「桜夜万華」2(さくらやばんか)・・・山田 銀太郎

「ノストラダムスの大予言・・・は、当たらないと思う。の話」
菊地秀行ノ「エイリアン・シリーズ」に、この頃ハマっています。
そのシリーズの中で「エイリアン黙示録」という話がありますが
その題名の示すとおり、最後の審判の事を題材にしているのを読んで 「ああ、そういえばそろそろ、ノストラダムスの時期だねぇ」などと 思い浮べたりした訳です。
で、おもしろそうなので、ノストラダムスの大予言の原型ともいうべき 聖書(ノストラダムスの予言は、けっこー聖書から引用され、最後の審判 もそこから持ってきたとか、持ってこなかったとか。もっとも、その聖書 の最後の審判の考え方はゾロアスター教の影響を受けたからだそうですが) の「ヨハネの黙示録」のところを読んでみたのですが、なかなかおもしろい 解釈を思いついたんだな、これが。
その考え方を元ににすると、予言は予言ではなく、仮に予言であったとして も、 その予言はすでに成就されていねことになります。どちらにしても、現在の 事を現す予言ではありません。
そういった話をしちゃったりしたいと思います。

「その前に・・・」
いくつか注意書きみたいな事を・・・・・・・
まず初めに、私は聖書に関して「創世記」から「レビ記」、神様の法云々まで しか読んでおらず、そこから一気にラストの章「ヨハネへの啓示」へ、いって しまってますから、膨大な量の文章を取りこぼしています。また読んだ「ヨハネ への啓示」も、文面が難解で、私が感じたのままを元に書いていますから、専門 家の人から「いや、それは違うよ」と言われても知りません。難解なものの書き 方をした原作者を恨んでください。
さて、これから書くことをより理解していただく為に、聖書の原型を造ったヘブ ライ人、つまりユダヤ人の歴史、そして聖書の歴史を踏まえていただこうと思い ます。

「ヘブライ人の歴史」
ヘブライ人達は、元は遊牧民で各地を点々としていました。
「旧約聖書」の記述は、かなり彼等の歴史を記しているそうなので、それを参考 にしてみますと、て、歴史の本に載ってたんだけどね。ヘブライ人はハムラビ王 (古バビロニア)の支配に苦しみ、紀元前千後百年頃、チグリス・ユーフラテス の一帯から(ここには首都ハビロンがあります)南シリアの方へ移住したようで す。
その一部のへブライ人達は、エジプトへ移住したものの迫害を受け、前千三百年 頃に、モーセに率いられてエジプトを脱出しました。「聖書」では「出エジプト 記」に、その様子が記されています。
その後ヘブライ人たちは、パレスチナ地方に住むペリシテ人(パレスチナとは、 ペリシテ人の居住区だからそう呼ばれる)と争う中で、前一千年頃、ヘブライ人 の王国、ヘブライ王国を築き上げました。
ヘブライ王国は、ダビィデ王や、その子ソロモン王の頃に栄華を極め、都のエル サレムには壮大なヤハウェの神殿がも建てられたものの、その後王国はイスラエ ル王国とユダ王国に分裂し、それぞれアッシリアと(アッシリアはその後、オリ エント世界を統一するものの、あまりの暴政に滅びる。でも「旧約聖書」の洪水 伝説のもとになった「英雄ギルガメッシュ物語」が読めるのは、アッシリアが古 い粘土版などを収集して保管してくれたおかげ)新バビロニアによって滅ぼされ てしまいます。
その後、新バビロニアは、ユダ王国の大部分の住民を首都バビロンへつれ去りま した。バビロン捕囚というものです。
それから半世紀後、新バビロニアはペルシア帝国に滅ぼされ、ヘブライ人達は解 放されました。
ペルシア帝国は、前オリエント統一王国であるアッシリアの滅びた理由をよく理 解していたので、被征服民に対しても個人の自主性を尊重する寛大な処置をとっ たそうです。
ペルシア帝国によって解放され、帰国したヘブライの人々は、ヤハウェ神殿をエ ルサレムに再建し、ユダヤ教教団を成立させました。という訳です。
