ルールシステム紹介 『レティディウスの地下迷宮』 大塚 剣  さて、自らを背水の陣に追い込まんがため、WITに載せてみようと思いま す。  このシステムはオリジナルです。ただし、基本をマギウス・スレイヤーズの 第2弾、『だんじょん・おぺれーしょん(以下D・O)』からもらっています。  ですので、D・Oに非常に酷似したところが多々ありますが、余り気にせず に読んでみてください。 目標  このシステムは、いくつかの目標を持って作られました。まあ、現状のシス テムに我慢できない時に、新しいシステムを作ろうという事になる訳なので、 当然、目指すものがある訳です。  目標は、以下の通りです。 基本:『何度も誰でも誰とでも』 1.「レベル差があっても一緒に冒険できる」 2.「ダンジョンもので複数回出来る」 3.「ゲームマスターがシナリオ作成をしやすい」 4.「レベルアップが出来る」 5.「他のPCと協力して進まねばならない」 6.「クラス間のバランスを考えなくて良い」  これらの条件、ちょっと考えると、矛盾するものがあるかもしれません。  しかし、システムは大体理想にあったものになったと思います。  1は、WITHの以前からの懸念事項でした。私は数値の平等性からセッショ ンをするので、数値差のあるキャラクターを認めません。そのため、持ち込み のキャラクターには、急激なレベルアップや、レベルダウンをしてもらってい ます。しかし、これでは、回数を重ね、同じキャラクターを使う意味は余り有 りません。キャラクターは、いつまで経っても強くなったように見えないから です。ここに、4の理由もからんできます。  2、3、6も、同じキャラで何度も参加できるようにするものです。GMの 持続も出来易いように、3は欠かせません。2は、GMの負担を減らす為でも あります。作ってみた後では、外の冒険で使えない事はありません。ただ、最 近面白いダンジョン物は見なくなったので、一種の挑戦をしてみました。  5は、私の基本になるものです。私の選ぶシステムは、皆が一緒になって行 動しないと達成できないものが多いのです。 システム  さて、これらの条件を踏まえた上で作り上げたのが、表題の『レティディウ スの地下迷宮』です。なお、名称は固有名詞なので、何でもいいのです(笑) 特にこだわりもありませんので、何かと混同するなら変えてしまうかもしれま せん。  ルールシステムは、基本となったD・Oに乗っ取ったものになっております。 能力値3つと6つの技能。多数(?)の魔法と武器で、キャラクターはダンジョ ンに挑みます。このあたりのアイテムのリアリティや、細かさは重要視しなかっ たので、思いきりアバウトになっています。(武器など、形状すら書いてあり ません)  基本の判定方法は、マギウスと同じ。ダイスを3つふって2つ選び、能力値、 技能と足して大きい目が出た方が良い……というものです。これ以外には、ダ メージの時にD6をたくさん振るくらいです。  魔法は、「精霊魔法」「神霊魔法」「古代魔法」の3種。宗教を考えるのが 面倒(重要視していないという事です)だったため、「神霊魔法」は、精霊や 古代と源が同じ物です。  それ以外には、接近戦の人しか居ません。みな、魔法が痞え、武器が振るえ るのです。  盗賊? 盗賊と呼ばれる職業の人は、今のところいません。6つの技能の中 に、盗賊らしい技能も含まれていますので、それらに秀でたキャラは「盗賊」 と呼べるでしょう。 戦闘  戦闘は、ごく単純です。 「ダメージを合計して、相手のHPを上回ったら勝ち。届かなかったら負け」  というルールです。しかし、ただ大きいダメージを出せば良いのではありま せん。 「HPをオーバーしたダメージが、部屋のHPを越えると、部屋が崩壊する」  というルールがあります。これによって、弱い攻撃もまた、必要になるので す。(ここで、弱い人にも活躍の場を与えているはずです)  ダンジョンは、トランプで構築して行きます(マップ作成の手間を省くため と、連続使用を可能にするためです)トランプが無くなるまでには、下のフロ アに行けますので、絶対にダンジョンが終わる事はありません。