トップイベント情報第3回・RPGの鉄人>鉄人・Y田の料理

鉄人レポート

「童話活劇」

99年4月

著者:Y田 明


先月実施された[RPGの鉄人]レポートです。

マスター紹介

主にD&Dをプレイしてきた人物で、プレイヤーの方がうまい。(本人談)
マスターとしては、沈黙期間もあるものの「マスター半分、プレイヤー半分」をモットーとしている。
「片方の立場ばかり続くと視野が狭くなる」が大義名分。「ネタが続かない」が本音。
マスターとしては、自称「チクタクバンバン」と呼ぶ「行き当たりばったりのマスタリング」を好む。

テーブル紹介

当日の紹介
「使用するシステムはD&D。内容はテーブルでご賞味いただくので今は語れません。シナリオタイトルは、{童話活劇}です。」
とだけ語った。

集まってくれたプレイヤー (あいうえお順)

O國さん 最近のグレーテストナイン(サターンの野球ゲーム)では彼に負け続け。おぼえてろッ。
S宅さん 最近N◎VAばっかりやっているねえ。
T田さん 髪の長さじゃ彼にはかなわん。
高Tさん 「ベルセ○ク」ネタのギャグを言うと必ずつっこみを入れてくる。
H山さん 私は初対面でしたが、TGC参加は2回目か3回目?だが、プレイ慣れしてました。

プレイ開始

キャラクターメイキング前に突如マスターの注文!
「全滅したところから始めます。絶対に失敗しそうにない(スーパープロ的な)キャラクターイメージは持たないでください。」
プレイヤーの面々は、イレギュラーさに虚を突かれたものの、順次キャラメイクを完了させた。

PC紹介

PCは以下の5人で、構成は戦士2人、僧侶2人、魔法使い1人といった構成。
盗賊が冷遇されているD&Dでは強いパーティー構成だ。

ジェイド (戦士5レベル)不敵な面構えで、パーティでもっともワイルドな男。
ブラウディ(戦士5レベル)パーティのリーダー的存在で、唯一の?良識派。人を乗せるのがうまい?
セイタス (僧侶6レベル)普段はものしずかな僧侶。きっと細い目をしていたに違いない。
ゼナ   (僧侶6レベル)ぐりぐり黒眼鏡に黒いローブ。いかにも怪しそうに見えて実はいい人の僧侶。
マリエル(魔法使い5レベル)かわいい物に目がない、元気いっぱいの童顔魔法使い。

注記)ほんの一部マスターの脚色が加わっています。

シナリオスタート

序章 ウサギの依頼

冒険者たる一行は、戦闘中?に洞窟内の落石(マリエルの放ったファイヤーボールがきっかけ?)で意識を失います。
意識を取り戻したPCたちは、天にも昇るような感覚の中で、雲の上にいます。

「俺たち死んだのか?」

とか思っていると、雲の間から何かが跳ねる様に近づいてくるのが見え、やがてそれが、イギリス紳士風の格好をしたウサギである事がわかります。

ウサギは、

「君たちは本当は死ぬところだったんだ。僕のお願いを聞いてくれれば現世に戻る事ができるんだが、聞いてもらえないかい?」

と選択の余地のない依頼を切り出し始め、自分の部屋にPCを招待する。

「僕の頼みだけど、ある女の子の”夢”の中に行ってその”夢”を救ってほしいんだ。僕は、その子に現世で親切にしてもらったんだ。」

と、口説く。

具体的に何をどうすればいいのかわからぬまま、ウサギの招待した壺の中を通って、”少女の夢の中”とやらに向かうPCたちであった。

第1章 シンデレラ

まるでド○えもんのタイムマシンの出口の様なところから出現したPCは、尻餅や後続のPCの激突騒動を経て、周囲の状況を確認した。
「周囲は森で夜のようだが、比較的明るいところにいる。」
木の上から周囲を見回したところ、
「やや遠くに城が見える。しかも照明でライトアップされている。」との情報

