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Date: Thu, 14 May 1998 19:59:30 +0900
From: shiva@imasy.or.jp
Subject: [KATARIBE 9836] [ha06] EP バックアップ
Sender: owner-KATARIBE@teleway.ne.jp
To: KATARIBE@teleway.ne.jp
Message-Id: <355ACE9224F.8E70SHIVA@mail.multi.gr.jp>
X-Mail-Count: 09836
ども、ハリ=ハラです。
豊中さんから以前に頼まれた銃のバックアップを纏めてみました。
「S&W M51」がどういう銃か知らないので、銃の描写は入っていません。
訂正・付け足し・削除・却下等がありましたらお願いします。
EP:バックアップ
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無道邸……
前野 :「いつもながら、ご苦労様ですね。此処は古い機械が多いも
: んで、どうしても故障が多くて…(笑)」
豊中 :「こっちはそれで飯を食わせてもらっているからな。
: 良い上客だよ(笑)」
前野 :「なるほど……(苦笑)」
修理も一段落付き、しばしの休息。
厚めに切られた羊羹と煎茶が、テーブルの上に置かれている。
どちらも、しばし羊羹を食い、茶を啜る。
前野 :「…で……今日の御用はなんでしょう?」
豊中 :「これを頼みたいんだが……」
ごとん…と、小ぶりのトランクが一つテーブルの上に置かれる。
前野 :「拝見しますよ…」
正面に引き寄せると、バチンと音を立ててロックを外す。
前野 :「……これは?」
豊中 :「ちょっとした預かり物さ…(笑)」
前野 :「なるほど、ちょっとした…ね……(笑)」
トランクの中身は銃器。
前野 :「……それで?」
豊中 :「バックアップを取って欲しい。間借りなりにも、師匠から
: の預かり物だもんでな……」
前野 :「わかりました……」
銃が収められたケースの一点に、ピンクの光点がともる。
それが伸び、光の線になると、静かに銃器をなぞる。
キュイィィィィィィィ……
光が銃をなぞり終えると同時に、前野のポケットの中でかすかなモーター音
が鳴り始める。
………ィィィィイン……
前野 :「お待たせしました」
モーター音が止むと、トランクを閉じ、豊中に返す。
豊中 :「サンキュ………しまった、弾も頼めないかな」
前野 :「構いませんよ(笑)」
豊中 :「じゃあ、これらを頼む」
前野 :「これは良いとして……こっちは?」
豊中 :「戦闘訓練用のペイント弾さ」
前野 :「へぇ……」
手のひらに載せられた二種類の弾丸にピンク色の光が当てられると、今度は
その光に解けるようにして消える。
豊中 :「さて、これでバックアップはできたな………
:すまんね、前野君」
前野 :「いいえ、またいつでもどうぞ…(笑)」
羊羹の最後の一切れを口にほうり込む。
豊中 :「そろそろ仕事に戻るか……」
前野 :「すいませんね、どうにも故障ばかり多くて…(笑)」
豊中 :「こっちはそれで飯を食わせてもらってるからな。
: 良い上客だよ(笑)」
前野 :「なるほど……(苦笑)」
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ハリ=ハラ
shiva@imasy.or.jp
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