そういった物がそれを覆い隠した。
 ただ、実際は隠れていただけなのだとふと、思う。潮の満ち引きで
 見え隠れする岩礁のように。波に隠れてもそれは確かに在るのだ。
 そして顔を見せる。さのえが血塗れになった時に、紫が傷付けられた時に
 とても、容易く。
 
 (あの時のお前ならそうしただろう?)
 
 囁きは続く。昏い声で。だがそれを聞き―厳密には違うが―
 立ち上る殺気が霧散する。あの時。それは昔の事だ。
 今は、今。少なくともあの時の自分ならこの様に
 余計な荷物を背負う事は無かったろう。
 それを選んだと言う事は多少なりとも
 その時とは違う自分であると言う事。
 
 「さて……」
 
 目が寸劇を離れ、滑るように動く。
 行き着く先は鳶色の目をした少年。
 昏い声を切り離せば、やはり目の前の事は
 どうでもいい。流れに任せるのも手だが――
 渦中にある紫がどう動くかに乗るのも一興。
 そんな興味を湛え、雷吼は紫の一挙手一投足に目をやった。
2000年05月28日:18時04分14秒
苦笑 / ジェミナス
「そうも行かなくてなぁ……お前を連れ戻さんことには俺が困る」
(予想の範囲内とはいえ、随分言ってくれるもんだな……)
 困っているような、それでいてどこか優しい笑みを浮かべ、火京に視線を向ける。
 
「俺自身はお前のそう言う鼻っ柱の強いところは決して嫌いじゃないんだが……」
 苦笑。
 
「帰るぞ。ここのお兄さんがたに無意味な迷惑をかけるんじゃない。あいつらの姉貴だろう?」
(もっとも、向こうの方がしたたかだが)
「それとも……無理矢理連れ去られるほうが好みか?」
 
  遼幻より火京へ
2000年05月26日:20時51分43秒
火京 / 狂兵
 「ちっ」
 心底嫌そうな顔をする火京
 (生きてやがる)
 「うざったいのよ、あんたは。帰るんなら自分一人で勝手にかえんなさいよ」
 「嫌い!嫌い!大っ嫌い!!あんたの顔なんて見たくも無いわ!!」
 
 
 火京は自分の行動を縛る存在が嫌いです。父親自身が彼女の行動を制限するのには、
 喜んで従いますが、『父親の代理』や『父親の許可を持っている人間』の指図は受けません。
 これらの父親の代理の指図に従うという事を、父親から 軽く見られているように感じてしまうからです。
 ようするに、「パパ、アタシを見て!」というやつですね(笑)
2000年05月24日:22時30分10秒
寒け / ジェミナス
 一瞬の寒け……肌が粟立つ感覚。
(こうでなくてはな………)
 ほんの一瞬だけ浮かぶ不敵な笑み。だがすぐにそれも腑抜けた今までの笑みに戻る。
「闘気、と言われてもねぇ………ま、連れ戻すのが私のお役目、我が侭娘のお守りさ。それ以上には興味はないね」
 苦笑しつつ灼戒を見送る
 
「と、ゆーわけで……帰るぞ馬鹿娘〜」
 そして、気の抜けた声が火京へと向けられる
 
 
 遼幻より灼戒および火京へ
2000年05月24日:02時51分10秒
一瞬の殺意 / 蒼
 「おっさん。こんなとこで旅の者ですといっても。怪しい者だっていってるのとかわんぞ」

 灼戒は紫雲と名乗った男をじろじろと無遠慮に眺め回す。

 「んー、殺気はないけど。闘気は消えてないねえ。」

 にこにこと笑いながらスタスタと近寄っていく。

 「抜け出した子供っていったよねえ、なんで抜け出したの?」

 くびを傾げて聞きながら、ゆっくりと間合いを縮める。

 「話によってはおっさんを消すけど」

 灼戒の眼に、ゆらりと殺気―人外の殺気―が見えたが、それも一瞬すぐにもとの間の抜けた顔に戻る。

 「まあ、そこからでも話とどくから。だいじょーぶ。あとがんばれ」

 そしてスタスタともどっていってしまった。

 

 灼戒から、遼幻へ

 

 #前の名前まちがい。灼戒ね。

 
2000年05月14日:06時05分14秒
緊張無き対峙 / ジェミナス
「ええ、私の言うこともロクに聞かんので困っていまして」
 苦笑混じりに出てきた二つの影に愛想笑いを向ける 
 (こいつが猫か……気配の質が近いことを考えると、妖かなにかと言ったところか……厄介厄介)
「よければ説得を手伝ってはくれんかねぇ? 私だけでは心もとなく」
 威厳もへったくれもなく、緊張感のきの字も、見えない口調。だが、手は懐剣が抜けるようになっている。
「赤戒殿か。私は紫雲、旅のものさ。抜け出した子供を連れ戻しに、な」
 
 遼幻より赤戒へ
2000年05月13日:23時49分15秒
姿を見せる。 / 蒼
 (くさい芝居をよく続けられる。……ま、どうせ只者ではあるまいが。)
 と、向こうから苦無が飛んできた。
 「「確かに御転婆のようだ」」
 と、いいながら繁みの奥から出てくる二つの影。
 小坊主と黒猫。両者とも眼赤の分身である。
 「んー。あそこのお嬢がおっさんに、ついていくといったらつれていってもいいぞ」
 小坊主が、今までの声色はなんだったのかと思うような頭に響く声で喋る。
 「そだ、おっさん。さっきどなたってきいてたな。わし、赤戒。おっさんもなのれ」
 
 眼赤の分身:赤戒より遼幻へ
2000年05月12日:05時58分12秒
あざといまでに芝居は続く / ジェミナス
(さて、どうしたもんかね………)
 気配は二つ。それも決して弱いものではない。隙を見せれば、やられると見ていいだろう。
(おまけに………)
 張り巡らされた仕掛け、これも厄介。今は偶然よけている振りをしているが、いずれはばれるだろう。
 と、悠長に考えていられるのもそこまでだった。
 
「逝っけ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」
 
 何処かで聞いたような掛け声
(ヤばい)
 脳にたどり着くよりも早く体が判断を下した。
 ほんの僅かだけ体を動かし、飛来する苦無の隙間を縫う
(見切れたか………)
 そして後ろを振り向き情けなさそうな顔で笑うのだった
 
