天羅万象掛け合い:妖編 LOG 004

天羅万象掛け合い所:妖編の1998年03月25日から1998年04月19日までのログです。


1998年04月19日:07時37分23秒
雷吼 / ジョーカー
 「紫疲れてるみたいだから早く宿に入るなりなんなりしよーよ」
 
 葉嬢が注意を促してくる。見ると紫は疲れていると言うより不必要に警戒しているようだ。
 それも恐らくは人に。今まで見てきた中で紫がまともな環境下で生活していなかった事は
 容易に感じ取れた。だから沢山の見知らぬ人間、ただの町人に過ぎないのだが…
 に警戒心を抱いているのだろう。
 
 「分かった」
 
 短く答えると周囲を見渡し、適当な宿を物色する。
 
 (目印は……あれか)
 
 程なく目的の物を見つけたようだ。ある宿に向かって歩き出す雷吼。
 
 ‐‐‐――――――――――――――――――――――――――――――――‐‐‐
 
 「おい、おやじ。四人だ」
 
 雷吼が宿の主人と交渉を行う。
 
 「へい、らっしゃ…ええとご夫婦で?」
 
 雷吼に埋め込まれた珠とさのえの得物を目にして一瞬言葉が詰まるが
 其処は商売人、すぐに取り繕って応対する。
 
 「そのような物だ。四人一部屋で、幾らになる?」
 
 当たり障りの無い返事。だが相手も心得た物だ。好奇心を僅かに覗かせるも余計な詮索はしない。
 
 「それでしたら…この辺になります」
 
 相手が代金を示す。それを一瞥して雷吼が答える。
 
 「相場よりも高いぞ。…この辺にしておくんだな」
 「しかし、近頃は値上がりをしていまして…」
 「くだらん言い訳はよせ。見て回った様子では値段は大して大して変わって無いぞ」
 
 はったりだが出任せでもない。つい二三日前にもこの街に宿を取ったのだから。
 
 「…分かりました。では、この値段で」
 「その二割り増しで払おう。その代わり、今夜は多少の事は、な」
 
 目配せをした雷吼だったが、主人は別の方向に誤解したようだ。ニヤニヤと笑う。
 誤解を解くのも面倒なのであえてそのままにしておく。実際は夜通し灯りを
 付ける事になる事に関してだったが……。
 
 「それから飯の後で良い、部屋に仕立屋を寄越してくれ。着物を新調したい」
 「畏まりました。では、此方で御座います」
 
 丁稚に先導されて部屋へと向かう一同だった。
1998年04月19日:01時01分41秒
閃光 / Karma
 火京が起き上がって食事を取り始める。
 だが、言動から判断すると、まだ意識は夢のなかのようだ。
 (あーあ、また寝ぼけてるみたいだねぇ。まったく寝起きが悪いんだから、火京は。)
 ぼぉーっとしたまま食事を続ける火京を見ながら、閃光が苦笑する。
 
 食事が終わったらしい。
 「・・・・・・おはよう・・・・・・・」
 
 そのまま、火京は再び眠りの世界に戻ろうとしていた。
 
 (あちゃ、まだ完全に目が覚めてなかったかぁ。)
 急いで火京の方にいって火京を軽くつかんで言う。
 「かぁきょぉう。ちゃんと起きなって。」
 軽く体を揺さぶる。
1998年04月18日:13時35分11秒
夕暮れ時の風景 / 狂兵
 宿場町から、少し外れた、開けた場所で、子供達が遊んでいる。
 
 ほとんどは、この町の子供達だろう。が、その中に、雰囲気の異なる人影が二つ
 
 一人は、
 「おりゃああああああ!」
  とかなんとか叫んでいる13歳くらいの、薄い赤地の着物と陣羽織を羽織った少女と、
 
 もう一人は、
 「あんまし、羽目外すんじゃないよ、火京」
 とたしなめている、16、7歳の少女だ。
 
 この二人は、あきらかに、宿場町の子供とは違う。
 血と埃のにおいがするような・・・・。
 普通の人間達なら、避けて通る道・・・そこにあえて踏み入って来た者のような、独特の雰囲気を持っていた。
 
 少し見ていると、子供達の一人が、家に帰っていった。
 すると、その子供を合図に、次々と子供が帰って行く。
 
 ・・・・残ったのは二人。
 
 赤地の着物を着た少女は、暫くうつむいていたが、もう一人の少女におぶられて、
 いずこかえと消えていった。
 
 
 
 
 
1998年04月18日:02時45分51秒
葉嬢 / 月夢
(うーーん、よっぽど、やなことあったのかなあ?)
 あからさまにあたりを警戒する紫、葉嬢は頬をかく。
(とにかく人混みが嫌いなのかな?)
 何となく大勢の人間におびえを感じてるように見える。
(さっさとどこかで落ちつくか、宿場出た方がいいかなあ?)
 葉嬢はそれだけ考えると紫の手をぎゅっとにぎり、雷吼とさのえのほうをみて。
「紫疲れてるみたいだから早く宿に入るなりなんなりしよーよ」
1998年04月18日:02時38分27秒
/ Dr.李
 「・・・うん」
 そう言いつつも周りを警戒してるのがありありだ。
 「分かった・・・。」
 瞳に警戒を浮かべても説得力はない。
1998年04月18日:02時30分22秒
葉嬢 / 月夢
「ん?」
 紫が葉嬢の着物をつかむ。
「どしたの?」
 人慣れしていないのは葉嬢も同じだが、好奇心の方が先に立つ葉嬢と紫の反応は違う。
「なにも怯えなくってもとって喰うような人間はいないわよ」
 葉嬢が紫の手をぽんぽんと優しく叩く。
「それにあたしや眼赤や雷吼さんがいるでしょうが、大丈夫だって」
 葉嬢がにっこりほほえむ。
「ほら、びくびくしない、手を握っててあげるから、胸張って歩くの」
 葉嬢が紫の手を取り、ぱんと紫の背を叩く。
「だいじょーーぶ、紫がこそこそあるく理由なんてないんだから」
1998年04月18日:02時13分28秒
/ Dr.李
 「・・・いっぱい人が居る・・・。」
 葉嬢とは逆にこちらは沈み気味だ。
 「なんかやだ、ここ。」
 
 ぎゅっ!
 葉嬢の着物をつかむ。
1998年04月18日:02時03分33秒
葉嬢 / 月夢
「うーーーーん、街に来るなんて久しぶり」
 また人に聞かせられないようなことを言う葉嬢。
「で?これからどうすんの?宿とるんでしょ?」
 おもしろそうにあたりを見渡す葉嬢、宵闇やら鈴鳴ときたときとはまた感じが違うのだろう。
「日暮れ前についてよかったねえ、野宿好きだけどやっぱり温泉入りたいし」
 誰があるといったのだろう?
「ささ、はやくいこーよー」
1998年04月18日:01時41分31秒
雷吼 / ジョーカー
 「まだなーんもやってないのに渡せないよ、用事あるなら後にしてね」
 「まあ・・すぐ終わる、よ、きっと、うん」
 
 何とも頼りない返事だ。それを聞いて雷吼は呆れた顔をするかと思いきや
 穏やかに笑った。
 
 「はは、途中で投げ出そうとしないのは良い事だ。好きにするんだな」
 
 そう言ってぽんぽんと葉嬢の頭を叩く。
 
 「あたしは……わたしは、野宿嫌だからね。早く行こうよ……あなた」
 
 促してくるさのえの声。
 
 「少し待っていてくれ。ほんの少しだ」
 
 答えると、雷吼は道祖神の方を向き、低い声で経を唱える。
 それが何時の事かも定かでは無い、惨劇の犠牲者達のために……
 
 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
 「さて、何とか日が暮れる前に辿り着けたようだな」
 
 街に入った雷吼の第一声だった。
1998年04月17日:19時15分37秒
「毛頭」 / みだれかわ枕

「らいこーーさーーん、そっち終わった?あんまりほかの女性と長話してると、お・・・姉さんがいらいらしてるよ?」
 
 すっかり見透かされたさのえ、何も言えない。
 確かに彼女は、突然現われたこの美女を、呆然と見ていることしか、出来なかった。
 葉嬢をかばおうとした姿勢のまま、ぴくりともしていない。
 いや、目線が更に鋭くなったか。
 葉嬢曰く、
『お、……姉さんがいらいらしているよ』
 という目線である。
 お、の後、本当は何と言おうとしたのか。
 余計な詮索はしない方がよいだろう。
 
「・・・ところで何しに行くの?」
「宿を取るために、さ」
 
 紫の疑問に、可能な限り分かりやすく、説明を試みる雷吼。
 翠蘭と名乗った女への態度には腹を据え兼ねたさのえだったが、この答えには、満足した。
 だが、翠蘭への警戒を解くつもりは、毛頭ない。
 
「あたしは……わたしは、野宿嫌だからね。早く行こうよ……あなた」
 
 ちょっとばかり警戒の質が違ったようだが。
 本人は、これでも鈴鳴のときよりも頭を使っているつもりなのである。
 
 
 さのえから、雷吼……『あなた』へ(笑)
 
 
 うう、書きこみのペースががたがたになってしまい、申し訳無い。
1998年04月17日:13時04分24秒
葉嬢 / 月夢
「・・・ところで何しに行くの?」
「宿を取るために、さ」
「別にあたしは野宿でもいいんだけどね」
 どちらかというとそちらの方が慣れているが、狙われている状態で野宿というのは危険だろう。
「ま、たまには屋根のあるとこで寝るのもいいでしょう、月が見えないのは残念だけどねえ」
 うんうんと葉嬢が頷いていると雷吼が話を変えてくる。
「話は終わったから『それ』を返してくれないか?」
「いや」
 反射的にきっぱりはっきり葉嬢が答える。
「あたしんだもん」
 いつからそうなったか知らないが、葉嬢はそう認識してるらしい。
「まだなーんもやってないのに渡せないよ、用事あるなら後にしてね」
 ひらひらと手を振って雷吼の申し出を退ける。
「まあ・・すぐ終わる、よ、きっと、うん」 
1998年04月17日:00時20分03秒
雷吼 / ジョーカー
 「・・・ところで何しに行くの?」
 
 「宿を取るために、さ」
 
 紫にそう返すと雷吼は葉嬢に話し掛ける。
 
 「話は終わったから『それ』を返してくれないか?」
1998年04月16日:23時00分08秒
火京 / 狂兵
 「・・・・・ごちそうさまでした・・・・」
 
 そう言ってから、懐からハシを取り出す。
 そのまま、菜稚から膳を受け取ると、そのまま食べはじめる。
 
 ・・・・寝ぼけているようだ・・・・
 
 「・・・・・いただきます・・・・・・」
 
 ご飯を食べ終わると、そう言ってから、器を菜稚に返した。
 
 「・・・・・・おはよう・・・・・・・」
 
 そのまま、火京は再び眠りの世界に戻ろうとしていた。
1998年04月16日:21時38分31秒
/ Dr.李
 「・・・しゅくば?」
 ヒメちゃんと謎のおばちゃんが言う場所にはなにかあるらしい。
 そして急いでいかないと何か大変なことになるみたいだ。
 「うん、よく分からないけど、急がないとしめられちゃって大変なんだね。」
 顔は大まじめだ。
 「・・・ところで何しに行くの?」
 
1998年04月16日:21時34分00秒
菜稚 / Dr.李
 黙って、鍋の具を器にもる。
 「はい、お姉さま。」
 そっと差し出す。
 てんこもりだ。
 
 温かそうな湯気が器から立ち上っている。
1998年04月16日:14時00分37秒
葉嬢 / 月夢
(しょうがないなあ・・・・わかったわよぉ・・・)
 再度の眼赤の抗議に葉嬢はあきらめると角を懐にしまい込む。
「じゃ、まあこれはこれと言うことで」
 気持ちの切り替えはきわめて早い。
「らいこーーさーーん、そっち終わった?あんまりほかの女性と長話してると、お・・・姉さんがいらいらしてるよ?」
 そう言ってからさっとさのえから離れ紫を間に挟み。
「日が暮れる前に宿場いこーよー」
1998年04月16日:00時10分49秒
閃光 / Karma
 
 「・・・・お腹すいた・・・・」
 火京の眠そうな声が聞こえる。
 
 「あ。火京起きた?ちょうど菜稚が御飯作ってくれてるよ。」
 振り向いて、まだ、完全に目を覚ましてない火京に声をかける。
 (ふう、やっと起きてくれたよ。あたしだけだと、菜稚の相手する時に間が持たないからなぁ)
 ほっとしたような顔で火京を見る。
1998年04月15日:23時56分46秒
火京 / 狂兵
 「・・・・・・・・・・うううん・・・・・・・・」
 
 一瞬、自分のいる場所が分からない。まだ、頭が正常に動いていないのだ。
 (なんか、硬いなあ・・・この布団・・・・)
 しかもザラザラした感触がする。
 (どこだっけ?あれ?家じゃなかったっけ?)
 
 「そう言えば、巳鏡は?寝ちゃった?」
 
 聞き覚えのある声が聞こえる。
 (あれ?誰だっけ?)
 
 「お兄さま?」
 
 「お兄さまなら、調子を崩したようだから、寝さしたわ」
 
 (ああ、これは菜稚だ・・・)
 
 急速に意識が戻りはじめる。
 
 (・・・・なに!巳鏡ったら、また体調悪くなったの!)
 
 がば!
 
