天羅万象掛け合い:修羅刀編 LOG 002

天羅万象掛け合い所:修羅刀編の1998年02月08日から1998年03月05日までのログです。


1998年03月05日:19時42分53秒
沙夜 / tomy
玄屋の最期の言葉を聞き、そこを去る沙夜の元に、いつもの“声”が届く。


「何か御用でしょうか?」
いつも“声”だけを送ってくる神宮の者に対して言う。

「戦を起こすのに協力しろと言うお話ならお断りしたはずです。」
沙夜が求めているのは破壊ではなく、終らせること。それにはむしろ戦は邪魔になる。

「戦をお望みでしたら御自分でなさって下さい。私とあなた方の望みは異なるのですから。『修羅刀』と『修羅刀にとらわれた魂』の望みが異なるように。」

沙夜から“声”(海淵)へ
1998年03月05日:19時13分55秒
亜夜 / tomy
「…、ごめんなさい」
琴音を抱きしめながら言う。
言ってはいけない言葉だったかも知れない。 でもそれ以外に亜夜が思いつく言葉はなかった。
そして涙を堪えるためにまぶたを閉じる。 琴音に自分の涙を見せてはいけない、それは琴音をより傷つけることだと、何故かそう感じたから。

「…あした、日が登ったら、一番で、玄屋さんのところへ、行きましょう。」
琴音の最後の言葉には触れない、いや、触れられなかった。

亜夜から琴音へ
1998年03月05日:15時39分01秒
〜回想〜退魔師 / ハリ=ハラ
「お師匠様、この人どうするんですか?」
 魔月の感覚器に、子供の声が入ってくる。
 まだ幼い。
 十二〜三といった所か・・・・
 
「どうするって・・・・とりあえず、お話を聞いてみましょう。何か訳ありのようですから・・・・」
 今度は女の声。
 こちらは、二十歳前後といった所か・・・・
 柔らかい口調で、子供の問いに答えている。
 
「どーやって話をするつもりですか...?金剛機に接合するなんて僕いやですからね。」
「そんな事はさせませんよ。発生器に繋げればいいのです。」
 
 かちゃかちゃと、自分の体に何かを繋いでいる音が聞こえてくる。
 
「師匠....構造から明鏡が二枚つなげられてますけど。どっちと話をするつもりですか?」
「めんどーですから、両方繋いじゃいましょ。」
 
 どうやら、女の方は子供の師匠らしい。
 その女が何かの調整を同時に行ったのか、視覚などの感覚器も回復する。
 
 屋敷の中らしい。
 小ぢんまりとした”工房”といった感じで、台に乗せられているらしい。
 脇からは、子供と髪の長い女が覗いている。
 
「気が付きましたか?」
 
 金剛機に、気が付いたも何もないが、女はまるで怪我人に話し掛けるように言う。
 
「私は退魔の職に在るもので、沙羅ともうします。
 よろしければ、お名前と事の子細をお聞かせ願えませんか?」
 
 にっこりと微笑みながら、女・・沙羅は、魔月に向かい話し掛けた。
1998年03月05日:11時46分59秒
「墓前」 / 夜光
  見知らぬものたちの来訪。そのすべてが知らぬものたちであった。
 (誰なんだろう?この人たち)
  疑問の芽がぽつりぽつりと芽吹きだす。
  見たことのない奇妙な格好をしたおじちゃん。艶っぽいとしか表現できない
 何か違う世界の住人のようなおばさん。オニの子供。目が見えないらしいお坊
 さん。
 「だれ?」
  つぶやくような小さな声。答えは返ってこない。それは自分自身に対する問
 いかけだったから。
 >「へぇ。物騒なものを持ち歩いてるんだねぇ、お嬢ちゃん」
  女の人の視線が自分の手元の銃槍に向いていることに気づく。少女はおびえ
 るように。大切なものを守るようにそれを抱きしめた。
  その視線がきついものになる。燃えるような緋色の瞳。憎悪ではない。その
 瞳に宿るのは寂しさと。悲しみ。
 「だめ、これは"お兄ちゃんの"なんだから」
  その瞳にうっすらと涙さえ浮かべる。
 
 少女 鎮霊 より 主に すがの へ
1998年03月05日:00時36分58秒
挨拶 / ジョーカー
 「そう言うことになるな、よろしく頼む」
 
 そう言って炎は人好きのする笑みを浮かべた。
 
 「心配するな、変な気は起こさない。だから俺の刀は預けておこう」
 
 窓の外に目をやりながら炎は続けた。
 
 「そろそろ朝餉の時間だ。飯にしないか?」
1998年03月05日:00時25分05秒
は!は!?はぁ!!! / 狂兵
 「???????????????」
 なんだかよく分からない話だなぁ・・・と、アゲハは思った。
 「それは、これから一緒に旅をするって事ですか?」
1998年03月05日:00時18分54秒
その素性 / ジョーカー
 「俺か?俺の名は炎と言う。お嬢ちゃんを守ることを頼まれたモノだ」
 
 アゲハの当惑もどこ吹く風。炎はただそれだけを口にした。
 
 「頼んだモノは紅揚羽。期間はお嬢ちゃんが一人立ちするまで」
 
 詠うように炎は言の葉を連ねる。
1998年03月04日:23時52分22秒
・・・・・・・・・・・ / 狂兵
 「あの・・・ところで、あなたはどちら様でしょうか?」
 我ながら間の抜けた質問だと思う。自分は、名も知らぬ、
 見た事も無い男に助けだされたうえに、宿を取ってもらい、なおかつ、
 慰めてもらって、その上、寝てしまってから、はじめて 相手の氏素性をたずねているのだから。
 (・・・・・わたしって・・・・・ばか?!)
1998年03月04日:22時01分15秒
アレス / MARS
 『何も・・・感じられない・・・』
 どんなに意識をすましてみてもそこには意志を感じることができなかった・・・
 「・・・・すいません・・・ここに本当に玄屋さんは居られるんでしょうか・・・」
 境玄に向けて疑問を挟む・・・
 「・・・意志を・・・感じることができないんです・・・あ・・・すいません、気にしないで下さい・・・」
 うち消すように謝罪する・・・
 「あれ・・・その女の子は?」
 そこに少女をいることに初めて気が付き驚くアレスであった・・・(鈍いよおまえ・・・)
1998年03月04日:03時58分23秒
「悲しまない女と悲しんだ少女」 / みだれかわ枕
 どうやら皆さん、すがのの即物的(笑)な書きこみをお待ちのようですね。
 では、久しぶりにすがのです。
 
 
「ここが、ねぇ」
 墓前。
 だが、すがのにはたいした感慨はわかなかった。
 玄屋に世話になったのは十数年前。恩を忘れるようなことはなかったが、さりとて、死を悲しむほどの思いも、ない。
 むしろ彼女の興味を引いたのは、墓の前にいた少女だろう。
 見ただけで業物と判る刀と、使い込まれた銃鎗とを、持っている。
 少女には、いささか不釣り合いにも見える。
「へぇ。物騒なものを持ち歩いてるんだねぇ、お嬢ちゃん」
 顔は笑っているが、目は笑っていない。
 手入れがなされた銃鎗を前に、不用意なことをするようなすがのではなかった。
 
 
 すがの。
 
 すがのは白兵戦闘を嫌っています。玉のお肌に傷がつくからです(笑)。そのためもあってか、彼女は射程ぎりぎり(400m)からの遠距離射撃を専門に請け負っています。ゴルゴ13みたいな感じでしょうか。傭兵と言うより、暗殺屋ですね。
 あと、『珠銃(じゅう)は剣よりも強し』を地でいってるところもありまして、刀を結構馬鹿にしています。「近づいたら刀の方が強い? はん。近づく前に、ズドン! さぁね」って感じで。
 以上、参考までに。
1998年03月03日:18時55分36秒
そしてまた日が昇る / ジョーカー
 雀の鳴き声で目が覚めると朝になっていた。いつの間にかアゲハは布団に寝かされている。
 枕元に打刀が置かれているのも変わらない。男は……やはり変わらない。
 窓枠に腰掛けて朝の光に目を細めている。違うのはせいぜい朝餉が用意されていないくらいか。
 
 「よう、お嬢ちゃん」
 
 声の調子もやはり昨日と何も変わらなかった。
 
 アゲハが聞いてきたら事情説明をするのでその後で他の連中と接触しましょう。
 接触するしないはアゲハ次第ですが。二日も止めていて申し訳ない。
1998年03月03日:14時34分35秒
タイトル思い浮かばない、、(笑) / せりざわ
 「それじゃ、とりあえず、ご飯たべに行きましょう。」
 笑顔を二人に向ける。
 「ご飯食べてからでも、お話するのは遅くないですよね。
 そういえば、僕、名前を言ってませんでしたね。
 僕は、凶(まがつ)っていいます。」
 二人ににこりと笑顔を向ける。
 柔和な笑顔と、温和な性格。つくづく名前と人物と一致しない。
 「じゃ、おなかもすいたし、早くまちへ行きましょうか?」
1998年03月03日:07時45分04秒
玄屋の意志? / 月夢
 ごめーーん玄屋の残滓、修羅刀と滅光に持ってかれてるから下手すると墓のなか抜け殻かもしれん(爆)。
1998年03月02日:22時43分40秒
アレス / MARS
 アレスは迷うことなく墓に祈る・・・
 手を合わせる・・・人間の行う死者への弔い・・・
 「・・・・・」
 そしてそこにある意志を感じる・・・・
 
 
 というわけで玄屋さんは何を望んでたんでしょうか?
 できればそこにある意志で語ってくんなまし。
1998年03月02日:22時08分11秒
放浪者 / Dr.李
 「で、この小娘はなんだ?玄屋ってのは男だって聞いていたんだがな。」
 
 帽子を少しずりあげて、そこを見た。
 
 「要は、この世の人間じゃぁなくなってるって分けか。まどろっこしいことするな、坊さんよ。」
1998年03月02日:15時28分19秒
一行 / ハリ=ハラ
 境玄の先導に従い、山の中を歩く。
 
 滝の音が近づき、それに伴い空気が涼しくなってくる。
 
 だんだんと木々がまばらになり、前方に開けた空間が見える。
 
「着きましたよ・・・・」
 
 森から抜けると、日差しが眼を刺す。
 
「此処が、玄屋さんのいらっしゃる所でさぁ・・・」
1998年03月02日:12時20分42秒
街へ / 少年が1番!!
――この人……優しい人だな。
応太はふと、そう思った。同時に、嫌な思い出も蘇ってくる。村人
たちの顔……恐怖に染められた表情。

