[3.1] 行為判定 |
| "Cypher"では、キャラクターが何らかの行動を行なったとき、その行動が成功したかどうかを行為判定(略して判定)を行ない判断します。 ■判定値 キャラクターが何らかの行動を行うとき、その行動に対してをどれだけうまく出来そうか、また、どれだけ熟練しているかどうかを表す値を判定値と呼びます。この値が高ければ高いほど、その行為が成功しやすくなります。 判定値は、その行動に関連する技能の技能レベル、またはキャラクターレベルに、その行動の基準となる能力値の能力値修正を加えた値になります。 ここで使用する技能は、相手に攻撃を命中させるのであれば「剣」技能や「格闘」技能、襲いかかってくる敵の攻撃をかわすのであれば「回避」技能、鍵なしで錠前を外すのであれば「鍵開け」の技能を使用します。また、技術よりもキャラクターの冒険者としての熟練がものを言うような場合は、キャラクターレベルを用います。 基準となる能力値とは、その行動に最も関連した能力値になります。重い物を持ち上げるときは"筋力"が基準になるでしょうし、物音を聞き取れたかどうかは"感覚力"が基準になります。それぞれの技能には、技能の基準となる能力値が、あらかじめ決められています。 キャラクターがその行動に該当する技能を持ち合わせていない場合、キャラクターの技能レベルは0レベルであると見なします。つまり、能力値修正そのものの値が判定値となるわけです。 判定値 = 技能レベル + 能力値修正 または、 キャラクターレベル + 能力値修正 ■目標値 行為判定における目標値とは、行動の難しさを表す数値で、行動の難易度と言うこともできます。この値が高ければ高いほど、その行動は成功しづらい訳です。目安としては、目標値5が素人でも成功できるぐらい、目標値10で駆け出しでもなんとか成功できるぐらい、15なら一人前では困難、一流の腕を持ってしても五分五分、20なら英雄クラスでないと成功できない難しさ、25以上は伝説レベルの偉業、30以上は神話の世界に匹敵するほどだと考えて下さい。 ■達成値と判定 行為判定では、10面ダイスを2個振り、高い方の出目に、その行動に応じた判定値を加えて、達成値を求めます。この達成値が、GMの設定した目標値以上であればその行為は成功、目標値未満であればその行為は失敗したことになります。 [技能レベル+能力値修正]が判定値となる行為判定を技能判定と呼びます。 [キャラクターレベル+能力値修正]が判定値となる判定を能力値判定と呼びます。また、筋力を基準とした能力値判定を筋力判定(STR判定)、敏捷力を基準とした能力値判定であれば敏捷力判定(AGI判定)のように呼ぶことにします。 "Cypher"では、行為判定のように、10面ダイスを2個振って高い方の出目を読むダイスの振り方を"2D10H"(ツー・ディー・テン・ハイ)と呼ぶことにします。(補足ですが、2D10Hの期待値は7.15です。振り足しの確率を考慮するなら7.22になります。) 達成値 = 2D10H + 判定値 ≧ 目標値 : 成功 < 目標値 : 失敗 ■絶対失敗と振り足し 行為判定におけるの2D10Hで10面ダイスの出目が両方とも1(1ゾロ)だった場合、その行動は、達成値や目標値に関わらず必ず失敗します。これを絶対失敗と呼びます。 また、行為判定におけるの2D10Hで10面ダイスの出目が両方とも10(10ゾロ)だった場合、さらに、2D10Hを振り、その出目を達成値に加えることができます。こちらは振り足しと呼びます。振り足しのときの出目も10ゾロだった場合、さらに振り足しを行うことができます。振り足しの最中に1ゾロを振ったときは、自動失敗ではなく単なる1と考えます。 1ゾロ : 絶対失敗 10ゾロ : 振り足し |
[3.2] 競争判定 |
複数の人間が競い合って行動の成否を判定する場合、例えば、飲み比べで誰が一番の酒を飲めたかとか、誰が一番優れた料理を作ったかなどを判定する場合、通常の行為判定ではなく、競争判定によって行動の成否(および、その順位)を判定します。 競争判定では、判定に参加するキャラクター全員が、それぞれの判定値をもとに(行為判定と同じ方法で)達成値を求めます。その達成値を比べ合って、達成値の最も高かった者がその判定に勝利するわけです。 ■受動的・防御的行動が有利 達成値が同じだった場合、行動が受動的・防御的であった側が勝利します。競争判定では、どちらが能動的で、どちらが受動的であるかということが重要になります。 例えば、剣の攻撃を避けようとする場合なら、攻撃を仕掛けた側が能動的、剣を避ける側が受動的だと考えます。どちらが受動的であるか判断が難しい場合は、引き分けにするか、もう一度、判定をやり直して下さい。 競争判定によって順位を決定する場合、達成値の高い者から順に順位を付けていきます。 |
