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Date: Fri, 01 May 1998 17:41:25 +0900
From: "E.N." <nakazono@ss.ffpri.affrc.go.jp>
Subject: [KATARIBE 9720] HA06:JEP:くりいちゃあ(再)
Sender: owner-KATARIBE@teleway.ne.jp
To: KATARIBE@teleway.ne.jp
Message-Id: <9805010841.AA01283@150.26.109.137.ss.ffpri.affrc.go.jp>
In-Reply-To: <002301bd7444$117acaa0$c58c9fd2@main>
X-Mail-Count: 09720
こんにちは、いー・あーるです。
ハリ=ハラさん、こんにちは。
#連休に向けて、着々と自宅勤務の準備、進行中(爆)
ところで、先程一行掲示板で出ました「くりいちゃあ」なるもの、
自分用に(あくまでざっと仮にですが)まとめたものがありますので
流します。
……たしかこれ、まとまったのはなかったよなあ、と言うことで。
************************************************
JEP「くりいちゃあ」
======================
ちと実験…
夏服に白の半袖開襟シャツを着込み、なぜか首輪に紐をつけて
座らされてる本宮。
開いた襟からくっきりと鎖骨が覗き、胸板が見えそうで
見えない。袖からのびた二の腕は筋肉質ながらもすっきりと
引き締まっている。そして、めずらしくいつも細めている目を
開いて、普段は見れない、凛々しい顔になっている。
しかし、困惑の表情を浮かべているが…
そして、首輪からのびた紐をしっかと握り、
反対の手に虫捕り網を持ち、わくわくしながらあたりの
様子を伺う瑞希。
本宮 :「……瑞希さん、これ…なんの真似ですか」
瑞希 :「D16捕獲の餌(キッパリ)」
本宮 :「ちょっと待ってくれぇぇぇぇぇっ!(絶叫)」
瑞希 :「こらっ!活餌が逃げちゃだめよっ」
豊中 :「そーそー(にや)。瑞希さん、そろそろやつが出現する頃です」
豊中がノートパソコンの画面を見せる。
周囲にはあからさまに怪しい機械の山(爆)。
本宮 :「と、豊中さん、助けて下さいっ!」
豊中 :「ふっふっふ、俺がこぉぉぉんな面白い現象を見逃すと思っている
:のか?(にやぁり)」
瑞希 :「まだかな〜(わくわく)」
豊中 :「瑞希さん、来ました!奴が100メートル圏内に入ったとのシグナ
:ルです!」
本宮 :「いやだぁぁぁぁっ!(絶叫)」
じたばたする本宮のそばにひょこっと直紀登場(笑)
直紀 :「本宮君、なにしてんの?首にヒモくくちゃって…妖しい趣味?(^^;)」
本宮 :「な、直紀さん!助けて下さいー(哀願)」
瑞希 :「(くす)直ちゃん、今からおもっしろいモノが見れるのよう」
豊中 :「もう、この機会を逃したら一生お目に掛かれないかもしれぬ代物
:ですよ(にやり)」
直紀 :「んーーーー(じいっと本宮を見る)」
本宮 :「なおきさーん」
直紀 :「(ぽむ)本宮君……何事も経験だよ(笑)」
本宮 :「うそだぁぁっ!そんな経験いらないいいいいい!!」
豊中 :「現在、80m地点突破!そろそろ見えます」
瑞希 :「くすくすっ、たのしみぃ」
直紀 :「早くこないかなぁ(わくわく)」
本宮 :「いーやーだぁーーーーーっ!!!(絶叫)」
と。
ころぽてん。
瑞希 :「……ゆずちゃん?」
直紀 :「わーゆずちゃんっ!」
譲羽 :「ぢいぢい(わー直紀さんに瑞希さんだ)」
窓から飛び込んできた木霊は、そこでこくりと首を傾げた。
譲羽 :「ぢい?(どしたの?)」
指差した先には、本宮の首輪。
豊中 :「今から面白いものが釣れるからね。譲羽君も見ているといい」
譲羽 :「ぢい?(面白いもの?)」
わくわく。
