[KATARIBE 9720] HA06:JEP:くりいちゃあ(再)

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Date: Fri, 01 May 1998 17:41:25 +0900
From: "E.N." <nakazono@ss.ffpri.affrc.go.jp>
Subject: [KATARIBE 9720] HA06:JEP:くりいちゃあ(再)
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            こんにちは、いー・あーるです。
          ハリ=ハラさん、こんにちは。

#連休に向けて、着々と自宅勤務の準備、進行中(爆)

ところで、先程一行掲示板で出ました「くりいちゃあ」なるもの、
自分用に(あくまでざっと仮にですが)まとめたものがありますので
流します。
……たしかこれ、まとまったのはなかったよなあ、と言うことで。

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JEP「くりいちゃあ」
======================
  ちと実験…

  夏服に白の半袖開襟シャツを着込み、なぜか首輪に紐をつけて
座らされてる本宮。
  開いた襟からくっきりと鎖骨が覗き、胸板が見えそうで
見えない。袖からのびた二の腕は筋肉質ながらもすっきりと
引き締まっている。そして、めずらしくいつも細めている目を
開いて、普段は見れない、凛々しい顔になっている。
  しかし、困惑の表情を浮かべているが…

  そして、首輪からのびた紐をしっかと握り、
反対の手に虫捕り網を持ち、わくわくしながらあたりの
様子を伺う瑞希。

  本宮  :「……瑞希さん、これ…なんの真似ですか」
  瑞希  :「D16捕獲の餌(キッパリ)」
  本宮  :「ちょっと待ってくれぇぇぇぇぇっ!(絶叫)」
  瑞希  :「こらっ!活餌が逃げちゃだめよっ」

  豊中	:「そーそー(にや)。瑞希さん、そろそろやつが出現する頃です」

豊中がノートパソコンの画面を見せる。
周囲にはあからさまに怪しい機械の山(爆)。

  本宮	:「と、豊中さん、助けて下さいっ!」
  豊中	:「ふっふっふ、俺がこぉぉぉんな面白い現象を見逃すと思っている
	:のか?(にやぁり)」
  瑞希	:「まだかな〜(わくわく)」
  豊中	:「瑞希さん、来ました!奴が100メートル圏内に入ったとのシグナ
	:ルです!」
  本宮	:「いやだぁぁぁぁっ!(絶叫)」

じたばたする本宮のそばにひょこっと直紀登場(笑)

  直紀 :「本宮君、なにしてんの?首にヒモくくちゃって…妖しい趣味?(^^;)」
  本宮 :「な、直紀さん!助けて下さいー(哀願)」
  瑞希 :「(くす)直ちゃん、今からおもっしろいモノが見れるのよう」
  豊中 :「もう、この機会を逃したら一生お目に掛かれないかもしれぬ代物
    :ですよ(にやり)」
  直紀 :「んーーーー(じいっと本宮を見る)」
  本宮 :「なおきさーん」
  直紀 :「(ぽむ)本宮君……何事も経験だよ(笑)」
  本宮 :「うそだぁぁっ!そんな経験いらないいいいいい!!」
  豊中 :「現在、80m地点突破!そろそろ見えます」
  瑞希 :「くすくすっ、たのしみぃ」
  直紀 :「早くこないかなぁ(わくわく)」
  本宮 :「いーやーだぁーーーーーっ!!!(絶叫)」


  と。
  ころぽてん。

  瑞希  :「……ゆずちゃん?」
  直紀  :「わーゆずちゃんっ!」
  譲羽  :「ぢいぢい(わー直紀さんに瑞希さんだ)」

   窓から飛び込んできた木霊は、そこでこくりと首を傾げた。

  譲羽  :「ぢい?(どしたの?)」

   指差した先には、本宮の首輪。

  豊中  :「今から面白いものが釣れるからね。譲羽君も見ているといい」
  譲羽  :「ぢい?(面白いもの?)」
  
   わくわく。
   木霊はもともと、悪戯好きである。

  本宮  :「ちょっと待った!ゆずちゃん、花澄さんはっ!?」
  譲羽  :「ぢい(あっち)」
 
   小さな指が、まさに『あっち』の方向(要は何だかよく分からない方向)を指した。

  本宮  :「ああああ……」

  紘一郎:「ん?ねーちゃんに、瑞希さんに、豊中さん…んー?あそこにいるのは」

すたすた

  紘一郎:「やっぱりもとみーか。何してるんだ、ヒモなんかつけて」
  本宮 :「紘一郎さーん!助けてくださいぃぃ」
  直紀 :「紘一郎、手出し無用よ(きっぱり)」
  瑞希 :「そうよ、これは大事な儀式なのよ!(きっぱり)」
  本宮 :「ああっ(汗)」
  紘一郎:「まーまー、とりあえず、何をやってるんだ?もとみー」
  本宮 :「聞いて下さいよ、実は……」

