天羅万象掛け合い:妖編 LOG 005

天羅万象掛け合い所:妖編の1998年04月20日から1998年07月13日までのログです。


1998年07月13日:22時14分32秒
ミス、あり。 / みだれかわ枕
 さのえが話しかける相手、霧弦じゃなくて、緋燕ですね。この位置関係だと。申し訳ない。
1998年07月13日:21時57分04秒
「正解」 / みだれかわ枕
 お久しぶり。北陸の自称文章屋、妖編に復活です。
 
 
「紫がいやがってるんで旦那さん止めて」
「ふうん。あたしが、止めるんだね?」
 旦那さん、という言葉に少しほおを赤らめつつ、一応、確認しておく。
 その割には、すごく楽しそうに、雷吼から渡された提灯をさらに葉嬢に渡し、掌の関節を、バキバキと鳴らしはじめる。
 つまり、『そうやって』止めるつもりなのだ。
 
 
 雷吼は、紫に尋ねていた。
 言葉の意味の違い。考え方の違い。生き方の違い。
 あまりにも厚い壁。けれども、濡れた障子紙よりも、簡単にやぶれそうな、壁。
 
 紫の、答えは。
「よくわかんないけど逃げればいいんじゃないの?」
 
 
「紫。半分、正解。けど、半分、はずれだね」
 雷吼の後ろ、紫の前という、微妙な位置に立って、さのえはそう言った。
「傷つけたく、ないんだろ、お前は。要するに。今まで酷い目にあってきて、それでもそう言えるんだから、ホント人がいいよ、お前ってば、さ」
 肩の関節も、鳴らす。
「なんで、半分はずれかって言うと……」
 そこで、生唾を、のむ。
「逃げても、追っかけてくるもんなんだよ、こーいうのは、さ」
 拳を構える。
「そうだろ、あんた?」
 
 
 さのえから、霧弦へ。
 
 
 あれ? もしかして今さのえって、浴衣か?(笑)
 
 あと、今の位置は『雷吼の後ろ』です。
 つまり、その気になれば、霧弦をどつくことも、雷吼を張り倒すことも可能です(笑)。
#あと『抱きつく』ってのも、出来るなぁ……(笑)
1998年07月13日:20時33分49秒
/ Dr.李
 「へ・・・?」
 紫が呆気にとられる。
 「ころすってなに?」
 
 「よくわかんないけど逃げればいいんじゃないの?」
1998年07月13日:10時20分35秒
雷吼 / ジョーカー
 「その人は敵じゃないよう、おっちゃん。
 敵じゃないのを止めちゃったら、おっちゃんはわるい人になっちゃうよう。」
 
 紫が雷吼を制止しようと試みる。
 
 「俺とて殺す気は無い…だから止めようとしているんだが……」
 
 「止める」と言う言葉、その認識のずれがこの奇妙な会話を生み出している。
 そのずれに気付かぬまま雷吼が紫に問い掛ける。
 
 「なぁ紫よ。世の中にはこういう事もある。相手は悪い奴でも悪人でもない。
 だが相手にも訳があってこっちを殺そうと襲ってくる。こっちも
 殺されてやる訳には行かない……さぁ紫。お前ならどうする?」
 
 あるいは残酷な問いだったのかも知れない。だが何時かは選ぶ時が来るのだ。
 それを思い、敢えて雷吼は問うた。
1998年07月13日:01時59分46秒
九郎 / ハリ=ハラ
「あらっ?」
 
 ひょいっと上げた九郎の顔に、笑顔が零れる。
 何やら見つけたらしい。
 
 ぱたぱたと嬉しそうに手を振る視線の先には‥‥
 
「翠蘭ちゃ〜ん」
 
 ‥‥‥(^^;;
1998年07月12日:23時07分15秒
葉嬢 / 月夢
(ああ、また訳わかんない人が増えた)
 自分のことを高い棚に上げて葉嬢が霧弦を見てそう呟く。
(あっちのお姉さんはなんか緊張感ないし、あっちの兄さん方は二人の世界に突入してるし、紫は・・・)
 紫の方を見ると雷吼の袖をつかんで一生懸命止めている。
(紫も違和感感じてるのねえ、でも他人のために紫が必死になるとは思わなかったわねえ)
 どちらかというと警戒心が強く人に懐かない紫が見ず知らずの人間のために懸命になってるのは驚く物がある。
「成長したわねえ」
 偉そうに葉嬢がしみじみという。
「まあ、そういうわけで」
 どう言うわけだかはきっと誰にもわからないが、葉嬢はさのえのほうにとことこと近づき、一言。
「紫がいやがってるんで旦那さん止めて」
1998年07月11日:22時51分36秒
霧弦 / RWAK
「お怪我をなさったら痛いでしょう?
 この道をお通りになるのでしたら、もう少し待って下さいな」
 

「ならば、そうさせていただきます。」
 
  九郎の声に答える霧弦。
  その声に感情は感じられない。
 
  すっ、と脇へと身を寄せる。
 
「・・・・・続けてください。私のことなら気にしなくて結構。そのあたりの木、だとでも思ってください。」
 
  やはり、その声に感情は感じられない。
1998年07月11日:19時12分16秒
/ Dr.李
 「おっちゃん・・ダメだよ。」
 サムライ化する雷吼を見て、紫が制止の言葉を出す。
 
 近づく人影を気にもとめなかった。
 それだけ紫の興味を目の前のサムライは惹いた。
 
 「その人は敵じゃないよう、おっちゃん。
 敵じゃないのを止めちゃったら、おっちゃんはわるい人になっちゃうよう。」
 
 じゃぁ、どうしろていうんだ、紫?
1998年07月11日:14時03分28秒
九郎 / ハリ=ハラ
 「…誰だか知らんがそれ以上近付くと余計な怪我をする事になる。
  自殺願望があるのなら無理強いはしないがな」
 
 そう言う雷吼の言葉に合わせ、すっと霧弦の行く手に入る。
 
「邪魔をなすってはいけませんよ」
 
 にこにこと緊張感に欠ける表情で、警告をする。
 あまり効果は期待できないが‥‥
 
「お怪我をなさったら痛いでしょう?
 この道をお通りになるのでしたら、もう少し待って下さいな」
 
 まぁ、子供のように通せんぼをしている姿が、なんとなく様になっているだけマシとは言えるか‥‥
1998年07月11日:12時23分42秒
雷吼 / ジョーカー
 目の前で緋燕が変わっていく。人を捨てた姿に。
 
 「サムライ変化すれば斬れると思ったか?」
 
 雷吼は此処に来て組んだ腕を解く。その二の腕に、甲に埋め込まれた珠の姿。
 
 「サムライはお前だけじゃない。お前が変われば俺もまた変わる。
 変わらんよ、何も」
 
 雷吼の肌を画布にして入れ墨が瞬く間に全身を包む。
 後は気勢を発すれば雷吼も変わる。人を捨てた姿に。
 
 「それでも……」
 
 やるか?と繋げようとしたのだろう。だが其処で言葉を切る。
 
 「…誰だか知らんがそれ以上近付くと余計な怪我をする事になる。
 自殺願望があるのなら無理強いはしないがな」
 
 投げかけられた言葉は対象を変え、近付く霧弦に向けられた物だった。
1998年07月11日:10時43分19秒
霧弦 / RWAK
 人影が交錯する。
  瞬間、片方が弾かれた。
 
「敵を見据える事、それすらも出来ぬ者にこの俺は斬れん」
 弾いた方の人影の声が、風に乗って届く。  
 
  ほんの少しの間。
 
  弾かれた男の姿が、変わる。
 
(・・・・・サムライ?)
 
  少女−名を霧弦という−の心に生まれた、小さな、さざ波。
 
  だが、その歩みは、鈍ることなく。
1998年07月11日:10時11分04秒
緋燕 / 幻兎
 弾かれた。
 目の前で起きたことが、すぐには理解できない緋燕の耳に、
 雷吼の揺るぎのない声が届く。
 
 「敵を見据える事、それすらも出来ぬ者にこの俺は斬れん」
 
 勝てない。
 この男には。
 
 技量ではなく精神において、
 決して今の自分では勝てない、そう思う。
 けれど[勝てない]では駄目なのだ。
 どうすればいい?
 
 ふと己の体に埋め込んだ珠が、視界に入る。
 そうだ私にはまだこれがある。
 この任務の為に、それだけの為に入れたサムライ。
 緋燕は迷わずサムライを発動させた。
 
 緋燕は雷吼だけに集中していた。
 そのために、人の気配が近づきつつあることに気付いていなかった。
 
 
 
1998年07月11日:02時45分00秒
霧弦 / RWAK
 少女が歩いている。
  長い道のりをただ、歩く。
 
  その顔からは、何の表情も読みとれない。
 
 
  少女の行き先に人影が見えてくる。 いくつかの人影の中で目立つのは、にらみ合う2つの影。
  どうやら、片方は刀を抜いている。
 
  だが、少女は気にもとめない。
 
  確実に、影は近づいているというのに。
1998年07月11日:01時45分30秒
新キャラクター紹介 / RWAK
名前:霧弦
年齢:16歳(外見上)
性別:女
身長:156cm

○因縁
目的:人(個人)の 生き様を記し、語り継ぐ<中級
感情:私は人形<中級
感情:自分と関わった人間が死ぬ事への恐怖<中級

○能力
戦闘用傀偶と同値

 「人の生き様を語り継ぐ」事を目的とし、各地を放浪する傀偶。外見は作り物めいた美少女で、後ろ髪をうなじのところでまとめている。
 傀偶であるため年をとらないが、実年齢は50歳を超える。
  自分が「傀偶」であり「道具」であることを自覚しており、それを表すかのように感情を全く出さない。また、自分が語り継ぐべき相手を「持ち主」と認め、(いささか盲目的に)仕える。
 故に彼女の「持ち主」となるための条件はただ一つ、「その人間が彼女にとって興味深い存在かどうか」である。
 なお、彼女の「持ち主」は全員非業の死を遂げている。
1998年07月11日:01時01分18秒
翠蘭 / Karma
 (く、やはりもたぬか・・・・・ここいらで『天仙』を降ろしてもよい適当なところは・・・・)
 式の向きを変える。
 (ここいらなら問題はないはずだが・・・・ん?)
 下を見る。何やら幾人かの者があらそっているようだ。
 (まずいか?・・・いや、もはや式の方がもたぬか・・しかたあるまい・・・)
 
 式が符に戻る。
 同時に翠蘭の両の手が舞う。
 その動きに合わせるかのごとく天仙が宙を舞い翠蘭を受け止めるような形になる。
 
 (・・・・ん!!この感覚は・・・まさかいるのか、ここに!)
 顔が一瞬歪む。
 しかしもはや体は地に向かって降りていく。
 
1998年07月10日:16時31分31秒
雷吼 / ジョーカー
迷いを宿した白刃が迫る。それを前に雷吼は動かない。
刀を抜くでもなく、身構えるでもなく。
ただ息を深く深く吸い込む。
そして肩口に叩き込まれるその瞬間