木霊はもともと、悪戯好きである。
本宮 :「ちょっと待った!ゆずちゃん、花澄さんはっ!?」
譲羽 :「ぢい(あっち)」
小さな指が、まさに『あっち』の方向(要は何だかよく分からない方向)を指した。
本宮 :「ああああ……」
紘一郎:「ん?ねーちゃんに、瑞希さんに、豊中さん…んー?あそこにいるのは」
すたすた
紘一郎:「やっぱりもとみーか。何してるんだ、ヒモなんかつけて」
本宮 :「紘一郎さーん!助けてくださいぃぃ」
直紀 :「紘一郎、手出し無用よ(きっぱり)」
瑞希 :「そうよ、これは大事な儀式なのよ!(きっぱり)」
本宮 :「ああっ(汗)」
紘一郎:「まーまー、とりあえず、何をやってるんだ?もとみー」
本宮 :「聞いて下さいよ、実は……」
以下さめざめと如何に自分が逆境に立たされているかを語る。
紘一郎:「………なあ、もとみー」
本宮 :「はい?」
紘一郎:「もとみーの言ってたのってアレ?」
紘一郎が指さす。
本宮が指さす先を見ると……砂煙をあげつつ爆走する人影が(笑)
本宮 :「いーやーだーぁぁぁぁ!!!(ぶんぶんっ)」
紘一郎:「しかし、砂煙で誰だか良くわからんなぁ」
(紘一郎能力:超視覚発動)
以下、超視覚ヴィジョン(笑)
くろーずあっぷ、
紘一郎:「(むう、砂煙が凄くてこれじゃ解らないか)」
くろーずあっぷ
紘一郎:「(んーあれは一さんのような…しかしどことなくディティールが)」
その瞬間!
SE :「コォォォォォォ」
走りながら割れる顔面(爆)そこから出てくる異形の生物(笑)
豊中 :「来ました、奴です」
本宮 :「うぁぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!来たぁぁっ!!」
瑞希 :「D16さん、来てくれたねえ。(くす)本宮君、覚悟はいい?」
直紀 :「はうー、緑色でグミみたーい。さわり心地よさそうー」
譲羽 :「ぢぃっ(……おいしそうっ(喜))」
紘一郎:「あ、あれはたしか…(ぱらぱら)」
紘一郎、バックから黒いファイルを取り出しぱらぱらめくる。
紘一郎:「あった、これだ」
都市伝説No.0062
『怪異・萌える単眼の恐怖』
最近、男子生徒の中で恐れられている。体長約60cm。単眼で三日月型の口に鋭利な
鮫の歯を持っている。体色はエメラルドグリ−ンで艶のあるゲル状。体型は三角錐に
近い形をしており、腕の代わりに二本の触手を持つ。掴んだ獲物は離さない。通常は
某所でかっぱった『タカオ(以下自主規制)』に身を包み、社会にとけ込んでいる。
しかし、ターゲット(以下キーワード参照)を1km圏内に捕捉すると、その方向に
突然ダッシュをかます。特筆すべきはその捕獲行動にある。ターゲットを捕獲する際、
突然身体に亀裂が入り、何故か機械音とともに必ず『タカオ(以下自主規制)』の顔か
ら
割れていきその、本体を眼下に晒すのである。なお、捕獲後の行動については情報提供
者
及び被害者への取材を試みたが、皆頑なに口を閉ざし、その行動については謎に包まれ
ている。
キーワード:「美少年の素肌」「詰め襟」「白の半袖開襟シャツ・夏服」
紘一郎:「そうか、あれが……(遠い目)」
本宮 :「こういぢろうざーーーーーん(半泣き)」
紘一郎:「(むー、この資料からするとこの後の行動は謎に包まれてるん
:だよな。これは、一見の価値ありと見た!)」
直紀 :「わー、どんどんこっちに近づいてるよう」
瑞希 :「やっぱり、ポイントを押さえただけはあるわ、行動が迅速ね」
紘一郎:「……ま、この調子ならいつでも見れるな、じゃ俺はこれで
:(すたすた)」
本宮 :「嗚呼っ、紘一郎さーん!(号泣)」
豊中 :「D16接近、撮影開始します」
何故か回り始めるハンディカム(笑)。感情探知エリア拡大‥‥‥
豊中 :「‥‥‥‥‥ん?」
ふりむく。何故かそこにいるのは‥‥‥‥‥怪しげな青年一人。
遊児 :『おお、これは‥‥‥‥旨い、旨過ぎる!この年を経てなお
:新鮮さを残す感情(*1)、マックスに達した好奇心!そしてあ