以下さめざめと如何に自分が逆境に立たされているかを語る。

  紘一郎:「………なあ、もとみー」
  本宮 :「はい?」
  紘一郎:「もとみーの言ってたのってアレ?」

紘一郎が指さす。
本宮が指さす先を見ると……砂煙をあげつつ爆走する人影が(笑)

  本宮 :「いーやーだーぁぁぁぁ!!!(ぶんぶんっ)」
  紘一郎:「しかし、砂煙で誰だか良くわからんなぁ」

(紘一郎能力:超視覚発動)
以下、超視覚ヴィジョン(笑)
くろーずあっぷ、

  紘一郎:「(むう、砂煙が凄くてこれじゃ解らないか)」

くろーずあっぷ

  紘一郎:「(んーあれは一さんのような…しかしどことなくディティールが)」

その瞬間!

  SE :「コォォォォォォ」

走りながら割れる顔面(爆)そこから出てくる異形の生物(笑)

  豊中 :「来ました、奴です」
  本宮 :「うぁぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!来たぁぁっ!!」
  瑞希 :「D16さん、来てくれたねえ。(くす)本宮君、覚悟はいい?」
  直紀 :「はうー、緑色でグミみたーい。さわり心地よさそうー」
  譲羽 :「ぢぃっ(……おいしそうっ(喜))」
  紘一郎:「あ、あれはたしか…(ぱらぱら)」

紘一郎、バックから黒いファイルを取り出しぱらぱらめくる。

  紘一郎:「あった、これだ」

都市伝説No.0062
『怪異・萌える単眼の恐怖』
最近、男子生徒の中で恐れられている。体長約60cm。単眼で三日月型の口に鋭利な
鮫の歯を持っている。体色はエメラルドグリ−ンで艶のあるゲル状。体型は三角錐に
近い形をしており、腕の代わりに二本の触手を持つ。掴んだ獲物は離さない。通常は
某所でかっぱった『タカオ(以下自主規制)』に身を包み、社会にとけ込んでいる。
しかし、ターゲット(以下キーワード参照)を1km圏内に捕捉すると、その方向に
突然ダッシュをかます。特筆すべきはその捕獲行動にある。ターゲットを捕獲する際、
突然身体に亀裂が入り、何故か機械音とともに必ず『タカオ(以下自主規制)』の顔か
ら
割れていきその、本体を眼下に晒すのである。なお、捕獲後の行動については情報提供
者
及び被害者への取材を試みたが、皆頑なに口を閉ざし、その行動については謎に包まれ
ている。
キーワード:「美少年の素肌」「詰め襟」「白の半袖開襟シャツ・夏服」

  紘一郎:「そうか、あれが……(遠い目)」
  本宮  :「こういぢろうざーーーーーん(半泣き)」
  紘一郎:「(むー、この資料からするとこの後の行動は謎に包まれてるん
    :だよな。これは、一見の価値ありと見た!)」
  直紀 :「わー、どんどんこっちに近づいてるよう」
  瑞希 :「やっぱり、ポイントを押さえただけはあるわ、行動が迅速ね」
  紘一郎:「……ま、この調子ならいつでも見れるな、じゃ俺はこれで
    :(すたすた)」
  本宮 :「嗚呼っ、紘一郎さーん!(号泣)」

  豊中	:「D16接近、撮影開始します」

何故か回り始めるハンディカム(笑)。感情探知エリア拡大‥‥‥

  豊中	:「‥‥‥‥‥ん?」

ふりむく。何故かそこにいるのは‥‥‥‥‥怪しげな青年一人。

  遊児	:『おお、これは‥‥‥‥旨い、旨過ぎる!この年を経てなお
	:新鮮さを残す感情(*1)、マックスに達した好奇心!そしてあ
	:くまで追求することをやめようとしない探求心!さらには得
	:体の知れない恐怖!‥‥‥‥‥なんて美味い感情のカクテル
	:なんだぁぁぁ!』