――あの犬は化け物だ――

――儂らもいつか食われてしまう――

――あれと仲のいい応太も――

「……もちろん、食いしんぼさんの鋼くんにもね」

「おぉん!」
すっかり懐いた様子の鋼の鳴き声が、応太を回想から引き戻した。
しかし、青年は彼の元気の無さにすぐに気がついたらしい。

「どうしたんですか? 顔色が悪いですよ?」

「う、ううん。何でもないよ」
慌てて笑顔を見せるが、心の中で響く声は消えようとしない。

――化け物め――

「おいら、兄ちゃんについていくよ。元々、玄屋さんの住んでる
ところも詳しく知ってたわけじゃないし……兄ちゃんと行けば、
迷うこともなさそうだ」
応太はそう言うと、鋼に近づいて顔を寄せた。青年に表情を読み
取られないように。

応太より凶へ


1998年03月01日:02時39分44秒
/ 狂兵
 「・・・・・・・」
 (誰なのだろう、この人は?)
 背中をさする手が、気持ちを落ち着ける。
 (名前も知らない人なのに・・・)
 なぜか懐かしい気がする。
 その時、アゲハの頬を、一筋の滴が流れた。
 (涙・・・)
 それは、昔を思い出したから?それとも・・・?
 「さっきの奴らな、生きてるよ。今頃元気に川の中で行水しているはずだ。
 だから心配しなくて良い。少なくとも今までとは違う。だから心配するな」
 何故、そんな事情を知っているのだろう?などとは思わなかった。
 ただ、若者の優しさがうれしかった。
 
 そして、涙がまた流れた。
 (そうか、私、・・・・泣きたかったんだ・・・・・)
 アゲハは、疲れて眠るまで、若者の胸で泣いた。
 いつまでも泣き続けた。しかし、それは、悲しみの涙ではなく、
 心を暖めてくれる涙だった。
 
1998年03月01日:02時15分57秒
/ ジョーカー
 吐き気に苛まれるアゲハの背に大きな手が当てられ、背中をさする。
 それはまるで、昔同じようにしてくれた父親のようだった。
 不快感が溶けるように消えていく。
 
 「さっきの奴らな、生きてるよ。今頃元気に川の中で行水しているはずだ。
 だから心配しなくて良い。少なくとも今までとは違う。だから心配するな」
 
 繰り返し繰り返し炎はそう言った。ゆっくりと背中をさすった。
 繰り返し繰り返し……
1998年03月01日:01時53分16秒
/ 狂兵
 意識の混濁。何かの焼ける臭い。苦しみと怨嗟の声。

 (・・・・また、人を殺してしまった・・・・)

 目覚めが近い。

 今まで、どれだけの人間を手に掛けてきただろう。

 意識と無意識の狭間にある虚ろな闇。

 闇の中に浮かび上がるのは、苦悶の表情を浮かべた人間の顔。

 男もいる。女もいる。年端のいかぬ子供までも・・・。

 (私が殺した人たち・・・・)

 破壊の炎・・・全ての存在を無に帰す炎。

 それを微笑みを浮かべて操る者はだれ?

 顔が映し出される。それは自分自身・・・。

 「・・・・・・・・!!!」

 じっとりとした汗で、アゲハの体は濡れていた。

 (天井?どこ?)

 「目が覚めたかい、お嬢ちゃん」

 その時、どこかで聞いた事のある男の声がした。

 (父様?!いや、違う)

 

 いつの間にか、自分は布団に寝かされていたらしい。ゆっくりと、身を起こし、声の主を捜した。

 見ると、窓に、若い男が腰掛けている。

 見覚えのある顔。そうだ、あの時、助けに入った男の人だ。

 意識が、一気に覚醒する。と、同時に、先程の夢が脳裏をよぎった。

 (夢?・・・違う、あれは真実なんだ!!)

 黒く焦げた死体、燃える街、人々の嘆きの声が聞こえてくる。

 「うっ・・・・」

 思わず、吐き気が襲う。しかし、胃の中身が無いせいか、 吐き戻す事は無く、ただ、不快な嘔吐感だけが、アゲハの身を責めさいなんだ。

 

 
1998年02月28日:19時37分55秒
目覚め / ジョーカー
 気が付くとアゲハは布団の上に寝かされていた。目に入る物は見知らぬ天井。
 嗅覚が感じる物は夕餉の匂い。そして耳に入る物は若い男の声だった。
 
 「目が覚めたかい、お嬢ちゃん」
 
 枕元には膳と打刀が置かれており―アゲハの物ではない―窓には若い男が腰掛けていた。
 恐らくこれが声の主だろう。取り合えず分かった事は外がもう暗くなり夜になっている事
 そしてアゲハがひどく空腹である事だった。
1998年02月28日:19時24分59秒
誓言 / ジョーカー
 すっと差し出された腕の中にアゲハの華奢な身体が納まる。
 
 「契約は交わされた…」
 
 重々しい声で炎は呟く。そしてアゲハを抱えたまま、炎は集まりはじめた人混みを掻き分け
 雑踏の中に消えていった……
1998年02月28日:18時29分11秒
化け物 / 狂兵
 「オヌシガ化ケ物トイウノナラバ、我モマタ、化ケ物・・・」
 
 「無限ノ心、幾千億ノ人格、万人ニシテ一ツノ存在」
 アゲハはゆっくりと、若者の方に向き直りながら、言葉を続ける。
 「我ハ、アゲハ、ノ内ニヒソミシ者。名ヲ紅揚羽トイウ」
 「・・・・後ハマカセル・・・・」
 そう言うと、アゲハはまるで、糸を切られた操り人形のように、力なく崩れ落ちた。
1998年02月28日:15時03分04秒
琴音 / 月夢
「亜夜さん・・・」
 月の美しい夜だった、琴音は曙の鍔なりに眼をさませられた亜夜の前に立っていた。
「お父様がおなくなりになられました・・・・」
 そう口にする琴音の頬を涙が伝う。
「つい先ほどお父様の遺体が発見されて家に運ばれました、いまおじいさまとおばあさまが葬儀の準備を進めております」
 運ばれたという表現に引っかかるものを感じたのか亜夜がぴくっとする、それが分かったのか琴音はうなずき。
「不思議ですよね、ここ数日体調を崩してずっと臥せっておられたお父様が急に深夜に起き出して人気のないところへいき・・・殺されたのです」
 亜夜がはっきりと反応を示す、琴音は殺されたと口にしたのだ。
「お父様の体には刀による傷がありました、それは見事な傷でした」
 涙は枯れることなく流れ続ける、それなのに琴音の表情と声は淡々としたまま、まるでなにかが壊れてしまったかのように。
「お父様知っていたのです、きっと自分が長くないことを・・・そして修羅刀もまた知っていたのです・・・だから、だから・・・」
 声が初めて震える、一度顔を伏せると、次の瞬間には駆け出し亜夜に抱きつく。
「・・・・どうして・・・どうしてお父様が・・・・どうして放って置いてくれなかったのですか?せめて死ぬときぐらい苦しまないで・・・」
 亜夜に言っても仕方がないこと、それでも琴音は亜夜にしがみついたまま泣きじゃくる、亜夜に知らせるまで堪え続けていた物がついに抑えきれなくなったように。
「・・・・・・亜夜さん、私、私・・・沙夜さんを許せません・・・・」
 泣きながら琴音は口にする、その一言一言が亜夜を苦しめることになると分かっていても琴音は口にする。
「もう・・駄目です・・・・理屈とかそう言う物ではなくて私の中に・・・・」
 琴音は環境が良かったのか本気で人を憎んだことがない、純粋さが持つ危うさは全てを凌ぐ恐さを持つことがある。
「私は・・・きっと沙夜さんを殺します・・・・誰が止めても・・・きっと・・きっと・・・」
1998年02月28日:10時12分32秒
せりざわ / 鋼が運命を導く
 「そういや、なんでおいら達が玄屋さんのところへいくってわかったんだ?」
 応太の問いは、もっともである。一度も会ったことのない人間の目的を見抜く
 など、神でもできるか怪しい所。
  正解を言えば、凶の鋼の腕にしこまれた鷹の爪、「華月」が玄屋亡き今、彼の
 作成したサムライ、鋼に反応したのでもしや、そうなのではないか、という推測
 が、「たまたま」あたったのだ。
 
 「この子が教えてくれたんです。」
 そう言うと、凶はひざを折って座り、鋼と瞳をあわせる。
 ちょうど鋼の目線は、凶とおなじくらいの位置になる。
 
「それにしても、この子、いい子ですね。応太君が気を失ってる
 間、ずっと、君のことを守ってたんだよ。そして、とても賢い。
 僕が君に、危害を加えるつもりがないことしったら、僕が
 君たちの敵でないこと、わかってくれました。
 ほんとに、この子、いい子です。」
 鋼の青いひとみを見つめながら話す凶の笑顔はやさしかった。
 「よしよし、いい子だ、いい子」
 そういって、凶は鋼の頭を、左手でなでる。 「でもね、一つだけ、困った所があるんです。」
 応太のほうにむきなおり、いつになくまじめな顔立ちを応太に向ける。
 「この子、とっても食いしんぼさんで、僕の持ってた食べ物、
 全部、食べちゃったんです。」
 言っている間に、凶の顔は笑みをたたえた、いつもの顔に戻っていた。
 「ごめんね。だから、お代わりはないんです。」
 いつのまにか、鍋を覗き込んでいる応太。鍋の中身は、空だった。
 
 
 凶のお腹がきゅるるとなった。
 「僕も、お腹がすきました。あのまちで、何か食べます。応太くんも、
 その様子じゃ、食べ足りないみたいだね。何か、おごりますよ。
 もちろん、食いしんぼさんの鋼くんにもね。」
 いたずらっぽい笑みを、凶はふたりにむけた。
 
 
 タイトルは、「鋼」と、凶の鋼の腕から。わかんないね(笑)
1998年02月27日:23時37分48秒
契約 / ジョーカー
 「俺に頼み事をするか……」
 
 声だけが響く。
 
 「ふむ…」
 
 思案するような唸りと共に、炎の姿が宙から染み出すように現れる。
 その場所はアゲハから十寸(約30cm)も離れていない。まさに真っ正面だ。
 
 「面白い…面白いな。俺に頼み事をするか、その子を守ってくれと」
 
 くくくと炎は笑う。ふうっと炎はアゲハとぶつかりそうな程に間合いを詰め、その寸前で消える。
 その姿は霞のように薄れ、アゲハを通り抜け背後で実体化する。
 
 「この化物にそれを頼むか……面白い」
 
 くるりと炎は振り返ると言葉をつなげる。
 
 「だが願いには代償が必要」
 
 その低く厳かな声はまるで別人のようだ。
 
 「ただ祈るだけでは叶わぬ。名を告げよ。それが契約の代償となるだろう。
 我と契約を交わさんとするならば……告げよ、汝が名を」
1998年02月27日:20時35分20秒
琵琶法師一行の各位様へ / ハリ=ハラ
 現在、目的地のすぐ側で御座います。
 動きのある方は、今のうちに動いてください。
 なければそのまま進めます。
 