[3.3] 抵抗判定 |
| キャラクターが呪文や病気、毒などに抵抗することができたかを判定するのが、抵抗判定です。抵抗判定には、肉体抵抗判定と精神抵抗判定の2種類が存在します。 ■肉体抵抗判定 キャラクターが毒や病気にさらされたときに、それに抵抗するために行なう判定です。キャラクターの肉体抵抗力を判定値、対象となる毒や病気の強さ(毒強度・病気強度)を目標値として成功判定を行ないます。この判定に成功すれば、その毒や病気に抵抗したことになり、その効果を弱めたり無効にすることができます。反対に、この判定に失敗すると毒や病気に犯されてしまいます。 ■毒強度・病気強度 毒強度や病気強度とは、毒や病気の"強さ"を表す値で、この値が高ければ高いほどかかりやすく危険な毒や病気であることを表しています。毒に抵抗するときはその毒の毒強度、病気に抵抗するときはその病気の病気強度が、肉体抵抗判定の目標値になります。 ■精神抵抗判定 精神抵抗判定は、キャラクターが魔法や誘惑などの精神的な事柄に抵抗するための判定です。抵抗側は精神抵抗力を判定値、相手がかけた呪文や奥義の達成値を目標値として成功判定を行ないます。この判定に成功すれば、呪文や特殊な攻撃に耐えたことになり、その呪文や奥義の効果を弱めるか無効にすることができます。 |
[3.4] 乱数判定 |
| "Cypher"の判定システムは、乱数の要素が小さく、目標値が判定値よりも11以上高い判定は、まず成功する見込みはありません。そのために、目標値が高すぎて、手が出せないという状況にしばしば遭遇することがあります。そんな状況を打開するためのルールが乱数判定です。 乱数判定では、2D10Hではなく、1D10を振って達成値を求めます。(乱数判定はダイスを1個しか振らないので、『1個振り』とも言います。)この乱数判定では、1の出目は自動的失敗、10の出目は振り足しになります。振り足しの場合も振って加えるダイスは1D10になります。振り足しの最中に1を振った場合は、自動的失敗ではなくただの1だと考えます。(当たり前のことですが、通常の行為判定では、振り足しの確率が1/100、乱数判定なら1/10と、行為判定での振り足しの確率は10倍になります。) この判定は、技能判定であろうと抵抗判定であろうと、いかなる判定でも行なうことができます。ただし、乱数判定を行なうと宣言するのは、判定のダイスを振る前でなければなりません。 |
[3.5] 運だめし |
| キャラクターの技術や能力によらず、単に運だけで物事が決まるという場面がしばしばあります。そういった場面では、運だめしを行なってキャラクターの幸不幸を判定することができます。 運試しは、よくシャッフルしたタロットカードの中から、GMが指定した枚数のタロットカードを引くことで行います。引いたカードの中に、3カード(キャラクターの能力値を決定する時に引いたカード)と一致するカードがあれば運だめしは成功します。もし無かったならば、運がなかったということで運だめしは失敗します。また、引いたカードの内、2枚以上が3カードと一致していた場合、そのキャラクターは大成功をおさめたことになります。 プラスワンを行ったキャラクターは、運試しでファンブルする確率があります。ファンブルとは通常の失敗よりも悪い結果を引き起こす大失敗のことです。ファンブルになった時、どのような悪影響が及ぼされるかは、そのときの状況を鑑みてGMが決定します。ファンブルは、運試しで引いたカードの中に、キャラクターのプラスワンで引いたカードがあった場合に発生します。この時、他に引いたカードの成功失敗に関わらず、自動的にその運試しは失敗になり、通常の失敗よりもさらに悪い結果が引き起こされます。 |
[3.6] 時間管理 |