 しかし、火京が発したのは、巳鏡の体調を気遣う言葉では無く・・・・
 
 「・・・・お腹すいた・・・・」
 
 であった・・・。
1998年04月15日:21時49分14秒
眼赤 / 蒼
 【と言われましても、宵闇様か鈴鳴ならば判るのでしょうが。】
 祓われる前の霊ならば自力で話しかけもしようが・・もはや力の残滓となった状態で・・
 【とりあえず持ってたらいかがですか?そのうちどうにかなるやもしれません。】
 先ほどのは雷吼の持ってた刀の力でなったようだが。
 まあ、ヒメが自分で気付かれるならよし、気付かれぬなら黙っておくか。
 亡霊と心通わすのは危険な行為、しかし言っても聞かぬとあらば仕方ない。
 【重ねて言いますが、ヒメ、せめて場が落ち着いてからにしてください。】

 眼赤、葉嬢へ。
1998年04月14日:20時47分48秒
灼戒 / 蒼
 「ぜんむ、まだ出ないのか?・・・そーか、わかった。」

 うろうろうろうろうろうろうろうろうろうろうろうろうろうろうろうろうろうろうろうろうろうろ

 「ひまだぞ、さがみ。ひがくれるぞ。」

 いらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいら
 いらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいらいら
 ・・・・・・・・・・ぷち。

「もう・で・る・ぞー!」

 そう叫ぶや否や然無と相模を引きずるようにして立ち去り、そのまま有無を言わさぬ勢いで森を抜ける。
 あまりの勢いに走り去る灼戒の眼に光るものがあったことに気が付いたものは少なかった。
 灼戒は走りながら呟く。
 「こんどこそほんとにさようならだ。」

 灼戒、森を離れて。
1998年04月14日:03時58分18秒
「木偶」 / みだれかわ枕
 さのえは、いささか困惑していた。
 身の丈七尺の人形と、年端もいかぬ娘。
 はたして、敵なのか、味方なのか、判断しかねていた。
 
(木偶、か……? 今のは、本気で殺すような動きに、見えなくもなかったけど……ち。最近、勘が鈍ってきてるような気がする)
 
 迷っている間に、葉嬢がさのえの後ろに、身を隠すように動いていた。
「はい、ちょっとかげになってね」
「おい、そんな、人を衝立か何かのように……」
 さのえの苦情を聞いたのか聞いていないのか、葉嬢は何やら目を閉じて、何かに集中しているようだ。
 さのえが三十回は八連斬甲刀を素振りする時間が過ぎ、妖の娘は、傍らの猫に呟いた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・え、えーとどうやるんだっけ?」
 
「何やってるんだか……」
 
 
 さのえから、葉嬢へ。
1998年04月14日:00時04分24秒
翠蘭 / Karma
 「なるほど、そちらの方とでも祝言を挙げたか。めでたいことじゃな。」
 雷吼のことばを聞きながらさのえの方を見る。
 (嘘か真か・・・・判断がつけにくいのう。)
 (まあ、妾にはどっちでもよいがのう)
 
 ふと、思い出したかのように空を見上げる。
 「さて、そろそろ動かねば日も暮れよう。宿場の門が閉まってはなにかと厄介になるのでな。」
 つぶやいて、天馬の方に歩もうとする。
 
 袖のうちに手を入れたかとおもうと、傍らに立っていた人形の方も動き出す。
 何ともはや滑らかな動きだ。
 「さて、そなたらはいかがするのじゃ?急がねば宿場の門が閉まってしまうぞえ?」
 ふと、気になったのか尋ねる。
 
1998年04月13日:23時41分38秒
雷吼 / ジョーカー
 「ほんに仲の良いものじゃのう。親戚か何かかな?」
 
 また何気なく翠蘭が聞いてくる。
 
 「ついこないだ親戚になったばかりでな。まだ懐いて貰えなくて困ってるよ」
 
 こっちも手慣れた物だ。腹芸では眼赤の方がより上手かも知れないが
 さすがに猫が喋るわけにもいかない。さのえに任せるのは不安極まりないし
 葉嬢や紫は問題外だ。結局、雷吼がやる羽目になるのだった。
1998年04月13日:23時27分29秒
翠蘭 / Karma
 「俺達か?俺達も所用さ」
 そう答える雷吼を見て、軽く微笑む。
 
 「なるほど、所用か。それでは深くは追求するまい。妾も似たようなものじゃからの。」
 そう微笑んでいるのに、目は笑ってない。
 うまく追及を逃れたと感心しているのだ。
 
 雷吼から『何か』を持っていこうとする葉嬢。
 その襟首を雷吼がつかんで何かを囁いているようだ。
 (・・・・・・・・・森の外・・・・・・・)
 そんな事が耳に一瞬聞こえる。
 
 (森?ということは主の森から出て来たのか、この者たちは。)
 (じゃあ、やつのことも知っておるかもしれんな。)
 (だが気取られるのはまずいか・・・・・・・)
 
 「ほんに仲の良いものじゃのう。親戚か何かかな?」
 また何気なく雷吼に尋ねる。
 
1998年04月13日:15時46分22秒
葉嬢 / 月夢
「へ?あ、ああ、もちろんじゃない、そんなことわかってるわよ」
 あははと笑う葉嬢の表情はすっかり忘れていたことを物語っている。
「じゃ、失礼しまーーーす」
 と良いつつ、すすっと雷吼から離れてさのえの後ろにまわりこむ。
「はい、ちょっとかげになってね」
 返事も聞かずにさのえをたてにするとすっと息を吸い込み、角に意識を集中し、
「・・・・・・」
 数秒経過、
「・・・・・・・・・・・・・・」
 数十秒経過、
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
 1分経過、
「・・・・・・・・・・・・・・・・・え、えーとどうやるんだっけ?」
 てへと笑いながら思わず眼赤を見る葉嬢。
「あ、あはは、す、すっかり忘れちゃった」
1998年04月13日:01時23分05秒
雷吼 / ジョーカー
 手の中から角の欠片をかっさらい、持っていこうとする葉嬢の襟首を掴まえる。
 
 「何にせよ、人前だという事を忘れるな。ここは森の外なんだ」
 
 注意は極小さな声。翠蘭には聞こえまい。それを終えると翠蘭に向き直る。
 
 「と。言う事だ。納得して貰えたかな?」
1998年04月12日:00時45分58秒
葉嬢 / 月夢
「ん?話まだ終わってなかったの?じゃ、続けていいよ、あ、お気にせずに」
 ひらひらと手を振りながら雷吼に近づいて手に持つ角を引っ張る。
「で、話すのにいらないこれは私が預かろうと思うの、ちょーーっと用事があるのよ」
1998年04月12日:00時29分52秒
雷吼 / ジョーカー
 「俺達か?俺達も所用さ」
 
 相手が何気なく探りを入れてくるのなら、此方も素知らぬ顔で答える。
 
 「おっと、申し遅れた。俺の名は…」
 
 と名を名乗ろうとした雷吼だったが其処に割り込む声。
 
 「ねえねえ、雷吼さん、話終わった?だったらそれかしてほしいんだけど」
 
 話の腰を折られた雷吼は頬を掻きながら
 
 「まぁ、そう言う訳だ」
 
 とつなげた。
 
 「ところで葉嬢。『それ』では何の事だかよく分からんのだが。
 どれの事だ?それから話の腰を折るのはよくないぞ」
1998年04月11日:11時53分18秒
闇を己の住処となす者 / 蒼
 「我らは命じられた以上のことはいたしませぬ。」
 落ち着き払った声、目の前の光景が日常のことであるかのような。
 「そして、それを邪魔をするものあらば、誰であろうと始末いたします。」

 ・・・・・・。
 「では、失礼させて頂きます。ご連絡は御随意に・・・。」

 一陣の風が舞う。
 それが過ぎ去った時、男の姿はどこにも見当たらなかった。

 巌流が頭の一
1998年04月11日:00時33分25秒
少女(翠蘭) / Karma
 刀を納めたのを見て、後ろを向いて、ほっ、と息をつく。
 「それはありがたい。信じてくれたかや。」
 雰囲気が柔らかくなる。
 警戒していないのは男を信じているのかそれとも・・・・
 
 「さて、まだ名をいうておらなんだな。妾は翠蘭という。」
 微笑みながら、雷吼に顔を向ける。
 「先もいうたとおり、少し所用があってな。それで旅をしておる次第じゃ。」
 
 「さて、そちらは何故に?見たところ子供連れのようじゃが、巡礼でもしておるのか?」
 何気なく尋ねる。
 
 
 翠蘭 雷吼に向かって
 
#やっと素のままで名前がかける。ここまで来るのに長かった・・・(苦笑)
1998年04月10日:23時51分42秒
雷吼 / ジョーカー
 「さて、妾の話はこんなところじゃ。信じてくれるかや?」
 
 そう言うと少女は真剣な表情になって雷吼の目を見詰める。
 雷吼は無言のまま目を見詰め返す。殺気を放つ訳でもない、威圧する訳でもない。
 少女の心の揺らぎを写し取ろうとするかのように水面のように
 静かで澄んだ、そんな目で。
 
 長いような短いような息詰まる刻が流れ、静かに雷吼が刀を鞘に収めた。
 
 「取り敢えず、嘘ではないようだ…」
 
 (全てを語ってはいないだろうが、な)
 
 雷吼   少女(翠蘭)に向かって
 
 葉嬢への返事は翠蘭の反応が返ってからにします。
1998年04月10日:10時01分25秒
「丙と丁」 / 夜光
  目の前に差し出される見知らぬもの。
 「私は受け取る理由も意味もございましょう」
  丁が答える。
 「けれども私には受け取るべき理由がございませぬ」
  丙が言う。
 「「我ら半身と互いを呼び合うといえども違う者故」」
  少し困ったような表情を二人して作る。
  そして傾げて見せた首を元に戻すと一度はその身から離した上着を再び掛ける。
 「この銃槍確かに受け取りました。『養父』にはしかと言葉を伝えることと致します」
  銃槍を受け取り、それを恭しく一度頭上に掲げる。
 「"この地にありうべからざるもの"は『養父』も重々承知でしょうけれども。私の言
 葉として今一度報告させていただきます」
  先ほどまでの礼はどこに消えたのだろうか?ともすれば無礼とも思える琴の葉がま
 るで湧水のように後から後から湧き出てくる。
 
 
1998年04月09日:23時24分48秒
菜稚 / Dr.李
 「お兄さま?」
 自分の分をよそいながら、ちらりと火京の方を見る。
 「お兄さまなら、調子を崩したようだから、寝さしたわ。」
 ・・・最低限度の会話。
 少なくとも閃光は菜稚が余計なことを言ったのを見たことがない。
 姉、兄も閃光に対する菜稚の微妙な態度には、気づいていない・・・。
1998年04月09日:23時18分01秒
閃光 / Karma
 「あ、ありがと。」
 菜稚から碗を受け取る。
 箸をつけるが、悪戦苦闘しているところを見ると、少し猫舌気味のようだ。
 
 はふはふはふ・・・・・・・
 
 「そう言えば、巳鏡は?もう寝ちゃった?」
 ふと気がついたように箸を止めて尋ねる。
 
1998年04月09日:19時41分36秒
/ Dr.李
 ・・・この人なんだろう?
 紫の頭の中には疑問がいっぱいだった。
 見かけは同い年くらいだろうか、
 だが全てにおいて釣り合いがない。
 殺気・言葉・姿・行動・・・。
 
 「どちらかというと、森のお姉ちゃんみたいだ。」
 真っ先に共通事項が浮かんだのは、宵闇と鈴鳴いう二人のおばちゃんだった・・・。
1998年04月09日:19時38分14秒
菜稚 / Dr.李
 「そう、ご苦労様。」
 にっこり微笑む。
 「火傷しないように食べてね。」
 そう言って、碗に鍋のモノを注ぐ。
 
 一見すれば何でもない笑顔と言葉。
 だが、決して兄と姉にむけられるような表情ではなかった。
 どことなくつくりものめいた、張り付いた笑顔・・・。
1998年04月09日:18時48分16秒
情景補足 / ジョーカー
 男の傷口から血は滴り塞がる様子を見せない。そして傍らに転がる三つの屍。
 それからも流れ出る血潮。その場は息が詰まるほどの血の香に満たされていった。
1998年04月09日:18時38分44秒
暗がりの奥に座するもの / ジョーカー
 纏めらしきものが片方を狙い、残りは御簾をくぐり座した者に襲いかかる。
 其処にいた者は二十半ばの若者。簡素な衣に身を包み、逃げもせず構えもせず
 ただ刺客を待ち受ける。顔は闇に包まれ見ることは叶わない。
 唇の端が微笑んでいるように吊り上がっているのが僅かな灯りに見えた。
 
 鈍い音が響く。
 
 鋼が肉に食い込む音。命の灯が掻き消える音だ。それが立て続けに三つ。
 刺客達は息の根を止めたことを核心し、詰めていた息を吐く。
 だが
 
 「ただ…なんだ?」
 
 平然と口から滑り出る声。それは先程と変わらぬ男の声。
 脇から背まで突き抜けた刃が二本。脳天に食い込んだ刃が一本。
 いずれも致命傷…いや即死に値する一撃。だがそれを意に介さぬように
 男は刺さった刀を無造作に引き抜き、驚愕に凍り付く男達を打ち殺していく。
 赤子を殺すかのように容易く。
 
 鈍い音が三つ。重い物が床を打つ音が三つ。
 
 そして男の声。
 
 「ただ…なんだ?」
 
 と……
1998年04月09日:13時59分44秒
拝領 / ハリ=ハラ
「これは・・・」
 九郎の分まで在るとは思わなかったのか、さすがに驚いた表情をする。
「過分の賜り物、誠に有り難うございます。
 それでは、在りがたく頂戴いたしましょう。」
 膝の乗っけていた九郎を床に降ろす。
「さ、お前も受け取ってきなさい。」
 そう言って、軽く背中を押す。
 