 月曜日には動かします。
1998年02月27日:15時32分37秒
「流れぬ時」 / 夜光
 「俺は誰だ....」
  その問いに答えるものはいない。いや答えられるものはいる。
 「俺は誰だ...!」
  握りしめた拳から血の筋がいくつも滑り落ちる。
 「俺は誰なんだ.....」
  肩から力が抜ける。うなだれしその姿は昔日の影はない。
 「ああ、解っている....」
  虚空を見上げる。それは声無き声に導かれて。
 「俺がすべきことは解っている....」
  それはまるで自分に言い聞かせているようで。
 「あいつを...この手で」
  それは滅びの会談を上る呪文。
  闇の中で苦しむその姿は終わる事なき拷問。
 
 捕らわれし魂と記憶 闇の虚空にて。
 
 プレイヤー お時間がございましたら。天羅一行掲示板もごらんください、
      舞台裏のお話をしていることがごじますので。>tomyさん
1998年02月27日:15時11分22秒
亜夜 / tomy
オォォォォン、オォォォォォン…

「んっ…?」
かすかな音で目を覚ます亜夜。
傍らの刀が唸り、紅い光を放っている。

「…何か、、、あったの?」

亜夜から曙へ
1998年02月27日:15時09分32秒
時はながれて / tomy
お久しぶりです〜(涙)。やっと卒論が終りました。
止めていて本当にごめんなさい。



『…たった今、龍脈をとおして全ての管理者にお主のことを伝えた。妖として定めを受け入れるつもりがないならば、ひととして死を受け入れるがよい…。』
再び封じられた“もう一人”の声が聞こえる。

『お前は俺が、、、殺す』
かつて愛するものであった、存在の声が聞こえる。


「うっ。」
頭を抑えながら怨麗は目を覚ました。
夢?…いや、それは過去の記憶。

「…ツォー・クー」
そうつぶやいても、もう彼は存在しないのだ。いるのは彼の姿をした別種の存在。彼女の死をのぞむ、一人の管理者。
怨麗の頬を涙がつたった。

怨麗


あ、『みたことのある人』は、呼びやすいので裏双(りそう)にします。夜光さん、よい名前をありがとうございます。

1998年02月27日:15時07分18秒
食事 / 少年が1番!!
目の前が真っ暗になった後、応太は誰かに支えられたような感触を覚えた。
そして樹に背を預けられたことも何となく分かった。

「主人を……だね。……良い……危害を加え……」
先程の青年の声だろうか? かすかにしか聞き取れないが、穏やかな口調だ。

――……鋼……噛みついちゃ駄目だぞ……。
自分以外の人間にはあまり懐かない犬だから、応太は少し心配した。

しばらくすると、何かの香りが応太の鼻と腹を刺激した。途端に
目を開いて、匂いの元を探す。

「あっ、気づいたみたいだね」
「飯だ!」
椀を差し出されたと同時に、応太はそれを吸い込むように食べ始めた。

「……っぷはあー、食った食った」
「おん! おん!」
「あ、鋼ももらったのか。ちゃんとお礼を言うんだぞ」
「くおおん」
応太の言葉が分かるのか、鋼は青年に向けて軽く頭を下げる。

「おいらからも礼を言うよ、兄ちゃん。あ、そうそう。おいらは
応太。こいつは友達の鋼」
自分の元へ寄ってきた鋼の頭を、いとおしそうに撫でる。

「そういや、兄ちゃん。なんでおいらたちが玄屋さんのとこへ
行くって分かったんだ?」

応太から凶へ


1998年02月27日:14時34分11秒
昇る煙が目に染みる / せりざわ
「は、腹減った、、」
 鷹の爪、「華月」が反応したサムライ犬の主人は凶の目の
 前で倒れてしまった。すかさず動いて、少年を倒れぬよう
 かばう。鋼の腕でなく、生身の腕のほう、でだ。
 少年はずいぶんとやせていた。無理もないことだ。
 少年を木蔭にそっとおろす。
 その間もこの主人に忠実なサムライ犬は、今にもとびかからん
 とばかりに、こちらを睨んでいる。
 「主人を守っているんだね。うんうん、良い子だね。
 でも僕は、君のご主人様に危害を加えるつもりは
 ないからね。」
 犬に話しかける凶の姿は奇異に写っただろう。
 だが、その凶の瞳はやさしかった。 「うーん、どこにも怪我はしてないみたい、、
 これは、お腹がすいただけかな?」
 凶は背負から、糒をとりだし、湯を沸かす。
 これだけ衰弱しているのだ。普通には糒は食べられまい。
 「うん、わかってるよ。きみにも、あげるから」
 残り少ない食糧ではあったが、町は目と鼻の先。
 すぐに手に入れられる。鋼にも、糒を振る舞う。
 しばらくこちらを睨んでいたが、腹が空いていたのだろう。
 すぐに糒を食べだした。
 糒で作った粥が、応太の鼻孔をくすぐった。 「あっ、気付いたみたいだね。」
 そこには椀を差し出す凶がいた。 まだ、この時は町に火の手が上がっていることなど、
 知る由も無かった。
1998年02月27日:12時41分09秒
うう、困ったな / 少年が1番!!
To:月夢さん
どうしたらいいでしょうかね。ちと、思い付かない。
単に迷ってるだけとか・・・鋼がいるのに?(自分突っ込み)
うおお、どうしよう〜(迷)

1998年02月27日:11時22分46秒
「少女」 / 夜光
  巡り巡る運命の輪。それを止めることは誰もできない。
  人には聞こえない声が響きわたる。それは大地の叫び声かそれとも森の嘆きか。
 「解る。聞こえる」
  どこか夢に浮かされたようなうつろな表情。間近に迫る人の声すら聞こえぬ夢幻の境地。
  その手が何かを招き寄せるようにかき抱くかのようにゆっくりとゆっくりと動く。
  それは定められた形の舞を舞うかのように美しく、そして風の流れのように見えないけれども
 何かを感じさせた。
 「これ....?」
  岩の宿に一振りの刃がその姿を現す。それは朱色の刀身の綺麗な刀。いままでみたどのような
 工芸細工よりもそれ自身が美しい。その内包する力そのものが美しさとなって心に語りかける。
  並のものならばその美しさに心奪われ、しばし時も忘れよう。けれども虚ろな少女心にはそれ
 は感銘を与えることはなかった。
 「あなたが?」
  人に話しかけるように刃に言葉をかける。それに答えるかのように刃はその力を少しだけ膨ら
 ませた。
  ----ザワザワザワ
  森が急にさざめき出す。かつては封じられ力を失っていたけれどもかの時より森もその息吹を
 とり戻そうとしている。だから人には特別に敏感に反応する。
 「だれか...くるの?」
  風の音が答える。
 「お姉ちゃん?」
  大地の息吹が伝える。
 「知らない人?」
  草花が答える。
 「....」
  少女は迷う。知らない人に会う好奇心と。恐怖との狭間で。
  少女は迷う。祈ることしか。思い出すことしか知らない少女は。
 
 少女 「鎮霊」 墓の前にて。
1998年02月27日:01時07分12秒
願い / 狂兵
 「・・・・オ主ハ敵デハナイノカ?」
 
 「ナラバ、アゲハ、ヲ害スル事ハナイノダナ」
 蝶の群が、地上に降り立つ。もはや金色の隣粉は消え去り、炎も消失していた。
 「強キモノヨ、オヌシニ、頼ミガアル」
 アゲハの口からは、やはり、抑揚のない、機械的な声が流れる。
 しかし、そこにどこか優しさのような感情が感じられるのは、気のせいだろうか?
 「コノ娘ハ、争イヲ恐レ、我ヲ操ル術ヲ知ラヌ・・・
 今マデ、アゲハガ争イニマキコマレル度ニ、我ハ、
 アゲハノ意志ヲ奪イ、外敵ヲ退ケテキタ」
 蝶達は静かに、その声を聞いているようだった。まるで、主君に仕える家臣のように。
 「シカシ・・・ソノ度ニ、アゲハ、ハ、ミズカラガ人ヲ 手ニカケタト、悲シミニ暮レルノダ・・・・」
 「今マデ、コノヨウナ話ヲ出来ルモノハイナカッタ・・・ダガ、オヌシハ違ウ・・・」
 「我ノ声ヲ聞イテナオ生キ残シ者ヨ、ドウカ、 コノアゲハヲ守ッテハクレマイカ・・・アツカマシイノハ重々承知、
 ナレド、我ニハ頼メル者ガオヌシヲノゾイテオラン
 永遠トハ言ワヌアゲハガ、一人デ生キラレルホド、
 強キ心ヲ持テル時マデデ良イノダ」
 蝶達は、虚空の一点を見つめている。なにかに祈るように。
1998年02月26日:01時55分02秒
/ ジョーカー
 「ナゼ燃エヌ」
 
 その疑問に炎は答えない。うっすらと笑みを浮かべ黙するのみ。 
 
 「我ハ、アゲハヲ、守護スルモノ」
 
 無機質なアゲハの声。
 
 「その子はアゲハって言うのかい。いい名前だ」
 
 そう言って笑う。穏やかに、暖かく。劫火の中で。
 
 「アゲハ、ニ、害ヲナスモノニハ死ヲ」
 
 「おいおい、ひどいな。俺は何もやってないぜ?」
 
 肩をすくめる炎。が、相手は聞く耳を持っていないようだ。
 少女の動作と声に従って火焔蝶達が凝集していく。それは焔が渦巻くよう。
 
 「行ケ」
 
 声が死を告げ、振り下ろされた腕は命を刈り取ろうとする。
 迫り来る業火を前に炎はただ一言
 
 「借りるぜ」
 
 それは誰に?この場に居ない誰かに。いつの間にか手にしていた扇子を一振り。
 
 ゴウッ
 
 小さな扇子の巻き起こした轟風は耳を劈くような音を上げ、真っ向から焔とぶつかり合う。
 それは測ったように打ち消しあい、風と焔は相殺される。
 アゲハの居る場所と炎の居た場所のちょうど中間を境に辺りの様子は一変している。
 アゲハに近い方は未だに燃え盛っている。だが炎の方は一片の焔も無い。
 風が全て吹き飛ばしてしまったのだ。それを引き起こした炎は?
 居ない。アゲハの視界内には炎の姿は存在しない。
 
 「あんまり長い間だとその子の身体によくないんじゃないのか?」
 
 声だけが聞こえる。それはアゲハの背後の様でもあり耳元の様でもある。
 あるいは遠く離れた場所からの様でも。
 
 「別に害を成すつもりはない。信用して貰えないかい?俺はこれでも誠実で通っているんだぜ?」
 
 ただ飄々とした声だけが響いた。
1998年02月26日:00時42分51秒
赤き蝶 / 狂兵
 「ナゼ燃エヌ」
 感情の籠もらない声でアゲハがつぶやく。
 「我ハ、アゲハヲ、守護スルモノ」
 