 「ね、おてんばで騒ぎ好きでございましょう?」
 
 それ以前の問題と言わんか?
 遼幻より目赤(及び声が届く方)へ
2000年05月12日:00時20分58秒
/ Dr.李
葉嬢と火京と名乗る娘の半分どつき漫才に近いやり取りを見ながら
 所在なげに立つ紫。
 しかし、目の前の少女(火京)はいきなり、ぶつぶつ何かつぶやいたと見ると、
 「逝っけ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」
 と叫んで、苦無を茂みの方に投げつけた。
 
 「あう。」
 今まで見たどんな分類にも入りきらないらしく、
 紫にしては珍しく言葉を失った。
 どういう風に対処するべきなのかわからないらしい。
2000年05月11日:23時16分56秒
茫然 / 雷吼
 「・・・・・・・・」 

 ちょっと目が丸くなってる雷吼。 

 「お〜い、保護者出てこ〜い」 

 手の痛みも忘れたか、妙に虚ろな声で雷吼は曰った。
2000年05月11日:22時36分42秒
火京 / 狂兵
 「うっ」
 火京の背筋に冷たいものが一瞬走った。
 腕を見ると、鳥肌が立っている。
 (なんか、嫌〜〜〜な気配が・・・・)
 
 懐にそっと手をいれ、武器の確認をする。
 (この重圧は、奴か?)
 火京の脳裏に、飄々とした男の顔が思い浮かぶ。
 (よりによって、奴が来やがったか・・・・こうなれば)
 火京の瞳に決意の光が宿る。
 
 (この場を利用して、殺ってやる!)
 
 「フッフッフッフッフ」
 虚ろな嗤いが漏れる。
 サッと、両腕を伸ばすと、その両手、それぞれの指の間に四本づつ、計八本の苦無が握られている。
 
 「逝っけ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」
 その両手から暗黒に向けて、苦無が放たれた。
 
 
 #どうやら火京は遼幻が苦手なようです。
 現状を利用して、遼幻を亡き者にしようと画策中です。
 火京「いや〜ん、手が滑っちゃった〜〜(笑)」
2000年05月09日:22時38分27秒
芝居 / ジェミナス
「うちの娘でございますと。おてんばで騒ぎ好きで多少手を焼いてはおりますがね」
 
 こればかりは本音で語り、ふらふらと歩きだす。
 酒に酔っているが故の偶然とも見えるような足取りで、罠を躱す。
 
「さて……そちら様は、どなた様でしょうか?」
 
 気配はすでに背後。だが警戒は捨てていない。いつでも懐に入れた《式札》を放てるように………
2000年05月09日:02時50分01秒
警告 / 蒼
 遼幻の足元になにかがきらめいた。
 そのときだ。
 
 「「迂闊に近づけば、怪我をするぞ」」
 
 繁みから、遼幻に声がかけられた。
 気配は二つ。声は同時。
 
 「「たしかに、こちらに娘はいる。が、主は何者だ? 誰ともしれん輩に子供をあずけるわけにはいかんなあ」」
 
 眼赤より遼幻へ
2000年05月08日:02時57分53秒
ジェミナス / 遭遇
 茂みの中……気配を殺し《式》の感覚に神経を集中した男。
 ゆっくりと眼を開き、笑む
 
「《式》より先にこっちに来たか……」
 武装は短刀一本。後は隠しに入れた筆と紙……戦闘には不向きである。
 
「サムライにヨロイ狩り、僧兵崩れだったか………真っ正面から斬りあう気にゃならんな……」
 
 かといって時間をかけていって手厚い歓迎を受けるのも御免被りたい。
 ならどうするか………
 
「やはり、最初の通りだな」
 
 そう言うと、立ち上がりおもむろに彼等の方に歩きだす。
 そして……
 
「もし、そちらに家の馬鹿娘はぁお邪魔しとりませんかね?」
 それはもう間の抜けた声で
 陰陽サムライ・遼幻より、出迎えの方(眼赤)へ。
2000年05月06日:23時54分53秒
ざわめく気配 / 蒼
 雷吼の答えに
 わずかに顔をしかめる。
 
【ヨロイ乗りがここにいる……、つまり次に来るのはその護衛か】
 
 サムライ…いや、シノビが混ざっていることも考えられる。
 ヨロイ乗りは、囮か? どちらにしろ厄介な荷物がひとつ増えたことに変わりはない。
 
 【では、歓迎の支度とするか…】
 
 ふわり、と身をひるがえし、闇へと消える。
 
 【繁みに入るときは、注意してもらおうか。どこに刃があるかわからんでな】
 
 眼赤、雷吼とさのえ、あと、お子様以外の人々へ。(たくさんいるので書き切れん)
 
2000年05月06日:23時46分43秒
ざわめく気配 / 蒼
 雷吼の答えに
 わずかに顔をしかめる。
 
【ヨロイ乗りがここにいる……、つまり次に来るのはその護衛か】
 
 サムライ…いや、シノビが混ざっていることも考えられる。
 ヨロイ乗りは、囮か? どちらにしろ厄介な荷物がひとつ増えたことに変わりはない。
 
 【では、歓迎の支度とするか…】
 
 ふわり、と身をひるがえし、闇へと消える。
 
 【繁みに入るときは、注意してもらおうか。どこに刃があるかわからんでな】
 
 眼赤、雷吼とさのえ、あと、お子様以外の人々へ。(たくさんいるので書き切れん)
 
2000年05月02日:22時51分41秒
一つの選択と意志 / ジョーカー
 打った手をもう片方の手で握り締め 
 涙目になりながら雷吼は呻く。
 
【まぁ、そう言うな。棘々しているよりましだろう】
 
 しかし声に応えるように雷吼は思考する。
 
【それに人が相手なら夜通し歩くのを考えもするが
 相手がヨロイではな】
 
 ヨロイの足は人のそれの十倍二十倍、物によってはそれ以上。
 下手に急いでも追い付かれるだけだ。ならば迎え撃った方がいい。
 
 【まぁそれ以前に……】
 
 目がつと横を向く。其処には何やら紫と向き合っている火京の姿。
 ついでに葉嬢がそれを邪魔しようとしている。
 
 【ヨロイ乗り無しでヨロイは動かんだろ】
 
 #さて式に気付くかな?
2000年05月01日:07時00分45秒
今一つの影 / ジェミナス
 雷吼らの野営地から少し離れた場所で溜息をつく一人の男。
「さて、むこうさんも馬鹿ばかりじゃないだろうが……」
 流れるがごとく一連の動作で腕を振るい、筆を走らせる。
「行ってこい」
 口元だけで小さく笑いながら手にしたものを投げる
 数瞬後、一羽の蝙蝠が夜空に飛び上がった………

