天羅万象掛け合い:妖編 LOG 007

天羅万象掛け合い所:妖編の1998年09月27日から1999年07月23日までのログです。


1999年07月23日:19時39分35秒
鋼の胎動2/菜稚 / Dr.李
「持ちろんよ、お姉さま。」
 よしよしと、背を叩きながら、抱きしめる。
 ほんとに末子か、菜稚。
「そのための奈須華だもの。」
 
 静かに奈須華が動きだす、未知の戦闘力を秘めて。
「駆動系問題なし、火力制御問題なし、出力制御問題なし、武装系確認。
 全弾装填済み。出撃準備完了。」
 菜稚が静かに報告する。
 通常のヨロイと呼ばれるものの3倍もある鋼の巨体は、目的地へと進路をとった。
1999年07月23日:07時22分09秒
「感覚」 / みだれかわ枕
 
 
 さのえは、喋っていないときが済まない質である。
 黙っていると、形のない不安に押しつぶされそうになる。
 だから、くだらないことを喋ったり、無意味に喧嘩をふっかけたりする。
 それでも黙っているというのは、よほどのことなのだ。
 
 あるいは、一応彼女にも考える脳味噌がついていたと言うべきなのか。
 
 
【右、林、敵】
 
 はたして何人が雷吼の符丁に気付いただろうか。
 さのえは、それをみて愕然とした。
 かなり接近を許してしまったのではないだろうか。
 
【了解】
 
 簡単に返事だけして、雷吼から八尺ほど離れたところに位置をとる。
 この間合いが、八連斬甲刀を抜き打ちできるぎりぎりの距離。
 これ以上離れると敵が紫をねらってきたときに間に合わない。
 かといってこれ以上近づくと、抜いたときに雷吼を巻き込みかねない。
 八連斬甲刀は武器と言うよりは兵器に近い性質のものだから。
 
 生唾を、音がしないように注意しながら、飲み込む。
――さあ、出てこい……どんなヤツだか知んないけど、ぶったぎってやる!
 そのとき。
 視覚でも聴覚でもない、何かをかんじた。
――この感じ……そっかぁ……あたしの出番だわ……ヨロイ狩りのあたしの!
 口元がつり上がる。
 危険な笑い。
 放っておけば、いきなり哄笑しだしたかもしれない。
 
――この感じ! 間違いない、敵はヨロイ!
 
 楽しさすら感じだしたさのえだった。
 
 
 ★ ★ ★
 
 久々のさのえ……イっちゃってますね(笑)。
 人格変わってるかも知れない(笑)。
1999年07月22日:02時56分14秒
風が気配を運ぶ / ジョーカー
 涼しげな風が林を抜け街道を歩む雷吼達の頬を撫でる。
 その心地よい風に、だが雷吼の顔が僅かに動く。
 
 「いい風だな」
 
 世間話をするようで指は符丁を描く。
 
 【右、林、敵】
 
 紫と葉嬢は雷吼達のやや前を歩いている。
 気配に気付いているのかいないのか。それは分からない。
 ただ雷吼はやや歩幅を広く取り、右側の林と紫の間に割り込んだ。
 
 (寄らば、斬る…!)
 
 平静を装いながら、物騒な決意を固めながら。
 
 雷吼
1999年07月21日:23時22分22秒
火京 / 狂兵
 「おねー様どうしたのよ、そんなに傷だらけで」
 冷静に末妹が訪ねてくる。
 (.....見て分かれ.....)
 そんな事を思うが、口には出さない。
 「奈須華はいつでも出れるわよ、お姉さま」
 いよいよその時が来たのだ。その為だけに、無断で大ヨロイを持ち出し、二人の弟と妹を連れだした。
 表面上、弟と妹は喜んでついてきているように振る舞っているが、
 内心は、この無鉄砲な姉が心配で着いてきてくれたのだろうと思っている。
 閃光にしてもそうだ。雇われの身とはいえ、自分よりも年下の子供に使われて、
 面白いはずはない。それでも、自分達の護衛をしてくれるのは、きっと、彼女も、
 自分達のことを気に入ってくれているのだろう。
 それが素直に嬉しい。
 相手の立場を考えて、自分のしたい事を我慢するのは、火京には出来なかったから。
 
 火京は実際の年齢に比べてはるかに子供だ。良くも悪くも、自分を取り巻く世界を、自分の中の判断基準でしか
 見ることが出来ない。
 火京にとって自分の嫌なことは無条件で悪であったし、
 自分の好きなことは無条件で善であった。
 善は全ての悪に勝る。ゆえに、善の前には、あらゆる常識は意味のない決まり事だった。
 
 ここに、来た目的は紫という少年を捕まえる事だ。
 自分の父親が、その少年を欲していたから。
 父親の為になる事をすれば、きっと父親は自分達をほめてくれる。
 もっと自分達を大事にしてくれる。
 愛される為に何かをする事は、火京にとって善だった。
 だから、大ヨロイを持ち出した。
 勝手に許しも無く、大ヨロイを持ち出すことの重大さは考えなかった。
 自分一人ではヨロイを動かせないから、二人を連れ出す事は、火京にとって善だった。
 自分のみならず、自分の弟、妹を危険にさらす事になるという事実は考えなかった。
 ただ一緒にいたいから、閃光を連れ出した。それは火京にとって善だった。
 それが彼女を苦しめるかもしれないという事は考えなかった。
 どんな手段を持ってしても、紫を捕まえる事。それは火京にとって善だった。
 その結果、何人もの人を傷つけるかもしれないという事は考えなかった。
 
 火京は子供だったから。
 
 自分が発端として起こしてしまった事は、いよいよ終幕へと向かっていた。
 ただ自分を見つめる菜稚の瞳は澄んでいた。
 それが火京の心に小さな痛みを生んだ。
 罪悪感かもしれない。
 火京には何か判らなかったが。
 自分の中の心を整理する事が出来なかったから、火京は菜稚に近づき、その小さな身体を抱きしめた。
 「必ず帰ろう。必ず...」
  
1999年07月21日:22時08分54秒
鋼の胎動/菜稚 / Dr.李
 涼しい風が木立の中を駆け抜ける。
 
 眠たい頭をたたき起こし、意識を明瞭にする。
 
 「奈須華の状態はばっちりね。いつでも動けるわ。」
 
 森の奥から何かがかけてくる音がする。
 
 「ふふん閃光の式かなにかね、高い金を出す甲斐(予定)があるってものよ。」
 
 森の奥から飛び出す狼、背中の傷だらけの火京!
 
 「・・・仕事はできるけど、雑ね、閃光。」
 ぼそりとつぶやく。
 
 「おねー様どうしたのよ、そんなに傷だらけで。」
 狼型が式が言葉を伝える。
 目標を補足したと。
 
 「奈須華はいつでも出れるわよ、お姉さま。」
1999年07月21日:00時39分33秒
火京 / 狂兵
 (逃げなきゃ....逃げなきゃ....)
 風を切り、背の低い灌木が並ぶ、獣道をひた走る少女。
 年の頃は5つか6つといったところか。その年齢にしては素早く、そして素晴らしい身のこなしだ。
 (早く...早く......あいつが来る前に...)
 木々の枝がその幼い、むき出しの顔や手足を引っ掻く。
 その度に細かい傷口が増えていく。が、少女はそれを意に介した風もなく、ただ、黙々と走り続ける。
 (もうすぐ....もうすぐで森がきれる....そうしたら.....そうしたら........)
 「......って....痛い...痛い!痛い!!」
 けたたましい叫び声。火京だ。
 火京は今、がっしりした体格の狼の背に括りつけられていた。
 そして、狼が走る事で、至る所に存在する灌木やら、枝やらに引っかかれていたのである。
 
 「おい!ちょっと!犬っころ!!止まれ〜!!止まれってぇの!!!」
 激昂する火京の怒りを、どこ吹く風と受け流し、それでも狼は走る。
 「う〜〜式か〜〜〜やっかいな〜〜って、ここはどこ?みんなは?」
 (いない?)
 徐々に意識がはっきりとしだす。同時に、これまでの記憶を遡りはじめる。
 (ええっと...確か、菜稚に式で吹っ飛ばされたんだよね?そんでもって、そのまま気絶しちゃったんだ。で、なんでその、気絶した私がこの犬っころに結びつけられて、訳のわかんない場所を走ってる訳?)
 状況を整理しようとして、かえって訳が分からなくなってきた。
 (こうゆう時は、判らないことを帳面に書き出してみると良いとか、なんとか、四郎が言ってたな〜
 .....って、そんな暇はないっつぅの)
 ひとりぼけつっこみをしつつ、しょうがないので、狼の背中にぴったりとひっつき、
 障害物に当たらないように、面積を小さくする事にする。
 (それにしても....やな夢見ちゃったなぁ...最近は見なくなってたのに.....)
 頬をぴたりと狼の背にくっつける。なんの温かみも感じられない背中だ。
 生き物ならあるであろう、心臓の脈動もない。所詮、創られたものだからだ。
 式は生き物では無い。物だ。ただの物体。道具。
 
 (アタシと同じ......)
 