 「アゲハ、ニ、害ヲナスモノニハ死ヲ」
 まるで人形を思わせる表情のまま、アゲハは淡々と言葉をつづる。
 「集エ」
 
 ゆっくりと、アゲハの片腕があがる。それに伴い、蝶達の群が一点に凝縮されていく。
 
 「行ケ」
 
 そして、いっきに振り下ろされる。その瞬間、
 地獄の業火を思わせる、圧倒的な熱量が若者に向かって放たれた。
1998年02月25日:00時47分41秒
焔舞の中で / ジョーカー
 「ほう……」
 
 火の粉の舞い散る中で炎は感嘆のため息をもらす。紅色の蝶が撒き散らす金色の鱗粉。
 それは宙を舞い、何かに触れると焔に変じていく。それは死と隣り合わせであっても
 息を呑むような美しさを放っていた。鱗粉は炎の上にも分け隔てなく降り注ぐ。
 男を掴んだ手をそのままに、しばし掌上に焔を転がしていた炎だったが
 掴んだ男が火に焼かれ始める。また残りの男達もそろそろ息が絶えそうである。
 掌に積もった火の粉をふうっと吹き散らし、少女に目を向ける。
 
 “いけない!このままではあの人が死んでしまう!”
 “・・・このままじゃ・・”
 
 少女が豹変するほんの少し前に聞こえてきた心の叫びである。
 それを思い起こし炎は男達に優しく語り掛ける。
 
 「どうやらこの子は慈悲深いようだ。お前らのような屑でも死んで欲しくないらしい。
 よかったな、この俺が情けを掛けるなど滅多にないことだ。この子に感謝するんだな」
 
 男達はそれを聞く余裕など無い。火に巻かれ、肉が焼け、息をする度に肺が焼けそうになる。
 そんな猛火の中なのだ。だがそれを意に介せず炎は語り続ける。
 
 「お前らに人並みの運とほんの少しの徳があれば生き残れるだろう。天に祈れ!」
 
 男達が人形のように塀を越えて飛んでいく。さして力を込めているとも思えないが
 炎が襟を掴み、腕を振るう度に軽々と焔と煙を突き破り消えていく。
 ここからそう離れていない場所に川がある。それこそ彼らに人並みの運と僅かな徳があれば
 九死に一生を得ることも不可能ではない。だがそうでなかったとしたら?
 その様な些事は炎の知ったことでは無かった。
 
 「そろそろ火遊びはやめたらどうだ?」
 
 焔舞の中で炎は平然と語り掛けた。
1998年02月24日:21時14分41秒
アゲハ / 狂兵
 「燃エ尽キヨ・・・」
 アゲハは言った。
 瞬間、蝶から金色の隣粉が降り注ぐ
 「う、ぐあ、あ、熱いいぃぃぃ!」
 「や、やめてくれ!」
 「ひぃ!俺達が悪かった!」
 
 「燃エ尽キヨ」
 
 逃げまどう男達に向かってもう一度、そうつぶやいた
 「た・・すけ・・」
 
 「フフフフフ・・・・・」
 赤く赤く・・・燃える炎の中で、アゲハは艶然と微笑を浮かべた。
1998年02月24日:21時00分00秒
オモイデ02 / 狂兵
 「敵襲!敵襲だぁ!」
 村の静寂は、あっさりと破られた。
 蹄の音が迫ってくる。ついで、甲冑の音と、叫び声が響く。
 その次に起こったのは、断末魔の声・・・。
 アゲハの里が襲われたのは、ただ、新たに領主となった者が、
 蟲を嫌悪していた・・・ただそれだけの理由だった。
 「アゲハ、お前だけでも逃げろ!!」
 「父様!」
 背中から袈裟懸けに斬られた父親は、力無く崩れ落ちた。
 無表情に、甲冑をまとった兵士がアゲハの元に歩み寄る。
 「いやぁ!!」
 逃げようとするがしかし、体が動かない。
 兵士が近づいてくる。
 無造作に、刀を振り上げる。
 
 その瞬間。アゲハは兵士の目を見た。・・・その目は笑っていた。
 楽しんでいるのだ・・・殺すことを・・・・
 (なにがそんなに可笑しいの・・・なにがそんなに楽しいの!
 私の里をメチャクチャにして・・・みんなの命を奪って!!)
 その瞬間、アゲハの中で何かが変わった。
 「ミンナ死ンデシマエ!!」
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 気づいたとき、アゲハの周りには、あの、赤い揚羽蝶が舞踊っていた。そして、その足下には、
 黒く、焼けこげた死体の山があった。
 死体には、男も女も、兵士も村人もいた。 
 そこに動いているのは、2つのアゲハだけだった。
 「うっ!!」
 死体の焼ける臭いに咳き込み、アゲハは吐いた。
 胃の中のもの全てが無くなるまで吐いた。
 
 そして、血の涙がこぼれ落ちた・・・。
 赤い揚羽蝶は、呆けたようにつっぷした娘の背中に、優しく舞い降りた・・・。
 
1998年02月24日:19時55分55秒
オモイデ01 / 狂兵
その日、アゲハは一人、新種の蟲の飼育所に来ていた。
 (とうさまは、来ちゃいけないっていってたけど、黙ってれば分かんないよね、きっと)
 飼育所は、言うなれば実験室であった。新しい蟲と蟲を交配させ、
 あるいは薬品を与え・・・そうして新たな力を持つ蟲を作り出す・・・。
 「わぁ!綺麗!!」
 そこには、参式と書かれた大きな駕籠の中に、ヒラヒラと舞う、2つの蝶の姿があった。
 「紅揚羽蝶・・・ふうん、私と同じ名前なんだぁ・・・ だけど、赤い色の揚羽蝶だから紅揚羽蝶だなんて・・・ 父様ったら本当に洒落っけがないんだから・・・」
 そういえば、自分の名前も、生まれたときに
 最初に見た虫が揚羽蝶だったからという安直さだったらしい。
 ・・・・・・アゲハの顔が引きつっている・・・・・・
 「・・・・まあいいか、私はこの名前気に入ってるし」
 そして、優しく蝶に向かって語りかける。
 「あなた達も好きになってね、自分たちの名前。
 そうすれば、きっと私たち、
 今より仲良くなれると思うの・・・」
 いつまでも続くと思われていた平和な時。
 しかし、平和が脆弱な紙のごときものだと気づくのは、
 これからわずか1ヶ月先の事であった。
1998年02月24日:19時30分32秒
アゲハは・・・ / 狂兵
 (助かった・・・)
 突然現れた若者の姿を見た瞬間、確かにそう思った。
 そう思わせるだけの何かを若者は持っていた。しかし、その思いは、すぐに恐怖にかわった。
 「死んでみるかい?」
 まるで、挨拶をするように、なんの重みも無くつぶやかれた言葉は、アゲハの心に深く突き刺さった。
 それは、周りの男達も同様だった、アゲハをつかんだまま、凍り付いたように、動けなくなっていた。
 それほどの重圧を、その若者は放っていた。そして、その場にいる者達は、若者の言葉が、恫喝ではなく、
 真実を述べているにすぎない事を一瞬で理解していた。
 ミシミシミシミシ・・・・・ 死の言葉を告げられた男の頭に、その若者の指がめり込んでいる。
 ミシミシミシ・・・・
 (いけない!このままではあの人が死んでしまう!)
 「・・・・・・・・・・・・!!」
 しかし、アゲハは叫ぶ事が出来なかった。さるぐつわをはめられ、
 男達にしがみつかれている状態ではしょうがない事だ・・・。
 (・・・・このままじゃ・・)
 その時、アゲハの中で、強く何かが脈打った。
 (これは!あの時の!!)
 それは5年前、里が滅ぼされた時の事・・・
 破壊
 (い、意識が、だ、駄目!)
 滅、狂気
 (わ、私は・・・)
 ・・・・ワタシハ
 熱的死、灰
 (ソウ、ワタシハ・・)
 その瞬間、アゲハから、無数の蝶が舞い上がった・・・。
1998年02月24日:19時00分30秒
今思ったのですが / 狂兵
アゲハはさるぐつわをされてたんで、割って入って、助ける事が出来ませんです・・・。
1998年02月23日:18時24分54秒
玄屋は / 月夢
 あの後体調崩して自分の庵から街へ戻ってます、あっちに隠れていてもしょうがないし、沙夜の動向も探らないといけないので。
1998年02月23日:18時18分50秒
私は元から / ハリ=ハラ
 そう思っていたんだけど・・・
 
 だって、玄屋の墓は深山幽谷に在る。
 でも、玄屋の屋敷自体はそう言う訳じゃないし。
 
 それに、玄屋の家が現在どうなっているかは誰にも解らない。
 琴音が亜夜と一緒に居るとすると、廃屋になっている可能性も・・・
1998年02月23日:17時54分02秒
素朴な疑問 / 月夢
 応太君の向かってる先は玄屋の家?だったら先行の人間とは違う方向かも知れないんだけど。
1998年02月23日:15時59分05秒
戸惑う少年 / 少年が1番!!
「ああ、腹減ったなあ……」
応太はぎゅるぎゅると鳴り出した腹を抱え、ぼやいた。握り飯がいくつかあるが、
手を出せば全部食べてしまいそうだ。

「なあ、鋼。お前は――」
どうしたい? そう言いかけた口が止まる。

「笛の音だ……ってことは、人がいる!」

「おおん!」

「へへっ、飯にありつけるぞお」

そこには、落ち着いた雰囲気の青年が一人、静かに
笛を吹いていた。

――おいらよりは困ってなさそうだな。
それを見定め、そうっと近づいた。すると、不意に青年は
こちらを見た。

「あ、あの、すいません! あなたは誰ですか?! 玄屋さん、
という方にお関わりある人じゃありませんか?!」

「え?」
なんで玄屋さんを知ってんだ?
そう言おうとした途端。
応太は目の前が真っ暗になったのがわかった。

「……は、腹減った……」


1998年02月23日:10時46分31秒
笛の音が因果を誘う / せりざわ
 はじめまして、狂兵さん。新兵どおし、仲良くやりましょ。(にぱぁ) 「はぁー、どこにいるんでしょうね?彼は、、」
 師匠が最後に残した書き置きには、
「玄屋にあえ」と残されていた。全く師匠は何を考えていたんだろう。
 右腕に埋め込まれた「鷹の爪」。これには何かを追跡する能力がある。師匠にそうきかされていた。現に今まで、「玄屋」に反応してここまで導かれてきた。だがここに来て急に反応がなくなってしまった。全くまいってしまう。鷹の爪以外に、彼を捜す当てはない。心が焦る。おもむろに腰から笛を取り出し、構えを取る。凶は心を落ち着けるときに笛を奏でる。笛の名は「蘭風」。十二のときに師匠から贈られたなかなかの業物。構えはなかなか堂に入っている。犬を連れた少年が近づいてきた。 するとその時、「鷹の爪」が犬に反応したのだ!良く見ればその犬、普通の犬じゃない。サムライ犬、、、
 「あ、あの、すいません!あなたはどなたですか?!玄屋さん、という方におかかわりあるひとじゃありませんか?!。」
 サムライ陰陽師「凶」(まがつ)から、応太くんへ。
 