「「旧約聖書」の成立」
「旧約聖書」は前九世紀から前一世紀の頃にまとめられたと言われています。 「旧約聖書」は、様々な宗教や法の影響を受けています。もちろん聖書も後の宗 教、キリスト教やイスラム教を造り出すきっかけとなり、影響を与えているので すが・・・・・・・
古バビロニア時代の「ハムラビ法典」は、ヘブライ人達に大きな影響を与えてい ます。
有名な「目には目を、歯には歯を」の言葉も、「レビ記」でヤハウェが「また人 が自分の仲間に損傷を負わせた場合、その行なったとおりにその者に対してなさ れるべきである。骨折には骨折、目には目、歯には歯である」とある事から、そ のまま引用していることがわかります。
「ハムラビ法典」では、自由民、被征服民、奴隷、の三つの身分を造り、同じ罪 でも身分によってかなり差がありますが、これも見事に聖書のなかに再現してあ ります。
「ゾロアスター教からは、天使、悪魔思想や、最後の審判などの考え方も取り入 れました。 その他、この地方で起こった色々な事件、童話、歴史などを取り入れ、「旧約聖 書」は生まれたのでしょう。
余談になりますが、ヘブライ人たちの信じる宗教は一神教です。
ヘブライ人は数々の民族差別を受けた結果、自然神であったヤハウェを別格かし 神の子メシア(救済者)が自分達を、自分達だけが選ばれて助けてくれると信じ ました。
さのおかげでヘブライ人達は、周りが全て多神教だったせいもありますが、一神 教を信じる異質の民族と、さらなる差別を受けることになります。
それがまた、ヘブライ人達に孤立感を生み、これらの恨みが将来、この宗教が数 々の神々を滅ぼす精神を培い、他神を絶対に認めぬ原動力となっていったのかも しれませんね。
いや、わかんないけど・・・・・・・

「「最後の審判」ヨセフへの啓示の解釈」 私は無心論者です。ですから宗教とは「その時代の、その地域の哲学」と考えて いますし、聖書などの書物に関しても「その哲学の他に、地方の歴史、童話など が加えられたもの」と思っています。だから「最後の審判」が予言どおり起こる など思っていません。
あれを信じる人たちは、あの言葉をストレートに受けとめるでしょう。
「そして、第一の者がラッパを吹いた。すると血の混じった、雹と火が生じ、そ れが地に投げつけられた。すると、地の三分の一が焼き尽くされ、樹木の三分の 一が焼き尽くされ、緑の草木の全てが焼き尽くされた」
「また第三のみ使いがラッパを吹いた。すると、ともしびのように燃える大きな 星が天から落ちた。それは川の三分の一と水の湧き出るところに落ちた。そして その星の名は「苦よもぎ」という。すると、水の三分の一は苦よもぎに変わり、 多くの人がその水の為に死んだ。それが苦くされたためである」
聞きようによっては核のことや、近年の環境汚染を予言する文面にもみえます。 が、私はこれらの文面は「最後の審判」を書くにあたって「最後らしい最後」を 人間が想像した時に考えついた「表現」だと思っています。
過去時代にも天から氷が「雹」振ることもあったでしょう。ですから、石のよう な堅さをを知っている人が「これが大きかったら死ぬなあ」と考え、天変地異を 想像物として、造ったんじゃないでしょうか。
水についても、水は人間の生命ですから大切で、それが飲めないことは大変だ、 という表現として、他意なく書かれているのでしょう。
現在にあてはまる材料があるから、予言に見えるんだと思います。
さて、本題に入りましょう。
私はあの予言は、一般常識で言う世界の破滅ではなく、新バビロニアという国が 滅びることを示した予言だと思っています。
まず「世界の滅び」ですが、我々の現在でいう世界と、紀元前の世界では根本的 に違います。