:くまで追求することをやめようとしない探求心!さらには得
:体の知れない恐怖!‥‥‥‥‥なんて美味い感情のカクテル
:なんだぁぁぁ!』
(*1)どうやら譲羽のことらしい。
豊中 :『‥‥‥‥‥‥何を考えとるんだ、あいつ?物を食っている
:時の一般的感情波パターンに似ているんだが???』
豊中 :「目標視認!トラップエリアに侵入!」
キノエ:「電磁ネットワイヤー、電圧スタンバイ!」
瑞希 :「ふふふ、さすがね豊中さん」
豊中 :「たとえ奴でもこの強白電帯を簡単に抜けることは出来ないはず」
直紀 :「・・・・(^^;;(いったい何の会話なんだか・・・?)」
豊中が特撮映画のファンだったのがいけないのか。
十がキノエ、キノトにさんざん怪獣映画を見せたのがいけないのか。
この時紘一郎君は、
紘一郎:「吹利の風に、メーサーマーチを聞いた」
と、後に述懐した。
豊中 :「今だ!キノエ、出力全開!」
いきなり、地面からワイヤーネットがばばっと立ち上がる、電柱の上に仕掛
けられた装置から同じくネットが射出され、オゾンの匂いが鼻を突いた。
直紀 :「きゃっ!」
瑞希 :「こ、これはちょっと・・・。やりすぎじゃない?」
本宮 :「やりすぎてくれた方が嬉しいわい!!!」
きっと振り返る豊中。その眼は、マジ。
豊中 :「奴を甘く見ないことです」
直紀 :「とゆーと?」
キノト:「いままで、僕とねぇさんが何回も奴を葬ってきたんだ。けど、その
:たびに奴は復活してきた」
譲羽 :「ぢぃっ!(キノエちゃんが!)」
キノエ:「・・・ばかな!持たないって言うの・・・?そんな、そんなはずな
:い!」
ディスプレイを見ていた豊中の顔色が変わる。
豊中 :「ま、まさか!キノエ、放電をやめるんだ!奴は、電撃に耐性をつけ
:ている!」
瑞希 :「不定形故の進化って奴かしら?(唇を噛む)」
地獄のそこから響くような声がした。異形の化生は白電帯の網を抜け、じりじり
と、生け贄に向かい這い進む!
D16 :「びぃぃぃぃぃぃしょぉおぉぉぉおおおぉぉねんんんん!!!!」
本宮 :「うわぁぁぁぁぁ!」
瑞希 :「きゃぁぁあああっ!」
ばちっと音を立てて豊中のパソコンが火を噴く。くらっとキノエが力を使い果た
して倒れる。あわてて支えるキノトと直紀。
遊児 :「さすがに、このまま傍観するのはまずいですね。人として」
その言葉と共に、遊児の視界が一変する。「熱」が「光」に取って代
わり、温度差が色彩として感じられるようになる。
異様な高温を表す「青白い輝き」は確実に接近してくる。
遊児 :「あれですか」
遊児の目が細まる。一瞬で「青白い輝き」が「闇」に染まる。
豊中 :「な、何だ!? 急に凍り付いたぞ?」
瑞希 :「安心するのは早いわ! 見て!」
急激に凍り付いたため、各所がひび割れ、確実に動きも鈍くなっ
ていたが、それでも歩みを止めようとはしない。
遊児 :「では、これでどうです?」
遊児の瞳が見開かれる。蓄えられた「熱」が収束され、高温の熱線
となって放たれる。
SE :「ジュジュー、ジジュー、ジリ、ジリジリ」
異臭と共に、毒々しい色彩の煙が立ち登る。
豊中 :「やったか?」
瑞希 :「まだよ!」
SE :「ボコッ! ボコ、ボコ、ボコ、ボコッ!」
ひび割れ、焼けただれた各所が泡立ち始める。
直紀 :「さ、再生している!?」
吹きだした「泡」が全身を覆う。それが消えた時、異形の姿は
一回り大きくなっていた。
豊中 :「くぅううっ、これだけじゃ駄目か!やっぱりオキシジェンデストロイ
:ヤーでも借りて来るんだった!」
瑞希 :「・・・いえ、まだ手はあるわ!」
直紀 :「どーゆー手が?」
瑞希 :「もとみー!今こそあなたの本来の役目を果たすときよ!さよなら、あ
:なたの貞操は無駄にはしないわ!」
本宮 :「いい加減にしろぉぉぉおぉおぉお(泣)」
D16 :「ひひぃっ、びしょうねん、開襟シャツぅ、鎖骨にきらめく汗の滴ぅぅ
:ぅ。びぃぃぃしょぉぉぉぉぉねんんん!」
ああ、ついにもとみーの貞操は異形の不定形生物に奪われてしまうのであろうか!