1998年02月22日:23時55分09秒
乱入した者の姿 / ジョーカー
 中肉中背、着流し、端正な顔つき、ギラギラした眼光。
 今は薄ら寒い微笑を浮かべている。得物は打刀が一本のみ。
 分かる人には分かるあいつです。(笑)今のところは半分なんですけど。
1998年02月22日:23時46分45秒
/ ジョーカー
 それは霞のように、朧のように、誰もが気付かぬ内にそこに在った。
 
 「人間ってのは変わらねぇなぁ」
 
 それは手をすっと破落戸の頭に伸ばした。
 
 「どこの街に行っても、いつの時代になってもお前らみてぇなのは
 必ずいる。どこでもいつでも。どこにでもいるんなら
 少し減ったところで変わらねぇ」
 
 すうっと破落戸の身体が持ち上がった。
 
 「死んでみるかい?」
 
 それはあまりにもさり気なく、言葉の理解に戸惑うほど。
 だが確実に指は男の頭蓋骨にめり込もうしていた。
1998年02月22日:23時22分59秒
お・や・く・そ・く(はーと) / 狂兵
 「いやです、はなして下さい」
 「いいから、こっちに来いってんだよ!」
 アゲハの周りには、いつの間にか、柄の悪い男達が集まっていた。
 男達は、口々に卑猥なヤジを飛ばしながら、アゲハを暗がりへと連れていこうとしている。
 彼らがアゲハに何をしようとしているかは明白であった。
(やっぱり、野宿したほうがよかった・・・) アゲハは、今更ながら街に来てしまった事を後悔した。
 自分ではそれと気づいていないが、アゲハはそれなりの美人である。
 それに加えて、通気性の良い、下世話に言えば露出度の高い着物を着ている。
 こんな娘が一人で旅をしていれば、自然と邪な考えを抱く者達が寄ってくるものだ。
 人混みに酔って人通りの少ない場所に来たのも悪かった。
「手前ぇも期待してたんだろうが」
「可愛がってやるからよう、へへへへへ・・・」
「やめて下さい!!だ、誰かぁぁぁ!!!」
「ちっ!騒ぐんじゃねぇ」
 叫び声をやっとの思いであげるが、すぐにさるぐつわをかまされてしまう。 
(どうしよう・・・この人達を倒す事は簡単だけど・・・人は・・・殺したくない!!)  
そうこうしている内に、アゲハは男達に連れ去られようとしている。
(仕方ないの?この子達を使うしか方法は無いの?)
 主の危機を察したのか、アゲハの背中に眠る者達がにわかにざわつきはじめた・・・。
 
 ・・・って言うわけで、アゲハを救出してくれる人募集中!!(笑)
1998年02月22日:13時13分07秒
ようこそいらっしゃい / ハリ=ハラ
 ようこそ、人外大麻教へ(笑)
 貴方の入信を心から歓迎いたしますよ。狂兵さん(にたり)
 
 ま、冗談は置いといて。
 すぐに絡んでこれるのが、凶さん、応太・鋼の二組。
 すぐに絡んでこれなくても良いんだったら、登場シーンだけ書いて、其処に伏線を張っておくと言うのが良いと思います。
 (いきなり誰かを襲うと言うのも在るけれど。)
 
 よかったら、天羅万象一行掲示板にも顔を出してください。
 人が居れば、掛け合い所の面子と直接(?)話が出来ますよ。
 レスが返ってくるのも早いので、一度覗いてみてください。
1998年02月22日:13時02分28秒
一行 / ハリ=ハラ
 境玄の足は、街を抜けやがて山に向く。
 しばらく、山人の使う山道を歩いていたが、やがて道は細くなり獣道同然となる。
 
 境玄は、そんな山道を覚束ない足取りで歩いていく。
 
 岩場やガレ場を幾つか抜け、木々の間を掻き分ける。
 まるで、同じ場所を堂々巡りしているような感覚。
 時間の感覚が薄れてゆくような・・・
 
「へっへっへ・・お疲れですかい?
 もう、すぐ其処ですから、もうちょっと頑張っておくんなさい。」
 
 気がつくと、かすかに滝の音が耳に響いてくる。
 今は、歩き出してからどれくらい経っていたろうか・・・
 
「いや、ちっとばかり回り道をしちまったようで・・・
 もっとも、日の高いうちに着けやしたから、それでご勘弁くださいや。」
1998年02月22日:12時59分24秒
キャラ設定 / 狂兵
 まだ参加可能なようなので参加させてもらいます。
 
 蟲使い アゲハ
 戦に巻き込まれ、故郷を滅ぼされた娘。
 里に伝わる特殊な蟲をその身に寄生させ、あてどの無い旅に出る。
 外見
 白拍子のような格好をしている。おとなしそうな娘。着物を脱ぐと、
 背中に赤い蝶の入れ墨をしている。じっくり目を凝らして見た場合、
 蝶の入れ墨が動いているのが分かる。
 因縁
 ・戦争への恐怖(中級)
 ・蟲への愛情(中級)
 ・弱いものへの愛情(中級)
 投与している蟲
 ・再生蟲(10ポイント分)
 ・甲蟲(強度5)
 ・紅揚羽(強度10)オスとメスの隣粉が接触すると、 高熱を発し、
 接触した者に火傷を負わせる。(データ的には地蜂のものを使用しています)
1998年02月22日:08時21分36秒
/ タイガ
 声を掛けても何も応えようとしない少女に、
 「えんもゆかりも無いからってのはわかるがね……。
  ちっとばかし話すぐらいしてもいいだろうによ」
 笑いながら言う。
 「ま、縁があったらまた会おうや」
 そういって、一瞬、いやな表情を浮かべる。
 
 (気を失い横たわっている青年。
  自分の身にあまる、巨大な武器をかまえ、睨み付けてくる少女。
  風がながれ樹が、草が枯れる。
  頭が痛み……)
 
 一瞬、閃光のような情景が浮かび、消える。
 (なんだ、いまのは?)
 額を押え、考え込むが、その情景が再び閃くことはなかった。
 (まあ、いいか)
 少女に背を向け、何処へともなく歩き出す。
 結局彼は最前まで少女が話をしていた陽炎のようなものに気づくことはなかった。
 
 「饕魔」より、「鎮霊」へ
1998年02月22日:04時36分12秒
もちろん / 月夢
 可能ですよ、まだ始まって間もないのでいつでも大丈夫です。
 でも簡単でいいですからはいるときキャラの紹介書いて下さるとみんながからみ安くて助かります。
1998年02月22日:04時31分07秒
あのー / 狂兵
まだ参加は可能なのでしょうか。
 出来そうなら蟲使いの娘で参加したいのですが? 
1998年02月21日:17時16分46秒
よろしければ / ハリ=ハラ
 琵琶法師さんちのほうは、山に入らせます。
 何も無いなら、適当なタイミングで目的地に着くでしょう。
 
 目的地はもちろん、滝の在る所です。(笑)
1998年02月19日:15時23分47秒
設定とな? / タイガ
 う〜む、「設定の鬼」の血がうずく。
 しかし、うずくだけでまだ何も浮かばん。
1998年02月19日:12時10分35秒
募集 / せりざわ
 ただでさえ、凶は、凶悪なパワーキャラになりそうなのに、
 凶を作った、この、「師匠」相当なやつです。
 と、いうわけで、「師匠」の、設定を募集いたします。
 年齢、性別、種族、容姿不問。相当な陰陽術の使い手
 であり、玄屋と因縁がある、ということだけが決まっております。
 皆さんのご応募、お待ちしております。
1998年02月19日:12時00分37秒
なかまにいれてね / せりざわ
 修羅刀編第二部開始ということ。僕もお仲間に入れてくださいね。
  サムライ陰陽師 凶(まがつ)
 僕が半鬼であることを知ったのは、9つのときだった。
 でも、そんなことは関係なかった。
 物心ついたころにすでに両親はなく、山中の庵に、
 人里を離れるように、陰陽の師匠と暮らしていた。
 当然、僕と同年代の子どもはいなかったけれど、僕は、
 さびしくはなかった。師匠は、我が子のように僕を可愛がってくれたし、
 何時でも、どこでも、呼べば来てくれる「式」の打ち方を教えてくれたから。
 師匠はある日、金剛機の制作を始めた。
 にわかに、庵は忙しくなった。当然、僕の成すべき事も多くなる。
 でも、それは楽しいことであった。
 そんな楽しい日は急に終わりを告げる。
 制作中の金剛機が暴走したのだ。
 なんとか、金剛機を破壊することに成功したものの、
 体は、回復不能の傷を受け、手足を失った。
 師匠は僕に、サムライと蟲をうちこみ、僕の傷をいやしてくれた。
 そして、師匠は、僕に、新たなる腕と脚をくれた。
 鋼の手足、金剛機のそれ。
 
 ある日師匠は、忽然と、僕の前から消え去った。
 「おまえには、手も、脚もそろっている。
 ならば、なんだってできるだろう。」
 それだけを言い残して。
 「師匠、僕は何にも知らないんですよ!師匠!どこいっちゃたんですか!」
 
1998年02月18日:22時58分14秒
黒龍眼 / ハリ=ハラ
「いえ、あたしはもう慣れていますからねぇ。
 姐さんこそ、奇麗なおみ足に傷がつかねぇように気をつけておくんなさいよ。」
 
 そう言うと、また杖を突きつつ歩き出した。
1998年02月18日:00時16分21秒
放浪者 / Dr.李
 「俺もかまわねぇ。」
 相変わらず不愛想だ。
 
 ・・・肝心なところがみえそでみえない?
 ・・・・・にやり。
1998年02月17日:23時56分25秒
「疑えば切りが無い」 / みだれかわ枕
「ええ、どうしたものでしょうねぇ。」
 すがのは思わず境玄と名乗った琵琶法師を見る。
 なぜ自分が考えていたら、こいつが相槌を打つのか。
 一瞬そう思ったが、境玄は足の悪いものはいないか、と尋ねた。
 どうやら、別のことだったらしい。
 
(慌てさすんじゃないよ、まったく)
 
