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ハードカバーで461ページに、日本の各種の呪術をつめこんであります。
図版も充実しており、一冊で呪術の情報がまとめてえられるので費用対効果も高く、なかなかに便利です。ただ、辞書的な利用をするには重大な難点があります。索引がないのですよね。これがたいへん残念です。
なお、この本で扱われている呪術とは、儀式などによって、不幸を追い出したり、幸福を呼び寄せた、他人を呪詛したりするという、現世利益を得るものだと思って良いでしょう。まあ、TRPG的には儀式魔法そのものですね。
あと、この本では信仰の概念や各種の用語についての細かい解説があるわけではなく、あくまで呪術としてどのようなものが存在するかがずらっと並べられています。そのため、ある程度の擁護や信仰についての基礎知識がないと分からないところも多いかもしれません。
まあ、呪術の具体例・過去の用例が多数載っているので、あまり詳しくない人間にとっても、実例だけでもシナリオ構築や演出などに活用できそうです。