(*1)どうやら譲羽のことらしい。

  豊中	:『‥‥‥‥‥‥何を考えとるんだ、あいつ?物を食っている
	:時の一般的感情波パターンに似ているんだが???』

  豊中	:「目標視認!トラップエリアに侵入!」
  キノエ:「電磁ネットワイヤー、電圧スタンバイ!」
  瑞希	:「ふふふ、さすがね豊中さん」
  豊中	:「たとえ奴でもこの強白電帯を簡単に抜けることは出来ないはず」
  直紀	:「・・・・(^^;;(いったい何の会話なんだか・・・?)」

 豊中が特撮映画のファンだったのがいけないのか。
 十がキノエ、キノトにさんざん怪獣映画を見せたのがいけないのか。
 この時紘一郎君は、

  紘一郎:「吹利の風に、メーサーマーチを聞いた」

 と、後に述懐した。

  豊中	:「今だ!キノエ、出力全開!」

 いきなり、地面からワイヤーネットがばばっと立ち上がる、電柱の上に仕掛
けられた装置から同じくネットが射出され、オゾンの匂いが鼻を突いた。

  直紀	:「きゃっ!」
  瑞希	:「こ、これはちょっと・・・。やりすぎじゃない?」
  本宮	:「やりすぎてくれた方が嬉しいわい!!!」

 きっと振り返る豊中。その眼は、マジ。

  豊中	:「奴を甘く見ないことです」
  直紀	:「とゆーと?」
  キノト:「いままで、僕とねぇさんが何回も奴を葬ってきたんだ。けど、その
	:たびに奴は復活してきた」
  譲羽	:「ぢぃっ!(キノエちゃんが!)」
  キノエ:「・・・ばかな!持たないって言うの・・・?そんな、そんなはずな
	:い!」

 ディスプレイを見ていた豊中の顔色が変わる。

  豊中	:「ま、まさか!キノエ、放電をやめるんだ!奴は、電撃に耐性をつけ
	:ている!」
  瑞希	:「不定形故の進化って奴かしら?(唇を噛む)」

 地獄のそこから響くような声がした。異形の化生は白電帯の網を抜け、じりじり
と、生け贄に向かい這い進む!

  D16	:「びぃぃぃぃぃぃしょぉおぉぉぉおおおぉぉねんんんん!!!!」
  本宮	:「うわぁぁぁぁぁ!」
  瑞希	:「きゃぁぁあああっ!」

 ばちっと音を立てて豊中のパソコンが火を噴く。くらっとキノエが力を使い果た
して倒れる。あわてて支えるキノトと直紀。

  遊児  :「さすがに、このまま傍観するのはまずいですね。人として」

  その言葉と共に、遊児の視界が一変する。「熱」が「光」に取って代
わり、温度差が色彩として感じられるようになる。

  異様な高温を表す「青白い輝き」は確実に接近してくる。

  遊児  :「あれですか」

  遊児の目が細まる。一瞬で「青白い輝き」が「闇」に染まる。

  豊中  :「な、何だ!?  急に凍り付いたぞ?」
  瑞希  :「安心するのは早いわ! 見て!」

  急激に凍り付いたため、各所がひび割れ、確実に動きも鈍くなっ
ていたが、それでも歩みを止めようとはしない。

  遊児  :「では、これでどうです?」

  遊児の瞳が見開かれる。蓄えられた「熱」が収束され、高温の熱線
となって放たれる。

  SE    :「ジュジュー、ジジュー、ジリ、ジリジリ」

  異臭と共に、毒々しい色彩の煙が立ち登る。

  豊中  :「やったか?」
  瑞希  :「まだよ!」

  SE    :「ボコッ! ボコ、ボコ、ボコ、ボコッ!」

  ひび割れ、焼けただれた各所が泡立ち始める。

  直紀  :「さ、再生している!?」

  吹きだした「泡」が全身を覆う。それが消えた時、異形の姿は
一回り大きくなっていた。

  豊中	:「くぅううっ、これだけじゃ駄目か!やっぱりオキシジェンデストロイ
	:ヤーでも借りて来るんだった!」
  瑞希	:「・・・いえ、まだ手はあるわ!」
  直紀	:「どーゆー手が?」
  瑞希	:「もとみー!今こそあなたの本来の役目を果たすときよ!さよなら、あ
	:なたの貞操は無駄にはしないわ!」
  本宮	:「いい加減にしろぉぉぉおぉおぉお(泣)」