 森を抜けたとき。少女には自由があるはずだった。
 森を抜けたとき。少女には帰れる場所があるはずだった。
 森を抜けたとき。少女には待っていてくれる人がいるはずだった。
 
 「随分と早かったな」
 「...あっ......」
 
 森を抜けた少女を待っていたのは、冷たく、無機質な、男の声だった。
 「日々の修行の成果か。だが、ワシを出し抜こうなど、10年早い」
 威圧でも、恫喝でもなく、淡々と事実のみを語る。この男が恐ろしかった。
 「戻るぞ、火京。逃げ出せる体力が残っているなら、まだ修行が出来るだろう」
 そう言って、男ははじめて口元をつり上げた。目にあざけりの光を浮かべて。笑っているのだ。
 無力な者を。
 
 「いや...私...戻るの」
 少女の精一杯の勇気。たどたどしく、小さく。それだけをやっと言った。
 言ってしまってから後悔する。男に逆らったら、どんなに非道い目にあうだろうか。
 心臓が早鐘のように脈打ちはじめる。呼吸が荒くなり、目の前が霞む。
 「戻る?どこへだ?どこへ戻ると言うんだ?」 嗤いをこらえながら、男が言う。少女の真剣さを、大人の論理でうち砕きながら。
 「家に...おかあさんと、おとうさんの所に戻るの...」
 知らず、頬に涙が伝っていた。それ以上、言葉にする事は出来なかった。
 「....くくく、ふふふ...はっははははははははははははは!!!!!!」
 とうとう堪えきれなくなり、男が笑い出した。滑稽だと言わんばかりに。
 「お前に親などいない。いるものか!道具に親がいるか?茶碗に母親がいるか?刀に父親がいるか?
 いないだろう?お前も同じだ!お前は道具だ!物だ!人間じゃないんだよ!!!」
 両手で少女の顔を押さえつけ、その顔に触れるほど、自分の顔を寄せて男が言った。
 「違う!アタシ、道具じゃない!人間だもん!道具じゃないもん!!」
 「違わない!お前は道具だ!人間じゃない!!」
 次の瞬間、少女の鳩尾に、男の容赦のない突きが入る。そして、悶絶した少女を肩に担ぎ上げると、
 男は元来た道をゆっくりともどりはじめた。
 「全く...手間をかかせおって」
 吐き捨てるように、男がつぶやく。
 (アタシ...人間だよね....)
 薄れゆく意識の中で、少女は思った。
 
 「みんなはどこに居るのかな〜」
 あんな夢を見た後だからだろうか、巳鏡や菜稚や閃光に無性に逢いたい。
 思えば、あの三人が、自分を人間だと信じさせてくれる唯一のものなのかもしれない。
 
 
 森を抜けたとき。少女には....... 
1999年07月18日:23時39分11秒
嵐の予感 / Karma
 遠方の地より一行を眺める影あり。
 (えっと・・・・たぶん・・・・・うん、あれだ)
 想像の通り火京を担いだ閃光である。ちなみに、火京はまだ目を覚ましていない。
 (大きいのが・・・1・・・2・・・って事は護衛かな?まぁ、足止めなら何とかなるか・・・・・)
 姿勢を軽く動かした瞬間、背中と火京に挟まれた背嚢から鎖の音がする。
 (ま、とりあえず連絡かな?さすがにいろいろと準備もあるだろうし。)
 
 懐より一枚の符を取り出し念を込めると符は四つ足の狼の姿をとる。
 「伝えて、目標を見つけたから奈須華を動かした方がいいと」
 狼に火京を固定してから声をかける。狼はうなずくとその間から恐ろしい速さで消え去る。
 
 (さーてと、連絡はしたけどどうやって足止めしようかなぁ?いがいにむずかしいんだよねぇ・・・)
 
 
 紅の嵐はいまだ吹き止んではいなかった・・・・・・
1999年06月17日:10時20分09秒
無言(霧弦) / RWAK
「・・・・・・」
霧弦は押し黙っていた。
雷吼の足音が遠ざかるまで。

「う・・・・うっく・・・・」
足音が消えた後、霧弦は静かに泣き始めた。
静かな、鳴咽。
ただ、それだけが部屋の中に響いていた。

「・・・・・・・」
しばらくして、涙を拭くと霧弦は部屋の片隅においてあった雑記帳に何かを書き始めた。
霧弦の見た雷吼という男を、その生き方を形として残すために。

書き終わり、旅の支度を再開する霧弦。
追わなければならない。
誰の命でもなく、自分の意志で彼の者達のことを語り継ぐために。
1999年06月17日:00時08分30秒
雷吼 / ジョーカー
 「……全ては俺の甘さが招いた事だ。忘れろ」
 
 襖を通して何を感じたのか。半ば独白のように彼は言う。
 その声の厳しさは誰かを責めるようで他ならぬ己に向けられていた。
 
 「…俺達は南の街道を抜ける。急げば追い付けるだろう」
 
 それだけを事務的に告げ雷吼は背を向けた。
 ただ、遠ざかる足音だけが話の終わりを告げていた。
1999年06月15日:16時52分06秒
霧弦 / RWAK
「わかりました。
こちらはまだ支度がありますゆえ、先に行かれてもかまいません。」
ふすまの向こうから、こちらも感情の起伏を感じられぬ声。
否、押し殺していると言った方がよい。

雷項が自分に冷たく接してくれるのがありがたかった。
今雷吼の顔を見れば、優しい声をかけられればきっと泣き出し、彼に謝るだろうから。

昨晩、自分は何も出来なかった。
ほんの少し、紫や葉嬢に気を遣っていれば騒ぎは起きなかった。
その後悔が、霧弦を蝕む。
1999年06月06日:13時48分52秒
雷吼 / ジョーカー
 「そうだな」
 
 支度を終え雷吼が立ち上がる。
 
 「妙な追っ手も付いていることだ。振り切れるかはともかく此処に留まるのは下策」
 
 部屋の中を見回し、短く一言
 
 「では、出ようか」
 
 
 
 一行が部屋を出るのを見届けてから雷吼が口を開く。
 
 「先に行っていろ。俺は所用を済ませる」
 
 向かった先は一つ、二つどなりの部屋。
 襖を一、二と叩く。其処は霧弦が泊まる部屋。
 
 「俺達は宿を立つ。付いてくるのなら……好きにするんだな」
 
 掛ける声は何故か冷たく。昨夜見せた優しさ、気遣いは片鱗すら見えなかった。
 
 雷吼  霧弦に向かって
1999年06月01日:23時56分51秒
葉嬢 / 月夢
「やだ」
 やだじゃねーよ。
「めんどいもん」
 駄々こねるか、お前は。
「そーゆーときのためにいるんでしょ、なんとかしてね」
 堂々と猫と話をしていて何とかしてもないもんだろうが、無理無茶無体で葉嬢は押し通す。
「そういうことだから、さ、ちゃっちゃっといこ、まーたわけのわかんないのが来るとやだし」 
1999年06月01日:02時03分15秒
眼赤 / 蒼
 葉嬢の横にふわりと降り立つ猫が一匹。
 【ヒメ、すこしは妖の力を隠す努力をしてもらいたいんですがね。】
 ちろりと葉嬢の顔を見上げてから、ため息を吐く。
 
1999年05月18日:00時16分04秒
葉嬢 / 月夢
「あーあ、朝になっちゃった」
 一人ぐっすり眠った人間が伸びをする。
「はふ、寝不足はお肌に悪いのに」
 だからお前は眠ったろうに。そもそも肉体構造の違う妖が規則正しい生活を送る必要があるのかどうか。
「さ、てと、どっちかなあ」
 そういうことはさておき懐から宵闇にもらった狐火を取り出すと掌におく、それはしばらくふわふわと浮いていたかと思うと一方へとたなびき始める。
「あっちか、さ、いこ」
1999年05月05日:03時08分29秒
はーい(お気楽極楽) / Karma
 「はいはい、りょーかいしました。」
 閃光は菜稚に気楽に答えて、金袋を受け取る。
 
 「・・・・・・・よっこらしょ」
 半ば気絶している火京を片手で担ぐように持つと、
 「んじゃ、行ってくるね」
 巳鏡と菜稚に軽く答えて、そのまま街の方に歩いていった。
1999年05月05日:03時01分36秒
雷吼 / ジョーカー
 「無茶をすればするだけ人が心配している事を忘れるな。
 誰もが自分一人の身では無いんだ」
 
 些か堅い顔で雷吼。
 
 「紫、今のお前にはトモダチだけでなく俺達もいる。敵を前にしたら遠慮なく呼べ。
 そういう時のために俺達はいるんだ。如何にお前のトモダチでも一人で出来る事には
 限界がある。そろそろきつくなってきているはずだ」
 