 ♯遼幻です。蝙蝠を飛ばしました。
2000年05月01日:03時37分51秒
漠然とした不安 / 蒼
 暗がりの奥でがさり、と音がした。
 そちらに向けば、赤く光一対の目。
 「にゃあ」
 眼赤であった。
 [夫婦漫才か、みてられんな]
 そのまま、一行の方へ歩いて行くと 葉娘の横に座りこむ。
 [このようなところで野宿とは、随分とのんびりとしてるではないか? 雷吼よ]
 [まあ、いまさら急いでも結果は変わらんが]
2000年04月27日:20時24分07秒
忍び寄る悪意 / Dr.李
「あの女、信用できるのですか?」
 一見生真面目そうな若い男が、傍らの中年の男に話しかける。
 「まあ、嘘は言ってない。」
 あまり表情も動かない。
 陰気だ。
 「しかし、本当に標的がこのあたりに潜んでいるんですか?
 わざわざ街道を進むというのは、追手を差し向けやすいということからは外れていると思うのですが?」
 若い男が声をかける。
 「だから裏をかける。
 もしくは、己らの力なら、何とでもなると思うておるのだろう。」
 二人の後ろには、数名の男たちが続く。ゆっくりと街道に死の気配は立ち上り始めた。

2000年02月24日:02時29分19秒
手元不如意 / ジョーカー
 気を紛らすために言った事が発端として
 あれよあれよと眼前に展開した光景に
 雷吼は瞠目し………数瞬後にはあらぬ方を見出す。
 延ばしたのと反対側の手は頻りに頬を掻いている。
 
 「あのなぁ……」
 
 火打ち石を受け取りながらも
 
 「魅力的だとは思うが幾ら何でも無防備過ぎるぞ。
 目のやり場に困る」
 
 困ったように呟く。
 そして明後日の方を向きながら
 火打ち石を打つ。だが手元を見ないで
 打つのは大変危ない。
 
 
 結果として
 したたかに指を打ち無言で呻く雷吼の姿があった。
2000年02月23日:12時38分09秒
葉嬢 / 月夢
「はなせーってば」
 という葉嬢の抗議が受け入れられたわけでもないが、ぱっとさのえが手を離す。どてっ・・・・もとい、とてっと、軽い(らしい)音を立てて葉嬢がおちる。
「あいたたたた…………ちょーーーっと放すなら放すって言いなさいよね」
 注文の多い娘である。ぶちぶち言いながら立ち上がる。
「まったく、こうなんて言うのか、あたしの扱い悪いわよね、まったくまったく」
 ぶちぶちぶち、全く聞く耳持ってくれなくてもしつこくぶちぶち。
「…………で、どうでもいけど」
 いい加減飽きたのか、ぶちぶち言うのをやめてさのえをちらっと見ると。
「お姉さんお色気路線?そういうのは男性と二人きりの時の方がいいって宵闇姉様言ってたよ、他に観客いるし、紫の教育にも悪いし、もうちょっと人目に付かないところでこっそりと」
 言いたいこと言って、反撃来る前にとてとてと紫のほうに言ってしまう。
「ああ、もう、ほり、離れなさいよ、しっしっ、用済んだんならさっさっと帰りなさい」
 紫を抱えると、しつこく火京を追い払う様に手を振る。
「あたしも紫も忙しいんだから、遊んであげないのよ」
2000年02月23日:04時20分58秒
探懐 / みだれかわ枕
「さのえ、火打ち石を貸してくれ。どこかにやってしまったらしい」
「は?」
 一瞬、かなり間の抜けた声を出すさのえ。
「あ、ああ、火打ち石か」
 つまみあげていた葉嬢を『パッ』っと離し、懐あたりを探る。
「あれ?」
 いつもはこの辺に入れてるのだが……
 なかなか見つからないので、手をもっと奥に突っ込んでみる。
 傍からみると、結構スゴイ格好、と言えなくもない。
「えーと……あ、あった」
 かなりごそごそ探って、ようやく見つけた。雷吼にさしだす。
 着物の合わせ目とか、だいぶ乱れてしまったのだが、本人は、あんまり気がついていないようだった。
2000年02月22日:23時37分22秒
雷吼 / ジョーカー
 ぽりぽりと頬を掻く。
 雰囲気が分からないでも無い。それが
 変わった事も。だがそれはそれで妙な雰囲気だ。
 
 ふと目をやると未だ子猫のようにぶら下げられ
 暴れている葉嬢。
 笑いが、漏れる。
 
 「おい、さのえ。葉嬢を放してやれ。どちらも行儀が悪いが
 片方だけを叱るのは良くないしな」
 
 放り出したままの薪に向き直る。
 
 「餅は、餅屋だ。俺達が下手に口を出す事も無かろうよ」
 
 軽く笑いながら懐を探る。
 が、何かに気付いたように手が止まる。
 
 「さのえ、火打ち石を貸してくれ。どこかにやってしまったらしい」
 
 多少、気が立った様子のさのえを和らげるように
 のんびりと雷吼は頼んだ。
2000年02月22日:21時35分44秒
/ Dr.李
金色の光は瞳の底に沈み、普通の鳶色の目が紫に戻る。 目の前の少女はテキでは無いのだろうか?
「よろしくね、きょうだい」 といって笑う。 仲良くするという意味なのだろうか?
「う・・・うん。」 紫もあいまいにであるが、笑い返した。
2000年02月21日:00時44分38秒
火京 / 狂兵
奇妙な気配を、火京もまた感じていた。
 どこか無機質な視線。
「あんたが紫ね」
 静かに、火京が言った。 そして、にやりと不敵な笑みを浮かべる。
 
その刹那、火京から先程までの気配が消えていた。
 
そしてつかつかと紫の目の前まで歩み寄ると、
「よろしくね、きょうだい」 と言って、また悪戯っ子のような笑みを浮かべた。
2000年02月18日:00時01分12秒
状況説明 / Dr.李
 火京と紫の間に不思議な空気が流れる。
 殺せる人間と死ねない人間。
 共通することは、けっして二人とも望んでその道を歩いたわけでは無いことか?
 
 だれも、あえて動こうとしなかった。
 いや、何か動きがあれば、それに反応するように様子を見ているのか?
 