 暫し、扇と叢雲の間で視線を行き来させていたものの、ちょこちょこと走って扇の所まで行く。
 
 扇の作りは、拵えと言い大きさと言い、九郎にぴったりしている。
 そっとそれを取り上げると、具合を試すかのようにひとさし舞を舞う。
「・・・・・・・・・・・・」
 どうやら気に入ったらしく、叢雲にぺこりと頭を下げるとまた鴉の元にかけてくる。
 
 鴉の方も、にじり出ると笛を取り上げる。
 材質は分からない。
 まあ、神奈備の賜り物が普通のものとは思えないが。
「“芸の対価”で御座いますか・・・
 それでは、一層の精進をせねばなりませんな。」
 
 笑みをもらしつつ、笛を懐に仕舞う。
 
「では、確かに頂戴いたしました。
 神奈備様には、どうかよしなにお伝えくださいませ。」
 そう言って深深と頭を下げると、後ろに下がる。
1998年04月09日:13時01分03秒
葉嬢 / 月夢
(森のものなら一目でわかるよ・・・・でも流れ?森の近所でごたごた起こして宵闇姉様が見過ごすわけないと思うけど)
 葉嬢がじっくり観察する、確かにただの人間ではないことはわかる、ほとんど勘での判断だが。
(うーーーん、でも関係ないんだよね・・・だったらそっちはそっちにまかして)
 いい加減なこと夥しい。
「ねえねえ、雷吼さん、話終わった?だったらそれかしてほしいんだけど」
1998年04月09日:01時23分56秒
少女(翠蘭) / Karma
 
 (ふむ、話を聞いてくれるか。まあ、そうでない場合でもなんとかなったがのう。)
 
 「話を聞いてくれるか、それはありがたい。」
 顔がほころんで、一瞬、童女のような顔になる。
 だが、表情はすぐに戻る。
 
 「少し所用で旅をする用事があってな。
 それゆえ街道を進んでいたのじゃが、急に幻を見せられてのう。
 少々惑わされてしまったのじゃよ。」
 少し自嘲気味に笑う。
 
 「さて、妾の話はこんなところじゃ。信じてくれるかや?」
 雷吼の目を見詰め、真剣な表情になって尋ねる。
 
 
1998年04月09日:01時12分23秒
雷吼 / ジョーカー
 両の手が素手であることを示し、尚かつ切っ先の間近まで近付く。
 喉笛と刃の間隔は二寸かそれとも一寸か。
 
 「良い度胸だ」
 
 この状況下で命を晒す覚悟。そして声も震えていない。よっぽどの馬鹿か
 それともそれだけの自信があるのか…目を見る限り後者だろう。
 だがそれでもその度胸は認めざるを得ない。
 
 「言ってみな。その話とやらを」
 
 刀を取り敢えず遠ざける。勿論抜き身のままではあるが話を聞く気にはなったようだ。
1998年04月09日:00時50分10秒
眼赤 / 蒼
>(眼赤、今の幻覚の中心になる物どれかわかる?)
> 念だけで眼赤に話しかける。
>(言いたいことあるんなら聞いたげるっていっちゃったのよ)
 【雷吼がさきほど拾った白いもの・・角の欠片が核と・・】
 【しかしヒメ、ここは森の中ではないのです。 せめて場が落ち着いてからにしてください。】
 【あの雷吼に刀を突き付けられている娘・・人ではないようです。そして森のものでもない。】
 こちらも念だけで送り返す。

 眼赤、葉嬢へ
 
1998年04月09日:00時12分08秒
少女(翠蘭) / Karma
 珠刀が突きつけられる。
 まあ、ありうる反応だ。
 これではい、そうですかと信用するなら愚か者だろう。
 
 「仕方あるまいな、ならばこれでどうじゃ。」
 両の手を袖から出し何も持ってないことを示す。
 次に切っ先が喉にくるように前に進む。
 
 「妾が信じてもらえぬなら、ひとおもいに喉を突くがよい。
 無論、それならばそれなりの抵抗はさせてもらうが。
 だが、妾の話を聞いてくれぬか?」
 
1998年04月09日:00時02分27秒
閃光 / Karma
 
 サクサクサク・・・・・・・
 森の中を歩いていく。
 
 少し行くと火が見える。
 そばには菜稚がいる。
 
 「ただいま。今日は来ないみたいだよ。」
 火京がずり落ちないように体を少し直す。
 
 「言いたいことはあるみたいだけど、取り合えず後にして。火京を起こしたくないから。」
 そういって、火京をそばの乾いた草の上に寝かせてから、自分も側に座る。
 
 「ところで、おなか空いたから食べてもいい?」
 鍋に手を伸ばそうとする。
 
1998年04月08日:23時58分17秒
届けられた物 / Ray
「丁寧なご挨拶痛み入ります。非礼の段は御容赦の程を。
 先の口上は主より言い遣った物でしたので、改めてご挨拶させて頂きます。
 私は、神奈備様の臣にて、叢雲と申します。」
 その場に腰を下すと、古式に則った礼を返す叢雲。その姿には一分の隙も無い。
 
「……っと、堅苦しい礼は此処までと致しましょう。」
 完璧な一礼の後、叢雲はそう言って肩の力を抜いて見せた。
「そちらのお二方も、お願いですから上衣を着て下さいませんか。
 何時までも女性にその様な格好をさせては居られませんので。」
 何処とも無く視線を彷徨わせながら、丁と丙の二人に話し掛ける。
 微かに朱を掃いた頬の辺りが、その内心を如実に顕わしているようだ。
 
「それでは、我が主よりお預かりした皆様宛の品々、どうかお受け取り下さい。」
 叢雲の懐から、幾つかの品が広げられる。
 鴉の前には、横笛と共に小さな扇が置かれた。
「その笛は『芸の対価』とか。扇の方は、お連れの方の分だそうです。」
 丁の前には、透き通る様に紅い勾玉が。丙の前にも、寸分違わぬ形の(但し、色彩だけは夜闇を切り取った様)それが置かれた。
「その二つは、一対の物との事ですので、併せてお納め下さい。
 それと……」
 傍らに立て掛けられていた、銃槍の残骸をそっと渡す。
「こちらは御父君へお届け下さい。
 但し、“この地にあり得べからざる物”のみは、当方で預からせて頂きますので、左様お伝え願います。」
 
 叢雲 より 第一陣各位へ
1998年04月08日:23時53分54秒
雷吼 / ジョーカー
 「これといった怪我はないが……」
 
 身体を打ち付けはした物の打撲程度で骨折などはしていない。
 少々痛むがその程度である。受け答えをする雷吼は些か困惑した様子だった。
 襲撃を受ける。それ事態は予想の範囲内だが、襲ってきたのが
 見たこともない七尺ほどもある人形であったこと。それを操っていた(?)のが
 年端も行かぬ―それこそ紫や葉嬢と同年代―少女であったこと。
 年端の行かぬ割には話し方や仕草が大人びていること。そしてあれだけの憎悪と殺気を
 放った相手が一転して謝罪をしてきていること…
 
 「全ては妾の失態じゃ、済まぬ。怪我などはしておらんかや?」
 
 その相手は雷吼に歩み寄りながらそうも言った。
 
 「そこで止まって貰おうか」
 
 雷吼は抜いた珠刀を少女に突き付ける。
 
 「此方としても、はいそうですかと言って信用するほどお人好しにはなれん」
 
 声は拒絶の微粒子を含んでいた。そして口を開きながらゆっくりと
 少女(とその人形)から葉嬢や紫、さのえを遮る位置に移動する。
 だがその背後ではこんな会話が交わされていた。
 
 「みょ・・・」
 「ん、紫どうしたの?」
 「だいじょーーぶ?ついでになにがどうしてどうなってんのよ?」
 「あー、びっくりした。ヒメちゃんいきなり叫ぶんだモノ。」
 「よくわかんないけど、ヒメちゃんが倒れて、いやな空気がどどーんって感じて、
 そしたらさのえと眼赤が気をつけろっていって、
 おっちゃんがあのおばちゃんにどかぁんてああなったの。」
 「???」
 「・・・・・?待ってちょっとまとめさせて」
 「・・・・そういうことなのね」
 「まあ、細かいことはおいといて」
 
 緊張感の無い事夥しい。真後ろで漫才をされてはさすがに
 刀を握る力の抜けそうな雷吼だった。
1998年04月08日:19時21分38秒
菜稚 / Dr.李
 ことこと・・。
 鍋が煮えている。
 火の前に座ってるのは菜稚。
 鍋の中はお粥ともおじやとも分からぬものがあった。
 持ち合わせの食料を適当に鍋にした。
 そんな感じの料理で、
 菜稚が唯一作れる料理だった。
 
 「・・・帰ってきたわね・・・。」
 ぼうっと火を見ながら、一人つぶやく。
1998年04月08日:00時11分32秒
閃光 / Karma
 
 「火京、何か言った?」
 つぶやきを聞き取れなくて、軽く聞く。
 
 答えが無い。
 かわりに聞こえるのは火京の寝息。
 遊び疲れてしまったのだろうか。
 
 「寝ちゃったのか・・・・」
 
 火京を起こさないように、ゆっくりと野営地の方に歩いてゆく・・・・
 
 
#狂兄いへ、火京寝せちゃったけどいいよね(笑)<事後承諾
1998年04月07日:22時42分28秒
火京 / 狂兵
 「・・・・このまま、こなかったらいいのに・・・・」
 
 ぽつりとつぶやく。聞こえるか聞こえないか。そんな小さな声だった。
 
 「このまま、ずっと、閃光と巳鏡と菜稚と、みんなで暮らせたらいいのにね・・・」
 
 優しい時間は流れていく・・・。
 
 「閃光っていい匂いがするね」
 
 鼻をくすんと鳴らしながら、火京が言った。
 
 「お母さんってこうゆう感じなのかなあ・・・・」
 
 
1998年04月07日:13時27分43秒
はて? / 月夢
「???」
 紫の説明を聞くと、上を向き、下を向き、横を向き、最後に頭を抱える葉嬢。
「・・・・・?待ってちょっとまとめさせて」
 今の説明をどうやってまとめる気かわからないが葉嬢が考える。
「・・・・そういうことなのね」
 ほんの数秒で考えることを放棄するとぽんと紫の肩に手をおいていい加減な返事をする。
「まあ、細かいことはおいといて」
 全然細かくはない。
(眼赤、今の幻覚の中心になる物どれかわかる?)
 念だけで眼赤に話しかける。
(言いたいことあるんなら聞いたげるっていっちゃったのよ)
1998年04月07日:00時37分16秒
閃光 / karma
 
 ちょっと悩む。火京のいつもの調子と違うからだ。
 でもすぐにまた微笑んで言う。
 
 「いいよ。」
 
 そういってから荷物をずらし、火京をおぶって歩き出す。
 
 「そろそろ、日が暮れるね。今日はこないみたいだね、火京。」
 そんな事をなんともなしに呟く。
 
1998年04月07日:00時31分24秒
火京 / 狂兵
 「閃光。おんぶして」
 
 じっと見つめる火京。・・・・いつものわがままでは無い。純粋に、願いだった。
 
 
 
 
1998年04月07日:00時24分11秒
閃光 / Karma
 
 「どうしたの?元気ないみたいだけど。」
 火京の顔を心配そうに見る。
 「そんな顔するなんていつもの火京らしくないじゃん。どこか具合でも悪いの?」
 不安げに聞く。
 
 
 かつての自分と同じような目を火京がしているから・・・・
 
1998年04月07日:00時20分56秒
ごめん / 狂兵
二重で書いちゃった(笑)ごめんね
1998年04月07日:00時19分20秒
火京 / 狂兵
 「・・・・うん・・・・」
 
 元気の無い声で答える。
 
 
1998年04月07日:00時19分11秒
火京 / 狂兵
 「・・・・うん・・・・」
 
 元気の無い声で答える。
 
 
1998年04月06日:23時46分03秒
閃光 / Karma
 
 「うん、帰ろうか。」
 しがみついてくる火京を抱き上げて言う。
 「あんまり遅いと菜稚まで心配しだすもんね。」
 微笑みながら、少し冗談めかしたように言う。
 
 
1998年04月06日:23時36分05秒
帰宅 / 狂兵
 「じゃあな」
 「ばいばい」
 「またね」
 「カラスが鳴くからかーえろ」
 
 思い思いの別れの言葉と共に、子供達が帰途につく。
 
 夕暮れ時。時間は誰の元でも平等に流れる。その法則に逆らう事の出来る者はいない。
 
 子供達が去っていく中。残ったのは一人。
 火京だけ。
 
 「・・・・・・・・・・・・」
 
 最後の一人の背中を無言で見送ると、寂しさがぎゅっと、胸を締め付ける。
 こんな時、いつも、火京はやり場のない憤りを感じる。
 
 (普通の子供でいたかった・・・・)
 
 確かに、食べる物にも困らないし、周りの大人は自分達の言うことを聞いてくれる。
 衣食住はおろか、地位も名誉も金も、全てが約束されている生活・・・・。
 
 しかし、それがなんになるというのか?
 
 (わたしは・・・・・捨てられた子なんだ・・・・・)
 
 
 普通の子供達が普通に得る事の出来る幸せ。その幸せを与える事なく、火京を捨てた両親。
 
 本当に、火京は捨てられたのか?その事に解答を出すことは出来ないが、
 少なくとも、火京にとっては、
 
 自分は、両親からも、普通の社会からも、拒絶された存在なのだ。
 
 「・・・・・・・・・・・・・」
 
 黙って、閃光にしがみつく火京。
 
 そして
 
 
 「帰る」
 
 
 消え入りそうな声で、ぽつりとつぶやいた
 
1998年04月06日:21時32分35秒
/ Dr.李
 「勝手にはいってくるな!!」
 きーん いきなり耳元に葉嬢の叫びが炸裂する!
 