 雷吼は未だ知らない。紫に宿るモノが戦鬼蟲だけでは無い事に。
 
 「トモダチを信じるのが悪いとは言わない。だが過信は命取りになるぞ」
 
 ましてや紫が不死の運命を背負っている事など。
 其処まで口にした処で自分の饒舌に気付く。
 
 「…朝飯を食ったら宿を出るぞ。用意をしておけ」
 
 そう言った雷吼の声も表情も昨夜からの物に戻ってしまっていた。
 
 雷吼  紫、そして皆へ
1999年04月12日:08時56分49秒
葉嬢 / 月夢
「そうそう、そんなものよ、世の中」
 おまえの世の中楽そうでいいな。
「難しく考えても単純に考えても答えが一緒の時は一緒なんだし、思った通りにやってればいいのよ、まずかったら何とかしてくれるためにこの人たちいるんだから」
1999年04月12日:01時19分59秒
/ Dr.李
とりあえず、雷吼の持ってきた膳と灼誡の持ってきたにぎり飯を腹にいれつつ、葉嬢の言葉を聞く。
 
 まだ理解できない言葉があるのだが、紫は食事時は余計なことは考えないようにしていた。
 そして、一段落ついた頃。
 「つまり大人って難しいんだね。」
 と葉嬢に聞き返した。
 
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 それでいいのか紫?
1999年03月31日:00時45分31秒
葉嬢 / 月夢
「ん?はひ?」
 もぐもぐ、なぜにお前が食べてる葉嬢。
「ああ、いいんじゃない?許してやれば、紫も何事もなさそうだし」
 紫だからこそ何事もなく済んだのだが、ついでに言うと紫の聞きたいことはそう言うことではないのだろう。
「頭下げなきゃ納得行かないんでしょ、下げさせときゃいいのよ、まあ、お仕事失敗しかけたのは事実なんだし」
 結構きついことをさらっと言う葉嬢、嫌みはないが配慮もない。
「それで納得するんならいいじゃない、許すんなら許せばいいんだし、貸しときたかったら貸しとけばいいのよ、納得行くかどうかは自分で判断してどうせ行動で示すもんだし、紫が悩む事じゃないわよ」
 相変わらず物を考えずに感性で喋る娘である。
「前に鈴鳴があたしが外出て勝手に怪我したとき似たような顔してたわよ、いいのよ、大人は責任の重みがないと気分悪いみたいだし」
1999年03月30日:01時17分02秒
灼誡 / 蒼
 「そこじゃま。」
 いつのまにやら雷吼の背後に握り飯の山・・もとい握り飯の山を盆に載せて灼誡がいた。
 「ムラサキ、腹減らすよくない。らいこー知ってるはず。ともだち機嫌悪くする。」
 そういうとムラサキの前に盆を置いた。
 「とりあえず、朝飯までこれでもたす。よい?」
 
1999年03月29日:02時17分45秒
/ Dr.李
 「……済まん」
 雷吼が静かに謝罪の言葉を述べる。
 紫はそれを不思議そうに見ていた。
 なんとなく、雰囲気で意味でわかるのだが、理由が紫には思いつかない。
 
 昨日のことが原因であることは紫にはわかっている。
 だが檻より放たれてからの紫の生活は昨日より激しい戦いの毎日ではなかったか?
 たとえ雷吼が陰ながらとはいえ助けていた状態であっても。
 故に、紫は雷吼が悪いとも、自分がひどい目にあったとも思ってなかった。
 そう、紫にとっては日常の出来事でしかなかったのだ。
 なにより紫は今の雷吼に向かってかける言葉を知らなかった。
 ”どうすればいいんだろヒメちゃん?”
 そんな目で葉嬢の方を見た。
1999年03月21日:02時07分05秒
雷吼 / ジョーカー
 「…貰ってくる」
 
 昨夜より一睡もせずに戸口で紫を見守っていた雷吼がゆっくりと立ち上がり、部屋を出ていく。
 自分の落ち度を責めているのか、極端に彼の口数は減った。必要最低限の言葉しか口にしない。
 だが口数が減ったのと反比例するように眼の光は強さを増した。騒ぎを聞きつけた者の口を閉ざしたのは
 物言わぬ雷吼の一瞥、ただそれだけだった。
 
 暫しの間を置いて、雷吼が膳を持って戻ってくる。
 それを静かに並べながらただ一言だけ雷吼は口にした。
 
 「……済まん」
 
 と。
 
 雷吼  紫に向かって
1999年03月19日:23時39分15秒
鈴鳴 / Dr.李
 「ありがとうございます。」
 許しを与えられたことに礼を言う。
 「・・・ですが、私は名を求めて挑戦するわけではありませぬゆえ。」
 静かに、しかし信念をこめて答える。
 「悠久の時の中、また会うこともありましょう、では。」
 軽く会釈をすると、その場で涼やかな音を残して消えた。
 
 鈴のような声で唄い、月を見ながら歩く。
 姿は白拍子。
 年はわからないが、美人。
 久方ぶりの森の外は、何も変わらぬように彼女には思えた。
 彼女の行く末は、風の音だけが知っている。
1999年03月19日:01時28分41秒
宵闇 / 月夢
「行くか、まあ、ぬしはこの森につながれておるわけではない好きにすると良い」
 あっさりと宵闇は鈴鳴に許しを与える。
「まあ気が向けば戻ってくると良い、神奈備殿が寂しがるからのう」
 ほっほっほっとからかうように言うと軽く扇を振り、退出を認める。
「我らの時は長い気が済むまで見てくると良い、まあ、あまりおいたをしすぎぬようにの」
 とそれから思い出したように、
「そうそう周防めを見かけたらたまには森に戻ってくるようにというて置いてくれ、それと」
 ぱんと扇を閉じ鈴鳴をさすと笑みを深め、
「自信がついたらいつでも挑戦してくれてかまわぬぞ、宵闇の名くれてやろう」
 
1999年03月18日:22時21分49秒
鈴鳴 / Dr.李
 「そういうことは、もう少し心配そうな顔でおっしゃることですわ。」
 そういいつつ、鈴鳴の顔も笑っている。
 「そういうわけで、私もそろそろ暇をさせていただこうかと思いまして。」
 森に居着いて早数百年。
 本来鈴鳴は、放浪癖がある。
 もしくは退屈癖・・・。
 「この数百年、暇を感じる時間もありませんでしたが、そろそろ人の暮しを見て回ろうと思いまして。」
1999年03月17日:14時16分38秒
宵闇 / 月夢
「鈴鳴か?」
 横になって休んでいた宵闇が目を開けいつのまにかきていた鈴鳴に目を向ける。
「葉嬢たちはどこまで行ったかの」
 前置きもなしに宵闇は鈴鳴に問いかける、その声にはかすかに笑みが含まれている。
「あれのことだからどこへ行っても騒ぎの種は尽きぬだろうから心配だの、しかも今回はあれに加えて騒ぎの元がおおいしの」
 心配など微塵も感じさせない声で宵闇は言う、扇で隠された口元に笑みが浮かんでいるのは想像するにかたくない。
「かといってせっかく旅に出したのにわらわたちが手を出すというのも大人げないしの、のう鈴鳴」
 何が言いたいのか悪戯っぽく、からかうように鈴鳴に言う。
「まあ、それだけよ、あまり悪戯しすぎるとあれが騒ぎだすからの、可愛い子はたまには手を離して旅をさせてやらんとの」
1999年03月06日:00時59分33秒
葉嬢 / 月夢
「みゅ〜?大丈夫だよ、ヒメちゃん。このぐらいなら、もう動けるよ。 それより・・・おなか空いちゃったね。」
 いともあっさり起きあがった紫の服の襟を葉嬢はつかむとはだけさしてじっと見る。
「あら、ほんとだ」
 確かに怪我は治っている。
「ふ〜ん、まあなおったんならいいか」
 普通なら驚くのだろうが怪我どころか手足ぐらい生え替わる連中見てきた葉嬢の反応もずれている。
「ねえ、お腹すいたってなにかない?」
1999年03月05日:22時28分36秒
/ Dr.李
 「みゅ〜?」
 葉嬢の声を聞くと紫はいきなり起きた。
 「大丈夫だよ、ヒメちゃん。このぐらいなら、もう動けるよ。
 それより・・・おなか空いちゃったね。」
 紫からみればいつものことなのだが・・・。
 普通の人間からはあまり考えられないことだった。
1999年02月23日:01時34分56秒
葉嬢 / 月夢
「みゅ・・」
 紫が目を開ける。
「紫?大丈夫なの?」
 あくびをする紫の顔を葉嬢が覗き込む。
「動いて大丈夫?痛いとこない?」
1999年02月22日:00時17分11秒
宿場内・朝・紫 / Dr.李
 ”機能復活、活動再開承認・・”
 頭の中で誰かがつぶやく。
 「みゅ・・。」
 うっすらと目をあける紫。
 痛みはない。
 体が少し窮屈なのは、体に布が巻いてあるからだろう。
 大きく、紫はあくびした。 
1999年02月22日:00時13分16秒
菜稚 / Dr.李
 「どれどれ?」
 閃光からの絵姿を受け取る。
 「・・・どこで見たのよ?」
 聞けば、宿場の中と言う。
 「まぁ、帳消しね。」
 何がだ、菜稚?
 
