読書案内:地名の世界地図

世界各地の地名の由来について、ひたすらたくさん詰め込んだ本。網羅的でも学術的でもありませんが、ページ単位でも大丈夫な読み物として楽しめます。

分量的にはヨーロッパの比率が高いですが、世界のですからむろんアジアや日本の地名もありまして。うちの近くの当麻ってのはアイヌ語の沼に由来するのかと感心したり。

フランスの由来のフランク族とは投げ槍(フランカ)に由来するとか、ケルトとは石斧の意味だとか。カリフォルニアって地名は『ローランの歌』に出てくる架空の国に由来するとか、ソウルは都(みやこ)の意味だとか。カイロは本来はアル=カーヒラ(カーヒラの英語表記がカイロ)で勝利の都という意味で、アル=カーヒラはアル=カーヒルの女性系でアル=カーヒルは火星のことなのだとかいう繋がりは、いろいろとシナリオネタにも使えますよね。

マルタとは避難所の意味で、シチリアはシクリ(鍬)を持つ人という意味とか。コルシカが森林の多いという意味だと聞けば、なんかイメージ変わりますし。

索引も充実しており、すべての国名・首都名の語源が網羅された付録もあり、TRPGを遊ぶ人にとってはたいへん価値があると思います。

書誌情報
文春新書147『地名の世界地図』21世紀研究会編 ISBN4-16-660147-4 本体価格780円 新書判306ページ 2000年12月発売
語り部日報掲載日
2001/02/16
文責
sfこと古谷俊一
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