 そのままに時間だけが過ぎていく。
2000年02月02日:16時19分23秒
葉嬢 / 月夢
「あによーー」
 さのえに猫のようにつるされながら、抗議の声を上げる。
「紫の教育のためだもの、しかたないもん」
 反省と緊迫という言葉には相変わらず無縁な葉嬢。
「あれがぜーーんぶわるいんぢゃない」
 ということで責任を全部押しつけようとびしっと指を指して止まる。
「あれ?どこいった?」
 きょろきょろと見渡せば、火京が全く今までと異なった空気をまとい、離れた位置からこちらをにらみつけている。
「逃げ足早いわねえ」
 もうちょっと場の空気を読むことを覚えさせた方がいいような気もするが、緊迫感には染まらずに、場違いな感想を漏らす。
「後ろ暗いことがあるから逃げ出すんだって、鈴鳴も言ってたし、ということで悪いのは全部あれよ、ということで放して」
 ぺちぺちとさのえの手を叩きながら、さらに抗議。
「放してやってくれないと紫も暴れる言ってることだし、放して」
 言ってない、言ってない、がその隣で紫が一種独特の沈黙状態に入っていることに葉嬢は気付いていない。はからずとも葉嬢の言ったとおり、紫の中のものたちが動き出す一歩手前の状態。

「ほら、もう、はなせってばさー」
 普段なら、止めるなり、つっこむなり何らかの行動を起こすのだろうが、さのえの手に注意のいっている葉嬢には全くそれに気付く様子はなかった。
 
2000年02月01日:01時02分30秒
/ Dr.李
 何かが爆発する。
 
 「ぷひゅ!ぷひゅひゅ!」
 うまくくしゃみができないのか、それとも身に宿した存在ゆえか。
 非常に中途半端なくしゃみだった。
 しかも、爆心地近くでくらったため、結構長く続いていたため、まわりの反応から遅れがちになる。
 
 落ち着いた時には、紫は異様な気配を感じる。
 
 ゆっくりと、気配を感じる。
 目の底には金色の光。
 
 そして、目線の先には・・・火京。
 
 敵意でもない、悪意でもない、何も感じない、だが、紫は。
 紫に住まう者たちはこの気配をほおっておこうとは思わないらしかった。
 
 
2000年01月31日:23時59分49秒
雷吼 / ジョーカー
 「どうやら、反省はしてないようだな」
 
 小脇に陣羽織を抱え、雷吼は変わらず渋い顔。
 
 「何か勘違いしているようだが礼儀のなってない子供を叱るのは喧嘩以前の問題だ」
 
 断言すると羽織を放る。
 
 「ともかく、それを着ろ。風邪を引くぞ」
 
 ちらりと、雷吼の目が紫の方へ向く。火京と名乗った少女。
 その在り方に、ふと紫に通じる物を感じた故に。技量ではなく
 能力ではなく、そのあまりに年相応という物からかけ離れた心の一面に。
 その是非は問うべきでは無いにせよ。
 
 (俺の時はどうだった?……似たような物か)
 
 苦笑が漏れる。
 
 (どいつもこいつも……)
 
 あまりに皆、恵まれぬ子供時代を送っているのだと思い至り
 貌は苦みを帯びる。それは何故か。時代だと、そういう時代なのだと誰かが言う。
 
 (あるいは)
 
 この中で、唯一子供らしいのは人ならぬ妖の葉嬢なのかも知れない。
 そう思ったか微かに、雷吼は笑みを浮かべた。
2000年01月31日:21時00分55秒
火京 / 狂兵
 「……分かったか?」
 「怖いお兄さんだなぁ」
 その言葉は、しかし、雷吼の抱えた火京から聞こえた声ではなかった。
 
 気づけば、雷吼が持っている火京は、陣羽織に変化している。
 『変わり身の術』
 普段の雷吼ならば、火京の未熟な忍術などに引っかかりはしないのだろうが、
 子供とみて油断をしすぎたのだろうか。
 
 「一つだけ言っておくけど、『今日の』アタシは別に争いに来た訳じゃない。そっちが普通に対応する限り、
 こっちから事を荒立てる気は無い」
 
 「そんでもアタシに喧嘩を売る気だったら、こっちもそのつもりでやるよ。
 やられたらやりかえすのがアタシの流儀だからね」
 
 そして、ゆっくりとその姿を木の影から現す。
 火京の周囲の空気が、先程までとはあきらかに変質している。
 殺気は無い。だが、今の火京は人を殺す事を躊躇しないし、自分が死ぬことにも怖れは無いだろう。
 幼少の頃より叩き込まれた忍の教え。無意無想にして人を殺める。それを実践できる希有な存在としての 火京がそこにあった。
 それはひどく歪んだ者に見えた。
2000年01月31日:00時31分56秒
しつけ / ジョーカー
 腕が無造作に伸び、葉嬢はさのえに任せとっさに逃げようとした火京の襟をひっ掴む。
 取り敢えず、猫の子みたいに目の前にぶらんと吊り下げてみる。
 
 「親でも無いのにこういう事をするのもどうかと思うがな、目に余る」
 
 渋い顔で言うと反論の隙を与えず、がっちりと小脇に抱え、右手を振りかぶり
 
 「食い物を粗末にするとは何事だ!」
 
 怒鳴り声と共に振り下ろす。
 ついでに言えば打撃音は連鎖した。
 
 「……分かったか?」
 
 雷吼がようやくそう聞いたのは
 打った手までも赤くなってからだった。
2000年01月30日:23時15分59秒
『仕置』 / みだれかわ枕
 さのえは相当憮然とした表情だった。
 つい先程、大きなくしゃみをしたところである。
 さのえは、胡椒の価値を知っている。
 少なくともこういうところで腹いせにぶちまけるためだけには、ちょっと高いな、というくらいには。
 で。
 
「こういう場合、やはり両方とっ捕まえて尻をひっぱたくべきかな? 俺は」
 
 こう聞かれたら。
 
「ああ、やっちゃえやっちゃえ」
 
 さっそく葉嬢の首根っこ捕まえにかかっている。
 あとは、胡椒の持ち主……火京だ。
 
 さのえから、雷吼へ。
2000年01月30日:00時03分39秒
雷吼 / ジョーカー
 「ぶわっくしょい!!」
 
 盛大な、くしゃみ。
 余波を喰らっただけのわりには
 葉嬢よりも数段、いや桁の違うくしゃみを
 雷吼はぶちかました。
 
 「あー」
 
 滲んだ涙を拭っていると袖が引かれる。
 
 「?」
 
 顔を向けると人の袖で鼻をかむ葉嬢。
 
 「あのなぁ……」
 
 呆れる。
 森を出てから何度呆れたか覚えていないが
 やはり呆れる。
 でもって途方に暮れたようにさのえの方を向く。
 
 「こういう場合、やはり両方とっ捕まえて
 尻をひっぱたくべきかな?俺は」
 
 何やら拳を鳴らしながら雷吼は尋ねた。
2000年01月29日:03時18分00秒
消えない苦笑 / ジェミナス
 「ま、そうだろうな。
 上手く行けばその餓鬼も連れ来るが、期待するな。
 しかし………数が多いな。実際戻ったら、策の練り直しになるのだろうな……御苦労なことだ」
 