 「・・・その宿のあるあたりを中心に探りを入れるしかないわね・・・。」
 そういう任には自分が不向きで割ることを菜稚は知っている。
 体の弱い兄には任せられないだろう。
 不承不承、菜稚は閃光に言う。
 
 「おねぇさまといっしょに探ってきていただけない?」
 そういって幾許かの金の入った袋をさしだした。
1999年02月17日:14時05分36秒
そういえば・・・・・・・・ / Karma
 側で騒ぎが起きている間・・・・・・・閃光は、一心不乱で紙に何か人の姿らしきものを書いていた。
 (こうゆうのは苦手なんだけどなぁ・・・・・・・よし、こんなものかな)
 手元には、それなりに理解できる紫と葉嬢の似姿ができていた。
 
 「ところでさぁ、遊んでるのはいいけど、夜のうちに見たものだけ渡しとくね」
 似姿を菜稚に渡す。
 「多分、それが標的だと思うよ。」
 
 
#そういえば見てたんだよな(笑)
#忘れてたよ、ブランクが長くて(爆)
1999年02月14日:22時22分59秒
菜稚 / Dr.李
 「はぁ、はぁ、しつこいのよ、おねぇさまは。」
 なんとなくやばい角度で落ちてる気もするが、
 その程度で壊れる姉でないことをしっている。
 
 「とはいえもう朝ね、標的の捕獲のためにそろそろ動いたほうがいいかしらね?」
 腰に手を当てて考え込む。
 
 「とりあえず、今日くらいから街の中に移したほうがいいかもしれないわね。」
1999年02月10日:00時51分55秒
葉嬢 / 月夢
「さがみー、ごはんたべたらここでよ。ちのにおいのするれんちゅーが、近くにいる。」
「ん?眼赤ぢゃない、なにしてんのよ、あんた」
 むにむにと頬を引っ張る、姿形は変わってもさすがに妖気でわかるらしい。
「こんな大事なときになに寝てんのよ、あんたは」
 むにむに、むにむに。
「そういうことしてる場合じゃないだろ」
 さのえが眼赤をいぢめる葉嬢を遮って言う。
「紫怪我してんだろ?そっちをどうにかしないと」
 さのえが言って紫を葉嬢の背中から抱き上げる。
「さっさといくよ」
「あ、ありがと」
「あんたに付き合ってると長くなりそうだからね………それにこれはあたしらの失敗だからね」
 紫が怪我をしたことに責任を感じているのかさのえが唇を噛みしめる。
「この借りは絶対返すよ、あたしの甥に怪我させたんだ絶対に無事じゃすませないよ」
 
 ということで宿の中入っちゃいますね。
1999年02月06日:11時12分03秒
危険な悪戯 / せりざわ
 二人がこうしてじゃれあってるのはわかっているけど・・
 ときどき、とんでもないことが起きるから・・
 さわさわさわさわ・・・・・・
 さわさわさわさわ・・・・・・
 なんかイヤな予感がする・・・・
 さわさわさわさわ・・・・・  さわさわさわさわ・・・・・
 嫌な予感が的中する
 「式・瑠璃光!」
 ああっ、やっぱり・・・
 「・・・・・・・きゅう・・」
 押しつぶされたような声を上げて火京が突っ伏す。
 エスカレートしなけりゃいいけど・・
 巳鏡はそれが心配だった。
1999年02月04日:21時05分31秒
火京 / 狂兵
 「式・瑠璃光!」
 光と爆音が轟き、火京の体が跳ね飛ばされる。
 「にゃ〜〜〜〜〜〜〜!(T_T)」
 そのまま、勢い余って受け身もとれずに後頭部から落下してしまう。
 「・・・・・・・・・・・・・・きゅう・・・・」
 
 
 
 
1999年02月01日:23時27分02秒
灼戒 / 蒼
 然無の背中でもぞりと顔を上げる。
 しばらくぼやーとした顔で辺りを見回してたがぼそっといった。
 「さがみー、ごはんたべたらここでよ。」
 何かの臭いを探るように鼻を動かしながら
 「ちのにおいのするれんちゅーが、近くにいる。」
 そしてまた寝た。
1999年02月01日:20時13分57秒
菜稚 / Dr.李
 「・・・・」
 さわさわさわ。
 「・・・・」
 さわさわわさわわわわさわ
 身をよじる。
 「・・・・・・・・・!」
 意地でも声を立てようとしないのが、この娘の娘たることころだろうか。
 「・・・・・・・・・・・・・・・!!!(怒)」
 
 いきなり跳ね起きて、間合いを取ると式札を取り出す。
 「式・瑠璃光!」
 強烈な光と爆裂音がそこに炸裂する。
 
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 効果は”はねとばし”(笑)
 おしおき用式札です。
 
1999年02月01日:19時26分45秒
火京 / 狂兵
 くるりと巳鏡の方を振り返って一言
 「ヤダ」
 再び、菜稚にじゃれ始める火京。
 
 PS:喧嘩じゃないよ。じゃれてんの。深刻に受け取られても困っちゃうの〜(>▽<)
1999年02月01日:14時41分17秒
嵐になる前に / せりざわ
 「あの、姉様、菜稚は寝起きが悪いんですからもう少し寝させてあげて下さい」
 巳鏡が火京に意見する。
 「それに、ここに待機するようにいわれたものの、そう慌てる必要も無いじゃないですか?」
 
 いざこの姉妹で喧嘩が始まったら巳鏡には止めることができない。
 敵を前にして、喧嘩が続いていたら・・
 巳鏡はその事態になることを怖れていた。
 「何だったら僕が菜稚の代わりになりますから、菜稚を寝かしてやって下さい」
1999年02月01日:00時10分52秒
火京 / 狂兵
 「むぅぅ、やめ、寝る。もうちょっとお天道様があがったら起きる。」
 あっさりと、再び眠りにつく妹の姿を、少しの間あっけに取られたように見ていた火京であったが、
 すぐに、新しい玩具を買い与えられた子供のように、目を爛々と輝かせはじめた。
 「フフフフフ・・・・・菜稚。あんたの弱点、お姉ちゃんが知らないとでも思っているの?」
 そう言いつつ、握っていた両手を開くと、そこには、数本の鳥の羽があった。
 「うりゃ〜!」
 そのまま、両手に持った羽で、菜稚の首筋やら足の裏やら、脇の下やらを、くすぐりはじめた。
 「あんた、普段から不愛想なんだから、ちったぁ笑い方の練習でもしなさい!!」
 ニヤニヤとしながら、火京の激しい攻撃が続くのだった。 

1999年01月31日:23時16分07秒
菜稚 / Dr.李
 「なんですって?」
 むっくり起きて、上を見る。
 まだ暗い。
 だがだいぶ冷え込んでいるようだ。
 「どちらかというと朝方だわねぇ。」
 寝るのが遅かったせいか、まだ眠い。
 健全な9歳児には睡眠時間が必要であるのだが、そういう状態でもないようだ。
 「むぅぅ、やめ、寝る。もうちょっとお天道様があがったら起きる。」
 本能が勝ったらしい。
1999年01月28日:22時45分46秒
火京 / 狂兵
 「ええい、お天道様は、とっくに上ってんのよ、寝ぼけてないで起きろっての」
 再び眠りに入った菜稚に向かって言った。
 「ほら、巳鏡だっておきてんだから」
 「早く起きないと・・・・実力行使するよ」
 
 実は夜明けだったりする。「火京」から「菜稚」へ
1999年01月26日:16時43分52秒
水の泡 / タイガ
>「ちゃんと真面目に護衛やってくんないと宵闇姉様に頼んで寝首かいてもらうんだからね」
 
 突然今までの演技(うまくいっていたかどうかはともかく)をぶち壊しにしてくれた葉嬢に苦笑しつつ、答える。
 「何をしてたと言われても、街についたと同時にこんなありさまに成りましてね」
 と、背中の灼戒を背負い直してみせる。
 「あなた方が何処にいるか解らなかったので随分と探してしまいしたよ。
  まぁ、確かにこちらの不始末だった事には違いありませんね。
  ……それはそうと、ここで話し込んでたら人目につきますから早く宿に入れた方が良くありませんか?」
 
 「相模」から「葉嬢」へ
1999年01月26日:05時56分13秒
葉嬢 / 月夢
「ん?あー!あんたがた今の今までなにやってたのよ!?」
 どこぞでみた様な人影を見て葉嬢が叫ぶ。
「あんたがたが遊んでる間に大変なことになったぢゃない、どうすんのよ?」
 事情もなにも説明抜きでいきなり責任押しつける葉嬢。
「ちゃんと真面目に護衛やってくんないと宵闇姉様に頼んで寝首かいてもらうんだからね」
1999年01月25日:15時38分14秒
唐突な声 / タイガ
>「とにかく中入れよ、紫の手当しないと」
 
