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◆キャッスル・ファルケンシュタイン◆

 「伯爵、あなたは気づいてをられない、それは危険な、恐ろしく危険なものだといふのに!」
 「さうかもしれぬ。だが、この世の誰が敢えて挑むだらう、この恐ろしき原子の力に?この誘発放射能爆弾によって、全人類はわしに膝まづくのだ」
 −冒険家ラース・ハルコーニならびにデ・サルヴォ伯爵および邪悪団

 キャッスル・ファルケンシュタインは、近代ヨーロッパを舞台とした、ファンタジーTRPGシステムです。 ...と言ってしまうと、世の中にいろいろあるスチームパンクものと何が違うんだろう、ということになってしまいますね。

 もちろん、キャッスル・ファルケンシュタインは他のどんなシステムとも違います。例えば一つ、世界観が本当に近代ヨーロッパを元としていること。 そこには鉄血宰相ビスマルクがいれば、ヴィクトリア女王がいます。大西洋を渡れば、エイブラハム・リンカーンにだって会うことができるでしょう。 しかも、それだけではありません。シャーロック・ホームズやアルセーヌ・ルパン、ドワーフ小人や妖精だっているのです。 つまり、私たちが近代ヨーロッパに関して、歴史やお話を通して知っている全てがあると言ってよいでしょう。こんなありそうでなかった世界を冒険することができるのです。

 もう一つの魅力は、そのシステムです。トランプを使った判定で、手札から必要な能力値のカードを出すだけですので、非常にシンプルで簡単です。 ルールにあれこれ悩む必要がなくなるので、よりロールプレイに集中することができるでしょう。

 もちろん、このような特徴は短所ともなりえます。何しろ元ネタが豊富なので、プレイヤー間の知識の差が問題となります。 シンプルなシステムは、データをあれこれいじるのが好きな人には物足りないかもしれません。魔法のシステムもあるにはあるのですが、あまりバランスが取れているとは言えません。

 だけど、そんなことをキャッスル・ファルケンシュタインに求めるのは無粋なのです。 あんまり細かいこととか考えないで、「犬め、ご婦人からその手を放せ!」と叫ぶのがこのゲームの遊び方であると言えるでしょう。

タイトル: キャッスル・ファルケンシュタイン
制作: マイク・A・ポンスミス 著、桂令夫/加藤拓弥/滝野原南生 訳
発行: 国際通信社
ページ数: 228ページ
定価: 5460円(税込)
出版年: 2003年
ISBNコード: 4-434-03386-7
出版元サイト: http://www.kokusaig.co.jp/RPG/trpg_castle.html