 そして天影にまたがる。
 
 「那須華は、いつでも動かせるようにしといてくれ。
 場合によっては、かなり荒っぽい連れ戻し方になるからな。
 そこの怪我人もだ」
 ぽい、と薬草の類いが入った小包みを巳鏡の方に投げ、走り去っていく………
2000年01月28日:22時40分43秒
菜稚、遼幻にしりぬぐいさせる / Dr.李
「そうですか、申し訳ありません。厄介ごとを押しつけたみたいで。」
 
 そういうとそそくさと似顔絵を取り出す。
 
 「年の頃は私たちと同じくらい。
 敵は、サムライ1 ヨロイ狩り1 おそらく法師か僧兵崩れ2 猫1 娘1 だと思います。
 紫の奪取は諦めて、お姉様の救出のみを優先させてください。
 ・・・・両方できるほど甘くない敵なので。」
2000年01月28日:14時13分57秒
白い手 / せりざわ
 「あ・・・あの・・・閃光さん・・
 大丈夫ですか?・・・・痛く、無いですか?」
 満身創痍の閃光に、一歩づつ近づいていく少年。巳鏡。
 「いま、お手当して差し上げますから・・うごかないでくださいね。」
 巳鏡の唇から念仏が唱えられ、そして、、巳鏡の細く、白い手が閃光に当てられて・・
 巳鏡の手に光。彼の得意とする癒しの術。
 「すぐ、良くなりますから、安心してくださいね。」
 
2000年01月28日:13時39分21秒
苦笑。そして承諾 / ジェミナス
 「あの、じゃじゃ馬……」
 聞き終わると同時に漏れたのはそれだけ。
 ボリボリと頭を掻きつつ周りを見渡す。
 目線の先には、婉曲な言い回しを用いつつもこっちだけを見ている菜稚の姿。
 「紫……ね。向こうの連中のところに潜り込んだのなら、少しばかり厄介か………
 似顔絵をよこしな。馬鹿餓鬼一人、引き取りに行く」
 
 「それまでに、そこの怪我人と那須華を何とかしておいてくれ」
 そう言って、難儀そうに溜息をつくのだった
2000年01月27日:21時51分31秒
菜稚、難題を押しつける / Dr.李
思案顔してうろうろしていた菜稚の動きがぴたりととまる。
 
 「残念だけど、帰ろうにも帰れないのよ。お姉様がアソビにお出かけになられたから。」
 冷静かつ、無表情に答える。
 「おそらく、標的紫を探しに行ったんだわ。
 似顔絵もめんどくさいって言って見てないから、顔もわからないはずなのに。」
 
 ああ困ったわ、と言外にいいつつ、目は燎幻をじっと見ている。
 
 「どこかに、頼りがいのある方はおられないかしらね、お姉様を連れ戻せるような?」
 
 なぜ、そこまで婉曲に言うのだ菜稚?
2000年01月25日:23時38分27秒
葉嬢 / 月夢
「っくしゅん」
 意外に可愛いくしゃみを葉嬢がする。
「うしゅ、なにすんのよ、こ、このガキ」
 てぃっとさらに塩をまく葉嬢、もっと大事に使えよ。
「このっ」
 めんどくさくなったかつぼごと塩を投げる、こらこら。
「っくしゅん、もう、あたしの美貌が台無しじゃない、ぐしゅぐしゅ」
 手近な人の服で鼻をかむ葉嬢。
「まったく、これだからがきってやーねー」
2000年01月21日:00時07分41秒
火京 / 狂兵
 「しかし怪我人を放って遊びに出るとは随分と気楽だな?」
 が、火京はそれには答えず、あたりをキョロキョロと見回しただけだった。
 (・・・・・・・・・・・・・・・・あの男じゃないとすると、どいつが紫だろ?
 化け物みたいにでかくて強い奴だよね〜)
 
 と、その時、「まだ乳臭いがきよね、ふっ、色気のかけらもないぢゃない」
  と、さっきもつっかかった『色気の無い』ガキが、火京に向かってまたも暴言を吐いた。
 
 「しっしっ、あんたなんかお呼びじゃないのよ、乳離れしてから出直してらっしゃい」
 
 (・・・・・・・・・・・・・・)
 
 「紫に変なの近づけるときょういくじょー悪いのよ、帰った帰った」
 
 どこからか取り出した塩を振りまかれる。
 
 (・・・・・・・・ブチッ・・・・・・)
 
 「にゃろぅっ」
 自分に向かって塩をまいてくれた乳臭いガキ(笑)に向かって、懐から取り出した小袋を投げつける。
 
 その袋は、葉嬢の近くで弾け、辺りに黒っぽい粉末が飛散する。
 
 粉末の正体。それはいわゆる『胡椒』だったりする。
 
 
 葉嬢の周辺にいる人はなんらかのアクションを決めるのだっ!関西芸人並のやつを期待(笑)
 
 
2000年01月20日:22時59分07秒
遼幻 / ジェミナス
 「菜稚に巳鏡……あの女サムライは護衛と言ったところか………それにしても」
 《式》の目を借りて状況を観察しながらも、天影は奈須華の元に向かう。
 
 傷ついたサムライ、思案顔の菜稚、そして巳鏡。
 どん、と鎮座ましましている奈須華。
 足りないものは、一つだけ。
 
「あのおてんばだけ姿を見せないだぁ? まさかとは思うが……」
 最悪の想像を振りきり、いつものへらへらした笑みを浮かべて、天影を羽ばたかせる。
 そして、一切警戒をしていないかのごとく、彼らの前に着地。
 
 「劫契殿の使いできた。火京、菜稚、巳鏡……悪いが帰り支度を始めてくれ」
 そっと、百舌が彼の肩に止った。
2000年01月20日:21時42分03秒
/ Dr.李
 なんとなく葉嬢の影に隠れつつ様子をうかがう。
 