 少し気になったが、偶然だろうと片づけた。
 疑っていては、切りが無い。
 だが、疑わなければ、死を招く。
 どこで折り合いをつけるかが、人間としての価値の全てだ。
 酒を飲むのも、男と快楽に耽るのも、最後はそこに行き着く。
 すがのはそう考えていた。
 
「別にあたしゃ大丈夫だよ。どっちかってぇと、あんたの目の方が心配だけどねぇ」
 
 
 銃鎗使い すがのから、境玄へ
 
 さのえ(妖編)とすがのの書き分けに悩む今日このごろ。どちらもほとんど同じ口調なんですね。「ねぇ」ってあたりで、すがのの言葉には甘ったるさを出しているつもりなんですが。
 あと、文中では必要ないかと思って触れてないんですが、すがの、結構露出度高いです。足を見せているとか、胸元がちらちらとか、そういうのではなくて『本当に、一番ヤバイのではないかと思われる部分が、見えそうで見えない』です。
 三十の年増ですが、お色気キャラってのも、たまに作ると面白いかなって思ったんですが……う〜ん。
1998年02月16日:15時05分58秒
境玄 / ハリ=ハラ
「ええ、どうしたものでしょうねぇ。」
 
 そう言うと、境玄は足を止める。
 
「ちょっとばかりお聞きしますが、脚がわりいって方はいらっしゃいませんでしょうねぇ・・・
 それから、山道とかが苦手だって方は・・・
 いや、いきなりで申し訳ねぇんですが、これから行く所はちっとばかり道が悪いもんでね。」
 
 三人の方を振り返る。
 
「まさか、皆さんいらっしゃるとは思わなかったんで・・・
 どうしたもんでしょうかねぇ。
 どうです?皆さん、大丈夫ですかい?」
1998年02月14日:05時28分10秒
気がつかず / ハリ=ハラ
 さらっと流してしまえるくらい、軽く言ってますよ。
 まあ、気がつかなくても不思議じゃないくらいかな?
1998年02月14日:03時49分14秒
出来るんです(笑) / ハリ=ハラ
 正確には、左目の方がね。
 
 ま、気にしないで(笑)
1998年02月14日:03時38分36秒
えっ!? / みだれかわ枕
 境玄て、そういうこと出来る人だったのっ!?
#いや。人かどうかも怪しすぎ(笑)
 
 うーん。少し考えてみます。
1998年02月14日:03時29分14秒
境玄 / ハリ=ハラ
>(……さて、どうしたものやらねぇ)
 
「ええ、どうしたものでしょうねぇ。」
1998年02月14日:02時55分42秒
はて? / ジョーカー
 ヒイロカネの金細工ってどんなのでしょう?
 ヒイロカネって金よりも価値が高いのでは。(何せ珠一個で小判二枚分)
 その緋色金に金で象眼してあるのかな?
1998年02月14日:00時47分50秒
おおう / Dr.李
 ナイスだ、すがの!
 
1998年02月14日:00時35分25秒
「蛇の如く、艶やかに狡猾に在れ」 / みだれかわ枕
 ヒイロ金! なんてモノ持ち歩いてんだ(笑)
 
 
「ぶっ」
 すがの、思わず吹き出した。目の前には金細工。
「何であんたみたいなガキが……!」
 そこまで言って、慌てて口をつぐむ。
 もしかしたら、このガキは金になるのではないだろうか。
 金の価値も知らないようだ。
 はっきりいって、カモである。
「何を出したのか知らないけれど、子供が金の心配するもんじゃないねぇ・・・」
 境玄が暁都に諭す。
(さあて、こいつは好いねぇ。世間知らずに目の見えない坊主。出し抜くのは、簡単さぁね)
 ちらりと横を見る。変わった帽子をかぶった、青年。
(こいつは色仕掛け、効きそうもないし……さて、どうしたものやらねぇ)
 舌を少し出して、唇をなめる。艶っぽい。
 
 
 すがの。
 
 ……単なるこそ泥だったか?(笑)
1998年02月13日:17時33分37秒
とっと出してしまおう / タイガ
>「おじちゃん。運命の輪が巡りだしたよ」
 
 少女が呟いた直後、一人の男がやってきた。
 「これがあのじいさんの墓か」
 知り合いの墓参りにきた、というよりは好奇心で名所を訪ねてきたような口振りだ。
 「そろそろあぶねぇだろうとは思ってたが……」
 ふと少女に気づき、声を掛ける。
 「……ほう。
  こんな若い嬢ちゃんがあのじいさんの墓参りに来るとはねぇ」
 なんだか可笑しげに笑う。
 蜘王に、玄屋に始めてあった時、枯蔦を殺そうとした男に、よく似た男がそこにいた。
 
 「蜘王に似た男」より「鎮霊」へ
1998年02月13日:17時16分11秒
だぁ! / タイガ
 読み間違えた。
 前の書き込みは無視してくれ〜。
 
 なんでこんな間違いしたのか自分でも謎。
 修羅刀編って必ずどっかで読み間違えるなぁ。
 何でだろう?
1998年02月13日:17時13分36秒
え? / タイガ
>いっきに玄屋さんのところに行くのは止めます。
 
 今何処にいるの?>鎮霊
1998年02月13日:15時02分41秒
訂正 / ハリ=ハラ
 いっきに玄屋さんのところに行くのは止めます。
 ですので、話したい方はどんどん話して下さい。
 
 もっとも、こいつからは話し掛けないと思います。
1998年02月13日:12時12分18秒
墓参り / 夜光
  鳥も通わぬ深山霊谷に一人の少女がたたずんでいた。目の前にたつのは苔生し物言わぬ石の墓標。
 「お兄ちゃんもおじちゃんも...いい人ってみんあ早く死んじゃうんだね」
  悲しげな瞳は現在を見つめず過去を見続ける。
  低く聞こえてくるのは涙の音か...それとも滝の水音か。それは誰にも解らない少女にもまして他の誰かにも。
 「ねえ、おじちゃん。私どうしたらいいのかな。お兄ちゃんはもういないし誰も頼れる人がいないの」
  悲しみに胸を押さえる少女は微かな後悔と夢の残滓の中での軽い困惑に包まれていた。「誰?」
  聞こえるはずのない声。誰のものともつかぬ。まるで森そのものが声を発するかのようなそんな不可思議な声。
 【あの時のお嬢ちゃんか随分大きくなったな】
  岩宿の中から玄屋が声をかけてきたのか...一瞬そう思った。
 「おじちゃん?おじちゃんなの」
  けれど少女の希望はすぐにうち消されることになる。
 【違う】
  陽炎のようにうすぼんやりとした何かが目の前に浮かぶ。男のような女のような子供のような老人のような。人のような人ではないような。なんとも形容に困る存在がそこにいた。
 「おじちゃんじゃないの?」
  わずかな不安と決して小さくはない好奇心それが少女に声をかけさせた。いやそれ以上に妙な親しみを感じたせいだろうか....
 【ああ、違う】
  陽炎のような人が答える。
 「じゃあ、誰?」
  "お兄ちゃん"の形見の品の銃槍を構える あの頃は体より遙かに大きくてその体をより小柄に見せていた銃槍も今では体の一部の用になじんでいる。
 【そう、あの時もお前はそうしていた健気だね】
  あざけるような揶揄するような、けれどもどこか羨望の混じった声。
 「誰なの?」
  子供の無邪気さと残酷さを内包しながら、その声は冷酷では無かった。
 【滅光】
  聞いたことはないのに知っている。既視感に似ているけれども違う。
 「知ってる。私はあなたをでも思い出せない」
  心を託せる人に出会った喜びと。そしてそれを思い出せない悲しみに少女の瞳が揺れる。
 【思い出せない方が幸せさね。それはお前の記憶じゃないんだからな】
  絶対的な恐怖、畏敬。そして歓喜けれどそれは自分のものではない。まるで人形浄瑠璃で他人の人生を見ているような不思議な感覚。
 【あの男の娘なら解るだろう。やつはまだねむっちゃいねぇ。力を蓄えていただけだ。けど俺は動けねぇ。俺が何をいいたいか解るかい?】
  真摯な表情で頷く少女。
 「修羅刀を....お兄ちゃんの命を食べたあの刀を....」
  それに満足げに頷く陽炎のような姿のもの。鬼神滅光と呼ばれたものの意識の一部。
 【血の巡りが早くて助かる。ならお前さんに俺の力を貸してやる。木霊の声に耳を傾けな。お前さんになら森も案内するだろうさ。】
  その意識の揺らぎもとうとう消え去った。少女の胸にあのときの寂しさに似た感覚が黄泉返ってくる。
 「おじちゃん。運命の輪が巡りだしたよ」
  
  枯蔦の連れていた少女改め 鎮霊(しずひ) 玄屋の墓の前にて。
1998年02月13日:11時59分52秒
境玄 / ハリ=ハラ
「何を出したのか知らないけれど、子供が金の心配するもんじゃないねぇ・・・」
 
 それだけ言うと、そちらを見ようともせず歩いてゆく。
 
 このまま一気に玄屋さんの所まで行っちゃいます。
 つーことで、よろしく。
1998年02月13日:01時31分39秒
アレス / MARS
 「はあ・・・すいません・・・」
 気の抜けた返事・・・
 (良いかい坊や。町はお前さんが居たとことはずいぶん勝手が違う。
  少しは覚えてこないと、ヒトの世は渡れないよ。・・・
  ・・・話せるだけでも、たいしたもんだがね。)
 『あれ?僕がル=ティラエって知ってるのかな・・・この人・・・』
 疑問が不意によぎる・・・と同時に不安も・・・ 『まあ・・・疑いの目で見ればみんな悪い人に見える・・・気にしてたらきりがないよ・・・』
 とりあえず気を取り直す。
 「えーっと・・・お金って金属ですか?ならこれじゃ駄目なんですかね?」
 と胸にしまっていたヒイロカネの金細工を取り出す。
1998年02月13日:00時58分37秒
『黒龍眼』境玄法師 / ハリ=ハラ
「やれやれ、そんな事もしらねぇで出てきたのかい?」
 
 懐を探り、金を取り出す。
 
「親父さん、これでよござんすね?
 じゃあ、坊やもさっさとこっちへおいで・・・」
 
 支払いを肩代わりするとまた歩き出す。
 そして、歩きながら少年に話し掛ける。
 
「良いかい坊や。町はお前さんが居たとことはずいぶん勝手が違う。
 少しは覚えてこないと、ヒトの世は渡れないよ。」
 
 そこで、にかっと笑って
 
「話せるだけでも、たいしたもんだがね。」
1998年02月13日:00時04分39秒
ごめんよう / Dr.李
 やっぱり弾の方で良かったのね。
 ちょっと記憶がうろ覚え。
 
1998年02月13日:00時01分39秒
それを言うなら / ハリ=ハラ
 >ちなみにあと珠は6発しかない事にしている。
 『弾』でしょう。
 
 え?
 細かい事言うなって?
 だって、『弾』と『珠』じゃあ怖さが違うもの(笑)
1998年02月12日:23時53分59秒
うむう / Dr.李
 何気なく玄屋を聞いただけだったのだが、 以外と話がでかくなったな?
 
