リアルタイムリプレイの特徴
リアルタイムリプレイとは
当文書の内容は、sf、しゅぺる、更毬静夢、月坂史葉、坂井六郎により語り部通信倶楽部でかわされた話を、座談会式にまとめたものです。
- リアルタイム・リプレイ《用語》
- セッション中にパソコンやワープロなどにより文章を作成していきながらプレイ進行を行なうという、1995年3月5日の語り部テストオフにおいて開発された新しいプレイ方法。マスターの描写やPCの行動について小説的に書きながらプレイを進める。
マスターの情景描写やPCの行動などがその場で文章化されるため、後でリプレイを起こす必要が無くなるばかりか、行動・セリフが小説的に洗練される。また最初から読み直すことによって展開を思い出せるので複雑な伏線などを張った推理ものなどに向いていると思われる。語り部の「キャラクターを演出する」プレイスタイルには最適のプレイ方式かもしれない。
欠点としては、打ち込むために時間がかかるというものがある。チャットによるセッションなどと比較すると、雑談などをしながら行動宣告や言動をみんなで決定できるために、ルールに則って小説を共同執筆しているのに近くなる点でしょう。
(語り部百科事典より)
リアルタイムリプレイ第一回の感想
リアルタイムリプレイという手法を開発した際の語り部通信倶楽部への書き込みをまとめてみました。繋げただけですから、意味の通らないところがあるかも知れません。
- sf
- 3/5の語り部のテストプレイオフで、オフラインでチャット風にプレイを進めるという外道な試みを行ったのですが、なかなか面白かった。会話などの重要な部分を、リアルタイムで書き込んでいくのである。(^^;
- しゅぺる
- しかし、そのオフラインチャットでリプレイを書き込むという方法、
非常にいいですね。
- sf
- 要は、プレイ中に速記しているのと同じことなんですけどね。(^^;
ちなみに、ちゃんと弱点もあります。
進行がどうしても遅くなってしまうことです。(^^;
- 更毬静夢
- 利点:台詞をキャラクターの語調に変換できる。
- sf
- ああ、これもありましたね。オンラインプレイ同様に、女性の発言を女言葉にしてしまったりしやすいんです。普通ならてらいがあるものなんですけど。
- 更毬静夢
- 利点:テープ取りしなくても良い。
- sf
- テープ起こしは気力を消耗しますからねぇ。
- 更毬静夢
- 利点:リプレイが起こし易い。(と思う)
- sf
- 慣れれば、そのままリプレイにできそうでしたね。
だれが話しているかを自動で入れたりできる支援ソフトがあったら、
もっと楽だったかも知れない。(^^;
- 更毬静夢
- 利点:辞書の誤変換で笑える。(^_^;)
- 月坂史葉
- 「辞書は賢い方が良い」
- sf
- そう、変換効率が進行速度に関与するのな。(^^;
- 更毬静夢
- 利点:設定が出来たらすぐに書き込める。
(ひな型の改変ももちろんOK)
利点:GMのデーターがすべてオープンである。
- 更毬静夢
- 欠点:のりが悪くなる。打ち込む人の負担が大きい。
- sf
- ノリは……ねぇ。アドリブ要素を減らせばもっとスムースに行ったはずです。(^^;
- 更毬静夢
- 欠点:とても遅い。
- sf
- まあ、リプレイを起こすのと同等の時間がかかるわけですから。
経験的には数倍掛かりますよね。
もっとも、速い人だとほぼリアルタイムで原稿がおこせると聞いて
いますから、腕しだいなんでしょうね。
まあ、打ち込み担当がマスターと兼用なのには問題があったのかも。
- 更毬静夢
- 実際のプレイ風景は凄かったんですけどね。「シナリオのアドリブ!?