 基本的に人見知りもするのだろう。
 
 とりあえず、葉嬢の言葉はよくわからないが、
 考えるにこの火京と名乗る娘自体から、悪意、敵意は感じない。
 
 とりあえず、さらに様子を見ることにしたらしい。
2000年01月20日:21時37分58秒
菜稚 / Dr.李
 目の前で閃光がおろおろしている。
 
 怪我の手当てもまだ完全には終わってない。
 
 まあ、傷の手当ては彼女の兄にまかすとして、
 菜稚は、書きなぐられた手紙を前に眉をひそめていた。
 
 おそらく閃光は初めてみる菜稚が本気で困っている顔だ。
 
 普段は、「ああ、困ったわね」とかいいながら、冷静に次の手段を考えているのだが。
 
 「つまり、閃光にも、お兄さまにも何も言わずに遊びに行ったのね。
 さっきの連中のところに。」
 
 奈須華で行ったらかえって逆効果。
 かといって、閃光にまかすわけにもいかない、顔は見られてるはずだし。
 巳鏡と自分では一網打尽だ。
 
 冷静に考えれば、あのサムライはおそらくは、子供をすぐに手にかける方ではないだろう。
 それは、紫というやっかいごとと一緒にいて、どうやら守っているらしいということから、わかる。
 問題は、そばのヨロイ狩りの女だ。
 
 「ふむ・・・。」
 
 腕を組む、足をぶらぶらさせる。
 体を揺すりながら、うろうろ歩き回る。
 普段、まるで動かないのと対照的に良く動く。
 というより、これが本気で困っている時の菜稚なのだろう。
 
 その時、大きな鳥の羽ばたきと馬のいななきが聞こえた。
2000年01月19日:23時39分30秒
葉嬢 / 月夢
 じーーーーーーーーー
「ふっ」
 鼻で笑うな。
「まだ乳臭いがきよね、ふっ、色気のかけらもないぢゃない」
 お前が言うなよ、まあ、年は確かに、まあ、そうなのだろうが。
「しっしっ、あんたなんかお呼びじゃないのよ、乳離れしてから出直してらっしゃい」
 異様に絡むな、葉嬢。
「紫に変なの近づけるときょういくじょー悪いのよ、帰った帰った」
 どこから取り出したか塩などまく、大丈夫なのだろうか?妖がそんなもんもって。
「ただでさえ訳わかんない人多いんだから」
2000年01月19日:03時23分33秒
彼の応対 / ジョーカー
 「超絶だか何だか知らんがガキに興味は無い――」
 
 目はちらりとさのえに向く。だが彼女の雰囲気が多少刺々しいようだ。
 ヨロイ狩り故に、か?
 
 寸毫瞑目すると雷吼は背後へと向き直る。
 腰を下ろして尚、その突きつけられた指は目の高さとさほど変わらない。
 
 (やはり、子供だな)
 
 体格の違いからそれを実感する。それでも、一度ヨロイに乗れば己をも
 上回る強者となるのだが。しかしこの少女が先程のヨロイに乗っていたとして
 雷吼がその少女の連れと死合った事を理解しているのだろうか?
 印象からはそうとは取れない。故にこそ、ヨロイ乗りなのかも知れないが…
 
 「残念だがお門違いだ。俺は雷吼。……何者かは、まぁ見ての通りだ」
 
 頬に首筋に珠はその存在を主張している。サムライである事を。
 
 「しかし怪我人を放って遊びに出るとは随分と気楽だな?」
 
 信頼性は怪しいが、情報源である事には違いが無い。取り敢えず―
 雷吼は相手をする事に決めたようだった。
2000年01月18日:23時57分27秒
馬鹿って言った方が馬鹿なんだぞぅ(火京談) / 狂兵
 「あのねぇ・・・・」
 火京が額に片手をあてながら、ため息をつく。
 「もうちょいこう、嬉しそうにしなさいよ。せ〜〜〜っかくこの超絶美少女がわざわざ来てあげてんだから」
 
 「アタシは火京。ちょっと興味があったから遊びに来た。ま、よろしくね〜」
 と、人なつっこい笑顔をみせる。
 少女というより、悪ガキというイメージの笑顔だ。
 
 「んで、紫ってのは?あんた?」
 そう言って指さしたのは雷吼であったりする。
   
 
2000年01月15日:23時23分06秒
葉嬢 / 月夢
 じーーーーーー、
「がきぢゃない」
 一言。
「…………で、だれ?」
 当然といえば当然だが、いってから何だが、葉嬢も誰かわかってるわけがない。
「紫の知り合いぢゃないの?」
2000年01月15日:23時17分57秒
妖編「憎悪」 / みだれかわ枕
「け。ヨロイに乗ってるガキに、ロクなのが居るわけ、ないだろ」
 さのえ、わざとこの場の全員に聞こえるように、大きな声で言う。
「わざわざお出ましたぁ、驚いたねぇ、お姫様」
 さのえは、ヨロイに乗る者がどういう者なのか、よく知っている。
 だからこそか。
 その声は、明らかに奈須華を挑発していた。
 
――ガキ相手にいきがって、どうすんだ、あたしッ!
 
 内心そう思わないでもなかったが。
 もって生まれた習性なのだろう。
 近親憎悪、というヤツである。
 
 さのえから、奈須華へ
2000年01月15日:19時51分05秒
/ Dr.李
 「・・・・へぇ?」
 紫がほうけたようにその少女を見る。
 どう反応すればいいか困ってるようだ。
 
 いつものようにいつものごとく、葉嬢を頼りにする紫。
 
 「ええっと、ヒメちゃんのトモダチ?」
2000年01月15日:09時47分11秒
雷吼 / ジョーカー
 「確かに只のガキではないな。……驚いたよ」
 
 折ろうとしていた薪で肩を叩く。
 
 「此処まで馬鹿なガキだったとはな」
 
 動きが、止まる。
 
 「遊びに来たのかい?…お姫様」
 
 背を向けたままで、雷吼は尋ねた。
2000年01月15日:01時18分53秒
火京 / 狂兵
 「どうせ、中身はただのガキみたいだったし」
 「ただのガキって事はないでしょう。ガキって事は」
 葉嬢の言葉じりをとらえて彼らの背後から返答があった。
 その声の主が、ゆっくりと姿を顕わす。年の頃は12・3歳(実際は14歳)の少女。
 太股を露わにした丈の短い着物に、対照的に長い、ふくらはぎまでの外套を着ている。その両方が赤い。
 髪は長く、腰まである。そのうちの一房は朱に染まり、 丸い髪留めで結わえている。
 「ホラホラ〜〜〜驚け〜〜〜ただのガキじゃないだろっ」
 無邪気に笑う。
 