「とりあえず、あの城を目指そう」

と移動を開始した。

ともなく、前方から馬車の通過する音が聞こえ、開けた道に出る。
が、その時丁度、見えにくかった馬車が消え去った方角から、すごい衝突音がする。
駆けつけるPCたち。

「そこには、横転した馬車。しかも、この馬車…カボチャでできている。損壊したカボシャ馬車の脇には、御者であったらしい男が倒れているが、この男…ハロウィーン風のカボチャ頭でできており、その頭が(丁度馬車とリンクでもしている様に)全く同じように破損している。」

これを見たブラウディが一言。

「ひでえ。こいつは即死だな。」

と「全く血を見ないスプラッタシーン」に興味を示す。

「これとは別に旅慣れた格好の男が倒れている。」
ゼナとマリエルは男の方をみている。
「彼は、両手で長い棒の様なもの(色は黒。鉄でできている)を握っている。男は完全に気を失っていない様で、自力で起きあがると、PCたちに気が付き、語りかける。」
特にこの”黒い棒”に関心を示すマリエルは、構造を知りたい様子。

一方、馬車の中が気になるセイタスとジェイドの2人。
予想通り?にドレスを着たレディが倒れている。
彼女は起きあがって、状況を確認すると、

「困りました。私は、あのお城に行かなくてはなりません。」

と言い始めます。
また、男の方は、猟師の様で、

「私は{人間の姿に変身できるオオカミ}を退治するところなんだ。」

と教えてくれる。

「剣も弓もなしでどうやって?」

との質問に

「はっはっは、私にはこのテッポウが…」

と言って両手で持っている鉄砲のトリガーを作動させるも

「あれ、さっきの衝突でジャムりやがったか。これでは、奴を倒せん。」

と困った顔を始める。

一方、シンデレラと名乗ったレディの方はもっとひどく、困惑が混乱に変化しつつある状態で、

「こ…こんな事になるんなら…素直にあんな姉貴たちの言うことなんか聞くんじゃかった。何のために今日まで屈辱に耐えてきたの?今日の為、そう…。王子さまと出会いの日…今日という日があればこそなのに…。」

といった困惑ぶり。

結局のところPCたちは、この猟師にシンデレラをエスコートしてもらい、猟師の代わりに自分たちがオオカミ退治を行う事にしました。
シンデレラは、最後にはすっかり”壊れて”おり、

「これで王子様、GETだわ。」

とか言いながら猟師に引きずられて行きました。

第2章 金の斧

それはマスターの予期せぬ出来事でした。
オオカミ退治の為に「おばあさんの家」に向かったPCに
「猟師に教わった道順を進むと、”おばあさんの家”とおぼしき家が見える。ちいさな家で、近くに畑と泉があります。」
と説明した。
プレイヤーにこの泉に鋭く反応した。
そう、プレイヤーは「どうやってオオカミ男を倒すか?」と考えており、「せめて銀の武器がれば…。」と考えていたのである。

注記)D&Dのオオカミ男はライカンスロープ(獣化人)に分類され、銀の武器や魔法の武器でないと傷つかないといった特性を持っている。

プレイヤーは、「泉とくれば 金の斧」と連想し、相談を始めた。

「全員の武器を泉にいれてみるか?」

「いや、確かあれにはいろんなパターンがあった筈だ。問答には気をつけよう。」

「銀の武器は欲しいが金の武器は役にたたんだろう?」

「オオカミを誘い込んでここに落としたら、あなたが落としたのはこの金のオオカミ男ですか?銀のオオカミ男ですか?ってなるんかなー。」

等、邪悪な想像モードになりました。

「あのー。泉ってゆうより、池って感じなんですが…。」
とのマスターの言葉に、残念ながらもこの泉の利用を諦めたPCたちは、念の為に石を放り込んでみて普通の泉と認識しました。