本宮 :「(綺麗な体でおムコに行きたかったなぁ・・・・)」
瞼の裏に移る顔、顔、顔。人は臨終に際し今までの人生を走馬燈のように見ると
いう。今本宮はその幸薄い青春のひびを思い出して一人涙していた。
と、その時!
謎の声:「ぅわははは待ていD16!この儂がおいしく食うてくれるわァ!」
その声を聞いたとたん、びくりと緑の不定形生物は動きを止めた。心なしか肌の色
つやもくすんで見える。
遊児 :「今だ!」
再び遊児の目が細まる。「異形の進もうとする力」と「異形の生命」
が遊児に流れ込んでくる。
佐古田:「じゃじゃん!(いまだ、もとみー!)」
後に、一部始終を観察していた紘一郎君は述懐した。
紘一郎:「あのとき、逆光でよく見えなかったけれど、確かに塀のうえにマント姿
:の少年を見た気がする・・・・」
本宮 :「お前が、お前がいるからぁぁあああああ!」
本宮の瞳が青く輝く、空間がねじ曲がる。
D16 :「う、うおおおおおおおお!?」
フラナ:「今だ!かたずけちゃえ!もとみー!」
D16 :「くぅううううう、一人ではゆかん!お前も連れて行くぅううううう!」
その時もう一度あの声が響いた!
謎の声:「くーっくっくっくそれで隠れおおせたつもりか。
:所詮貴様はおいしいおやつ、我が手の内から逃げることは出来んの
:じゃ!」
一瞬の、隙。
遊児 :「不味いので、お返しします」
解放された「運動エネルギー」が、「見えない槌」となって異形に
降り下ろされる。
触手がふるえ、空間の縁を掴み損ねる。断末魔の悲鳴が異空間に消えて行く。
不意に静寂が訪れた。すちゃっと本宮の隣に飛び降りる佐古田。傍らには譲羽の姿が
ある。
直紀 :「いまの声、ゆずちゃん?」
譲羽 :「ぢぃ」
佐古田:「だいじょうぶか、もとみー」
そして、夕焼けの吹利にたたずむいくつかの人影・・・。
キノエ:「だめ、でしたね」
豊中 :「ああ、そうだな。奴はいつも俺達の予想を超える・・・」
キノト:「でも、これで終わりですよね」
瑞希 :「いいえ、違うわ」
三人は瑞希の方に振り返った。
瑞希 :「私たちが過ちを繰り返す限り、必ず、第二、第三のD16が・・・・・」
本宮 :「誰のせいだと思ってるんだぁぁぁあああああああ」
少年の絶叫が暮れゆく吹利に響いたのだった。
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……とまあ、こういう気の毒な目にあっていたわけです(笑)
で、これが第一部(核爆)
で、第零部、とも言うべき部分もございます(しかしぱっと出てこないので)
第二部は……これが途中なんですよね。
まあ、これだけでももとみーの「くりいちゃあ恐怖症」は分かって頂けたかと。
尚、くりいちゃあの詳しい姿については、なおなみさんのHPの
「夏は悩殺:野郎ヴァージョン」の中央、もしくは
葵さんのHPの「水着オフ」レポートの中の画像に存在しております。
しかし………
……読み直して、爆笑を堪えている奴 > いー・
ではでは。
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『Hitch your wagon to the Star in Heaven』
いー・あーる(nakazono@ffpri.affrc.go.jp)
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