ホームページ作成のガイド(著作権に関連して) 1999/07/06

清松みゆき

 先頃、「個人ホームページを作成した/したいのですが、どんなことに注意すればいいですか?」というメールを連続して複数受け取った。
 もちろん、「固有のブラウザしか認識しないタグは使うべきではない」とか「<IMG SRC=……>を使う場合に、ALT、WIDTH、HEIGHTなどは省略しないのが望ましい」とか、そういった注意を僕に求めているわけではない(笑)。
 主に著作権がネックとなるわけ。ファンとしては、自由にいろいろやりたいのだろうが、それが著作権法違反に問われないかという心配だ。

 ここで、確認しておくけど、著作権法違反ってのは、それをやっているとある日突然警察がやってきて御用、というのとは少々趣が違う。侵害された側が訴えなければ、罰を受けることはない。先日、『ポケットモンスター』のキャラクターを同人誌で無断使用して摘発された例が京都であったが、あれも、任天堂が訴えたから警察が動いたのだ。そうでなければ、司法は、何もしないのだよ。
 たとえば、ペーパー・メディアの同人誌に関しては、SNEは黙認している(より正確には、見ていないことにしている)。だから、まあ、「何やってもいい」ということになっている。ルールブックの複製本のようなよっぽど悪質なものが発生しない限り(んなことはないだろうが)、この状況は変化がないと思ってもらっていい。
 このへんは、著作権小文の復習だね。

 だから、方策は2つ。

 1.ばれないようにこっそりやる。
 2.許可を得てやる。

 1.については、僕は触れない。よほど悪質でもない限り、僕から積極的に出版社に密告したり、司法に訴えたりはしないが(そんな面倒なことしてられない)、少なくとも、僕のページからリンクが張られることだけはないと心得ていてもらいたい。

 で、2.について。

 作成済みのページなら、問い合わせてくれれば、判断する。僕に「リンク願い」を出したときには、当然、この判断は下されている(認可できないサイトにリンクを張ったりすると思う?――笑)。僕は、18禁サイトでもない限り、さくさくリンク集に載せてるんだから、これが、一石二鳥じゃないかな?
「18禁サイトで判断だけ」ってえのは、ごめんなさいだ(苦笑)。幸い、まだ、そういうのは来たことないけどね。どっちかってえと、知的所有権よりは著作人格権の領分なわけだが(かってに、人の作品をめちゃくちゃするなよ〜ってね)、正直、これに「許可もらってます」なんて堂々と書かれたら、ちと辛いやね。

 ところがだ、このいちいち許可ってのも面倒な部分はあるわな。作っておいて「ダーメ」と言われるのも辛いだろうし、判断する僕も結構時間を食う。いや、とろとろ眺める分にはいいんだが、「さて、認可してOKかどうK?」という判断を下しながらとなると、かなり、気を使う。
 で、ガイドラインをあげとこう。これはOK、これはダメってやつ。

(1)作品紹介

 個々の作品の紹介文章。これは、かまわない。その中に、ある程度引用が入るのも、問題はない。
 引用のさいには出典を明記してほしいという希望はある。

(2)考察

 (1)から発展して、世界観やらルール・システムについての考察を行なった文章。ファンとしては、こういうところに醍醐味があるんじゃないかな?
 これも別段、問題はない。とはいえ、これは「著作権者としては問題にしない」であって「内容をこちらが保証する」類のものではない。内容に関しては、ノーコメントというのがこちらの基本的対応になるだろう。
 引用のさい、出典を明らかにしてほしいのは同じこと。また、そのすべての記事が引用で占められていて、著者(ページ作者)としての考察/意見/創作性が何も入っていない、というのはちと困るわな(それ以前に、中身を読んでもらえないだろう)。
 なお、故意に間違えて引用するとか、読む人を誤解させるように過少に引用するとか、そういうのは、著作権以前の問題。
 たとえば、この記事から、

 同人誌に関しては、SNEは黙認している……(中略)……「何やってもいい」ということになっている。

 と引用して、「同人誌なら、何をやってもいいんだとSNEは言っている」なんて主張するのは、問題アリだよな?

(3)リプレイ/小説

 既存作品のシナリオを使用したものでなければ、これは自由になっている。既製小説なども元ネタにできるだろうが、気をつけるのは、

「ネタばれを避ける」

 この1点。それを読んだがタメにシナリオの内容がわかって、ゲームができなくるなるとか、小説の結末がわかって、読んだときの感動を驚きを失わせるとか、そういうものはダメということ。
1999/07/14付記
 どうも、何かボケてるなあ。この書きかたじゃ、小説パロディとか、全面アウトになりかねない。
 完全な禁止事項は、「既存シナリオをプレイしたものをそのままリプレイとして載せること」だけです。それ以外のものについては、「個々の作品を尊重する姿勢を持ってください」という程度です。

(4)改造ルール

 改造ルールの発表は自由だ。ただし、「オリジナル・ルールを知っている人が見れば十分わかる範囲」に留めるべし。
 たとえば、「ソード・ワールドRPG」を題材に、新しい技能を作ったとき、その修得に必要な経験点がファイターと同じなら、「経験点はファイターに同じ」と書けば、それで十分だ。こうしたとき、わざわざ、経験点表を載せることはないよな?

(5)イラスト

 商用作品に使用されたイラストの権利はSNEは持っていない。主にイラストレーターさんのもの。
 ゆえに、こちらから許可を与えることはできない。僕はもちろん、SNEページに問い合わせても無駄だ。出版社を通じて、イラストレーターさんにかけあってくれ。
 特定イラスト作品1点に留まらず、デザイン(ゲームとしてではなく、美術としての)も含まれるから、キャラクターなどを模写したものも同じことだ。
 なお、『ソード・ワールドRPG』のマップに関しては、別基準がある

(6)歌詩紹介/替え歌

 わざわざ項目を取ってここに上げたのは、こいつは、僕の判断を越えてアウトだからだ。漫画でよくキャラクターが歌を歌っているときに、ページの隅っこに「JASRACうんたらかたら」と書いてあるのをみたことないか?
 個人的には、JASRACの歌詩をちょっとでも載せたら、金を要求するってえ態度は気に入らないし、著作権法の精神にも沿っていない、法律の悪用だと思っているが、相手は訴訟を前提に行動してくる。
 見つからないとタカをくくるか、見つかったときには裁判を受けて立つぞという覚悟がない限りはやらないほうがいいと思うよ。
1999/07/11付記
 ちょっと、思いこみで書きすぎたかもしれない。商業出版関係だと、確かに、JASRACは、かなり厳しいんだが、個人HPについてどうかは、確かめてないから。というわけで、これについては、「歌詩紹介や替え歌を載せてあるページについては、その部分については、僕は『いっさい、判断を下さない』」と改める。あくまで、SNE出版物であるところの『ソード・ワールド』や『央華封神(TRPG)』についての判断は下すけれども、そうでない部分は、HP作成者の自己判断と自己責任で行なうようにしてほしい。
 これは、『ソード・ワールドPC』のようなコンピュータRPGなどについても同じことだ。


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