第3章 赤ずきん…って云うよりオオカミ男のダニエル君

こうして、無事?おばあさんの家への進入に移行したPCたちです。
家をノックするとちょっとわざとらしい声で

「入っておいで。」

と返事がします。

「こりゃあ絶対にオオカミ男がいるんだろな」などど考えながらも家の中に入ってみると、あからさまに怪しいお婆さんの格好をしたオオカミ男がベットで寝ています。

「おばあさんの耳は、どうしてこんなに大きいの?」

「それはおまえの声をよく聞くためさ。」

定番の問答を開始します。
しかし、次の質問がこれでした。

「おばあさんの口はどうしてそんなに大きいの?」

これに対し、オオカミ男は、

「若造ッ!物事には順序というものがあるぞッ。やり直しッ!」

「…こいつ。気付いてのか?ただのバカなのか?」
と脱力感を覚えるも、定番の問答を完了をしたPCたちであった。
『そいつはおまえを喰うからさ!』 うれしそうにオオカミ男はたちあがります。なるほど銃を持っていれば、一発で仕留められる様な「襲うぞ」ってポーズをしている。」
   
さて、戦闘開始です。
PCたちは、2人の僧侶が手早くストライキングの呪文を各戦士に掛け、通常武器を1d6のダメージを与える武器にします。
戦士たちもこれを待ち、呪文が効果を発揮するのを待ち(クレリックの手番まで待って)、攻撃を開始。
実に連携の取れた動きで一気にオオカミ男の体力を奪います。
一方、魔法使いもチャームパーソンの呪文をかけ、オオカミ男はこれにかかります。

続く2ラウンド目。
PC側の爆発的なダイス目にオオカミ男は撤退を考えます。
しかし、彼はチャームパーソンの呪文に掛かっています。
そこで、彼は

「僕の名はダニエル。あなたは?」

と魔法使いに話しかけます。(多分こいつの両目はハートマークになっていた)」

「私はマリエルだけど…。」

思わず素直に答えてしまうと、オオカミ男の行動は素早く、

「しっかりつかまってろ」

といって、チャームを掛けた魔法使いマリエルを小脇に抱えて、窓を突き破って脱出を計ります。

「オオカミ独特の固い毛が体に当たってかなりいたいですねー。おっとダニエル君は窓をうまく突き破りました。しかも、ダニエル君はいじらしい事に着地の瞬間、貴女をかばうように着地。2人ともちょっと離れた位置に転がりました。」

体制を立て直したオオカミ男は素早く追ってきた戦士に殴られ、気絶。

「さて、とりあえずオオカ男は倒したので、やはりここはナイフで腹を割く。赤ずきんとおぼしき少女とお婆ちゃんを助け出し、代わりに石を入れる。ライカンスロープなので、ナイフの傷は{通常武器の傷}なのですぐ治る。」

と、ブラウディが定番の行動を効率よく片づける。
「オオカミ男の傷ってそうなんかなー」と思いつつも、OKと判定。

ここでマリエルの提案、「ただ落としただけじゃあ面白くない」って事で、幻覚の呪文を使ってオオカミ男に一泡喰わせてやる事にしました。

「気が付いたオオカミ男は

「マ、マリエル。無事か?」

等と言いながら、あたりを見回します。
そして、彼は一面のお花畑の中で両手をいっぱいに広げて彼を誘う愛しい人の姿を見つけ、さっそうと駆け出します。
彼がマリエルを両手いっぱいで抱きしめようとしたその瞬間、お花畑は無くなり、そのかわりに元からそこにあった泉の上に空中浮遊している自分に気づきます。
(どうやらこういう奴らは自分が空中にいる事を認識するまで落下しないようで)両足を数回ジタバタさせた後、泉の中へ転落。
しばらく浮かび上がっていた泡も次第にその数がなくなっていきました。
彼は『これだから悪役って奴はよお…。』って感じのふてくされたポーズで泉の底に置いてけぼりになりましたとさ。」

