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◆零細の魔人◆ |
≪導入≫
PCたちの住む街で、企業の金庫などから約束手形が消える事件が数件発生します。 どの事件でも、何者かが侵入した形跡はうかがえず、消えた1枚の手形を除いては何も無くなっていません。 ただ、その手形があった場所に、少量の白い砂が残されているだけです。 被害にあったある大企業では、建物と金庫のセキュリティーは完璧で、一切の痕跡を残さずに侵入するのは人間には極めて困難です。 PCたちは、この事件を調査することになります。 ≪展開≫
消えた手形は全て、ある町工場の主人が振り出したものです。 その町工場は、主に大企業の下請けなどで板金塗装を行っています。 また、長い不況のあおりを受けて資金繰りが悪化し、主人は最近もずっと金策に奔走していたそうです。 その町工場を訪れると、古びた時代遅れな機械が並ぶ中で、優しそうな主人が剣玉や独楽などの昔ながらの遊びを子供たちに教えているでしょう。 事件のことを聞いても、嫌そうな顔をして、何も話そうとしません。 しかし、主人の自宅を訪れたり、家族に接触したりすると、白い砂でできた魔人が現れて妨害してきます。 ≪真相≫
この小さな町工場の主な取引先である大企業は、受領拒否・代金減額・受領後の返品・買いたたき・強制購入等ありとあらゆる下請け業者イジメを行っています。 そのせいで、この町工場の主人はいくら働いてもほとんど利益が出ませんが、そことの取引が無くなると生活ができないので文句も言わず働いてきました。 しかし、とうとう金策の当ても無くなり、手形の期日までにお金を揃えられなくなりました。 手形が不渡りになって、祖父の代から続く工場を手放さなければならない事態を嘆き、首を吊ろうとした主人の前に、魔人が現れたのです。 魔人は、3つの願いを何でも叶えると言いました。 1つ目の願いは、手形の不渡りで工場が倒産しないこと。 手形法に明るい魔人は、振り出した手形を秘密裏に回収するとこで対処しました。 2つ目の願いは、今回のことで家族に危害が及ばないこと。 武等派である魔人は、主人の自宅と家族の身辺を警護することで対処しています。 3つ目の願いは、まだ残されています。 ≪結末≫
PCたちが法的な解決を望み実行したならば、素性不明のスーパー弁護士が現れ、事件をうやむやにするでしょう。 3つ目の願いの力を対抗策に使うからです。 PCたちが武力での解決を望み実行したならば、白い砂でできた魔人と戦闘することになります。 3つ目の願いの力を対抗策に使うからです。 魔人を倒せば、無くなっていた約束手形が出現します。 手形を企業に返せば、社会はあるべき姿に戻りますが、主人は首を吊り、家族は路頭に迷い、子供たちは泣くでしょう。 しかし、それがこの社会構造の実状であり、仕方のないことです。 ・GMをされる方へのコメント:町工場の悲哀を楽しんでみたい気分の時にどうぞ。 |