「破っ!!」

雷吼の気合が放たれる。
食い込んだ刀は肉を切り裂く音の代わりに
低く篭もった、鉄壁を叩いたような音を立てる。
そして弾かれる緋燕の一撃。

「敵を見据える事、それすらも出来ぬ者にこの俺は斬れん」

巌のような雷吼の声がその場に響いた。
着物が切れ、肌の覗く雷吼の肩からは
一滴の血すら流れ出してはいなかった。


注:判定としては操気術<体力>で弾きました。
1998年07月10日:15時08分33秒
緋燕 / 幻兎
「ほうほう、年端も行かぬ子供をさらう、その訳か。
 さぞかし立派な訳なのだろうなぁ?」
 
 雷吼の言葉は緋燕の胸をえぐった。
 理由は利己的なものだと、誰よりも緋燕がよく分かっていたからだ。
 それ故に緋燕は男の眼を見返せず、視線は地面へと落ちた。
 
 「立派な訳など、無い・・・」
 
 掠れた小さな声が緋燕の唇から零れる。
 それ以上何も考えたくなくて、緋燕は刀を抜く。
 
 ただ、逃げただけ。
 
 緋燕は相手を倒すためでもなく、殺すためでもなく、
 現実から眼を逸らすために
 雷吼へと襲いかかった。
1998年07月10日:00時46分30秒
葉嬢 / 月夢
 ぎゅっ、
「ん?」
 紫を下がらせようとしたとき、紫が雷吼の裾をつかむ。紫自身も何でつかんだかわからないような困惑した顔をして。
「なーにやってるの?」
 くいくいと葉嬢がさらに引っ張る、その間にも緊張が徐々に高まっていく。
「こちらにも少年を連れて行かねばならぬ訳がある。渡してもらう、力ずくでもな」
「ほうほう、年端もいかぬ子供をさらう、そのわけか。さぞかし立派な訳なのだろうなあ?」
 双方ともにほとんど退けない一線を越えそうになっている。
「あ、やっぱりやばそうねえ」
 そのことを再確認して、ちらっと残りの二人の女性の方に目をやると、
「うふふ、多分大丈夫よ、こう見えてもお姉さんなかなか強いのよ?」
 片方は至って気楽であり、もう片方は雷吼の援護に入れるようにいつでも、というより血の気の多さよりこちらの方が先に仕掛けそうな気すらする。
(いいのかなあ、町中で喧嘩して?)
 葉嬢にしては珍しく常識的なことを考えていると雷吼が振り返らずに一言だけ告げる。
「大丈夫だ」
 多分紫が不安を感じていると思って声をかけたのだろう。
(大丈夫、か)
 その一言で葉嬢は後を雷吼に完全に任せることに決める。
(信用しなきゃついてきた意味ないしね)
 子供は子供なりに人を見ている物である。
(あっちのお兄さんがなに考えているかわかんないのが引っかかるけど、そっちもなんとかするでしょ、少なくとも考えなしに切り捨てることはないかな、この人なら)
1998年07月09日:23時16分38秒
雷吼 / ジョーカー
 「こちらにも少年を連れて行かねばならぬ訳がある。渡してもらう、力ずくにでもな」
 
 そう言って男は刀に手を掛ける。
 
 「ほうほう、年端も行かぬ子供をさらう、その訳か。
 さぞかし立派な訳なのだろうなぁ?」
 
 対する雷吼は腕を組んでさも感心した素振りを見せる。
 敢えて挑発して反応を見極める。
 迷いに拍車が掛かればしめた物。
 本音を漏らしてくれれば万々歳だ。
 
 其処で雷吼は着物を掴まれるのを感じた。
 位置的に紫か葉嬢か。
 
 「大丈夫だ」
 
 背を向けていては見えぬだろうけど、雷吼は笑ってみせて。
 一つの言葉に百の想いを込めて。
1998年07月09日:16時19分00秒
九郎 / ハリ=ハラ
「あらあら」
 
 緊張感が高まる現場に、気の抜けた声をだす。
 現状がどういう事なのか、分っているのかいないのか‥‥
 
「お姉さん、物騒になりそうだから部屋に帰った方がいいと思うよ、あっちのお兄さん喧嘩始めるみたいだから」
 
「うふふ、多分大丈夫よ。
 お姉さん、こう見えてもなかなか強いのよ?」
 
 無邪気に胸を張ってみせている。
 
「それに、帰るならみんなで帰りたいですものね」
 
 にこにこと微笑みながら、扇をぱちりと閉じる。
1998年07月09日:14時44分41秒
緋燕 / 幻兎
 甥?
 では、少年を連れていくことは、一つの家族を引き裂く事なのか。
 少年を庇うように、前に出てきた男を見つめる。
 そんなことは・・・出来ない。
 そう思う彼の脳裏に、花織の泣き顔が浮かんだ。と同時に思い出すやつの言葉。
 「妹の命を救いたければ、子供を連れてくるのじゃな」
 
 (花織!)
 
 歯を噛みしめる音が闇の中に響き、消えてゆく。
 
 「こちらにも少年を連れて行かねばならぬ訳がある。渡してもらう、力ずくにでもな」
 迷いがはれた訳ではない。
 それでも、彼には道は一つしか用意されていないのだ。
 緋燕は腰の刀に手をかけた。
1998年07月09日:11時42分57秒
/ ハリ=ハラ
「あ‥いや‥‥」
 表情には表れないものの、何処と無く照れくさそうに口篭もる。
「‥‥‥」
 ぽりぽりと頬を掻く。
 黙ったまま、大人しく癒しを受けている。
「無理はなさいますな。心配してしまいますから」
 
「申し訳ない」
 
 鴉より 丁へ
1998年07月09日:10時24分16秒
/ 夜光
 「お帰りなさいませ」
  鴉が漆黒の闇より部屋へと戻った折り。彼女はそう声をかけた。
 「どうやら、大分お疲れのようですわね」
  少し、心配そうに。けれども、その瞳は無茶をして帰ってくる子供を見守る母の瞳に
 どこかにていた。
 「体の傷は目に見えて治るものですけれども。心の傷は治ったかどうか。自分自身にす
 ら解りませぬから」
  鴉の背にそっと、手をかざす。傷を癒す柔らかな波がその身を浸す。
  法術に存在する癒しの法。
 「無理はなさいますな。心配してしまいますから」
  どこか、悪戯っぽい微笑。
  けれど、そこには何か冷たい陰が落ちている。
  それは....彼の森での夢が一役買っているのかもしれない。
 
 丁 より 鴉 へ
1998年07月09日:03時29分26秒
/ Dr.李
 くいっと手を引っ張られて後ろに下がる。
 目の前には雷吼の背中。
 
 「みゅ・・・。」
 警戒はする。
 ただ、金の瞳は揺らめいていた。
 相手の迷いを映すように。
 
 開いてるほうの手で何とはなしに、雷吼の着物の端をつかんだ。
 ただ何となく、そうしなければいけない気がして。
1998年07月08日:22時59分08秒
葉嬢 / 月夢
「お知り合い?」
「誰が?」
 九郎に尋ねられて反射的に問い返してからもう一度考え直す。
「つまりあの人とあたしが知り合いかと言うこと?」
 場面を見ればそれ以外の発想が普通は出るはずがない。
 葉嬢はまず警戒を浮かべる紫を見て、それからその紫をかばうように立つ雷吼を見て、それから状況を窺っているさのえを順番に見る。
「うーーーん、違うみたい、なんかみんな緊張してるし」
 そういう葉嬢にはいまいち警戒の色が薄い、場の状況を楽観視していると言うより、何かしっくりいかないと言う顔で首をひねっている。
(うーーん、紫を狙ってる人なんだろうけど、なんか、こう、違うような?)
 理性より直感で生きる葉嬢としては目の前の人間から敵意や殺気があやふやにしか感じられないためにいまいちはっきりした態度に出られないのだ。
(まあ、紫が警戒してるんだからどっちにしても逃げないと駄目そうだろうけど)
 何はともあれ紫最優先の発想はしっかり残っているので葉嬢は紫の手を引っ張ってやや後ろに下がらせてから、九郎の方を向いて声をかける。
「お姉さん、物騒になりそうだから部屋に帰った方がいいと思うよ、あっちのお兄さん喧嘩始めるみたいだから」
 すでに雷吼にこの場を任すと決め、こんどはさのえに声をかける。
「なんだかわかんないけどやりあうんなら部屋戻った方がいいと思うんだけど、その格好でやるのはちょっと問題ない?」
1998年07月08日:19時36分17秒
九郎 / ハリ=ハラ
 歩みを止めた一行に合わせ、葉嬢の脇で立ち止まる。
 
 声をかけてきたのは若いサムライ‥‥
 少し怪訝そうな視線を向ける。
 
「お知り合い?」
 
 口元を半開きにした扇で隠しながら、葉嬢に耳打ちをする。
1998年07月08日:14時36分26秒
雷吼 / ジョーカー
「その子には行くべき所がある。寄り道程度ならともかく
得体の知れない人間に預ける訳には行かないな」

穏やかな声が緋燕を遮った。

提灯をさのえに預け、雷吼が前に出てくる。

「俺の甥をどこに連れて行く気だ?」
1998年07月08日:11時06分15秒
緋燕 / 幻兎
 あう、先に紫に気付かれている。まあいいや。
 
 見つけた。
 緋燕は遠目に少年の姿を認めた。
 あの少年を生け捕り、連れて行かねばならない。
 深く、ゆっくりと深呼吸を繰り返す。失敗する訳にはいかないのだから。
 失敗すれば人質になった花織の身に何が起こるかわからない。
 けれど・・・あんな幼い少年の運命をゆがめていいのか・・・
 一度は無理矢理心の奥底に封じた想い。
 少年の姿を直に見たことで再びわき起こる。
 悩むな。
 花織の命がかかっているのだ。
 せめて、戦わなくて済めばいいのだが。
 そう考えるのは甘いのだろうか。
 自分自身、少年がおとなしく捕らえられてくれるとは、思えないのに。
 
 「・・・・・・・誰?」
 少年の声に我に返る。
 己の想いに没頭して、気配を隠すことすら忘れていたらしい。
 情けないな。
 無言で、少年達の前に姿を表す。
 少年は少女と手をつなげたまま、こちらを見据えている。
 
 「そこの少年、私と共に来てもらいたい」
 結論の出ぬままに、呼びかけた。
 
 悩める青年(笑)緋燕から、紫たち一行へ。
 
 緋燕をアーキの若武者としましたが、追加。
 サムライも入れています。
 
 
1998年07月07日:21時49分11秒
/ Dr.李
紫の瞳が金の光を帯びはじめる。
手を葉嬢とつなげたまま、そっと立ち止まる。
逡巡・・・。
闇の一辺を見つめたまま、ただ何も言わず立ち止まる。
「・・・・・・・誰?」
1998年07月07日:15時47分58秒
キャラ紹介。 / 幻兎
 緋燕(ひえん)
 若武者。能力はアーキと同じ。
 妹を人質に取られ、やむなく紫の生け捕りに向かっている。
 彼は幼い子供には、ほぼ無条件に優しい人間なので、今回の事はすごく悩んでいる。
 因縁
 不幸:妹を人質に取られている(中級)
 感情:幼い子供に対する好意(初級)
 目的:妹の病気の治療法を探している(中級)
 
 花織(かおり)。緋燕の妹、10歳の少女。
 
 緋燕を本隊(紫たち)へ強襲させたいのですが、いいですか?
 