第4章 ヘンゼルとグレーテル

さて、オオカミ男の退治が終わると一人の少年が森の茂みから飛び出してきて、PCに向かって言います。

「すげー。お兄ちゃんたち、とっても強いんだ。僕、さっきから一部始終を見てたんだ。すごい。すごい。僕の名はヘンゼル。実はお兄ちゃんたちに頼みがあるんだ。」

「ほう。なんだ?」

PCも少年が何を言い始めるかをだいだい予想している様子で答えます。

「悪い魔女をやっつけて欲しいんだ。僕の妹がまだあいつにつかまっているんだ。」

ジェイドは、

「そうか。で、妹のグレーテルはどこに捕らえられてるんだ?」

「あれ?お兄ちゃん。どうして僕の妹の名を知ってるの?」

「ん?そりゃあ、知ってるさ。」

「さすが、強いだけの事はあるね。」

少年は意味不明にも納得します。
こうして、ヘンゼルと魔女退治へと話は流れていきましたとさ。

「あれが魔女の家なんだ。」

「ヘンゼルが指さす先にお菓子でできた家があります。家の周りにはなにやら白いものが大量にまかれています。どうやら、アリを除去するもののようですねえ。しかし、羽虫や鳥の類はいったいどのような方法で撃退しているのか?依然として謎が多いですねえ。」

マスターの変な説明のせいで、思わず「お菓子の家の謎」について議論を始めるプレイヤーたち。

「そこへ突如、その家の方から声がします。」

「ヘンゼル!そこにおるんじゃろう。出ておいで。」

「声のする方を見ると、あからさまに魔女って格好の老婆が小さな女の子に包丁を突き立てながらお菓子の家から出てきます。」

「魔女に向かって言う。やい!おまえが本当に実力のある魔法使いなら、人質なんか無しで勝負しろ!」

プレイヤーもすっかり調子に乗ってるっていうか、おそらく先のオオカミ男で味を占めたらしく、”如何におもしろおかしく障害をクリアするか?”を楽しんでいる様子。
「一応、魔女がその誘いに乗るかダイスロールを行います。」
Y田は、この様な場合とりあえずランダマイズの大きいダイスを適当に振ってみる事にしています。
加えて、いつもオープンダイス(プレイヤーに見えるようにダイスロールをする事)で行います。
…結果は、あからさまな低目!

「魔女は頭に血が昇った様子で、

「言ったな小娘!こんなガキの人質など無くとも、おまえらの相手など十分じゃわい!」

と返答し、グレーテルを投げ捨てる様に遠ざけます。」

PCは、「これはうまくいけば、どんどん挑発がきくぞ。」と思ったのか、さらに調子に乗って、作戦を相談します。

「ここは、やはりいったん強い奴に変身させて、最後はネズミとかの小さい奴に変身してもらって、そこをやっつけよう。」

マリエルが画策します。

「でも、あれって、日本昔話とかじゃあなかったっけ。」

「まあまあ、細かい事は気にせずに」

「と、云う訳で、やい!おまえもすごい魔法使いなら、変身の呪文ぐらい使えるだろう!おまえ、龍に変身できるのか?と挑発するッ。」

ちょっと苦しいかな。と思いつつもやっぱりダイスロール…。低め。
マスターは思った。
{婆さん。あんたもか。}

「へんッ。そんなものはお茶の子さいさいさーね。」

「そう言うや、魔女はドラゴンに変身します。」
またもや挑発に乗ってしまう魔女の婆さん。…大丈夫かな?こいつ…。
もちろん戦闘は始まっています。魔女は変身の呪文を使用したので、手番は終わりです。

「最後に、やい!変身できるのは大きい奴だけなのか?小さい奴には変身できないんだろうッ!こんぐらいのちっちゃい奴にはさすがになれないんだろう?」

さて、挑発攻撃も架橋です。やっぱりダイスロール…。高め。
「お嬢ちゃん。その手には乗らないよ。…どうやら魔女は寸前で罠を見抜いたようですね」
こうして、ドラゴンに変身した魔女はドラゴン特有の3回攻撃でPCに襲いかかります。

ブラウディ

「まずい。ドラゴンのままだと、ブレスはなくてもかなり手強いぞッ!」

注記)D&Dの変身呪文ポリモーフセルフは、そのモンスターの特殊能力は得られないものの、肉体的な戦闘能力は得らます。そして、ドラゴンは基本的な戦闘能力ももけっこうあるのです。