| "Cypher"では、ゲーム内の時間の経過を表すために、ラウンドとターンという2つの時間単位を使用します。 1ラウンドは約10秒の時間を表します。戦闘においては、通常、キャラクターは1ラウンドに1回、積極的な行動を取ることができます。ここで言う積極的な行動とは、相手を攻撃したり、呪文を唱えたりといった自分から能動的に行なう行動のことです。一方、1ターンとは約10分の時間を表します。これは、ゲーム中のラウンドより長い時間を管理するときに使用します。例えば、「このたいまつの明かりは、あと3ターンで消える」のように使います。 ラウンドやターンは厳密な時間を表しているわけではありません。1ラウンドというのはきっかり10秒ではありませんし、1ターンが正確に10分であるとは限りません。ラウンドやターンというのはあくまで目安であり、GMは臨機応変に対応して、1ラウンドや1ターンの時間を伸ばしたり縮めたりしても構いません。 |
[1.7] 経験点とスキルポイント |
| 経験点とは、キャラクターが冒険において、どれほどの経験をしてきたかを表す数値です。高い経験点を持っているキャラクターほど熟練の冒険者であることを表します。 スキルポイント(略してSP)とは、技能を獲得したり、成長させるために必要なポイントのことです。 基本クラスは100点から110点のスキルポイントを使って作成されています。言いかえればスキルポイント100点から110点分の技能を持っているということになります。 基本的には、より高いスキルポイントで作られたクラスほど強力なクラスです。 クラス作成の他に、キャラクターは冒険を成功させたり、レベルアップしたりすることで何点かのスキルポイントを得ることができます。 このスキルポイントを支払うことによって、キャラクターはすでに持っている技能を成長させたり、新たな技能を獲得することができます。 ■経験値とスキルポイントの決定 1レベルのキャラクターは、100点の経験点を所有しています。より高いレベルのキャラクターは、そのレベルになるのに必要最低限の経験値を最初から所有しています。個々のレベルの必要経験値は、レベルアップ表を参照して下さい。 また、作成されたキャラクターは、キャラクターレベルの2倍に等しい点数のスキルポイントを所有しています。ただし、プラスワンを行っているキャラクターは、キャラクターレベルと同じ点数のスキルポイントしか所有していません。 例:キャラクターレベルが1のため経験点は100点になります。プラスワンを行っているためスキルポイントは1点です。プラスワンを行っていなかった場合は2点になります。 |
[3.7] 奇跡 |
| キャラクターは、スキルポイントを1点消費することによって、以下の奇跡の1つを起こすことができます。 ■ヒロイズム この奇跡によって、キャラクターレベルが10ラウンドの間、2レベル上昇します。それにともなって技能レベルも上昇し、上昇したレベルまでの呪文や奥義が使えるようになります。ただし、最大HPと最大MPは変化しません。 20レベル以上のキャラクターがヒロイズムを使用した場合、数値の上では、22レベル以上になりますが、これはイモータル(「背景世界の章」参照)になったわけではありません。あくまで、数値の上で強くなっただけでイモータルとはまったく異なります。呪文や奥義によって、一時的に、22レベル以上になった場合も同様です。 この奇跡によって使用できるようになった呪文や奥義の持続時間は、ヒロイズムの持続が切れるのと同時に切れてしまいます。 ■アゲイン この奇跡によって、キャラクターは何らかの判定をもう一度やり直すことができます。行為判定ならダイスを振り直すことができますし、運試しならカードを引き直すことができます。 ■死亡回避 この奇跡によって、死亡したという事実を回避し、奇跡的に気絶状態で生きていたことにすることができます。ただし、これはキャラクターの死亡が決定した直後に行わなければなりません。 死亡回避を行った場合、HPおよびMPは、0か現在値のどちらか高い値になります。 死亡回避後の気絶状態は、特殊な気絶状態であり、全体攻撃魔法などの無差別な範囲攻撃によってダメージを受けることはありません。その代わり、死亡回避を行った戦闘中は、気絶回避も含めたいかなる方法によっても気絶から目覚めることはできません。 ただし、後述する"熱血戦闘"で死亡回避の後に、気絶から目覚めることも可能です。 ■気絶回避 この奇跡によって、気絶するような状況に陥ったキャラクターは、奇跡的に気絶の一歩手前で踏みとどまることができます。気絶回避を行った場合、そのキャラクターのHPとMPは、1か現在値のどちらか高い方になります。 |