  D16	:「ひひぃっ、びしょうねん、開襟シャツぅ、鎖骨にきらめく汗の滴ぅぅ
	:ぅ。びぃぃぃしょぉぉぉぉぉねんんん!」

 ああ、ついにもとみーの貞操は異形の不定形生物に奪われてしまうのであろうか!

  本宮	:「(綺麗な体でおムコに行きたかったなぁ・・・・)」

 瞼の裏に移る顔、顔、顔。人は臨終に際し今までの人生を走馬燈のように見ると
いう。今本宮はその幸薄い青春のひびを思い出して一人涙していた。

 と、その時!

  謎の声:「ぅわははは待ていD16!この儂がおいしく食うてくれるわァ!」

 その声を聞いたとたん、びくりと緑の不定形生物は動きを止めた。心なしか肌の色
つやもくすんで見える。

  遊児  :「今だ!」

  再び遊児の目が細まる。「異形の進もうとする力」と「異形の生命」
が遊児に流れ込んでくる。

  佐古田:「じゃじゃん!(いまだ、もとみー!)」

 後に、一部始終を観察していた紘一郎君は述懐した。
 
  紘一郎:「あのとき、逆光でよく見えなかったけれど、確かに塀のうえにマント姿
	:の少年を見た気がする・・・・」

  本宮	:「お前が、お前がいるからぁぁあああああ!」

 本宮の瞳が青く輝く、空間がねじ曲がる。

  D16	:「う、うおおおおおおおお!?」
  フラナ:「今だ!かたずけちゃえ!もとみー!」
  D16	:「くぅううううう、一人ではゆかん!お前も連れて行くぅううううう!」

 その時もう一度あの声が響いた!

  謎の声:「くーっくっくっくそれで隠れおおせたつもりか。
        :所詮貴様はおいしいおやつ、我が手の内から逃げることは出来んの
        :じゃ!」

  一瞬の、隙。

  遊児  :「不味いので、お返しします」

  解放された「運動エネルギー」が、「見えない槌」となって異形に
降り下ろされる。

 触手がふるえ、空間の縁を掴み損ねる。断末魔の悲鳴が異空間に消えて行く。

 不意に静寂が訪れた。すちゃっと本宮の隣に飛び降りる佐古田。傍らには譲羽の姿が
ある。

  直紀	:「いまの声、ゆずちゃん?」
  譲羽	:「ぢぃ」
  佐古田:「だいじょうぶか、もとみー」

 そして、夕焼けの吹利にたたずむいくつかの人影・・・。

  キノエ:「だめ、でしたね」
  豊中	:「ああ、そうだな。奴はいつも俺達の予想を超える・・・」
  キノト:「でも、これで終わりですよね」
  瑞希	:「いいえ、違うわ」

 三人は瑞希の方に振り返った。

  瑞希	:「私たちが過ちを繰り返す限り、必ず、第二、第三のD16が・・・・・」

  本宮	:「誰のせいだと思ってるんだぁぁぁあああああああ」

 少年の絶叫が暮れゆく吹利に響いたのだった。

**************************************************

……とまあ、こういう気の毒な目にあっていたわけです(笑)
で、これが第一部(核爆)
で、第零部、とも言うべき部分もございます(しかしぱっと出てこないので)
第二部は……これが途中なんですよね。
まあ、これだけでももとみーの「くりいちゃあ恐怖症」は分かって頂けたかと。

尚、くりいちゃあの詳しい姿については、なおなみさんのHPの
「夏は悩殺:野郎ヴァージョン」の中央、もしくは
葵さんのHPの「水着オフ」レポートの中の画像に存在しております。

しかし………
……読み直して、爆笑を堪えている奴 > いー・

ではでは。

 
…………………………………………………………………………………………
  『Hitch your wagon to the Star in Heaven』
 
          いー・あーる(nakazono@ffpri.affrc.go.jp)
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