 「みょ・・・」
 くらっ!
 おもわず跪く紫。
 「ん、紫どうしたの?」
 まだ耳がつーんとなっている。
 「だいじょーーぶ?ついでになにがどうしてどうなってんのよ?」
 頭をふりふり、紫が立ち上がる。
 「あー、びっくりした。ヒメちゃんいきなり叫ぶんだモノ。」
 きょろきょろ見渡す葉嬢に言う。
 「よくわかんないけど、ヒメちゃんが倒れて、いやな空気がどどーんって感じて、
 そしたらさのえと眼赤が気をつけろっていって、
 おっちゃんがあのおばちゃんにどかぁんてああなったの。」
 一生懸命説明する。
 通じるかどうかは別にして。
 
1998年04月06日:13時38分20秒
葉嬢 / 月夢
(まったく・・・なんだって・・・)
 意識の奥底に沈む葉嬢の前で繰り返される光景、ともすれば飲み込まれそうにもなるが、そこは強い自我・・・というかわがままな性格のために・・・葉嬢は主導権を譲り渡したりはしない。
(・・・・・・ああ、もう、言いたいことがあれば聞いてあげるから、だから・・・)
 すっと葉嬢が大きく息を吸い込む。
「勝手に入ってくるな!!」
 大声で叫ぶと同時に葉嬢が目を覚ます。
「つっ・・・ったく不意打ちするんじゃないわよ・・・」
 頭を振りながら葉嬢が身を起こす。
「ん?紫どうしたの?」
 横をみると紫が耳を押さえて座っている、葉嬢を支える姿勢でいたために思いっきり近距離で叫ばれることになったためである。
「だいじょーーぶ?ついでになにがどうしてどうなってんのよ?」
 起きたはいいが現状がつかめずに葉嬢はあたりをきょろきょろ見渡してたずねる。
1998年04月05日:00時04分36秒
閃光 / Karma
 「ふぅ」
 軽く息を吐く。
 火京と宿場町の子供たちを見て一息。
 
 (あんまり目立つといけないんじゃなかったかなぁ?)
 そんな事を考えながら、子供たちを見て微笑む。
 
 (まあ、いいか)
 (いざという時には火京一人守ればいいんだしね。)
 (あの時みたいなことはもう・・・・・・)
 閃光の顔が暗くなる。
 
 「おっと。」
 すぐにもとの顔に表情が戻る。
 軽く背伸びをして、また子供たちを見つめる。
 
 
 「ジャラリ」
 背嚢の中で鎖の音がする・・・・
 
1998年04月04日:15時14分03秒
家来 / 狂兵
 「なんだとお!もういっぺん意ってみろ」
 
 大柄な少年が、見下ろすようにして、かたわらに立っている少女に言った。
 普通の子供なら、怖くて何も言えなくなるような、そんなこわいもののある言い方だった。
 
 「だから、今日から、アタシがあんた達を家来にしてやるって、言ってんのよ」
 
 全く恐れた風も無く、かたわらにいた少女、火京が言った。
 
 「オレに勝ってから言いやがれ!」
 
 少年はそう叫ぶと、火京に向かって拳を振りおろした。 ・ 
 ・
 ・
 ・
 ・
 ・
「今日から、あたしがあんた達の親分。いいわね」
 
 目の周りに、青いあざを作った火京が、目の前にいる子供達に向かって言った。
 背格好、年齢、性別、様々な子供達がいる。いずれも、この宿場町に住む、子供だ。
  
 「ちっくしょう!オレも男だ。家来になってやらあ!」
 
 中でも、とりわけ体の大きな少年が、火京に向かって言った。
 この少年も、体の様々な場所に、引っ掻き傷や、あざが出来ている。
 年齢は火京より、1つ2つ下だろうか?体格こそ火京に勝るものの、その目は、より子供らしかった。
 
 「他の連中も文句無いわね!」
 
 周りを見回してみるが、特に反論のある者はいないようだった。
 
 「よーし、それじゃあ鬼ごっこでもやるぞ!」
 
 火京が元気良く叫んだ
 
 「お、おー」
 
 「元気ないぞ!そうゆう時は、おーーー!!!でしょ!」
 
 「おーー!!」
 
 「よっし!みんな行くぞお!」
 
 「おーーーー!!!!」
 
 
 閃光の見守る中、子供達の追いかけっこが始まった。
 
1998年04月04日:01時41分19秒
少女(翠蘭) / Karma
 
 『糸』をすばやく操り、『天仙』の動きを止める。
 力を完全に逃がしきれなかったのか男の体が宙を飛ぶのが見える。
 
 「すまぬっ!大事無いかっ?」
 
 男の方に歩み寄る。
 両の袖のなかに手はかくしてあるがこれは用心のためだろう。
 
 「全ては妾の失態じゃ、済まぬ。怪我などはしておらんかや?」
 
 心配そうな目で尋ねる。
 
 
#翠蘭より雷吼へ
1998年04月04日:01時40分49秒
闇の奥で笑うもの / 蒼
 御廉の前に座る影のような男が口を開く。
 「仕事については・・・とくに。ただ・・・・・」
 すとん。
 いくつかの人影が現われ御廉の周囲と男を囲む。
 男の横に立ったのは纏めらしき人物、手には刀を握り男の喉元へ当てている。
 「動くな・・・・。」
 陳腐な台詞、だがそれも殺気と共に放たれたとなると・・・
 だが、刀を喉元へ突き付けられているにもかかわらず男はまるで動じた様が無い。
 いや、よく見れば震えて・・・いや低く忍び笑いを漏らしているのだ・・・・・。
 「動くな・・か。まったく笑わせてくれる。シノビであれば声をかける前に殺しておけ。」
 男はもはや笑い声を隠そうともせずに喋る。彼を挑発するかのように。
 「なにぃ!望み通り殺してくれるわ。おい貴様らなにをぼさっとしているさっさと標的を片づけんか!」
 いきり立つのを見て男はますますおかしそうに笑う。
 「ほほぅ?俺を殺す?まあ能無しがいくら揃っても無駄なことだ。貴様らの仕事はすでに失敗している。とっとと消えろ。」
 「黙れ!」
 彼は首筋に当てた刀を引く・・・するとあっけなく男の首が落ち、そして爆発する。
 「影分身だと?いつのまに変わったというのだ?」
 そこに背後から声が掛る。
 「最初っから。」
 そして首が一つ落ちた。

 その間、御廉を囲んだ者たちが眺めていたわけではない。
 御廉を蹴飛ばし、中に居る者へ切りかかる。
 それを男はなぜか薄らと笑いながら見ていた・・・・

 巌流のシノビ「○○」
1998年04月04日:01時31分02秒
僥倖 / ジョーカー
 それは僥倖が大部分を占めていた。雷吼が致命傷を受けずに済んだのは。
 雷吼は与り知らぬ事だが翠蘭が、正確には天仙が斬り付けたのは
 翠蘭の目に映った幻。自明の理だが当然、雷吼の位置とは正確には一致しない。
 
 七尺を超える身の丈の人形、天仙。それが薙ぎ払った長巻きは
 まず翠蘭が力を逃がしたことにより勢いを減じ、そして辛うじて雷吼が
 構えた護り刀を激しく撃った。その二つの僥倖が無くば如何に雷吼と言えど
 致命傷は免れ得なかっただろう。だが、それでも身体は軽く数間を飛び
 雷吼は立木に激しく身体を打ち付けた。
 
 「ぐ…げほっげほっ、敵か!?」
 
 しきりに咳き込みながら護り刀を捨て、珠刀を抜き放つ雷吼だった。
 
 雷吼  翠蘭に向かって
1998年04月04日:01時13分17秒
少女 / Karma
 
 『天仙』を操り、影に斬りつける。
 渾身の一撃を込めて。
 
 
 影が姿を変える。
 周囲の状況もまた、変わりつつある。
 あるべき姿、普段と代わり映えのない街道沿いの風景に・・・・
 
 
 影のいたところにいるのは・・・・・・
 
 一人の男。
 明らかに『あの者』とは違う・・・・・
 
 (いけないっ!)
 とっさに『糸』を手繰り寄せ、力を逃がす。
 見知らぬものを傷つけるわけにはいかぬから。
 
 しかし、完全には止めきれない。
 いくらかの力は残ってしまう・・・人を殺せるほどには・・・・
 
 「くっ!!」
 
 
 
#雷吼へ
1998年04月04日:01時00分44秒
眼赤 / 蒼
 ・・・・・・・違う。
 飛び出した先は霧に包まれていた。
 暫く前には無かった。これも幻か?
 そして霧の中に村が現われる・・そして惨劇。
 「ち、まだ残ってたかよ・・・・・」
 しばらくするとそれも消える。
 そして、あたりを見回すとヒメが倒れ、ムラサキが支えている。
 さのえはあたりを警戒しているようだ。
 雷吼は・・・道祖神の前で何やら探している・・・・
 「!」
 殺気を纏った何かが雷吼に襲いかかる。

 「雷吼!ぼさっとするな!」

 眼赤、雷吼へ
1998年04月04日:00時51分49秒
眼赤 / 蒼
 「ヒメ、御気をしっかり!周りからどんなもの感じようとヒメはヒメ以外のものにはなれませんぞ!」
 思わず声が出る。
 ・・・・・・殺気?だがこちらではない?
 「ムラサキ!ヒメを守れ。俺はあたりを探る!雷吼にさのえ、二人を見といてくれ!」
 言うが早いかどこかへ飛び出して行く。

 眼赤。葉嬢とムラサキへ
1998年04月04日:00時46分46秒
情景そして不覚 / ジョーカー
 目の前で上演される光景。
 それは雷吼の心をいたく刺激した。
 その光景は姉が亡くなったあの日の光景と本質的に同じ物だったからだ。
 惨劇を止めようと刀を抜いたが、刃は風景を幻をすり抜けるだけ。
 ちょうど能を見ているような物だ。話の流れで何が起ころうと観客には話に関わる術は無い。
 たとえ現実ではないのだと理解しても……心の痛みは何ら変わる物ではない。
 
 (くっ…なんだこれは…!誰が見せている?)
 
 歯を食いしばり、爪を掌に突き立てながらそんな疑問を抱く。
 これは変化だ。昨日までの雷吼だったらこのようなことを考える余裕は
 欠片も無かったに違いない。多少なりとも整理が付いたからこその余裕だろう。
 見回してみるとさのえや紫。葉嬢、眼赤の姿は見当たらない。
 だが気配は感じ取ることが出来る。恐らくこの幻に呑み込まれているのだろう。
 だが雷吼本人が何ら悪影響を被っていない事から少なくとも見せている者に
 悪意は無いことが分かる。円環に陥った幻から視線を引き剥がし、周囲に注意を払う。
 
 オォォォン、オォォォォォン
 
 すると雷吼は幻とは別の、異質な唸りを耳に捉えた。
 
 (場所は…近い。…?)
 
 その唸りに集中すると、唸りに同期した微振動を感じる。
 
 (……こいつか)
 
 振動と唸りを辿ると腰に差した護り刀に行き着いた。
 手に取るとはっきりと刃が鳴いているのが分かる。鞘から抜いてみると
 その鋼とも石ともつかぬ、不思議な刀身は銀に近い色の燐光を放っていた。
 
 「お前がやったのか?」
 
 神狼の角より削り出された刀、姉の形見に向かって雷吼は人に対するように話し掛ける。
 返事を期待したわけではない。ただなんとなく聞いてみたのだ。
 
 ワ……ガ…ァ……ゥ
 
 何かが聞こえたような気がする。それも音ではなく“声”のような。
 だがそれはあまりにもか細く、そして不明瞭で聞き取ることは不可能だった。
 あるいは空耳だったかと思いそうな程に。
 
 「聞こえない…」
 
 もう一度言ってくれ。そう続けようとした時だった。幻が白く染まっていったのは。
 辺りを見回した雷吼が目にしたのは消えゆく、祇王と琥白の姿だけだった。
 
 幻が晴れると、周りにはほぼ先程と同じようにさのえ達が立っていた。
 皆一様に今の出来事に当惑しているようだが、特に怪我等は無い様だった。
 すると手の中で護り刀が動き、ある方向を指し示す。そちらを見ると
 苔生した道祖神が道端に鎮座していた。
 
 「其処に何かあるのか?」
 
 呟いて、歩み寄る。幾つか供え物がしてある中で雷吼の目を引いた物があった。
 
 「これは……角?」
 
 半ばから折れた、それも恐らくは子供の物であろう角。
 それに気を取られていたせいだろう。膨れ上がる殺気に、急接近する危険に気付くのが遅れる。
 雷吼に出来たのは辛うじて護り刀を胸の前で構えることだけだった。
1998年04月03日:22時29分49秒
菜稚 / Dr.李
 せき込む巳鏡の背を優しくさする。
 「・・・そんな、お兄さま・・・。」
 その瞳は驚くほどに優しい。
 「この世の唯一無二の肉親ですもの。
 心配するなと言われても心配してしまいます。」
 ゆっくりと背をさすり続ける。
 「・・・・さ、お兄さまはヨロイに入っててください。風に当たりすぎたようですし。」
1998年04月03日:22時21分16秒
陰陽 / ハリ=ハラ
「??????」
 九郎は、立て続けに起きた変化に付いて行けないらしい。
 鴉のしがみついたまま、きょろきょろと落ち着き無く視線を泳がせている。
 
(まあ、無理も無いだろう・・・)
 すっと持ち上げて、膝の上に抱きかかえる。
 そして、ゆっくりゆっくり髪を撫でる。
 
(それにしても・・・)
 似ていると言うべきだろうか?
 