 
1998年07月07日:15時20分53秒
うごめく影。 / 幻兎
 朔の月が地上を優しく照らす。
 薄暗い一室、ろうそくの灯りはなく、天上の月だけが唯一の光。
 月の光に照らし出され、膝をついた青年の姿が浮かび上がる。
 青年は部屋の上座に頭(こうべ)をたれている。が、その先は闇が支配していて何も見えぬ。
 闇の中から声が紡ぎ出された。
  
 「戦鬼虫と不死虫、この二つを宿した子供。それが手に入れば儂らの戦力が大きく増強されることだろう。お主に命ずるのはこの子供を生け捕りにする事じゃ。他の者に奪われる前に、捕らえよ」
 そこで一度、声は途切れる。
 青年は一言も声を発さず、ただその場に座するのみ。
 
 「安心せよ。お主がここを離れている間、妹は儂がしっかりと見守ってやるわ。お主が命(めい)を守っておれば、な」
 初めて青年の体が震えた。[妹]という言葉に反応して。
 「行くが良い。失敗は許さぬ。お主が失敗すれば・・・わかっておろうがな」
 青年は無言のまま、一礼し退室する。
  
 だがその拳は強く、強く、握られていた。
 爪が掌に食い込むほどに。
 ポタリ。
 掌から血が流れ落ちるほどに。
1998年07月03日:14時43分17秒
参加希望 / 幻兎
参加したいのですがいいでしょうか? 何とか過去ログ読みましたし。 しかし何でログが20以上もあるんですか、もう目が死にました。 それと、どうすれば改行出来るのですか?
1998年07月03日:11時32分29秒
/ ハリ=ハラ
「ただいま戻りました‥」
 
 からりと襖を開けて、鴉が部屋に戻ってくる。
 
 着物の袖がずたずたになっており、赤黒く血に染まっている。
 肩口から背中にかけても、着物が破け、血が滲んでいる。
 
 手に持っていた苦無を懐に入れると、黙ったまま襖を後ろ手に閉め、腰を下ろす
1998年07月01日:00時08分29秒
翠蘭 / Karma
 天に舞う妖しの影一つ。
 (むう、この符では宿まで飛ぶのは無理か・・・仕方ない手近な郊外で一度降りるとしようぞ。)
 式を郊外へと向ける。
 
1998年06月28日:00時34分56秒
送るもの / ハリ=ハラ
「‥‥‥」
 薄れる煙の中で腕から血を流しながら、飛び去る翠蘭を見送る。
「‥‥‥‥」
 傷付いた手を見つめる‥‥
 低く呪を唱えると、傷は瞬く間にふさがる
 
 ゆっくりと降下して地面に降り立つと、足を宿へと向ける。
1998年06月27日:23時36分20秒
翠蘭 / Karma
 バキャッ!
 『天仙』の胴より離れた腕が砕けようとしている。
 
 「今ぞ、散!!」
 翠蘭が声を放つ。
 
 その瞬間腕が中より煙を辺りに撒き散らし四散する。
 周囲が白く染まり視界を遮る。
 (この程度で奴の動きを止めることはできぬ・・だが一瞬なら!)
 「降魔符、『鳳仙』!」
 懐より一枚の符を取り出し式を起動する。
 
 式は巨大な鳥を模したものに変わりそのまま両の脚で翠蘭と『天仙』をつかんで宙に舞う。
 そしてそのまま信じられない速度で宙に舞う。
 
 「覚えておれや!妹ともども必ずや滅ぼしてくれるわ!!」
1998年06月25日:20時54分01秒
菜稚 / Dr.李
 「良いのですよ、お兄さま。」
 にっこり微笑む。
 「お姉さまはお昼の間に経験されたことを反芻されておいでなのです。
 お兄さまが気に病む必要はございません。」
 小さな体にどれだけの知識が入っているのだろう?
 その分、心の広さがない気もするが・・・。
1998年06月25日:14時49分25秒
おこさまな巳鏡 / せりざわ
 「あんたバカァ?」
 どぎっ!
 「男のくせにうじうじしてんじゃないわよ!気持ち悪い!」
 
 「あわわわわわわわわわわわわわわっ!!!」
 火京に叱られ、うろたえる巳鏡。
 と、同時に、今の自分の状況が飲み込めてくる。
 菜稚を抱きしめている・・・・
 「あ、あ、、、ごめんなさい」
 菜稚に詫びを入れる巳鏡。
 ふと、姉の方を見ると・・・・
 火京はすやすやと寝息を立てていた。
 「、、、一体、姉さんって?・・・・」
1998年06月25日:00時53分52秒
/ ハリ=ハラ
「その通りだ」
 
 飛来した二本の腕を、寸前で掴むと、はっきりと答える。
 掴まれた腕は、その動きを封じられながらもぎちぎちと鴉を傷付けんと蠢く。
 
「言っても信じれはしないだろうがな‥‥」
 
 ‥ピシッ
 
 天仙の腕にひびが入る‥
 鴉が掴んでいる個所から、徐々にひびは大きくなる。
 
「今日は引いてくれ‥
 出来れば、仕事が終わるまで待ってくれ‥‥」
 
 ‥ピシッ‥パキ‥
 
「‥‥頼む」
 
 バキャッ!
1998年06月23日:23時48分31秒
閃光 / Karma
 そっと火京のそばから二人の様子を見る。
 (ふふふ、なんか兄妹って感じがしないね、あれだと。)
 ふと苦笑する。
 
 「大丈夫です、菜稚はここにおります。」
 「悪夢など気の持ちよう。この菜稚もお姉さまも、お兄さまに一言のことわりもなく居なくなったりいたしませぬ。」
 (義兄様もああ言ったんだよね、それなのに義兄様は・・・・・)
 顔に寂しいものがよぎる。
 
 背嚢から一振りの打刀を取り出て抱きしめる。
 まるで、何かにすがり付くように・・・・・・・
 
 
#なんかまぢで久しぶりに書いてるなぁ、このキャラ(苦笑)
1998年06月23日:23時10分41秒
火京 / 狂兵
 「あんた馬鹿ぁ?!」
 むくりと起きあがった火京が叫んだ。
 「男のくせにウジウジしてんじゃないわよ!!気持ち悪い!!」
 それだけ言うと、また横になってしまった。
 
 ・・・・どうやら寝言のようですね(笑)・・・・
 なんてタイミングが良いんでしょう(笑)
1998年06月23日:21時57分41秒
菜稚 / Dr.李
 「大丈夫です、菜稚はここにおります。」
 そっと頭をなでる。
 「悪夢など気の持ちよう。この菜稚もお姉さまも、お兄さまに一言のことわりもなく居なくなったりいたしませぬ。」
 
1998年06月23日:21時49分29秒
暗い雨 / せりざわ
「・・・・この悪夢を見るのは、何かとんでもない事の始まりなんだ・・・ こわい・・・こわいよ・・・・」 巳鏡は以前にも、同じ「暗い雨」の夢をみたことがある. その時は、そのすぐあとに、愛でていた犬が死んだ.去年の事だ. 可愛がっていた.その時の巳鏡の落ち込みようは、見ていて痛々しかったほど. 「・・・また、大切な人がいなくなっちゃうの?こわい、、こわいよ....」 おもむろに菜稚の側により 「菜稚、、、いなくならないで、、、、、、、、、、、、、、、、」 巳鏡の細い腕がしっかりと菜稚を抱きしめた.
1998年06月23日:20時32分23秒
菜稚 / Dr.李
 「悪い夢を見られたのですね・・・。」
 そういって奈須華の背の方から、手ぬぐいと替えの着物を取ってくる。
 「先にお着替えなさいませ、お兄さま。そのままでは風邪をひいてしまいます。」
 
1998年06月23日:16時54分45秒
悪夢の後はまた悪夢 / せりざわ
 「おにいさま、具合はいかがですか?」
 まだ、寝起きのはっきりとしない巳鏡に、菜稚の声が聞こえてくる。
 「粗末なものですけれど、夕餉です。」
 差し出された椀の湯気の香りが、巳鏡の鼻孔を擽った。
 
 「あ、ありがとう、菜稚」 椀を菜稚から受け取りながら、菜稚にはなしかける
 「なんか、悪い夢を見てしまったみたいだ。また、、あの暗い雨、、、
 ごめんなさい、菜稚に心配かけちゃって、、」
 巳鏡は、寝ている間、うなされていた。とはいえ、奈須華の甲腔の中、聞こえるものでわないが
 
 巳鏡の身体は、汗まみれだった。悪夢にうなされていた何よりの証だった。
 「悪夢の後は、また悪夢」
 ぽつりと、巳鏡はつぶやいていた。
1998年06月22日:22時38分24秒
菜稚 / Dr.李
 「おにいさま、具合はいかがですか?」
 そういって器に少な目に盛る。
 「粗末なものですけれど、夕餉です。」
 
 
1998年06月22日:02時32分02秒
翠蘭 / Karma
 「殺さねばならなくなるだと!貴様ぁ、今までその気が無かったとでも言うのか!!」
 もはや泣き声に近い。
 
 「真・怨・戒・業!ゆけっ『連腕』!!」
 奇怪な呪句とともに天仙の回転が止まり、両の手が胴より切り離され襲いかかる。
 
1998年06月17日:15時57分38秒
/ ハリ=ハラ
「“輪廻の枠”だと‥‥」
 
 口元に笑みが浮かぶ
 自嘲の笑み‥‥醒めた‥氷のような笑い‥‥
 
 肩に‥腕に‥
 千本が突き刺さる
 
「生まれし時よりその輪からは外れている‥
 
 後ろに跳ばされる鴉の呟き声が、やけにはっきりと響く
 
「そのことを一番知っているのは己であろうが」
 
 ふわりと空中でその動きを止めると、翠蘭と天仙を見下ろす
 
「いいかげん諦めろ‥‥」
 
 意外なほど優しい声で語り掛ける
 
「諦められぬならばそれでもよい
 ただ、もう少し待ってくれ‥‥」
 
 静寂
 
「仕事の邪魔になるならば、お前を殺さねばならなくなる」
1998年06月17日:14時34分19秒
陽と影 / 夜光
 「見えぬのならばどれほど幸せでしょうか」
  宿から姿を消す鴉の後ろ姿を見送る。その姿はどこか精彩を欠き
 人形じみて見える。
  その容姿とあいまって、まるで噂に聞く傀儡のような姿をそこに
 見せる。
 「私はあの方の娘。いまは見届け見守るのが定められし約」
  口元に薄い笑みを浮かべる、まるで美しい人形のように。
1998年06月14日:23時27分17秒
翠蘭 / Karma
 「遊んでやるじゃと!貴様ぁ!舐めた風な口をききおってぇ!!」
 怒りに顔が歪む。
 
 「『狂独楽、二重』!!」
 掛け声とともに天仙に変化が起こる。
 胸から上は先ほどと変わらぬ状況だが、腹部の当たりから周囲に刃が飛び出る。
 そのままその部分が上とは逆に回転しはじめたのだ。
 
 「『疾針・雹』!!」
 そのまま顔の面が取れ、中から奇妙な機構が飛び出る。
 そしてそこから千本が鴉に向かって降り注ぐ。
 
 「滅ぼしてくれる!輪廻の枠からも消してくれるわ!!」
 
 その目に光る物が見えたのに気づいた者はいたであろうか?
 