無限のダンジョ ンのどこまで深く潜れるかも、キャラクターのステータスになる事でしょう。  当然、深く潜れば、判定がきつくなり敵が強くなります。しかし、えられる 経験もまた、多くなるのです。  出来たてのキャラと数回冒険したキャラが共に旅が出来る理由は、「スペシャ ルポイント」によって成されます。  これは、セッション内で有限の成長しないポイントで、劇的な効果を持ちま す。これがある事で、活躍する場所を分けないと、先に進む事や、宝を得る事 は出来ません。  ここまで書いてきたものだけだと、物語としての面白さは余りありません。 なくてもダイスを振り、ダメージを調整し、トランプを引くだけで楽しいもの ですが、それでは物足りないGMもプレイヤーも居る事でしょう。  そこで、ダンジョンの中でもアドベンチャーが出来るように、オリジナルイ ベントが発生するようになっています。GMの気合があれば深く良い物語を、 GMに気力がなければ軽いエピソードのみを盛り込む事も出来ます。  トランプの量を調節するだけで、ダンジョンの難易度や、イベントの進行度 合いを調節する事が出来る筈です。  次に、パーティ編成ですが、これも、特に問題はないようにしました。。戦 闘では、武器で戦っても魔法で戦っても似た様なダメージが出せますので、懸 念とするところは、戦闘には使わない3つの技能がない場合です、これは、ダ ンジョンに入る時にサポートするアイテムを選択してもたせるようにしました。  これを旨く使えば、余程の事がない限り、進めなくなる事はないと思います。  このように、出来るだけ単純に、誰でもマスターが出来、誰とでもパーティ を組めるようなシステムにしました。  最後に、遊び安いように、世界観の説明をしておきます。  ただ、システムがメインですので、無理してこの世界を使う事はありません(それほど深い世界ではありませんし……)。  もちろん、GMの負担にならなければ、独自の世界とダンジョンを作成しても らっても構わないのです。 世界観  ファンタジーの世界。魔法は技術としてみとめられ、大した素質が無くても そこそこの魔法を使う事が出来る世の中です。  魔法を教える学校なども有り、王国の重要施設などでは魔法による利便化が 図られています。  魔法の源と考えられているのは、以下の3つ。マナと呼ばれる魔法力、この 世界を司る精霊力、人間を生み出した神の力です。  しかし、神の力は絶えて久しく、実際の「僧侶」「司祭」が使う奇跡は、精 霊力やマナを扱う技術にすぎません。信仰は細かく存在しますが、王国を代表 するような巨大な信仰はされていないのです。  さて、舞台はミシディア。魔法王国という二つ名を持つ大都市で、魔法によ る品を作成する技師も数多く存在します。  このミシディアの街で、一人の古代魔術の研究者が魔法の実験をし、その 力の暴走で地下の実験室を消滅させた事件が起こりました。彼の名が、レティ ディウス。  レティディウスの実験室は、次元が不安定につながり、しかも一定期間で流 動しているため、入るたびに配置の違う迷宮のようなものになってしまってい るというのです。しかも、深さも実際の計測よりは遥かに深い。  普通なら、入り口を封印して事無きを得るところなのですが、そうは行かな い事態がおこりました。  中に入った研究者の一組が、伝説でしかないとされていた魔法の剣を持ちか えってきたのです。  かくして、腕に覚えのあるもの達が、この地下室『レティディウスの地下迷 宮』へと足を踏み入れるようになりました。  魔法王国ミシディアの統治者も、魔術の発展と挑戦者達からとる関税も期待 出来るようになり、今では本格的な運営が行われています。  それから5年。  『レティディウスの地下迷宮』の最深部には、今だたどり着いた者は、誰も 居ません。  皆さんは、この迷宮の最も深きところまで、届かす足を持っているのでしょ うか?  今日もまた、地下迷宮に挑戦するもの達が居ます。