 丁と丙を見る。
 
 丁が陽。
 丙が陰。
 
 丁は言った。
 「このものは我が半身・・・」
 
 丙は言った。
 「私のことは影とお思いください。」
 
(そう言えば・・・)
 あの時に己は言ったのだったな・・・
 『・・・は、我が半身。よくもそれを・・・』
 
 膝の上に座っている九郎を見る。
 幼く、無邪気な姉を。 
 
(その所為だろうか?)
 何か予感が在ったのか?
 確かに、仕事の上での事もあった。
 だが、知らせるほどの事でもなかったはずだ。
 
 口元に、軽く笑みが浮かぶ。
(考えても、せんの無い事だな。)
 何も、深く考えようとする事はあるまい。
 単に気が向いただけだ。
 別に、他にどうと言う事も無かろう。
 
「わざわざの御立ちより、誠に有り難う御座います。
 礼節を弁えぬ下賎のものゆえ、非礼はお許しのほどを・・・。」
 
 そう言って、叢雲に軽く頭を下げる。
1998年04月03日:20時44分16秒
劣等感 / せりざわ
「大丈夫ですか、今薬を」
 菜稚が背嚢から薬を取り出す。 「ぐふぅ!ごほっ!ごほっ!ごほっ!ごほっ!」
 巳鏡の脆弱な体に、長時間の張り込みは辛い。
 しばらくして、咳が落ち着いて、菜稚が差し出した薬を受け取る。
 「・・・ごめんね、、、菜稚、、、僕が、弱いばっかりに、、、、
 姉さんだけじゃなくって、僕のことでも心配かけちゃって、、ごめんね、、ごめんね、、、」
1998年04月03日:11時28分36秒
表と裏。そして丁と丙 / 夜光
 「ここまでの道のり大儀でございましたね。森からここまではやはり距離がありますから」
  そのかんばせに浮かぶのは微笑。どこともつかぬはるけき彼方より来たりし者の微笑。
  心なき心を写せし鏡の色。
 「縁ゆかり少なき私たちに贈り物していただくとは感謝の意を表させていただきます」
  上着をはだけ薄衣一枚の姿となる。そして手を目前につくと深々と頭を下げ礼をとる。
  上着をはだけたのは全ての隠し武器を持っていないことをしめすため。死と隣り合わせで
 生きてきた彼女にとっては最高位の礼を示すためのもの。けれども他のものから見ればそれ
 はだいぶ奇妙なものとみえる事だろう。
 「【養父】から聴いておりましたが実際にお会いするとは思いもよりませんでしたので」
  顔を上げ極上の笑みを浮かべる。その格好以外は完璧な礼法の中にある。
 
 「【養父】の心にとどめられるほどのお方なれば我も影にとどまるわけにはいきますまい」
  それは彼女の影の中から聞こえてきた。影が人になる。それはあやかしの技か?
 「このような姿で失礼いたします。私のことは影とお思いください。今この場にあるのは
  幻と....」
  鎖帷子と薄衣のみのその姿、けれどもそこに艶っぽさは感じられない研ぎ澄まされすぎた
 刃独特のもろさとふれれば全てを切り裂くような痛みが感じられるのみ。
 「丙。でてくることの意味は解っているのですよね?」
  それは娘を心配する母の声。妹を心配する姉の声。
 「解っていますとも。丁」
  それは恋する人を見る目。それは大事な宝物を見る目。
 「ならば良いのです」
  そっと目を伏せて体を一度起こす。
 「このものは我が半身。丙ともうします」
  そう、あたりの者たちに彼女の事を示す。丙は片膝を憑いた姿でそっと
 頭をたれた。 
 
 丁 丙 より
1998年04月03日:09時27分41秒
鈍色の空 / 夜光
  天空は全ての光を大地に授けることはなかった。月の光も陽の光もここには存在しない。
 空はうっすらとした鈍色の何かに覆われていた。
 「また余計な事をするものです」
 
  声は闇よりも濃い光の中から聞こえてきた。
 
 「証明するのは時間。我々は見守る以外に道は無し」
 
  声は光よりも明るい闇から聞こえてきた。
 
 「この道の行く末とやらには興味はつきませぬが...彼らはどこまであがくのでしょうね」
 
  その声には微妙な笑みが含まれていた。
 
 「どちらにしろ我らの所まで続いている事はないでしょうな」
 
  その声には深い慈悲と哀しみが宿っていた。
 
 「見えすぎる者と見えぬ者の舞踊。とくと拝見いたしましょうか」
 
  どこともしれぬ鈍色の天空の下で二人の小さな笑みがあたりを満たしていた。
1998年04月03日:00時50分05秒
暗がりの奥で / ジョーカー
 その夜。月は無かった。新月ではない。だが厚く雲が垂れ込め、月光を遮り星をも覆い隠した。
 闇に満ちた地上のどこか。そこで二人の人物が対面していた。
 
 「……報酬及び雇う人員数は先程述べた通りだ。期限は…それも言ったか。
 それまで私の耳目となって貰う。何か聞きたいことはあるか?」
 
 闇の中から声が響く。声から判断して齢は…壮年の男性。
 人を使う事に慣れた声だ。滲み出る威厳は隠しようもない。
 だがそれでいて傲慢さは感じさせない不思議な魅力を湛えた声だった。
 今、二人を隔てているのは闇だが、仮に灯りがあったところで
 お互いの顔を目にする事は叶わないだろう。闇ばかりでなく
 御簾が二人の間を遮っていた。
1998年04月02日:06時49分38秒
「接近」 / みだれかわ枕
 
「なに!?」
 
 今見えたものは、何だったのか。さのえには、判断のつけようがなかった。
 意味のあるようにも見えるし、意味のないようにも見える。
 だが、どうやらここにいる全員に見えたことは、たしからしい。
 背中にある八連斬甲刀の柄を握り、いつでも抜けるようにする。体が、自然とそう判断したのだ。
 と、その時、葉嬢が何か呟き、崩れ落ちる。
「お、おい、くそガキ!? どうした、おいっ?」
 紫が彼女を受け止める。どうやら、単に気絶しただけのように見えた。先ほど見えたものが、原因なのだろうか。
「……くそっ。一体何なんだよ」
 悪態。
「なにか・・・くる!」
 紫がそう叫ぶ。
「へぇ。分かるのか? ……よし、チビ助、いや、ムラサキ。あんた、その娘のそば、離れるなよ」
 紫の殺気を感じて、さのえは呼び方を訂正した。
 そして、生唾を飲みこむ。
「形のあるもんなら、あたいが、たたっ斬ってやる」
 形のないものは斬れない。今までは、森羅万象すべてのものが斬れると思っていたのだが。
 
 
 さのえから、紫へ。
 
 
 紫に呼びかけたのって、外伝も含めて、初めてじゃないだろうか?(笑)
1998年04月01日:20時34分25秒
紫とムラサキ / Dr.李
 「何?」
 葉嬢のうめきに反応する。
 「これは?」
 過去の平穏、惨劇、破滅、そして終焉・・・
 その現世への回帰の刹那。
 紫はムラサキへと変わった。
 まごうことなき、殺気・・・。
 腕に葉嬢を受け止め、
 静かに瞳が金の光を帯びる。
 
 「なにか・・・くる!」
1998年04月01日:14時13分12秒
葉嬢 / 月夢
「つっ・・・・」
 幻、そこにあるはずのない時の流れに翻弄された瞬間、葉嬢が頭を抑えてうずくまる。
「きっつ・・・・」
 妖気や鬼気とは多少違うとはいえどその空間に残された多量の想いは葉嬢の鋭い知覚には痛みすら伴うものとなっていった。
「・・はあ、はあ・・・・」
 顔を真っ青にして葉嬢が荒い息をつく、森の中、声に出さずに直接念で会話をする相手がざらにいる環境で育った葉嬢はその手のことへの知覚力が強い、逆に言えば防備が緩く、声を拾いやすくなってしまっているのだ。
(葉嬢様、いいですか、自分の感覚を鋭くすると言うことは相手につけこむ隙間をつくってやるということでもあります、時と場合を考えて使いませんとけがをしますよ)
 読心など精神的な妖術を教わっていたときに聞いた鈴鳴の言葉が思い出される。
(ああ・・・・そうだった・・・そんなこと言ってたっけ・・・・)
 朦朧とする意識の中でそんなことを考える、葉嬢に敵意を持つ物などいない森の中では葉嬢の心は声を聞き漏らさないように常に開かれていた。
「ここ・・森じゃないよね・・・・」
(・・・・・これ、現実の外なんだね・・・・・・)
 そんなことを最後に考えて、葉嬢はその場に崩れ落ちた。
 
 ということで葉嬢おやすみです、しんじゃいないのでご安心を、まあ、把握するデータ量が多すぎたってことで(笑)
1998年04月01日:00時47分53秒
少女 / Karma
 「むぅ?」
 奇妙な気配に馬を止める。
 
 
 世界が色褪せる
 
 
 色鮮やかに映るは奇妙な幻。
 過ぎ去りし過去の欠片。
 妖しの民のまほろばか。
 
 
 幻の時は流れて夜になる。
 まほろばは崩れ、骸が転がる。
 色鮮やかな幻の終わり
 
 その情景が彼女には別の姿に映った。
 
 焼け落ちる里。
 崩れゆく骸。
 その中にて笑う一つの影。
 楽園の終わりの情景
 
 
 「おのれ、何やつじゃ!妾の心の内をえぐる愚か者はっ!!」
 答えぬことがわかっていれども叫ばずにはいられない。
 彼女の一番奥底の傷に触れる輩がいるからには。
 
 
 幻が姿を変えつつある。
 中心にいた影がこちらに振り向きつつある。
 誰なのかはすでにわかっている。
 それでも見たくはない。
 彼女の幸せな時を砕いたもの。
 彼女のもっとも憎く・・・愛しいモノの顔など。
 影が振り向く・・・体を緋に染めて・・・・・
 
 
 
 「か、ら、すぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」
 手元の『糸』を手繰り寄せ、影を殺めんとする。
 天馬にのせしつづらより影が現れて、幻に斬りかかる。
 
 
 ポタリ
 
 
 彼女の足元に血涙がおちる。
 
1998年03月31日:23時51分00秒
夢の残滓 / ジョーカー
 「……おっちゃんと、おば………ねえちゃんはなんて呼べばいいの?」
 「なんかいい呼び方ない?…呼び捨てでもいいんならそれでもいいんだけど」
 
 紫も葉嬢も二人をどう呼んだらいいかで戸惑っているようだ。
 途方に暮れたと言ってはなんだがどうした物かといった風情だ。
 
 「ふむ…」
 
 雷吼も思案顔だ。本人としては呼び捨てだろうが何だろうが構いはしないのだが
 役を振った以上、不自然な呼び方では困る。さりとて不慣れな者達に
 無理をさせるわけにもいかない。要求を高くすれば容易く化けの皮が剥がれてしまう。
 雷吼の心中では天秤がゆらりゆらりと揺れ動いていた。
 
 「そうだな…紫はそれこそ『おっちゃん』、『お姉ちゃん』という呼び方で構わないだろう。
 俺は形としては叔父になるわけだし、実際に歳も一回り程違う。さのえが何故『お姉ちゃん』なのかは
 『女心』と言えば大概の連中も納得するだろうしな」
 
 一言一言確認していくように口にする雷吼。
 ―後半は多少茶化していたが―
 
 「葉嬢に関しては…しっくり来る来ないと言われると俺にもなんと呼んで貰えればいいか
 検討が付かない。俺個人としてみれば呼び捨てでも一向に構わないが
 傍目には少々不自然だからな」
 
 呼び名としては『雷吼さん』、『お姉ちゃん』辺りが無難なのだろう。
 さん付けなのはまだ慣れて無いと言うことで、説明は付く。
 森で葉嬢が宵闇を…姉様と呼んでいたのは覚えているが葉嬢の活発な外見からは
 そのような丁寧な呼び方は連想が難しい。だがしっくりこないと言われると
 如何ともし難いのだ。元より急造の役振りだ。多少の齟齬が生じるのは
 必然とも言えるのだが。ともあれ、一連の思考を整理して説明した時だった。
 
 世界が凍り付いた
 
 一瞬、全ての音が絶え視界の全てが灰色に染まる。色が戻った時、世界が動き出した時
 其処は既に先程の街道ではあり得なかった。
 
 平穏、ささやかな幸福
 
 其処はどこか谷間の村。子供達が戯れ、大人達は野良仕事に精を出す、そんな平凡な村。
 だがどこか人の村とは違う。違和感の正体は村人達。彼らは「人」では無かった。
 だが「オニ」の村ともどこか違う。足して二で割ったような不思議な村だった。
 
 無心に遊ぶ子供達が立ち竦む一行の身体をすり抜けていく。
 声が聞こえ、姿も目に映るというのに。
 
 惨劇、狩る者と狩られるもの
 
 風景が闇に染まり、いつしか辺りは夜となっている。だが月明かりと星の光では
 到底照らし出せないほどに闇は濃い。濃いはずだった。しかし何故お互いの顔が見えるのか。
 何故、それは紅く緋く染まって見えるのか。
 
 火に包まれ焼け落ちていく質素な家々。その隙間から見える逃げまどう人々。
 そしてそれを襲う者達。地面に打ち捨てられた亡骸はすべからく胸が割られ抉られている。
 だがそれも火に包まれ荼毘に付されていく。助けようと延ばした手は空を切り
 報いを受けさせようと抜いた刀は何者も捉えられない。そう…誰も、何者も。
 