 
#遊ぶ云々は結構逆鱗に近いんですがね(苦笑)
#まあ、共感が1とかいうような妖に言っても仕方ないことなのかな?(爆)
1998年06月13日:11時58分04秒
/ ハリ=ハラ
「‥‥‥伍式‥」
 
 手甲から巨大な爪が伸びる
 ‥いや、爪と言うより、刃である。
 
「気づかんのか‥‥」
 
 その刃で、天仙と切り結ぶ‥‥
 
 静かな死闘‥‥
 響き渡るはずの剣戟の音は聞こえない
 月光かにかき消されたか、闇に融けたか‥‥
 
「‥‥‥まあ、いい‥」
 
 両者の動きが止まる
 天仙と鴉の刃‥‥その双方がかみ合い、双方の力を殺している。
 
 キリキリと、天仙の中の歯車が軋む
 
「俺は今仕事を受けている‥‥
 その仕事の邪魔になるようなら、お前の事も考えなければならなくなる」
 
 天仙の回転を止めている腕に力が入る
 だが、表情はあくまで醒めている。
 
「仕事が終わったらまた遊んでやる
 それまで、しばらくは大人しくしていろ‥‥」
1998年06月13日:01時36分10秒
翠蘭 / Karma
 「くっ!」
 天仙が投げ飛ばされる、ということは肩に乗っている翠蘭にも影響は当然出るわけである。
 空で体勢を整えながら手を動かし『天仙』に受け身を取らせる。
 
 着地した瞬間、左手の糸に奇妙な感触が走る。
 (む、少々動かなくなっておるな。まあ仕方あるまい。)
 
 「‥‥場所を変えるぞ‥お前のためでもある…」
 
 「妾のためじゃと!あの時以来貴様がそのようなことをしたことがあるか!!」
 思わず激しい感情が吹き出る。
 
 「『狂独楽』!」
 両の手を動かす。その動きに合わせて『天仙』が変化する。
 上半身が高速で回転しはじめる。
 「刻んでくれるわ!」
1998年06月13日:01時20分42秒
/ ハリ=ハラ
「分らん娘だ‥‥」
 
 何処か寂しげな苦笑を浮かべる
 
「取り返しが付かなくならないようにと思ってやっての事なのだがな‥‥」
 
 パシッと薙刀を受け止めると、その勢いを殺さずに引き込む。
 そして、体を捻ると、そのまま天仙を投げ飛ばす
 
「‥‥場所を変えるぞ‥お前のためでもある…」
1998年06月13日:01時02分16秒
翠蘭 / Karma
 「ほう?そこまでせねばならぬような物がここに有るとでもいうのかや?」
 
 「だが、妾にそれを気にすることはあまり必要ではないのでな。」
 
 「参る!」
 屋根を蹴って一気に間合いを詰める。
 
 首を狙って薙刀を振るう。
1998年06月13日:00時42分07秒
/ ハリ=ハラ
「いい加減に‥」
 
 鴉の腕の輪郭がぶれる‥‥
 
「‥無駄な事は止めたらどうだ‥‥」
 
 飛来したすべての千本を掴み取ると、そのまますっと後方へ下がる
 
「場所を変えるぞ‥‥」
1998年06月12日:23時43分55秒
戦舞 / Karma
 「きおったか。今宵を貴様の命日にしてくれるわ!」
 宿の窓から飛び出してくる人影を確認する。
 それが鴉であることは先ほどから急に痛み出した左腕からもわかる。
 
 「疾針、雷!」
 裂帛の気合とともに片手を動かす。
 『天仙』の面が左右に分かれその隙間から珠の爆発音とともに無数の千本が人影に向かって発射される。
1998年06月12日:21時58分44秒
夜鴉 / ハリ=ハラ
「さようで御座いますか‥‥」
 
 とんっと、窓のさんに乗る。
 
「それでは仕方が御座いませぬな。
 しばし失礼をさせて頂きましょう‥‥」
 
 懐から七本の珠布を取り出すと、何やら呪を唱える。
 っと、周囲で何やら蠢く気配が沸くと、それぞれの珠布が黒く染まる
 
「では、また、後程‥‥」
 
 黒く染まった珠布は、まるで生きているかのように鴉の両腕に絡み付き
 さながら漆黒の篭手のようになる。
 
「‥‥‥‥‥‥」
 
 何か物言いたげな眼差しを丁に向けると、ふわりと窓から飛び出し、月
 光の中に消えて行く
1998年06月12日:16時16分54秒
葉嬢 / 月夢
「じゃぁ、さのえもきれいなおねーさんなんだね。鈴鳴ってひともそうなんだー」
 絶妙なタイミングでの紫の一言。
(ううん、紫、上手い)
 さのえの怒気と雷吼の動揺を肌で感じながら葉嬢が心の中で拍手しながらもこれ以上続けて町中で痴話喧嘩をされても困るので話を逸らす。
「なんかひとがいなくなっちゃったみたい、夜って普通こんなもんなのねえ」
「でも食べる物はけっこう動いてるよ、それに取りやすいし」
「食べ物ねえ」
 確かに夜行性の生き物以外は眠りに就くのでとりやすくはなる。
「おっちゃんたちも、夜は動かなかったよ、食い物食べてたもの」
「まあ普通人間って夜目きかないしね」
 見知らぬ人間がいる前で普通人間という表現はどうかと思うが。 
「そういえばさのえっていっつも火のちかくにいたの。で眼赤が寝るみたいにまんまるなの」
「ふうん、そうなんだ」
 何で知っているのだか謎な知識を紫が披露する。
「でおっちゃんが、でかいひととなにか飲んでるの」
「よく知ってるのね」
 葉嬢が感心して言う。
「なにかまずいことしてたら全部紫に見られてるかもね」
 ころころ笑いながら葉嬢がぱたぱたと雷吼とさのえに手を振る。
「と・・・そうだ、そういえばでかい人で思い出したけど後から来る人がたついたのかな?」
 そしてさのえたちがなにか言い返すまえにしらっと話題を変える、このあたり教育が出ている。
「どっかで道迷ってたりねえ」
1998年06月12日:16時06分31秒
月の夜 / 夜光
 「私はうごけませぬとも」
  その口元に浮かぶのははかない笑み。その存在すら信じることが難しくなる。
 「このように月の明るい夜は。影のないものは動けぬのです」
 
 丁 より 鴉 へ
1998年06月12日:11時22分22秒
/ ハリ=ハラ
「‥‥‥そろそろですね」
 
 呟く
 
「丁様、眼赤殿。
 客がそろそろ来るようですので、しばし席を外して頂けませんか?」
 
 立ち上がり、窓の側へと歩みを進める
 
「もしくは、ここから動かずにお待ち頂きたい」
 
 今夜は月夜か‥‥
 
「そう穏やかな話になるとは思えませぬ故‥‥」
 
 
 鴉より 丁・駆鳳へ
1998年06月10日:22時37分23秒
不穏当・紫 / Dr.李
 「ふーん、おっちゃんってきれいなおねーさんに甘いんだー。」
 葉嬢に手を引かれながら、葉嬢の真似をする。
 「じゃぁ、さのえもきれいなおねーさんなんだね。鈴鳴ってひともそうなんだー。」
 いらんことをいう。
 
 「なんかひとがいなくなっちゃったみたい、夜って普通こんなもんなのねえ」
 葉嬢の言葉。
 「でも食べる物はけっこう動いてるよ、それに取りやすいし。」
 会話がかみ合ってるのかいないのか。
 「おっちゃんたちも、夜は動かなかったよ、食い物食べてたもの。」
 なぜ知ってる?
 「そういえばさのえっていっつも火のちかくにいたの。で眼赤が寝るみたいにまんまるなの。」
 「でおっちゃんが、でかいひととなにかのんでるの。」
 色々見てるようだ。
 
1998年06月05日:23時22分41秒
翠蘭 / Karma
 「さて、そろそろ良いかの。」
 窓の外に浮かぶ満月の位置を確認して独りつぶやく。
 
 腕を軽く動かすとつづらの中から巨大な人形が出てくる。
 昼間の傷などはまったく無い。
 
 「さあ、『天仙』。参ろうぞ。」
 そのかたにひらりと飛び乗る。
 
 「今宵こそはきゃつを滅ぼしてくれるわ!!」
 
 影が窓から外に飛び出していく。
1998年06月05日:11時43分43秒
葉嬢 / 月夢
「ふーーん、綺麗なお姉さんには甘いんだね」
 感心したように言う葉嬢。
「じゃ、いこうか」
 ぶらぶらと葉嬢が紫の手を引いて歩き出す。
 特に目的もなく適当に歌いながら葉嬢がぶらぶらと歩いていく、誰も行き先を指定しないから葉嬢の気の向くままあっちに行ったりこっちに行ったり。
「しかしほんとーに夜って人がいないわねえ」
 当たり前のことを葉嬢が言う。
「なんかひとがいなくなっちゃったみたい、夜って普通こんなもんなのねえ」
1998年06月04日:23時33分13秒
九郎/鴉 / ハリ=ハラ
「ありがとう御座います」/「ありがとう御座います」
 にっこりと微笑みながら  かすかに笑みを浮かべ
 白拍子が頭を下げる。   鴉が呟く。
 
「「ヒトには面しか見えませぬゆえ。
  もっとも、だからこそ小人と申すので御座いましょうか?」」
 
 笑みを浮かべたまま、九郎が応じる。
 笑みを鎮めた表情で、楽師がはなす。
 
「それでは、御一緒させて頂きましょう。」
 
 歩みを止めていた一行を促すと、合わせてゆっくりと歩き始める。
 っと、思い出したように眼赤に答える。
 
「「散歩をするには、町の中のみでも十分で御座いましょう?」」
 
 邪気の無い笑顔を向ける。
 
 「宿場より出るほどでは御座いますまい」
 
 宿の一室で、微かに苦しげに呟く
1998年06月04日:22時42分55秒
雷吼 / ジョーカー
 「いいや?白拍子の知り合いはいないな」
 
 横から突き刺さる視線を感じながらも即答。
 
 「だが、別にいいんじゃないか?よからぬ事を考えているようで無し」
 
 (妙な気配はするがな)
 
