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TGC ベスト・セレクション #001

I'll Kill You


はじめに

プレイヤーの意表を突くドッペルゲンガーもののシナリオです。
……といっても、「見たら死ぬ」やつではありません。
D&DやAD&Dのドッペルゲンガーです。

ご存じのない方のために簡単に説明しますと、人間の姿形をそっくりコピーする能力を持ったモンスターです。
性格は残忍で邪悪、時には悪い人間に力を貸すこともあります。

ファンタジーで、わりあいヒーロー志向の強いシステムであれば、この手のモンスターがルールブックに紹介されていることでしょう。
ネタで勝負のシナリオですから、そういうシステム(できればD&Dで)プレイすることをオススメします。

アイディア

さて、ドッペルゲンガーを出すとして、ただ出すだけじゃあつまんないですよね。
どれだけプレイヤーを驚かせることができるか、ココが腕の見せ所。

そこで。
プレイヤー1名に協力を仰いで、ドッペルゲンガーをやってもらいましょう。

え?まだインパクトが足りない?
じゃあ、こうしましょう。キャンペーンでこれをやるんです。

あとはそのプレイヤーがうまくやってくれさえすれば、プレイヤーたちをあっと驚かせることができるでしょう。 

シナリオ・実践編

オープニング

上のアイディアがこのシナリオのすべてと言っても過言ではありません。
さて、このアイディアをどうやってシナリオの形にしたのか、です。
読者によってプレイ状況がずいぶん違うでしょうから、そのままでは使えないとは思いますが、参考にはなると思います。

キャンペーンは10回目、第2部の本格始動の回でした。
第2部では邪悪な男爵に苦しめられながら、決死の抵抗を続ける町を舞台に選びました。
この地では、もう何年も内戦が続いています。
<D&Dのミスタラ世界をご存じの方でしょうか?カラメイコス大公国のルルンの町です。>

前回、その町の使者にPCたちは指揮官として雇われ、もともといた町を旅立ちました。
単なる傭兵ではないのは、PCたちの実力・名声がかなり高くなっていたからです。
<ファイターが4レベルくらいでした。>
しかし、都合の悪いことにクレリックPCのプレイヤーがセッションに欠席したため、クレリックPCは1人、もとの町に取り残されています。

そこで、こうしました。


「ごく最近までただの子坊主だったヤツが頭角を現し始め、早くも司祭位を得た。このままでは我々の立場が危ない」
そう考えた中堅どころの僧侶たちは、彼を早いうちから社会的に抹殺しようと考えます。
ルルンの町への左遷です。
ちょうどルルンの町の教会は、モンスターの襲撃によって破壊されたところでした。

「ルルンへ行き、教会を再建して参れ!」
先輩たちの非情な声を背に、彼は旅立つのでした……。


と、ここまではプレイヤー全員の前で語っておきます。
そしてクレリックのプレイヤーに「それでは教会の秘技を教えましょう」
と2人で席を外します。

そこで今日のシナリオの秘密を打ち明けるのです。
「あなたは旅の途中、敵軍に捕らえられます。代わりに、あなたそっくりの姿に変身したドッペルゲンガーをプレイしてください。
あなたの役割はスパイです。
ルルン軍が立てた作戦を敵軍に報告するのです。」

注意しなければならないのは、ここでイヤな顔をしそうな人を選ばないことです。
これを聞いて、ニヤッとしそうな人に頼みましょう。
あからさまに怪しい人もやめておきましょう。
あまり悪いことはしそうでないようで、やるときはやる人に頼むとうまくいくでしょう。
とにかく、彼次第です。彼の人選が一番大事です。

本編

さあ、戦争です。
いち早く到着したPCたちに加え、教会再建のために司祭さまが派遣されたとなると、ルルン軍の士気はがぜん向上しています。
まずは「ぶつかり合い」からでしょう。敵軍は昼夜を問わず襲撃してきます。
昼は軍隊が、夜はゴブリンたちのゲリラ部隊が……。
適宜、敵軍の強さを示すようなイベント、作戦が内通していることがわかるイベントをおこします。
ここでプレイヤーたちがどう動くかによって、セッションがうまく行くかどうかにかなりの差が出るはずです。

うまく行った場合、ドッペルゲンガーは強行手段に出ても何とかするはずです。
(なにしろ、プレイヤーが動かしているのですから。)
どのような状況になるかはわかりませんが、ここがシナリオのクライマックスです。
ちなみに私たちの場合は、PCの魔法使いを人質に取ろうとしました。
彼によってPCたちがピンチに陥ったとき、さあ、今です。
クレリックPCをプレイヤーに返してあげましょう!

彼は捕らえられていた場所からからくも逃げ延び、PCたちを助けるために戻ってきたのです。
さあ、最後の戦いが始まります。

なお、プレイヤーたちがうまく立ち回れないようであれば、敵軍の勝利になります。
バッドエンドです。


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