[KATARIBE 9702] [HA06]EP

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Date: Mon, 27 Apr 1998 09:48:14 +0900
From: 田中 久美子<kumiko.tanaka@tonen.co.jp>
Subject: [KATARIBE 9702] [HA06]EP
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To: "'KATARIBE@teleway.ne.jp'" <KATARIBE@teleway.ne.jp>
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  瑞希姉ちゃん@また膝壊した…(T_T) です。

#だから…無駄な手待ち時間作るなよぅ…(T_T)
#で、EPを書く(爆)

『肝心です』
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  ベーカリー楠にて…
ちょうど客足がとぎれ、店の中に客は一人しかいない。レジのご
みを片付け、アルバイトの本宮は一息ついた。店長である観楠は
奥で夕方の客のパンを焼いている最中だった。夕方になれば、帰
宅途中の学生や社会人、買い物帰りの主婦らでまた忙しくなる。
一息つけるのは今のうちだ。
  カウンターには客が一人、茶色がかったぼさぼさ髪に愛敬のあ
る顔の少年、本宮の幼なじみでもあるフラナだ。カウンターに頬
杖をつき、暇を持て余すように足をぶらつかせている。

  フラナ:「ねぇ、もとみー」
  本宮  :「ん?」

  布巾でレジ周りのテーブルを拭きながら本宮は顔を上げた。
両肘をカウンターにつき、あごを手にのせた姿勢で、フラナが本
宮の顔を見上げる。

  フラナ:「風邪ってさぁ、ひき始めが肝心だよね」
  本宮  :「ああ、そうだな」
  フラナ:「そんでさ、治りかけが大事なんだよね」
  本宮  :「それもそうだな」

  唐突な質問である。適当に相づちをうちながら、テーブルを拭
く手はとめない。本宮の様子にかまわず、足をぶらつかせながら
ぼんやりとフラナが言葉を続ける。

  フラナ:「…じゃあさぁ、ひいてる最中はどーでもいいのかな」

  と、本宮が手をとめた。少々あきれたような顔になり、フラナ
のほうに身を乗り出し、額に手を触れた。
  案の定、熱がある。
  とん、と人差し指でフラナの頭を軽くこづき、めっ、と子供に
言い聞かせるような顔になる。

  本宮  :「お前な…ヘリクツこねてないで、すぐに家帰ってあ
        :ったかくして寝ろ」
  フラナ:「は〜い」
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落ちてゆけい

うう、帰りたいさ…(T_T)


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  『いい狩人は、決して獲物を深追いしない。
         まず獲物の頭になって考えて、逃げ場を探し、
             自分で自分を狩り立て、追いつめるものである』

                                 ひさやん  (kumiko.tanaka@tonen.co.jp)
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