2002.2.6.

森の奥にある、静かな湖に似ているんだ。
湖に、というか、その底に沈んでいる古代都市の遺跡にね。
特にその遺跡の壁に彫り込まれたレリーフに。

あのレリーフを君に見せたいな。
君に、というか、君が昔飼っていたあの三毛猫に。
いや、それよりも猫の首で軽やかな音色を立てていた鈴に。

あの鈴の音が、ぼくは好きだったよ。
好き、というか、むしろ恋していたぐらいだ。
それが愛に変わるまでにそう時間はかからなかった。

たとえこの愛が実を結ばなかったとしても、
というか、さっききつく縛ってきたばかりだけれども。
でも、きつすぎたかなと思って、ちょっとゆるめたんだ。

ゆるめるのも時には重要でさ。
重要、というか、絶対に必要なものだよ。
必要といったら必要なんだ、文句があるヤツは前に出ろ。

前に出たってことは、殴られるのは覚悟の上なのか?
殴るだけじゃなくて、放り投げたりもするぞ。
あの高い塔のてっぺんからおまえを。ひょい、っと。

さあ付いてこい、いやなら力ずくでもいいんだぜ。
そうそう、いい子だ。


なーに、本当に放り投げたりなんか、しないよ。



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