こうして、ドラゴンとの戦闘が行われます。
PCたちも結構苦戦しましたが、最後は意外にも、魔法使いのダガーのダメ−ジ5点(なぜかStr+1)がとどめでした。

「戦いが終わって、魔女の婆さんは改心して、得意のお菓子づくりで、”わがまま婆さんのお菓子屋さん”を始め、ヘンゼルとグレーテルもここで働き、幸せにく暮らしましたとさ。めでたし。めでたし。」

第5章 いいオトコ

「疲れてきたところで、そろそろ睡眠したほうがいいでしょう。」
結局、赤ずきんのおばあさんの部屋に宿泊したPCであった。
「夜衛に立つ人は?」

「私は、やだッ。呪文ちゃんと回復させたいし…。」っと、ゼナ。
「あっ、俺も寝る。」っとセイタス。
「はい。なるべく起きています。」と、ブラウディ。

「さて、では寝ている人からでーす。まあ、そもそも現在人の夢の中にいる訳ですが、その中で夢を見ます。それは、例のウサギがですねー。なにやら苦しがっている様子です。で、あなた方にこう語りかけます。い…急いで下さい。夢がなくならないうちに…。そう言い残してウサギは暗闇にフェードアウトします。」

「続いて現在起きている人?ブラウディだけかな?」
「そうみたいですね。」
「では、何か得体の知れない気配がします。気配のする方向である部屋の角(蜘蛛の巣とか張る所)がだんだんと暗くなっていくのが見えます。そして、その暗闇の中から一人の男が出てきます。」
「彼は、真っ黒いマントに身を包み、肩にもコテコテの装飾が付いてます。そして、何より彼は…絵に描いた様ないいオトコなんです。」
一部のプレイヤーのどよめきもありましたが、彼は、語り始めます。

「はっはっは。この世界を救おうなどと、全く無駄な事を…。この世界を救うには、この私を倒さねばねらんのだからな。だが、それは不可能だ。何故ならその唯一の手段である”戦士の剣(つるぎ)”は既にこの世にはないのだからな。戦士の剣は海の底深くに沈んだのだ。あっはっはっは。」

と、言わなきゃいいのに悪役の性が彼をそうさせるのでしょう。
ひとしきり親切この上ない発言の数々を行い、きびすを返して闇の中に消えていきます。
そんな彼の背中におかしな点があります。”哺乳類のしっぽ”が付いています。”この動物だ!”と特定できるしっぽではないのですが、哺乳類のしっぽです。

次の朝になって、
ブラウディ曰く、「という訳だ。戦士の剣を探しに海を目指そう。」
セイタス「全く、とてもいい人だね。」
一同「うんうん。」
てな、訳で、赤ずきんのお婆ちゃんから海にいく道順を教わったPCたちは、海に向かいます。

第6章 ピノキオばらばら事件

それは、大変あっけない出来事でした。
犯人(PCたち)の消息は未だに不明です。
被害者の証言によると、海への道を訪ねられたので、親切にも正しい道を教えてあげたところ、彼ら(PC)は、その内容を疑い始め、挙げ句の果てに被害者の木製で軟弱な手や足をもぎ取ったというのです。
しかも苦しむ彼に見向きもせずに、「海への道、…おっと、じゃなくて…僕の教えた反対の道」に去っていったとの事です。
現場からお伝えしました。

第7章 白い鯨

君たちは、海にたどり着きました。
そこは、海辺の漁村って感じでしょうか。
これといった大きな建物は見あたりません。
市場は時間帯のせいか、2、3人のおばちゃんとお使いの買い物をしている子供の姿といった風景です。

「やっぱり港に向かうかな。」

港が見え始めました。
おっと、ここはかなり活気付いてますね。
男たちが列をなして大きな船から荷物を下ろす作業をしています。
そして、これを監督している男が一人いますね。
その男は細い髭が生えており、ちょっと頼りなげな感じのする男です。

