[KATARIBE 9891] [ha06] [EP] 本屋のお客(仮)

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Date: Thu, 21 May 1998 00:13:46 +0900
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Subject: [KATARIBE 9891] [ha06] [EP] 本屋のお客(仮)
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ども、ハリ=ハラです。

 みかん&前野の端鶴でびうっす(笑)
例によって一行掲示板で話された事を基にして、修正・編集しました。

ちょっと花澄さんの視点から書いてみようと思ったんですが……(^^;
難しいっす(笑)
思いっきり修正個所が多そうだなぁ〜〜(^^;

EP:本屋のお客(仮)
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 男 		:「すいません、児童用の本は何処にあるんでしょう?」

 サングラスをかけ黒服を着た男が、カウンターでそう尋ねたのはそろそろ薄
暗くなりはじめた夕暮れの事だった。
小さな女の子をだっこしている。親子だろうか?

 花澄		:「子供用の本、ですか……はい、こちらにあります(にこにこ)」
 男 		:「あ、どうも……」

 案内されて店の奥に進む間、だっこされている女の子は物珍しそうに辺りを
見回している。

 男 		:「…結構在るもんですね〜」

 男の方も、児童書のコーナーで少し驚いたような声を上げる。
普段来る事も無いのだろう。

 少し身をかがめ、女の子の視線に合わせる。

 花澄		:「どんな本が好きですか?」
 女の子	:「…………(きゅっと男にしがみつく)」
 花澄		:「あらら……(苦笑)」

 いきなりで驚かせてしまったのか……
男にしがみついて、顔を隠してしまう。

 男 		:「ほら、みかん。大丈夫だよ…(なでなで)」
 みかん	:「……(くんくん)……(お姉さん、春の匂いがするの)
   		: …うんっ☆(ニコッ)」

 どうやら安心したのか一転して笑顔を向けてくる。
やっぱり、親子でなければこうはいかないだろう……

 花澄		:「みかんちゃんって言うの?ごめんなさいね」
 みかん	:「ううん(ニコニコ)」
 男 		:「…ふぅ(苦笑)」
 花澄		:「……あの、どんな本をお探しですか?」
 男 		:「う〜〜ん、どんな本と言われても……。私、こういう事
   		: には今一つ疎いもんで…(苦笑)」
 花澄		:「そうですねえ……お嬢さんは五つ、くらいですか?そうし
   		: たらここら辺の絵本とか……」
 男 		:「あ、いや……(お嬢さんではないんだが(^^;)」

 五歳くらい……すると、本に出会うのもはじめてと言ったところか……
だとすると……

 花澄		:「そうですね、個人的にお勧めなのは、これ、かな?
   		:“アンジュール”っていうんですけど、字の無い絵本で…
   		: …見てみますか?(にこにこ)」
 男 		:「はぁ……」

 みかんちゃんのお父さんは、ぱらぱらとページをめくる。
みかんちゃんも、覗き込むようにじーっと本の中を見つめている。

 男 		:「………………(内容が笑えん(汗))」
 花澄		:「どう……でしょう?それとも他に…そうだ、お嬢さん、ど
   		: んなものがお好きなんですか?」
 男 		:「(お嬢さんじゃないのにぃ〜(汗))そうですねぇ〜、何が好
   		: きなのかな?」

 お父さんなのに?
…でもまあ、最近の親子なんてそんなものか……

 みかん	:「パパが好きなのっ☆(ニコッ)」
 男 		:「(ゲフッ)…い…いや……(汗)」

 みかんちゃんのお父さんが何か慌てている?
別に変なところはなかったはずだけど…

 男 		:「…ぱ…“パパ”じゃなくて、“お兄ちゃん”……ね?(小声)」
 みかん	:「う〜?……お兄ちゃんなのっ☆(ニコッ)」

 お…お兄ちゃん?親子じゃない??
でも、はじめにみかんちゃんは「パパ」と呼んだ…つまり、実際にはお父さんな
のだろう。しかし、お父さんの方は「パパ」と呼ばれると慌てて「お兄ちゃん」と
呼ぶように訂正した。つまり………。

 花澄		:「……そう、お兄ちゃんが好きなのね(にこにこ)」
 みかん	:「うんっ♪(ニコニコ)」
 男 		:「あう…(む〜〜、誤解されているような気がする…(汗))」

 人には言えない家庭の事情と言うものは、どの家にもある……

 花澄		:「じゃ、おにいちゃんの選んでくれた本が、一番嬉しい、
   		: かな?」
 みかん	:「うんっ!」
 男 		:「あう……(汗)」

 どの本を選ぶのだろう?
手に持っているのは先ほど紹介したアンジュールだが…

 男 		:「(あう〜(泣))……この本ください」
 花澄		:「はい(にこにこ)……お嬢ちゃん、お父…おにいちゃんと
   		: 一緒に見てね」
 みかん	:「うんっ、お姉さんありがとうなのっ☆」
 男 		:「良い本が見つかって良かったね、みかん(^^;」

 みかんちゃんは嬉しそうに本を抱き締めている。
こんな風に嬉しそうに本を買って行ってもらえると、こちらまで嬉しくなってくる。

 花澄		:「また、何か面白そうな本があったら取っておきますね
   		: (にこにこ)」
 男 		:「さっ、遅くなると千影さんが心配するから帰ろうね。 
   		: それじゃあ、ありがとうございました……」
 花澄		:「あら?千影ちゃんのお知り合いの方、ですか?」
 男 		:「え? ええ……(^^;」
 花澄		:「千影ちゃんにはいつも、お世話になってるんです(にこにこ)
   		: 面白い本を注文されますし…私も時々、あそこの図書室に
   		: 遊びに行くんです」
 男 		:「はぁ……(あの図書室に(汗))」
 花澄		:「もう、あの図書室って、理想郷ですよね……本はいっぱい
   		: だし、時間はゆっくり過ぎるし(しみじみ)」
 みかん	:「帰らないの? お姉ちゃんに、ご本読んでもらうの☆(ニコニコ)」
 花澄		:「……お嬢ちゃんは知ってます?千影さんの図書」
 みかん	:「としょしつ?……分からないの(ふるふる)」
 男 		:「一人だと迷っちゃうしね(笑)」
 花澄		:「行ってみたら、面白いですよ(にこおっ)……って、千影
   		: ちゃんのところに帰る……あ!もしかしてバイトの方です
   		: か?」

 そう言えば、初めて行った時に整理用にバイトを雇うと言っていたっけ……
っとすれば、この人がそうなのだろう。

 男 		:「(びくっ)…そ…そうですが?(汗)」

 やはり。

 花澄		:「あ、良かった、いい方が見つかったんですね(にこにこ)」
 男 		:「それはどうも…えっと、私は前野…前野浩と言います(^^;」
 花澄		:「前野さんですね。私は平塚花澄と言います(にこにこ)」

 と言う事は、この子は前野みかんと言う事か…

 前野		:「あっ、そろそろ帰らないと(汗)」
 花澄		:「あ、ごめんなさい、お引き止めしました。みかんちゃんも、
   		: また来て下さいね」
 みかん	:「うんっ、またくるの〜〜」
 前野		:「それでは」
 花澄		:「ありがとうございました…」

 みかんちゃんは、見えなくなるまで手を振ってくれている。

 それにしても……

 花澄		:「……バイトの人って学生さんかと思ったら、お父さんなん
   		: だ……(しみじみ)」
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パパじゃないぞ〜(笑)

って事で、修正お願いします(^^;
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 ハリ=ハラ
 shiva@imasy.or.jp
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