現在は交通手段が発達し、三十時間内くらいあれば地球上どこへでも行けるので はないでしょうか(たぶん)だから、我々は世界を「地球上に存在する大地」と イメージします。
しかし、紀元前の九百年〜百年頃は、一人の人間が一つの村でその生涯を送って も、おかしくない時代です。そんな者の世界の範囲は「村一つ」になるでしょう し、「聖書」を書き記すような知識人達にしても、せいぜいアラブ圏内一帯が、 彼等の世界の全てだったのでは無いでしょうか。
次に「ヨセフへの啓示」では、世界が漠然と書かれていますが、その中で幾つか 滅びに実名の場所が記された箇所が在ります。抜粋すると「ラッパを持つ第六の み使いにこう言ったのが聞こえた。「大河ユーフラテスの所に繋がれている四人 のみ使いを解きなさい」すると、その四人のみ使いは解かれた。彼等は、人々の 三分の一を殺す為、その時刻と日と月と年の為に用意されていたのである。
(中略)これら三つの災厄によって人々の三分一が殺された。その口から出た火 と煙と硫黄の為である」
チグリス・ユーフラテス川の元にはバビロニアの首都、バビロンが在ります。
「また、別の、二人目のみ使いがその後に従って、こう言った。「彼女は倒れた !大いなるバビロン、あらゆる国民に自分の淫行の怒りの葡萄酒を飲ませた者は 倒れた!」」
その他にも文章は在りますが、とにかくバビロンの事を明確に表現してあり、幾 度にわたって書いてあります。
バビロンを示す時に「彼女」と言う表現が使われますが、これはバビロニアの信 仰していた女神「イシュタル」を表すのでしょう。
「ヨセフへの啓示」の一文に「そこで私は、冒涜的な名に満ちた、七つの頭と十 本の角を持つ緋色の野獣の上に、一人の女が座っているのを目にした。また、そ の女は紫と緋で装い、金と宝石と真珠で身を飾り、手には、嫌悪すべきものと、 彼女の淫行の汚れたもとで満ちた黄金の杯を持っていた。そして、額に一つの名 が書いてあった。それは秘技であって、「大いなるバビロン、娼婦たちと地の嫌 悪すべきものとの母」というものであった」とあります。 
イシュタルはバビロニアの愛と豊穣と戦を司る女神とされていますが、同時に娼 婦たちの守護神でもあり、「大女神ハル(娼婦たちの母)」と呼ばれていました 。ですから、あの「彼女」とはイシュタルを指しているのだと思うのです。
受け売りですが、バビロニアでは、王は新年に女大祭司と性交儀式を行い支配者 として認められました。神殿では巫が聖婦として男性と交わり女神の恩恵を求め 、またこの国の女性達は結婚前に神殿で聖婦となる義務もあったそうです。
さて、禁欲主義のヘブライ人達の目には、支配者である彼等はどういう風に映っ たのでしょうか。
それでは、何故ヘブライ人達はバビロニアをこれほどまでに憎むのか、宗教、道 徳の違いももちろん大きいですが、その根底はやはり、彼らに迫害された歴史が 語っているのではないしょうか。
ヘブライ人達は、古バビロニア時代にアムル人(バビロニアを建国した民族、ア ラブ人である)に迫害され、ヘブライ王国という国を建国するものの、新バビロ ニアに滅ぼされ、バビロンに奴隷として連れていかれ酷使されます。恨まれます よね。さらに、新バビロニアの領土は、ユーフラテスの元にある首都バビロンか ら帯状に延び、ヘブライ人の聖地エルサレムまでを支配していたのですから、聖 地を他神の国に汚されたようで腹立たしいのでしょう。
もう一つ、年代のことですが、「旧約聖書」がまとめられた時期は、紀元前九百 年頃〜紀元前百年頃。
ヘブライ人が数々の迫害を受ける過程で、ヘブライ王国を建てたのが紀元前十世 紀頃。そのころに首都エルサレムが彼らにとって大切な土地になったとして、そ の後、ユダ王国、イスラエル王国に分裂し、エルサレムを含むユダ王国が、新バ ビロニアに滅ぼされるのが紀元前586年。バビロンがペルシア帝国に滅ぼされ 、解放されるのが紀元前538年。結構年代があいませんか?