 実は放浪者の持ってる銃は2代目なんだよ。
 初代はもう撃てなくなったので、玄屋に造ってもらったのさ。
 だから、”何かあったら玄屋をたよれ”なわけね。
 ちなみにあと珠は6発しかない事にしている。
1998年02月12日:23時49分34秒
玄屋の死は / 月夢
 時期は適当でいいですよ、ただ単に玄屋が自然死しそうになったからとどめさしにきたということにさせてもらっただけです。
1998年02月12日:23時48分33秒
それでは時間は / ハリ=ハラ
 三ヶ月ぐらいならどうですか?
 それぐらいならまだ大丈夫だろうし、何より墓石にも苔が生えれそうだ(笑)
 
 どう?そんなとこで
1998年02月12日:23時38分26秒
連動は / ジョーカー
 させないと拙いのでは?沙夜が動き始めているから
 単独で動いていると琴音も後を追ってしまうのでは。
 裏で炎が動いているのでそう簡単には終わらないだろうけど。
1998年02月12日:21時38分56秒
アレス / MARS
 「あ・・・僕は・・・あ・・・暁都(あきと)と申します。」
 そういって店を出ようとする。
 「待ちな坊ず・・・勘定はどうしたい?」
 店主に支払いを迫られる・・・
 「え?お金?・・・えーっと・・・」
 アレスは金という物を知らない・・・
 「あの・・・お金って何ですか?」
 まったく的を得ない受け答え・・・
1998年02月12日:15時58分45秒
結論 / 少年が1番!!
何だかカッコよさそうなので、やはり駄目もとで玄屋さんに
サムライ入れてもらいます(笑)

1998年02月12日:15時54分38秒
もちろん / 月夢
 玄屋がうてばそうなりますよ(笑)
 
 えーとここの最後の方をfurutani/以下を
 line.html
 にしてください
 
 
1998年02月12日:15時51分25秒
関係ないけど / 夜光
  だめもとでつくられた極度の武装を施された犬。....なんか体の内側に
 刃仕込まれてそうじゃの(^^;
 
 ところで、 一行掲示板ってどこじゃ(爆)
1998年02月12日:15時48分25秒
いや / 月夢
 駄目もとでよければやりますよ(笑)陰陽師にしてみればラッキーです(笑)
 ただ変に武装度の高いものになりますけど(笑)
1998年02月12日:15時46分37秒
あれは / 月夢
 修羅刀の力でしょう、玄屋の技術じゃないです(笑)。
 ちなみに裏でここの1行掲示板で話ししてたりします(笑)
1998年02月12日:15時45分48秒
となると・・・。 / 少年が1番!!
どうしましょうかね。まさか玄屋が「駄目で元々、やってみよう」
なんて考えるわけないし。

1998年02月12日:15時45分02秒
気にかける人 / 夜光
 少なくても「神宮家」は眼をつけておりましたが(爆)
 
 チャットスピードになっとりゃせんかい(^^;
1998年02月12日:15時42分13秒
玄屋の名前 / 月夢
 は確かに知る一ぞしるでしょうね、誰があんなマイナー研究を気に欠けるんですか(笑)
1998年02月12日:15時40分29秒
黒龍眼とは / ハリ=ハラ
 どういう付き合いだろう?
 
 死体の第一発見者だったりして(笑)
1998年02月12日:15時39分17秒
あ、ごめん / 月夢
 玄屋サムライの技術はないと思う、この男武器の式が主流だから。
1998年02月12日:15時38分39秒
/ 夜光
  えっと少年って十代だよね(^^;ってことは例の大戦の寸前に犬を助けてたわけ
 かい(^^;玄屋さんは 
  確か初期設定では知る人ぞ知る...だったよな(^^;これも運命かのう(苦笑)
1998年02月12日:15時37分03秒
さりげなく / 少年が1番!!
応太の村を助けて、鋼にサムライ入れただけです(爆)
1998年02月12日:15時26分42秒
玄屋 / 月夢
 なんか妙に知り合い多いな、おまえなにしてたんだ?(笑)
1998年02月12日:15時21分20秒
街の外にて 〜応太と鋼〜 / 少年が1番!!
「……待ってよ、鋼。もう、疲れちゃったよ……」
「くおぉん」
早くしろと言わんばかりに、黒い毛並みの犬が後方を歩く少年に
向かって鳴いた。かなり大きな犬だ。その少年を乗せて歩くくらいは
造作も無いはずだ。
一方の少年は、見たところ百姓の倅としか思えない。汚れた布包みを
棒の先に引っかけ、腰には古ぼけた山刀を下げている。
ようやく犬に追いついた少年が、大きく息をついた。

「……もうすぐだなあ……玄屋さんのいるとこまで」
少年の声には強い憧れのようなものが溢れていた。その事が分かった
のか、黒犬も嬉しそうに吠える。

「お前も嬉しいんだな、鋼。命の恩人に会えるから」
「おぉんっ!」
「とにかく、あの街で一休みだ。いくぞ、鋼!」
あっという間に元気を取り戻した少年、応太は鋼と共に街へ向かって
駆け出していった。

とりあえず、今のうちに参加しておきましょう。応太はアーキタイプ
そのまま、鋼はサムライ犬です。


1998年02月12日:15時19分22秒
では、遠慮なく / 夜光
  修羅刀に魂までは食われなかったと言う前提条件で。
 滅の旦那に預からせていただきやす。もちろん、修羅刀に
 食われてしまったなら。ありません、アカシックレコード
 でも読み解くとしましょう。
1998年02月12日:15時13分28秒
それでは / ハリ=ハラ
 一年後ぐらいという事にしましょう。
 みなさんお墓に連れてくつもりだったから。
 
 お墓ぐらいはあるやね。
1998年02月12日:15時12分52秒
うーん / 月夢
 好きな人に持ってかせていいです、琴音は持っていけないので(笑)
1998年02月12日:15時09分25秒
第一部 / 夜光
 あの人第一部エンディングで"陰(影)の道"封じに大地にもぐりやがりましたから(笑)
 あの人も一応"鬼"(それもかなり古い)ですからね。バランスが大幅に崩れるのを嫌ったんですわ。へぇ(妙に腰が低い)
 第一部に登場した私のキャラで魂さわれない人誰もいませんぜ(へっへっへ)
1998年02月12日:15時05分43秒
へ? / 月夢
 あ、あんな物騒な人があしもとに、しってたら引っ越したのに(笑)
 誰が持っていくのかしりませんけど、修羅刀に持ってかれてない限りはさしあげます、小道具に使えればどうぞ。
1998年02月12日:15時02分35秒
保管ですよ保管 補完してもいいですが(笑) / 夜光
  「対修羅刀」用の隠し玉に面白いと思いまして。玄屋のすみかのあたりには
 ほれ、あの鬼神様が地下に住んでらっしゃいますし。(爆)
1998年02月12日:14時59分24秒
補完ですか? / 月夢
 ああ、字まちがった(笑)使い道あるんならとっといてもいいですよ、他に欲しいいかたが以内なら(笑)
1998年02月12日:14時55分51秒
時間 / 夜光
 何年かによって「少女」のレベルが違うのじゃ。
 第二部にはこの子くらいしか呼べぬからの〜。(;;)
 
 それはおいておいて....死んだ玄屋の魂。保管しておいちゃだめ?>月夢さん
1998年02月12日:14時53分32秒
時間は / 月夢
 ジョーカーさんが動かした方と現在の新しくきた方々と連動させないんなら1ねんぐらい立ってもそれはそれで構いませんよ。
1998年02月12日:00時20分56秒
放浪者 / Dr.李
 「・・・」
 すっと立つ。
 その無表情な顔から内心を伺うことはできない。
 特に名乗りを上げるでもなく、琵琶法師の後をついていく。
1998年02月12日:00時06分58秒
現時点は / ハリ=ハラ
 玄屋が死んだすぐぐらいですか?
 まだ、四十九日が過ぎていないころでしょうか。
1998年02月12日:00時00分20秒
琵琶法師 / ハリ=ハラ
「おやまあ、皆さんごいっしょって事になりやすねぇ。」
 
 少し呆れたような声を上げる。
 
「それじゃあ、もう少しばかりお待ち下せぇ。
 なんせ、こういう眼だと飯がくいずらくてねぇ・・・」
 
 ・・・・・・・・・
 
「どうも、お待たせいたしやした。
 それでは、行くと致しましょうか。」
 
 自分の勘定の分だけ器用に机に残すと、席を立つ。
 そして、杖を突きつつ表へ出る。
 
「そうそう、名乗りが未だで御座いましたね。
 あたしは、須佐の生まれで字を”黒龍眼”。
 法名を”境玄”ともうします。」
 
 頭を回し、三人の方を振り返る。
 
名乗りにくければ別に結構で御座いますよ。
 どうせ、すぐに別れる事になるでしょうから。」
1998年02月11日:23時34分39秒
「挨拶ぐらい、したいから」 / みだれかわ枕
 すがのは一連の会話をよそに、蕎麦をすすっていた。
 考えていたことと言えば、
(つれない坊やだねぇ。あたしが極楽に連れてってやろうっていうのにさぁ)
 かなり、不健全である。
 
 さて、このすがのと言う女、十何年か前、小娘だった頃に、玄屋に世話になったことがある。
 たいしたことではない。すがの自身、そのことをこの街に来るまで、すっかり忘れていたくらいである。
 そう言えば、ここに玄屋という、いつぞや世話になった奴が住んでいるなぁ。
 その程度。
 だから、別に玄屋のところにいくつもりなどなかったのだが、どうやらここにいる面々はみんな玄屋に縁があるらしい。
 それなら、挨拶ぐらいはしていこうか。
 そう考えた。
 
「法師さんや、もしよかったらあたしもその”玄屋さん”のところに連れていっておくれよ。挨拶ぐらい、したいからねぇ」
 
 
 すがのから、『琵琶法師』へ
 
 すがのは『自尊心は高いが、すぐに日和見する』キャラにしています。いい男には摺り寄って、金持ちには媚び売って、権力者には尻尾振る、そういう奴です。
1998年02月11日:18時44分17秒
放浪者 / Dr.李
 「・・・いいだろう。」
 どちらに言うこともなく答える。
 手頃な椅子に足を組んで座る。
 
1998年02月11日:09時28分05秒
刃鳴り / ジョーカー
 オォォォォン、オォォォォォン…
 
 そこは人里を離れた山中の庵。亜夜が修練のために住まいとしているところ。
 日々の鍛錬を終え、泥のように眠っている亜夜の脇に置かれた一振りの太刀。
 それが鈍い唸りを上げていた。ぼろぼろになった鞘からは
 所々隙間が出来ているのだろうか、内部より紅い光が漏れ
 庵の中を薄赤く染めていた。
 