 葉嬢が言った直後、後ろからいくらかおどおどとした声がかけられる。
 「あのう……、なにかあったんでしょうか?」
 『道を歩いていたら何かあったらしいので、声をかけてみた』
 そんな感じである。
 振り返るとそこにいるのは、灼戒を背負った相模と然無だった……。
 
 「相模」から「葉嬢」と「雷吼」へ
1999年01月25日:12時12分20秒
そして水鏡 / せりざわ
「お姉様、おはようございます。よく眠れたみたいですね」
 にこり、と、姉に笑顔を向ける水鏡。
 
1999年01月24日:22時23分15秒
菜稚 / Dr.李
 「かえって来るなり、食べてたじゃない。」
 いきなり暴れ始めた火京に、寝付きを起こされる。
 思いっきり不機嫌だ。
 「まったく、さっき食べたは何だったのよ、お姉さま。」
 そういいつつ、わがまま娘を黙らす方法も心得ている妹は、鍋の残りを椀にもった。
 「少し冷えてるけど食えないことないわ、ねぇさま。
 食べたら片づけといてね、私寝るから。」
 そういって、再び寝床に入る。
1999年01月23日:20時50分46秒
火京 / 狂兵
 「ふぁ〜〜〜〜〜〜〜」
 巨大な欠伸をしながら、紅の装束を纏った少女が眠りから覚めた。
 「いやぁ・・・・・よく寝たわ、なんか何ヶ月も寝てたみたいだな、こりゃ・・・・・・」
 
 コキコキと、関節をならしつつ、やおら立ち上がって叫んだ。
 
 「うぉらぁぁぁぁぁぁぁ!!!!てめえらとっとと起きやがれ、飯だぁ!飯喰わせろぉぉぉぉ」
 
 冬眠から醒めた熊は、空腹の為に人里まで降りてくる事もあるそうです。(ナレーター)
 
 「誰が熊だぁ!!!」
 
 ゲシッ!! 
 
1999年01月07日:00時09分47秒
葉嬢 / 月夢
「紫!」
 葉嬢が倒れた紫に駆け寄る。
「こら、紫なに倒れてるのよあたしはそんなひ弱な子に育てた覚えはないわよ!}
 そういう場合じゃないが、何はともあれそんなくだらないことを言いながらも一応紫がちゃんと息をしている野を確認して葉嬢がほっとする。
「大丈夫みたい……」
 紫をちょんちょんとつついて無事……ともいえないが生きていることを確認すると葉嬢が紫を担ぐ。
「とにかく中入れよ、紫の手当しないと」
1999年01月02日:00時34分27秒
/ Dr.李
 ”動体反応・参に低下”
 ”損傷大・修復開始”
 
 屋根の上の人物が姿を消す。
 同時にあれほどいた黒装束の人間達も消えた。
 そして、紫と葉嬢と雷吼とさのえだけがその場にいた。
 
 ”敵対反応消滅”
 ”修復作業実行中”
 
 体から一本また一本と剣が抜けていく。
 ズタぼろの紫の体が瞬く間に修復されていく。
 同時に金の瞳は元の鳶色の眼に戻り、髪も黒色に変わっていく。
 紫はゆっくりとその場に倒れ込んだ。
1998年12月21日:02時08分44秒
霽月 / 蒼
「まだ成体にはなっていない。・・育つにはしばらくの時がかかるな。」
懐の煙玉を取り出し下に投げつける。
「此度の目的は果たした、退くぞ。」
声とともに弐と参が壱を抱え退く。
1998年12月20日:23時30分27秒
雷吼 / ジョーカー
 紫を取り囲む男達に向かって振るわれた刀はしかし、頭上より舞い降りた男に止められる。
 同時に背後にもう一人、そして遠間から殺気を放ってくる者も。
 背後の敵はさのえに一任し、ただ紫の包囲を突破することに腐心する雷吼。
 刃を途切れなく打ち合わせ、力量では押す物の突破には至らず鍔迫り合いとなる。
 
 だが一瞬の膠着に紫の身体が立てる鈍い音の連続が重なる。
 
 そしてその刹那を境に雷吼の気配が一変する。
 
 「其処を…退けぇっ!!」
 
 鋼と鋼が軋んだかと思うと雷吼の腕が膨れ上がり甲高い音が均衡の崩壊を彩る。
 男の刀は半ばから断ち切られ、そのままの勢いで斬撃は肩口から一息に脇へ抜ける。
 盛大に血煙が舞い上がり、それを浴びた雷吼は鬼気という形容すら生温い程の殺気を放っていた。
 
 五年前の雷吼が其処にいた。数千を相手取りことごとくを返り討ち
 魔人とも羅刹とも称された当時の雷吼が。葉嬢の声もその耳には意味を持たなかった。
1998年12月15日:01時06分46秒
葉嬢 / 月夢
「ん?なんか外が騒がしいような?」
 お風呂場の手前で葉嬢が足を止め、外に意識を向ける。森を出てから色々と気が逸れていまいち活用されていないが本来葉嬢の感覚は鋭い。
 人の気配、気の乱れ、そして咆哮。
「……………まさか」
 考えるよりも早く葉嬢が駆け出す、手近な扉を開けて部屋を突っ切り窓から外に出る。
「紫!」
葉嬢がその場にたどり着く頃にはすでに戦いは始まっていた。
「紫、大丈夫!?」
 一目見てそうは思えないがそれでもそう聞いてしまう。
「そこの二人!手こずってる場合じゃないでしょ!紫危ないじゃない」
 思いっきり身勝手きわまりないことを言う葉嬢、別に雷吼達も好きこのんでそうしているわけでもあるまいに。
「ああ、もう他の連中はどこいるのよ?」 
 
1998年12月11日:23時09分18秒
/ Dr.李
 「貴様ら、人の甥っ子に何してやがる?覚悟は出来ているんだろうな」
 
 その刹那、弾かれたように紫が動く。
 野獣のように、何のためらいもなく、首を狩る。
 
 同時に屋根から新しい人影が飛び降りた。
 そっちは、雷吼達に向かい、襲いかかる。
 それに加え・・、真っ黒に塗られた矢が、雷吼達に飛んでいる。
 
 「!?」
 首を刈ったその後、その死体は紫の足を掴んだ。
 まるでそれだけが目的であったように。
 幾重にも紫に突き刺さる鋼の刃。
 並の生き物ならば即死だろう。
 
 どこかで鈴が鳴った。
 
 「おぉぉぉぉおおぉぉ!!!!!!」
 野獣の咆吼にも似た雄叫びが突き刺さ剣の中から聞こえる。
 幾人かは、異変を察知して逃れることができた。
 では逃げ遅れた者は?
 雷に撃たれたかの如く、大地に倒れる。
 
 剣が地面に落ちる。
 
 手追いの野獣がそこにいた。
 
1998年12月08日:16時54分45秒
宿へ / タイガ
 「ここで考えていても仕方ありませんね」
 しばし考えた後、そう結論を下す。
 「然無。とりあえず宿を探しましょう。
  ここにいつまでもとどまっていては怪しまれます」
 
 「相模」から「然無」へ
 
 え〜と、この後宿をとるわけですが、……誰か代わりに然無やってください。
 僕にはこなす自信がありません(;;)
 お願いしますm(_ _)m
1998年12月07日:03時15分25秒
霽月 / 蒼
 紫が黒い影に囲まれたとき、それを見下ろす影があった。
 「飛狗狂いの戯け者どもだが力だけはある・・・・さてどのくらい持つか。」
 と呟いた時、宿から飛び出すサムライとヨロイ狩り。
 霽月はそちらにちらりと目をむける。
 「今頃出てくるか・・呑気なことだ・・・・が、今は邪魔だ。」
 右手を突き出し彼らへと向ける。
 すると霽月の背後からいくつかの影が現れた。
 「男と女を標的より引き離せ。壱は正面より白兵戦、弐は背後より奇襲、参は壱と弐を小弓で援護しろ。」
 影が3つに分かれ、散らばった。


 #影は下忍ですので、さっくりやられますが、ちびっと付合ってくれるといーな。
1998年12月06日:00時40分17秒
葉嬢 / 月夢
「ん?あれ?」
 がらっと扉をひきあけて葉嬢が首を傾げる。
「おかしいなあ?どこいったんだろう?」
 紫がこっちにきているかと思いこっそり覗きにきたのだが紫はおろか、他の二人も眼赤もいない。
「どっこいったんだろ、こんな時間に?」
 いつまで立っても帰ってこない自分を捜しにという発想はもとよりないらしい。
「お風呂でもいったのかな・・・・いってみよ」
 へやを一通り探していないことを確認するとぱたぱたと葉嬢が風呂場を覗きに行く。
「あっちのお姉さんいるかもしれないし、いたら見なかったか聞いてみよっと」
1998年12月05日:00時18分50秒
雷吼 / ジョーカー
 「ああ、始めようか!」
 