 廃墟、偽りの村
 
 村は滅びたはずだった。弔う者も無く、生き延びたものも無く。
 だが村人の無念が未練が…諸々の物が夢を生み出す。閉じられた夢を。
 それは二つの時を何度も何度も繰り返した。まるで迷子のように
 行くべき所を知らぬかのように。何度も何度も…
 
 終焉、二人の来訪者
 
 村を訪れる者達がいる。それは一行の見知った者達。無念を憎悪を怨念を露わに
 幽鬼達は彼らに群がる。舞いを舞う祇王。調べを奏でる琥白。
 やがて全ては光の海に沈み込んでいった………
 
 現世への回帰
 
 光が消えた時、辺りは元の街道脇に戻っていた。彼らの主観では
 数ヶ月にも数年にも感じられたが実際には数分も経っていないようだ。
 太陽の位置が全く変わっていない。もしかすると刹那の間の事だったのかも知れない。
 戸惑いを隠せぬ彼らの前には道祖神がその苔生した姿を晒していた……
1998年03月31日:22時47分36秒
駆鳳 / 蒼
 ・・・・・時は戻らない、だから・・・
 その時、窓辺からバサッという何かを切裂くような音がした。
 振り向くとそこにはヨロイ鉢金をつけた少年・・叢雲。
 叢雲は周りの反応もまたずにとうとうと口上を述べる。
 わざわざ使者まで立てての神奈備様からの贈り物・・・並大抵の代物ではあるまい。
 「叢雲殿、すまないが任の間にてこの姿で失礼させて頂こう。
  先ほどちょっとした騒ぎがあってな、少し興奮してしまっている。多少の無礼は見逃してもらおうか。」
 普段の眼赤(駆鳳)と少し違う声、若い青年のような・・・
 と、急に鴉と丁に向く。
 「挨拶と礼ぐらいしておけ、神奈備様が使者を立ててまでひとに物を送るなどそうそうあることではない。」
 ふむ、そういえば・・
 「叢雲殿、任務を第一に考えるのは良いが。彼らにもう少しわかり易い様に説明してやってはくれないか。
  彼らに叢雲殿が神奈備様からの御使者であることを気付けというのは酷というもの。
  何せ、森に居たのは長くて一日足らずだからの。」

 駆鳳、叢雲に対して
1998年03月31日:21時46分45秒
窓辺から / Ray
 バサッ
 外に向かって開け放たれた窓辺から、不意に鳥の羽ばたきにも似た音が響き渡った。
 
「誠に申し訳ありませんが、推参仕ります。」
 窓辺にちょこんと腰掛けた少年が、言葉と共に微笑みを浮かべ、一礼する。つい半瞬前には確かに、そこには誰も居なかった筈だが。
 狩衣姿のその少年からは、一見して育ちの良さが伺えた。ヨロイ鉢金を着けた中性的な容貌は、何処かの大身の領主の子弟と言っても通りそうだ。
 但し、それが見かけだけの事であるのは、その唐突な現れ方からも容易く理解出来る。それは疑い無く『あやかしのもの』であった。
 
 傍らの、器用に立て掛けられた銃槍の残骸を軽く押さえつつ、その“モノ”は使いの口上を口にした。
「我が主より、方々に引き出物をお預かりして居ります。
 心ばかりの品ではございますが、どうかお受け取り頂けますよう、お願い申し上げます。」
 慇懃な物腰と言い、多少古めかしい持って回った口調と言い、その“モノ”の言う『主』が誰を指すかは、説明の必要すら無かったであろう。
 自らを「時の傍観者」と呼んで憚らぬ大妖が懐刀に託すは、果たして如何なる『引き出物』であるのか……。
 
 叢雲 より 第一陣各位 へ
 
#予告して居りました『赤帽さん』の登場です。(笑)
1998年03月31日:17時47分14秒
算段済み / タイガ
 「双我宗の本来の姿を知って、どうにかしてやろうというものはいないと思いますし、
  わざわざ双我宗を探すよりそこらの鬼を狩るほうが手軽でしょうからね
  それに、信じてもらうには、まずこちらが信じてやるべきでしょう?」
 灼戒の呟きに微笑を浮かべて答える。
 
 異端陰陽師「相模」より「灼戒」へ
1998年03月31日:17時36分28秒
灼戒 / 蒼
 相模の話をわかったのかわからなにのかいちいち肯きながら話を聞いていた灼戒だが、聞き終わると小首をかしげて一言。
 「でも、さがみ。灼戒と然無も他のものだぞ。はなしていーのか?」

 灼戒、相模への呟き
1998年03月31日:17時26分04秒
双我宗とは / タイガ
 「……もともとは鬼の里だったのを、あるおせっかいな坊主が、
  鬼狩りから彼らを救おうとつくったものが始まりですよ。
  人間のふりをした鬼達と人間がごく普通に共存している。
  また、防衛のために各種の術を研究し、その技術をなまらせないために、
  傭兵などとして働いています。
  もっともその事実を知るものは双我のもの以外にはほとんどいませんが。
  忍びの里同様、他のものに知られると厄介ですからね」
 
 異端陰陽師「相模」から「灼戒」へ
1998年03月31日:16時44分25秒
灼戒 / 蒼
 眼赤の分身が化けた最後の一つ・・頭を丸め、墨染めに身を包んだ子供・・ようするに小坊主だ。
 さて、その小坊主・・いや灼戒だが、森の中で何をするでもなく時間をつぶすのに飽きていた。
 「ひまだぞぜんむ。なんかすることはないか。」
 ゆさゆさ。ゆさゆさ。灼戒はしばらく然無をゆすったり突付いたりしてみたが反応が無いので諦めて次に回ることにした。
 「なーなー、さがみ。そーがしゅうとかいうのはどーゆーとこだ?」

 灼戒。然無と相模に
1998年03月31日:14時08分45秒
呼び名 / 月夢
「そういえばそうねえ?」
 眼赤を肩に乗せて歩き出した紫をみながら葉嬢も考える。
「立場からすると、姉さんと兄さん?・・・・・・なんだかなあ」
 いまいちしっくりこないと言えばこない、葉嬢の兄やら姉と呼べるのが宵闇だとか鈴鳴だとか周防だとかあのあたりになるせいである。
「雷吼さんとかさのえさんってのも変だし、うーーん・・・まあ紫は紫でいいよね」
 いろいろ考えて首を振る。
(うーーんうーーーん、宵闇姉様ならこういうこと得意なんだけどなあ)
 姿形立ち居振る舞いはもとより、眼を伏せたり髪を掻き上げた利という小さな動作やちょっとした癖までつくったり、下手をすると時間をかけて一人の人間の過去までしっかりつくる宵闇と比較すること事態が間違っている。
「なんかいい呼び方ない?」
 先ほどまでのぎこちない言動の余韻の残る二人を振り返って聞いてみる。
「呼び捨てでもいいんならそれでもいいんだけど」
1998年03月31日:12時43分48秒
気のせい? / 月夢
 なんか葉嬢と火京がにてきたような(笑)
1998年03月30日:23時40分17秒
眼赤 / 蒼
 【己が心を表に出すことを恥じるな。】
 そう念をおくりながらにやりとわらう。彼らの反応を面白がっているのだ。
 【夫婦は口に出さずとも心で通じ合っているという。だが心で通じ合う為に口に出さねば成らん事もあるのだぞ?】
 そのまま、返事を待たずにムラサキの肩に飛び乗る。
 【いつまで止まっている?そろそろ先にすすまねば、日があるうちに宿場につけぬぞ?】

 眼赤、さのえと雷吼に。
1998年03月30日:23時16分33秒
「責任」補足 / みだれかわ枕
「あと、あたしは、さのえでいいんだよ。ほかの名前なんて……」
 
 捨てたんだ、とは言えなかった。
 
 
 さのえ。
1998年03月30日:23時12分31秒
「責任」 / みだれかわ枕
「や、やっぱり、今のじゃ駄目か?」
 眼赤と雷吼に尋ね返すさのえ。
 二人の目は、先ほどの言葉以上に『無理は止めておけ』と語っている。
「あ〜、えーと、それじゃ、ごほん」
 わざわざ咳払いまでする。
「呼び捨てで、いいかな。あ、でも、雷吼のことは、旦那って事になってるんだから、やっぱり……あなたって呼ばなきゃ駄目かな……うう、駄目だ、恥ずかしい」
 両手をぶんぶん振って、悶える。
「もうどうでもいいや、あたしにゃ、無理だ! 細かいことは、あんた達に任せる!」
 無責任にも、そう言い放った。
 
 
 ヨロイ狩り さのえ。
 
 
 ええと。念のために確認しておきたいんですが、火京らヨロイ乗りたちの標的は、紫たちなんです、よね?
 今さのえの因縁をどうしようか迷っていまして、さのえの目の前にヨロイが現われるのか否かがすごく気になるもので。
1998年03月30日:21時31分36秒
菜稚 / Dr.李
 「お兄さま!?」
 寝かけていた菜稚が、がばっと跳ね起きる。
 「大丈夫ですか、今薬を。」
 そう言って背嚢の中から薬を探しだし、
 巳鏡に呑ませようとする。
 常備薬は常に携帯してあるのだ。
1998年03月30日:20時40分27秒
心配の種 / せりざわ
「菜稚、だから心配なんだよ、、」 巳鏡は相変わらず焦りの色が濃い。 「疑いたくはないけど、閃光さんのこと、そんなに信用していいのかな?もしかして、、スパイって可能性もないわけじゃないし、、」 おろおろおろおろ・・・・・・ 「それに、姉さん、閃光さんのことえらくきにいってるのはいいんだけど、、ぐふっ!ごほごほっ!」。すべてを言う前に、巳鏡がせき込んだ。巳鏡は体が弱いのだ。
1998年03月30日:20時35分41秒
/ Dr.李
 「ふーん。」
 よくわかったような、わからいようなそんな顔だ。
 「何となく分かったよ。でもそしたら、ヒメちゃんはヒメちゃんでいいとして、眼赤は眼赤でいいとして、
 おっちゃんと、おば・・・ねえちゃんはなんて呼べばいいの?」
 
1998年03月30日:20時19分33秒
菜稚 / Dr.李
 「大丈夫よ、お兄さま。」
 ごろんと森の下生えに身をゆだね、両腕を枕に目を閉じる。
 「閃光のところに行って甘えるだけよ。 何かおなかに入れたら、平気な顔してかえってくるわ。」
 片目を器用にあける。
 「もっとも、閃光がその間仕事するわけないしね。待ち伏せも監視も出来なくなったってことよね。」
 再び目をつむる。
 「どうせしばらくはかえってこないもの、すこしやすんどいといた方がいいわよ、お兄さま。」
1998年03月30日:18時09分54秒
火京過ぎ去りし後 / せりざわ
 「閃光にいいつけちゃうからね!」
 捨てぜりふを残して煙とともに消えた火京。
 姉がこんな術を使うなどとは知らない巳鏡。当然、動揺した
 「菜稚、どうしよう!もし、姉さんが戻ってこなかったら、、」 巳鏡の顔には焦りの色がありありと浮かんでいた。
1998年03月30日:16時41分59秒
理由 / ハリ=ハラ
 急にしがみついてきた九郎に少し驚いた様子を見せたものの、そのまましたいようにさせておく。
 そして、髪を優しくなで、軽く抱き寄せる。
 
 落ち着かせるように九郎の背中をぽんぽんと叩くと、眼を上げて駆鳳と丁を見る。
 
「訳は、色々とあるのですよ・・・
 紹介した訳も含めましてね・・・」
 
 九郎は、少し落ち着いたのか、今度は丁を見つめている。
 
「ただ、簡単に言えば“紹介したくなった”と言うのが正しいでしょうか・・・
 なぜかは解りませんがね。
 何となく、話しておきたくなったのですよ。」
 
 苦笑を交えながら、そう理由を説明した。
 
「もっとも、急に変形させたのはまずかったようで御座いますね。
 見てもらうのが一番かと思ったのですが・・・
 今後は、気をつけるように致しましょう。」
1998年03月30日:16時08分27秒
灯火 / 夜光
 「人では御座いません」
  そう言う鴉。
  キョトンとしてこちらを見つめている女性。
  時がうつろう。
  女性の姿が人から人でなきものに。人でなきものから人形に。その様は一種鮮やかでもあった。
 「可愛い妹をお持ちですね」
  自らの心の中の影の部分がささやきかけてくる、お前も人ではなきもの。人にして人にあらず。
 それはかりそめの姿ではないのか?と。
 「何故、今紹介してくださいますのか?」
  簡単な疑問をぶつける...そのとき眼赤の体から奇妙な気配が広がり出す。殺気というには空
 虚で鬼気と言うにはぬるい。あえていうなら虚気。
  視線を向けたときには再びいつもの眼赤にもどっていた。今はかりそめの姿と名に隠している。
 「この世には知るべき事がまあだ多いようです」
 
 丁 より
1998年03月30日:15時46分24秒
雷吼 / ジョーカー
 さのえが演技をしようとしているが…明らかに無理をしているのが分かる。
 科白はつっかえつっかえでどもりがち。これでは意味がない。
 
 【おい、気をしっかりもて。まったくおぬしらは今までどういう関係だったというのだ?】
 
 呆れたような…いや実際に呆れているのだろう眼赤の“声”。
 
 (どういうと言われても、旅の仲間だったんだが)
 
 此方も苦笑混じりだ。雷吼に“声”は使えないが、読んでくれることを期待して心中でぼやく。
 
 【雷吼よ、ひとまず初心な夫婦とでもしておけ、おぬしら・・・次の宿場までに
 もうすこしなんとかしておくのだぞ・・】
 
 (そのつもりだったが、これなら下手に演ずるよりいつも通りで
 『まだ慣れていない』と言うことにした方が良さそうな気がする)
 
