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Date: Tue, 12 May 1998 11:19:54 +0900
From: tt76470 <aida@nnl.isas.ac.jp>
Subject: [KATARIBE 9816] [off] Suwa
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To: KATARIBE@teleway.ne.jp
Message-Id: <199805120219.LAA18142@asagiri.eng.isas.ac.JP>
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中崎です。
先日の諏訪行きでの収穫(?)についてです。
1)御柱祭
メインイベントである木落とし・建御柱・里曳きはすべて
見られました。怒涛の人並みだったのですが。
やっぱり柱に人が乗ってこその祭じゃないかという気はす
るんですけどね(今年は、木落としの際に柱に人が乗るこ
とを禁じたそうです)
もっとも、柱が落ち始めた直後に若い人が飛びのっていま
したが。
感想1:
街中が祭り一色になるのがいいですね。
やっぱりこういう雰囲気は好きだなあ。
ちょっと気がついたことと言えば、‥‥‥‥好きで柱に乗
っているのを好きで見に来ているはずなのに、「危ない」
だの「やっぱり野蛮よね」「やめればいいのに」などと物
知り顔で非難していた観光客がいたことですね。
(ご想像はつくと思いますが、いかにもPTAでのさばっ
ていそうなおばちゃん観光客あーんど学校教師(ジャージ
に教育委員会と書いてあった(--;))でした)
で、感想2:
おまえら、一体何しに来たんだ?
2)時計の博物館(儀象堂)
ご存じの方も多いと思いますが、諏訪・岡谷というのは精密機械工業
の町。
セイコー(時計)、三共精機(オルゴール)などの会社がある関係で、
時計の博物館とオルゴールの博物館がありました。
ここの時計の博物館、入場料がちょっと高めなのが難点ですが、しかし
水運儀象台と呼ばれる水動力の大型天体観測器(渾儀)+天球儀(渾象)
+時計(なんとデジタル表示)の実物大復元が見られました。
ジョセフ・ニーダムが著作(「中国の科学と技術」だったか?)の中で
紹介していた宗代の代物でして、大きさは高さ30メートル。原寸大のし
かもちゃんと動く代物でした。
あれは見て面白いものでしたね。
ああそうそう、セイコーの腕時計なども展示してあったのですが、個人
的に笑えたことが一つ。
私が現在使用している時計と同じシリーズのものが、ちゃんと展示して
ありました。自動巻の機械時計で当時としてはスポーティ&画期的なデザ
インだったそうな。
‥‥‥もはや歴史になってしまっている代物なんですね(苦笑)
3)オルゴール博物館(奏鳴館)
クラシック・オルゴールの博物館。
ディスクオルゴールなどがおいてありましたが、なかには「世界で一台、
注文生産されたもの」だの「世界でも五台しかない」だの「世界で2番目
に良いと言われている(一番良い奴はゲットし損なった)」だのとゆー、
とんでもねへものがわらわらと(^^;)
# 無道邸に一台、クラシックオルゴールがあることにしましょうや
# 蓄音機だのなんだのより、古い洋館には似合います
ちなみに一通り見た&聴いた(演奏してくれる。演奏できないものは一
台を除けばCDに収録済みで、それを聴ける)あと、オルゴール職人の方
にいろいろお話しを伺う事ができました。
ちなみにそのマイスター、‥‥‥世界で十八人しかいない職人の一人だ
そーです(^^;)
# ドイツだかオランダだかで修行したらしい(^^;;;
弟子は何人かとったそうですが、長いのでも7年でぽしゃったとか(^^;;)
まあ、その方に伺ったところ、クラシック・オルゴールのマイスターに
なるには
・工学知識(鋼の振動を使うので)
・工学技術(鋼ですしねえ)
・音楽知識(ジャンルは様々、五万曲くらい知っているとか(^^;))
・編曲技術(任意の曲を聴いて、それをオルゴール用にアレンジするのも
マイスターの仕事だそうで)
・芸術知識(家具としてみるだけでも立派なものが多いので。まあ、ロコ
コ・スタイルものをアール・ヌーボー・スタイルに直してしまうような
無知はマイスターにはなれんわナ)
・歴史知識(世界で一番良いステラ(ディスクオルゴールの一つ)はロマ
ノフ王朝最後の皇帝・ニコライ2世が作らせたものだそうです‥‥‥た
しかにニコライが誰だか知らないと駄目ですな)
・文化知識
・オルゴール知識(歯の並べ方がドレミファ順でないなどとは始めて知っ
た(^^;)
などなどの知識と技術が要るそうです。
‥‥‥‥そりゃあ、並の若者なら潰れますな(^^;
編曲技術などに至っては、最後には努力したからと言ってどうなるもので
もないし(^^;
#才能がないとつらいですからねえ。
ちなみに、このマイスターが関わっているオルゴール博物館が、新たにこ
の六月、東京はお台場に開館するそうです。
興味のある方は見に行きませんか?
それはともかく、けっこういろいろなネタが拾えましたので、何らかの方
法で使ってみようかと思います。はい。
余談:時計とオルゴールを見に行った理由
『からくりは浪漫だ』。
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中崎 実
e-mail :aida@nnl.isas.ac.jp
: afn@geocities.co.jp
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