 覇気のこもった声で応える雷吼の手には既に抜き身の白刃が。
  
 「貴様ら、人の甥っ子に何してやがる?覚悟は出来ているんだろうな」
  
 けして大きくはないがよく通る声が男達の背を打った。
1998年12月04日:01時25分33秒
さのえ(代理) / 月夢
「悪いな、ちょっと無茶をする」
「なっ………」
 いきなり立ち上がった雷吼がさのえを抱え上げるとサムライ化を始める。
 冗談や酔狂でこんなことをする男ではないことは短い付き合いのさのえでもわかる。いったいなにを考えてるのかを問いただす前に雷吼が真剣な顔で口を開く。
「この一行、信頼出来る奴は少ない。妖連中はいい。紫もその点では 考えなくていい。だが他の連中は得体の知れない奴らばかりだ」
(なにを?)
 雷吼がなにを言おうとしているのかを問い返すようにさのえがじっと雷吼を見つめる。
「俺が背中を預ける気になれるのは…お前と、強いて言えば然無ぐらいなもんだ……だから」
「だから?」
「しっかりと任せたぞ!」
 雷吼がさのえを抱えたまま飛び降りる。
「……ったく、勝手なこと言ってくれるよ」
 地面におり八連斬甲刀を受け取るとさのえが呟く。
「べつにあたしにはあんたの背中守らなきゃいけない義理なんてないんだから」
 自分では憎まれ口のつもりで言っているがさのえの口元には柔らかな笑みが浮かんでいる。
 傭兵であるさのえには雷吼の言葉にどれだけの意味が込められているかは十分伝わっているのだ。
「ふん、ま、今は仕事だし守ってやるけどね……だからあんたは背中のこと考えないでいいよ!」
 八連斬甲刀を構えてさのえがにやっと笑う。さっきまでのうじうじ考えていたことがすっと晴れていくようである。
(あたしはもうお姫様じゃない‥‥ただ守られるとかそういうのは柄じゃない)
 そんなことを考えて自嘲ではなくふっと笑う。
(けど一緒に刀構えることはできるか…あたしらしいね)
 刀を構え凛とした表情で前を向くと相棒に声をかける。
「さて、じゃ雷吼始めるよ!!」
 
1998年12月03日:01時49分21秒
雷吼 / ジョーカー
 「ああ、遅いな。遅すぎる」
 
 やにわに珠刀を掴み、雷吼は立ち上がる。
 そして険しい顔で窓の方、さのえの方に歩み寄る。
 
 「悪いな、ちょっと無茶をする」
 
 返事を待たずに腕を伸ばし、さのえの身体を脇に抱える。
 もう片方の腕で八連斬甲刀を拾いながら同時にサムライ化し肉体を変容させていく。
 
 「………!!」
 
 さのえが抗議するよりも早く、雷吼が口を開く。
 低く、押し殺した、さのえにしか届かないような声で。
 
 「この一行、信頼出来る奴は少ない。妖連中はいい。紫もその点では
 考えなくていい。だが他の連中は得体の知れない奴らばかりだ。
 俺が背中を預ける気になれるのは…お前と、強いて言えば然無ぐらいなもんだ」
 
 その時点で雷吼の脚は既に窓枠に掛かっている。
 
 「だから……しっかりと任せたぞ!」
 
 そして最後の言葉は窓枠を力強く蹴り、宙を舞いながら放たれたのだった。
1998年12月01日:22時03分27秒
補足 / Dr.李
 細かいことは気にしないように。
 
 眼赤部屋に落ちてるのは、天井から落ちたんだね(笑)。
 
 だから隣の部屋には、おおきな穴があいてるのさ。
 なんの音もしなかったのは、忍術のせいにしておいてね。
 
 おいらと君たちの約束だよ(爆)
1998年12月01日:22時01分18秒
アクシデント:何者かの刺客が現れた / Dr.李
 夜の街に紫は舞い降りた。
 瞳を金色に輝かせ、まるで獣のような機能美で。
 
 部屋にはさのえ、雷吼はいなかった。
 ちょうど隣の部屋だったのだろう。
 そして刺客は、恐ろしく静かに、紫に忍び寄ってきた。
 
 黒装束の男・・・。
 それが紫の印象だった。
 男が予想外だったことがあるとすれば、人の害意・悪意に過敏に反応する紫の感覚を知らなかったことだろう。
 
 紫にどこかからの思念が伝わる。
 「危機発生・・戦闘形態ニ移行。」
 「宿主・防衛ノ為装甲発動。」
 「宿主・攻撃ノ意志アリ。発動承認。」
 紫の髪が黒から金色に変わっていく。
 肉の一部が盛り上がり、鋭い刃を作り出す。
 
 「おいらを・・・ねらいに来たんだね?」
 金色の瞳に、相手をとらえる。
 沈黙のまま、片手をあげる黒服の男。
 たちまち周りに数人の人影が音もなく、影のように現れた。
 「悪いけど・・・止めさせてもらうよ?」
 紫は心に何とも言えない感情が浮かぶのを自覚した。
 さっき出てきた部屋に落ちている彼の友達・・・。
 守ってやると言ってくれた存在の傷ついた姿を見たとき。
 「よくわかんないけど、そうするべきだとおもったから。」
 
 一斉に黒装束の男達は、紫に襲いかかってきた。
1998年12月01日:14時35分10秒
戸惑い / タイガ
>「さがみにぜんむ、しのびとたたかうのはめんどーだとおもうががんばれ。」
 
 いきなりそんな言葉を残して崩れ落ちる灼戒。
 「おや、どうかしましたか、灼戒?」
 誰が見てるかわからないのであまり目立ちたくない相模が、急に気分を悪くして倒れた連れを介抱しているように装う。
 (外傷は特に無いな。伝承によれば『分身』は比較的もろいらしいから、おそらくは本体に何かがあったのだろうが……。
 さて、どうするかな。本体が襲われたのなら何処にいるかくらい教えてくれればいいものを)
 
 「相模」から「灼戒」「然無」へ
 
 ……って喋ってないけど(^^;;;
1998年11月30日:01時59分41秒
眼赤 / 蒼
>宿
 天井裏。
 埃と蜘蛛の巣だらけの場所。
 だが、そこには微かに血の臭いがした。
 血の臭いの元は・・・天井裏の隅にころがる黒いもの・・。
 眼赤が転がっていた。
 血まみれになって目を閉じている。


>街道・・宿場の近く
 「食い物」を連呼しながら宿場へ向かっていたが・・
 突然灼戒が動きを止める。
 「さがみにぜんむ、しのびとたたかうのはめんどーだとおもうががんばれ。」
 そして突然倒れた。
  
1998年11月27日:01時54分18秒
さのえ(代理) / 月夢
「しかし、さっきは悪かったな」
 雷吼のその一言にさのえの肩がぴくっと揺れ、意図的に逸らしていた視線を少しだけ雷吼のほうに向ける。
「宿が物騒だからって散歩に連れ出して。…夜も遅かったのにな」
 だがその後に続けられた雷吼の言葉に唇を噛みしめるとさのえは再び顔を背ける。
(ちがう………)
 さのえが欲しいのはそんな言葉ではない、そんなことに謝罪して欲しかったわけではない。
 ぎゅっと唇を噛みしめ、雷吼の方を見ないように、そして自分の表情を見られないようにさのえは窓のほうに顔を背ける。
(ちがう………)
 なにが違うのか、どう違うのか、ではなにを言って欲しいのか、自分がなにを望んでいるのか………頭のどこかでは答えは出ているのに口には出せない。
 人に頼ることを拒む気持ちと気づいて欲しい、雷吼の口から言って欲しいと思う気持ちが言葉を口に出すことを押しとどめる。
「…………おそいね、あいつら」
 だから結局雷吼の言葉には答えずにさのえは独り言のようにそのことだけを口にした。後少し、ほんのちょっとの言葉で伝わるはずの気持ちをしまいこんで。
1998年11月18日:02時17分41秒
葉嬢 / 月夢
「何だかなあ………またなの?」
 腕を組んで葉嬢が目の前で繰り広げられる光景に目をやる。
「どうしようかなあ?」
 過ぎ去ってしまったことを変える力は葉嬢には当然ない、目の前で展開さているのはすでに過去に属することなのだ。
「人はどうしてこう生と死をいじりたがるのかな?」
 意外と少なくともここ数日ぐらいの間に知り合った人間にとっては意外であろうが冷静に葉嬢は死というものを受け止めている。
 森の中では死も生も一つの流れ、繰り返される永遠、物事には始まりがあって終わりがある。だからこそ自然の流れを乱す死というものがいまいち葉嬢には違和感を感じる。
「人は自然と共に生きる生き物ではないからの」
 ふっと気づくと宵闇が葉嬢の横に立っている。
「じゃあなにと共に生きてるの?」
「人と共によ」
「人だけ?」
「そう人だけよ」
 すっと宵闇が手を伸ばし扇で目の前の光景を指し示す。
「あれが人というものよ」
 無抵抗な相手を追いかけ回してその背に刀を突き立てる、ほんの少しでも良心があるのなら見ているだけで吐き気を催すような光景がそこかしこで繰り広げられている。
「あれがひと?」
「そう、あれが人、わらわたちとは相容れぬ存在」
「相容れない?」
「人とは共に歩めぬよ、お主もそのうちわかるようになるであろうの」
「でも紫とか雷吼さんとかお姉さんとか………」
 葉嬢は今一緒にいる人間たちの名前を挙げるが宵闇はじっと葉嬢を見て首を振る。
「変わらぬよ」
「そんなことない!だってあたしと、あたしたちと変わらないよ」
「そう言い切れるかの?」
「言えるよ」
 迷うことなく葉嬢が答えると宵闇はいつものように扇で顔の半分を隠し目元だけを見せて面白そうに微笑む。
「おぬしがこの旅が終わるまで同じことをいえるか楽しみだの」
「言えるよ、言って見せるよ」
「ふふ………」
 楽しげな笑いだけを残し宵闇の姿がすっと闇に薄れていく。葉嬢はそのきえいく宵闇に向けて大きな声ではっきりと言いきる。
「絶対に言えるからね!」
 
