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◆闘士たちの挽歌(ハイパーT&T)◆
《導入》 ドラゴン大陸のどこかに、一つの奇怪な廃墟があります。かつては繁栄した都市だったであろうその遺跡は、いまやあちこちが崩れかけたダンジョンと化しています。PCたち冒険者は何らかのきっかけでこの遺跡に挑むことになります。偶然に遺跡の地図を入手したのかもしれませんし、好奇心旺盛な学者に探索を依頼されたからかもしれません。
 ともかくも準備を整えたPCたちは、遺跡の入り口にはすんなりと辿り着くことができます。そして中から響いてくる不気味な唸り声を耳にするのです……。

《展開》 遺跡の中は、入り組んだ地下都市といった様相を呈しています。壁の材質は石が多く、そこかしこでここがかつて人の生活空間であったことを感じられます。ここに住み着いてしまった怪物たちも少なからずいるかもしれません。しかし人の姿はどこを探しても見当たりません。
 ただ、不気味な声は一定時間ごとに鳴り響き、それに加えてだんだんと悪臭が漂ってきます。声と悪臭は、遺跡の奥に行けば行くほど大きく、強くなっているようです。そんな中で、PCたちはこの遺跡について記された書物をいくつか手に入れるでしょう。そしてこの遺跡のかつての姿を知ることになります。

《真相》 この遺跡は、古の大魔術師戦争以前の地下都市です。この都市の特産、それは都市全体を上げて行われる、盛大な闘技大会でした。貴族たちが拳を握り締めて見下ろすその下の闘技場では、この街で改造された怪物や精髄を狂わされ狂暴化した人間の戦士たちが、毎日のように殺し合いを続けていたのです。彼ら、人の手が加えられた生命たちは、寿命では死ねない程の強靭な肉体と強さを手に入れていたと言います。
 そしてこの暴力と退廃の街は、大魔術師戦争の余波を受けて500年前に滅びました。最深部に繋がれたままの、改造された狂戦士を道連れにして……。

《結末》 PCたちが遺跡の最深部にたどりついて目にするもの、それは鎖に繋がれたまま咆哮をあげつづける一人の巨人の姿です。その周りには、怪物や改造戦士の死体がいくつも転がって死臭を放っています。
 彼はPCたちの姿を見ると、錆びて脆くなった鎖を引きちぎり、転がっていた大剣を手にして挑みかかってきます。精髄を狂わされ心を失ってしまった彼にとって、500年もの長い年月はただの苦痛な時間に過ぎなかったのです。
 PCたちに倒されると、狂戦士はもう一度大きな叫びを上げて地に伏します。その咆哮は、もしかすると戦いから解き放たれたことへの感謝の声なのかもしれません……。