さて、以上を踏まえた上で「ヨハネへの啓示」を読んでみると、難解な話にも形 が見えてきます。
そこで私は、ヘブライ人の言いたかったことがわかるような気がします。
「バビロンは滅びる運命にあったのさ」と。
いずれ起こる予言ではありません。ややこしいですが、バビロンが滅びた後にそ の滅びが正当であったとする為に、神の名を仮りてバビロンを裁いたのだと思い ます。滅ぼされた後に告げられた予言・・・・・・・・・
「そして、大いなる都市は三つの部分に裂け、諸国民の数々の都市が倒れた。そ して、大いなるバビロンは神のみ前で思い出された。それは、神の憤りの怒りの ぶどう酒の杯を彼女に与えるためである。また、すべての島は逃げ、山々は見え なくなった」
サタンの軍勢と戦う神の勢力。あれはペルシア軍のことではないでしょうか。サ タンをバビロンに見立て、自分たちを解放してくれたペルシア軍は、まさに神の 使いだったのではないでしょうか。
どうでしょう?
私の解釈ですが、「ヨハネへの啓示」最後の審判は予言ではなく、ヘブライ人達 の歴史、バビロンに対する恨みの文章です。また、あれが予言だったとしても、 その対象であるバビロニアが滅びた今、予言は成就れている事になりますから、 我々とは関係ありません。最後に一つ、実はあるヘブライ人達に対しての予言を ・・・・・・・・・
「そして彼は、悪魔またサタンである龍、すなわちはじめからの蛇を捕らえて、 千年の間縛った。そして彼を底知れぬ深みに投げ込み、それを閉じて彼の上から 封印し、千年が終るまでもはや諸国民を惑わすことができないようにした。これ らの事の後、彼はしばらくの間解き放されるはずである」
本文ではこの後、サタンは永遠の苦しみを味わうことになりますが、別の解釈を し、サタンは(ヘブライ人にとって)アラブの人々、千年とはそのままの意味で はなく、それほどに長い年月と解釈します。
今パレスチナ、大変ですね。予言どおりなら神が彼らを助けてくれるでしょう。 その場合神は、アメリカという事になるんでしょうか?
サタン復活の予言・・・それは、彼らにとって悪魔のようなアラム人達が、いず れはペルシアの支配を離れ復活し、我々を乱すという意味なのではないでしょう か。
ものの興亡は、万物の法則です。ヘブライ人達は自らの経験してきた歴史からそ れを学び取り、バビロンの後継者であるアラム人の復活を当然のように予言した のでしょう。絶対におこりうる予言で、事実おこっています。

まあ、そんなことで「ノストラダムスの大予言」は当たらんと思います。
ただあの「最後の審判」の文面はややこしく、そして神秘的な書き方をしていま すから、様々な意味にとれます。私の考えもしょせんはその一つにしかすぎませ ん。
「ノストラダムスの大予言」におれほど関心が寄せられるのは、その時代時代人 々が自分たちの生き方に、常に不安を持っているからではないでしょうか?
そしてそれは、人間がやってきた代償であるのに、予言のせいにしてにして責任 転嫁し、安心するのではないでしょうか。
いや、知らないですけど。
またなんか、自分では楽しいんですが、人が読んでもおもしろくないものを書い ちゃったような気がします。
空想は終わりです。書いた段階ではこの解釈に自信がありますが、棒で突けばす ぐに壊れてしまうんじゃないかな。
それに学歴ないから信用されにくいしなぁ。大学教授とかならうそでも本当に聞 こえるだろうに、高退じゃあね・・・・・・・・
さて、自虐して楽になったところで終わりです。
そんじゃあ。


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