 「おいおいおい…」
 
 腹の底からこみ上げてくる笑いを噛み殺しながら―随分と難儀な事だったが―
 雷吼はさのえに助言する。
 
 「良いか、俺達はまだ連れ添ってから間も無いという事にしてある。
 だから無理に演ずる必要はない。細かいところは俺が請け負う。
 いつも通りで良いんだ。言葉遣いを変える必要もない。元より俺達は
 元傭兵の夫婦だ。言葉遣いが丁寧だと不自然だからな。とりあえず
 忘れてはいけないのが葉嬢がお前の妹で紫が甥になるという事だ。
 ま、それこそ弟妹に話し掛けるような物で良いはずだが」
 
 下手な演技よりも素の方がぼろが出ないと判断したようだ。
 
 【さのえに雷吼、もっと己に素直になれ。夫婦を装うならそれでじゅうぶんだわ。】
 
 (素直と言われてもなぁ…俺は偽っているつもりはないんだが)
 
 雷吼 眼赤、さのえに向かって
1998年03月30日:12時40分36秒
びっくり / ハリ=ハラ
「・・・!!??」
 駆鳳の変形を目の当たりにして、九郎のほうもびっくりする。
 
 っと言うより、単に殺気に驚いたと言う所か・・・
 
 慌てて鴉のほうへちょこちょこと駆け出して行く。
 そして、そのまま鴉の陰に隠れると、鴉にしがみつく。
 
「・・・????」
 
 そ〜っと、様子を伺うように鴉の影から顔を出す。
 
「・・・?????」
1998年03月30日:04時53分49秒
ありゃ / ジョーカー
 寝ぼけて書き込んでしまったようです。
 当然、これで終わらないので悪しからず・・・・・
1998年03月30日:03時52分27秒
困惑 / ジョーカー
 さのえが先程も森の中で見せたような様子を見せている。
1998年03月30日:03時52分19秒
困惑 / ジョーカー
 さのえが先程も森の中で見せたような様子を見せている。
1998年03月30日:02時37分07秒
駆鳳 / 蒼
 駆鳳の目の前で、白拍子姿の女・・九郎の姿が変わり行く。
 絹糸のごとく艶やかな黒髪は文字どおり絹糸となり、滑らかな肌は白木に変わる。

 そして、その顔から表情が消え・・・白木の面となる。
 
そう、あの時と同じ。


 目の前が暗くなる。脳裏に浮かぶのはあの時の姫の顔。

 
俺はこんなところで何をしているのだ?


 「・・・・・・・姫が襲われたは我のため。」

 小犬であった体が変形する。

 「・・・守り切れなんだは我の責。」

 背が伸び、前足が手に変わる。

 「・・我は何故にまだこの世に居るのか?」

 そこにはもう小犬は居なかった。
 そこに居たのはぼろぼろの忍者装束に身を包んだ青年・・・巌流のシノビ、赤。
 その身を包む炎のような殺気、それは到底人に出せるものではない。

 だが、鴉と丁が殺気に気付いた時、そこには何事も無かった様に小犬=駆鳳が居るだけであった。
 殺気は綺麗に消えている。

 駆鳳は妙に平坦な口調で呟く、鴉にも九郎に対してでもない。ただ呟く。
 「あまり、派手な変化はしないでくれ・・・驚いてしまう・・。」

 眼赤、九郎の変化に対して。 
1998年03月30日:01時40分33秒
眼赤 / 蒼
 さのえのあまりにも初心(うぶ)なようすにため息をつく。
 この二人・・・まるで体が大きくなっただけの子供ではないか。
 【おい、気をしっかりもて。まったくおぬしらは今までどういう関係だったというのだ?】
 さのえの脇に降り立つと、ぺしぺしと肉球で頬をかるくたたく。
 そして、顔を上げて雷吼のほうを向きその表情を見る・・・・こやつら・・そのままのほうが無難か。
 【雷吼よ、ひとまず初心な夫婦とでもしておけ、おぬしら・・・次の宿場までにもうすこしなんとかしておくのだぞ・・】
 しかし・・・これはある意味ヒメやムラサキよりも難儀だな・・・。
 【さのえに雷吼、もっと己に素直になれ。夫婦を装うならそれでじゅうぶんだわ。】
 ほっとくのが筋だが、それでは護衛の役に立たん。

 眼赤より、さのえと雷吼に
1998年03月29日:23時52分34秒
閃光 / Karma
 「はいはい、火京がそう言うんなら特別に付き合ってあげるよ。」
 閃光も火京が責任を果たすつもりの無いことは薄々感ずいてる。
 (でもまあ、いちよう聞いておかないとね)
 (なんだかんだいって、あたしも暇だったしね)
 
 
 「こらっ待ちなって火京。まだどこにいくかもきめてないじゃないのっ!」
 かけだした火京を追いかけるように、閃光も走り出す・・・・・
 
 
1998年03月29日:23時42分40秒
やったあ / 狂兵
 「うんいいよお」
 
 安請け合いする火京。しかし、全く責任を果たすつもりは無いだろう。
 それが火京だからだ。
 
 なによりも、火京は閃光と遊びに行ける事の方が、大事なのだから、
 そんな先の事など考えようがない。
 
 「よーし、出発う!」
 
 腕を振り上げて、元気良く声をあげると、火京は勢い良く走りだした。
 
1998年03月29日:18時56分10秒
「疎遠」 / みだれかわ枕
【雷吼はどうやら色恋沙汰にはとんと疎いと見た。その辺はぬしがらしくみせねばならんぞえ。】
(……って言っても、どうすりゃ『らしく』見えるんだよ?)
 ようするに、さのえも疎いのであった。
 
 
 さのえから、眼赤へ。
 
 
 とはいえ、さのえにだって、考えるだけの脳みそはある。
 しばし考えたあげく。
「と、とにかく、くそガキ、じゃなくて、葉嬢に、紫。勝手に、走っていっちゃ、ほら、危ないだろ、と、違った、でしょ、だ」
 不自然だ。ものすごく不自然だ。
 つっかえつっかえしながら、何とか言葉を紡いでいる。
「それで、えーと、その、雷、じゃなくて、うーんと、えーと、その、あの、あ、あ、あなたも、ごめん、なさい、ね。こいつら、あ、いや、この子達ったら、全然あたい、うわ、違う、わたしのいうこと、きかなくって」
 これだけの言葉を言って、さのえは貧血を起こしかけた。頭に血が上り過ぎたのだ。
 
 
 さのえから、雷吼へ
 
 みんな、好きなようにつっこめ!(笑)
1998年03月29日:06時41分08秒
葉嬢 / 月夢
「ああ、もう、ゆっくりくればいいぢゃない」
 釣り下げられた姿勢のままで葉嬢がじたばたしていると眼赤の声が頭の中に響いてくる。
「・・・・・まあ、努力はするけどねえ」
 はっきり言って教師役である鈴鳴や育ての親にも近い宵闇の周りにいながら葉嬢は演技と言うのが得意ではない、どうやってももともとの気質が顔をもたげてしまう。
「あんま期待しないでよ、あたしはあたし以外なれないって鈴鳴に保証されたぐらいだし」
 ちらっと紫の方を見るとやっぱり同じように何となく納得してないような顔をする。
(うーーーん、無理があったかもねえ)
 そんなことを考えていると紫が素朴な疑問を雷吼に投げかける。
(家族ねえ)
 ある意味は上も家族といいきれる存在はいないといえないことはない、唯一の血縁は主だが、それが直接どうこうということはあまり気にしたことがない。
(家族ってなんだろね?)
 雷吼が何やら難しい説明をしているが葉嬢は小首を傾げる、何となくだが理詰めで話しても紫は分からないと感じる。 葉嬢と紫がね歯似たところがあるからかもしれない。
「・・葉嬢の真似をしてみることだ・・」
 そこで雷吼が二人をおろし、そんな言葉で締めくくる。
(家族ねえ、うーーん、考えたことないなあ)
 葉嬢にとってあえて家族という定義をするなら森の中、主や宵闇や眼赤や鈴鳴や神奈備や、その他ひっくるめて家族と言うのが葉嬢の発想、どれ一つとして意識した琴も、自分で作り上げたこともない、自然にそこにあったもの。
(演じたって無駄だよねえ、うん、そうだね)
 ちょっと考えた末に葉嬢はあっさりそう結論づけるとぽんぽんと紫の肩を叩く。
「何にも考えないでいいよ、それが一番ね」
 恐ろしく無責任な一言、
「家族なんて作ろうたって出来るもんじゃないしさ、あたしも紫もそこまで起用でもないしね、適当に側にいてさ、それが嫌じゃなかったら、それでいいんだと思う、難しいこと考えないでさ、まず側にいてそれが自分にとっていやかどうか確かめて、真、嫌だったらどうやっても無駄なんだしさ、・・」
 途中でうまくまとまらずにちょっと言葉をきり、
「ああ、えーーーと、だね、ま、紫があたしとかと一緒にいて何となく居心地が良ければそれでいいんだよ、ただそんだけのことだね」
1998年03月29日:02時39分25秒
ふぅ / Karma
 (あーあ、またそんな事言ってぇ。前もそういってなかったかなぁ・・)
 
 「じゃあ、火京がそこまでいうんならいいよ。」
 一瞬、あきらめにも似た表情が顔に浮かぶ。
 
 「でも、そこまでいうんなら菜稚への言い訳は火京がしてよね。あたし前みたいなことはもうごめんだからね。」
 
 
 前というのはほんの7日ほど前のこと、確かあの時も火京に付き合ったせいで見張りにしくじって、散々菜稚から文句を言われたのだ。
 
1998年03月29日:02時16分30秒
行くったら行くったら行くの(笑) / 狂兵
 「大丈夫」
 
 自信満々の表情で、火京が答える。
 
 「菜稚より、あたしの方が偉いんだから、文句なんか言わせないって」
 
 「それに、宿場に来る事が分かってるんだから、宿場の状況を知ってる必要もあるじゃないの」
 
 人差し指を立てながら、片目をつぶって講釈をたれる。
 火京が言いくるめをする時のポーズだ。
 
 ただの屁理屈である事が分かっていても、火京が一度決めた事を、
 そう簡単に撤回しない事は、周りの者はみな知っている。
 このポーズが出た以上、火京は余程の事が無い限り、思った通りに行動するだろう。
 
1998年03月29日:02時06分15秒
え? / Karma
 「ちょ、ちょっとまちなよ、火京。」
 いきなり妙なことをいわれて顔に当惑の表情を浮かべる。
 「あんたはいいだろうけど、あたしは見張りなんだからここから動いちゃいけないんだってばぁ。」
 
 「菜稚に文句言われるのはあたしなんだからね。」
 
 引っ張られまいとするが・・・・・・
 
 
 いつまでもつだろうか?
1998年03月29日:01時59分18秒
遊び / 狂兵
 「じゃあさ、じゃあさ、一寸お店まで行こうよう」
 
 すっくと立ち上がった、火京は、目を輝かせながら言った。
 
 「閃光も暇なんでしょ。なら一緒に行こう。ねっ」
 
 閃光の腕に両手をかけ、宿場にひっぱっていこうとする。
 
 
1998年03月29日:01時53分08秒
閃光 / Karma
 (どうせこの子のことだから、またいうだけいって飛び出してきたんだろうけどなぁ・・・・)
 「さあ、ねぇ。あたしも詳しくは知らないからねぇ。まあ、一本道だからよっぽどでもない限りこの宿場に来ると思うんだけど・・・・」
 「菜稚が言ったから多分あてにはなると思うんだ。」
 
 火京のとなりに腰を下ろす。
 
 「にしても監視っていう作業は相変わらず暇だねぇ。たまにあんたたちが羨ましくなるよ」
 
1998年03月29日:01時44分45秒
どうしよう? / 狂兵
 「平気、平気。あの子達にはちゃんと言ってきたから」
 
 嘘ではない。しかし、事実でも無い。
 正確には、一方的に言うだけ言って、飛び出してしまったのだ。
 
 「だから平気だよ」
 
 火京はその場に膝を抱えて座り込みながら、閃光にたずねた。
 
 「紫は今頃どの辺なのかなぁ」
 
1998年03月29日:01時31分28秒
木偶 / ハリ=ハラ
 兄に促されたとき、自然と足は前に出た。
 それが当然であったから。
 
「人では御座いませぬ。」
 そう言われたときも、特に何とも思わなかった。
 
 彼女にとって、己が何かなど特に問題はない。
 己が何であろうとも、己の成すことは変わらないのだから。
 
 兄であり、弟であり、主である。
 その者が在るから、彼女も在る。
 
 舞い上がった彼女の肌から、軟らかな質感が消える。
 黒髪は絹のような光沢のまま、生気が払拭され・・・
 たおやかな指は、その細みのままに精巧な細工と化す。
 その顔からは表情が去り、白き面となる。
 
 一瞬の、瞬きをするほどの間の鮮やかな変化だった。
 
 そして、そのまま床へと向かい降りてくる。
 変化を続けながら。
 
 一回り・・・
 もう一回りと、その身が縮んで行く・・・
 
 二尺ほどまでに縮んだとき、静かに床に降り立つ。
 
 彼女のもうひとつの姿・・・
 いや、これが彼女の本来の姿なのだろう。
 
 白拍子の姿を模した、小さな木偶。
 森で鴉の笛にあわせて舞っていた人形がそこに在った。
1998年03月28日:00時52分00秒
閃光 / Karma
 「そんなわけないじゃん、大好きに決まってるよ。」
 一瞬戸惑ったが、すぐに微笑んで答える。
 
 火京を地面に降ろして、背伸びをする。
 
 「大方、待ちくたびれて出て来たんでしょう?残念でした、まだ目標は来てないよ。」
 「にしてもこんなとこに出て来ていいわけぇ?巳鏡あたりがまた心配するよ?」
 
1998年03月28日:00時45分32秒
暇つぶし / 火京
 「だって会いたくなったんだもん」
 
 口を尖らせて、火京は言った。
 
 「閃光はあたしの事嫌いなの?」
 少し涙目で火京がつぶやいた。
 
1998年03月28日:00時35分42秒
閃光 / Karma
 
 (何かが近づいてきてる・・・・・)
 いくら17、8とはいえサムライであるからにはそれぐらいはわかる。
 (どこから?見晴らしのいいこの場所で姿が見えないということは・・・・・上かっ!)
 見上げた瞬間っ!
 