 と、思考と台詞を独立させて応える。
 
 「見るからに妖しいが外見だけで人となりを判断するのは小人のする事だ。
 なぁ、そうは思わないか白拍子殿?」
 
 同意を求める雷吼のその目はからかいが九割九分に冷たい光が一分。
1998年06月04日:15時55分34秒
葉嬢 / 月夢
「いいのかな?」
 さすがに即答はまずいと思ったか葉嬢が振り返って尋ね、それからひとつの可能性に思い当たり付け足す。
「あ、もしかしてお知り合い?」
1998年06月03日:21時41分46秒
九郎 / ハリ=ハラ
「ええ」
 
 にこにこと微笑みながら、葉嬢の横に立つ。
 
「一緒にお散歩していいかしら?」
1998年06月01日:23時07分33秒
眼赤 / 蒼
 葉嬢の側で気配が不意に”湧く”。
 殺気を向けるという訳ではなく、警戒するというほどでもなく、ただ、気になっている。
 そこにあるのは不安。
 自分の存在に不安を持ったもの。
 それ故にそのモノは自身の心を認めない。
 変わらぬが故に自身は存在するものだから。
 「・・・宿場を抜ける道はどちらがお勧めだ?」

 眼赤、九郎に向かって。
 
1998年06月01日:14時15分09秒
葉嬢 / 月夢
「ん?」
 拍手の音で葉嬢が振り向く。
「お嬢ちゃん、お歌お上手ねぇ」
「だれ?」
 葉嬢が見慣れない白拍子の姿に小首を傾げる。
「なんてお歌? よければ、教えてくださらないかしら?」
 人影がにこにこしながら言葉を続ける。
(ひと・・じゃないよね?)
 月夜の晩にはいろんな物が浮かれて出てくると行ったのは葉嬢である。
「名前?そんなものあったかなあ?」
 宵闇から聞いた覚えはない。
「どこかの子守歌だとか言ってたような気はするけど・・それよりもお姉さん誰?」
 葉嬢が質問を繰り返す、といっても警戒心から出た言葉と言うわけではなさそうだが、単なる好奇心だろう。紫が狙われていることもちゃんと覚えているかどうか。
「お姉さんもお散歩してるの?」
1998年06月01日:11時59分42秒
同刻・女 / ハリ=ハラ
 ‥ぱちぱちぱち‥‥
 
 控えめな拍手が投げかけられる
 
「お嬢ちゃん、お歌お上手ねぇ」
 
 町角から、声をかけてくる女が一人
 冠をかぶり、純白の衣を纏った白拍子
 にこにこと微笑みながら、葉嬢に問い掛ける
 
「なんてお歌?
 よければ、教えてくださらないかしら?」
1998年06月01日:11時23分23秒
/ ハリ=ハラ
「さて‥‥」
 
 ‥‥‥
 
「如何なされます?」
 
 静かに尋ねる
 
「出来れば、貴方にもしばらく危険を避けてもらいたい‥‥」
1998年06月01日:10時28分08秒
葉嬢 / 月夢
「じゃ、いこっか」
 全員の承諾を受けると葉嬢は窓枠に手をかけて外へ出ようとしてから人の視線を背中に感じて振り返る。
「・・・・・あっちから出るのね」
 あははははと笑いながらとてとてと部屋を横切って紫の手を取ると外へと向かう。
「うーーーん、いいなあ」
 外へ出ると葉嬢が大きく伸びをする。
「いい夜ねえ、お月様も綺麗だし」
 ぶらぶらと葉嬢が目的も決めずに歩き出す、当然紫の手はにぎったまま、今一緊迫感のない娘である。
「夜の腕に抱かれ幼子は眠る・・」
 葉嬢が口ずさむ。
「優しき月が幼子を見守り夢へと誘う・・」
 宵闇がときどき歌ってくれていた歌、葉嬢が自然と思い出して口にする。
 静まり返った夜の宿場に小さくだが葉嬢の歌が響く・月の綺麗な夜のひとときだった。
1998年05月30日:20時39分59秒
/ Dr.李
 「うん、行こう。」
 是非もないと言う感じで即答する。
 こんな狭いところとはおさらばしたいというのが本音であろうか。
1998年05月30日:10時44分30秒
風に応える者 / ジョーカー
 「‥‥ら‥う様‥‥‥」
 
 掠れたような声が耳元を過ぎる。その声に雷吼はぴくりと眉を動かし、そして目を閉じる。
 穏やかな顔で涼やかな風を楽しむように。
 
 「雷吼様‥‥不躾ながら、我が主・鴉よりの言伝を申し上げます‥‥」
 …………………
 「それでは‥‥」
 
 風のように届き、そして風のように消えた声。
 
 (ふん…厄介事か)
 
 刹那、雷吼の目に冷たい光が浮かび、そして消えていく。
 
 「そうだな、月夜にそぞろ歩くのも面白いだろう」
 
 その声は何ら変化を感じさせないほどに自然で穏やか。だが立ち上がる雷吼は刀を差している。
 
 「さのえ、お前も行かないか?今宵は十五夜、平時に比べれば少しは明るい。
 提灯も借りて行くつもりだ。一人宿に残るのもなんだろう?」
 
 言われて窓の外を見る。煌々と満月が夜道を照らす…がやはり闇を追い払う事は適わない。
 むしろその冷たい光は闇を際立たせているようにも。嫌な思い出が闇に写るような気がした。
 
 「あたいは…」
 
 いいよと断ろうとした。だが雷吼の手が符丁を伝えてくるのに気付く。
 
 【宿、危険、出る、得物】
 
 「行かないか?」
 
 符丁と平行して雷吼が重ねて問い掛ける。
 
 「しょうがないねぇ、じゃあ行ってやるよ。餓鬼共のお守りをあんた一人に任せるのも不安だ」
 
 傍らの八連斬甲刀を掴み立ち上がるさのえは、押し切られた形故憎まれ口を叩く。
 
 「ああ、すまん
 
 答える雷吼のその一言が僅かに重かった。その様々な物が籠もった一言は。
1998年05月30日:00時18分52秒
風の声 / ハリ=ハラ
「‥‥ら‥う様‥‥‥」
 
 窓を抜け部屋に拭き込んできた涼風にのって、雷吼の耳元に微かに何者かの声が届く
 
「雷吼様‥‥不躾ながら、我が主・鴉よりの言伝を申し上げます‥‥」
 
 耳元で囁くように女の声が聞こえる。
 他には漏れていないのか、周りのもの達は特に注意を払っている様子も無い。
 
「「私事の厄介事にて、今宵辺り何者かがこの宿を襲う可能性が御座います。」」
 
 女の声に、鴉の声が重なる。
 
「「私事に巻き込む訳には参りません。葉嬢様、紫様ともども一時この宿を離れて頂きたく存じます。
  詳しいことは、追って説明申し上げます。
 使いのものもを出しますゆえ、後程その使いのもののよりお聞き下さい‥‥」」
 
 再び風が吹き込む‥‥
 
「それでは‥‥」
 
 女の声は、その風にかき消されるように途切れた‥
1998年05月29日:13時32分45秒
葉嬢 / 月夢
「・・・・・なーんにも聞いてないわねえ」
 葉嬢が振り返る。
「お風呂はまた後でもいいの」
 後では入る気らしい。
「外に散歩に行くの、月の綺麗な晩はたのしーのよ、いろんなのが浮かれて出てくるから」
 一般人にとってはあんまり楽しい物ではないだろうが。
「いこ、月の光は気持ちいいよ」
 くいっと紫の手を引っ張って葉嬢が言う。
1998年05月27日:20時40分33秒
/ Dr.李
 「みゅ・・みゅう!」
 かち、ごち、ざくざく。(箸がうまく使えないらしい)
 「む。」
 ごそ、ざば!(ご飯につきさしてるらしい。)
 「みゅみゅみゅ・・・。」
 ぐさ、ばりばりぼりぼりごり!(魚を骨ごと食べてるらしい。)
 「ふう。」
 ずず・・・
 「!」(味噌汁が熱いらしい)
 「▲○☆¥%¢∽¶∇∋∩!!!」(吐き出すのを我慢してる。)
 「ふうふう」(さましてる)
 「ずぞぞぞぞぞぞ。」(具ごとすすってる。)
 
 「ふう、ずずず。」(お茶を飲んでいる。)
 
 「紫も行かない?たのしーよ」
 「ほえ?どこへ?お風呂?」(話を聞いてなかったようだ。)
1998年05月27日:12時38分22秒
葉嬢 / 月夢
「そんなもんかな?」
 箸と悪戦苦闘をする紫を見ながら葉嬢が首を傾げる。
「宵闇姉様は覚えたことが常に良き糧になるとは限らないといってたけど」
 さすがに宵闇も具体例は挙げなかったが世の中にはたまにそういうこともある。
「鈴鳴は知識は身を守る最良の物だって言ってたかな?」
 様々なことを言われているのでうろ覚えであるがそんなことも言われたような気はする。
「うーーん、まあ、覚えて置いて損になることはないかもしれないけど、覚えるのにめんどくさいことはたくさんあるし・・・」
 正直な感想である。嫌な思い出が色々脳裏をよぎる。
「うっ・・あう・・」
 何に行き着いたか葉嬢がふらふらと窓際による。
「・・・・学ぶのって大変よ・・・」
 やや青ざめた顔をして窓際で息をつく葉嬢、本当にいったい何があったのやら。
「ま、まあ、覚えておけば色々役に立つことは立つけどね、それはもうそういう場にぶつかったときは非常に・・・」
 そういう場を実際につくれるようなものたちに学んでいる身としては切実な台詞である。
「はあ・・・ほんと、もう無茶するんだもの・・」
 誰がとは言わない。
「でもそれもしばらくはお休みねえ」
 窓から空を見上げる、森にいる妖たちも同じ空を見ているのだろうか。
「あたしがいなくて大丈夫かなあ?」
 全く逆の心配を葉嬢がする。
「・・なんて考えてもしかたないか」
 うじうじと考えるのは葉嬢の趣味ではない、う〜んとひとつ背伸びをして考えを振り払うと窓枠から少し身を乗り出す。
「風が気持ちいい・・こんな夜はよくお散歩したなあ・・行って来ようかな?」
 少し懐かしんでしまう気持ちを切り替えようと葉嬢が唐突に言う。
「紫も行かない?たのしーよ」
1998年05月26日:22時16分13秒
雷吼 / ジョーカー
 「ご飯なんて美味しく食べれればそれでよいのよ」
 
 率直な葉嬢の見解。受ける雷吼は苦笑を隠せない。
 
 「ははは、確かにその通りかもな。極論だが間違ってはいない。昔は俺もそう思っていたよ」
 
 笑うその目は温かい。子供を見つめる父親のように。
 
 「ただ最近、こう思うようになった。この手の物は身に付けて置いて損は無い。人の間で生きていくには
 つまらないと思えても重要な事がある。山野で一人獣と暮らすのなら必要ないだろうがな」
 
 そこで一度言葉を切り、葉嬢と紫の顔を一瞥する。
 
 「そしてもう一つ。それが何であるにせよ、身に付ける前に否定するのは只の食わず嫌いじゃないか?
 習得してから否定するのならそれは本人の自由だ。よしんばそれが無駄だったという結論に達した
 としても、その経験はそれ自体が本人の糧になる。特にお前達は若いんだから多少は
 無駄と思える事をしてみるのも勉強さ」
 
