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剣と天秤

≪設定≫

PCは様々な仕事や事件解決を依頼される職業、または立場です。
しかし舞台となる城の関係者(騎士や兵士、執事等)はやめたほうがいいでしょう。

≪導入≫

ある小さな国の王城で殺人事件が起こります。被害者は重大な役職についている人物です。
この国の国王は先進的な考え方をしており、犯罪が起こった際にそれを調べ犯人を捕らえる仕事(現代の警察職にあたります)と、犯罪を裁く仕事(現在の裁判所にあたります)を別の人間が取り仕切っています。
殺人事件の被害者は、裁判所を統括する人物です(これ以降は仮に裁判長と呼びます)。

≪展開≫

PCたちのもとへ、裁判長の部下たちがやってきて、殺人事件の犯人を捜すように依頼します。
警察職は騎士団が行っているのですが、裁判所役の文官たちは彼らと仲が悪いようです。


PCたちが依頼を受け、城での聞き込みを開始すると、使用人たちから以下の情報が入手できます。
・裁判長は国王と二人で会談している際に乱入してきた人物にナイフで刺殺されたらしい。
・事件の目撃者は国王だけである。
・文官たちと騎士団は、様々な犯罪事件で容疑者の有罪無罪をめぐって対立し、一触即発である。
・文官たちと騎士団は、今回の殺人事件でお互いを密かに犯人ではないかと疑っている。
・国王は子供の頃は悪ガキだったが、成人してからは立派になった。
・でもまだ悪い癖が残っていて、犬同士を死ぬまで喧嘩させたりして喜んでいる。
・国王のそばには大抵の場合、寡黙で忠実な執事長が付き従っている。

執事長は国王と一緒に居ます。話を聞こうとすれば一言だけ答えてくれます。
・個人的な意見を語る立場には御座いません。

PCが試みれば国王も快く面会し、以下の内容を話してくれます。
・騎士団とPCたちと、どちらが先に犯人を捕まえるか楽しみだ。
・事件のとき、執事長には仕事を頼んでいたので、同席していなかった。
・驚いていたので犯人の姿は良く覚えていない。
・騎士と文官の意見が対立するのは当然だ。疑う者と裁く者が同じ意見を持っていては、多くの無実の者が処刑されてしまうだろう。

ある程度情報を集めた段階で、PCたちが人気のない場所に居る頃を見計らって、ナイフを持った人物が襲いかかってきます。
襲撃者は執事長です。彼は死ぬか意識を失うまで無言で戦います。
執事長を殺した場合、彼は死ぬ直前に「主人を止めてください」と呟きます。
執事長を意識不明にした場合、意識を取り戻すと上記の発言をしたあと舌を噛み切って自殺します。

≪真相≫

殺人事件の犯人は国王です。
彼は邪悪な存在で(邪教の信者であったり、異常な力に精神を蝕まれていたりです)、いがみあい、殺し合いを見るのが大好きなのです。
今回は騎士団と文官たちをいがみあわせ、喜んでいました。
執事長は国王の忠実な部下です。
真相を知っており、国王の凶行を止めるのも忠誠ではないかという葛藤に苛まれていました。
国王の命令に従って、かなわないと知りつつPCたちを殺しに来ましたが、死の直前に葛藤に決着をつけたのです。
国王が執事長にPCたちを襲わせたのは、騎士団より先に『殺人犯』を発見させ、それによって騎士団の名誉を損ない、苛立たせるためです。

≪結末≫

他に人が居ない場所で国王を問い詰めると、国王は大笑いしながら「法こそが人と人とが争う種となること」の滑稽さ、「自分が作り上げてきた物を壊していく」快感を語り、PCたちに襲い掛かります。
人が居る場所で問い詰めた場合、「執事長が犯人だったのか。残念だ」などと言いますが、さらに問い詰めると「私を疑うのか。無礼者を排除せよ」と命令して部下にPCたちを襲わせます。
国王が邪悪な存在である証明ができれば部下たちは困惑して動きませんが、そうでないなら厳しい戦いになるかもしれません。
この場合でも、最終的には国王自身が戦います。
国王を倒せば一件落着です。ですがPCたちは、場合によって国王殺しの罪を着せられるかもしれません。

 

GMをされる方へのコメント:寡黙な執事長を、国王の乳兄弟であるメイドなどに変えると微妙な女心が表現できた気分になって、違う演出ができるかもしれません。

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