解説)オリジナルです。但し、ナ○シカのク○トワのイメージで出演させました。

じゃあ、そいつの所に行って、

「船を(海に)出してもらいたいんだが…。」

「何だって、今こっちは忙し…!。兄さんたちいい体してるねえ。どうだい?うちで人夫として雇われないか?いま人手が足りないんだ。」

結局、話が思う様に進まない中で、数人分の働きができるが、その代わりに船を出して欲しいとの交渉を行っていた際に、つぶいやた言葉

「くっ、奴を倒せん。」

が功を奏した。

「奴?奴じゃと?それは、白い奴の事だな?あの白い奴め〜。」

停泊している船の上からそんな声と、コツドンコツドンと歩く音ががして、現れたのは、眼帯に義足の片足、頭には船長の帽子と云った格好の白髪のじいさんです。
さっきまで交渉して男は、

「あちゃ〜。言っちまったよ。滅びの言葉を」

と嘆き始めます。

「そうだ〜あ。奴をこのまま、のさばらしておくものか〜。今〜に見ておれ。白い奴め〜ッ!。」

こうなればしめたもの。
すかさず、

「ええ。このまま奴をのさばらしておいていいですか?」

「さあ、行きましょう。」

エイハブ船長「よ〜し、野郎ども、今すぐ船を出すぞ〜。フックのかたきめ〜。出港だ〜。」

ちょび髭男「ちょ、ちょ、ちょっと。ま、待って下さいよ。ええと、これまでおろした荷物は…。」

彼はそろばんをたたきながら、「あちゃ〜。また、赤字だよ。」

どうやら、フック船長(ピーターパンより)は既に死んでしまっている様子。
こうして、海に出た、PCたち。
出港して2、3日経過したある日、白い鯨が現れます。
普段にもましてさらにいきり立つエイハブ船長。
展開の都合か?時間の都合か?船に襲いかかる白い鯨。
しかし、相手は海の中。
何度かの体当たりを受け、ダメージをあっちへごろごろ、こっちへごろごろのPCたち。
結局、船は2分され、海に放り出されたPCたちは、鯨の腹の中に入りました。