 ふっと言葉が途切れ、そしてまた繋げる。
 
 「先は長いんだからな」
1998年05月26日:20時22分11秒
夢の果て / せりざわ
 雨が降っていた、、、いつまでも、、、いつまでも、、
 降り続いた雨のせいでぬかるんだ地面を走っている、、、
 遠くで雷鳴が轟いた。分厚い黒雲が、雷光に裂かれた。
 暗雲が叫び声をあげたのかと思う、雷鳴。
 目の前が真っ白になって、そのまま、、そのまま、、
 「お兄様、そろそろ起きてください」
 遠くに少女の声が聞こえる。
 この声には聞き覚えがある、、、菜稚の声。妹の声。
 真っ白になった目の前に再び風景が現れる。
 不意に着物がびっしょりと濡れていることに気づく。
 
 奈須華の外には、見慣れた姿があった。
 菜稚と、死堂 閃光とか言うサムライ、それに姉の火京。
 「おかえりなさい、姉さん。」
1998年05月26日:13時16分49秒
葉嬢 / 月夢
「足りなければ俺の分を食べな。実はあんまり腹が減っていないんだ」
「いただきます」
 雷吼の言葉に何の躊躇もなく雷吼の食事に手を付ける葉嬢、さすが実年齢は謎だが外見年齢は育ち盛り。
 紫のことはすっかり雷吼に任せきりで食事に集中する葉嬢、雷吼の膳もさほど時間を置かずに空にする。
「・・・・ごちそうさまでした」
 それでやっと満足したように箸を置くと、初めて紫の方を見る。
「お箸?別に使わないでもいいと思うよ」
 雷吼の苦労を一瞬で無駄にするようなことを言う葉嬢。
「どーせ、誰が困るわけでもないし」
 手をぱたぱたと振って気楽に言う葉嬢、鈴鳴がいないと適当な物である。
「こんなもん無理して使わなくたってご飯は美味しく食べれるのにねえ」
 葉嬢が軽く肩を竦めて自分の箸を取り上げる、礼儀作法と言うことでたたき込まれたが葉嬢もあまり好きではない。
「ご飯なんて美味しく食べれればそれでよいのよ」
1998年05月26日:01時55分33秒
雷吼 / ジョーカー
 「そう、それが箸だ。でもそれにはきちんとした持ち方がある。
 紫のはちょっと違うな」
 
 笑いながら手本を示す。丁寧に、根気よく。
 
 「まず一本をこう持つ、そして二本目を…こう持つんだ」
 
 何分、初めてのことだから一朝一夕にはいかない。だが繰り返していけば
 何時かは身に付くだろう。それは紫にとっても多少は役に立つはずだ。
 
 「足りない・・・」
 
 そんな事をやってると脇で葉嬢がそんな呟きを漏らす。ちらりと見ると
 早くも膳が空になってる。実に早い。それとも紫にかまけていたために
 短く感じただけなのだろうか?自分の膳を見ると当然ながら指導に
 取り掛かっていたために殆ど、というより全く減っていない。
 
 「足りなければ俺の分を食べな。実はあんまり腹が減っていないんだ」
 
 と言って膳を葉嬢の前に押し出す雷吼だった。
1998年05月25日:22時03分01秒
/ ハリ=ハラ
「ふふ…影ですか……」
 
 うっすらと、丁に笑みを返す。
 
「そう言えば、九郎もどこぞへ遊びに出てしまったようで御座いますな…」
 
 確かに、鴉の横に座り込んでもらった扇をいじっていた人形の姿は何処にも無い。
 当然、襖も障子も開かれてはいない。
 
「…さて、伝える事で御座いますか……」
 
 視線を窓の外へと移す。
 
「今宵は少々風が強そうで御座いますな……
 二陣の方々は、夕餉の後に夕涼みにでも行かれるとよろしいでしょう。」
 
 少し言葉を切る…
 
「そう、お伝え頂けますか?」
1998年05月25日:21時26分14秒
菜稚 / Dr.李
 「だめだ、完全に寝ちゃったよ。どうする?」
 苦笑いして死堂 閃光が聞いてくる。
 「放っておけばいいわ、起こしても無駄だもの。」
 微笑みながら言う。
 「それよりお兄様を起こさないと。このままじゃおいしくなくなるものね。」
 ついっと立って、ヨロイの方に向かう。
 「お兄さま、そろそろお起きになってください。」
1998年05月25日:21時21分17秒
/ Dr.李
 「ごはんごはん」
 寝ぼけ眼の葉嬢の横で、紫は初めてご飯と言うモノを見た。
 真っ白なお米、しかも温かい。
 濁ったいい匂いのする水、これも温かい。
 小さな器に盛られた緑色の草。
 温かくないが、白いものがかかっている。
 魚、なんか焦げている。端の白いモノは大根のようだが、粉々だ。
 「紫、箸の使い方は分かるか?」
 雷吼が聞いてくる。
 ”はし・・・?”
 隣を見ると葉嬢が何か持って食べている。
 ”あれを箸っていうのかな?”
 よく見ると手前側に何か置いてある。
 抜き取ってみると、葉嬢や雷吼が持ってるものと同じものだ。
 ”?”
 二つ・・・。
 とりあえず葉嬢の真似をして(実体は違っているが)、握りしめてみた(持ち方がよく分からないらしい)。
1998年05月25日:17時29分54秒
ほんとに出発 / タイガ
>「あまりもたもたしてると、もりのモノたちがこのへんのかたづけに来るからじゃまになるぞ。」
 、という灼戒の言葉に、
 「じゃあ、邪魔にならないうちにとっと出発しますか」
 と応えて、先に歩き出していた灼戒に続いて歩き出す。
 
 「相模」より「灼戒」と「然無」へ
1998年05月25日:10時57分14秒
葉嬢 / 月夢
「ご飯、ご飯」
 膳が並べられると紫の手を放してぼうっとしたまま前に座り箸を手に取る、きちんと箸を使う当たりも長年の教育の成果である。
「いただきます」
 もう一度きちんと挨拶をすると周りのことに目もくれず自分の食事に専念する。
 忙しく葉嬢の箸が動きまわり、短時間のうちに膳の上が空になる。
「・・・・・・・」
 それからしばしなにかを悩むように自分の茶碗をじっと見つめてからぽつりと口にする。
「足りない・・・」
1998年05月25日:10時30分29秒
警告者 / 夜光
  少年を見送る。丁。その瞳に宿るのはある種の優しさ。時を越えることとなった者への
 悲しみ。
  しばしの間なにをみるともなくみていると。何かを感じ取ったのか鴉が口を開いた。
 「さて、二陣の方々も宿に着いたようですな。
 とりあえず……。」
  何かを言いかけ少し淀む。 
 「とりあえず、何事かの連絡は取っておいた方がよろしいでしょうか?」
  けれども、それも半瞬のことすぐに元の通りに戻る。
 「そうですね。連絡はできるだけ密にとっておくことに越したことはありませぬ
 から」
  口元に指を当てしばし考える。
 「されど、眼赤殿は幾人にも別れているとはいえただ一人。よほどの用件でもな
 ければ眼赤殿に任せておいても差し障りありますまい」
  それは秘密。けれども事実。
  小首を傾げながら極上の笑みを鴉に向ける。その様はまこと姉妹、庚と同じよ
 うな完璧な美貌。人の手ならず。神の手に委ねられしような様。
 「そう、よほどのことといえば、しばしの間私の影はありませぬ故お気をつけく
 ださい」
  奇妙なことをいう。みればその影は確かに。
  丁は奇妙に優しい笑みを浮かべるだけ......
 
 丁 より
1998年05月25日:04時13分40秒
夕餉の時間 / ジョーカー
 女中が運んできた膳を面々の前に並べていく。内容はこの程度の宿にしては多少上等な物。
 先程の割り増しが効いているのか?以前はもっと質素な物が出たような記憶がある。
 
 「それじゃ、食べるとするか。頂きます」
 
 子供達の前だからか雷吼はやけに礼儀正しい。もっともどれほどの意味があるかは疑問だが。
 女中が部屋を出てから紫に声を掛ける。
 
 「紫、箸の使い方は分かるか?」
 
 所々で一般常識が抜けている紫なのでもしやと思ったのだが。
1998年05月19日:23時25分01秒
死堂 閃光(書くのちょうど一ヶ月ぶりだよ(苦笑)) / Karma
 いくら火京を揺り起こしても反応が無い。
 (あちゃぁ、完全に寝ちゃったかぁ。)
 (仕方ないのかなぁ、昼間あんなに遊んでいたんだし。)
 
 「だめだ、完全に寝ちゃったよ。どうする?」
 菜稚の方を見て苦笑いしながら尋ねる。
1998年05月19日:13時27分33秒
葉嬢 / 月夢
「ん・・・・ご飯?」
 まだぼうっとしながらも葉嬢が身を起こす、熟睡していた割にはいい反応である。
「ご飯ご飯」
 手近にいた紫の手を引っ張る、どうやらまだ寝ぼけてはいるらしい。
「いただきます」
 鈴鳴の教育がよかったのか妙なところで礼儀正しい葉嬢、がまだ何もきてないこの状態で何を食べる気やら。
1998年05月19日:06時53分19秒
雷吼 / ジョーカー
 「……………」
 
 で、これは雷吼だ。服の新調も済み、さっぱりした格好で壁にもたれ掛かってる。
 無言なのは何故か疲れてるからのようだ。ただそれだけではなく僅かに思案顔。
 
 (あれで何故生きていられる?)
 
 風呂場で見た紫の傷。あの身体であれだけの傷。さて良く生きていたものだ。
 戦鬼蟲のお陰だろうか?さて……だがその顔も当の本人の様子を見て緩む。
 どうやら風呂が気に入ったらしい。未だ気は抜けないようだが
 ずっと雰囲気が柔和になった。
 
 (まぁ、いいさ。紫になんの秘密があろうと俺のやる事に変わりはない)
 
 そう決めたのだから。其処に階段を上がってくる足音が聞こえる。
 
 (どうやら飯のようだな)
 
 そう判断して室内を軽く眺める。寝ている者約一名。起こすのに最適な掛け声は?
 