 ふっとその瞬間葉嬢が目を覚ます。
「んーーー夢かあ……」
 こきこきと葉嬢が肩をならしてのびをする。
「全く人の夢の中まで宵闇姉様も顔ださなくてもいいのに」
 ぶつぶつ言いながら葉嬢があたりをきょろきょろと見渡し首を傾げる。
「あれ?紫どこにおいたっけ?」
 おいたかどうかはともかく、寝てると思った紫の姿が見えない。
「ん?どこいったんだろう?」
 起きあがるとぱたぱたと部屋の中を探してみるが見当たらない。
「どこいったのかなあ?逃げ出したとか襲われたとか言うことはないと思うけど」
 いくら何でもそれなら気づくはず。
「うーーん、お隣にでも転がり込んだかな?邪魔しちゃ悪いのに、しょうがないなあ」
 ほっておくのもなんなので葉嬢は部屋を出ると雷吼たちの部屋の前まで歩いていきぴとっと耳をつける。
「まだやってるかなあ?」
 
 
1998年11月02日:20時48分42秒
/ Dr.李
 「みゅー。」
 隣ですでに寝息を立てている葉嬢を見る。
 紫はさっきのおねーさんは敵ではないと思っている。
 しかし、知らない人間が近くにいるのはいやだった。
 
 「くぅー。」
 葉嬢は寝ていた。隣で紫が困ったような顔をしている。
 葉嬢には、”疑う”とか、”警戒する”とかいう動詞が頭にないか、
 あっても使い方が分からないに違いない。
 とにかく、安心しきって寝ているのは確かだった。
 
 「みゅー?」
 もう一度、紫が頭を傾げる。
 部屋の片隅にはふすまがあった。
 そこを開けるといわゆる押入である。
 
 がらっ!
 
 「みゅー?」
 上を見る。
 天井の一角にはずれてるところがあった。
 
 ごそごそ!
 
 ふと、いきなりそこに向かって上り出す紫。
 器用なものである。
 
 天井裏をもぞもぞと移動。
 雷吼の気を探って、その方向に向かう。
 ある程度いって、押入のあたりまで来ると、天井をはずした。
 おもったとおり、押入である。
 
 「みゅ!」
 そっと押入に降りる。
 物音は最小限に。
 
 紫は自分では思った以上にうまくやったつもりである。
 しかし、野山に潜伏するのと、天井を匍匐前進するのは全然違うことに気づくのは先の事であろう。
 
1998年10月31日:23時49分14秒
葉嬢 / 月夢
「はいはい、いってらっしゃーい」
 にこやかに手を振って霧弦を送り出す。
「ということで今晩の宿は確保したわ」
 というかここは宿屋だが、ついでにいいのか雷吼たちに一言の断りもなしで。
「ま、明日になれば多少機嫌直ってるでしょ、紫寝よ寝よ」
 遠慮なく霧弦の部屋に潜り込むとぱたぱたと布団を引き自分の場所を確保する。
「はい、紫こっちね、であたしはこっちと………じゃそうゆうことでおやすみなさーい」
 もしかしたらただ一人この宿屋の中で何の悩みもないかもしれない少女は布団に入り込むとすぐに眠ってしまいまし………いいのか、お前はそれで?
「くう………」
1998年10月31日:11時08分37秒
霧弦 / RWAK
「おねーさん一晩泊めて、新婚夫婦の邪魔をしたくないの」
とことこと葉嬢が来たと思ったらいきなりこれである。
いい根性をしているとしか言えない。

ふう、と疲れたため息をひとつ。
「いいわよ別に。
 ・・・・・・ただ、明日の朝ご飯までは面倒見ないから、それまでには帰っておいた方がいいわね。」
口調に感情が感じられないのは、疲れきったためだろうか。

部屋の中へ入ると、手荷物を置いて再び部屋の外へ。
「お風呂に入ってくるから、先に寝てていいわよ。」


霧弦から、葉嬢・紫へ
1998年10月28日:01時05分24秒
奇怪な影 / Karma
 
 「逃げられたか・・・・・・・・・・・」
 もはやほとんど原形をとどめぬ天仙の側で翠蘭が悔しそうに歯噛みをする。
 あのあとしばらくやりあったが、結局九郎に逃げられてしまったのだ。
 「もはやこれでは・・・修理も効かぬな。“彼岸花”があれば別であったがいたしかたないか・・・・・」
 
 「む!」
 怪しの気配に気づいて後ろを振り返る。
 しかし、そこには何も無い・・・・・いや、小さな紙の人形だけがあった。
 
 「見られていたか?仕方ない、場所を変えるか、いま少しだけ動きや、天仙。」
 声とともに天仙がぎくしゃくと動き出し、そのまま翠蘭とともに闇に消えていった。
 
 
 舞台はいずこかの地に変わる。
 
 「何だったんだろ・・・・・あの奇妙な物体は・・・・」
 つぶやきながら閃光が顔を上げる。
 側には今まで分身が見てきた特徴的なものが紙に書かれている。
 「こんなところかな?」
 描かれた紙を手に取る。
 
 
#こんな感じ。九郎は結局取り逃がしました。
1998年10月25日:01時01分41秒
葉嬢 / 月夢
「ということでどうしよう?」
 邪魔をしないようにと自分で言ったもののそうなると部屋に帰れない。
「うーーーん、もう一室というわけにも行かないし」
 何しろ金がない、金は全て雷吼たちに預けているのだ。
 色々方策を考えてふと顔を上げると不機嫌そうな顔をして部屋へ入ろうとする霧弦が見える。
「あ、そうか」
 ぽんと手を打つと紫を引っ張って霧弦のもとにとことこと近寄る。
「おねーさん一晩泊めて、新婚夫婦の邪魔をしたくないの」
 
 >葉嬢から霧弦へ
1998年10月03日:01時18分31秒
葉嬢 / 月夢
「・・・・・・・・邪魔で悪かったわね」
「お、おねーさん聞いてたの」
「・・・部屋、2つとなりになったの。 一応、それだけ」
 なんだか異様に怖い雰囲気で霧弦が足早に立ち去る。
「う、うーーーみゅ………」
「ねぇ、ヒメちゃん何でめかけのおねーさんまで機嫌悪そうなの? さのえとけんかしたのかな?」
 純粋な紫が不思議そうに聞いてくる、ちなみに呼び名がすっかりめかけのおねーさんになっている。
「うーん、喧嘩したといえばきっとしたんだろうけど」
 どっちかというと葉嬢の一言一言の方が刺さっているような気がする。ついでに言うと紫の言葉もきっと届いているだろうから更に傷口えぐっているかもしれない。
「何というか人間自覚のあること言われると怒るものなのよ」
 なにも知らない純粋な子供にする説明じゃないぞ。
「ちなみにあんまり大きな声で言っちゃ駄目よ、本人傷ついているみたいだし、ついでに言うと今ちょーど中もいいとこだから、邪魔すると更におねーさん機嫌悪くなるからね」
1998年10月02日:22時17分25秒
爆走紫 / Dr.李
 「みゅー。」
 おっちゃんが気を向ける。
 きづかれちゃったかな?
 でもさのえなんでおこってるんだろー。
 ヒメちゃんに聞いてみようかな?
 どうしようかな?
 >「ほらほら紫も後学のために」
 こ・・こうがくってなに?
 >「きっと来るんだろうなあ、やっぱりなあ、こういういい時に邪魔が」
 >「・・・・・・・・邪魔で悪かったわね。」
 >「・・・部屋、2つとなりになったの。
 一応、それだけ。」
 みゅう、この人も機嫌悪そうだなぁ。
 一応聞いてみよう。
 「ねぇ、ヒメちゃん何でめかけのおねーさんまで機嫌悪そうなの?
 さのえとけんかしたのかな?」
 本人は小声で、聞いてるつもりではある。
 