そんなの当たり前だ。データーのアドリブも同じ。今なんか、プレイスタイルまでアドリブで作ってんだぞ」こういうのりです。寝不足でいってました。(^_^;)
けれども、人数が少なければとてもいい方法だと思いますけどね。
- sf
- なかなか便利なので、人数が少なければまたやってみたいものです。
「いきなリプレイ」方式の活用法:まとめ
上の書き込みのしばらく後で月坂史葉さんが行なったリアルタイムリプレイの報告より派生したレスなどを、エピソード式に再編集してみました。いくらか私のセリフが書き加えられています。
- 月坂史葉
- とりあえず、良い名前が思いつかんので、飛行機だけは勘弁な。
- sf
- ……何のことでしょうか。(;^^) 「いきなりプレイ」という造語のことでしょうか。(;^^)
- 月坂史葉
- そーでーす!(笑)
「いきなりリプレイにする」というのをもじってみました。
さらに、「粋なリプレイ」というのをかけてみました(笑)
- sf
- 一応、語り部百科事典では「リアルタイム・リプレイ」を公式採用しておくことにします。(;^^)
長所
ストーリーが構築しやすい
- sf
- TRPGの売りとされながらもなかなか実現しにくい「共同ストーリー構築作業としてのセッション」を容易に実現するための仕掛けとして利用できるかもしれませんね。あとは、ストーリー自体の流れやシーン分割を統一的に提供しておけば……と考えております。
台詞が目の当たりになり、修正が簡単でスマートなので感情移入が楽
- sf
- エピソード作成をリアルタイムにやっているような感じでしたね。
GMは演技が不要
- 月坂史葉
- 私だけの事かな?
- 坂井六郎
- 不要? でも状況をプレイヤーに説明するのは口頭では?
- 月坂史葉
- 私の場合は、基本的に文章で解説しています。
出ないと、「しゃべる」−「打つ」では時間がかかりすぎるので、
プレイヤーが白けちゃいますからね。
で、文章で書ききれないところとか、リプレイとして書く必要のな
さそうな物に関しては、補足的に口頭で説明します。
状況などを説明しやすい
- sf
- 口頭だとなかなか理解してもらいにくいことも、文面だと分かりやすいってことはありますよね。とくに推理ものなど。
短所
テーブルトークとしてのリズムに欠ける
- sf
- これは、打鍵速度の速い人間だと楽なんでしょうね。(;^^) 能力がもろに展開に反映しますね。……今までも能力が進行速度や質に反映していたんでしょうけど、機械に打ち込むという明快な作業が介在することで、分かりやすくなってしまっただけのような気もします。
- 月坂史葉
- そういうことじゃないんです。「プレイヤーの会話」という面に関して、の事なのです。結局文章が主体になるわけですから、「会話でわいわい」という感
じがほとんどそがれてしまうことになるのですね。
- sf
- ははあ、なるほど。(;^^) でも、リプレイとして書かれる言葉の数倍、プレイヤーはしゃべっていないのでしょうか。雑談が多いのが常態かと思っていましたけど。(;^^)
- 月坂史葉
- 通常プレイ時と比べると、全体の会話の量は6割ぐらいだと感じています。どうしても、「創る」方に気が行ってしまうのでしょうね。
それに、まだ慣れないことと目新しさのため、余計にプレイに集中する事になったんだと思います。
通常のプレイの方も、はじめのうちは雑談の量も少なかったように思いますし……
ブラインドタッチおよび打鍵速度、脳バッファの能力が必要
- 月坂史葉
- 創作と記述を両立するためには、速記のキーボード(国会とかで見
るやつ)で速記しないと不可能じゃないでしょうか……(笑)
- sf
- これはまあ、普段と同じでしょう。(;^^)
考えながら打つことができるぶん、むしろ有利かも。
多人数は相手に出来ない
- sf
- 確かに。二、三人が限界かな。
GMは演技がほとんど出来ない
- 月坂史葉
- そんな暇があったら打たないと追いつかない。
- sf
- 文字のほうが演技としての完成度は高くできると思います。
解析しきれない特徴
- 指先をかなり使うせいか、頭が良く切れる(さえるほうですね)。
- 自分自身で考えていたストーリーと違う方向に進んでしまっても、余計なことを考える暇が無いせいか、無理に強制しようとする事無くすんなり進めて行くことができる。
- 月坂史葉
- ……不明な特徴ですね。
活用法
事前に状況解説の文章を細かく分けて作っておけば、さくっと表示できる
- 月坂史葉
- 環境や操作の慣れにも関わるが……。
- 坂井六郎
- これはグッド。これで長〜い状況説明などもいちいちその場でうちこむ必要がなくなる。テンポがかなりよくなるかも!