 「おい、葉嬢。飯だ」
 
 と雷吼は判断したようだった。
1998年05月18日:20時54分50秒
/ Dr.李
 「みゅう・・・・」
 こちらは紫である。
 だいぶこぎれいになった。
 「そうかぁ、あれがお風呂かぁ。」
 何があったあったのかは分からないが、気に入ったらしい。
 こちらは、眠る気配は全くない。
 なにげなく、窓際に座って、涼んでいる。
 さっきよりはましだが、未だに警戒を緩めていない。
1998年05月18日:14時41分37秒
葉嬢 / 月夢
「・・・・みゅう・・」
 葉嬢が部屋の隅のほうで丸まるようにして眠っている。
「んにゃあ・・」
 よっぽど湯が気持ち良かったか完全熟睡状態、どこか疲れたような顔をしているさのえとは逆に幸せそうな顔をして眠っている。
 浴衣を一枚羽織っただけの姿で寝息をたててすやすやと眠る、何の緊張感もないように。 
 
 ということでいっきに時間進めて湯からあがった後です、浴場で何があったかはゆっくり別に書いていきます(笑)。
1998年05月17日:00時34分00秒
灼戒 / 蒼
 相模のつれない返事にあからさまにがっかりする灼戒。
 「でもここでぼーっとしてるのもいやだから、とりあえずさきすすむぞ。」
 そのままとっとと先に進んで行く。・・いや暫くしてふりかえった。
 「あまりもたもたしてると、もりのモノたちがこのへんのかたづけに来るからじゃまになるぞ。」

 灼戒、相模と然無に。
 
1998年05月17日:00時26分59秒
眼赤 / 蒼
 手ぬぐいを下げ、浴場へ向かう雷吼に心話が届く。
 【風呂に入る猫など怪しすぎるわ。我は外を見張るとしよう。】

 一瞬後、部屋から気配が消える。
 物音一つ立てずに。
 
 
1998年05月12日:17時41分40秒
浴場 / 月夢
「おふろー」
 とてててと葉嬢が中に入る。
「ああ、久しぶり」
 すでに紫のことは半分失念している。まあ所詮お子様見られたからといってどうこうするわけではないが・・・見るほどの物もないし。
「さあてはいろー」
 ほかのことには目もくれず、当然体を洗おうと言う発想もなく、まっすぐ湯船に向かう葉嬢だった。
1998年05月08日:17時11分20秒
あわてない、あわてない / タイガ
 「お腹がすいたといいましてもねぇ」
 苦笑混じりに言う。
 「あまり急いでも余計お腹が空くだけですよ」
 多分昼頃までにはつくだろうが、急いだからといって大して変わるまい。
 「それにしても……、然無さんはまだ寝足りないんですか?」
 こちらは半ばあきれたような口調だ。
 (この調子なら町に入っても、大して注目を集めずにすむだろうな……)
 
 「相模」より「灼戒」「然無」へ
1998年05月07日:02時59分15秒
/ Dr.李
 「風呂・・・?」
 
 ずずずずず!
 
 葉嬢・さのえに引っ張られ、半分強制連行のノリで連れ去られる。
 「で、ここが浴場よ!」
 ばんって感じで、葉嬢が指さす。
 「よくじょう・・・。」
 物珍しそうに扉を見る。
 
 「で、これが手ぬぐい」
 葉嬢に渡された物を見る。
 とりあえず、食べ物ではないようだ。
 
 「というわけで入るわよ。」
 葉嬢が服を脱ぎ、さっさと扉を開けて入っていく。
 「ああ、やっとゆっくり休めるー」
 成る程、服脱いで、ここにおいとけばいいんだな。
 いそいそと脱ぐ。
 
 紫の体は意外なほどに傷がなかった。
 あれだけの戦いをくぐり抜けてきたにも関わらず。
 ただ、背中に大きな傷があった。
 一撃で致命傷であろう傷を。
 
 「そんじゃはいろうかな?」
 ゆっくりと風呂に入る。
 中は広い。
 とりあえず、葉嬢の真似をすることにした。
1998年05月06日:22時13分56秒
束の間の… / ジョーカー
 騒がしい面々が部屋を出ていくと雷吼は我知らず息を付く。多少当てられているらしい。
 
 (さて、俺も行くとするか)
 
 肩を鳴らしながら後に続く。出る間際、肩越しにちらりと眼赤に目を向ける。
 
 【眼赤はどうする?一人残っているのも味気無いと思うがな】
 
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――
 脱衣場で着物を脱ぐ、が。
 
 「つぅっ…」
 
 微かに顔を顰める。よく見ると着流しは流れた血で赤黒く染まっている。
 元々の色が黒に近いので目立たないが。当然、身体の方も固まった血で汚れている。
 鍛え上げられた身体は新旧様々の傷で埋め尽くされ、要所要所に無数の珠も埋まっている。
 それはどんな言葉よりも雷吼の歩んできた人生を如実に物語る物だった。
 
 「さて、どんな物かな?」
 
 手拭い一つをぶら下げて湯煙に包まれた浴場に踏み込んでいく雷吼だった。
1998年05月06日:12時36分42秒
葉嬢 / 月夢
「押さなくても行くわよお」
 妙に嬉しそうな、多分本人顔に出てないつもりだと思うが、さのえにせき立てられて葉嬢が部屋を出る。紫については本人の意見を聞かずに引っ張っている。
「で、ここが浴場よ」
 指さす先はそんないちいち説明するまでもなく普通の浴場である。
「で、これが手ぬぐい」
 どこに持ってたんだか紫にも手ぬぐいを渡す。
「ということで入るわよ」
 それだけの単純明快な説明(?)を残して葉嬢は浴場の扉を開ける。
「ああ、やっとゆっくり休めるー」
1998年05月05日:23時50分49秒
兆し / Karma
 「つっ・・・・・・」
 痛みを感じて声を漏らす。
 「胡蝶がやられたか・・普段とは違ってやけに警戒が強いのう・・・」
 不思議そうに考える。
 「何か護らねばならないものでもできたのかや?あの『妹』以外に。」
 顔が何か黒い感情で歪む。
 「仕方ない、しらみつぶしに行くかの・・・あの者たちも巻き込むかもしれんがまあ仕方あるまい。」
 
 空を見上げる・・・・・・・
 
 「まだ、早いな。もう一刻ほどしたら動くか・・・・」
1998年05月05日:16時20分28秒
負うもの / ハリ=ハラ
 虚空に消える叢雲を見送ると、丁達の方に向き直る。
 
「さて、二陣の方々も宿に着いたようですな。
 とりあえず……。」
 
 (む…あれも、この宿場に居るのか……)
 
「とりあえず、何事かの連絡は取っておいた方がよろしいでしょうか?」
 
 
 宿の外…
 ひらひらと舞う蝶…翠蘭の胡蝶が風に押されるように優美に舞いながら軒先を飛ぶ。
 その姿が、宿の軒の影に入った瞬間…
 
 ……カシュ…
 
 何かを砕くようなかすかな音がすると、蝶の姿が消える。
 そして、ぱらぱらと紙片が風に吹き飛ばされて行く…
 
 
 (的は自分…
  仕事の邪魔にならねばよいのだが…)
1998年05月05日:15時24分27秒
「常識」 / みだれかわ枕
「さのえ、葉嬢達のことを頼むぞ。さすがに女湯に入る訳にもいかなくてな」
 
「へ? 風呂、あたいも一緒に入るのかよ? このチビどもと? 勘弁してくれよ。ただでさえ、賑やかすぎるんだ。せめて風呂ぐらい、静かに入りたい」
 と言いながら、さのえは立ち上がり、自分の荷物からいそいそと手ぬぐいを取り出す。
「しょうがない。常識知らずの餓鬼どもに、風呂の入り方を教えてやろうかね」
 葉嬢たちを急き立てるように、部屋を出て行く。
 さのえは、昔から風呂が大好きなのだ。
「さ、行くよ。さっさと支度しな」
 
 そして、ふと思い出したように、部屋に戻り、指の符丁で、雷吼に一言。
 
【さっさと、その角、どこかに隠しとけ。餓鬼の玩具じゃ、ないんだろ】
 
 
 さのえ。
1998年05月05日:15時23分37秒
「別物」 / みだれかわ枕
 然無は、ぼぉっとしていた。
 どんなに重要な局面でも呆けていることが出来るのが、彼の恐ろしいところである。
 ましてや、緊迫しているとは言い難い状況では。
 
「おい、ぜんむ。なにぼけーっとしている。ずっとねてたくせに、まだねむいのか?」
 
「いや、そう言うわけではないのだがのぉ。しかし、眠いのは、たしかだの」
 そう言って、彼は大笑いした。
 
 
 だが、表情と内心とは、別物である。
 然無は、考えていたのである。
 
 さて、一通り関係のある人間が、ムラサキ共々森を出ることになったのはいいのだが、三隊に分かれてしまっては、『黒幕』にちょっかい掛けてくれと言っているようなものだのぉ。しかも、拙僧はムラサキと一緒にいないと来ておる。これでは、仕事にならん。
 ムラサキと一緒にいるのは、雷吼とさのえ、妖の娘に、猫又か……さのえは、何かまだ気にしておるようだったし……ええい、困ったのぉ。
 やっかい事が降りかかっておらねば、いいのだがな……

 
 
 しっかりやっかい事は、紫たちの身に迫っていた。
 しばらく後で、然無はその事を知って、後悔する。
 
 
 然無。
1998年05月01日:23時33分11秒
『神宝』 / Ray
(……ああ、どうしよう……)
 一人静かに座す叢雲。だが外見とは裏腹に、その心の内は混乱の極みにあった。
(こんな時どうすれば良いのかなんて、伺っていませんよ、神奈備様〜)
 如何に『叢雲』が強大無比の力を操ろうと、それを制御しているのは、経験の面で大きな不安を抱える『命』の心であるのだ。
 主とはまた別の意味で“女性に弱い”彼には、丙の固辞にどう対処すべきかを、自分で考えられる余裕すら無かった。
『三つ子の魂百まで』とは、良く言った物である。
 
 であるから、駆鳳(眼赤)の取りなしの結果、丁が「預かる」と言い出して呉れた時には、思わず安堵の息を漏らしてしまっていた。
「はぁ〜。あ、いえいえ、こちらこそ一方的な無理をお聞き届け下さり、有り難うございます。」
 深々と一礼する叢雲。緊張が一度に解けた反動か、口調や仕草まで外見相応の物に戻ってしまっている。
「では、神奈備様よりお預かりした『活玉(いくたま)』と『死返玉(まかるがへしのたま)』、確かにお渡し致します。」
 
 叢雲 より 丁&丙 へ
 
 ふと外へ視線を転じると、やおら立ち上がって辞去を始める。
「どうも、長々とお邪魔してしまいました。
 他の方々も直にお見えになる様ですし、別の所用もございますので、私はこれで失礼させて頂きます。」
 頭を垂れるその背後に、不意に『点』が生じた。
『点』はそのまま真下に疾ると、その軌跡が『線』となり、『線』は羽ばたきにも似た音と共にその腕を広げ……。
「それでは皆様、ご健勝で。」
 微笑みを残して軽く床を蹴る叢雲。
 広げられた翼にも似た『異空』がその身を抱き留め、内に包み込む。
 瞬きの間に、この場から少年の姿は掻き消えていた。
 
1998年04月30日:01時33分03秒
翠蘭 / Karma
 「さて、と、修理は済んだな。」
 つづらのふたを閉めて満足そうに翠蘭が微笑む。
 「次は、場所の確認じゃな。前はそれでしくじったからのう。」
 
 そういって、式紙と筆を取り出して何かを書き込んでいく。
 「ゆけ、胡蝶。奴の姿を探してこい。」
 そう言うと、札が蝶に変わって表に出ていった。
1998年04月28日:15時56分36秒
「丁と丙」 / 夜光
  駆鳳の言葉に丙は先ほどと同じような困惑した笑みを浮かべる。困惑した笑みを浮かべるのは
 丁も同じだったが対応が違った。
 「わかりました。神奈備様はあの方が一目おくおかた。その贈り物をそのまま返すのも無礼なの
 はわかりました。ここは一度預からせていただきます」
  頂くとはいわない。ただ、預かると。それは目の前の少年に向けられた言葉であり。同時に眼
 赤に向けられた言葉でもある。そしてそれ以上に丙の行動を押さえるための言葉でもあった。
  二人はそれぞれ自分に向かって送られたであろう珠玉をその手にとり深々と一礼を返す。
 「確かにお預かりいたしました」
  ただ、それだけが返事であった。
 
 丁と丙
1998年04月26日:13時39分12秒
RE:武器修正 / ジョーカー
 うむ、武器修正はやり方によっては幾らでも上げることは可能だが
 それを喰らう身にもなってくれ。(笑)化け物が何匹か混じってるが
 耐久力自体はアーキタイプとほぼ同程度なんだから洒落にならん。(^^;;;
1998年04月26日:07時44分09秒
武器修正 / タイガ
 とりあえず、珠槍+金剛爪+ヨロイ用+美しい+痛そう、で+14を想定しておりますが、「高すぎる」という意見があったらいくらか下げるつもりです。
 (……一行掲示板で出た+10あたりが妥当なのかな?)
 