セイタス「さて、ここまではだいたい予定通りだな。」

ゼナ「んじゃあ、まあ、奥の方に行こうかね。」

一同「うん。うん。」

さて、鯨の腹の中を奥に行くと…。
何と、明かりに照らされたところがあります。
そこに爺さんがいますね。

「ほ〜う。こんなところに客人とは。おまえさんがたも…。あれか。白いのに飲み込まれった…て訳か?」

ピノキオの爺さんと、定番の鯨の腹の中で出会ったPCたちは、「奴」を倒すのに「戦士の剣」を探している事を説明します。

「ほう、戦士の剣なら、フックの形見だ。わしがもっておるぞ。」

ブラウディがこれを受け取ります。
「1d8+1の魔法の剣です。」

ジェイド「え、じゃあ俺、何もできん訳?」

爺さん「ん?そうじゃなあ。フックの付けておった鉤も、使えるじゃろう。」

「この武器は、1d4+1ダメージです。かなり、使いにくそうですね。」

ジェイド「しょぼいなあ。」

爺さん「そうじゃなあ。木の棒に取り付けたら、ちいとは使いやすくなるじゃろ。どれ、貸してみなさい。わしゃあ、これでも、木工には自信があってのう。」

「爺さんは、『こうしてこの棒の先に”フックのフック”を取り付けて、ぼれ、出来上がりじゃ。』と武器を渡してくれます。これで1d6+1に強化されました。

「さて、んじゃあ、こっから出ますか。」と、ゼナ。

「ん?おまえさんたち…。どうやってここからでるんじゃ?」

「ああ。鯨のはらの中をくすぐって、その勢いで…。」と、セイタス。

「ん〜。さすがじゃのう。わしはその方法を考えつくのに、1ヶ月かかったわい。」

「ま、まあな。」とジェイド。

「ところで、おまえさんがた…。こーんな(長い)鼻をした少年を見なかったか?」

「ん?ああ。あの少年かあ」

「うむ?会ったのか?」

「まあな。ちょっと、嘘が過ぎたんで、お仕置きをしてやった。」目をそらしながら答える、セイタスとジェイドの二人(主犯)。

「ほう、そうか。そいつはご苦労じゃったのう。」状況を正確に把握していない爺さん…。

そんな会話をしながらも、予定通りに、鯨の潮吹きで、脱出に成功するPCたち。

第8章 決戦!7人の小人と毒リンゴ婆さんと謎のいいオトコ…。うッ…長い…。

さて、陸に上がって体制を整えたところで、ラスボス”いい男”の登場です。

「おのれ、どうやら戦士の剣を手に入れた様だな。あくまでこの私に逆らおうというのだな。やはり、 貴様らは生かしておけん。」

またしても、親切な彼の行動。
自分の倒せる武器を手に入れたのを知り、腹を立てて登場するとは、なかなかの悪役ぶり。

それはさておき、いい男は、自分以外にも「ハイホー!ハイホー!」と踊り回っている7人のドワーフたちとあからさまに怪しいリンゴを持った婆さんを引き連れています。

いい男はいいます。「見ろ、あの月を」マスターは、時計を指さします。
「あの月が地平線に消える時、この世界は完全に私の手に落ちるのだ。」それはつまり、プレイ時間の終了時間5分前って事です。

早速、戦闘の開始です。
「ドワーフは2ヒットダイスとしておこう。なかなか1撃じゃあしなないだろうし、まあスリープで半減ってとこだろう。その間に魔女が”チャームパーソン→必殺リンゴ喰わし攻撃”を仕掛けられるかな?ドワーフも2ラウンドぐらいは耐えるだろう。」
などとマスターは考えていたが…。

マリエル「スリ〜プッ!」
…2d6をふって、「16ッ!」
「あうッ。ドワーフは全部寝た。」
ブラウディ&ジェイド「そこだ〜。突撃ッ!」
魔女「え?え?おい、おまえたち。コラ!寝るんじゃあないッ!ヒッ、ヒ〜ッ」

ドワーフたちの早すぎる全滅は、魔女の死をも早めました。
いい男「おのれ〜。役にたたん奴らめ〜。」これまた、悪役定番のセリフ。

そして、みんなでタコ殴り。

「おや?いい男なんですが、ダメージを負っていく度に、顔がだんだんくずれてきますね〜。」

されに攻撃を続けるPCたち。
思わずマスターが「D&Dってこんなに命中するゲームだったっけ?」と思う程の激しさでした。
「いい男の顔もいよいよ”いい男だった人”になってきました。特に鼻が大きく醜くなってきました。というか、こりゃあ人間の鼻じゃあないですね。彼もも鼻を隠しながら、剣を振っています。」

最後には、「カバの様な哺乳類」の顔になったラスボス。
そして、とどめの一撃。「ぎゃああああ」
「悲鳴と共に”いい男だった人”の体から、黒いもの。う〜ん何て言うか、”ガッチャマ○の総統の様な影”が悲鳴と共に空中に挙がっていきます。」

一方、残された哺乳類(元ラスボス)の方は、遺言をしゃべり始めます。

「どうやら僕は…、助…かりそうに…あり…ません。」

その瞬間、間髪入れず、セイタス「キュアライトウーンズ!」

「バタッ…。シーン…。あれ?生きてる。あれ?ここにあった傷が消えてる…。」

セイタスの顔を見て何となく何が起きたのか悟ると、

「僕は獏なんです。みなさんも獏が夢を食べる動物って聞いた事があるでしょう?でも、本当は”悪い夢”だけしか食べないんです…。ところが、最近僕は消化不良でして…その…何て言うか、悪い夢に体を乗っ取られていたようなんです。ハイ…。」

獏の説明が終わると、同時にだんだんとあなた達の体は宙に浮いていきます。
そして、世界がだんだんと白くぼやけてきます。視界がすべて真っ白になった瞬間、例のウサギが一瞬垣間見え、うれしそうに一言、「ありがとう!」といったのが見えたような気がしました。

それからどれぐらい時間が経過したのでしょうか?みなさんは目を覚まします。

「お〜い、大丈夫か?」
「おおッ、こっちも生きてるぞ〜。」

といった声がします。
どうやら現世に戻ってきたようです。

「では、今日のシナリオはこれまでとします。今日はどうもお疲れさまでした。」


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