- 月坂史葉
- ちょっと思ったんですけど、「なが〜い」のはまずいでしょうね。要するに、紙に書いた長文をプレイ中に「読め!」と言っているのと同じですから……(笑)
情景描写などを、細かく分けて使い分ける、という感じでしょうか。
- sf
- シーンごとの情景描写などは、あらかじめシナリオとして用意しておくわけですね。十分な量の電子的な設定資料が存在して、簡単に検索・閲覧を可能にするソフトがあれば、より便利そうですね。( ^^)/
CGの描ける人はさらに面白い
- sf
- CD-ROMで売っている風景写真などを利用してはどうでしょうか。観光地の地図と写真のセットになっているCD-ROM製品もありますから、アドベンチャーゲーム感覚で映像を見せながら進行させるのも良いかもしれません。
- 月坂史葉
- あ、言っちゃった(笑) 取って置きにしておこうと思ったのに(笑)
- 坂井六郎
- デスクトップのある部屋でプレイするというのが第1条件ですね(^^;
カラーノートでもいいだろうけど・・・無いし(^^;
- 月坂史葉
- かつ、自分のパソコン環境である事(または遜色のない物)。あと、辞書の使い勝手も大いに問題(ね!sfさん!(笑)) それに、キーボードも使いなれた物でないと、速度がちょっと落ちます。……環境にうるさい方式だなぁ。
効果音、音楽なども付加する
月坂史葉ナレーションなどは特にぐー!
坂井六郎事前に選んでおいて、ですね作ったりして(爆) うーむ、シナリオ作成にかかる時間が爆増だ(^_^;)
sfWindows用にツールを用意してあると便利かもしれませんね。検索・選択して効果音や音楽、映像や文章を提示できるとか。通信回線が安価で高速になれば、リアルタイムにほんとのチャットセッションにおいても利用できそうですね。うん、確かに未来指向だぜっ。( ^^)/
月坂史葉こういうのを本気でやり出すと、1024*768の画面でも狭くて仕方がないですね(笑) ルールを開いて、CGを開いて、リプレイを開いて……
sfですね。(;^^) せいぜい二枚くらいしか開けませんから。
月坂史葉あ、そのうちプレゼンテーションソフトでシナリオを書く人間もで
てくるかも……
sfうーむ、そこまでいくとコンピュータRPGを作るのに匹敵する労力になるのかも知れませんね。(;^^)
月坂史葉そうなるとお手軽なゲームという感じがなくなっていくのは寂しい
限りです。でも、テーブルトークRPGとコンピュータRPGが再び合流するというのも楽しみな気もしますが……
最後に
- 月坂史葉
- という事なんですけどね……TRPGのマルチメディア化とでもいいましょうか(笑)別の代物になってる気がせんでもない。
- sf
- たしかにこういった工夫によってテーブルトークRPGを含んでさらに強力な遊びができるのかもしれませんね。( ^^)/
あ、このあたりの即時記録型プレイに関する書き込みをまとめて、語り部通信に入れると宣伝として良さそうですね。( ^^)/
「TRPGの未来を考える」という宣伝文句ともぴったり。( ^^)/
- 月坂史葉
- 状況が許せば、これから何度でもやっていきたいと思っているので、
また試したときには報告を上げることにします。
TRPG.NETホームページ / Web管理者連絡先 / (C) copyright TRPG.NET 1998