 ちなみに、火京ちゃんの担当は火器管制だけど、白兵戦武器を使いたいといっていたので……。
 (それに他の子は武器担当ではないような……)
 
 名前については……、火京の武器なんで、凶兵さんが来るまで決定は保留します。
1998年04月25日:22時06分07秒
武器の名前? / ジョーカー
 火京は火器管制じゃなかったっけか?
 まぁそれはともかく、武器の名前としてはありきたりかも知れませんが
 「蓮華杖」というのはどうでしょう?形状からの名前です。
 ところで武器修正は幾つ?
1998年04月25日:16時35分40秒
火京の武器の名称募集 / タイガ
 凶兵さんとの話し合いで火京の武器が決まったのですが、
 良い名前が決まらないので、皆さんの知恵を貸してください(^^;
 
 巨大な杖で片方の先端に自在に動く五本のカギツメが付いていて、一輪の花のようにも見える。
 非常に美しく、敵を惨殺する事も無傷のまま捕らえる事も出来る器用な武器である。
1998年04月24日:23時26分00秒
雷吼 / ジョーカー
 「なにと聞かれると・・気持ちいいとこよ」
 
 雷吼がどう説明するかしばし逡巡していると葉嬢が先に述べてしまう。
 かなりいい加減な答えだが…あながち間違っているとも言えない。
 そも詳しい説明をしたところで現物を見るまでは分かりはしないし
 微に入り細を穿つ解説をしたところで紫はそれを望みはしないだろうし
 何が何だか分からなくなるだけだろう。そう考えるとこの状況下では
 最も適切な説明なのかも知れなかった。
 
 「ぐだぐだ言ってないで行ってみればわかるわよ」
 
 くいっと紫の手を引っ張って立ち上がらせる葉嬢。相変わらず行動が早い。
 即断即決とは彼女のためにある言葉だろう。考え無しと言ってしまえばそれまでだが。
 それを聞いて雷吼も腰を上げる。
 
 「では俺も入って来るとしよう、それまでには仕立屋も来るだろうしな」
 
 旅の荷物から手拭いを取り出す。
 
 「さのえ、葉嬢達のことを頼むぞ。さすがに女湯に入る訳にもいかなくてな」
 
 同時に眼赤に読んで貰うために思考する。
 
 【これから風呂に入るのでよろしく頼むと伝えてくれ。それから姫君は角に御執心だともな】
1998年04月24日:13時40分25秒
葉嬢 / 月夢
[ヒメ、どうせ暇なのでありましょう。一緒に風呂に入ってみては?】
「ん?うーーーん、そうだね・・・ゆっくりお湯につかりたいなあ」
 結構めんどくさがりで鈴鳴などに強制的に沐浴させられていた葉嬢だが、温泉だと気分が違うらしい・・・これで温泉でなかったらまた駄々こねかねないが。
「お風呂??」
 葉嬢がすくっと立ち上がると怪訝そうな顔で紫が聞いてくる。
「しらないの?」
「なにそれ。」
 どう見ても冗談では言っていない。
「なにと聞かれると・・気持ちいいとこよ」
 ちゃっと指をあげて簡潔に答える、全然説明になっていない。
「ぐだぐだ言ってないで行ってみればわかるわよ」
 くいっと紫の手を引っ張って立ち上がらせる。
「さ、いくわよ」
1998年04月24日:00時10分26秒
/ Dr.李
 「お風呂?」
 警戒よりも未知の言葉に妙に心を惹かれたらしい。
 「お風呂??」
 葉嬢を見、眼赤を見、雷吼を見た。
 「なにそれ。」
 興味津々といった表情だ。
 楽しいところに違いない、何かそう確信めいた表情をしている。
1998年04月23日:21時37分22秒
眼赤 / 蒼
 【さのえ、ヒメが風呂に行くようであればついてやってくれ。なにせヒメは人の世の事をほとんど知らぬのだ。】
 落ち着かないのはヒメも一緒とみたがな・・・。
 【ヒメ、どうせ暇なのでありましょう。一緒に風呂に入ってみては?】
 【ムラサキ、垢塗れの男はおなごに嫌われるというぞ・・】
 どうせどちらも目が離せない。どうせなら一緒にして置きたい。

 【雷吼、ここにはすでに鴉と丁が到着しているが、連絡する事はあるか?】

 眼赤、その場に居る者達へ向けて。
1998年04月23日:21時36分33秒
灼戒 / 蒼
 灼戒は相模の声にふと我に返る。
 「あー。さがみ、いそがないのはいーが。はらがへったぞ。」
 小太り気味すら見える腹を抱えて灼戒が言う。
 「のんびりいくのは、町についてからでいーと思うぞ。」

 「おい、ぜんむ。なにぼけーっとしている。ずっとねてたくせに、まだねむいのか?」

 灼戒、相模と然無んに。
1998年04月23日:21時34分23秒
駆鳳 / 蒼
 「贈り物って奴を受け取る理由は貰う側が作るもんじゃねえよ。送る側が相手に送りたいと思った理由はあってもな。」
 照れくさそうに笑うは小犬。なにか思い当たる節でもあるのであろうか。
 「だが、贈り物は押し付けるものにあらず。貰いたくないと言ったものを無理に押し付けることもあるまい。
 と、そこで言葉を切り、一拍の間を置く。妙に神妙な顔つきにかわる。
 「とはいえだ。このまま御使者殿にそれを突き返すも無粋。
  さらにそれは神奈備様がわざわざ一対にして渡したモノ、下手に引き離せばなにが起こるか判らぬぞ?」
 そういうと周囲の顔を順繰りに眺め回していたが・・不意に表情が崩れ、耐え切れぬかのように吹き出す。
 「あの方は気前が良すぎるのさ。それはあの方が御主らを認めた証とみた、とっておいて損になるものではない。
  それにあの方が女性に損になるものを渡すわけがねえしな。」

 駆鳳、丙とその場に居る者に向かって。
1998年04月22日:23時26分39秒
戦の予感 / Karma
 「ふむ・・・・・右腕が少々傷んでおるな。まあ、当座には問題無しか・・・いや、念のために直しておこう。」
 宿の部屋でつづらに向かって何かごそごそやっている。
 つづらの中は陰になっており良くわからない。
 
 一瞬、風が、開けていた窓から部屋の中に吹き込んでくる。
 「む?」
 今までそんな事は気にしていなかったはずの翠蘭が窓の外を見る。
 
 窓の外は暗くなっており、満月が輝きだしている。
 「ふむ、良い月じゃな。」
 何もかも忘れたかの様に、月を見上げて微笑む。
1998年04月21日:13時49分28秒
葉嬢 / 月夢
「ちょっとは落ちつきなさいよ」
 宿に入っても紫は居心地悪そうにしている。
(あーーもう、どーーーしよっかなあ)
 中より外の方が好きなのは葉嬢も一緒だが、紫ほど露骨な反応はない。
「いらいらすると体に悪いわよ、こんな狭いとこじゃいやかもしんないけど、雷吼さんたちの手持ちじゃこれが精一杯なんだからあきらめなさいって」
 結構ひどいことを言う。
「どうせ一晩だけよ、そしたらまた広いとこ出るからさ、お風呂でも入って、体休めてきなさいよ」
1998年04月20日:23時19分51秒
翠蘭 / Karma
 「ではな、妾もそろそろ宿に戻るゆえに。」
 一緒に来た者に声をかけて別れる。
 
 彼女は天馬を隣の宿に進ませる。
 「むう?」
 奇妙な感覚を感じて立ち止まる。
 (あやつ・・・・・ここに来ておるようじゃの。今はまだ日が高いか・・・夜に紛れて今度こそ殺してくれる。)
 隣の雷吼たちが入っていった宿を見上げて考える。
 
 「お客様?どうかなされましたか?」
 
 宿の者の声で我に帰る。
 「いや、何でもないぞ。いつものようにつづらを妾の部屋まで運んでおいてくれるかや?」
 「承りました。」
 
 安心したように、天馬を宿の者に預けて、中に入る。
1998年04月20日:21時50分00秒
/ Dr.李
 普通の人間なら宿につくとほっとしたり、安心したりするものだ。
 だが、紫は・・・。
 
 体全体で警戒していた。
 見通しが悪い。
 おまけに狭い。
 暗い。
 風が少ない。
 
 「うぅ。」
 居心地の悪さを紫は感じずにいられなかった。
1998年04月20日:21時39分56秒
ごめんなさい / せりざわ
ごめんなさい。修羅刀編に書き直します。
1998年04月20日:21時39分01秒
戦闘ーそして / せりざわ
ぱんぱんぱん、、、
 相手が悪すぎた、、
 凶に喧嘩を吹っかけてきたちんぴらたちはことごとく打ちのめされていた。
 もちろん「ちぃ!おぼえてやがれー!」の置き台詞は忘れないちんぴらたちであった。
 
 「今ごろ、応太くんはどうしてるんでしょうね、、、」
1998年04月20日:17時47分37秒
法師三人組 / タイガ
 相模と然無は灼戒に半ば引きずられるようにして森の外を出た。
 
 「やっぱり外は明るいですねぇ」
 相模はややのんびりした口調で言った。
 森の中の彼とは、大分雰囲気が違う。
 軽く伸びをして、
 「さて、さして急ぐ旅でもないし、のんびり行きましょうか」
 微笑みというにもまだ微かな、穏やかな笑みを浮かべて二人の連れに声をかける。
 
 「相模」より「然無」と「灼戒」へ
天羅万象掛け合い:妖編ログ / TRPG.NETホームページ / Web管理者連絡先