 その頃。奈須華の火京がいた場所には、殴り書きした手紙が残されていた。
 『遊びに逝って九る。心肺すんな飯つくっとけ』(注・手紙の文章は原文通りに表記しました)
2000年01月13日:01時55分41秒
雷吼 / ジョーカー
 「そのガキが乗っていなければ鉄屑にしてやるんだがな」
 
 薪を山と抱えた雷吼がそんな事を言いながら戻ってくる。
 
 「金剛機ならば遠慮無くぶち壊すんだが」
 
 倒す事が容易いと言っている訳ではない。
 ではないが――
 
 「ヨロイですら許せんというのに大ヨロイだと?……ふざけやがって」
 
 低く小さく、そして押し殺した声。だが強い。
 目の光は僅かに昏い。それ以上の言葉はなく
 雷吼は薪を使いやすい長さに二本三本とまとめて
 へし折っていった。
2000年01月13日:00時10分59秒
葉嬢 / 月夢
 こちらも基本的に、手伝おうという気が更々ない葉嬢が、頷く。
「そだねえ、世の中広いから」
 人じゃない、人じゃない、ついでに森の連中も人ではない。
「ヨロイとかいって、確かあんま珍しいもんじゃないとか聞いたような気がするけど」
 十分珍しい、金剛機ほどでもないが、コストと希少性は決して馬鹿にならないのである。ましてや3人乗りの大ヨロイなど、金剛機以上に希少である。
「まあ、あれだけ大きいなら目立つからいいでしょう、きたら逃げればいいんだしね〜」
 戦わない人間は非常に気楽に言ってのける。
「どうせ、中身はただのガキみたいだったし」
2000年01月12日:23時29分36秒
/ Dr.李
 こちらは、野営の準備ができない類いがまとめて、置かれてる場所である。
 
 まあ、手伝う事はできるが・・・。
 
 「しかし、ヒメちゃん、昼間のおっきのはすごかったねえ。
 あんな、大きな人が森の中以外にもいるんだねえ。」
 すなおに感動したのか、あいかわらず焦点のずれた感想を葉嬢に言う紫。
2000年01月12日:23時26分42秒
情景描写 / Dr.李
 大ヨロイ”奈須華”の襲撃から、半日が過ぎた。
 
 影が長く伸び、闇の翼が空を被いはじめる。
 結局、怪我の手当て等で時間を取られ、まして旅慣れてるとはいえ、
 女子供連れでは、街までたどりつかず、適当な場所(雷吼談)で野営をすることになった。
 
 見るからに、怪しい一団である。
 もっとも、戦乱の長く続いた土地にあっては、旅の道連れは増えるものなのかもしれないが。
 
1999年12月20日:23時04分35秒
菜稚 / Dr.李
 「百舌鳥?」
 別に珍しいことではない。
 だが、何かが引っかかる。
 「追っ手か・・・」
 
 だとすれば自分の予想を上まわる速さ、
 逆に言えばそれほど有能な人物を送ってきたということになる。
 陰陽の道をきわめている人か、全容は知らないが忍び。
 前者なら、まだ説得と言う段階だが、後者なら・・・?
 
 「ふむ・・・?」
 
 腹をくくらねばならまい。
 菜稚は、奈須華より出て、姉と兄に向かって言った。
 
 「追っ手が来たかもしれません、どうなされますか、お姉様、お兄様?」
1999年12月16日:12時28分58秒
飛眼 / ジェミナス
 “それ”はあまりに目立つ存在だった。
 あまりにも巨大な人型に近い鋼鉄の塊。
 その姿を確認した一羽の百舌が、ゆっくりと“それ”に近づいていく。
 
 「やっと掴めたか」
 やれやれ、とでも言いたげに天翔ける天馬にまたがる遼幻が呟く。
 穂先を布で巻いた得物の位置を直すと、彼は天馬をそちらへと駆けさせた。
 
 ♯と言うわけで奈須華に感覚結合した《式》百舌と、遼幻が接近しています。
 ♯遼幻の到着は百舌より少し遅れます。
 ♯叩き落としてくれていいですよ(笑)
 ♯ところで閃光って、まだ奈須華に掴まれてるんですか?
1999年12月03日:12時34分28秒
追跡 / ジェミナス
 「行け」
 声とともに放り投げられた一枚の札が爆音をあげて一羽の百舌へとその姿を変える。
 もっとも、完全なる左右対称の体の百舌などそうはいないだろうが。
 百舌は、地面にうがたれた穴の列をたどるかのようにやや低空を飛んで行く。
 「・・・・・見失ったときの備えでもしとくか」
 そして懐から取り出される数枚の紙。
 そんな乗り手のことを気にしているのかいないのか、二対の翼を持つ天馬は
 ただ前方の百舌を追いかけるように天を駆ける。
 
 ♯足跡たどるために複数の目を用意しました。
 ♯これで他の何かが引っ掛かったらどうしよう(笑)。
 ♯あれ、天馬の計算間違えてる、飛翔能力が20近いので分速約2km程度でした。
 ♯まあ、このぐらいなければ追いつけませんよね。
1999年12月01日:21時12分11秒
菜稚 / Dr.李
 「ふむ?」
 いまだ、奈須華から降りず、思案を続ける。
 撤退が正しかったのか、どうかまだ判断に迷っているのだ。
 それから、追手の事もある。
 閃光は傷が酷いし、奈須華の整備も自分だけでは、限界がある。
 一撃必勝。
 これが菜稚の考えた作戦ではあるが・・・。
 
 菜稚はいまだ考えあぐねていた。
1999年12月01日:02時32分49秒
天影 / ジェミナス
 「みすかされてるな……」
 呟きながら、遼幻は荷物を携え相棒の元に向かう。
 その口元に笑みを浮かべて。
 「行くぞ、天影。お前の力を借りる」
 相棒、「天馬」天影にまたがり、そう声を掛ける。
 瞬間、高らかな嘶きに呼応するかのように天影の背より
 二対の大きな翼が飛びだした。
 そして、飛翔。
 