 空気が澄み、とても月の綺麗な、そんな夜だった。
 
 曙
 
 時間としては玄屋がその人生を終えた夜の事です。
 『彼』の銘は『曙(あけぼの)』。名もまた同じです。
 琴音はいてもいなくても構わないでしょうがこの場所は知っているでしょう。
1998年02月11日:09時10分09秒
アレス / MARS
 「あ・・・・あの、できれば僕も一緒に言っちゃダメですか?」
 アレスは琵琶を持つ法師と青年に声をかける
 「理由は・・・合わなければならないと感じるから・・・それだけですけど・・・」
 自信のなさそうな声が続く・・・
1998年02月11日:02時16分07秒
琵琶法師 / ハリ=ハラ
 
「随分、珍しいものを下げてなさるね。」
 
 帽子をかぶり、外に出ようとする男の背中に声がかかる。
 先程入ってきた、琵琶法師だ。
 
「いやなに、ちょっと臭いが気になりやしてね・・・
 別段どうという事もありやせんから、どうぞお行きになってください。」
 
 向こうを向いたまま、蕎麦を食いながらそう喋る。
 
「それから、もう一寸待ってくださるならご案内して差し上げますよ。
 ”玄屋”というお人をお捜しなんでしょう?
 あたしの知ってる”玄屋”さんの所でよけりゃですがね。」
1998年02月10日:19時30分54秒
放浪者 / Dr.李
 「悪いが昼間から女を抱く趣味は持ってない。」
 すがのの方を一瞥して不愛想に言う。
 
 「玄屋と言う男がどういう奴なのか俺もしらん。」
 少年に返事をし、そしてきびすを返した。
 「邪魔したな。」
 
 帽子をかぶり外に出ようとする。
1998年02月10日:13時02分41秒
粗筋20 / 月夢
 炎が枯蔦の元へと向かう頃、時を同じくしていくつかの戦いが行われていた。
 一つはいうまでもなく枯蔦対妖、壮絶なまでの精神戦闘は互いを削りあい、どちらかが消滅するまでも続くと思われた。
 
 もう一つは滅光対黄泉たち、もっとも異形な戦い、天羅広しといえどもそうお目にかかれないほどの異能どうしの戦闘。
 
 最後は玄屋対蜘王、陰陽師対サムライの技量の戦い。
 
 それぞれがほぼ同時に戦いを始めた。
 
 
1998年02月10日:01時09分55秒
琵琶法師 / ハリ=ハラ
 こっ・・こっ・・こっ・・・
 
 街の大路の喧騒の中、乾いた杖の音が響く。
 
 こっ・・こっ・・こっ・・・
 
 その音の元は、独りの僧形の男。
 杖を突き、背中には琵琶を背負う。
 明るい日差しの下に在っても、おぼつかない足取り。
 
 男は『琵琶法師』であった。
 
「はて・・・?」
 
 往来の途中で足を止める。
 そのまま、ぎょろぎょろと頭を回す。
 
「変わった臭いがしますねぇ・・・
 ・・・いや・・・珍しい臭いだね・・・」
 
 杖の向く先を臭いの元へと変える。
 
「へっへっへ・・・
 ごめんなさいよ・・・」
 
 飯屋に、杖を突きつつ入って行く。
 手探りで椅子に腰掛けると、懐を探りながら注文をする。
 
「蕎麦の良い匂いがしやすね・・・
 あっしも蕎麦をおねがいします。」
 
 
 フルスクラッチの琵琶法師です。
 御二人の居る飯屋に入っていきましたが、特に気にしなくて良いです。
 でも、いぢめないでね(笑)
1998年02月10日:01時08分37秒
名前・・・ / MARS
 どうしよう・・・
 アレスで平気だよね?
 まあ、とりあえず・・・
 
 「すいません・・・あの方と一緒の物を・・・」
 すがのが啜っていた蕎麦を見て注文を出す。
 「すまねぇが、玄屋って男を知らないか?」
 ゲンヤ・・・・
 「すいません・・・・そのゲンヤという方はどのような方ですか?」
 いきなり入ってきた青年にこともなげに話しかける
 
 
 ちなみに路銀無いです。つまり無銭飲食!!
 角の方はバンダナで隠した上で笠をかぶっています。
1998年02月10日:00時45分47秒
「その女、狂暴につき」 / みだれかわ枕
 銃声が、響いた。
「へへへ、おとりかい、坊や?悪いがかまってらんねえんだよ。」
 そう言った男は、今は『おとり』によって、ただの肉の塊にされている。
「はっ……ばっかだねぇ。油断するから、そういう目に遭うんじゃないかい」
 さっきまで彼の女だった、すがの、物陰に隠れたまま、肩をすくめる。
 あの男も、思えばつまらない男だった。夜の方はそこそこだったが、剣の腕は、二流。根性もひねくれていて、所詮は小物。
 どのみち近いうちに縁を切るつもりだったから、ここで死んでくれて、かえって楽だったかも知れない。
「さあて、あの奇妙な珠銃(じゅう)を使う男も、死んじゃったみたいだし、退散しようかね……」
 
 
 それから三年後。すがのは、通りかかった飯屋で、蕎麦をすすっていた。
 彼女、娼婦まがいのこともよくやっていたが、本業は傭兵である。傍らには、巨大な珠式の銃――銃鎗がある。使い込まれた『それ』は、いかに大柄なすがのとはいえ、女が扱うには、いささか大きすぎるようにも見える。いや、逆に、それを扱えることが、すがのの技能を保証しているとも言える。
「すまねぇが、玄屋って男を知らないか?」
 青年に、だしぬけにそう尋ねられた。むせるすがの。どうやら蕎麦が腹ではなく肺に入りかけたらしい。
「ごほっ、ぐほっ! ……ぼうや、モノ尋ねるときは、人がメシ食ってないときにって、習わなかったかい?」
 茶をすすり、何とか人心地ついたところで、すがのはこう続けた。
「玄屋ってのは、名前だけなら知ってるよ。確かこのあたりに住んでんだよ」
 すがの、彼がすでにこの世に存在しないとまでは、知らない。
 改めて、青年の顔を見る。なかなか整っている。
――悪かぁ、ないねぇ。
「ぼうや、そんなことよりもさ、おねぇさんといいことしないかい?」
 
 すがの、31歳。相変わらず『お盛ん』である。
 ところで、実は三年ぶりの再会なのだが、すがの、ぜんぜん気づいていない。
 
 
 銃鎗使いです。しかも(例によって)アーキタイプそのままです。で、<枕事>が上級なんです。さのえとは違って「自分から進んで技能を上昇」させてます。
 ……ああ、やってしまった(笑)。
#すがののコンセプトは「ミッドナイトシアターにそのまま出られるキャラ」(笑)
1998年02月09日:22時16分59秒
金色の月 / MARS
 満天の星達・・・そして一際輝く月・・・
 そしてその下には森に切り開かれた場所・・・
 「・・・・・感じる・・・何か・・・・」
 「いかがしましたか?」
 「・・・・僕は・・・あそこに行きます。」
 すっと指を伸ばす先には金色の月・・・
 「旅立たれるのですね・・・」
 「・・・はい・・・・」
 やがて二人のル=ティエラは別れる・・・一人は月に・・・一人は森へ・・・
 
 というわけで予定通りゴールデンチャイルドを出します。
 絡むかどうか分かんないですけどねえ・・・首を突っ込ませて貰います。
 ところで・・・名前なんですがアレスってのは変ですかね?
1998年02月09日:21時55分00秒
第二部、放浪者 / Dr.李
 「俺もヤキがまわったもんだぜ。」
 男がつぶやく。
 男の右手は鋭利な刃物で切られていた。
 「これじゃぁ、ダメだな。」
 息が荒い。
 命の終わりが近いのかもしれない。
 
 相手はまだそこにいる。
 
 だが自分はもう駄目だ。なら一か八か・・・。
 隣にいる少年に声をかける。
 「Boy、よく聞け。あいつはおまえがしとめろ。」
 大きな目を見開いて、少年が見つめ返す。
 「あいつは油断してる。今ならおまえでもやれる。」
 返事は帰ってこない。
 出会ったときからこうだった、
 あの燃える村の中で拾ったときから、ずっとこうだった。
 
 「分かったな、あれの使い方は分かるだろう?Chanceは一度だ。」
 頷く少年。
 「Good Luck、Boy!」
 
 そいつはいた。
 血の後を追ってきてるようだ。
 「ふふん、にがしゃしないぜ・・・!」
 がらん、後ろで音がする。そこには子供がいた。
 「へへへ、おとりかい、坊や?悪いがかまってらんねえんだよ。」
 血を追おうとした。
 
 一発の銃声が響き、そいつは地に倒れた。
 少年は、そこからうごかず、冷静にそいつにもう一発打ち込む。
 
 完全に致命傷のはずだ。
 ゆっくり背を向け、男のところに帰る。
 「やったか・・・そうか・・・」
 にこりと微笑む。
 「よくやった。
 だが、忘れるな。
 そいつは俺のSpiritsだ。
 そして、おまえは今日から一人で生きろ。
 もしその銃に何かあったら・・・”玄屋”という男を訪ねろ。
 何とかしてくれるはずだ。」
 男は少年に微笑み、少年は始めて泣いた。
 「お父さん・・・。」
 
 3年後
 ある町で、青年が言う。
 「すまねぇが、玄屋って男を知らないか?」
1998年02月08日:03時55分42秒
2部オープニング / 月夢
 がLOGの方に回りましたので、見ておいて下さい。

(sf:重複削除しました)


1998年02月08日:02時35分43秒
粗筋19 / 月夢
 枯蔦が妖たちと戦いを始めた頃、炎は近づいてきていた金剛機を発見して対峙していた。
 だがその金剛機は「双角」と名乗り、炎に自分が怨麗の味方であることを説明する。
 そのことを理解すると拍子抜けして炎は怨麗のもとへ戻る、とそこで怨霊が苦しそうな声を挙げて崩れ落ちる。
 拒否反応、そのことを炎が見て取る、双角に念話で話し薬を怨麗に飲ませると何とか発作が止まる。
 発作が止まった怨麗を見て炎はそれは自分の中でいまの自分を拒絶するものがあるせいだというが、拒絶反応がどうにもならないことを少しだけ怨麗は語る。
 そして怨麗は自分の不調を見て取り一度自分はひくことを決める。
 依頼主が消えてしまった炎はこの場にいる人間たちの位置を確かめ、修羅刀と枯蔦の元へといくことを決める。
天羅万象掛け合い:修羅刀編ログ / TRPG.NETホームページ / Web管理者連絡先