 ヒメちゃんへ
1998年10月02日:18時34分12秒
霧弦 / RWAK

「・・・・・わかりました。お手数おかけしてすいません。」
店の人間から空いてる部屋をとり、部屋へいこうと階段を上る。

階段を上った先でいきなり葉嬢にきつい一言を食らった。
「きっと来るんだろうなあ、やっぱりなあ、こういういい時に邪魔が」

ずぉん。

なんとも言えない重苦しい雰囲気になる。

「・・・・・・・・邪魔で悪かったわね。」
部屋をとって階段を上がったとたんにこれである。
ジト目で葉嬢を見ても仕方があるまい。

「・・・部屋、2つとなりになったの。
 一応、それだけ。」

本当は言いたい事は別にあるのだが、それを胸の奥に仕舞い込んで部屋へと移動する。
1998年10月02日:00時24分00秒
葉嬢 / 月夢
「おお、口説きに入った」
 ふすまに耳をぴったりつけて葉嬢が目を輝かせる。
「さすが、やるわねえ、にくいよ」
 訳の分からない合いの手を小声で入れる、ただの野次馬である。
「ほらほら紫も後学のために」
 いらんことを覚えさせないように。
「…………とこんなことをやっていると」
 などとふざけていた葉嬢がころっと表情を変えて階段のほうを見る。
「きっと来るんだろうなあ、やっぱりなあ、こういういい時に邪魔が」
1998年09月29日:05時35分31秒
雷吼 / ジョーカー
 「……とか。あいつらだったら、ありそうだねぇ」
 
 まだ口調に棘が残っている。それもかなり。
 だが会話が発生するのならまだ望みはある。
 上手く行けば、棘を取り除けるかも知れない。
 雷吼は取り敢えず、自分の悩みは後回しにする事にした。
 悩むのは後でも出来るのだ。
 
 「猿回しでなくとも油売りでも充分だろうな。
 こう言っては何だが物見高い性しているようだからな」
 
 くすりと笑う。どちらが、等と分かり切った事は言わない。
 
 「賭にもならん。馬の鞍でも何でもくれてやるさ。
 だがまぁ、時間も時間だ。そんな酔狂な猿回しはいないだろうな」
 
 その言葉を窓から差し込む月光が補足する。
 
 「道に迷っていようが、別の宿に行ってようがあいつらに身の危険が無いのなら
 それで結構。何事も経験だ。洒落にならんほど迷っていたりしたら
 眼赤が連れ戻すだろうし、やばい状態だったら急を伝えてくるだろう。
 便りがないのが無事の知らせって奴だ。…違ったかな?」
 
 口にした後でそれが正しかったのか不安になったらしい。
 首を捻っている。其処に襖越しの微かな声が聞こえる。
 
 「……一応帰ってきてるんですけど……」
 
 覚えのある声だ。気配を探ってみると二人分。どうやら帰ってきたらしい。
 だが入ってこないのは…部屋の雰囲気のせいか。さもありなん。
 
 「しかし、さっきは悪かったな」
 
 このいたたまれない雰囲気に引きずり込むのは気の毒だろうと
 敢えて二人に気付かない振りをする。
 
 「宿が物騒だからって散歩に連れ出して。…夜も遅かったのにな」
 
 雷吼 さのえに向かって
1998年09月28日:23時45分29秒
葉嬢 / 月夢
「…………いや、まあ迷ったのは否定しないけど、一応帰ってきてるんですけど……」
 小声でつっこむ葉嬢だった。
1998年09月28日:22時20分13秒
「刺喋」 / みだれかわ枕
「遅いな、あいつらは」
ほんとだねぇ
 刺のある、口調。隠そうとはしない。
 さのえの周囲は、一足も二足も先に冬至が来たような、そんな寒さに満ちていた。
 
 ここ数日のさのえは、雷吼の周囲に次々と女性が現れることに、大きな不満を抱いていた。
『なぜ不満に思うのか』という原因の究明はしていなかったが、とにかく、不満なのだ。
 そのつど、彼女なりになんとか不満を打ち消してきたつもりだったが、いよいよ限界が近づいてきたらしい。
 まあ、ありていに言えば、
『かまって欲しい』
 のである。
 だが、素直に甘えることができない。
 生まれついて、甘えることが下手なのだ。
 
大体、あの二人だけで、ちゃんと戻ってこれるのかい? 人さらいとかだったら、さらう奴等のほうが可哀想な目にあうだろうけど、戻ってくる途中で猿まわしでも見つけた日には、あいつら、絶対戻ってこないよ。賭けたっていいね。馬の鞍でもなんでも、好きなのをさ。あるいは単純に、道に迷うってのも、あるかもね。葉嬢は人里ってのに慣れてないだろうし、紫は常識とかってのを持ち合わせてない。このまましばらく、獣道でも歩いてるかもよ。ん? もしかしたら、間違って別の宿に行ってるとか。あいつらだったら、ありそうだねぇ
 
 刺のあるまま、喋る。かまって欲しい。だから喋る。
 でも、嫉妬している。
 
 さのえから、雷吼へ。
1998年09月27日:22時56分10秒
雷吼 / ジョーカー
 「………」
 
 雷吼は困っていた。表情はいつもと同じなので
 外見からは分からないだろうが。
 原因は…言うまでもない。
 元々さっぱりした気性のさのえだ。
 しばらくすれば少しは雰囲気も和らぐだろう、と
 そう思っていた。だから悠然と得物の手入れをしつつ
 子供達が帰ってくるのを待っていた。
 待っていたのだが。
 
 (帰ってこないな……)
 
 いや、それも間違いではないが。
 
 (まいったな、まだ機嫌が直らない)
 
 そうそれだ。
 未だにさのえの背中は殺気…と言うか
 怒気の放射を止めていない。
 
 (しかし長いな。いい加減、四半刻は経っているぞ?
 別にそこまで凄い事はした覚えが無いんだがなぁ)
 
 ざっと先程の出来事が頭に浮かぶ。
 
 (そういや霧弦…だったか?彼女はどうしたんだろうな)
 
 あの傀儡の少女。いや、外見からの年齢は判断基準にならないので
 少女の形の傀儡というのが正しいか。
 
 (いきなり泣かれるとは思わなかったな)
 
 道具であること、人であることの狭間で思い悩んでいたの少女―敢えて少女と言おう―
 企せずして放った雷吼の言葉は蟻の一穴となってしまったらしい。
 
 (道具であることは答えられる。だが人であることは……俺にも分からんな。
 ましてや俺は人間じゃない。…人間とは言えなくなってしまった)
 
 手を灯りにかざしてみると甲に埋め込まれた珠がその存在を主張する。
 その身に捺された烙印のように。消える事のない化け物の証。
 
 (そう言えばあの若僧もサムライだったか。綺麗な剣筋だった。
 我流、戦場剣法じゃない。武家の出、だな。それがサムライを入れる…妹のため、か)
 
 復讐、あるいは贖罪のために人外と化した雷吼と妹を護る、取り戻すために未来を捨てた緋燕。
 
 (似ているな、俺達は。だがあいつはまだ良い。人間を捨てた先に得る物がある。
 俺が手にしたのは幾千の命を手に掛けたという事実と一握りの自己満足だけだ)
 
 骨が軋むほどにかざした手を握り締める。
 強く強く。そしてそれを余所に口を開く。
 
 「遅いな、あいつらは」
 
 それは部屋に帰ってきてから
 放った最初の台詞だった。
 
 雷吼  さのえに向かって(?)
1998年09月27日:13時55分34秒
葉嬢 / 月夢
「いや、どうしようといわれても………どうしよう?」
 疑問を疑問で返す葉嬢。
「うーーーん、なんか妖の一人ぐらい生まれそうな雰囲気だし……」
 部屋の前で座り込む少年少女(注:実年齢不明)。
「いっそ気分を変えるために冗談の一つでも………言える雰囲気でもないか」
 下手をすると首が飛ぶ。
「うーーーん、うーーーん、でもほっとくときっとさっきのお姉さん来て更に修羅場になるだけだろうし」
 霧弦も挨拶ぐらいには来るだろうから何とかそれまでには場の雰囲気を和ませておかないと。
「ああ、もうこうなったら森に引っ返して鈴鳴にねだって媚薬の一つでももらってこようかな、でもくれるかな?………ってちがうの、そうじゃないのよ」
 がくがくと紫の肩をつかんで揺すりながら自分の考えを否定する。
「ああ、もうこれだから優柔不断な男って嫌いなのよ、ああ、もう、いい、紫はああなっちゃ駄目だからね、いいわね」
 最終的には思考が訳の分からない方向に走り出す。
「全く男がしっかりしないからいつも女性が苦労するのよ……ぶつぶつ………」
 現実から逃避して全然違うことを言い出す葉嬢、本人全然苦労したことないのだろうに。
「こうして世の中の女性は苦しんで行くんだわ、ああ、あたしってなんて不幸」
 お前じゃないお前じゃない。
「……………ってそういう問題じゃなかったわ」
 一通りやってすっきりしたかったのか葉嬢がやっと現実に戻ってくる。
「で、紫どうしよう?」
 だが全く進展していなかった。
 
 >葉嬢から紫へ
 
 
 ということで部屋の前しばらく話し込んでます。
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