 ♯と言うわけで天馬です(笑)。
 ♯飛翔能力メインで組んであって、分速が300m近かったりします。
 ♯コレと自身のサムライの強化で、能力値を下げているにもかかわらず業がとてもきついのです。
 ♯ところで、ジョーカーさん。こちらかICQで探そうとしたのですが、
 ♯うまく繋がらないのでそちらから御願いできませんか?
 ♯こちらの登録番号は52708154です。
1999年11月27日:01時14分37秒
其処に在る物 / ジョーカー
 気配は二度と現れず、遼幻が障子を開けるとそこには一通の書状。
 手に取ると墨痕はしっかりと乾いていた。
 
 嘶き
 
 顔を上げると彼の馬が、庭木に繋がれて主人に呼び掛けていた。
 
 #天影ってのがシノビの名前なのか遼幻の馬の名前なのか
 #よく分からなかったんで敢えて名前は出しませんでした。
 #しかしこの馬は天馬か何かですか?でないとヨロイには追い付けないと思いますが。
1999年11月25日:19時08分21秒
追憶と準備 / ジェミナス
 「さて……」
 呟く彼の前にはいくつもの物品が並べられている。
 珠機構を備えた一本の方天画戟。
 古びた珠刀。
 細々とした物品を入れた麻袋。
 そして、
 「未練、か……?」
 そう言いながら目の前に置かれているもの、一本の懐刀に手をやる。
 婦人が持つ、ありふれた作りのもの。
 だが、それに籠った思いは……
 「まあいい。おい」
 問い掛けに答えるかのように、ほんの微か−−よほどのものでなければ感じ取れないほど−−に部屋の外の空気か揺らぐ。
 その気配の主に遼幻は口を開く。
 「悪いが、劫契殿に一筆御願いすると伝えてくれ。
 あの子供たちが、俺が劫契殿の使いであることを認めない可能性があるんでな。
 それと……天影、俺の馬を出しておいてくれ」
 そう言うと、遼幻は荷物のまとめに戻る。
 部屋の外の気配が消えたことを確認もせずに。
 
 ♯すいません、シノビを一人勝手に動かしました。
 ♯あと、書き込みが遅れてすみません。
1999年11月17日:18時56分27秒
困惑 / ジェミナス
(試されてるのかもしれんな。まあ、どうでもいいか)
 
「確かに、あんなものが動けばいやおうなく跡が残りますな」
 
(しかし、解らぬ御仁だ)
 
疑念や困惑が彼のうちにわき起こる。だが、、その中に「恐怖」はない。
そして、目の前の人物からは、感情という波が感じられない。もしくはそれが困惑の理由か?
 
 (明鏡止水、か)
 
 とりとめない思考を切り上げ、一度、頭を下げる。
 
 「では、半刻で準備を済まし、、出立いたしましょう。
 劫契殿より受けし恩、僅かなりとも、お返しいたします」
 
 そして、気配は消えていく。
 
 陰陽サムライ 遼幻より 頭領 劫契へ
 
 ♯そうですね。では、いずれ恩については他の場所で決めましょう。
 ♯ちなみに、奈須華って、疾走輪でしたっけ? 轍(?)の跡を追いかけるつもりですけど。
1999年11月17日:01時03分31秒
黄光 / ジョーカー
 「さて、何処へ行った物やら…」
 
 影は闇に溶けただ声のみがその在処を示す。
 
 「だが……」
 
 闇に二つの光。浮かび上がるそれは金色の輝き。
 
 「何を持ち出したかを考えれば…行く先は容易く知れる。
 それが遼幻殿ならば尚更でしょう」
 
 その光、腰を下ろした遼幻より頭一つ以上高く
 読みとれる物は怒りでなく湖面のような感情。
 
 「では、よろしくお願いいたす」
 
 その言葉と共に光は細まり、そして消える。
 残るは香の匂いと漂う闇のみ……
 
                   頭領 劫契
 
 #こちらの心づもりとしては遼幻は食客ではないです。
 #ただ、何にせよ恩を感じて借りを返そうとしているのは
 #遼幻の自由意志であって、劫契の部下でも何でもない。
 #なので命令でなく、依頼と言う形になる訳です。
 #恩などの細かい詰めはメールかICQなどで行う事にしましょう。
 #ICQ:10098168
1999年11月16日:08時32分58秒
承諾 / ジェミナス
 (過ぎたおもちゃ、か。確かにその通りだが、まさか壊してでも連れ戻せとは……
 命令無視がそんなに腹に据えかねたか?)
 
 「なるほど。では、あの三人がどちらに向かったのか、御教え願えますかな?」
 言外の承諾。
 そして遼幻は、視線を御簾の向こうに人物にはっきりとあわせた。
1999年11月15日:03時44分12秒
/ ジョーカー
 「子供が振り回すには過ぎた玩具」
 
 再び、間。
 
 「理由の如何を問わず、連れ戻して頂きたい。
 逆らうようなら……『あれ』を打ち壊してでも」
 
 類を見ないような巨大なヨロイとて、そう言い捨てるほどの物でしかないのか。
 ただ、闇は漂うばかり。
1999年11月14日:17時53分47秒
苦笑 / ジェミナス
 「子供達……あの三人組ですか」
 あの、の一言を強調しながら男、遼幻は問う。その口元に小さな苦笑を浮かべ。
 「あの三人が飛び出したと言うことは、『あれ』も一緒ですかな?」
 ゆっくりと腰を下ろしながら視線を御簾の向こうの人物に向ける。
 (ま、おそらくあのおてんば娘に残りの二人が引っ張られたと言うところか)
 奈須華の三人組とはあまり面識が無いが、同じ屋敷にいる以上、顔を合わすことは少なからずあった。
 わがままで活発な少女火京と、対照的に冷静な菜稚、そして、あまりヨロイに乗りたがっているように見えなかった少々引っ込み思案の巳鏡。
 (あいつらが、着の身着のまま飛び出るなんてことはないな)
 ましてや、菜稚が一緒ならば。
 火京が怒鳴りながら他の二人をせき立てる様子がまじまじと脳裏に浮かび、苦笑が少し深くなる
「では、俺にあの三人組を連れ戻してこい、と? それとも……」
 そう言っていったん口を閉じる。
 静寂と、暗闇。
 ほんの一瞬口を閉じただけで、遼幻自身が部屋の闇に飲み込まれていくような錯覚を覚える。
 小さな、とても小さな笑みを口元に貼り付けながら、遼幻はゆっくりと口を開いた。
 「それとも、あの三人がやろうとしていることの手助け、ですかな?」
 ♯掛け合いが遅れてすみません。
 ♯ちなみに上の三人組の表現は、遼幻が受け取ったそれぞれの印象です。
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