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Date:  Thu, 16 Jul 1998 04:48:54 +0900
From:  FURUTANI Shun-ichi <sf@trpg.net>
Subject:  [planning-ml:00003] 情報カードによる推理シナリオ
To:  planning-ml@trpg.net
Message-Id:  <35AD084D1F9.9CBFSF@mail.trpg.net>
Posted:  Thu, 16 Jul 1998 04:51:41 +0900
X-Mail-Count: 00003


情報カードによる推理シナリオ
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はじめに
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 以前の私のページにおいてあり、現在はまだ移転されていないコンテンツと
して、情報カードというアイデアについての文章がありました。要するに証拠
とか人物とか道具とかいったゲーム要素をカードとして用意しておくことによ
り、どの情報を渡したのかを管理しやすくし、プレイヤーの登場する人間に対
する認知度を高めたりするのに使おう、というものでした。
 それをどう拡充してどこに置こうかなどと考えておりました。

 でまあ、情報カードは推理もののシナリオで与えた証拠などを管理するため
に便利な道具ですから、推理もののシナリオをつけておけばいいかな、などと
思いまして。雪の山荘パターンをとってやれば、カードの情報だけで必要十分
な証拠・証言を表現できますからね。ちなみに雪の山荘パターンとは、推理も
ので導入とシナリオの進行管理を容易にするためと、PCを空間で助けを借りる
とのできない状況下におき、わずかな人間だけを登場させための手法で、PCの
いる場所を移動・通信の不可能な場所、――たとえば雪に閉ざされた山荘のよ
うな――に初めから居させるというという方法です。

 しかしシナリオを作るとしても、真相がひとつに固定されていては、シナリ
オを複数回使うのには不便です。そこで、真相が変わってもそのまま利用でき
るようにするには……と考えておりまして。
 ……良い手を思いつきました。じじ抜き方式です。
 じじ抜きってのは、トランプのセットからトランプを一枚抜いて隠しておき、
どれがペアを持たないカードなのかを不明確にして行うババ抜きの変種です。
 このように最初は完全な情報セット、つまり動機・証拠と証言とアリバイな
どが組み合わさってすべての人間が最終的には無罪になるように作られた情報
カードのセットを用意しておけば、犯人であることを否定する証拠をひとつ抜
いておくことで登場人物のうち一人だけを真の犯人とすることができるように
なるのではないか、と思いついたわけです。

検討事項
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・最小限の登場人物とは?
・真犯人探しに必要になる情報カードとは?
・じじ抜き方式で真犯人を決定できるような情報構造とは?
・犯人をPCの一人とするための方法について

ゲーム的目標
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・真犯人を最終的に特定できたものが勝利
・証拠をたくさんあつめたものが勝利
・失敗したものは敗北
・犯人を決定できなければ敗北

 あたりで……うーむ、得点性にして加点・減点評価ってのは悪くないね。
 でまあ、自分だけで情報を握っていては犯人をつかまえられない、しかしす
べて公開してると勝利できない、というあたりで……。
 うーむ、このゲーム上の勝利条件は、雪の山荘タイプよりは警察ものに向い
ているもののような気がするな。

あとがき
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 実際にそれだけの情報量を整備できるか、本当にうまくいくのかなどの難点
はあるわけですが、とりあえずアイデアとして書いときます。
 ……しかし、ここまでいくとシナリオ作成はまさにゲームデザインというこ
とがよく分かるなぁ。


$$



sfこと古谷俊一 / 奈良県香芝市在住 / 
電網工房・匠 http://www.koubou.com/ 運営者(個人事業)
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