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永遠に続くと思われた理想社会も、ある日終わりを告げます。
その始まりは、こんな話だったと言います。ある朝、羊飼いの少年が水を汲みに井戸を覗くと、水面に何か浮いているのを見つけました。
気になった少年はとりあえずその何かを引き上げようとしました、すると何か頭の中で響いて来たのです。
「オマエハ、ニンゲンダナ? "カミ"ニナリタクナイカ? ワタシハオ前ノ毎日ノ働キブリヲ知ッテイルゾ。神ニナレバ、カゾクヲ楽ニシテヤレルゾ?」
少年にはそれがどんな言葉を話しているかは理解できませんでしたが、その意味だけは、はっきりと感じられました。少年は神を信仰していましたが、父や母や上の兄弟達程には理解出来ていませんでした。ただ、父が「良い子にしていれば神様の声が聞こえて来るかも知れないよ」と言っていた事は思い出しました。
少年はこう答えたのだと伝えられてます。
「うん分かったよ、神様にして下さい」
「ワカッタ、汝トノ契約ハ成立シタ 汝ハ コレヨリ・・・」
瞬間、少年が急に大人びた様な表情をしたかと思うと
「汝らの云う神と同じ力を持った存在になった。・・・ふむ、思ったよりも頭の良い生き物だった様だな」疑う事を知らないニンゲンであった少年には、仕方がない事だったのかもしれません。
悪魔は、はじめ無害な存在として無視されていました。何故なら、当時悪魔とは単なるスライム状の物質で知性を持たない存在だと考えられて居たからです。そのため、この少年のような人間や神が、紛れ込んでもそれが悪魔の仕業であるとはわからなかったのです。