昔、母から聞いた物語
アフターレポート テーブル#4 シナリオパート:2

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暴走竜、森へ

描写
 着陸した竜はその吐息で森を焼き払い、自らの巨体で木々をなぎ倒しながら進んで行く。
 「何処へ行く気だ…。このまま首都まで進むつもりなのか?」
 戦士達の胸に不安が過ぎる。

 竜の後を追う戦士達にセスが問いかける。
 「あの竜を殺すのですか。」
 宝珠が竜の宝と知る彼女は不安げに聞いてくる。事情を知った戦士達は顔を曇らせながら答える。仕方がない、と。それは彼女も解っていた。

 皆の緊張を破り首都からの伝令が来る。

「暴走竜対策本部からの伝達です。現在、宮廷で魔術師達が対策を検討中です。飛ばれたのでは成す術がないので翼を折り足止めせよ、との事です。」

 急がなくては。セスは宝珠の行方と笛の音が気になり探し出す事を決意する。
 身の軽い戦士(冒険者B:ファランクス)がセスに同行する事を提案し、二手に分かれる事になる。

状況 〜止まりません〜
 もう止まりません。
 シナリオも止まりません。暫く竜が暴走と共にシナリオを引っ張ってくれます。

 ちなみにこの時すでに賊の最後の一人は子竜を抱え森を抜けています。

「えっ?」それは誤算

予定では
 首都は漁村から北に森を通って歩いて行けば丸一日かかるところにあります。
 「その気に」なってもらう為、竜の進路と首都の方角が一致している事を速い段階でPCに伝えておきます。
 その気になった16レベルファイター4人とアーサーでかかればドラゴンの翼ぐらいなら何とかなるはず。
 その間にセスが重要な手がかりを持ち帰る。

…………はずだったのですが。

タマリマセン
 もうタマリマセン。
 まさかの2パーティ構成です。これは考えていませんでした。
 マスター大ピンチです。この後のドラゴン戦でPCが死亡するかもしれません。とは言っても手だてはありません。僕のダイス目が悪い事を祈るばかりです。

 しかし皆さん、キャラクターがしっかりしてました。しっかりしてたからこそ出た誤算です(と、思っている)。良しとしましょう。




最初の戦闘

描写
 子供が草むらで探し物をするように竜の歩みは遅い。PC達が追いつくまで時間はかからなかった。
 彼らが目前に迫っても竜は気にする様子が無い。さしずめ蟻と言ったところか。

 竜の左側に回り込み鱗を足がかりに背中に上る。そこまでしても竜は気に留めない。そしてその大木のような翼の付け根に剣が振り下ろされた。

状況
 竜は翼の耐久度が半分になるまで振り落とす以外の戦闘行動をとらない。ブレスは本体にダメージが行かない限り吐かない。

 これだけの制限を付けてますがやたら命中率が高いのでそれでも強い。
 アーサーはPCに比べ耐久度が6割強しかなく順当に行けば最初に倒れる。
 竜の翼を落とせば撤退だが、その判断はPCが下す事になる。

 尚、アーサーの生死判定は自動成功。

結果オーライ

もくろみ
このセクションでの理想的な結果は次の通り。

  1. 難なく翼の耐久度を半分にする。→ドラゴン戦闘態勢。
  2. もれなくアーサー、HPゼロ。→生死判定は成功。
  3. PC、1人の死亡者なく翼をもぎ取る。
  4. PC、独断で撤退。決して逆らってはいけない。

 ここまでPC(プレイヤー)をシナリオに導く為、マスターの影武者としてがんばってくれたアーサーですが、いつまでも彼がいるとそのまま主人公になりかねません。ここら辺で本筋から外し主導権をPCに渡したいところです。彼のレベルが低いのも、ヒットポイントが控えめなのも、能力値が(PCに比べ)低いのも、全てこのためです。
 翼が落ちる寸前に0を切ってくれればしめたものです。(なんか文章が危ない)

 PCが致命傷を負ってもらっても困りますが前述の通り一人かけてますのでひょっとするかもしれません。ドキドキしながらダイスロール。
そのPCが戦力的には一番弱かったのがせめてもの救いか……。

 まともに戦ったのでは勝ち目はないので翼が折れたらとっとと退却してもらわないと困りますが、予定通りに行けば指揮官アーサーはいません。PCの判断にかかってます。ま、翼が折れる頃は皆、息絶え絶えのはずですのでその心配は要らないでしょう。

はっはっは。計算通り。(ん?)
 マスターの心配をよそに戦闘はすんなり予定を確定していきます。
 ダイス目はマスター、プレイヤーともほぼ期待値。どうも僕が戦力を読み違えてたようです。

そして、瀕死の重傷を負ったアーサーを抱え退却する際に探索組と合流します。




宝珠

描写
 手がかりを求め森をさまようPCとセス。
 焦りの募るセスをなだめるPC。しかし何も見つからない。

 「この広い森で物を探そうってのが、そもそも間違いだな」

 そう言って彼は竜を見上げた。
 その瞬間を逃さなかった。身のこなしと勘の良さで世を渡ってきた彼は視界の隅に光るものを捕らえる。
 竜を見上げながら続ける。

「セスさん。その宝珠ってのは緑色かい?」

状況
 ここは自動的にセスが見つけるはずだったので何も考えず。
 即興でシーンをつなぐ。単純な状況なので比較的簡単。

 見つけた宝珠は砕けており下半分が器のような状態で残っている。正体は竜の卵なので中は空洞になっており、内壁には暖かみのある粘液が残る。
 ウィズダム(知恵)のチェックに成功すれば(このPCの場合80%)何かの卵である事を推測できる。

時間はあるか?

予定のそと
 時間が無いとは言え、ないがしろにする訳には行きません。しばらくサシでRPGです。

 本来ならPC四人で砕けた宝珠の謎を解くはずでしたが、賢い彼は一人で済ませてしまいました。戦闘中、暇でしたのでこれくらいは役得でしょうか?

 プレイヤーが1人の場合、間を持たすのに苦労します。しかし今回はプレイヤーの描写が小気味良くシナリオの折り返し地点をテンポ良く送る事が出来ました。




再び

 合流したPC達のもとへ伝令官が駆け寄る。
 「森を抜けたところへ本隊が控えております。そちらへどうぞ。」

 移動すると数百名の兵士が待機する戦陣があり、さながら戦の一場面。
 作戦本部長ローデムから作戦内容を伝えられる。
 魔法を使い竜を足止めし国中から集めた兵士達が弓を射る。
 それで倒れる保証はない……。


 「すると、あの音は孵化した竜の鳴き声か…」
 「おそらく間違いないでしょう。」
 本体と合流した事でこの事件のからくりが少しずつ見えてくる。

 文部大臣オルデンクックは以前から怪しく、秘密裏に調査されていた事、昨晩から行方が分からない事、学術調査として神殿に調査員が行った事、その調査員の身元が不明な事。
 そしてあの音が再び聞こえてくる。竜は首を持ち上げ北を見据え歩み出し胃の腑に響く足音を立てながら真っ直ぐに北を目指す。


 「子竜を連れてくれば竜は静まるだろうか。」ぽつりと誰かが呟く。
 責任を感じているのか複雑な面持ちのセスがすがるように見つめる。

作戦本部長ローデム
子竜




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