 
 「閃光いぃぃ!!!!!!」
 
 頭上から飛来する影
 (幼子のよう・・・武器は無し・・・・あれは・・火京?!)
 直撃を受けないように体を入れ替えて、受け止める。
 少々ふらついたようだが何とか持ちこたえたようだ。
 
 「火京っ!なんでここに来てるのっ!例のところで待機じゃなかったのっ?」
 叱責しているように聞こえる声だが、顔の方は笑っている。
 閃光自身、暇だったので何か起きないかと思っていたようだ。
 
 
 「ジャラリ」
 背嚢の中で鎖の音がする・・・
1998年03月28日:00時16分55秒
目標発見 / 狂兵
 (やれやれ、やっと自由になれた・・・・)
 
 木の枝から枝へと、猿のように軽快に飛び移る影が一つ。
 赤い着物に赤い陣羽織、黒い長髪に、一房の赤い髪が混ざっている。
 三人姉弟の長女・・・・火京である。
 
 (大体、あたしは一カ所にじっとしてるのって苦手なのよ)
 「うわ!・・・っと」
 危なく、枝から足がすべり落ちる。瞬間、とっさに、足を枝に絡めて事無きを得る
 
 (あの子達はよく平気よね)
 
 枝に、逆さまにぶらさがりながら、思う。
 
 (それでも・・・・)
 再び、体勢を立て直すと、行動を再開する。
 (姉弟は姉弟か。)
 
 「ふふふ・・・・」
 
 少し微笑みを浮かべる。
 
 ・・・・・それから暫くして、森の木々がまばらになりはじめた。街道が近い。
 
 「いた!」
 
 街道から少し外れた場所に、目標の人物を発見した。
 
 「閃光いぃぃ!!!!!!」
 
 閃光と呼ばれた人物に向かって、火京は頭上から飛び込んでいった。
 
1998年03月27日:23時33分01秒
眼赤 / 蒼
顔を真っ赤にしたさのえ。 ふふ、あれは照れくささを隠す為のものであったか。
「みゃ?」 軽く首をかしげて鳴いてみる。
【少しは慣れてもらいたいものだ。まさかに人前で猫が喋り出すわけにも良くまいに。】 そして、さのえに向かってにやりと笑う。
【雷吼はどうやら色恋沙汰にはとんと疎いと見た。その辺はぬしがらしくみせねばならんぞえ。】
眼赤よりさのえへ
1998年03月27日:23時17分20秒
「鰹節」 / みだれかわ枕
 心話で話す眼赤。ところが、さのえはまだ、この心話というものに慣れていなかった。
「な、なんだ? 頭ん中で声がする? 耳鳴りか? それとも幻覚? ……じゃねぇな。この口調は、もしかして猫か?」
 狼狽してきょろきょろ見渡していたさのえは、ようやく眼赤の存在を思い出して、彼を捜す。
 にゃあ、と鳴いた猫は、雷吼の肩の上にいた。
「いわれなくったって、判ってらい。てめぇこそ、かつお節やマタタビ見て、声出すんじゃねぇぞ。判ったか」
 慌ててしまったのがよほど照れくさいのか、またも顔を真っ赤にしてさのえはそう言った。
 
 
 ヨロイ狩り さのえから、眼赤へ。
1998年03月27日:19時05分57秒
家族 / ジョーカー
 「分からんのか?……そうか分からないのか」
 
 そこで言葉を切り、しばし思いに耽る。
 
 (この子は家族と言う物を知らないらしい。家族とは何か。それも難題だな)
 
 「家族という物は互いが互いに支え合う物だ。親が為すべき事は子を支える事、守る事。
 子が為すべき事は親を、近しい人を支えられるように心も体も強くなる事だ。
 だが難しく考える事は無い。様々な物事を見、知りそして何よりも遊ぶ事が
 お前を強くしてくれる、鍛えてくれる。心も体もな」
 
 そこでようやく二人の体は地面に降ろされる。
 
 「もっともあまり無茶をされては困るんだがな」
 
 苦笑混じりのこれは紫よりも葉嬢に向けられた物だ。
 
 「よく分からなかったら葉嬢の真似をしてみるといい。何事も最初は誰かの真似から始まる物だ」
1998年03月27日:18時31分37秒
/ Dr.李
 「・・・あぁ、そうか。一緒に行かないといけないんだね。」
 襟首捕まれたまま、言う。
 「・・・・家族ってどんな風にすればいいの?」
 襟首もたれたまま、雷吼に尋ねる。
 家族という概念があるかどうかも謎だ。
 
1998年03月27日:15時17分56秒
眼赤 / 蒼
>「さきいくからねーーー、夫婦でゆっくりきてもいいよー」
 ・・しかし、相変らずヒメは気が短い。
 この分では道中苦労することになるであろうな。
 などとムラサキが背負った荷物の上で思いながら追っかけてくる雷吼と何やら笑っているさのえを眺めていた。
 しばらくすると、雷吼が追いつきヒメとムラサキを猫の子のように掴みあげた。
>「ゆっくりしたいのは山々だが、此方としても甥と義理の妹が無茶するのを
 黙って見ているわけにも行かなくてな」
 ほう。一応は芝居に入っているわけだ。ならば我も心話で話すとしよう。
 【ヒメ、雷吼に合わせて会話を。町以外の場所でも芝居は続けるべきです。】
 【ムラサキ、森の中で聞いた話を覚えているな?旅の間我らは家族だ、そのことを覚えておけ。】

 「にゃあ♪」
 一声鳴くと雷吼の肩の上に飛び乗る。
 そして近寄ってくるさのえを見ながら雷吼にそっと心話を送る。
 【雷吼、さのえとの夫婦の芝居、無理をするな。ぬしが自然に相対すれば十分夫婦に見えるわ。】

 そしてさのえが追いつく。
>「おめぇらがさっさと先に行ったら、護衛になんねぇだろうが。判ってんのか?」
 この娘に機転を求めてもな。
 かるく心話を送る。
 【さのえ、ムラサキとヒメは主らの甥に妹。雷吼はぬしの旦那。道中なるべくこれで通せ。人はとっさにはなかなか呼び名を変えられん。】

 眼赤、その場に居る者たちへ。
1998年03月27日:04時27分21秒
「擬似」 / みだれかわ枕
「さきいくからねーーー、夫婦でゆっくりきてもいいよー」
 そう叫んで、葉嬢は紫とともに、さっさと走り出してしまう。
「な、おい、こら、夫婦ってどういう意味だ、おいっ!」
 顔を赤らめて叫び返すさのえ。『結界』から出てきた当初に比べれば、だいぶ落ち着いたようでもある。
「さのえ、とりあえず俺は餓鬼共を取っ捕まえてくるっ」
「ん、ああ」
 駆け出した雷吼は見る見るうちに二人に追いつき、その首根っこを掴んで、持ち上げてしまう。
「あれじゃ、猫か何かだね」
 微笑む。
 なんだか、初めてのことのような気がしていた。
 どんな時でも人の先頭を走ろうとしてきたさのえである。こうやって、男の後ろで笑いながら待っているなんてことは、確かに一度もなかった。
「旦那に、妹に、甥っ子か。絶対、無理があるよなぁ」
 くくく、と笑いながら、さのえも駆け出す。
「おめぇらがさっさと先に行ったら、護衛になんねぇだろうが。判ってんのか?」
 
 
 さのえ。
 
 
 うーん。やっぱり波乱を起こすには宿に入ってもらわないと駄目か。
 個人的には温泉のある宿がいいんだが、あまりお約束ばかり連発しても、あれだしなぁ。
 あと、紫たちを狙ってくる連中も、出さないといけないし……今はヨロイ乗りの連中だけでいいかな?
 でも、然無に繋ぎをつけてくる『連絡者』募集中。然無に負けない、怪しい奴を求ム(笑)。
1998年03月27日:00時51分27秒
我慢が大事 / ジョーカー
 「待て!」
 
 と叫んだところで待つ者は居ない。代わりに溜め息を一つ。
 
 「やれやれ、森から出た途端にこれか。先が思いやられる……」
 
 それでもどこか楽しんでいるようなぼやきを漏らす雷吼。
 
 「さのえ、とりあえず俺は餓鬼共を取っ捕まえてくるっ」
 
 その言葉を残し、雷吼は駆け出していく。
 多少離されているとは言え子供の脚だ。見る見る内に距離は詰まり
 
 むんず
 
 と二人の襟首は捕まれ持ち上げられる。
 
 「ゆっくりしたいのは山々だが、此方としても甥と義理の妹が無茶するのを
 黙って見ているわけにも行かなくてな」
 
 二人が逃げようにも足が地に着かない。猫の子のような風情である。
 そんな微笑ましい(?)情景の一角では道祖神が我関せずとばかりに
 道端に佇んでいた。幾つかお供え物がしてあるが……その中に
 別の「何か」が紛れ込んでいることを雷吼達が知るのはもう少し後のことだった。
1998年03月26日:20時59分18秒
菜稚 / Dr.李
 「・・・これで有事に動けなくなった。そう言う事ね。」
 冷静に式札をつくる。
 「まぁ、すぐに仕掛けるわけでもなし。これはこれでいいかな?」
 そう言うと、式札をしまい、ごろんと横になった。
1998年03月26日:16時51分42秒
/ ハリ=ハラ
「いえ、私も少々不用意で御座いました。」
 
 苦笑しつつ応じるのは、こちらも先程とはいささか雰囲気の違う男。
 
「あの言葉は、祇王には少々辛かったようで・・・
 悪い事を致しました。
 ただ、知っておいて頂かなければならない事も御座いますので・・・」
 
 部屋のすみっこで状況を掴めていない九郎を手招きする。
 九郎はと言うと、祇王から丁への豹変がよく解らないのか不安そうな目を丁に向ける。
 そして、おずおずと出てくると鴉の後ろに隠れるようにして丁を見つめる。
 
 そんな様子に笑みをもらすと、丁に向き直る。
 
「それでは、改めて紹介をさせて頂きましょう・・・
 この娘は九郎。私の双子です。
 それから、もうお分かりかと思いますが・・・」
 
 すっと手を前に出すと、それにあわせて九郎が歩み出る。
 
「人では御座いませぬ。」
 
 そういう鴉の言葉に合わせるように九郎がくるりと舞い上がる。
 
 一瞬のち・・・
 降り立った九郎は、小さな人形の姿となっていた。
1998年03月26日:16時20分59秒
「ひび割れし仮面」 / 夜光
  その顔が色鮮やかに変化する。白い肌は少し朱をさしたかのように健康的な
 色に。弱々しいとも思える表情が気丈なものに。
  明らかにそれは先ほどとは別の人物を思わせる。
  先ほどまでがたおやかな華ならば。今は野に潜む花のような力強さを感じさ
 せる
 「みっともないところを見せてしまいましたね....鴉殿」
1998年03月26日:16時14分51秒
/ ハリ=ハラ
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
 
 しばらく黙ったまま、祇王を優しく抱きしめる。
 四半刻もそうしていただろうか・・・
 祇王の耳元にそっと囁く。
 
「少しは落ち着きましたか・・・・・・」
 
 少し言葉を切り
 
「・・・・丁様。」
1998年03月26日:07時50分22秒
待つのは嫌い / 月夢
「うーーーーん、さ、て」
 葉嬢が森の見えない位置まできたとき大きく伸びをする。
「ほーーんと、ついに出てきちゃったなあ」
 くるりと振り返り手を目の上にかざして森の方を見、改めて森から出てきたことを確認するとしばらく感慨深そうな表情をしてからうなずく。
「・・・・よし、じゃ・・」
 同行者の顔を改めて見渡すと、急に紫の手をとりにっこり微笑み、
「いこ!はやくしないとさきにいった人みうしなっちゃうよ!」
 紫を引っ張って止めるまもなく駆け出す。
「さきいくからねーーー、夫婦でゆっくりきてもいいよー」
 
 ということで葉嬢はちゃっちゃと駆け出しました、ちなみに眼赤には確認とるまでもなくついてくるものと思ってます(笑)
1998年03月25日:00時28分10秒
行動開始 / 狂兵
 「ひ、非道いわ!二人共」
 
 火京が突然、そんな事を言い出す。
 「二人とも、私の言うことなんか、ちっとも聞いてくれないし・・・・・」
 
 「いいもん!そこまで言うなら、おねえちゃんぐれちゃうから!」
 火京の頬に、大粒の涙が流れた。その涙を拭いながら、火京は、
 懐から取り出した丸薬を、地面に叩きつけた。
 
 その途端、ボンという音と共に、辺り一面が、煙りで包まれた。
 
 「閃光に言いつけちゃうからね!」
 
 その捨て台詞を残して、火京の姿が消え失せた。
  
天羅万象掛け合い:妖編ログ / TRPG.NETホームページ / Web管理者連絡先