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アシモフ最後のSF作品集と銘打たれた短編集。第1部はSF短編集ですが、第2部はSFについて、第3部はSF小説の創作技法についての、アシモフ誌初出のエッセイです。
最初の作品は「作家になりたかったロボットの話」。作品内作品も面白いが、全体として「もの書きのもつ思い、恐怖」などが出ていて興味深いかと思います。第1部では他にも表題作が、SFという形式に対する想いが出ていて興味深いと思います。
第2部は、SFの基本的な題材や社会的な影響についてのエッセイ。SFのものの考え方を再確認するのに有益かと思います。
第3部は、SF小説作法と題しまして、実践的な指針や話づくりの考え方などについて書いてあります。自分の詰まっているところ、疑問に思っているところとを年頭に読んでみると、とくに有用です。
全体として「SFを作ること」についての分厚い一冊となっており、SFものを書いてみたい、遊んでみたい人の参考になると思います。お値段は文庫としては高いですが、548ページありますしね。